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【発明の名称】 便器清掃具
【発明者】 【氏名】佐藤 靖史

【氏名】山根 祐子

【要約】 【課題】便器本体のボウル部の開口上縁に沿って均一な押圧力で安定的に摺動され、汚れを簡単且つ確実に拭き取ることができる便器清掃具を提供する。

【構成】便器本体1のボウル部2の開口上縁部分に中空リム3が一体に形成され、この中空リム3は上壁部31と内壁部32とを備えて中空形状となっており、同中空リム3の上壁部31に沿った横片部41と内壁部32に沿った縦片部42とで略L字型の清掃具本体4を形成し、この清掃具本体4の横片部41及び縦片部42の内側面に中空リム3の上壁部31及び内壁部32の表面に摺接される汚れ拭き取り層5を設け、同清掃具本体4の外側面に把手部6を突設してなる便器清掃具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体のボウル部の開口上縁部分に中空リムが一体に形成され、この中空リムは上壁部と内壁部とを備えて中空形状となっており、同中空リムの上壁部に沿った横片部と内壁部に沿った縦片部とで略L字型の清掃具本体を形成し、この清掃具本体の横片部及び縦片部の内側面に中空リムの上壁部及び内壁部の表面に摺接される汚れ拭き取り層を設け、同清掃具本体の外側面に把手部を突設してなる便器清掃具。
【請求項2】
把手部を清掃具本体の横片部上面に突設し、同把手部を便器本体の外周面に沿う位置にまで外下方へと延設してガイド部を形成し、このガイド部と縦片部とでボウル部の開口上縁部分が挟持された状態で、清掃具本体の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作がガイドされるようになしたことを特徴とする請求項1記載の便器清掃具。
【請求項3】
便器本体の外周面にはボウル部の開口上縁部分に沿った周方向のガイド溝が形成されており、ガイド部の下端に同ガイド溝とスライド自在に係合されるガイド片を形成したことを特徴とする請求項2記載の便器清掃具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本願発明は、便器本体のボウル部の開口上縁部分に沿って摺動されて、この部分に付着した汚れを拭き取る便器清掃具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、便器を清掃する場合、一般に、便器本体のボウル部内を清掃するには柄付きブラシが使用され、同ボウル部の開口上縁部分を清掃するには布切れやペーパー等が使用される。柄付きブラシの一例として、特開平8−239886号公報には、柄の部分を折り曲げて便器本体のボウル部の開口上縁部分に掛け止め、ブラシ部分を同ボウル部内に納めることができる便器清掃用ブラシが示されている。この便器清掃用ブラシで便器本体のボウル部内を清掃するのは容易であるが、同ボウル部の開口上縁部分を清掃するのは極めて困難で不適である。
【0003】
便器本体のボウル部の開口上縁部分を清掃するには、一般に前記のように、布切れやペーパー等が使用される。この場合、便器本体のボウル部の開口上縁部分に沿って布切れやペーパー等を摺動させて、この部分に付着した汚れを拭き取るものである。その際、布切れやペーパー等を安定した軌道で摺動させるのが困難で、汚れを拭き取り難いものであった。また、布切れやペーパー等を便器本体のボウル部の開口上縁部分に沿わせるための押圧力も一定とならず、汚れを確実に拭き取ることが困難なものであった。
【特許文献1】特開平8−239886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、便器本体のボウル部の開口上縁部分に沿って均一な押圧力で安定的に摺動されて、この部分に付着した汚れを簡単且つ確実に拭き取ることができる便器清掃具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明は、便器本体のボウル部の開口上縁部分に中空リムが一体に形成され、この中空リムは上壁部と内壁部とを備えて中空形状となっており、同中空リムの上壁部に沿った横片部と内壁部に沿った縦片部とで略L字型の清掃具本体を形成し、この清掃具本体の横片部及び縦片部の内側面に中空リムの上壁部及び内壁部の表面に摺接される汚れ拭き取り層を設け、同清掃具本体の外側面に把手部を突設してなる便器清掃具である。
【0006】
また、本願請求項2記載の発明は、請求項1記載の便器清掃具において、把手部を清掃具本体の横片部上面に突設し、同把手部を便器本体の外周面に沿う位置にまで外下方へと延設してガイド部を形成し、このガイド部と縦片部とでボウル部の開口上縁部分が挟持された状態で、清掃具本体の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作がガイドされるようになしたことを特徴としている。
【0007】
