| 【発明の名称】 |
便蓋を利用した便座シート供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】篠原 正則
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| 【要約】 |
【課題】
【構成】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、 少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、一枚又は複数枚の便座シートと、 前記便蓋の内部に形成され、前記一枚又は複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、 前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、少なくとも一枚の便座シートが通過可能に形成されたスリット状の出入口と、 前記便蓋に備えられ、前記便座シートの少なくとも一枚を、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、 ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させ、ユーザーによる前記便座の使用が開始されるときは、それまで前記空洞部内に収容されていた便座シートを前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、 を備えたことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項2】 便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、 少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、一枚又は複数枚の便座シートと、 前記便蓋の内部に形成され、前記一枚又は複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、 前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、少なくとも一枚の便座シートが通過可能に形成されたスリット状の出入口と、 前記便蓋に備えられ、前記便座シートの少なくとも一枚を、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、 前記空洞部内に存在する便座シートを殺菌・消毒するための便座シート殺菌・消毒手段と、 ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させ、前記便座上に便座シートが配置されていないときは、前記空洞部内で前記便座シート殺菌・消毒手段による殺菌・消毒が行われた前記便座シートの殺菌・消毒を前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、 を備えたことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項3】 便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、 少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、複数枚の便座シートと、 前記便蓋の内部に形成され、前記複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、 前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、前記複数枚の便座シートの中の少なくとも一枚が通過可能に形成されたスリット状の出入口と、 前記便蓋に備えられ、前記複数枚の便座シートのいずれかを、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、 ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させると共に、それまで前記空洞部内に収容されていた他の便座シートを前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、 を備えたことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項4】 請求項1,2,又は3において、 前記便蓋内の空洞部には、その内部に存在している便座シートを殺菌・消毒するための便座シート殺菌・消毒手段、が備えられている、ことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項5】 請求項1,2,又は3において、 前記空洞部内には複数枚の便座シートが収容されており、 前記複数枚の便座シートは、それぞれ、複数のユーザーのそれぞれが選択的に使用するものであり、 前記空洞部内の前記各便座シートの収容位置を前記各ユーザーの識別情報とそれぞれ対応させて記録しておくための記録手段と、 前記各ユーザーを識別するための情報を取得するためのユーザー情報取得手段と、を備え、 前記制御手段は、前記ユーザー情報取得手段からのユーザー識別情報と前記記録手段からの各便座シートの収容位置情報とに基づいて、前記便座シート往復移動手段を制御するものであり、 前記便座シート往復移動手段は、前記制御手段からの情報に基づいて、前記空洞部内の複数枚の便座シートの中からいずれか一つの便座シートを選択的に往復移動させるものである、ことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項6】 請求項1,2,又は3において、 前記便蓋内の空洞部には、その内部に存在している便座シートを加温するための便座シート加温手段、が備えられている、ことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。 【請求項7】 請求項1,2,又は3において、 前記便蓋内の空洞部又はその近傍部分には、その内部に存在している便座シートを、その表面の異物を除去することにより、清掃するための便座シート清掃手段、が備えられている、ことを特徴とする、便蓋を利用した便座シート供給装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、便蓋を利用した便座シート供給装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、便蓋を利用して便座上に便座シート(便座カバーと呼ばれる場合もある)を供給するための装置が提案されている。