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【発明の名称】 便座装置
【発明者】 【氏名】荒川 茂

【氏名】渡辺 利治

【要約】 【課題】構造が簡単、肉薄で、丸洗い可能で安全かつ衛生的な便座を備えた便座装置を提供する。

【構成】本便座装置は、無接触電力伝送手段の送電側を構成し、かつ外部から給電され、便座装置の本体に内設された一次側平板状空芯コイルと、無接触電力伝送手段の受電側を構成し、一次側空芯コイルに対向して便座装置の便座に内設された二次側平板状空芯コイルと、この二次側平板状空芯コイルから給電され、かつ便座を加熱するためにこの便座に内設されたヒータを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無接触電力伝送手段の送電側を構成し、かつ外部から給電され、便座装置の本体に内設された一次側平板状空芯コイルと、
前記無接触電力伝送手段の受電側を構成し、かつ前記一次側空芯コイルに対向して便座装置の便座に内設された二次側平板状空芯コイルと、
この二次側平板状空芯コイルから給電され、かつ前記便座を加熱するためにこの便座に内設されたヒータを備えることを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記一次側平板状空芯コイルは前記本体に設けられた本体傾斜部の裏面に設けられ、前記二次側平板状空芯コイルは前記便座が前記本体に取り付けられた状態で前記本体傾斜部に当接する前記便座の便座傾斜部の裏面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項3】
前記一次側平板状空芯コイルは前記本体に設けられた本体ヒンジ部近傍の裏面に設けられ、前記二次側平板状空芯コイルは前記便座の便座ヒンジ部近傍の裏面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項4】
前記便座には前記ヒータへの通電を検知する通電検知センサー及びこの通電検知センサーからの通電情報を信号化して前記本体側に送信する信号発生送信部が内設され、前記本体には前記信号発生送信部からの通電検知信号を受信する信号受信部が内設されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の便座装置。
【請求項5】
前記便座には前記便座の温度を検知する便座温度検知センサー及びこの便座温度検知センサーからの温度情報を信号化して前記本体側に送信する信号発生送信部が内設され、前記本体には前記信号発生送信部からの温度検知信号を受信する信号受信部が内設されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の便座装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は便座装置に係り、特に電気回路が設けられた便座を取り外し可能にした便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用時の快適性向上のために、便座装置の便座にヒータ等を内設したものが用いられている。
【0003】
一方、使用が継続されると、便座が汚れるため、衛生上の点から丸洗いできるように、便座装置本体から取り外すことができることが求められている。
【0004】
しかしながら、従来の便座は、便座に設けたヒータ等に外部から配線を介して給電されているため、配線が邪魔になり便座を便座装置本体から取り外すことが困難である問題があった。
【0005】
なお、上記問題を解決するために、便座内に設けたヒータに接続された2次側コイルに2次側鉄心を着脱自由に貫挿する便座装置が提案されている(特許文献1)。
【0006】
しかし、特許文献1にものは、構造が複雑になることに加えて、ボビン状コイルを用いるために便座が肉厚になり、さらに、便座の洗浄時2次側鉄心の挿通孔から洗浄水が侵入し危険であるなどの問題がある。
