| 【発明の名称】 |
手乾燥装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】児玉 浩明
【氏名】中居 英俊
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| 【要約】 |
【課題】清掃時の水捨て作業が不要な手乾燥装置を、コストアップを抑えて提供する。
【構成】送風機からの風を、チャンバー室を介して吹出ノズルから噴出させて、濡れた手を乾燥させる手乾燥装置において、吹出ノズルから噴出する風によって手から吹き飛ばされた水を水受け部11で受け止め、この水を水抜け穴18からチャンバー室内に導くようにする。チャンバー室15内には、水抜け穴18から流入した水の貯水部21と、この水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材19とを配置する。チャンバー室15内に導くことで、この水の蒸発を、手乾燥用の送風機31やヒータ32を利用して促進でき、水捨て作業が不要になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送風機からの風を、チャンバー室を介して吹出ノズルから噴出させて、濡れた手を乾燥させる手乾燥装置において、 前記吹出ノズルから噴出する風によって手から吹き飛ばされた水を受け止める水受け部と、 前記水受け部で受け止められ水を前記チャンバー室内に導く導入路とを有し、 前記導入路から導入された水を前記チャンバー室内で蒸発させる ことを特徴とする手乾燥装置。 【請求項2】 前記導入路から導入された水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材を前記チャンバー室内に設けた ことを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。 【請求項3】 前記チャンバー室内に、前記導入路から導入された水の貯水部を設けた ことを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。 【請求項4】 前記貯水部に蓄えられた水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材を、前記チャンバー室内に設けた ことを特徴とする請求項3に記載の手乾燥装置。 【請求項5】 前記水受け部は、前記導入路を介して前記貯水部と連通する水溜め部を備え、 前記貯水部は、その底部が前記水溜め部の底部より低く、かつ、前記水溜め部から水が溢れ出す水位より前記貯水部から水が溢れ出す水位が高くなるように設けられている ことを特徴とする請求項3または4に記載の手乾燥装置。 【請求項6】 前記導入路の入口に、油、ホコリ、ごみなどを除去するためのフィルタを設けた ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の手乾燥装置。 【請求項7】 前記送風機およびまたは前記送風機の下流に設けられたヒータを作動させる蒸発促進動作を手乾燥時以外に行なわせる ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の手乾燥装置。 【請求項8】 前記蒸発促進動作において、前記送風機を手乾燥時より低速に作動させる ことを特徴とする請求項7に記載の手乾燥装置。 【請求項9】 手乾燥時以外に行なう前記蒸発促進動作において、前記送風機は停止させて前記ヒータを作動させる ことを特徴とする請求項7に記載の手乾燥装置。 【請求項10】 手乾燥の使用時間もしくは使用回数に応じて、前記蒸発促進動作を行なう ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の手乾燥装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、濡れた手を、吹出ノズルから噴出する風で乾燥させる手乾燥装置に係わり、特に、清掃時の水捨て作業を不要にするための技術に関する。 【背景技術】 【0002】 濡れた手を吹出ノズルから噴出する風で乾燥させる手乾燥装置では、手から吹き飛ばされた水を受け止めた後、この水を貯水トレイに導いて蓄えておき、溢れる前に作業員などが貯水トレイの水捨てを行なうように構成されている。 【0003】 このような水捨て作業は、貯水トレイの水位を定期的に確認するなどの手間を要し、煩雑であった。