| 【発明の名称】 |
サイクロン式湿式電気掃除機 |
| 【発明者】 |
【氏名】宇原 浩子
【氏名】高木 真也
【氏名】西山 正洋
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| 【要約】 |
【課題】微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供する。
【構成】サイクロン式湿式電気掃除機は、吸気100を発生させる電動送風機5と、吸気を電動送風機5に導く吸気通路としての吸気管2と排気管4と、吸気管2と排気管4との間に配置され、流入する吸気100を旋回させて塵埃を分離するサイクロン集塵室3と、吸気管2に微小な水滴を供給する水滴供給部80と、水滴供給部80によって供給される微小な水滴を帯電させる放電部70と、吸気管2に抗菌材を供給する抗菌材供給部60とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸気を発生させる電動送風機と、 吸気を前記電動送風機に導く吸気通路と、 前記吸気通路に配置され、流入する吸気を旋回させて塵埃を分離するサイクロン集塵室と、 前記吸気通路に微小な水滴を供給する水滴供給部と、 前記水滴供給部によって供給される微小な水滴を帯電させる帯電手段と、 前記吸気通路に抗菌材を供給する抗菌材供給部とを備える、サイクロン式湿式電気掃除機。 【請求項2】 前記帯電手段は、前記電動送風機の駆動時にのみ帯電作用し、使用者によって帯電作用を停止させることが可能である、請求項1に記載のサイクロン式湿式電気掃除機。 【請求項3】 前記水滴供給部は、水密性が高い構造を有する、請求項1または請求項2に記載のサイクロン式湿式電気掃除機。 【請求項4】 前記サイクロン集塵室内の水を吸収する吸水手段を備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のサイクロン式湿式電気掃除機。 【請求項5】 前記サイクロン集塵室を電気掃除機本体に固定するロック手段と、前記サイクロン集塵室の前記ロック手段による固定とその固定の解除とを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記電動送風機の駆動中は前記ロック手段によって前記サイクロン集塵室を電気掃除機本体に固定するように制御し、前記サイクロン集塵室を取り外す場合には、前記水滴供給部と前記電動送風機とを所定時間駆動させて、停止させた後、前記ロック手段による前記サイクロン集塵室の固定を解除するように制御する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のサイクロン式湿式電気掃除機。 【請求項6】 前記制御手段は、前記電動送風機と前記水滴供給部と前記帯電手段とが駆動を停止している状態を確認して前記ロック手段による前記サイクロン集塵室の固定を解除する制御を行う、請求項5に記載のサイクロン式湿式電気掃除機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、サイクロン式湿式電気掃除機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、電気掃除機には乾式電気掃除機と湿式電気掃除機とがあり、サイクロン式電気掃除機は、通常、乾式電気掃除機に分類される。 【0003】 サイクロン式電気掃除機においては、塵埃を含む吸気を円筒型のサイクロン集塵室の円周接線方向に送り込み、その遠心力によって気体である空気と固体である塵埃とを分離し、吸気中から塵埃を除去する。 【0004】 特許第3158044号公報(特許文献1)に記載の電気掃除機は、サイクロン式電気掃除機に水を霧化する手段を備え、塵埃の凝集効率を高める。 【0005】 一方、電気掃除機の集塵室内に、吸気とともに取り込まれた塵埃が溜まると、排気時や塵埃の廃棄時に異臭が発生する。特開2005−245748号公報(特許文献2)に記載の電気掃除機は、吸気通路に脱臭粉体の収納室を備える。脱臭粉体は長時間脱臭特性を維持できるように固形状態で収納されており、応力を加えることで部分的に粉体にして、吸気とともに集塵室内に取り込まれ、排気の脱臭を行う。 【特許文献1】特許第3158044号公報 【特許文献2】特開2005−245748号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、特許第3158044号公報(特許文献1)に記載の電気掃除機においては、塵埃の凝集性を高めるためにはある程度の量の水を必要とするので、集塵室内で塵埃が水と混ざることにより雑菌が繁殖しやすい。このため、集塵室内の水を頻繁に排出し、集塵室内を掃除しなくてはならない。 【0007】 また、特開2005−245748号公報(特許文献2)に記載の電気掃除機においては、集塵室内において脱臭粉体と塵埃とが凝集しないために、塵埃の廃棄時に微細塵埃と脱臭粉体が浮遊し、外気が汚染されたり、使用者がむせたりするおそれがある。 【0008】 そこで、この発明の目的は、微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機は、吸気を発生させる電動送風機と、吸気を電動送風機に導く吸気通路と、吸気通路に配置され、流入する吸気を旋回させて塵埃を分離するサイクロン集塵室と、吸気通路に微小な水滴を供給する水滴供給部と、水滴供給部によって供給される微小な水滴を帯電させる帯電手段と、吸気通路に抗菌材を供給する抗菌材供給部とを備える。 