| 【発明の名称】 |
炊飯器 |
| 【発明者】 |
【氏名】片岡 利充
【氏名】別枝 篤司
【氏名】倉 拓海
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| 【要約】 |
【課題】水滴の付着に伴う白化を生じさせることなく、ご飯のパサつきを防止する。
【構成】炊飯器本体11と、炊飯鍋10を加熱する加熱手段(誘導加熱コイル17)と、炊飯鍋10を閉塞する蓋体24と、炊飯鍋10内と外部とを連通する排気通路36と、排気通路36を閉塞して炊飯鍋10内を加圧するとともに、排気通路36を開放して炊飯鍋10内の圧力を大気圧と平衡させる密閉手段(リリーフ弁37)と、炊飯鍋10内または炊飯鍋10の温度を検出する温度検出手段(温度センサ19,30)と、密閉手段で炊飯鍋10内を閉塞し、炊飯鍋10内に加熱手段の加熱によることなく大気圧より高い圧力を付与する加圧手段(ダイヤフラムポンプ44)と、温度検出手段による検出値に基づいて加熱手段を制御して炊飯制御を実行するとともに、加熱手段、密閉手段および加圧手段を制御して保温制御を実行する制御手段(マイコン53)とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炊飯鍋を収容する炊飯器本体と、 前記炊飯器本体内に設けられ、前記炊飯鍋を加熱する加熱手段と、 前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられ、前記炊飯鍋を閉塞する蓋体と、 前記蓋体内に設けられ、前記炊飯鍋内と外部とを連通する排気通路と、 前記蓋体内に設けられ、前記排気通路を閉塞して前記炊飯鍋内を加圧するとともに、前記排気通路を開放して前記炊飯鍋内の圧力を大気圧と平衡させる密閉手段と、 前記炊飯鍋内または炊飯鍋の温度を検出する温度検出手段と、 前記密閉手段で炊飯鍋内を閉塞した状態で、該炊飯鍋内に前記加熱手段の加熱によることなく大気圧より高い圧力を付与する加圧手段と、 前記温度検出手段による検出値に基づいて前記加熱手段を制御して炊飯制御を実行するとともに、前記温度検出手段による検出値に基づいて前記加熱手段、密閉手段および加圧手段を制御して保温制御を実行する制御手段と、 を備えたことを特徴とする炊飯器。 【請求項2】 前記加圧手段は、前記炊飯鍋内に気体を供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。 【請求項3】 前記調理鍋内に気体を混合した液体を供給する液体供給手段を更に設け、前記加圧手段により気体とともに供給するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。 【請求項4】 前記加圧手段は、前記炊飯鍋内に気体を混合した液体を供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。 【請求項5】 前記液体を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の炊飯器。 【請求項6】 前記加圧手段は、前記炊飯鍋内の密閉空間の容積を変更するものであることを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。 【請求項7】 前記炊飯鍋内の密閉空間の容積は、前記蓋体に設けた内蓋の一部を前記炊飯鍋内に進入させることにより変更することを特徴とする請求項6に記載の炊飯器。 【請求項8】 前記蓋体の開閉状態を検出する蓋状態検出手段を設け、前記保温制御の実行中において、前記蓋状態検出手段によって前記蓋体の閉塞状態を検出すると、前記密閉手段および加圧手段を動作させることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の炊飯器。 【請求項9】 ユーザによる前記蓋体の開放意思を検出する開放意思検出手段を設け、 前記制御手段は、前記開放意思検出手段によってユーザによる蓋体の開放意思を検出すると、前記密閉手段および加圧手段による加圧を解除するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の炊飯器。 