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【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】五十嵐 明

【氏名】大牧 清人

【氏名】八木 福造

【要約】 【課題】グリスを使用することなくスムーズに安定して伸縮することができ、シールパッキンの寿命を延長することのできる延長管を備えた電気掃除機を提供する。

【構成】延長管10を先端部側に内管ロック手段14を有する外管11と、長手方向に内管ロック手段14によりロックされる複数の係止部31を有し外管11内に摺動自在に挿入された内管12とによって構成し、リング状に形成されて内周側に内側リップ24が突設され、内側リップ24の背面側に内側リップ24より幅広の外側溝25を有するシールパッキン23が、外管11の先端部側の内周に固定された補強管19と補強管19の後部側に配設されたシールパッキン固定リング20とにより挾持され、延長管10の少なくとも最伸張時には内側リップ24が内管12の外周面に接触するように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に集塵室や電動送風機が設けられた掃除機本体と、蛇腹ホースの一端が前記掃除機本体に接続され他端に手元ハンドルが設けられたホースユニットと、該ホースユニットの手元ハンドルに接続される伸縮自在の延長管と、該延長管の吸込口に接続される床用吸込具とを有し、
前記延長管は先端部側に内管ロック手段を有する外管と、長手方向に前記内管ロック手段によりロックされる複数の係止部を有し前記外管内に摺動自在に挿入された内管とからなり、
リング状に形成されて内周側に内側リップが突設され該内側リップの背面側に該内側リップより幅広の外側溝を有するシールパッキンが、前記外管の先端部側の内周に固定された補強管と該補強管の後部側に配設されたシールパッキン固定リングとにより挾持され、前記延長管の少なくとも最伸張時には前記内側リップが前記内管の外周面に接触するように構成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
内部に集塵室や電動送風機が設けられた掃除機本体と、蛇腹ホースの一端が前記掃除機本体に接続され他端に手元ハンドルが設けられたホースユニットと、該ホースユニットの手元ハンドルに接続される伸縮自在の延長管と、該延長管の吸込口に接続される床用吸込具とを有し、
前記延長管は先端部側に内管ロック手段を有する外管と、長手方向に前記内管ロック手段によりロックされる複数の係止部を有し前記外管内に摺動自在に挿入された内管とからなり、
リング状に形成されて外周側に外側リップが突設され該外側リップの背面側に該外側リップより幅広の内側溝を有するシールパッキンが、前記外管の先端部側の内周面に固定された補強管と該補強管の後部側に配設されたシールパッキン固定リングとにより挾持され、前記延長管の少なくとも最伸張時には前記外側リップが前記外管の内周面に接触するように構成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
前記シールパッキンに、内側リップ、外側溝、外側リップ及び内側溝をそれぞれ1個又は複数個設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記内管の後部側を拡径して内管シール部を設けると共に、前記内管の外周面の長手方向に前記内管シール部とほぼ同じ高さで突出する複数のガタツキ防止リブを並設し、前記延長管の伸縮時に前記シールパッキンが前記内管シール部の外周面又はガタツキリブのいずれかのみに接触するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記内管の後部側を拡径して内管シール部を設けて、前記内管の長手方向に前記内管シール部の近傍に達する凹状のガイドレールを設けると共に、前記補強管又は外管の先端部側に内側に突出して前記ガイドレールに遊嵌する抜け止め具を設け、前記延長管を伸縮するときは前記ガイドレールが前記抜け止め部に沿って摺動すると共に回転が規制され、前記延長管を最伸張したときは前記ガイドレールの後端部が抜け止め部に当接して抜け出しが阻止されるように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
