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【発明の名称】 簡易バキューム装置
【発明者】 【氏名】三原 清宏

【氏名】山下 義恭

【要約】 【課題】被服等に付着したシミを取り除くことはもちろんのこと、塵埃の入り混じった汚水等も吸引し、清掃することを可能にしたコンパクトな簡易バキューム装置を提供することを目的とする。

【構成】装置本体2に設けられ、家庭用掃除機の吸込みホースに接続される排出口22と、前記装置本体2の内部に設けられた気液分離器5と、前記気液分離器5に接続された水受4と、前記装置本体2に設けられ、前記気液分離器5を介して前記排出口22と連通する吸引装置とからなり、前記気液分離器5は垂直方向に仕切壁51,57を設けて吸引室Aと排出室Bとに仕切り、前記吸引室Aの下方を開放するとともに垂直方向に前記仕切壁51と平行な複数の遮蔽板52を設け、前記排出室Bに空気流通孔58aを開口し通気性多孔質部材6を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に設けられ、家庭用掃除機の吸込みホースに接続される排出口と、
前記装置本体の内部に設けられた気液分離器と、
前記気液分離器に接続された水受と、
前記装置本体に設けられ、前記気液分離器を介して前記排出口と連通する吸引装置とからなり、
前記気液分離器は垂直方向に仕切壁を設けて吸引室と排出室とに仕切り、
前記吸引室の下方を開放するとともに垂直方向に前記仕切壁と平行な複数の遮蔽板を設け、
前記排出室に空気流通孔を開口し通気性多孔質部材を設けたことを特徴とする、簡易バキューム装置。
【請求項2】
請求項1に記載する簡易バキューム装置において、
吸引装置は、シミ取りを行うシミ取り作業面と、汚れと水分と空気を吸引する吸引ノズルであって、これらシミ取り作業面と吸引ノズルが選択的に前記排出口に連通するようにしたことを特徴とする、簡易バキューム装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気掃除機の吸引力を利用して衣服のシミを除去したり、汚水を吸引処理するための簡易バキューム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被服等に付着したシミを除去する装置として、溶剤及びシミが布地上で拡散する前に吸引しながら、シミを取り除くようにしたシミ取り装置が開発されている(特許文献1、2)。
また、塵埃の入り混じった汚水を吸引し、清掃するタイプの湿式電気掃除機がある(特許文献3)。
【特許文献1】登録実用新案第3006771号公報
【特許文献2】登録実用新案第3100556号公報
【特許文献3】特開平6−304096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1,2に示すシミ取り装置は、被服等に付着したシミを除去するだけで、塵埃の入り混じった汚水等を吸引することができない。
また、特許文献1,2に示すシミ取り装置は気液分離が確実に行えなかったり、シミ取り台の作業面積を調整できないなど実用上、問題があった。
また、特許文献3に示すような湿式電気掃除機は、大容量のバキュームモータを用いて汚水の吸引力となる負圧を発生させるため、装置が大型化する。
【0004】
本発明は、被服等に付着したシミを取り除くことはもちろんのこと、塵埃の入り混じった汚水等も吸引し、清掃することを可能にしたコンパクトな簡易バキューム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような目的を達成するために、本発明の簡易バキューム装置は、装置本体に設けられ、家庭用掃除機の吸込みホースに接続される排出口と、前記装置本体の内部に設けられた気液分離器と、前記気液分離器に接続された水受と、前記装置本体に設けられ、前記気液分離器を介して前記排出口と連通する吸引装置とからなり、前記気液分離器は垂直方向に仕切壁を設けて吸引室と排出室とに仕切り、前記吸引室の下方を開放するとともに垂直方向に前記仕切壁と平行な複数の遮蔽板を設け、前記排出室に空気流通孔を開口し通気性多孔質部材を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