例えば、図7は、特許文献1により開示された便座カバー用紙セットの発明を説明するための図である。この特許文献1の発明では、便蓋の裏側に、折り畳まれた状態で積層された多数枚の水溶性の便座カバー用紙を入れた容器を設置しておき、便器に対して回動可能に接続された便座の上面の複数箇所に粘着部を配置しておく。そして、ユーザーが便座を使用するために便座を図7の矢印方向に倒すとき、前記多数枚の便座カバー用紙の中の一枚が、前記粘着部に貼り付けられた状態で便座上に配置される。ユーザーが便座の使用を終了したときは、ユーザーは、前記便座上に粘着されていた水溶性の便座カバー用紙を取り出して水に流して廃棄する(特許文献1参照)。 【特許文献1】実用新案登録第2530511号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 特許文献1の発明においては、ユーザーが便座を使用する度に新しい1枚の便座カバー用紙が供給されるが、この便座カバー用紙は水溶性で使用の度にトレの水に流して使い捨てることが予定されているので、資源の無駄遣いになり、近年の環境保護の要請に反してしまう、という問題がある。 【0004】 また、特許文献1で使用される便座カバー用紙は、薄い紙製であるため、硬いプラスチック製の便座の上に載置した場合でも、便座の硬いプラスチック素材の感触がユーザーの臀部にそのまま伝わってしまうため、ユーザーにとって使い心地が悪く、ユーザーによる便座の使用感を向上させることはできない、という問題がある。 【0005】 また、従来より、水溶性の紙製の使い捨てシートではなく、布製の便座シートを便座上に常時固定しておくことも行われているが、この場合は、複数のユーザーが一つの便座シートを共用することになるので、各ユーザーに対して、便座シートへの不潔感を感じさせてしまうという問題があった。 【0006】 本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、近年の環境保護の要請に沿うことができ、便座の使用感を向上させることができ、ユーザーに便座シートへの不潔感を感じさせることがなく、しかも、従来の便器装置に少しの改良を加えるだけで低コストで且つ簡単な構成で実現することができる、便座シート供給装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置は、便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、一枚又は複数枚の便座シートと、前記便蓋の内部に形成され、前記一枚又は複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、少なくとも一枚の便座シートが通過可能に形成されたスリット状の出入口と、前記便蓋に備えられ、前記便座シートの少なくとも一枚を、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させると共に、ユーザーによる前記便座の使用が開始されるときは、それまで前記空洞部内に収容されていた便座シートを前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。 【0008】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置は、便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、一枚又は複数枚の便座シートと、前記便蓋の内部に形成され、前記一枚又は複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、少なくとも一枚の便座シートが通過可能に形成されたスリット状の出入口と、前記便蓋に備えられ、前記便座シートの少なくとも一枚を、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、前記空洞部内に存在する便座シートを殺菌・消毒するための便座シート殺菌・消毒手段と、ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させると共に、前記便座上に便座シートが配置されていないときは、前記空洞部内で前記便座シート殺菌・消毒手段による殺菌・消毒が行われた前記便座シートの殺菌・消毒を前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。 【0009】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置は、便器の上方開口部及び便座の主要部を覆うための便蓋であって、前記便座の後方の位置に前記便座に対して回動可能に接続されている便蓋と、少なくとも前記便蓋から前記便座に向かう方向又は前記便座から前記便蓋に向かう方向に沿って湾曲可能に形成されている、複数枚の便座シートと、前記便蓋の内部に形成され、前記複数枚の便座シートをその内部に収容可能な空洞部と、前記便蓋の前記便座と対向する面にユーザーから見て略水平方向に形成され、前記複数枚の便座シートの中の少なくとも一枚が通過可能に形成されたスリット状の出入口と、前記便蓋に備えられ、前記複数枚の便座シートのいずれかを、前記出入口を介して前記空洞部内と前記便座上との間で往復移動させるための便座シート往復移動手段と、ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを前記便座上から前記空洞部内に移動させると共に、それまで前記空洞部内に収容されていた他の便座シートを前記空洞部内から前記便座上に移動させるように、前記便座シート往復移動手段を制御するための制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。 【0010】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置においては、前記複数枚の便座シートは、それぞれ、複数のユーザーのそれぞれが選択的に使用するものであり、前記空洞部内の前記各便座シートの収容位置を前記各ユーザーの識別情報とそれぞれ対応させて記録しておくための記録手段と、前記各ユーザーを識別するための情報を取得するためのユーザー情報取得手段と、を備え、前記制御手段は、前記ユーザー情報取得手段からのユーザー識別情報と前記記録手段からの各便座シートの収容位置情報とに基づいて、前記便座シート往復移動手段を制御するものであり、前記便座シート往復移動手段は、前記制御手段からの情報に基づいて、前記空洞部内の複数の便座シートの中からいずれか一つの便座シートを選択的に往復移動させるものである、ことが望ましい。 