【請求項6】
内部に集塵室や電動送風機が設けられた掃除機本体と、蛇腹ホースの一端が前記掃除機本体に接続され他端に手元ハンドルが設けられたホースユニットと、該ホースユニットの手元ハンドルに接続される伸縮自在の延長管と、該延長管の吸込口に接続される床用吸込具とを有し、
前記延長管は先端部側に内管ロック手段を有する外管と、長手方向に前記内管ロック手段によりロックされる複数の係止部を有し前記外管内に摺動自在に挿入された内管とからなり、
前記内管ロック手段を、内管の係止部に係止する内管ロックレバーと、前記補強管上に前後方向に摺動可能に配設されて前記ロックレバーを制御するストッパ保持部材と、前記外管の後部側に設けられ連結材により前記ストッパ保持部材に連結された操作レバーと、前記外管とストッパ保持部材との間において前記連結材に介装され、前記ストッパ保持部材を外管の先端部側に付勢するばねとによって構成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項7】
前記内管ロック手段の内管ロックレバーを、ロック受け部と、該ロック受け部の一端に設けられて内管の係止部に係止する係合部と、前記ロック受け部の他端に設けられ前記補強管に回動自在に保持され、上部に解除受け部が設けられた支持部とによって構成し、
前記ストッパ保持部材は、前記内管ロックレバーの係合部に対応して設けられた第1の開口部と、前記ロック受け部に対応して設けられた抑制部と、前記支持部の解除受け部に対応して設けられた第2の開口部とを備えたことを特徴とする請求項6記載の電気掃除機。
【請求項8】
前記内管ロック手段は、延長管を所望の長さに調整したときは、ストッパ保持部材がばねに付勢されて外管の先端部側に位置し、その抑制部が前記内管ロックレバーのロック受け部を圧下して係合部を内管の係止部に係止させ、前記操作レバーによりストッパ保持部材を後部側に摺動させたときは前記抑制部が内管ロックレバーの解除受け部を圧下して該内管ロックレバーを回動させ、その係合部を内管の係止部から離脱させるように構成したことを特徴とする請求項6又は7記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に係り、より詳しくは、掃除機本体に接続されたホースユニットと、床用吸込具との間に連結される伸縮自在な延長管に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機の延長管に、第1のパイプ部材と第2のパイプ部材との間に円筒状のスリーブとストップリングを配設し、両者の間に、内周面にシール機能を有する突状部が設けられたシールリングを固定して、突状部の先端部によりストップリングの内周面と第2のパイプ部材との間に形成されたすき間をシールするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、第1の管体内に伸縮自在に挿入される第2の管体の端部に径大部がシール部に接してシール効果が得られるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第3262984号公報(第3−4頁、図7−9)
【特許文献2】特許第3186032号公報(第13頁、図15)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の延長管において、第1のパイプ部材、第2のパイプ部材、スリーブ又はストップリングを合成樹脂で形成した場合、真円度を確保することが困難である。このため、ストップリングの内周面と第2のパイプ部材の外周面との間のすき間は、シールリングの突状部が変形することによりシールすることができるが、各部品の真円度が低い場合、第2のパイプ部材に対してシールリングが押し返す反発力が増加するため、突状部と第2のパイプ部材との摩擦力が大きくなり、第2のパイプ部材の伸縮動作が重くなるという問題が発生する。
【0006】
このような問題を解決するためにグリスを用いているが、グリス量のバラツキにより伸縮動作力が変化し、また、グリスが減ってくると、必然的に伸縮動作が重くなるため使い勝手が悪いという問題があった。
【0007】
また、シールパッキンの突状部の厚みが薄いと、ストッパリングの内周面と第2のパイプ部材との間のすき間に挟まり易く、厚みが厚いと前記各部品の真円度のバラツキへの追従や、風漏れを防ぐための変形が困難になるため、シール性が低下するという問題があった。