【0010】 電動送風機の駆動によって電気掃除機の外部から吸引された吸気は、吸気通路を通ってサイクロン集塵室内に流入する。サイクロン集塵室内では、電動送風機によって吸引された吸気が旋回され、この吸気に含まれる塵埃が遠心分離される。塵埃を取り除かれた吸気は、吸気通路を通ってサイクロン集塵室の外部へと流出する。 【0011】 一方、抗菌剤供給部は抗菌材を吸気通路に供給する。また、水滴は、帯電手段によって帯電され、水滴供給部によって吸気通路に供給される。 【0012】 吸気中の塵埃と、吸気通路に供給された抗菌剤とは、帯電した微小な水滴を介して互いに凝集し合う。水滴は帯電手段によって帯電されているため、凝集効果を高めることができる。微小な水滴が塵埃に吸着することで、塵埃には付着した水の分だけ重量が付され、また、水を介して他の塵埃とも互いに吸着しやすくなり、さらに重量が増し、サイクロン集塵室内で受ける遠心力が大きくなり、吸気から除かれやすくなる。このようにして、サイクロン集塵室内には、塵埃と抗菌材と水とが凝集した塵埃凝集物が堆積する。 【0013】 塵埃凝集物には抗菌材が含まれているため、塵埃がサイクロン集塵室内に吸引されてから廃棄されるまでに日数が経過しても、雑菌の繁殖を抑えて異臭の発生を防ぐことができる。 【0014】 このようにすることにより、微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供することができる。 【0015】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機においては、帯電手段は、電動送風機の駆動時にのみ帯電作用し、使用者によって帯電作用を停止させることが可能であることが好ましい。 【0016】 このようにすることにより、使用者が安全に電気掃除機を使用することができる。 【0017】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機においては、水滴供給部は、水密性が高い構造を有することが好ましい。 【0018】 電気掃除機は、掃除時には使用者とともに移動させられ、収納時には立てかけて置かれるなど、動かされたり、姿勢を変えられたりすることが多い。湿式電気掃除機においては、内部に水を含むために、動きや姿勢の変化によって水漏れするおそれがある。 【0019】 そこで、水滴供給部が水密性の高い構造を有することにより、電気掃除機の使用時の転倒や収納時における位置の変化に際しても水漏れを防止することができる。 【0020】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機は、サイクロン集塵室内の水を吸収する吸水手段を備えることが好ましい。 【0021】 吸気通路に水を供給することによって、微小な塵埃の捕獲効率を高めることができるが、一方、サイクロン集塵室内に塵埃と水との凝集物が放置されるとき、この凝集物が水を含んでいると、雑菌が繁殖し、臭気が発生しやすい。そこで、サイクロン集塵室内の水を吸収する吸水手段を備えることにより、ある程度の水を取り除くことができる。このようにすることにより、サイクロン集塵室内での雑菌の異常繁殖および異臭の発生を防ぐことができる。 【0022】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機は、サイクロン集塵室を電気掃除機本体に固定するロック手段と、サイクロン集塵室のロック手段による固定とその固定の解除とを制御する制御手段とを備え、制御手段は、電動送風機の駆動中はロック手段によってサイクロン集塵室を電気掃除機本体に固定するように制御し、サイクロン集塵室を取り外す場合には、水滴供給部と電動送風機とを所定時間駆動させて、停止させた後、ロック手段によるサイクロン集塵室の固定を解除するように制御することが好ましい。 【0023】 このようにすることにより、水滴供給部と電動送風機とを所定時間駆動させて、サイクロン集塵室内を湿らせてからサイクロン集塵室を外すことによって、サイクロン集塵室の内部の粉塵および抗菌材が浮遊することを防ぐことができる。 【0024】 この発明に従ったサイクロン式湿式電気掃除機においては、電動送風機と水滴供給部と帯電手段とが駆動を停止している状態を確認してロック手段によるサイクロン集塵室の固定を解除する制御を行うことが好ましい。 【0025】 このようにすることにより、塵埃が放出されることを防ぎ、また、使用者が安全に電気掃除機を使用することができる。 【発明の効果】 【0026】 以上のように、この発明によれば、微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0028】 図1は、この発明の一つの実施の形態として、サイクロン式湿式電気掃除機の全体の横断面を示す図である。 【0029】 図1に示すように、サイクロン式湿式電気掃除機は、掃除機本体1内に、吸気通路としての吸気管2と排気管4と、吸気管2と排気管4との間に配置されたサイクロン集塵室3と、電動送風機5と、抗菌材供給部60と、帯電手段として放電部70と、水滴供給部80と制御部とを備える。