【請求項10】 前記蓋体の開放を不可能とするロック手段と、ユーザによる前記蓋体の開放意思を検出する開放意思検出手段とを設け、 前記制御手段は、前記蓋状態検出手段によって前記蓋体の閉塞状態を検出すると、前記ロック手段によって蓋体をロックする一方、前記開放意思検出手段によってユーザによる蓋体の開放意思を検出すると、前記ロック手段による蓋体のロックを解除するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の炊飯器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、炊飯器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 この炊飯器は、炊飯鍋を収容する炊飯器本体と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられた蓋体とを備え、前記炊飯器本体内部に配設した加熱手段によって前記炊飯鍋を加熱することにより、炊飯鍋内にセットした飯米を炊飯する。また、この炊飯終了後には、続いて炊き上げたご飯を60℃または70℃に保温する保温制御を実行するものである。 【0003】 しかし、この炊飯器では、保温中にご飯に含まれる水分が排気通路を通して機外に蒸散するため、ご飯が次第にパサつくという問題がある。 【0004】 このような保温中のご飯のパサつきを防止するようにした炊飯器に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。 【0005】 【特許文献1】特開平10−328021号公報 【0006】 この特許文献には、炊飯器本体内に貯水タンクを設け、この貯水タンク内の水をポンプで水蒸気室に供給し、ヒータで加熱することにより炊飯鍋内に水蒸気を供給することにより、保温中のパサつきなどの劣化を防止するようにした炊飯器が記載されている。 【0007】 しかしながら、この炊飯器では、炊飯鍋内に供給した水蒸気が結露し、その結露水がご飯に滴下する。この場合、その結露水が滴下した部分のご飯が白化するという問題が生じる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は、従来の問題を鑑みてなされたもので、水滴の付着に伴う白化を生じさせることなく、ご飯のパサつきを確実に防止できる炊飯器を提供することを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 前記課題を解決するため、本発明の炊飯器は、炊飯鍋を収容する炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に設けられ、前記炊飯鍋を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられ、前記炊飯鍋を閉塞する蓋体と、前記蓋体内に設けられ、前記炊飯鍋内と外部とを連通する排気通路と、前記蓋体内に設けられ、前記排気通路を閉塞して前記炊飯鍋内を加圧するとともに、前記排気通路を開放して前記炊飯鍋内の圧力を大気圧と平衡させる密閉手段と、前記炊飯鍋内または炊飯鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記密閉手段で炊飯鍋内を閉塞した状態で、該炊飯鍋内に前記加熱手段の加熱によることなく大気圧より高い圧力を付与する加圧手段と、前記温度検出手段による検出値に基づいて前記加熱手段を制御して炊飯制御を実行するとともに、前記温度検出手段による検出値に基づいて前記加熱手段、密閉手段および加圧手段を制御して保温制御を実行する制御手段と、を備えた構成としている。 【0010】 この炊飯器は、炊飯鍋内を密閉する密閉手段と、炊飯鍋内に加熱手段の加熱によることなく圧力を付与する加圧手段とを設けているため、炊飯鍋内の温度や残水量に拘わらず、該炊飯鍋内を強制的に昇圧することができる。そして、保温制御時に、前記密閉手段を動作させることにより、加熱制御の動作によりご飯から蒸散した水分が外部に蒸散することを抑制できる。しかも、加圧手段を動作させ、炊飯鍋内を大気圧より高い圧力に加圧することにより、炊飯鍋内に存在する空気の飽和水蒸気量を増大することができる。その結果、ご飯から蒸散した水分を空気中に多く含ませることが可能になるため、飽和水蒸気量を超えることに伴う結露を抑制し、ご飯の白化問題を抑制できる。 【0011】 この炊飯器では、前記加圧手段は、前記炊飯鍋内に気体を供給するものであることが好ましい。