【0008】
さらに、伸縮動作中に第2のパイプ部材に設けた凹部がシールパッキンの内側を通過するときに、凹部の上辺とスリーブやストッパリングとの間にシールパッキンの突状部の先端部を噛み込んでしまい、突状部を切断したり、すき間に挟まったままになったりするため、伸縮動作不良を引き起こすことがあった。
また、伸縮動作中に、シールパッキンの突状部は常に第2のパイプ部材の外周面に摺接しているため、シールパッキンが摩耗し易く、寿命が短くなるという問題もあった。
【0009】
特許文献2の延長管は、最伸張時には問題ないが、その他の伸張時には、第1の管体と第2の管体との間が全周にわたってすき間となるため、第2の管体がぐらぐらして不安定になり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、グリスを使用することなくスムーズに安定して伸縮することができ、シールパッキンの寿命を延長することのできる延長管を備えた電気掃除機を提供することを目的としたものである。
また、本発明は、延長管を伸縮する際の内管のロック及びその解除を、ホースユニットの手元ハンドルの近傍に設けた操作レバーにより遠隔操作ができるようにした電気掃除機を得ることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電気掃除機は、内部に集塵室や電動送風機が設けられた掃除機本体と、蛇腹ホースの一端が前記掃除機本体に接続され他端に手元ハンドルが設けられたホースユニットと、該ホースユニットの手元ハンドルに接続される伸縮自在の延長管と、該延長管の吸込口に接続される床用吸込具とを有し、前記延長管は先端部側に内管ロック手段を有する外管と、長手方向に前記内管ロック手段によりロックされる複数の係止部を有し前記外管内に摺動自在に挿入された内管とからなり、リング状に形成されて内周側に内側リップが突設され該内側リップの背面側に該内側リップより幅広の外側溝を有するシールパッキンが、前記外管の先端部側の内周に固定された補強管と該補強管の後部側に配設されたシールパッキン固定リングとにより挾持され、前記延長管の少なくとも最伸張時には前記内側リップが前記内管の外周面に接触するように構成したものである。
【0012】
また、本発明に係る電気掃除機は、内部に集塵室や電動送風機が設けられた掃除機本体と、蛇腹ホースの一端が前記掃除機本体に接続され他端に手元ハンドルが設けられたホースユニットと、該ホースユニットの手元ハンドルに接続される伸縮自在の延長管と、該延長管の吸込口に接続される床用吸込具とを有し、前記延長管は先端部側に内管ロック手段を有する外管と、長手方向に前記内管ロック手段によりロックされる複数の係止部を有し前記外管内に摺動自在に挿入された内管とからなり、リング状に形成されて外周側に外側リップが突設され該外側リップの背面側に該外側リップより幅広の内側溝を有するシールパッキンが、前記外管の先端部側の内周面に固定された補強管と該補強管の後部側に配設されたシールパッキン固定リングとにより挾持され、前記延長管の少なくとも最伸張時には前記外側リップが前記外管の内周面に接触するように構成したものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、内側リップと外側溝を有するシールパッキンを、弾性を有する軟質材で形成し、延長管の少なくとも最伸張時に内側リップが内管の外周面に接触するように構成したので、延長管をスムーズかつ安定して伸縮することができ、シールパッキンの寿命を延長することができる。また、グリスを一切使用しないので、コストを低減できるばかりでなく、グリスの使用によるトラブルが発生することがない。これらにより、使い勝手のよい電気掃除機を得ることができる。
【0014】
また、本発明は、内管ロック手段の操作レバーを、ホースユニットの手元ハンドルの近傍に設けて遠隔操作できるようにしたので、延長管を伸縮する際に腰をかがめて操作する必要がなく、使い勝手のよい電気掃除機を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図9は本発明に係る電気掃除機の全体構成を示す説明図である。なお、以下の説明では、電気系統については省略する。