そこで、手から吹き飛ばされた水を受け止める水受け部や貯水トレイに、水の蒸発手段を設けた手乾燥装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。この手乾燥装置は、水受け部や貯水トレイにヒータを設けて加熱したり、貯水トレイを送風機の吸気側に配置し、吸気時の風の流れで水を蒸発させたりしている。 【0004】 【特許文献1】特開2002−345681号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記の手乾燥装置では、風による蒸発では、吸気時の風を貯水トレイの上に流すだけなので、蒸発の促進効果を充分に得ることはできない。また、加熱による蒸発を行なうために、水受け部や貯水トレイに専用のヒータを設けるので、装置価格が高騰してしまうという問題があった。 【0006】 本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、清掃時の水捨て作業が不要な手乾燥装置を、コストアップを抑えて提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。 【0008】 [1]送風機からの風を、チャンバー室を介して吹出ノズルから噴出させて、濡れた手を乾燥させる手乾燥装置において、 前記吹出ノズルから噴出する風によって手から吹き飛ばされた水を受け止める水受け部と、 前記水受け部で受け止められ水を前記チャンバー室内に導く導入路とを有し、 前記導入路から導入された水を前記チャンバー室内で蒸発させる ことを特徴とする手乾燥装置。 【0009】 上記発明では、手から吹き飛ばされた水をチャンバー室内に導き、チャンバー室内で蒸発させる。チャンバー室は、手乾燥用の送風機の吹き出し側に設けられるので、回収した水の蒸発を、手乾燥用の送風機やヒータを利用して、促進することができる。 【0010】 [2]前記導入路から導入された水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材を前記チャンバー室内に設けた ことを特徴とする[1]に記載の手乾燥装置。 【0011】 上記発明では、チャンバー室内に流入した水の蒸発が、吸収蒸散材により促進される。 【0012】 [3]前記チャンバー室内に、前記導入路から導入された水の貯水部を設けた ことを特徴とする[1]に記載の手乾燥装置。 【0013】 上記発明では、チャンバー室内に流入した水は、一旦、貯水部に蓄えられた後、チャンバー室内で蒸発される。 【0014】 [4]前記貯水部に蓄えられた水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材を、前記チャンバー室内に設けた ことを特徴とする[1]に記載の手乾燥装置。 【0015】 上記発明では、貯水部に蓄えられた水の蒸発が吸収蒸散材により促進される。 【0016】 [5]前記水受け部は、前記導入路を介して前記貯水部と連通する水溜め部を備え、 前記貯水部は、その底部が前記水溜め部の底部より低く、かつ、前記水溜め部から水が溢れ出す水位より前記貯水部から水が溢れ出す水位が高くなるように設けられている ことを特徴とする[3]または[4]に記載の手乾燥装置。 【0017】 上記発明では、チャンバー室内の貯水部に蓄えられた水の水位が水溜め部の底部より低いときは、蓄えられた水はユーザから見えず、水位が水溜め部の底部より上昇すると、水溜め部内に水が現れてユーザから見えるようになる。さらに水位が上昇すると、水溜め部から溢れて床排水となる。チャンバー室内の貯水部から水が溢れることはない。このような構成により、ユーザには、蓄えられている水は普段は見えず、オーバーフローが近づくと見えるようになるので、美観を損ねず、注意を促すことができる。 【0018】 [6]前記導入路の入口に、油、ホコリ、ごみなどを除去するためのフィルタを設けた ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の手乾燥装置。 【0019】 上記発明では、油、ホコリ、ごみなどがチャンバー室内に侵入しなくなり、チャンバー室内の清掃作業が不要もしくは少なくなる。 【0020】 [7]前記送風機およびまたは前記送風機の下流に設けられたヒータを作動させる蒸発促進動作を手乾燥時以外に行なわせる ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の手乾燥装置。 【0021】 [8]前記蒸発促進動作において、前記送風機を手乾燥時より低速に作動させる ことを特徴とする[7]に記載の手乾燥装置。 