抗菌材供給部60は、開閉の可能な抗菌材供給口61を有する。抗菌材供給口61は、吸気管2内に形成されており、抗菌材供給部60によって供給される抗菌材は抗菌材供給口61を通って吸気管2内に入る。抗菌材供給口61は、スライド式開閉扉やダンパーのようなものでもかまわない。吸気管2の内部において塵埃が抗菌材と均一に混合されるように、電動送風機5への通電と同時に抗菌材供給口61の開閉を制御する信号を制御部に送り、単位時間当たり一定量の抗菌材が供給されるように抗菌材供給口61の開閉を制御する。放電部70は、放電部70の駆動によって高電圧を印加されてコロナ放電を発生する放電針71を有する。水滴供給部80は、給水タンク81と給水タンク81内の水を微小な水滴にして噴霧する噴霧手段82とを有する。水滴供給部80は、荷電液滴誘導管9によってサイクロン集塵室3に連通している。サイクロン集塵室3は、掃除機本体1に対して着脱可能に設けられている。 【0030】 図2は、水滴供給部の全体の断面を示す図である。 【0031】 図2に示すように、水滴供給部80は、給水タンク81と、噴霧手段82とを有する。噴霧手段82は、超音波振動子83を有する。水滴供給部80は、荷電液滴誘導管9によってサイクロン集塵室3に連通している。給水タンク81内の水200は、管を通って噴霧手段82内に供給される。噴霧手段82内に供給された水は、超音波振動子83の超音波振動によって、図2の破線で示すように噴き上げられ、微小な水滴となる。このようにして生成された微小な水滴は、荷電液滴誘導管9内に放出される。荷電液滴誘導管9はサイクロン集塵室3に連通しており、荷電液滴誘導管9内の水滴は、電動送風機5の吸引力によってサイクロン集塵室3内に流入する。 【0032】 水滴供給部80は、この実施の形態においては、超音波振動を利用したネブライザー式を採用して微小な水滴を生成しているが、微小な水滴は、給水タンク内の水を加熱して霧化させるスチーム式や、フィルターに水を吸わせて、乾燥空気をそのフィルターに送る気化式などで生成してもよい。 【0033】 水滴供給部80は、掃除機本体1の転倒や立てかけ収納などによっても水が流出しないよう、Oリングやパッキンを用いて水密性の高い構造を備えている。 【0034】 このようにすることにより、電気掃除機の使用時における転倒や収納時における位置の変化に際しても水漏れを防止することができる。 【0035】 図3は、サイクロン集塵室の全体的な縦断面を示す図である。 【0036】 図3に示すように、サイクロン集塵室3には、吸気管2と排気管4と荷電液滴誘導管9とが連結されている。サイクロン集塵室3は、吸水手段10を有し、吸水手段10は、通水フィルター11と、吸水材料12とを含む。吸水手段10は、サイクロン集塵室3に対して着脱可能に取り付けられている。 【0037】 サイクロン集塵室3内では、電動送風機5(図1)によって吸引された吸気100が旋回され、この吸気100に含まれる塵埃が遠心分離される。吸気100は、吸気管2内において供給された抗菌材を含む。吸気管2からサイクロン集塵室3内に流入する吸気100は、円筒状のサイクロン集塵室3の上部から、円周の接線方向に流入する。吸気はサイクロン集塵室3の内壁に沿うように旋回する。荷電液滴誘導管9の開口部は、サイクロン集塵室3の内部の上部であって、排気管4のサイクロン集塵室側の開口部、すなわち排気口よりも上方に配置されている。このようにすることにより、旋回している吸気100は排気管4に到達する前に荷電液滴誘導管9の開口部を通る。このため、旋回している吸気100が、排気管4に達する前に、塵埃と、抗菌材と、荷電液滴誘導管9から供給される帯電した微小な水滴とを混合させ、凝集沈降させることができ、排気管4から塵埃が飛散することを防止することができる。このとき、水滴供給部80によって生成され、放電部70によって帯電され、荷電液滴誘導管9を通ってサイクロン集塵室3内に供給された水滴と、吸気100中の塵埃と抗菌材とが混合され、サイクロン集塵室3内で凝集する。凝集した水と塵埃と抗菌材は、塵埃凝集物300となってサイクロン集塵室3内の吸水手段10の上に堆積する。塵埃を取り除かれた吸気は、排気管4を通ってサイクロン集塵室3の外部へと流出する。 【0038】 吸水手段10の通水フィルターは、気体や水を通すが、塵埃は通さない。塵埃凝集物300に含まれている水の一部は、通水フィルター11を通って吸水材料12に吸収される。このようにすることにより、サイクロン集塵室3内に堆積した塵埃凝集物300に含まれる余剰水を取り除くことができる。 【0039】 このようにすることにより、サイクロン集塵室内での雑菌の異常繁殖および異臭の発生を防ぐことができる。 【0040】 吸水手段10は、サイクロン集塵室3を電気掃除機本体1から取り外した後にサイクロン集塵室3から取り外すことができる。したがって、使用者は必要に応じて通水フィルター11と吸水材料12を新しいものと交換したり、洗浄したりして、吸水手段10の吸水性能を保持させることができる。吸水材料12は廃棄して取り替えられるもの、通水フィルター11は、洗浄して繰り返し使用できるものが望ましい。 【0041】 図1から図3を用いて、この発明の一つの実施の形態としてサイクロン式湿式電気掃除機の動作を説明する。 