この場合、加圧手段はポンプを採用することができるため、簡単な構造で本発明を実施できる。 また、前記調理鍋内に気体を混合した液体を供給する液体供給手段を更に設け、前記加圧手段により気体とともに供給することが好ましい。このようにすれば、炊飯鍋内のご飯の蒸散状態により適量の水分を付与することができる。 【0012】 または、前記加圧手段は、前記炊飯鍋内に気体を混合した液体を供給するものであることが好ましい。このようにすれば、炊飯鍋内のご飯の蒸散状態により適量の水分を付与することができる。 【0013】 炊飯鍋内に液体を供給する場合、前記液体を加熱する加熱手段を設けることが好ましい。このようにすれば、液体を供給することによる炊飯鍋内の温度降下を抑制できる。 【0014】 または、前記加圧手段は、前記炊飯鍋内の密閉空間の容積を変更するものであることが好ましい。 この場合、前記炊飯鍋内の密閉空間の容積は、前記蓋体に設けた内蓋の一部を前記炊飯鍋内に進入させることにより変更することが好ましい。 【0015】 また、前記蓋体の開閉状態を検出する蓋状態検出手段を設け、前記保温制御の実行中において、前記蓋状態検出手段によって前記蓋体の閉塞状態を検出すると、前記密閉手段および加圧手段を動作させることが好ましい。このようにすれば、適切な状況でのみ、保温制御時に保湿を図ることができる。 【0016】 さらに、ユーザによる前記蓋体の開放意思を検出する開放意思検出手段を設け、前記制御手段は、前記開放意思検出手段によってユーザによる蓋体の開放意思を検出すると、前記密閉手段および加圧手段による加圧を解除するようにことが好ましい。このようにすれば、ユーザによる蓋体の開放時には炊飯鍋の内圧と大気圧とを平衡させることができるため、蓋体の開閉作業に支障が生じることを防止できる。 【0017】 また、前記蓋体の開放を不可能とするロック手段と、ユーザによる前記蓋体の開放意思を検出する開放意思検出手段とを設け、前記制御手段は、前記蓋状態検出手段によって前記蓋体の閉塞状態を検出すると、前記ロック手段によって蓋体をロックする一方、前記開放意思検出手段によってユーザによる蓋体の開放意思を検出すると、前記ロック手段による蓋体のロックを解除することが好ましい。このようにすれば、炊飯鍋の内部が昇圧された状態での安全性、および、ユーザが蓋体の開放操作を行った際の安全性を向上できる。 【発明の効果】 【0018】 本発明の炊飯器では、炊飯鍋内を密閉する密閉手段と、炊飯鍋内に加熱手段の加熱によることなく圧力を付与する加圧手段とを設けているため、炊飯鍋内の温度や残水量に拘わらず、該炊飯鍋内を強制的に昇圧することができる。そして、保温制御時に、前記密閉手段を動作させることによりご飯から蒸散した水分が外部に蒸散することを抑制し、かつ、加圧手段を動作させて炊飯鍋内を大気圧より高い圧力に加圧することにより、炊飯鍋内に存在する空気の飽和水蒸気量を増大することができる。その結果、ご飯から蒸散した水分を空気中に多く含ませることが可能になるため、飽和水蒸気量を超えることに伴う結露を抑制し、ご飯の白化問題を生じさせることなく、適切な保湿を図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。 【0020】 図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る圧力炊飯方式の炊飯器を示す。この圧力炊飯器は、電磁誘導加熱される炊飯鍋10を着脱可能に収容する炊飯器本体11と、該炊飯器本体11に回動可能に取り付けた蓋体24とからなる。 【0021】 前記炊飯器本体11は、筒形状をなす胴体12と、該胴体12の下端開口を閉塞する底体13と、胴体12の上端開口を覆うように取り付ける肩体14を有する外装体を備えている。肩体14には、その中央開口部の下側に筒状をなす内胴15と、非導電性材料からなる保護枠16とが配設されている。保護枠16の下部外周面には、炊飯鍋10の下部を誘導加熱する第1の加熱手段である誘導加熱コイル17がフェライトコア18を介して配設されている。また、保護枠16には、炊飯鍋10の温度を検出するための第1の温度検出手段である炊飯鍋用温度センサ19が配設されている。さらに、前記肩体14には、正面側に蓋体24のロック部34を係止するロック穴20が設けられている。さらにまた、肩体14の正面上側には、入力手段である複数のスイッチ21と、動作状況および操作状況を表示するための表示手段である液晶パネル22とを有する操作パネル23が配設されている。 