【0011】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置においては、前記便蓋内の空洞部には、その内部に収容されている便座シートを殺菌・消毒するための便座シート殺菌・消毒手段、が備えられている、ことが望ましい。 【0012】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置においては、前記便座シートは、少なくともその表面側がプラスチックやゴムなどの柔軟な素材により形成されている(さらに、ユーザーの使い心地を良くするために、少なくとも表面側は柔軟な部材である程度の厚み(例えば約2〜5mm又はそれ以上)を有している)、ことが望ましい。 【0013】 また、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置においては、前記便蓋内の空洞部には、その内部に収容されている便座シートを加温するための便座シート加温手段、が備えられている、ことが望ましい。 【0014】 さらに、本発明による便蓋を利用した便座シート供給装置においては、前記便蓋内の空洞部又はその近傍部分には、その内部に収容されている便座シートを、その表面の異物を除去することにより、清掃するための便座シート清掃手段、が備えられている、ことが望ましい。 【発明の効果】 【0015】 本発明においては、前記便蓋の内部に便座シートを収容可能な空洞部を形成し、前記便座シートを、ユーザーによる便座の使用が終了したときは前記便座上の位置から前記便蓋内の空洞部内の位置へ移動させると共に、ユーザーによる便座の使用が開始されるときは前記便蓋内の空洞部内の位置から前記便座上の位置に移動させるようにしている。よって、本発明によれば、ユーザーが便座を使用する度に便蓋から便座シートが供給されるので、従来技術において複数のユーザーが便座上に常時固定するタイプの便座シートを使用する場合に生じていた各ユーザーに不潔感を感じさせるという問題を解決することができる。特に、本発明では、ユーザーは、自己が便座の使用を開始するとき、衛生的で清潔な便座シートが前記空洞部から前記便座上に移動してくる状況を自分の眼で視認できるので、その便座シートが衛生的で清潔なものであることを確信して便座を使用することができる。また、本発明によれば、同じ便座シートを前記便座と前記便蓋内の空洞部との間で往復移動させるので、従来の使い捨てタイプの便座シートを使用する場合における資源の無駄遣いになるという問題を回避することができる。 【0016】 また、本発明においては、前記便蓋の内部に便座シートを収容可能な空洞部を形成し、ユーザーによる前記便座の使用が終了したときは、それまで前記便座上に配置されていた便座シートを、前記便蓋内の空洞部内に移動させて消毒・殺菌し、前記便座上に便座シートが存在していないときは、前記殺菌・消毒手段などにより殺菌・消毒などがなされた衛生的で清潔な便座シートを前記便座上に移動させるようにしている。よって、本発明によれば、前記便座上にはほとんど常に殺菌・消毒された衛生的で清潔な便座シートが存在していることになるので、従来技術において複数のユーザーが便座上に常時固定するタイプの便座シートを使用する場合に生じていた各ユーザーに不潔感を感じさせるという問題を解決することができる。特に、本発明においては、前記便座上にはほとんど常に衛生的で清潔な便座シートが存在していることになるので、ユーザーが緊急に前記便座を使用したいときにも対応できる。また、本発明によれば、同じ便座シートを便座と便蓋内の空洞部との間で往復移動させるので、従来の使い捨てタイプの便座シートを使用する場合における資源の無駄遣いになるという問題を回避することができる。 【0017】 また、本発明においては、前記便蓋の空洞部の内部に複数枚の便座シートを収容させておき、ユーザーによる便座の使用が終了したときは、それまで便座上に配置されていた便座シートを前記便蓋内の空洞部内に移動させると共に、それまで前記空洞部内に収容されていた既に殺菌・消毒されている別個の便座シートを前記便座上に移動させるようにしている。よって、本発明によれば、ユーザーによる前記便座の使用が終わる度に前記空洞部から別個の衛生的な便座シートが供給されるので、従来技術において複数のユーザーが便座上に常時固定するタイプの便座シートを使用する場合に生じていた不衛生な状態の便座シートが便座上に存在するという問題を回避することができる。特に、本発明においては、便座上に常に衛生的で清潔な便座シートが存在していることになるので、ユーザーが緊急に便座を使用したいときにも対応できる。また、本発明によれば、同じ便座シートを便座と便蓋内の空洞部との間で往復移動させるので、従来の使い捨てタイプの便座シートを使用する場合における資源の無駄遣いになるという問題を回避することができる。 【0018】 また、特に、本発明においては、前記便蓋内に形成された空洞部内に便座シートを収容しておき、この空洞部内の便座シートを便座上との間で往復移動させるようにしているので、従来の便器装置に備えられている便蓋に少しの改良を加えるだけで、極めて低コストで且つ簡単な構成で、上記の問題の解決が可能になる。 【0019】 また、本願の他の発明においては、前述の便蓋内の空洞部内に複数の便座シートを用意しておき、前記制御手段及び便座シート往復移動手段により、前記複数の便座シートの中のいずれか一つを各ユーザーに対応するように選択して、前記便座の上に移動させるようにしてもよい。このようにした場合は、例えば、各ユーザーは、便器を使用する度に、各ユーザーに対応する(各ユーザーに適した)便座シートを使用することができる。よって、本発明によれば、従来のように一つの便座シートを複数人が使用する場合における衛生上の問題や他人が使用した後の便座シートを使用するときの嫌悪感の問題を回避することができる。 【0020】 また、本発明において、前記便蓋内の空洞部に、便座シートを殺菌・消毒するための便座シート殺菌・消毒手段を備えるようにしたときは、ユーザーは、常に便座シートを殺菌・消毒された衛生的な状態で使用できるようになる。 【0021】 また、本発明において、前記便蓋内の空洞部に、便座シートを加温するための便座シート加温手段を備えるようにしたときは、ユーザーは、冬季などに便座シートを暖かい状態で使用できるようになる。 【0022】 さらに、本発明において、前記便蓋内の空洞部に、便座シートの表面を清掃するための便座シート清掃手段を備えるようにしたときは、ユーザーは、常に便座シートを清潔な状態で使用できるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 本発明を実施するための最良の形態は以下の実施例1について述べるような形態である。 【実施例1】 【0024】 図1は本発明の実施例1を含む洋式便器装置全体の外観を示す斜視図である。