【0022】 上記発明では、静かに蒸発を促進することができる。 【0023】 [9]手乾燥時以外に行なう前記蒸発促進動作において、前記送風機は停止させて前記ヒータを作動させる ことを特徴とする[7]に記載の手乾燥装置。 【0024】 上記発明では、ヒータの熱によりチャンバー室内に対流が生じるので、無音で蒸発を促進することができる。 【0025】 [10]手乾燥の使用時間もしくは使用回数に応じて、前記蒸発促進動作を行なう ことを特徴とする[7]乃至[9]のいずれか1つに記載の手乾燥装置。 【0026】 上記発明では、必要に応じて蒸発促進動作が行なわれるので、送風機のモータやヒータの過度の劣化を防止することができる。 【発明の効果】 【0027】 本発明に係わる手乾燥装置によれば、手から吹き飛ばされた水を受け止めて、チャンバー室内に導き、チャンバー室内で蒸発させるようにしたので、蒸発作用を、手乾燥用の送風機やヒータからの風や熱を利用して促進することができ、清掃時の水捨て作業が不要な手乾燥装置を、低価格に実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0028】 以下、図面に基づき本発明の各種実施の形態を説明する。 【0029】 図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる手乾燥装置5の内部構造を示す説明図であり、図2は手乾燥装置5の外観を表わしている。手乾燥装置5は、図2に示すように、前面部6と背面部8との間にUの字状に窪んだ乾燥室10を備え、濡れた手を上方の開口から乾燥室10に挿入すると、乾燥室10の前後両内壁の上部に配列された多数の吹出ノズル14から温風もしくは冷風が噴出し、手の平および甲に付着した水滴を両側から吹き飛ばして乾燥させるようになっている。乾燥室10の内壁および底部は、濡れた手から吹き飛ばされた水を受け止める水受け部11になっている。 【0030】 図1に示すように、手乾燥装置5の本体内部には、送風機31と、送風機31の吹き出し側(下流側)に配置されたヒータ32と、送風機31からの風がヒータ32を介して入口部16から送り込まれるチャンバー室15とを設けてあり、送風機31からの風はヒータ32およびチャンバー室15を介して吹出ノズル14から噴出されるようになっている。 【0031】 乾燥室10の底部の前面部6側の隅には、チャンバー室15に連通する水抜け穴18が設けてある。水抜け穴18は、水受け部11で受け止められた水をチャンバー室15へ導き入れる導入路としての役割を果たす。水抜け穴18は、乾燥室10の底部の前面部6側の隅に設けられることで、前面部6の前に立つ使用者からは、見え難い位置となっている。 【0032】 チャンバー室15の内壁には、水抜け穴18から導入された水を吸収し蒸散させる吸収蒸散材19が、水抜け穴18の出口を覆うようにして設けてある。吸収蒸散材19は、吸水性、放湿性に優れた材料(多孔性の繊維など)で構成されており、さらに、吸音性、抗菌性などを備えている。吸収蒸散材19は、チャンバー室15の内壁のほぼ全面に貼着されている。 【0033】 また、チャンバー室15内には、吸収蒸散材19で吸収しきれなかった余剰の水を蓄える上部が開放されたトレイ状の貯水部21を設けてある。貯水部21には、蓄えた水の水位を検知する水位センサ22が設けてある。吸収蒸散材19の端部は貯水部21の中に浸されている。図1では、水抜け穴18の出口を覆う吸収蒸散材19と貯水部21に浸された吸収蒸散材19と分離しているように見えるが、サイドで繋がっている。 【0034】 貯水部21の脇には、オーバーフロー穴23が開設されている。オーバーフロー穴23の高さBは、チャンバー室15の入口部16の高さAよりも低く設定されてり、貯水部21から溢れた水は、入口部16から送風機31側へ流れることなく、オーバーフロー穴23へ流入して、排水ホース24を通じ、床面へ排水されるようになっている。 【0035】 手乾燥装置5の内部にはさらに、当該手乾燥装置5の動作を制御する制御部35が設けられている。制御部35は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。制御部35は、乾燥室10に手が挿入されたことを検知する図示省略のセンサや水位センサ22などからの信号が入力されると共に、送風機31やヒータ32に対して送風や加熱の制御信号を出力する。 【0036】 次に、手乾燥装置5の作用を説明する。 【0037】 図2に示すように、使用者が手を上方から乾燥室10に挿入すると、送風機31およびヒータ32がオンになり、チャンバー室15を介して吹出ノズル14から風が勢い良く吹き出し、濡れた手から水を吹き飛ばして乾燥させる。