【0022】 前記蓋体24は、炊飯器本体11に開閉可能に取り付けられ、炊飯器本体11の開口部を閉塞するもので、炊飯器本体11の外装体と共に外表面材を構成する上板25と、該上板25の底を閉塞する下板26とを備えている。そして、下板26には、放熱板27と、第2の加熱手段である蓋ヒータ28と、炊飯鍋10の上端開口を閉塞する内蓋29とが配設されている。また、蓋体24の内部には、炊飯鍋10内の温度を検出する第2の温度検出手段である蓋体用温度センサ30が配設されている。 【0023】 この蓋体24には、下板26の背部に肩体14に軸着されるヒンジ接続部31が設けられている。また、上板25の前部に該蓋体24を開放操作するための操作部材32が配設され、その背部(内部)にロック部材33が回動可能に取り付けられている。このロック部材33は、肩体14のロック穴20にロックするロック部34が下向きに突出するように設けられるとともに、前記操作部材32に押圧される突出部35が上向きに突出するように設けられ、図示しないスプリングによってロック方向に付勢されている。 【0024】 そして、この蓋体24の内部には、炊飯鍋10内と外部とを連通する排気通路36が設けられ、この排気通路36に炊飯鍋10内を大気圧より高い圧力に昇圧するための密閉手段であるリリーフ弁37が配設されている。このリリーフ弁37は、炊飯制御時には炊飯鍋10内の圧力を調圧する役割をなすもので、円筒状をなす弁座部材38の上端開口に調圧ボール39が配設されたものである。この調圧ボール39は、例えば炊飯鍋10の内圧が1.25atmを超えると、炊飯鍋10内の蒸気により浮き上がり、炊飯鍋10内の蒸気を外部に排出するもので、マイコン53により動作される駆動手段であるソレノイド40の駆動により動作される。本実施形態では、ソレノイド40のロッド41を進出させることにより、調圧ボール39を押圧して開口上から後退させ、ロッド41を後退させることにより、自重で転動させて開口を閉鎖する構成としている。また、ロッド41には、後退させた加圧状態でロック部材33の突出部35の下部に進入して蓋体24の開放操作を阻止するリンク部材42が配設されている。なお、図中、符号43は、排気通路36を密閉した状態で、内部の調圧ボール39を動作させるためのパッキンである。 【0025】 そして、本実施形態では、炊飯器本体11の背部に気体的変動による加圧手段である小型のダイヤフラムポンプ44が配設されている。このダイヤフラムポンプ44は、吸引部45と給気部46とを備え、その給気部46にヒンジ接続部31から蓋体24内に配管され、先端が炊飯鍋10内を臨むように配管された給気管47が接続されている。また、吸引部45には、図示しないエアフィルタが接続管を介して接続されている。 【0026】 また、本実施形態では、蓋体24の開閉状態を検出する蓋状態検出手段として、下板26に図示しない磁石が配設されるとともに、炊飯器本体11における蓋体24の閉塞状態で対応する位置にリードスイッチ48(図2参照)が配設されている。このリードスイッチ48は、蓋体24が閉塞されると、対向位置の磁石の磁界により接点が閉じ(オン)、蓋体24が開放されると、接点が開く(オフ)ことにより、蓋体24の開閉状態を検出できる。 【0027】 さらに、本実施形態では、蓋体開放用の操作部材32の下部には、蓋体24の開放意思を検出する開放意思検出手段としてマイクロスイッチ49が配設されている。このマイクロスイッチ49は、常開スイッチであり、操作部材32の下向きの押圧操作により、下部に位置するように配設した作用部50が押圧されることにより、接点がオンされることにより、ユーザによる操作部材32の操作、即ち、蓋体24の開放意思を検出できる。 【0028】 前記構成の圧力炊飯器は、炊飯器本体11の正面側にホルダー51を介して配設した制御基板52に実装されたマイコン53によって、予め設定されたプログラムに従って炊飯制御および保温制御が実行される。なお、図中、符号54は制御基板52を冷却するためのファンである。 【0029】 具体的には、炊飯制御では、炊飯鍋10内を約50℃に維持する予熱工程を実行した後、ソレノイド40を動作させて炊飯鍋10内を密閉した状態で、炊飯鍋10内を沸騰させる昇温工程を実行する。そして、炊飯鍋10内が沸騰すると、水分が無くなる(ドライアップ)まで、リリーフ弁37で炊飯鍋10内を大気圧より高い所定圧力に調圧しながら沸騰状態を維持する沸騰維持工程を実行する。