掃除機本体1は内部に集塵室2、電動送風機3等が設けられており、前面底部には前車輪4aが設けられ、後部側の両側には後車輪4bが設けられている。5はホースユニットで、蛇腹ホース6の一端には、掃除機本体1の前面側に設けられて集塵室2と連通する吹込口に着脱自在に接続される接続具7が設けられており、他端には電源スイッチ等の操作部を有する手元ハンドル8が設けられている。そして、手元ハンドル8の吸込口には、外管11と内管12が伸縮自在に連結された延長管10が接続され、延長管10の吸込口には床用吸込具9が着脱自在に接続される。
【0016】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の延長管の断面図、図2は図1のA−A拡大断面図、図3は図1の要部の拡大図、図4は図3のシールパッキンの拡大断面図である。なお、以下の説明では、外管及び内管の吸込口側を先端部、手元ハンドル側を後部又は後端部という。
伸縮自在の延長管10の外管11の先端部側は大径に形成されており(以下、大径部11aという)、上面の長手方向には外管カバー13が設けられている。
【0017】
そして、大径部11aと外管カバー13との間には、一端に操作ボタン15を有し、他端に係合部16が設けられ、その中間部が軸17に支持された内管ロック機構であるロックレバー14が配設されており、大径部11aと操作ボタン15との間に介装されたばね18に付勢されて、操作ボタン15は外管カバー13に設けた穴から外部に突出し、係合部16は大径部11aと後述の補強管19に設けた穴から外管11内に突出している。
【0018】
また、外管11の大径部11aの内周には、外径が大径部11aの内径とほぼ等しく、内径が内管12の外径とほぼ等しく形成され、後部側が縮径されて小径部19aが設けられた補強管19が固定されており、また、補強管19の後部側には外径、内径が補強管19と等しく、先端部側が縮径されて小径部20aが設けられたシールパッキン固定リング20が、補強管19と所定の間隔Gを隔てて配設されており、両者の小径部19a,20aに橋絡して、外管11の大径部11a及び内管12と、補強管19及びシールパッキン固定リング20との間のすき間g1,g2をシールするシールパッキン23が配設され、補強管19とシールパッキン固定リング20との間に挾持されて固定されている。
【0019】
シールパッキン23は例えばゴムの如き弾性を有する軟質材料により幅広のリング状に形成されて、補強管19とシールパッキン固定リング20の小径部19a,20aに嵌合し、挾持されている。そして、図4に示すように、内周側の幅方向の中央部には、ゆるやかな曲面の断面形状でほぼ逆台形状の内側リップ24が突設されており、この内側リップ24は補強管19とシールパッキン固定リング20の間の間隔G内に位置し、その先端部がこれらの内周面から若干突出している。また、内側リップ24の背面側(外周側)には、大径部11a側に開口する内側リップ24より広い幅の外側溝25が設けられている。
【0020】
また、外側溝25の両側にはゆるやかな曲面の断面形状でほぼ台形状の外側リップ26a,26bが突設されており、この外側リップ26a,26bの背面側(内周側)には、補強管19とシールパッキン固定リング20の小径部19a,20a側に開口する外側リップ26a,26bより幅の広い内側溝27a,27bが設けられている。
この内側リップ24及び外側リップ26a,26bは、内管12の外周面22及び外管11の大径部11aの内周面21に当接し、少なくとも内管12の最伸張時には、これらと補強管19及びシールパッキン固定リング20との間に形成されたすき間g1,g2を完全にシールする。
【0021】
外管11内に挿入される内管12の後端部側は拡径されて、補強管19の内径とほぼ等しい外径の内管シール部30が形成されている。そして、外周壁の外管11の操作レバー14と対応する側の長手方向には、例えば凹状の複数の係止部31が設けられており、その反対側の長手方向には内管シール部30の近傍に達する溝状のガイドレール32が形成され、ガイドレール32の両側には、ガイドレール32と平行に内管シール部30とほぼ同じ高さのガタツキ防止リブ33が設けられている。なお、このガタツキ防止リブ33はガイドレール32の両側に限定するものではなく、内管12の外周面であればどこに設けてもよいが、上下左右なるべく均等に設けることが望ましい。34は内管12の吸込口に設けられた床用吸込具9の係止部である。28は補強管19(又は外管11の大径部11a)に内側に突出して設けられてたガイドレール32の幅より若干狭い幅の抜き止め具で、ガイドレール32に遊嵌されている。