吹き飛ばされた水は乾燥室10の内壁を成す水受け部11に受け止められた後、水抜け穴18を通じてチャンバー室15内へ導かれる。チャンバー室15内に導かれた水は吸収蒸散材19に吸収された後、チャンバー室15内で蒸発する。この蒸発は、チャンバー室15を通る冷風や温風および吸収蒸散材19の放湿性により促進される。 【0038】 手乾燥の使用頻度が高く、水抜け穴18から流入した水を吸収蒸散材19で吸収蒸散しきれなくなると、余剰の水は貯水部21に貯えられる。 【0039】 制御部35は、水位センサ22により貯水部21内の水位を検知しており、水位が基準値より高くなると、手乾燥時以外においても送風機31やヒータ32を作動させて蒸発促進動作を行なう。蒸発促進動作では、送風機31を手乾燥時よりも十分低速で作動させる第1動作モード、送風機31を手乾燥時よりも十分低速で作動させかつヒータ32をオンにする第2動作モード、送風機31を停止させた状態でヒータ32をオンにする第3動作モードなどがある。送風機31を手乾燥時よりも十分低速で作動させることで、静かに蒸発を促進することができる。また、第3動作モードでは、ヒータ32の加熱による対流でチャンバー室内に空気の流れが生じ、無音で蒸発を促進することができる。蒸発した水分は吹出ノズル14を通じて外部へ排出される。 【0040】 なお、水位センサ22を設けることなく、手乾燥の使用頻度や使用時間を制御部35で監視し、手乾燥の使用頻度や使用時間に応じて蒸発促進動作を作動させるように制御してもよい。たとえば、単位時間当たりの使用時間や使用回数に応じて、蒸発促進動作を作動させたり、蒸発促進動作を上記のいずれの動作モードで作動させるかを判断したり、送風機の動作速度やヒータの発熱量などを数段階あるいは無段階に制御したりしてもよい。 【0041】 このように、濡れた手から吹き飛ばされた水を水受け部11で受け止め、水抜け穴18を通じてチャンバー室15内へ導き、チャンバー室15内で蒸発させるようにしたので、清掃員などによる水捨て作業が不要になり、メンテナンスが容易になる。また、送風機31の吹き出し側にあるチャンバー室15の中で蒸発させるので、ファンやヒータを別途に設けることなく、手乾燥用に設けた送風機31やヒータ32を利用して蒸発を促進させることができ、装置価格を高騰させることなく、水捨て作業不要の手乾燥装置5を得ることができる。 【0042】 また、吸収蒸散材19は吸音材としての機能も果たすので、吸音材を別途設ける場合に比べて、コスト低減に繋がると共に、限られたサイズのチャンバー室15内で吸収蒸散材19の設置面積を増やしつつ、チャンバー室15内での良好な空気の流れが確保されて効率よく蒸発を促進することができる。 【0043】 さらに、吸収蒸散材19は抗菌性を有しているので、チャンバー室15内が清潔に維持され、ひいては吹出ノズル14から清潔な風を吹き出すことができる。また、手乾燥時以外に送風機31を動作させると、この動作中に水抜け穴18を通じて乾燥室10内へ送風されるようになり、乾燥室10の壁面に残った水分を蒸発させて乾燥室10を乾燥された清潔な状態に維持することができる。 【0044】 なお、清掃時の水かけなどにより、多量の水が水抜け穴18から流入して貯水部21から水が溢れた場合、この水は送風機31側へ流れることなく、オーバーフロー穴23から排水ホース24を通じて床面へ排水される。 【0045】 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。 【0046】 図3は第2の実施の形態に係わる手乾燥装置5aの内部構造を示す断面図であり、図4は第2の実施の形態に係わる手乾燥装置5aの外観を示している。基本的構造は第1の実施の形態と同一であるが、第2の実施の形態に係わる手乾燥装置5aでは、多量の水が水抜け穴18から流入した場合でも、床排水が防止されるように構成されている。 【0047】 手乾燥装置5aの水受け部11は、底部に水を溜めることのできる水溜め部12を備えている。水溜め部12は乾燥室10の下部の左右両サイドに、必要な水位分の壁12aを設けることで、上部の開放された箱状を成している。水溜め部12は水抜け穴18を通じてチャンバー室15内の貯水部21aと連通している。 【0048】 貯水部21aは、その底部の高さFが水溜め部12の底部の高さEより低く、かつ、水溜め部12から水が溢れ出す水位D(壁12の最低高さ)よりも貯水部21aから水が溢れ出す水位Cが高くなるように設けられている。