その後、蓋体用温度センサ30によってドライアップを検出すると、むらし工程を実行し、ソレノイド40を動作させて炊飯鍋10の内圧が大気圧と平衡するように開放して炊飯制御を終了する。また、炊飯制御が終了すると、続いて炊飯鍋10内を70℃に維持する保温制御を実行する。 【0030】 保温制御では、ソレノイド40を非動作状態とした開放状態で、炊飯鍋用温度センサ19の検出値による炊飯鍋10内の温度が予め設定した基準温度(例えば85℃)以下に降下するまで待機する。そして、炊飯鍋10内の温度が基準温度以下の状態で、リードスイッチ48によって蓋体24の閉塞状態を所定時間以上、継続して検出すると、ソレノイド40を動作させて排気通路36をリリーフ弁37によって閉塞し、炊飯鍋10内を保湿する。 【0031】 この際、本実施形態ではソレノイド40の動作に連動してロック手段であるリンク部材42が動作し、ロック部材33の回動を阻止することにより、蓋体24の開放を防止する。そして、ユーザによる前記蓋体24の開放意思をマイクロスイッチ49により検出し、開放意思を検出(オン)すると、ソレノイド40を非動作状態として、排気通路36の閉塞を解除(開放)して炊飯鍋10の内圧と大気圧とを平衡させる。また、同時にリンク部材42を動作させて蓋体24を開放可能とする。なお、ロック部材33によるロック状態およびアンロック状態は、表示手段である液晶パネル22に表示することが好ましい。また、ロック状態からアンロック状態への表示変更は、炊飯鍋の内圧が大気圧と平衡するまでの所定の待機(遅延)時間を経て行うことが好ましい。 【0032】 次に、マイコン53による保温制御について具体的に説明する。なお、この保温制御では、マイコン53は、以下の図3および図4に示す保湿工程と、炊飯鍋10内を70℃に維持する加熱温調工程(図示せず)とを並行処理する。 【0033】 保湿工程では、マイコン53は、図3に示すように、ステップS10で、リリーフ弁37をオフして排気通路36を開放状態とする。なお、この状態では、誘導加熱コイル17および蓋ヒータ28は、加熱温調工程によりオフ状態となっている。 【0034】 ついで、ステップS11で、蓋ロックタイマをリセットしてスタートした後、ステップS12で、炊飯鍋用温度センサ19によって検出した炊飯鍋10の温度が85℃(基準温度)以下であるか否かを検出する。そして、基準温度以下である場合にはステップS13に進み、基準温度より高い場合にはステップS15に進む。 【0035】 ステップS13では、蓋ロックタイマがカウントアップしているか否かを検出する。そして、蓋ロックタイマがカウントアップしている場合にはステップS14に進み、リリーフ弁37をオンして排気通路36を閉塞して、図4のステップS18に進む。また、蓋ロックタイマがカウントアップしていない場合にはステップS15に進む。 【0036】 一方、ステップS15では、リードスイッチ48によって蓋体24が開放されたか否かを検出する。そして、蓋体24の開放を検出した場合にはステップS16に進み、リードスイッチ48によって蓋体24が閉塞されたことを検出するまで待機する。そして、蓋体24の閉塞を検出すると、ステップS17で、蓋ロックタイマをリセットしてスタートして、ステップS12に進む。 【0037】 前記リリーフ弁37の動作により炊飯鍋10内を閉塞してご飯の保湿を開始すると、図4に示すように、ステップS18で、マイクロスイッチ49によりユーザによる蓋体24の開放意思の有無を検出する。そして、開放意思を検出した場合にはステップS19に進み、開放意思を検出しない場合にはステップS27に進む。 【0038】 ステップS19では、リリーフ弁37をオフして排気通路36を開放した後、ステップS20で、ロック解除タイマをリセットしてスタートさせる。その後、ステップS21で、リードスイッチ48により蓋体24が開放されたか否かを検出する。そして、蓋体24の開放を検出しない場合にはステップS22に進み、蓋体24の開放を検出した場合にはステップS24に進む。 【0039】 ステップS22では、ロック解除タイマがカウントアップしたか否かを検出する。そして、ロック解除タイマがカウントアップした場合にはステップS23で、リリーフ弁37をオンして排気通路36を閉塞してステップS27に進む。 