また吸引装置は、シミ取りを行うシミ取り作業面と、汚れと水分と空気を吸引する吸引ノズルであって、これらシミ取り作業面と吸引ノズルが選択的に前記排出口に連通するようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
上記構成の簡易バキューム装置によれば、シミ取りを行うシミ取り作業面と塵埃の入り混じった汚水を吸引する吸引ノズルとを選択的に使用するようになっているので、被服等に付着したシミを取り除くほか塵埃の入り混じった汚水等も吸引し、清掃することができる。
また、汚水を下方へ案内する複数の遮蔽板を吸引室に設け、汚水を吸着分離し空気を通す通気性多孔質部材を排出室に設けたので、気液分離を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0009】
<イ>簡易バキューム装置
簡易バキューム装置1は、図5及び図6に示すように本体2、外蓋3、水受4とからなる。
外蓋3の上面にシミ取り作業面30が形成され、また側面に接続ホース12を差し込む接続部33が形成されている。接続ホース12の先端には、吸引ノズル11が取り付けられる(図6)。これらシミ取り作業面30と吸引ノズル11は、特許請求の範囲の吸引装置を構成する。
本体2の内部には、吸引される混合流(汚水、空気等)を汚水と空気とに分離する気液分離器5が備えられている。吸引装置は、気液分離器5を介して排出口22に連通するようになっている。26は、本体2の側面に取り付けたハンドルである。
【0010】
<ロ>気液分離器(図1、図2)
気水分離器5は上ブロック5aと下ブロック5bとからなり、上ブロック5aの上面に上面開口部50が開けられ、側面に筒状の接続口7が設けられている。上ブロック5aの上仕切壁51と平行して、徐々に長く形成された複数の遮蔽板52が所定の間隔をもって設けられ、混合流が満遍なく遮蔽板52に衝突するようになっている。
53は空気流通板で、54は上ブロック5aを下ブロック5bに嵌め込むための嵌合部である。
【0011】
下ブロック5bの上面は開放されており、上ブロック5aの上仕切壁51と対向する位置に、上仕切壁51を案内するための案内溝56を設けている。案内溝56の先には、上仕切壁51と同一平面となった下仕切壁57が設けられている。下仕切壁57で仕切られた片側は底が開放55され、他の側は空気流通孔58aを有する傾斜底58となっており、スポンジや発泡ウレタンなどからなる通気性多孔質部材6を置くようになっている。通気性多孔質部材6は、汚水がほぼ除去された混合流中に残存する微量の汚水を吸着分離するためのものである。
【0012】
上仕切壁51を案内溝56に差し込み、嵌合部54を嵌め込んで構成された気液分離器5には、吸引室A、排出室Bが形成される。上ブロック5aにメッシュ部材31を介して外蓋3が回転可能に取り付けられ、下ブロック5bに透明な水受4が着脱自在(切欠き59、ピン40)に取り付けられる。また下ブロック5bの側面には、排出口22に通じる排出通路21が設けられている。
【0013】
気水分離器5は以上のように構成されているので、今、掃除機の吸込みホース(図示せず)を排出口22に接続し、掃除機を運転して簡易バキューム装置1内の空気を吸引すると、図3に示すように混合流は、吸引室A内で矢印のように遮蔽板52に衝突しながら混合流から汚水が分離され、汚水は開口部55より水受4へ落下し、空気は空気流通孔58aを通って、通気性多孔質部材6、排出室Bを経て排出通路21、排出口22から掃除機へ吸引される。
なお、一部の汚水が空気流通孔58aから侵入しても、通気性多孔質部材6で捕捉されて排出室B内へ侵入することがない。
掃除機の運転中、気液分離器5の内部は負圧に保たれているので、混合流は水受4内の汚水を激しく飛散させ、飛散した汚水は上方へ跳ね上がることになるが、大部分の汚水は傾斜底58に衝突して水受4に戻り、排出室B内に侵入することがない。
【0014】
<ハ>吸引装置
シミ取り作業面30は、外蓋3の開口部32と上ブロック5aの上面開口部50とが重なり合う部分のメッシュ部材31からなるもので、外蓋3を上ブロック5aに対して回転することにより、シミの大きさに応じてシミ取り作業面30の面積を任意に調整することができる。