図3では図示省略されている送風機31およびヒータ32からの風Wは、貯水部21aの下側に設けられた入口部16aからチャンバー室15内へ送り込まれる。 【0049】 水抜け穴18から流入する水の蒸発に関する作用や蒸発促進動作については、第1の実施の形態と同様であり、その説明は省略する。 【0050】 通常の使用状態では、貯水部21a内の水位は高さE以下に収まり、使用者からは蓄えられた水が見えないようになっている。手乾燥の使用量が多くなり、水受け部11で受け止める水の量が増加し、水位が水溜め部12の底部の高さEより上昇すると、水溜め部12内に水が溜まるようになる。水溜め部12に溜まった水は使用者から見えるので、これを見た使用者は満水を理解して対応をとることができる。このように水位が上昇するのは、清掃時の水かけなどの場合が多いので、それ以上の水かけ清掃を中止するようにすればよい。 【0051】 なお、さらに多量の水を水溜め部12に入れて水位が高さDに達すると、それ以上の水は水溜め部12から溢れてサイドから床下へと排出される。水位が高さCを超えることはないので、チャンバー室15内に水が溢れ出すことはない。 【0052】 このような構造にすることで、第1の実施の形態の手乾燥装置5にあったようなオーバーフロー穴23や排水ホース24を設ける必要がなくなり、部品点数が減少する。また、普段は、蓄えられている水は使用者から見えず、オーバーフローが近づくと、乾燥室10の底部という、使用者から良く見える箇所に水が現れてくるので、使用者は、これ以上使うとオーバーフローすることを容易に認識でき、適宜の対応をとることができる。特に、従来の手乾燥装置の多くは、貯水トレイを本体下部などに設けていたので水位を確認し辛かったが、オーバーフローが近づくと、手乾燥時など普段の使用でよく見える箇所に水が現れて来るので、だれでも簡単に気づくことができる。 【0053】 次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。 【0054】 手乾燥の際に手から吹き飛ばされるものには、水のほかに、油、ホコリ、ごみなどがあり、さらに手乾燥時以外にもホコリやごみが乾燥室10内に落下する。そこで、第3の実施の形態に係わる手乾燥装置5bでは、水抜け穴18の入口に、ろ過フィルタを設けて、油、ホコリ、ごみなどを除去するようになっている。 【0055】 図5は、第3の実施の形態に係わる手乾燥装置5bの内部構造を示す断面図を示している。基本的構造は第2の実施の形態で示した手乾燥装置5aと同様であるが、第3の実施の形態に係わる手乾燥装置5bでは、ろ過フィルタ41を備えた槽内ボックス40を乾燥室10の下部に嵌め込んで使用するようになっている。乾燥室10の下部の内壁面11は、図6に拡大図示したように、槽内ボックス40を嵌め込んだときに、丁度、乾燥室10の内壁面11が段差無く槽内ボックス40の内壁面と連なるように、槽内ボックス40の内壁面の厚みに相当する分だけ外側に凹ませてある。なお、図7に示すように、水受け部11を成す乾燥室10の底部には第2の実施の形態と同様に水溜め部12(サイドの壁12a)が形成されている。 【0056】 乾燥室10内に落下するホコリやごみは槽内ボックス40内に貯まり、清掃時には、図7に示すように、槽内ボックス40を乾燥室10から取り外して洗浄する。これにより、乾燥室10の底部を直接、清掃する場合に比べて、清掃作業が容易になる。図7の矢印Pで示すように槽内ボックス40の両サイドを内側に向かって押すと、槽内ボックス40が変形して前後の壁部が内側に傾き(矢印Q)、乾燥室10の底部に設けた段差から外れて槽内ボックス40を乾燥室10から取り外すことができる。 【0057】 ろ過フィルタ41は、細長い円柱状を成しており、槽内ボックス40の底の一方の縁に沿って係止されている。詳細には、槽内ボックス40の底の一方の縁部は、ろ過フィルタ41を槽内ボックス40の内側から保持する断面半円弧状の壁部と槽内ボックス40の外側から保持する壁部とを交互に有しており、これらの壁部の間にろ過フィルタ41を挿通して係止するようになっている。槽内ボックス40を乾燥室10の下部へ装着したとき、ろ過フィルタ41は丁度、水抜け穴18の入口にほぼ接するようになっている。 【0058】 槽内ボックス40に貯まった水は、ろ過フィルタ41を通じて槽内ボックス40の外へ流出し、水抜け穴18からチャンバー室15内へ流入するようになっている。したがって、油、ホコリ、ごみなどが除去された後の水が水抜け穴18を通じてチャンバー室15内へ流入するので、チャンバー室15内を清潔に保つことができ、チャンバー室15の内部を清掃するといった保守作業が不要にあるいは軽減することができる。 