図1において、1は便器、2は前記便器1のユーザーが座る部分に備えられた便座、3は前記便器1の上方開口部1aと便座2を覆うための便蓋、4は前記便座2のユーザーから見て後方の端部2aに隣接して配置されたヒンジ部であって前記便蓋3を前記便座2及び便器1に対して図示α方向に回動自在に接続するためのヒンジ部、3aは前記便蓋3のユーザー側の部分(前記便座2に近接・対向する部分)に形成され図示水平方向に細長く形成されているスリット状の出入口であって前記便座シートを前記便蓋3の空洞部(後述)内と外部との間で出し入れするための便座シート用の出入口、である。 【0025】 次に、本実施例1に含まれる便蓋の構成を、図2A−2Dを参照して説明する。図2A−2Dにおいて、3bは前記便蓋3の内部に形成された空洞部、5は前記空洞部3b内に収容されている樹脂やゴムなどの柔らかい素材で形成された便座シート、3cは前記便座シート5が前記空洞部3b内の収容位置(図2Aに示す位置)と前記便座2上の位置との間を往復移動するときに前記出入り口3aの及びその近傍をスムーズに通過・移動できるように前記便座シート5を案内するための湾曲面が形成された案内部、6は前記便座シート5の図2Aに示す上端部5aにその一端が接続されたワイヤ(可動部)、7は前記ワイヤ6の他端が接続されておりモータ(図示せず)の回転により前記ワイヤ6を巻き取るための又は前記モータの逆回転により前記ワイヤ6を巻き取り状態から引き出すためのワイヤ巻取り部、8は前記空洞部3b内の複数箇所(図2Aにおいて前記空洞部3b内の前記便座シート5が前記便座2の上に配置されたときに上側となる面に対向する内壁面の複数箇所)に設置された殺菌・消毒用の紫外線ランプ、9は前記空洞部3b内に設置された面状ヒーター、である。 【0026】 また、図2A−2Dにおいて、20a,20bは一対の殺菌・消毒ローラである。この一対の殺菌・消毒ローラ20a,20bは、図2A−2Dの紙面と直交する方向(前記便座シート5の移動方向と直交する方向)に細長く延びる棒状に形成され、前記便座シート5の両面に対してそれぞれ対向するように構成されている。 【0027】 前記一対の殺菌・消毒ローラ20a,20bは、その布製の外周部に、図示していないタンクからの消毒用アルコールが常に染み込むように構成されている。また、前記一対の殺菌・消毒ローラ20a,20bは、通常は、前記便座シート5が前記一対の殺菌・消毒ローラ20a,20bの間をそれらに接触しないで通過できるように、互いに離れている第1の位置に配置されている(図2A,図2Bに示す状態)。他方、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bは、ユーザーによる前記便座2の使用が終了して、前記便座シート5を前記便座2上から前記空洞部3b内に移動させるときは、後述の制御部12による制御により、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの位置を移動させるための図示しない駆動部(モーターなど)が駆動されて、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bは互いに近づく方向に移動される(図2Cの矢印a,bを参照)。その結果、前記便座シート5が、前記便座2上から前記空洞部3b内に移動するために前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの間を通過するとき、前記便座シート5は、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bに接触し、前記便座シート5の表面が前記殺菌・消毒ローラ20a,20bによって擦られる(なお、この場合、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bは、前記便座シート5の移動方向と反対の方向に回動されるようになっているので、それらの表面は、前記便座シート5の表面を、ある程度の強い摩擦力を持って擦るように動作する)。 【0028】 よって、本実施例1では、ユーザーによる前記便座2の使用が終了してそれまで前記便座2上に配置されていた前記便座シート5が前記空洞部3b内に移動させられるとき(図2C,図2D参照)は、まず、前述のように、前記一対の殺菌・消毒ローラ20a,20bが前記駆動部(図示せず)により互いに接近させられる(図2Cの矢印a,b参照)。そして、この状態で、前記便座シート5が前記空洞部3b内へ移動していく過程で、前記便座シート5の表面とその裏面が、前記一対の殺菌・消毒ローラ20a,20b(外周面に消毒用アルコールが染み込んでいる)によって、擦られるので、前記便座シート5の表面が殺菌・消毒される。なお、前記消毒用アルコールは揮発性を有しているので、前記便座シート5の表面に付着しても、前記便座シート5の表面は短時間内に乾燥する。 【0029】 また、図2A−2Dにおいて、10はトイレの出入り口用のドアの近傍、例えばトイレ内の前記便座2の近傍に設置された赤外線センサなどから構成される人感センサ、11はユーザーが本実施例1の諸機能を操作するためのリモコン(リモートコントローラ)、12は前記人感センサ10又は前記リモコン11からの信号に基づいて、前記殺菌・消毒ローラ20a,20b、前記ワイヤ巻取り部7、前記紫外線ランプ8、及び前記面状ヒーター9を制御するためのマイクロコンピュータなどで構成される制御部、である。なお、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bと前記紫外線ランプ8のいずれか一方又は双方は、本発明における便座シート殺菌・消毒手段の一例を示すものである。 【0030】 また、図3Aは本実施例1の便座シート5の一例を示す図で、図3A(a)はその平面部、図3A(b)はその側面図である。前記便座シート5は、ユーザーの使い心地が良いように、少なくともその表面側は樹脂やゴムなどの柔軟な部材により形成され、ある程度の厚み(例えば約2mm以上の厚み、又は約2mm〜約5mmの厚み)を有するように構成されている。すなわち、前記便座シート5は、プラスチック樹脂やゴムなどの柔軟で可とう性を有する素材により構成されている。よって、前記便座シート5は、図3A(c)に示すように、前記便座2と前記空洞部3bとの間を往復移動する方向(図2A,図2Bの図示左右方向)に沿って折り曲げ・湾曲可能に形成されている。 【0031】 したがって、図3Aに示すような便座シート5を使用するときは、図2A−2Dに関して説明したように前記便座シート5が前記空洞部3b内から前記出入口3aを通過して前記便座2上に移動するとき、又は前記便座シート5が前記便座2上から前記出入口3aを通過して前記空洞部3b内に移動するとき、前記便座シート5は、前記出入口3aの近傍(前記案内部3cの湾曲面の上)で前記の図3A(c)に示すように自らが容易に湾曲するので、スムーズに前記移動を行える。 