【0042】 電動送風機5の駆動によって電気掃除機1の外部から吸引された吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3内に流入する。吸気管2に形成された、抗菌材供給部60の抗菌剤供給口61から、抗菌材が吸気管2内の吸気100に供給される。このようにして抗菌材を含んだ吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3内に導入される。 【0043】 また、吸気管2は、荷電液滴誘導管9によって水滴供給部80に連通している。荷電液滴誘導管9には、放電部70の放電針71が配置されている。水滴供給部80で生成された微小な水滴は、噴霧手段82によって荷電液滴誘導管9内に噴霧される。噴霧された微小な水滴は、放電針71で発生するコロナ放電によって生成するイオンによって帯電させられる。このようにして帯電した微小な水滴は、荷電液滴誘導管9を通ってサイクロン集塵室3内に供給される。 【0044】 サイクロン集塵室3内では、電動送風機5によって吸引された吸気100が旋回され、この吸気に含まれる塵埃が遠心分離される。塵埃を取り除かれた吸気は、排気管4を通ってサイクロン集塵室3の外部へと流出する。 【0045】 抗菌材を供給された吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3の内部に流入し、円筒状のサイクロン集塵室の円周接線方向に旋回しながら、水滴供給部80から荷電液滴誘導管9を通ってサイクロン集塵室3内に流入する微小な水滴とともに凝集する。このとき、水滴は荷電液滴誘導管9内において帯電されているため、凝集効果を高めることができる。微小な水滴が吸気100中の塵埃に吸着することで、塵埃には付着した水の分だけ重量が付され、また、水を介して他の塵埃とも互いに吸着しやすくなり、さらに重量が増し、サイクロン集塵室3内で受ける遠心力が大きくなり、吸気100から除かれやすくなる。 【0046】 吸気100から除かれた塵埃と抗菌材と水との凝集によってできた塵埃凝集物300は、サイクロン集塵室3内に堆積する。塵埃凝集物300には抗菌材が含まれているため、塵埃がサイクロン集塵室3内に吸引されてから日数が経過しても、雑菌の繁殖を抑えて異臭の発生を防ぐことができる。 【0047】 このようにすることにより、微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供することができる。 【0048】 次に、本発明の一つの実施の形態として、サイクロン式湿式電気掃除機の運転制御について、図4から図8に従って説明する。 【0049】 図4は、本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の手元スイッチを示す平面図である。 【0050】 図4に示すように、使用者がサイクロン式湿式電気掃除機の状態を認識したり操作を行ったりするための手元スイッチの表示回路21には、運転ボタン22、集塵室ボタン23、給水タンクボタン24、抗菌材ボタン25、放電ボタン26が配置されている。 【0051】 使用者は、運転ボタン22を押して電動送風機5の駆動と駆動停止とを切替えることができる。 【0052】 集塵室ボタン23は、サイクロン集塵室3が掃除機本体1に装着されているかどうかを表示する。集塵室ボタン23は、サイクロン集塵室3が掃除機本体1に装着されていれば、緑色に点灯し、そうでなければ、エラー表示として赤色に点灯する。電動送風機5の駆動中は、集塵室ボタン23がロックされ、さらに、サイクロン集塵室のロック手段としての取り出しボタン(図示しない)がロックされる。サイクロン集塵室3は、取り出しボタンがロックされることによって掃除機本体1に固定される。取り出しボタンは、掃除機本体1の表面に配置され、サイクロン集塵室3を掃除機本体1に固定することができる。使用者は、電動送風機5の駆動停止中にサイクロン集塵室3を取り外すときには、集塵室ボタン23を押して、サイクロン集塵室3のロックを解除する。サイクロン集塵室3のロックが解除されると、集塵室ボタン23は消灯する。 【0053】 給水タンクボタン24は、給水タンク81に一定量の水が入っているかどうかを表示する。給水タンクボタン24は、給水タンク81に一定水位以上の水が入っていれば緑色に点灯し、一定水位の水が入っていなければ、エラー表示として赤色に点灯する。給水タンク81が掃除機本体1に対して着脱可能に取り付けられている場合には、給水タンク81が掃除機本体1に装着されていないときにもエラー表示として赤色に点灯する。使用者は、微小な水滴をサイクロン集塵室3内に供給しないときは、給水タンクボタン24を押して、電動送風機5の運転中に水滴供給部80を駆動させないことができる。使用者が給水タンクボタン24を押して水滴供給部80を駆動させないことを選択すると、給水タンクボタン24は消灯する。 【0054】 抗菌材ボタン25は、抗菌材供給部60に抗菌材が一定量以上入っているかどうかを表示する。抗菌材ボタン25は、抗菌材供給部60に抗菌材が一定量以上入っていれば、緑色に点灯し、そうでなければ、エラー表示として赤色に点灯する。抗菌材供給部60が掃除機本体1に対して着脱可能に取り付けられている場合には、抗菌材供給部60が掃除機本体1に装着されていないときにもエラー表示として赤色に点灯する。