【0059】 第3の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、貯水部21aの底部の高さFは水溜め部12の底部の高さEより低く、かつ、水溜め部12から水が溢れ出す水位Dよりも貯水部21aから水が溢れ出す水位Cが高くなるように設けられている。また槽内ボックス40の一方の側壁には窓部42が設けてあり、この窓部42の下端の高さは水溜め部12から水が溢れ出す高さDと同じ、もしくは高さD以下に設定されている。 【0060】 したがって、貯水部21aに蓄えられている水の水位が高さE以下の場合は、使用者から水は見えず、高さE以上になると槽内ボックス40の中に水が貯まるようになり、水位が高さDを超えると、槽内ボックス40および水溜め部12から水が溢れて床下へ排水される。 【0061】 以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。 【0062】 たとえば、第3の実施の形態では、ろ過フィルタ41を備えた槽内ボックス40を乾燥室10の下部に嵌め込むように構成したが、ろ過フィルタの装着方法はこれに限定されるものではなく、水抜け穴18の入口に、何らかの方法でろ過フィルタが設けられればよい。なお、ろ過フィルタは交換の便宜上、乾燥室10側から取り外し可能に装着されることが望ましい。 【0063】 また、第1の実施の形態では、貯水部21を設けたが、吸収蒸散材19による保水量を充分確保できる場合には、貯水部21を取り去る構成にされてよい。逆に、吸収蒸散材19は設けずに、水抜け穴18からチャンバー室15に流入した水を貯水部21、21aで蓄えて蒸発させるように構成されてもよい。チャンバー室15内でどのようにして水を保持しているかは問わず、チャンバー室15内で蒸発されるようになされていればよい。 【図面の簡単な説明】 【0064】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる手乾燥装置の内部構造を示す説明図である。 【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる手乾燥装置の外観を示す説明図である。 【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる手乾燥装置の内部構造を示す断面図である。 【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる手乾燥装置における水位の関係を示す説明図である。 【図5】本発明の第3の実施の形態に係わる手乾燥装置の内部構造を示す断面図である。 【図6】本発明の第3の実施の形態に係わる手乾燥装置において槽内ボックスを装着した乾燥室の下部を拡大図示した断面図である。 【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる手乾燥装置において槽内ボックスを着脱する様子を示す説明図である。 【符号の説明】 【0065】 5、5a、5b…手乾燥装置 6…前面部 8…背面部 10…乾燥室 11…水受け部(乾燥室の内壁面をなす) 12…水溜め部 12a…水溜め部を構成するサイドの壁 14…吹出ノズル 15…チャンバー室 16…チャンバー室の入口部 18…水抜け穴 19…吸収蒸散材 21、21a…貯水部 22…水位センサ 23…オーバーフロー穴 24…排水ホース 31…送風機 32…ヒータ 35…制御部 40…槽内ボックス 41…ろ過フィルタ 42…窓部
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010054 【氏名又は名称】小糸工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月21日(2006.8.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100121599 【弁理士】 【氏名又は名称】長石 富夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−43673(P2008−43673A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−224569(P2006−224569) |
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