【0022】
次に、上記のように構成した延長管10の作用を、図1〜図5により説明する。
図1に示すように、内管12を外管11から引き出して延長管10を最伸張すると、抜け止め具28がガイドレール32の端部に当接して内管12が外管11から抜け出るのを阻止し、操作レバー14の係合部16が係止部31に係止して、内管12をロックする。
【0023】
このとき、シールパッキン23の内側リップ24は内管12の内管シール部30の外周面に摺接し、外側リップ26a,26bは外管11の大径部11bの内周面に摺接して、外管11及び内管12と、補強管19及びシールパッキン固定リング20との間に形成されたすき間g1,g2を確実にシールする。
【0024】
また、ロックレバー14の操作ボタン15を圧下してロックレバー14を軸17を中心に回動させ、係合部16を係止部31から離脱させてロックを解除し、図5に示すように、内管12を外管11内に押し込んで延長管10を所望の長さに調整し、伸縮操作ボタン15を離すと、ロックレバー14はばね18に付勢されて回動し、係合部16が対応した係止部31に係止して、内管11をロックする。
この状態では、シールパッキン23の外側リップ26a,26bは、外管11の内周面に摺接してすき間g1をシールし、内側リップ24は内管12のガタツキ防止リブ33に摺接する。
【0025】
このように、シールパッキン23の内側リップ24は内管12のガタツキ防止リブ33に摺接して、外管11と内管12のガタツキを防止しており、伸縮動作時は、シールパッキン23が接触するのはガタツキ防止リブ33だけのため摩擦抵抗が少なく、伸縮動作が軽いので使い易い。
また、伸縮動作時には、内管12はそのガイドレールが外管11に設けた抜け止め具28にガイドされて摺動するが、ガイドレール32は長手方向に金型の抜き勾配を設ける必要がないので、常に抜け止め具28に沿ってスムーズに摺動することができ、また、抜け止め具28は内管12の回り止め機能も備えているので、内管12を伸ばすときも縮めるときもカタツキを生じることがなく、かつ同じ強度を保つことができる。
さらに、ロックアーム14の操作ボタン15を押して内管12のロックを解除しても、抜け止め具28に阻止されて内管12が抜け出したり、周方向のガタを生じることもない。
【0026】
ところで、外管11,内管12、補強管19及びシールパッキン固定リング20は、それぞれ円筒状又はリング状に形成されているが、合成樹脂により成形する場合、これら各部品の真円度をすべて等しくすることは困難である。そのため、延長管10の伸縮にあたっては、シールパッキン23の内側リップ24及び外側リップ26a,26bのそれぞれに様々な荷重が加えられるが、外側溝25と内側溝27a,27bが内側リップ24や外側リップ26a,26bにかかる荷重に合わせて弾性変形するため、外管11の内周面21及び内管12の外周面に対してほぼ平均した荷重で反発することが可能になる。このため、延長管10の伸縮動作力が外管11等の成形寸法のバラツキによる影響を受けにくく、成形時の真円精度が低くても組立後の伸縮動作に影響を及ぼすことがほとんどない。
また、伸縮動作が重くならないように一般的に使われているグリスなどを使用する必要がないのでコストを低減することができ、その上内側リップ24の摩耗が少ないので、シールパッキン23の寿命を長くすることができる。
【0027】
上記の説明では、図示のシールパッキン23を使用した場合を示したが、これに限定するものではなく、例えば、外側リップ26a,26b及び内側溝27a,27bを省略して内側リップ24及び外側溝25だけを設けてもよく、あるいは、内側リップ24及び外側溝25を省略して、外側リップ26a,26b及び内側溝27a,27bだけを設けてもよい。さらに、これら内側リップ24、外側溝25、外側リップ26a,26b及び内側溝27a,27bはそれぞれ1個だけ設けてもよく、複数個設けてもよい。
【0028】
次に、上記のような延長管10を有する電気掃除機の作用について説明する。
先ず、ホースユニット5の手元ハンドル8の吸込口に、前述の要領で所望の長さに調整した延長管10を接続し、延長管10の内管12の吸込口に床用吸込具9を接続する。そして、ホースユニット5の接続具7を掃除機本体1の吸込口に接続する。