図4はシミ取り作業面30(図で薄くまぶしてある)の各種状態を示したもので、(A)は開口部32と上面開口部50とが全て重なった全開、(B)は全開に比べて3/4開、(C)は1/3開の状態を示している。また(D)は、外蓋3を180度回転した状態で、開口部32と上面開口部50は重なることがなく、シミ取り作業面30は形成されず、替わりに接続部33が接続口7と通じるので、先端に吸引ノズル11を取り付けた接続ホース12を接続口7へ接続することができる。このためシミ取り作業面30と吸引ノズル11は、選択的に排出口22と連通することになる。
【0015】
吸引ノズル11a〜cは、先端の開口部より汚水を空気と共に吸引するもので、被清掃物に応じて各種用意することができる。吸引ノズル11cは、一部がメッシュ状dに構成されており、被服の袖口等のシミ取りに便利である。
【0016】
<ニ>使用例
次に簡易バキューム装置1の使用例について述べる。
(1)被服等に付着したシミを取り除く場合
図5に示すように、シミ取り作業面30の上にシミ80の付着した箇所がくるように布地8をおく。この場合、シミ80の大きさに応じて外蓋3を回転し、シミ取り作業面30の大きさを調整しておく。
シミの箇所に溶剤を振りかけて綿棒または刷毛などで叩きながらシミを浮かせ、霧吹き等で水を吹きかける。掃除機のスイッチを入れると、シミ取り作業面30より汚水(シミ、溶剤及び水)が気液分離器5へ導かれ、汚水が遮蔽板52に沿って水受4に落下し、空気は空気流通孔58aより通気性多孔質部材6、空気流通板53、排出通路21を経て排出口22から掃除機へ吸引される。ある程度、汚水が水受4の底に溜まったらこれを捨てる。このような作業を繰り返しながらシミ取りを行う。
【0017】
(2)被服の袖口に付着したシミを取り除く場合
外蓋3を180度回転して、接続部33を接続口7に通じさせ、接続口7に接続ホース12を接続する(図4(D)、図6)。接続ホース12の先端に吸引ノズル11cを取り付け、袖を吸引ノズル11cに通してシミの箇所をメッシュ部材dに当てる。前記と同様な作業を行うと、吸引ノズル11cより吸引された汚水が、接続ホース12、接続口7より気液分離器5へ導かれ、前記と同様に汚水が水受4内に落下し、排出口22には絶えず空気のみが吸引されてシミ取りが行われる。
【0018】
(3)塵埃の入り混じった汚水を吸引する場合
吸引ノズル11を汚水の箇所に当てて掃除機を駆動させると、吸引ノズル11から接続ホース12を経て、塵埃の入り混じった汚水が空気と共に混合流となって、気液分離器5へ吸引される。混合流は、遮蔽板52に衝突して混合流中の水分及び塵埃が開口部55から水受4内に落下し、同様に空気は排出口22から掃除機へ吸引される。絨毯などの汚れを洗剤で水洗いして、汚れた水分を吸引し汚水を回収するなど絨毯の水洗いや浴室の排水口、網戸など住居の各部分の洗浄にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】簡易バキューム装置の分解斜視図。
【図2】本体と内蓋の分解斜視図。
【図3】簡易バキューム装置の説明図。
【図4】シミ取り作業面の各種状態を示す概略図。
【図5】簡易バキューム装置の使用例を示す斜視図。
【図6】簡易バキューム装置の他の使用例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0020】
1・・・・簡易バキューム装置
11・・・吸引ノズル
12・・・接続ホース
2・・・・本体
22・・・排出口
3・・・・外蓋
30・・・シミ取り作業面
4・・・・水受
5・・・・気液分離器
51・・・上仕切壁
52・・・遮蔽板
57・・・下仕切壁
58・・・傾斜底
58a・・空気流通孔
6・・・・通気性多孔質部材
7・・・・接続口
【出願人】 【識別番号】501062578
【氏名又は名称】株式会社阿吽
【出願日】 平成18年8月28日(2006.8.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−49102(P2008−49102A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−257989(P2006−257989)