また、本願請求項3記載の発明は、請求項2記載の便器清掃具において、便器本体の外周面にはボウル部の開口上縁部分に沿った周方向のガイド溝が形成されており、ガイド部の下端に同ガイド溝とスライド自在に係合されるガイド片を形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本願請求項1記載の発明である便器清掃具においては、便器本体のボウル部の開口上縁部分に中空リムが一体に形成され、この中空リムは上壁部と内壁部とを備えて中空形状となっており、同上壁部の上面及び内壁部の内側面が汚れ易くて洗い難いものである。この場合に、略L字型の清掃具本体の横片部及び縦片部の内側面に中空リムの上壁部及び内壁部の表面に摺接される汚れ拭き取り層が設けられているので、この汚れ拭き取り層は同上壁部及び内壁部の表面に対応し安定して摺接され、しかも、清掃具本体の外側面には把手部が突設されているので、この把手部を持って同清掃具本体を便器本体のボウル部の開口上縁部分に沿って摺動させると、汚れ拭き取り層は同上壁部及び内壁部の表面に対し均一な力で押圧されて、この部分に付着した汚れを簡単且つ確実に拭き取ることができる。
【0009】
また、本願請求項2記載の発明である便器清掃具においては、特に、把手部から延設されたガイド部と清掃具本体の縦片部とでボウル部の開口上縁部分が挟持された状態となって、清掃具本体の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作はガイドされ、汚れを拭き取る清掃作業をよりスムーズに行うことができる。
【0010】
また、本願請求項3記載の発明である便器清掃具においては、特に、便器本体の外周面にボウル部の開口上縁部分に沿った周方向のガイド溝が形成されており、このガイド溝に前記ガイド部の下端に形成したガイド片をスライド自在に係合させているので、前記清掃動作はより確実且つスムーズにガイドされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1、2は、本願請求項1〜3の全てに対応した一実施形態を示している。この実施形態の便器清掃具は、便器本体1のボウル部2の開口上縁部分に中空リム3が一体に形成され、この中空リム3は上壁部31と内壁部32とを備えて中空形状となっており、このような洋式便器において用いられる。そして、この便器清掃具は、便器本体1の中空リム3の上壁部31に沿った横片部41と内壁部32に沿った縦片部42とで略L字型の清掃具本体4を形成し、この清掃具本体4の横片部41及び縦片部42の内側面に中空リム3の上壁部31及び内壁部32の表面に摺接される汚れ拭き取り層5を設け、同清掃具本体4の外側面に把手部6を突設してなる。
【0012】
また、この実施形態の便器清掃具では、把手部6を清掃具本体4の横片部41上面に突設し、同把手部6を便器本体1の外周面に沿う位置にまで外下方へと延設してガイド部7を形成し、このガイド部7と縦片部42とでボウル部2の開口上縁部分が挟持された状態で、清掃具本体4の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作がガイドされるようになしている。この場合、便器本体1の外周面にはボウル部2の開口上縁部分に沿った周方向のガイド溝8が形成されており、ガイド部7の下端に同ガイド溝8とスライド自在に係合されるガイド片9を形成してもいる。
【0013】
以下、この実施形態の便器清掃具をより具体的詳細に説明する。まず、この実施形態の便器清掃具が用いられる便器は、図2に示すように、着座式の洋式便器である。便器本体1は合成樹脂製或いは陶器製であり、その内部に上方へ周縁略円弧形状に開口したボウル部2が一体に形成されている。ボウル部2の底部分には汚物排出用の水が溜め置かれ、その後部分に設けられる排出部(図示せず)から同汚物排出用水及び洗浄水と共に汚物は排出除去される。また、便器本体1の後部分には、便座及び便蓋(図示せず)が回動自在に付設される。
【0014】
そして、図1に示すように、便器本体1の開口上縁部分には、内方へ略水平に突出する上壁部31とこの上壁部31の内側端縁から垂下する内壁部32とで覆われた中空リム3が一体に形成されており、便器本体1のボウル部2の上面開口は同中空リム3で囲まれることになる。中空リム3には汚物洗い流し用の洗浄水が周方向に旋回され、この洗浄水は渦巻き状になって便器本体1のボウル部2の内面を伝い流される。これにより、ボウル部2の内面が汚物洗い流し用の洗浄水で洗浄されながら、汚物は同洗浄水と共に前記排出部から排出除去される。なお、便器清掃時には、便座を介し便蓋でボウル部2の上方開口が閉じられた状態で、このボウル部2内に洗浄水が噴出されることにより、同ボウル部2の内面だけでなく便座や便蓋等をも含めた全体が清掃されるようにしてもよい。
【0015】