使用者は、抗菌材ボタン25を押して、電動送風機5の駆動中に抗菌材供給部60を駆動させないことができる。使用者が抗菌材ボタン25を押して、抗菌材供給部60を駆動させないことを選択すると、抗菌材ボタン25は消灯する。 【0055】 使用者は、放電ボタン26を押して、電動送風機5の駆動中における放電部70の駆動と駆動停止とを切替えることができる。放電ボタン26は、掃除機本体1の電源が入っている状態では、通常、緑色に点灯する。使用者が放電ボタン26を押して放電部70を駆動させないことを選択すると、放電ボタン26は消灯する。放電部70は、放電ボタン26が緑色に点灯している場合であっても、電動送風機5の駆動時でなければ駆動しない。このようにすることにより、使用者が安全に電気掃除機を使用することができる。 【0056】 表示回路21の各ボタンは、点灯時は緑色または赤色に点灯することとしたが、別の色でもよい。エラー表示は、異常事態であることを容易に認識できるよう、赤など派手な色が好ましい。また、より強調するために点滅してもよい。表示回路21には、上に述べたボタンの他に、電動送風機5の吸引力を変化させるためのボタン等、電気掃除機の仕様に応じて表示内容を増やすことができる。 【0057】 図5は、この発明の一つの実施の形態にかかるサイクロン式湿式電気掃除機の制御関連の構成を示すブロック図である。 【0058】 図5に示すように、制御部400は、サイクロン集塵室3、抗菌材供給部60、水滴供給部80、給水タンク81、電動送風機5、表示回路21から制御信号を受け、制御部400は、サイクロン集塵室3、抗菌材供給部60、水滴供給部80、給水タンク81、電動送風機5、表示回路21、放電部70に制御信号を送る。 【0059】 図6から図8は、この発明の実施の形態にかかる、本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の運転における制御処理を順に示すフローチャートである。以下の工程において、所定の判断を行う主体は制御部400である。 【0060】 図6に示すように、ステップS001において掃除機本体1の電源が入ると、表示回路21の集塵室ボタン23、給水タンクボタン24、抗菌材ボタン25、放電ボタン26が緑色に点灯する。運転ボタン22は赤色に点灯し、操作できないようにロックされる。 【0061】 次に、ステップS002において掃除機本体1にサイクロン集塵室3が装着されているかどうかを確認する。装着されていなければ、ステップS003に進み、サイクロン集塵室エラーをLED等の集塵室ボタン23を赤色に点灯させることによって表示し、ステップS002に戻る。サイクロン集塵室3が掃除機本体1に装着されていれば、ステップS004に進む。なお、サイクロン集塵室3は、吸水手段10が装着されていなければ掃除機本体1に装着することができない。そのため、ステップS002では、吸水手段10の装着確認も兼ねる。 【0062】 ステップS004では、給水タンク81に一定量の水が入っているかどうかを確認する。給水タンク81に一定量の水が入っていれば、ステップS007に進む。給水タンク81に一定量の水が入っていなければ、ステップS005で給水タンクエラーをLED等の給水タンクボタン24を赤色に点灯させることによって表示し、ステップS006に進む。ステップS006では、使用者が給水タンクボタン24を押して水滴供給の解除を行っているかどうかを確認する。使用者が水滴供給の解除を行っていなければ、ステップS004に戻る。使用者が水滴供給の解除を行っていれば、ステップS007に進む。 【0063】 ステップS007では、抗菌材供給部60に抗菌材が一定量入っているかどうかを確認する。抗菌材供給部60に抗菌材が一定量入っていれば、ステップS010に進む。抗菌材供給部60に抗菌材が一定量入っていなければ、ステップS008に進み、抗菌材エラーをLED等の抗菌材ボタン25を赤色に点灯させて表示する。その後ステップS009に進み、使用者が抗菌材ボタン25を押して抗菌材の供給の解除を行っているかどうかを確認する。使用者が抗菌材供給の解除を行っていなければ、ステップS007に戻る。使用者が抗菌材供給を解除していれば、ステップS010に進む。 【0064】 ステップS010では、電動送風機5の運転ボタン22のロックが解除される。運転ボタン22は、ロックが解除されると消灯する。ステップS011では、使用者が運転ボタン22を押して、電動送風機5を駆動させる。電動送風機5が駆動されると、運転ボタン22が緑色に点灯する。電動送風機5の駆動が開始されると、ステップS012で集塵室ボタン23がロックされ、サイクロン集塵室3の取り出しボタンもロックされることによって、サイクロン集塵室3が掃除機本体1に固定される。 【0065】 図7のステップS013では、抗菌材供給口61を開口する。このとき、ステップS009で使用者が抗菌材の供給の解除を行っていれば、ステップS013をとばす。 【0066】 ステップS014では、水滴供給部80の駆動を開始する。このとき、ステップS006で使用者が水滴供給の解除を行っていれば、ステップS014をとばす。 【0067】 ステップS015では、放電部70の駆動を開始する。このとき、使用者が放電ボタン26を押して放電部の駆動の解除を行っていれば、ステップS015をとばす。 