【0032】 また、図3Bは本実施例1の便座シート5の他の例を示す図で、図3B(a)はその平面部、図3B(b)はその側面図である。この他の例では、前記便座シート5は、図に示すような複数の図示横方向の細長い板5aと、前記各板5aの間を接続する軸5bとから成る、簾(すだれ)状に形成されている。すなわち、前記軸5bは、互いに隣接する前記板5a同士を所定角度まで折り曲げ可能に接続している。よって、この他の例でも、前記便座シート5は、図3Bに示すように前記便座シート5が前記空洞部3b内から前記出入口3aを通過して前記便座2上に移動するとき、前記便座シート5は、前記出入口3aの近傍(前記案内部5cの湾曲面の上)で前記の図3B(c)に示すように自らが容易に湾曲するので、スムーズに前記移動を行える。 【0033】 次に、本実施例1における前記便座シート5の動作を、図2A−2D及び図4A−4Bを参照して説明する。なお、図4A,4Bは、前記便蓋3を正面方向から透過させてその内部の便座シート5の位置が分かるように描いたものである。本実施例1では、前記便座シート5の往復移動方法に関して、前記人感センサ10により自動的に移動させるか、それともユーザーの操作により移動させるかを、予めリモコン11によりユーザーが設定しておく。ここでは、前記人感センサ10により自動的に移動させるように予め設定しておいた場合の動作について説明する 【0034】 なお、以下の説明において、「前記人感センサ10からの検知信号の前記制御部12への入力」を、「ユーザーのリモコン11(操作部)による操作・指示信号の前記制御部12への入力」と置き換えても、基本的に同じ動作が行われる。すなわち、以下に述べる動作は、「前記人感センサ10からの検知信号を前記制御部12に入力すること」ではなく、「ユーザーによるリモコン(操作部)11の操作・指示信号を前記制御部12に入力すること」によっても全く同様に行うことができる。 【0035】 本実施例1では、まず、ユーザーが便器1及び便座2を使用していない場合は、図2Aに示すように、前記便座シート5は、前記便蓋3内の空洞部3b内に収容された状態に保持されている(図2A、図4Aに示す状態)。この状態においては、前記ワイヤ6が前記ワイヤ巻取り部7により最大限巻き取られた状態となっており、前記便座シート5は、その図2Aの図示上端部5aが前記ワイヤ巻取り部7に近接した状態に保持されている。 【0036】 次に、ユーザーが前記便器1を使用するためにドアを開けてトイレの中に侵入して前記便座2に近づくと、前記人感センサ10がユーザーの存在を検知し、その検知信号が前記制御部12に入力される。前記制御部12は、この検知信号の入力を受けると、前記ワイヤ巻取り部7のモータを制御して、前記ワイヤ6を最大限に引き出させる。その結果、前記便座シート5は、前記の引き出されるワイヤ6によって下方に押し出されて、前記案内部3cの湾曲面を滑らかに移動しながら、前記出入口3aを通過し、前記便座2の上に移動する(図2B、図4Bに示す状態)。このとき、前記ワイヤ6は、図2Bに示すように、その図示下端部が前記空洞部3b内の前記出入口3aの近傍の位置まで下降している。 【0037】 次に、ユーザーが前記便器1及び便座2の使用を終了してトイレから出たときは、前記人感センサがそのことを検知し、その検知信号を前記制御部12に送信する。制御部12は、この検知信号を受けて、前記ワイヤ巻取り部7を制御して、前記ワイヤ6を巻き取らせる。すると、前記便座シート5は、前記の巻き取られるワイヤ6により図2Bの図示斜め右上方向に引っ張られて、前記便座2上の前記位置(図2B及び図4Bに示す状態)から、前記出入口3aを通過し、前記案内部(湾曲面)3cの上を自らが湾曲しながらスムーズに移動し、前記空洞部3b内へ移動する。その結果、前記便座シート5は、図2Aに示すような前記空洞部3b内の収容位置で収容される(図2A及び図4Aに示す状態)。 【0038】 なお、図2C及び図2Dは、前記便座2上の便座シート5が前記空洞部3b内に移動するときの前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの動作を説明するための図である。前述のように、通常は、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bは、図2A,図2Bに示すように、互いに離れた位置(その間を前記便座シート5が前記殺菌・消毒ローラ20a,20bと接触しないで通過できるような距離をお互いが保った位置)に配置されている。これに対して、前記便座シート5が前記便座2上から前記空洞部3b内に移動されるときは、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bは、前記制御部12からの制御により、図示しない駆動部によりその位置が移動されて互いに近づけられる(図2Cの矢印a,b参照)。その結果、前記便座2上から前記空洞部3b内に移動する便座シート5は、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの間に挟まれながら、且つそれらによって表面が擦られながら、移動させられる。これにより、前記便座シート5の表面は、前記殺菌・消毒ローラ20a,20b(その外周面には前述のように消毒用アルコールなどが染み込まされている)により、消毒・殺菌される。 【0039】 なお、本実施例1においては、前述のように、前記便座シート5が前記便座2上から前記空洞部3b内に移動する場合だけ、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bを、図示しない駆動部(モーターなど)により、互いに近づく方向に移動させる(図2Cの矢印a,b参照)ようにし、それ以外の場合は前記殺菌・消毒ローラ20a,20bを互いに離れた位置に配置するようにしている。しかし、これは、前記便座シート5が前記空洞部3b内から前記便座2上に移動するとき、前記便座シート5の表面及び裏面に前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの消毒用アルコールが付着した状態のまま前記便座2上に移動してユーザーの肌やズボンを消毒用アルコールで濡らしてしまうことを防止するためである。しかし、前記消毒用アルコールを速乾性のものにするときは、前記便座シート5が前記空洞部3b内から前記便座2上に移動するときに、前記便座シート5の表面及び裏面が前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの消毒用アルコールが付着している状態のまま前記便座2上に移動させるようにしても、前記消毒用アルコールは直ちに乾燥するので、ユーザーの肌やズボンが消毒用アルコールで濡れてしまうことは無い。