前記中空リム3の内壁部32は下方内側へと若干傾斜して垂下され、同中空リム3の下側に内側へ突出した凸段部33が形成されており、この中空リム3内を旋回される洗浄水は同内壁部32の下端縁と凸段部33との間隙から順次適量が便器本体1のボウル部2の内面へと流下される。便器本体1の前記凸段部33より下側はボウル部2とで二重構造になっており、この凸段部33の下側に沿って同便器本体1の外周面に周方向の前記ガイド溝8が形成されている。
【0016】
次に、この実施形態の便器清掃具は、略L字型の清掃具本体4を備え、この清掃具本体4は合成樹脂或いは金属でなり、前記便器本体1の中空リム3の上壁部31に沿った横片部41と内壁部32に沿った縦片部42とを有している。そして、清掃具本体4の横片部41及び縦片部42の内側面には、前記中空リム3の上壁部31及び内壁部32の表面に摺接される汚れ拭き取り層5が設けられている。この汚れ拭き取り層5は、主体シート51とその表面に一体化されるブラシ状或いは布状の摺接拭き取り部52とで形成されており、同主体シート51が略L字型の清掃具本体4の内側面に貼着されている。なお、この場合、汚れ拭き取り層5が清掃具本体4に対して剥離可能に貼着されていると、汚れた汚れ拭き取り層5を取り替えることができる。
【0017】
前記清掃具本体4の外側面である横片部41上面には把手部6が突設されており、この把手部6が便器本体1の外周面に沿う位置にまで外下方へと延設されてガイド部7は略L字状に形成されている。そして、ガイド部7の下端には前記ガイド溝8とスライド自在に係合されるガイド片9が一体に折曲形成されており、このガイド片9の上下には同ガイド溝8の溝内壁との接触抵抗を少なくするための摺接凸起91が突設されている。なお、把手部6、ガイド部7、ガイド片9は全体が一連の折曲棒状に形成されており、把手部6或いはガイド部7の部分を手で持つことができる。
【0018】
また、ガイド部7と縦片部42とでボウル部2の開口上縁部分が挟持された状態で、清掃具本体4の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作がガイドされるようになる。この場合、清掃具本体4と把手部6とガイド部7とガイド片9とは全体が弾性に富んだ材質で形成されていることが好ましく、そうすることで、ボウル部2の開口上縁部分を弾性的に挟持する状態となって、清掃動作がよりスムーズにガイドされるようになり、便器清掃具を容易に取り外すことができるようにもなる。
【0019】
したがって、この実施形態の便器においては、便器本体1のボウル部2の開口上縁部分に中空リム3が一体に形成され、この中空リム3は上壁部31と内壁部32とを備えて中空形状となっており、同上壁部31の上面及び内壁部32の内側面が汚れ易くて洗い難いものである。
【0020】
しかしながら、この実施形態の便器清掃具においては、略L字型の清掃具本体4の横片部41及び縦片部42の内側面に中空リム3の上壁部31及び内壁部32の表面に摺接される汚れ拭き取り層5が設けられているので、この汚れ拭き取り層5は同上壁部31及び内壁部32の表面に沿って対応し安定して摺接され、しかも、清掃具本体4の外側面には把手部6が突設されているので、この把手部6を持って同清掃具本体4を便器本体1のボウル部2の開口上縁部分に沿って周方向に摺動させることにより、汚れ拭き取り層5は同上壁部31及び内壁部32の表面に対し均一な力で押圧されて、この部分に付着した汚れを簡単且つ確実に拭き取ることができる。
【0021】
また、この実施形態の便器清掃具においては、把手部6から延設されたガイド部7と清掃具本体4の縦片部42とでボウル部2の開口上縁部分が挟持された状態となって、清掃具本体4の同開口上縁部分に沿った周方向の清掃動作はガイドされ、汚れを拭き取る清掃作業をよりスムーズに行うことができ、この場合、ガイド部7を持って清掃具本体4を摺動させることもできる。しかも、便器本体1の外周面にボウル部2の開口上縁部分に沿った周方向のガイド溝8が形成されており、このガイド溝8に前記ガイド部7の下端に形成したガイド片9をスライド自在に係合させているので、前記清掃動作はより確実且つスムーズにガイドされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本願発明の一実施形態である便器清掃具の使用状態を示す要部断面図。
【図2】同便器清掃具の使用状態を示す全体斜視図。
【符号の説明】
【0023】
1 便器本体
2 ボウル部
3 中空リム
31 上壁部
32 内壁部
4 清掃具本体
41 横片部
42 縦片部
5 汚れ拭き取り層
6 把手部
7 ガイド部
8 ガイド溝
9 ガイド片
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年7月21日(2006.7.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−23079(P2008−23079A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−199082(P2006−199082)