【特許文献1】特開平5−176887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、構造が簡単、肉薄で、丸洗い可能で安全かつ衛生的な便座を備えた便座装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するため、本発明に係る便座装置は、無接触電力伝送手段の送電側を構成し、かつ外部から給電され、便座装置の本体に内設された一次側平板状空芯コイルと、前記無接触電力伝送手段の受電側を構成し、かつ前記一次側空芯コイルに対向して便座装置の便座に内設された二次側平板状空芯コイルと、この二次側平板状空芯コイルから給電され、かつ前記便座を加熱するためにこの便座に内設されたヒータを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る便座装置によれば、構造が簡単、肉薄で、丸洗い可能で安全かつ衛生的な便座を備えた便座装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係る便座装置について添付図面を参照して説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態の便座装置の斜視図、図2はその分解図、本発明の一実施形態の便座装置に組み込まれる局部洗浄装置の概念図である。
【0012】
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る便座装置1は便器2に装着されて使用され、便座装置1は箱状の本体3と、この本体3に軸着され便器2に載置される便座4と、便座4に軸着され便座4上に開閉自由に設けられる便座蓋5を備える。
【0013】
本体3と便座4の軸着は、一側では本体3に設け本体ヒンジ部をなす本体軸孔3aと便座4に設け便座ヒンジ部をなす便座軸部4aとの係合、便座4と便座蓋5との軸着は便座軸部4aと便座蓋5に設けた蓋軸部5aを係合することによって行い、他側では、便座蓋5に設けた蓋軸貫通孔5b、便座4に設けた便座軸貫通孔4cを貫通し、本体3に設け本体ねじ部3bに螺合する軸ねじ4dによって、便座4及び便座蓋5は本体3に着脱自由に取り付けられる。
【0014】
本体3には局部洗浄装置6が内装され、電磁開閉弁7を介して外部から供給される給水を加熱する加熱装置(図示せず)を設けた湯タンク8と、加熱された洗浄水の流量を調節する流量調整バルブ9、この流量調整バルブ9からの洗浄水を人体の局部に噴出する洗浄ノズル10と、この洗浄ノズル10をノズルシリンダ11内で進退させるノズル進退機構12から構成される。
【0015】
さらに、本体3には操作パネル13が設けられ、操作パネル13は電気的構成要素を制御するスイッチ組立(図示せず)を覆い、スイッチに対応してその機能をアイコンあるいは文字により表示する洗浄ボタン14a、停止ボタン14bなどを設けた操作銘板14を備える。
【0016】
図4に示すように、便座装置1は無接点電力伝送・制御回路15を備える。
【0017】
この無接点電力伝送・制御回路15の送電側は本体3に内設されており、外部電源16に接続される電源部17、この電源部17に接続される制御回路18、この制御回路18に接続され、2個の一次側平板状空芯コイル19、19を備えた電力送信部20、制御回路18に接続され、信号受信素子21aを備えた信号受信部21、電源部17に接続されるノズル進退機構12、電磁開閉弁7を備える。
【0018】
一方、無接点電力伝送・制御回路15の受電側は便座4に水密的に内設されており、2個の二次側平板状空芯コイル22a、22bが設けられ、空芯コイル22aにはヒータ23aと、このヒータ23aと並列に制御用電源部24が接続され、空芯コイル22bにはヒータ23bが接続される。また、制御用電源部17には、信号発生発信部25が接続され、この信号発生発信部25には、温度センサー26、2個の通電センサー27、27が接続される。
【0019】
一次側平板状空芯コイル19は、絶縁処理された細線が平板リング状に巻線され、本体3に設けられた本体傾斜部3cの裏面に取り付けられ、さらに、信号受信用コイル21aは、本体側ヒンジ部3a近傍に設けられる。
【0020】
また、二次側平板状空芯コイル22a,22bも絶縁処理された細線が平板リング状に巻線され、便座4が本体3に取り付けられた状態で本体傾斜部3bに当接する便座傾斜部4dの裏面に設けられており、さらに、信号発信素子25aが便座ヒンジ部をなす便座軸部4a近傍に設けられ、信号受信素子21aが本体ヒンジ部をなす本体軸孔3a近傍に設けられる。
【0021】
なお、図中、符号28は本体3の裏面に便座4方向に面して設けた着座センサーであり、使用者の着座、離座を検知する。
【0022】
次に、便座装置1の使用方法について説明する。
【0023】
図1に示すように、通常時は便座4は本体3に、便座蓋5は便座4に軸着され、図2に示す本体傾斜部3cと便座傾斜部4dは当接した状態になっており、
図2及び図3に示す一次側平板状空芯コイル19を励起させることで、二次側平板状空芯コイル22a、22bに電流を生じさせ、ヒータ23a、23bに給電し、便座4を温める。