よって、このように速乾性の消毒用アルコールを使用すれば、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bの位置を移動させるための駆動部は備えないようにしてもよい。 【0040】 また、本実施例1では、図2Aに示すように、前記便座シート5が前記空洞部3b内に収容されているとき、前記制御部12は、所定のタイミングで前記紫外線ランプ8を所定時間だけ点灯させ、前記空洞部3b内に収容されている前記便座シート5の表面(前記便座2の上に配置されたときに上側となる面)を殺菌・消毒する。よって、本実施例1では、ユーザーが前記便座2の使用を開始するときは、前記便座シート5が、常に、前記紫外線ランプ8(及び前記殺菌・消毒ローラ20a,20b)により殺菌・消毒された衛生的な状態で、前記空洞部3b内から前記便座2の上に供給される。 【0041】 また、本実施例1では、図2Aに示すように、前記便座シート5が前記空洞部3b内に収容されているとき、前記制御部12は、特に冬季において、所定のタイミングで前記面状ヒーター9を所定時間だけ通電させ、前記空洞部3b内の前記便座シート5を所定の温度(例えば人の体温に近い温度である37〜40℃)まで加温させる。よって、本実施例1では、ユーザーが前記便座2の使用を開始するときは、前記便座シート5が、常に、前記面状ヒーター9により加温された状態で、前記空洞部3b内から前記便座2の上に供給される。 【実施例2】 【0042】 次に、本発明の実施例2による便蓋を利用した便座シート供給装置を説明する。本実施例2の構成及び動作は前記実施例1と基本的に同一であるので、以下では異なる部分のみを説明する。本実施例2では、前記の実施例1と比較して、前記制御部12の構成及び動作が異なっている。すなわち、前記の実施例1においては、前記制御部12は、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいてユーザーによる前記便座2の使用が終了したと判断したときは、それまで前記便座2上に配置されていた便座シート5を前記便座2上から前記空洞部3b内に移動させると共に、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいてユーザーによる前記便座2の使用が開始されると判断したときは、それまで前記空洞部3b内に収容されて前記殺菌・消毒ローラ20a,20bや前記紫外線ランプ8などで殺菌・消毒され(さらに冬季は前記ヒーター9により加温され)た便座シート5を、前記空洞部3b内から前記便座2上に移動させるように、前記ワイヤ巻取り部7(便座シート往復移動部)を制御するようにプログラムされている。 【0043】 これに対して、本実施例2では、前記制御部12は、次の(1)〜(3)のようにプログラムされている。すなわち、(1)まず、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいてユーザーによる前記便座2の使用が終了したと判断したときは、それまで前記便座2上に配置されていた便座シート5を前記便座2上から前記空洞部3b内に移動させる。(2)その後、この前記空洞部3b内に移動される便座シート5を前記殺菌・消毒ローラ20a,20bや前記紫外線ランプ8などで殺菌・消毒する。(3)そして、前記便座シート5がこのように殺菌・消毒されたとき、この殺菌・消毒された便座シート5を、(ユーザーによる前記便座2の使用の開始を待つことなく)前記空洞部3b内から前記便座2の上に移動させる。 【0044】 以上のように、本実施例2においては、ユーザーにより使用された後の前記便座シート5をいったん前記空洞部3b内に移動させて殺菌・消毒した後は、この殺菌・消毒された便座シート5を、ユーザーによる前記便座2の使用の開始を待つことなく、前記便座2上に移動させるようにしている。よって、本実施例2では、前記便座2上にはほとんど常に衛生的で清潔な便座シート5が存在していることになるので、ユーザーが緊急に便座を使用したい場合でもユーザーに便座シート5の移動時間だけ使用の開始を待たせることが無くなる(前記の実施例1では、ユーザーによる便座の使用の開始を判断してから便座シートを前記空洞部3b内から前記便座2上に移動させていたので、前記便座シート5の移動時間だけユーザーは使用の開始を待たねばならないが、本実施例2ではそのようなことは無くなる)。 【実施例3】 【0045】 次に、本発明の実施例3による便蓋を利用した便座シート供給装置を説明する。本実施例3は、前記の実施例1の構成と基本的に同一であるので、以下では、前記の実施例1と異なる部分だけを説明する。本実施例3が前記実施例1と異なっている点は、前記空洞部3b内に2枚の便座シート5を収容可能としていること、前記2つの便座シート5を前記空洞部3b内と前記便座2上とのいずれかに交互に配置するようにしていること、及び、前記制御部12の後述するような構成・動作、などである。以下では、本実施例3の制御部12の構成・動作を中心に説明する。 【0046】 前記の実施例1においては、前記制御部12は、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいてユーザーによる前記便座2の使用が終了したと判断したときは、それまで前記便座2上に配置されていた便座シート5を前記便座2上から前記空洞部3b内に移動させると共に、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいてユーザーによる前記便座2の使用が開始されると判断したときは、それまで前記空洞部3b内に収容されて前記殺菌・消毒ローラ20a,20bや前記紫外線ランプ8などで殺菌・消毒され(さらに冬季は前記ヒーター9により加温され)た便座シート5を、前記空洞部3b内から前記便座2上に移動させるように、前記ワイヤ巻取り部7(便座シート往復移動部)を制御するようにプログラムされている。 【0047】 これに対して、本実施例3では、前記制御部12は、次の(1)〜(3)のようにプログラムされている。すなわち、(1)まず、前記人感センサ10又はリモコン11からの信号に基づいて、ユーザーによる前記便座2の使用が終了したと判断したときは、それまで前記便座2上に配置されていた便座シート5を前記便座2上から前記空洞部3b内に移動させる。(2)また、これと同時に又はこれの直後に、前記空洞部3b内で予め殺菌・消毒されていた他の便座シート5を、(ユーザーによる前記便座2の使用の開始を待つことなく)前記空洞部3b内から前記便座2の上に移動させる。(3)その後、前記(1)で前記空洞部3b内に移動させた前記便座シート5を、前記殺菌・消毒ローラ20a,20bや前記紫外線ランプ8などで殺菌・消毒する。 