【0040】 一方、蓋体24の開放を検出すると、ステップS24では、ロック解除タイマを停止した後、ステップS25で、リードスイッチ48によって蓋体24が閉塞されたことを検出するまで待機する。そして、蓋体24の閉塞を検出すると、ステップS26で、蓋ロックタイマをリセットしてスタートしてステップS27に進む。 【0041】 ステップS27では、ユーザによるとりけしスイッチ21の操作、または、ユーザによる炊飯鍋10の取り出し、または、停電により炊飯鍋10が所定温度以下に降温などの保温制御の停止条件の有無を検出する。そして、停止条件を検出しない場合にはステップS28に進み、停止条件を検出した場合にはステップS29に進む。 【0042】 ステップS28では、蓋ロックタイマがカウント中であるか否か、即ち、リリーフ弁37がオン状態になっているか否かを検出する。そして、カウント中である(リリーフ弁37オフ)場合には図3のステップS12に進み、カウント中でない(リリーフ弁37オン)場合にはステップS18に進む。 【0043】 一方、停止条件を検出した場合には、ステップS29で、リリーフ弁37をオフして排気通路36を開放して、加熱制御工程を含む保温制御を終了して、待機モードへ移行する。 【0044】 このように、本発明の炊飯器では、炊飯鍋10内を密閉する密閉手段としてリリーフ弁37を設けるとともに、誘導加熱コイル17の動作によることなく圧力を付与する加圧手段としてダイヤフラムポンプ44を設けているため、炊飯鍋10内の温度や残水量に拘わらず、該炊飯鍋10内を強制的に昇圧することができる。 【0045】 そして、保温制御時には、蓋体24の閉塞状態を検出すると、リリーフ弁37で排気通路36を閉塞するため、適切な状況でのみ、炊き上げたご飯からの蒸散を抑制し、保湿を図ることができるとともに、保温電力を削減して省エネを図ることができる。しかも、ダイヤフラムポンプ44を動作させ、炊飯鍋10内を大気圧より高い圧力に加圧することにより、炊飯鍋10内に存在する空気の飽和水蒸気量を増大することができる。その結果、ご飯から蒸散した水分を空気中に多く含ませることが可能になるため、飽和水蒸気量を超えることに伴う結露を抑制し、ご飯の白化問題を抑制できる。 【0046】 また、ユーザによる蓋体24の開放意思を検出すると、前記リリーフ弁37による排気通路36の閉塞を解除し、炊飯鍋10の内圧と大気圧とを平衡させるため、ユーザによる蓋体24の開閉作業に支障が生じることを防止できる。 【0047】 さらに、排気通路36を閉塞した保湿状態では、ロック手段であるリンク部材42により蓋体24の開放を不可能とするため、炊飯鍋10の内部が昇圧された状態での安全性を向上できる。さらに、マイクロスイッチ49によりユーザの開放意思を検出すると、圧力平衡を行うとともにロック解除を可能とするため、ユーザが蓋体24の開放操作を行った際の安全性を向上できる。しかも、本実施形態では、炊飯制御時に動作させるリリーフ弁37を保湿手段として兼用しているため、部品点数の増加を防止でき、コスト高になることを防止できる。 【0048】 しかも、本実施形態では、保温制御に限られず、炊飯に係る制御フローにおいてもプログラム設計の自由度を大幅に向上でき、最適な炊飯を行うことが可能になる。 【0049】 例えば、炊飯制御において、従来では加圧することができない低温の予熱工程にて、ソレノイド40を動作させて炊飯鍋10内を密閉した状態で、ダイヤフラムポンプ44を動作させることにより、炊飯鍋10内を大気圧以上に昇圧することができる。そして、ソレノイド40をオン、オフ制御して炊飯鍋10の内圧を加圧した状態と大気開放した状態とを繰り返すことにより、米に対する吸水を促進させることができる。 【0050】 また、昇温工程(中ぱっぱ)では、炊飯鍋10内の水温が低温の場合に十分な加圧を行うことができなかったが、ダイヤフラムポンプ44を動作させることにより、炊飯鍋10内を大気圧より高い圧力に昇圧することができるため、米の細胞壁表面から内部のうま味成分を水中に溶出させることができ、その成分は、炊飯が進むにつれて全体の米の表面に再付着するため、炊き上げたご飯の食味を向上することができる。 【0051】 また、沸騰維持工程では、ユーザによる炊飯鍋10内への給水量や米の含水量の違いにより、加圧時間や加圧値が増減する。そして、加圧時間が少ない場合にはダイヤフラムポンプ44を動作させることにより、設計通りの加圧時間を得ることができる。