【0024】
このとき、ヒータ23a、23bへの通電は通電センサー27により検知され、さらに、便座4の温度は温度センサー26によって検知されて、通電情報信号、温度情報信号として、信号発信素子25a、信号受信素子21aを介して、信号受信部21送信され、さらに、制御回路18に送信され、制御回路18により電力制御など必要な制御がなされる。
【0025】
局部洗浄装置6を用いた局部洗浄が長期間行われ、便座4の洗浄が必要になった場合には、軸ねじ4cを外し、便座4、便座蓋5を本体3から取り外し、便座4、便座蓋5を丸洗いする。丸洗時、受電側の電気的構成要素は便座4に水密的に内設されているので、便座4への浸水がなく、受電側の電気的構成要素の劣化はなく、安全である。
【0026】
便座4にはヒータ23a、23bへの通電を検知する通電検知センサー27及びこの通電検知センサー27からの通電情報を信号化して本体側に送信する信号発生発信部25が内設され、本体3には信号発生発信部25からの通電検知信号を受信する信号受信部21が内設されるので、リード線を設ける必要がなく、便座4、便座蓋5を本体3から取り外し、便座4、便座蓋5を丸洗いすることができる。
【0027】
さらに、便座4にはこの便座4の温度を検知する便座温度検知センサー26及びこの便座温度検知センサー26からの温度情報を信号化して本体側に送信する信号発生発信部25が内設され、本体3には信号発生発信部25からの温度検知信号を受信する信号受信部21が内設されるので、リード線を設ける必要がなく、便座4、便座蓋5を本体3から取り外し、便座4、便座蓋5を丸洗いすることができる。
【0028】
なお、上記実施形態では、一次側平板状空芯コイルを本体傾斜部の裏面に取り付け、二次側平板状空芯コイルを便座傾斜部に取り付ける例で説明したが、図5に示すように、一次側平板状空芯コイル19を本体ヒンジ部近傍の裏面に、二次側平板状空芯コイル22を便座4の便座ヒンジ部近傍の裏面に設けるようにしても、同様の効果が実現される。
【0029】
本実施形態の便座によれば、構造が簡単、肉薄で、丸洗い可能で安全かつ衛生的な便座を備えた便座装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態の局部洗浄装置を組み込んだ便座装置の斜視図。
【図2】本発明の一実施形態の局部洗浄装置を組み込んだ便座装置の分解図。
【図3】本発明の一実施形態の局部洗浄装置の斜視図。
【図4】本発明の一実施形態の局部洗浄装置に用いる無接点電力伝送・制御回路図。
【図5】本発明の他の実施形態の局部洗浄装置に用いる空芯コイルの取り付け状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0031】
1 便座装置
2 便器
3 本体
3a 本体軸孔
3b 本体ねじ部
3c 本体傾斜部
4 便座
4a 便座軸部
4b 便座軸貫通孔
4c 軸ねじ
4d 便座傾斜部
5 便座蓋
5a 蓋軸部
5b 軸貫通孔
6 局部洗浄装置
8 湯タンク
10 洗浄ノズル
11 ノズルシリンダ
12 ノズル進退機構
15 無接点電力伝送・制御回路
19 一次側平板状空芯コイル
20 電力送信部
21 信号受信部
21a 信号受信素子
22a、22b 二次側平板状空芯コイル
23a、23b ヒータ
25 信号発生発信部
25a 信号発信素子
26 温度センサー
27 通電センサー
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】502285664
【氏名又は名称】東芝コンシューママーケティング株式会社
【出願日】 平成18年8月7日(2006.8.7)
【代理人】 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久

【識別番号】100078802
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 俊三

【識別番号】100077757
【弁理士】
【氏名又は名称】猿渡 章雄

【識別番号】100122253
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 潤一


【公開番号】 特開2008−36133(P2008−36133A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−214369(P2006−214369)