これにより、床用吸込具9、延長管10、ホースユニット5から掃除機本体1の集塵室2に至る風路が形成される。
【0029】
そして、掃除機本体1に設けたコード(図示せず)を電源に接続し、手元ハンドル8に設けた電源スイッチをONして電動送風機3を駆動し、床用吸込具9を床面等に沿って移動させれば、電動送風機3の吸引力により床用吸込具9から吸引された塵埃等は、延長管10、ホースユニット5を通り、掃除機本体1に送られて集塵室2に集塵され、塵埃等と分離された空気はフィルタ(図示せず)で清浄化され、電動送風機3のモータや制御基板等を冷却し、排気口から外部へ排出される。この間、延長管10の外管11と内管12との間は、シールパッキン23でシールされているので、吸引力が低下することはない。なお、必要に応じて前述の要領で延長管10を伸縮し、あるいは延長管10にさらに継足し管を接続してもよい。
【0030】
[実施の形態2]
図6は本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の延長管の断面図、図7は図6の要部の拡大図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
外管11の先端部側の内周側には、内管11の外周面と僅かなすき間を隔てて補強管19が固定されており、その外管カバー13側には開口穴19aと球状(又は円弧状)の凹部19bが設けられている。
【0031】
40は天板の前部側と後部側に脚部を有し、外管カバー13と補強管19との間に補強管19に沿って長手方向に摺動可能に配設されたストッパ保持部材で、天板の長手方向の先端部側には第1の開口部42aが設けられ、後部側には抑制部41を隔てて第1の開口部42aより短い第2の開口部42bが設けられている。また、後端部側には上部が開口されて後述の連結材45の一端に設けた折曲げ部が係止する係止部43が設けられており、さらに、後端部には半円柱状のばね受け43aが突設されている。なお、連結材45の折曲げ部を下から挿入するようにしてもよい。
【0032】
44は外管カバー13の後端部近傍に設けたガイド穴13aに、前後に摺動可能に配設された操作レバーで、一端がこの操作レバー44に取付けられた連結材45の他端は折曲げられて、ストッパ保持部材40の係止部43に係止している。46は外管11とストッパ保持部材40のばね受け43aとの間において連結材45に介装されたばねで、ストッパ保持部材40を常時先端部側に付勢している。
【0033】
50は補強管19とストッパ保持部材40との間に配設された板状の内管ロックレバーで、上下が平坦なロック受け部51の一端(先端部側)には、下方に延設されて内管12の係止部31に係止する係合部52が設けられており、また、ロック受け部51の他端には、下方に突設されて補強管19の凹部19bに回動自在に保持された半球状(又は円弧状)の支持部53が設けられており、支持部53の上部には後部側に向って斜め上方に傾斜した解除受け部54が形成されている。これらストッパ受け部材40,操作レバー44、連結材45,ばね40及び内管ロックレバー50により、内管ロック機構を構成している。
【0034】
そして、図7に示すように、外管11に内管12を接続した状態においては、ストッパ保持部材40はばね46に付勢されて外管11の先端部側に位置しており、内管ロックレバー50はそのロック受け部51がストッパ保持部材40の抑制部41に規制されてほぼ水平に保持され、その係合部52が内管12の係止部31に係止して内管12をロックする。このとき、支持部53の上部、したがって解除受け部54はストッパ保持部材40の第2の開口部42b内に位置する。
【0035】
延長管10の長さを調整する場合は、操作レバー44をガイド穴13aに沿って手前(後部側)に引くと、その動きが連結材45を介してストッパ保持部材40に伝達され、図8に示すように、ストッパ保持部材40を補強管19に沿って後部側に摺動させる。これにより、ストッパ保持部材40の抑制部41が内管ロックレバー50の解除受け部54を圧下し、内管ロックレバー50を支持部53を軸に時計回り方向に回動させ、係合部52を係止部31から離脱させ、内管12のロックを解除する。このとき、係合部52の上部は、ストッパ保持部材40の第1の開口部42a内に位置する。
【0036】