【0068】 ステップS016では、電動送風機5の駆動を開始する。電動送風機5の運転によって電気掃除機1の外部から吸引された吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3内に流入する。使用者が抗菌材供給部60の駆動の解除を選択していなければ、抗菌材供給部60が吸気管2を流通する吸気100に抗菌材を供給する。このようにして抗菌材を含んだ吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3内に導入される。 【0069】 また、使用者が水滴供給部80と放電部70の駆動の解除を選択していなければ、水滴供給部80で生成された微小な水滴は、噴霧手段82によって荷電液滴誘導管9内に噴霧される。噴霧された微小な水滴は、放電針71で発生するコロナ放電によって生成するイオンによって帯電させられる。このようにして帯電した微小な水滴は、荷電液滴誘導管9を通ってサイクロン集塵室3内に供給される。 【0070】 サイクロン集塵室3内では、電動送風機5によって吸引された吸気100が旋回され、この吸気に含まれる塵埃が遠心分離される。塵埃を取り除かれた吸気は、排気管4を通ってサイクロン集塵室3の外部へと流出する。 【0071】 抗菌材を供給された吸気100は、吸気管2を通ってサイクロン集塵室3の内部に流入し、円筒状のサイクロン集塵室の円周接線方向に旋回しながら、水滴供給部80から荷電液滴誘導管9を通ってサイクロン集塵室3内に流入する微小な水滴とともに凝集する。このとき、水滴は帯電されているため、凝集効果を高めることができる。微小な水滴が吸気100中の塵埃に吸着することで、塵埃には付着した水の分だけ重量が付され、また、水を介して他の塵埃とも互いに吸着しやすくなり、さらに重量が増し、サイクロン集塵室3内で受ける遠心力が大きくなり、吸気100から除かれやすくなる。 【0072】 吸気100から除かれた塵埃と抗菌材と水との凝集によってできた塵埃凝集物300は、サイクロン集塵室3内に堆積する。塵埃凝集物300には抗菌材が含まれているため、塵埃がサイクロン集塵室3内に吸引されてから日数が経過しても、雑菌の繁殖を抑えて異臭の発生を防ぐことができる。 【0073】 このようにすることにより、微細な塵埃の凝集効率を高め、かつ、塵埃の廃棄時の異臭の発生と粉塵の浮遊とを防止することが可能なサイクロン式湿式電気掃除機を提供することができる。 【0074】 ステップS017では、給水タンク81に一定量の水が残っているかどうかを確認する。給水タンク81に一定量の水が残っていれば、ステップS020に進む。給水タンク81に一定量の水が残っていなければ、ステップS018で、給水タンクボタン24を赤色に点灯されて給水タンクエラーを表示し、ステップS019で水滴供給部80の駆動を停止し、ステップS023に進む。 【0075】 ステップS020では、抗菌材供給部60に抗菌材が一定量残っているかどうかを確認する。抗菌材供給部60に抗菌材が一定量残っていれば、ステップS023に進む。抗菌材供給部60に抗菌材が一定量残っていなければ、ステップS021に進み、抗菌材ボタン25を赤色に点灯させて抗菌材エラーを表示する。続いて、ステップS022で抗菌材供給部60の抗菌材供給口61を閉成し、ステップS023に進む。 【0076】 ステップS023では、使用者が運転ボタン22を押したかどうかを確認する。使用者は、運転ボタン22を押すことによって電動送風機5の駆動を停止させることができる。使用者が運転ボタン22を押していなければ、ステップS017に戻る。使用者が運転ボタン22を押していれば、図8のステップS024に進む。 【0077】 ステップS024では、抗菌材供給口61を閉成する。ステップS009で抗菌材の供給が解除されている場合、または、ステップS022で既に抗菌材供給口61を閉成している場合は、ステップS024はとばす。 【0078】 ステップS025では、水滴供給部80の駆動を停止する。ステップS006で水滴供給が解除されている場合、または、ステップS019で既に水滴供給部80の駆動が停止されている場合は、ステップS025はとばす。 【0079】 ステップS026では、放電部70の駆動を停止する。使用者が放電ボタン26を押して、既に放電部70の駆動が停止されている場合は、ステップS026はとばす。 【0080】 ステップS027では、電動送風機5の駆動を停止し、ステップS028で、サイクロン集塵室3の取り出しボタンによるサイクロン集塵室3の掃除機本体1への固定を解除し、集塵室ボタン23のロックを解除する。 【0081】 このように、電動送風機5と水滴供給部80と放電部70とが駆動を停止している状態を確認して取り出しボタンによるサイクロン集塵室3の固定を解除する制御を行うことにより、塵埃が放出されることを防ぎ、また、使用者が安全に電気掃除機を使用することができる。 【0082】 以上のように、抗菌材や水滴の供給、放電部の駆動を解除することで、サイクロン式湿式電気掃除機を従来のサイクロン式電気掃除機として用いることもできる。 【0083】 また、電動送風機5が駆動していないときにサイクロン集塵室3を取り外す場合には、集塵室ボタン23を押すと、電動送風機5と水滴供給部80が数秒間駆動し、停止した後、取り出しボタンによるサイクロン集塵室3の掃除機本体1への固定が解除される。 