【0048】 すなわち、本実施例3では、ユーザーの便座2の使用が終了したときは、それまで便座2の上に配置されていた便座シート5を前記空洞部3b内に移動させると共に(略同時に)、それまで前記空洞部3b内に収容され殺菌・消毒されていた便座シート5を前記便座2上に移動させるようにしている。よって、本実施例3では、殺菌・消毒され衛生的で清潔な便座シート5を、常に前記便座2上に配置しておけるようになる。よって、本実施例3では、前記便座2上には常に衛生的で清潔な便座シートが存在していることになるので、ユーザーが緊急に便座を使用したい場合でもユーザーに便座シート5の移動時間だけ使用の開始を待たせることが無くなる(前記の実施例1では、ユーザーによる便座の使用の開始を判断してから便座シートを前記空洞部3b内から前記便座2上に移動させていたので、前記便座シート5の移動時間だけユーザーは使用の開始を待たねばならないが、本実施例3ではそのようなことは無くなる)。 【実施例4】 【0049】 次に、本発明の実施例4による便蓋を利用した便座シート供給装置を説明する。本実施例4の構成及び動作は前記実施例1と基本的に同一であるので、以下では異なる部分のみを説明する。本実施例4では、図5A,図5Bに示すように、前記便蓋3の空洞部3b内の前記出入口3aの近傍に(図2A−図2Dに示す殺菌・消毒ローラ20a,20bと共に又はこれらに代えて)、図示上下方向に一対の清掃ローラ15a,15bが配置されている。前記清掃ローラ15a,15bは、回転ローラ部分の外周面に清掃用のブラシが植設されている。よって、本実施例4では、前記便座シート5が前記空洞部3b内と前記便座2上との間を移動するとき、前記便座シート5は前記清掃ローラ15aと前記清掃ローラ15bとの間の隙間を通過することになるが、そのとき、前記便座シート5の表面は前記清掃ローラ15a,15bの外周面のブラシで擦られ、前記便座シート5の表面の異物が除去されて清掃される。よって、本実施例4では、ユーザーが前記便座2の使用を開始するときは、前記便座シート5が、常に、前記清掃ローラ15a,15bにより清掃された清潔な状態で、前記空洞部3b内から前記便座2の上に移動される。 【実施例5】 【0050】 次に、本発明の実施例5による便蓋を利用した便座シート供給装置を図6の概略ブロック図を参照して説明する。本実施例5は、前記の実施例1の構成と基本的に同一であるので、以下では、前記の実施例1と異なる部分だけを説明する。 【0051】 本実施例5は、図6に示すように、前記空洞部3bに内蔵され前記複数の便座シート5を殺菌・消毒及び/又は消臭するための殺菌・消毒消臭部7、前記空洞部3bに内蔵され冬季に(ユーザーの操作により)前記複数の便座シートを例えば35−38℃程度に加温するためのヒーター9、などを含む。また、本実施例5は、便座シート往復移動部23、殺菌・消毒消臭部7、及びヒーター9を制御するためのマイクロコンピュータなどで構成された制御部12、前記制御部12にユーザーからの操作情報を入力するためのリモートコントローラ(操作部)11、トイレのドアの外側の面などに設置され、トイレを使用しようとする各ユーザーを識別するための識別情報を取得して前記制御部12に送信するためのユーザー情報取得部21、などを含む。また、本実施例5は、複数の便座シート5を収容しておくための空洞部3b、前記空洞部3b内の複数の便座シート5のいずれか一つを選択的に取り出して空洞部3bの外に排出して前記便座2上に移動させるための便座シート往復移動部23(例えば図2Aのワイヤ6とワイヤ巻取り部7などで構成される)、とを含む。なお、前記便座シート往復移動部23は、モーター(図示せず)とこのモーターからの動力を前記複数の便座シートの中のどれを移動するために使用するかを選択するためのスイッチ(図示せず)などにより構成するようにしてもよい。 【0052】 また、本実施例5では、前記便蓋3の内部に形成された空洞部3bには、少なくとも前記便蓋3から前記便座2に向かう方向又は前記便座2から前記便蓋3に向かう方向に沿って折り曲げ可能に形成されている複数の便座シート5が互いに対向する状態で収容されている。便座シート往復移動部23は、前記複数の便座シート5の中のいずれか一つを選択的に、前記便座上の位置と前記空洞部内の位置との間で往復移動させる(図2Aのワイヤ6及びワイヤ巻取り部7参照)。前記制御部12は、ユーザーによる便座の使用が開始されるときは前記複数の便座シート5の中のいずれか一つを選択的に前記空洞部3b内の位置から前記便座2上の位置に移動させると共に、ユーザーによる便座の使用が終了したときは前記便座シート5を前記便座2上の位置から前記空洞部3b内の位置へ移動させるように、前記便座シート往復移動部23を制御する。 【0053】 このように、本実施例5では、前記複数の便座シート5は、それぞれ、複数のユーザーのそれぞれが選択的に使用するように構成されている。すなわち、前記制御部12が内蔵する記録装置(メモリ)22には、前記便蓋3内の空洞部3b内における前記各便座シート5の収容位置を前記各ユーザーの識別情報とそれぞれ対応させて記録しておく。前記ユーザー情報取得部21は、前記各ユーザーを識別するための情報を取得する。前記制御部12は、前記ユーザー情報取得部21からのユーザー識別情報と前記記録装置(メモリ)22からの各ユーザーに対応する各便座シート5の前記空洞部3b内における各収容位置の情報とに基づいて、前記便座シート往復移動部23を制御する。前記便座シート往復移動部23は、前記制御部12からの情報に基づいて、前記便蓋3内の空洞部3b内の複数の便座シート5の中からいずれか一つの便座シートを選択的に取り出して前記便座2上へ移動させる。 【0054】 なお、ここで、前記ユーザー情報取得部21について説明する。ユーザー情報取得部21は、例えば、トイレのドアの外側に配置されている。このユーザー情報取得部21は、例えば、5人家族の場合には、計5個の便座シート5にそれぞれ対応する各メンバー(ユーザー)が自分を特定できるボタンを備えた入力装置により構成される。例えば、各ユーザーが、トイレのドアを開ける前に、前記入力装置の自分を特定するボタンを押すと、この入力装置からの信号が前記制御部12に無線で送信される。これを受信した前記制御部12は、該当ユーザーに対応する便座シートを便座2の方向に押し出すように、前記便座シート往復移動部23を制御する。よって、この場合は、ユーザーがドアの外で前記の自分に対応するボタンを押すだけで、自動的に前記便座シート往復移動部23が作動するので、ユーザーがトイレの中に入ったときは既に便座2の上に自分専用の便座シートが配置された状態となる。なお、本実施例5において、前記ユーザー情報取得部21は、前述のようなボタン式のものに限らず、様々な方式のものを採用できる。