この状態で内管12を伸縮し、延長管10を所望の長さに調整したときは、操作レバー44を離して元の位置に戻す。これにより、ストッパ保持部材40はばね46に付勢されて先端部側に摺動し、その抑制部41が支持部53の解除受け部54から離脱してロック受け部51上に位置するので、内管ロックレバー50は支持部53を軸に反時計回り方向に回動し、再び図7の状態に戻り、その係合部52が対応する係止部31に係止して、内管12をロックする。なお、図示してないが、本実施の形態においても外管11と内管12との間にシールパッキンを設けてもよい。
【0037】
上記のように構成した本実施の形態においては、内管12をロックすると内管ロックレバー50の支持部53が上昇するが、その解除受け部54は図7に示すように、ストッパ保持部材40の第2の開口部42b内に位置し、また、内管12のロックを解除すると内管ロックレバー50が回動して係合部52が上昇するが、その上部は図8に示すように、ストッパ保持部材40の第1の開口部42a内に位置するようにしたので、いずれの場合にも他の部材と干渉することがない。
このため、小さいスペースに内管ロック手段を設けることができるので、延長管10をスリムなデザインとすることができる。
【0038】
また、図7に示すように、ばね46に挿通した連結材45の先端折曲げ部を、ストッパ保持部材40の係止部43に係止し、ばね46の端部をばね受け43aに嵌合するようにしたので、なんらかの理由で連結材45の先端部が上方に移動しようとしても、ばね受け43aに嵌合したばね46により移動が阻止されるので、連結材45がストッパ保持部材40から抜け出すことがない。
【0039】
以上のように、本実施の形態によれば、内管ロック手段の操作レバー44を外管11の後部側、すなわち、ホースユニット5の手元ハンドル8の近傍に設けたことにより、腰をかがめたりすることなく遠隔操作できるので、使い勝手のよい延長管10、したがって電気掃除機を得ることができる。なお、本実施の形態に係る電気掃除機の作用は、実施の形態1の場合とほぼ同様なので、説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の延長管の断面図である。
【図2】図1のA−A拡大断面図である。
【図3】図1の要部の拡大図である。
【図4】図3のシールパッキンの拡大断面図である。
【図5】図1の延長管の作用説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の延長管の断面図である。
【図7】図6の要部の拡大図である。
【図8】図6の延長管の作用説明図ある。
【図9】本発明に係る電気掃除機の全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 掃除機本体、5 ホースユニット、8 手元ハンドル、9 床用吸込具、10 延長管、11 外管、12 内管、13 外管カバー、14 ロックレバー、15 操作ボタン、16 係合部、19 補強管、20 シールパッキン固定リング、23 シールパッキン、24 内側リップ、25 外側溝、26a,26b 外側リップ、27a,27b 内側溝、28 抜け止め部、30 内管シール部、31 係止部、32 ガイドレール、33 ガタツキ防止リブ、40 ストッパ保持部材、44 操作レバー、45 連結材、46 ばね、50 内管ロックレバー、52 係合部、53 支持部。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
【出願日】 平成18年8月4日(2006.8.4)
【代理人】 【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫

【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清

【識別番号】100061273
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治

【識別番号】100070563
【弁理士】
【氏名又は名称】大村 昇

【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫


【公開番号】 特開2008−36063(P2008−36063A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−213094(P2006−213094)