【0084】 このようにすることにより、サイクロン集塵室3内を湿らせてからサイクロン集塵室3を掃除機本体1から取り外すことができるので、サイクロン集塵室3の内部の粉塵および抗菌材が浮遊することを防ぐことができる。 【実施例】 【0085】 本発明の一つの実施の形態のサイクロン式湿式電気掃除機を用いて得られた湿式集塵凝集効果について説明する。 【0086】 吸気に供給する微小な水滴の量によって、集塵の効果がどのように変化するのかを調べるために、サイクロン集塵室3内に供給する水の量と、排気中に含まれる粒子の大きさと数との関係を測定した。本発明のサイクロン式湿式電気掃除機を用いて、水滴供給部80の超音波振動子83による水の噴霧と同時に試験用粒子を吸引し、排気中の粒子径と粒子数を測定して排気量の低減率を求めた。水滴供給部80による水の供給の量(噴霧量)は、22、160、265、285(g/時間)と変化させ、それぞれの場合について、排気中の粒子径と粒子数を排気管4において測定した。吸引させた試験用粒子の平均粒子径は13μm〜14μmであった。 【0087】 排気量の低減率は、次のようにして求めた。すなわち、水を供給せずに試験用粒子を吸引した場合に排気管4において測定された粒子の数に対して、水を供給して試験用粒子を吸引した場合に排気管4において測定された粒子の数が減少した割合を排気量の低減率とした。例えば、排気量の低減率が30%のものは、水を供給した場合に排気管4において測定された粒子数は、水を供給しない場合に排気管4において測定される粒子数の70%であったことを示す。結果を表1に示す。 【0088】 【表1】
【0089】 表1に示すように、22g/時間の水を供給しても、粒子径が0.1〜0.2μmまたは0.5〜1.0μmの微細な塵埃については排気量低減率が0%であり、このことは、0.1〜0.2μmまたは0.5〜1.0μmの微細な塵埃がほとんど集塵されず、排気とともに排出されてしまうことを示す。しかし、160g/時間の水を噴霧することによって、粒子径が0.1〜0.2μmの塵埃の排気量低減率は3%、粒子径が0.5〜1.0μmの塵埃の排気量低減率は10%と、ともに排気量低減率が向上した。さらに、265g/時間の水を噴霧した場合、従来サイクロン集塵装置では集塵しにくい粒子径が0.1〜0.2μmまたは0.5〜1.0μmという微細な塵埃について、それぞれ30%、18.2%の排気量低減率が得られた。一方、285g/時間の水を噴霧した場合、粒子径が0.5〜1.0μmの塵埃の排気量低減率は22.4%と、噴霧量が265g/時間の場合よりも排気量低減率が向上しているが、粒子径が0.1〜0.2μmの塵埃の排気量低減率は11%となり、噴霧量が265g/時間の場合よりも排気量低減率が低下している。このことから、微細な塵埃を凝集させるためには、ある程度の量の水をサイクロン集塵室内に供給することが好ましいといえる。 【0090】 次に、本発明の異臭の発生防止の効果を確認するために、ごみに加える抗菌材または消臭材の種類とごみに供給する水の有無によって、ごみを放置したときに発生する臭気、菌数、かびの数にどのような差異が現れるかを検討した結果について説明する。 【0091】 一般家庭ごみ0.2gに抗菌材又は消臭材0.2gを混ぜて48時間放置したときの臭気と菌数を測定した。結果を表2に示す。表2中に「+水」の表示があるものは、ごみと抗菌材に加えて水道水0.3gを噴霧したものである。アルコール系消臭材を用いた試料については、水は加えなかった。放置の温度は36℃とした。 【0092】 【表2】
【0093】 表2に示すように、抗菌材として銀系抗菌材、ヒノキチオールを用いた場合には、水の有無にかかわらず、かびはほとんど発生しなかった。菌数と臭気については、同一の抗菌材を用いる場合どうしを比較すると、水の無い方が菌数と臭気を抑えることができた。アルコール系消臭材を用いた場合には、水は加えていないが、臭気がやや強く、かびも発生した。 【0094】 このことから、抗菌材を用いることによってかびや菌の繁殖、臭気の発生を抑えることができることがわかる。抗菌材としては、銀系抗菌材が好ましい。また、ごみは水を含まない方が、かびや菌の繁殖、臭気の発生を抑えられるということがいえる。 【0095】 次に、サイクロン集塵室内に塵埃と水と抗菌材とが凝集した状態で放置されたときの、本発明の異臭の発生防止の効果を確認するために、ごみを放置後様々な日数を経過したときに発生する臭気について官能試験を行った。 【0096】 試料は、ごみ、ごみにヒノキチオールを加えたもの、ごみに銀系抗菌材粉末を加えたものを「乾燥」試料とし、ごみに水を加えたもの、ごみにアルコール系消臭材を加えたもの、ごみに塩素系消臭材を加えたものを「湿式」試料とした。湿式試料は、消臭材に予め水が含まれている場合には、水を加えなかった。放置開始から経過日数が8日、9日、12日、14日、16日、19日の各日に臭気の官能試験を行った。放置した温度は25℃であった。結果を表3に示す。表3中の数値は臭気の程度を示し、1:かすかに分かる程度、2:臭いと感じる程度、3:強い臭いを感じる程度、4:耐え難いほどの臭気、を意味する。 【0097】 【表3】