例えば、予めユーザーの顔画像、指紋情報、声紋情報などの様々な生体情報を記録した記憶装置とCCDカメラやマイクを備えておき、ユーザーがトイレのドアの前に立つときユーザーの顔画像、指紋情報、声紋情報などの様々な生体情報を認識してそれを記録装置に登録した生体情報と照合してユーザーを特定し、これにより特定したユーザーの識別情報を前記制御部12に無線で送信するようにしてもよい。また、本実施例5おいて、前記の各ユーザーが押すボタンは、ドアの外側ではなく、ドアの内側、便器や便座の近傍などに配置されていてもよい。 【0055】 また、前述のように、前記制御部12は、記録装置(メモリ)22を内蔵しており、この記録装置には、前記空洞部3bに収容されている各便座シート(例えば計5個)をそれぞれ各ユーザー(例えば5人)の識別情報、及び各便座シートの前記空洞部3b内での収容位置情報と対応させて記録しておくようにしている。また、前記便座シート往復移動部23は、前記空洞部3b内の複数の便座シートの中からいずれか一つの便座シートを選択的に移動できるように構成されている。例えば、前記便座シート往復移動部23は、各便座シートの前記空洞部3b内の収容位置を記憶しておき、前記制御部12の信号(各便座シートの収容位置の情報を含む)に基づいて、いずれか一つの便座シートを選択的に取り出して便座2の上に移動できるように構成されている。以上より、前記制御部12は、前記ユーザー情報入力部からのユーザー識別情報を受信すると、内蔵する記録装置(メモリ)22からその識別情報に対応するユーザーに対応する一つの便座シートの収容位置の情報を取得して、「この収容位置にある便座シートを取り出して便座の上に移動せよ」との制御信号を、前記便座シート往復移動部23に送信する。前記便座シート往復移動部23はこの制御信号に基づいて、前記のユーザーに対応する特定の一枚の便座シートを取り出して、それを便座2の上に移動させる。 【0056】 以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明及び本発明を構成する各構成要件は、それぞれ、前記の実施例及び前記の実施例を構成する各要素として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、前記の各実施例では、前記便座シート5を前記便蓋3内の空洞部3bと前記便座2上との間で移動させるための構成として、前記ワイヤ6及びワイヤ巻取り部7を例示した(図2A,図2Bなど参照)が、本発明ではこれに限られるものではなく、前記便座シート5を前記空洞部3bと前記便座2上との間で移動させるための構成として、例えばリニアモーターなどを使用するようにしてもよい。 【0057】 また、前記の各実施例においては、前記便座シート5を前記空洞部3b内で殺菌・消毒するための構成として、紫外線ランプ8を例示したが、本発明ではこれに限られるものではなく、前記便座シート5を殺菌・消毒するための構成として、例えば消毒用の液体又は粉末を前記便座シート5に対してスプレー・散布する機器を使用するようにしてもよい。 【0058】 また、前記の各実施例においては、前記便座シート5を清掃するための構成として、一対の清掃ローラ15a,15bを例示したが、本発明ではこれに限られるものではなく、前記便座シート5を清掃するための構成として、例えば清掃用の液体又は粉末を前記便座シート5に対してスプレー・散布した上で表面を擦ってから乾燥させる機器を使用するようにしてもよい。 【0059】 また、本発明においては、前記便座シート5を、例えば「プラスチック製やシリコンゴム製で形成された便座シートの外表面にタオル地などの布を巻いたもの」により構成するようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0060】 【図1】本発明の実施例1による便蓋を利用した便座シート供給装置を含む便器装置の全体の外観を示す斜視図。 【図2A】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図2B】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図2C】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図2D】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図3A】本実施例1に使用される便座シートの一例の構成及び動作を説明するための図。 【図3B】本実施例1に使用される便座シートの他の例の構成及び動作を説明するための図。 【図4A】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図4B】本実施例1の構成及び動作を説明するための図。 【図5A】本発明の実施例4による便蓋を利用した便座シート供給装置の構成及び動作を説明するための図。 【図5B】本発明の実施例4による便蓋を利用した便座シート供給装置の構成及び動作を説明するための図。 【図6】本発明の実施例5による便蓋を利用した便座シート供給装置の構成を概念的に示す概略ブロック図。 【図7】従来の便蓋を利用した便座シート供給装置の一例を示す斜視図。 【符号の説明】 【0061】 1 便器 1a 上方開口部 2 便座 3 便蓋 3a 出入口 3b 空洞部 3c 案内部 5 便座シート 5c 案内部 6 ワイヤ 7 ワイヤ巻取り部 8 紫外線ランプ 9 面状ヒーター 10 人感センサ 11 リモコン 12 制御部 15a,15b 清掃ローラ 20a,20b 殺菌・消毒ローラ 21 ユーザー情報取得部 23 便座シート往復移動部
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| 【出願人】 |
【識別番号】505325969 【氏名又は名称】株式会社協同物流
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| 【出願日】 |
平成18年8月7日(2006.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094581 【弁理士】 【氏名又は名称】鯨田 雅信
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| 【公開番号】 |
特開2008−36177(P2008−36177A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−215137(P2006−215137) |
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