【0098】 表3に示すように、ごみのみの場合と、ごみに水を加えて放置した場合とを比較すると、水を加えた場合には臭気が強くなることがわかる。ごみに消臭材を加えても、水を加えると臭気が強まるのを抑えることはできなかった。また、水を加えない場合、抗菌材を加えることによって臭気を抑えることができた。(ごみに水と抗菌材とを加えた場合の結果については、表4に示す。)抗菌材としては、ヒノキチオールと銀系抗菌材とを用いたが、銀系抗菌材を用いることによって、臭気をより低く抑えることができた。 【0099】 次に、本発明の臭気発生の防止の効果を確認するために、ごみに銀系抗菌材と水とを加えて放置する場合について、加える水の量による臭気の差を比較した。 【0100】 試料は、ごみと水とを1:1で混合したものと、ごみと銀系抗菌材を1:2の割合で混合し、ごみまたは銀系抗菌材に対して水を0.5、1、2、3の重量比で加えたものとであった。試料を37℃の恒温室に放置し、放置開始からの経過日数が2日、3日、6日、8日、10日、13日、14日、15日の各日に臭気の官能試験を行った。結果を表4に示す。表4中の数値は臭気の程度を示し、1:かすかに分かる程度、2:臭いと感じる程度、3:強い臭いを感じる程度、4:耐え難いほどの臭気、を意味する。 【0101】 【表4】
【0102】 表4に示すように、銀系抗菌材と水の量が同量かそれ以上であるとき、二週間放置すると耐え難い臭気を発することがわかる。水の量が少ない場合には、臭気の発生を抑えることができた。 【0103】 表1に示す結果から、一時間当たり200g程度の水をサイクロン集塵室内に供給することによって、微小な塵埃の捕獲効率を高めることができる。一方、サイクロン集塵室内に塵埃と水との凝集物が放置されるとき、この凝集物が水を含んでいると、表2〜表4に示す結果から、臭気が発生しやすいということがいえる。また、表2、表3に示す結果から、抗菌材としては銀系抗菌材が好ましいといえる。 【0104】 サイクロン集塵室3内の塵埃凝集物300には水が含まれるが、吸水手段10によって余剰水を取り除くことで雑菌の繁殖を抑えることができる。表1に示す結果から、塵埃を効率よく凝集させるためには、一時間につき200g以上の水をサイクロン集塵室3内に供給することが好ましい。一時間に200g程度の水をサイクロン集塵室3内に供給する場合、例えば毎日一時間程度掃除機を使用すると、一週間で1L〜1.5L程度の水がサイクロン集塵室3内に供給されることになる。このような量の水を吸収する吸水手段10の吸水材料12としては、例えば高吸水性高分子であるポリアクリル酸ナトリウムを用いることができる。顆粒状のポリアクリル酸ナトリウムは、自重の数十倍から数百倍の水を吸収することができるので、このような高吸水性高分子を吸水材料12として用いることが好ましい。 【0105】 このようにすることにより、サイクロン集塵室3内での雑菌の異常繁殖及び異臭の発生を防ぐことができる。 【0106】 以上に開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。 【図面の簡単な説明】 【0107】 【図1】本発明の一つの実施の形態として、サイクロン式湿式電気掃除機の全体の横断面を示す図である。 【図2】水滴供給部の全体の断面を示す図である。 【図3】サイクロン集塵室の全体的な縦断面を示す図である。 【図4】本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の手元スイッチを示す平面図である。 【図5】本発明の一つの実施の形態にかかるサイクロン式湿式電気掃除機の制御関連の構成を示すブロック図である。 【図6】本発明の実施の形態にかかる、本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の運転における制御処理を順に示すフローチャートである。 【図7】本発明の実施の形態にかかる、本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の運転における制御処理を順に示すフローチャートである。 【図8】本発明の実施の形態にかかる、本発明のサイクロン式湿式電気掃除機の運転における制御処理を順に示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0108】 1:掃除機本体、2:吸気管、3:サイクロン集塵室、4:排気管、5:電動送風機、60:抗菌材供給部、70:放電部、80:水滴供給部、9:荷電液滴誘導管、10:吸水手段、100:吸気。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月1日(2006.8.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099922 【弁理士】 【氏名又は名称】甲田 一幸
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| 【公開番号】 |
特開2008−29769(P2008−29769A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−209347(P2006−209347) |
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