同様に、加圧値が変動する場合でも、ダイヤフラムポンプ44を動作させることにより一定の加圧値に維持できる。そのため、米のα化を十分に促進させ、ユーザの水加減や米の含水量に伴う炊き上げ状態のバラツキを抑制できる。 【0052】 さらに、むらし工程では、炊飯鍋10内に水が残っていないため従来では維持しかできず、加圧することはできなかったが、ダイヤフラムポンプ44を動作させて加圧することにより、粘りのあるおいしいご飯を炊き上げることができる。 【0053】 図5は第2実施形態の圧力炊飯器を示す。この第2実施形態では。炊飯器本体11の内部に、炊飯鍋10内に気体を混合した液体を供給する液体供給手段を更に設けた点で、第1実施形態と相違している。具体的には、液体供給手段は、ダイヤフラムポンプ44の下部に貯水槽55が設けられ、その下部に気化手段である加熱ヒータ56が配設されている。そして、貯水槽55の上部には供給管57は配置され、その先端がダイヤフラムポンプ44に接続した給気管47に分岐接続されている。また、本実施形態では、胴体12において前記貯水槽55と対応する位置に給水口58が設けられ、この給水口58が開閉可能なカバー59により閉塞されている。なお、貯水槽55内の液体を気化する手段としては、加熱ヒータ56の代わりに超音波振動子を用いてもよい。 【0054】 このように構成した第2実施形態では、保温制御時に、飽和水蒸気量を増大させることによる保湿効果に加え、適度な水分を供給することが可能になるため、しっとり感のある最適な保湿状態を維持できる。 【0055】 因みに、液体供給手段として加熱ヒータ56の代わりに超音波振動子を適用した場合、供給する気液混同の流体温度は低いため、炊飯鍋10内の温度が低下することにより、炊飯鍋10の内圧が低下することになる。しかし、本実施形態では、加圧手段であるダイヤフラムポンプ44を動作させることにより、迅速に希望圧力に昇圧することができる。 【0056】 図6は第3実施形態の圧力炊飯器を示す。この第3実施形態では、第2実施形態に示す供給管57をダイヤフラムポンプ44の吸引部45に接続することにより、空気の代わりに気液を混合した水蒸気により、炊飯鍋10内を昇圧させるようにした点で、第2実施形態と大きく相違している。なお、この場合には、液体の気化手段は、供給する流体温度を高めることができる点で、加熱ヒータ56を採用することが好ましい。言い換えれば、液体と一緒に空気を供給する第2実施形態に示す液体供給手段を、加圧手段として兼用している。 【0057】 この第3実施形態の圧力炊飯器でも、前記と同様に、密閉手段であるリリーフ弁37で排気通路36を閉塞した状態でダイヤフラムポンプ44を動作させることにより、炊飯鍋10内に気液を混合した高温の水蒸気を供給することにより、炊飯鍋10内を大気圧より高い圧力に昇圧することができるとともに、適量の水を供給することができる。 【0058】 図7は第4実施形態の圧力炊飯器を示す。この第4実施形態では、ダイヤフラムポンプ44の代わりに、加圧手段として炊飯鍋10内の密閉空間の容積を変更するようにした点で、第1実施形態と大きく相違している。なお、この第4実施形態では、貯水槽55を有する液体供給手段は設けていない。 【0059】 具体的には、第4実施形態では、蓋体24に設ける内蓋29の一部を二重壁構造とし、その内壁部60を炊飯鍋10内に進入させることにより、該炊飯鍋10内の容積を変更する構成としている。前記内壁部60は円環状をなし、その中央の空間部分に前記リリーフ弁37が位置するように配設されている。そして、この内壁部60の外周縁および内周縁には、内蓋29との間を密閉状態で接続する耐圧性を有し、全長を伸縮可能な蛇腹状の伸縮部材61A,61Bを配設している。これら伸縮部材61A,61Bの間の空間には、ダイヤフラムポンプ44の給気部46に接続した給気管47が配設されている。 【0060】 また、本実施形態では、この給気管47に切換弁62が介設され、この切換弁62に分岐管63の一端を分岐接続し、他端をダイヤフラムポンプ44の吸引部45に接続している。さらに、切換弁62と吸引部45との間には更に切換弁64が介設されるとともに、切換弁62と給気部46との間には更に切換弁65が介設されている。なお、これら切換弁64,65は、図示しない他方の弁口がエアフィルタを介して炊飯器本体11内に開放されている。 【0061】 このように構成した第4実施形態では、給気部46の側に切換弁62を連通させてダイヤフラムポンプ44を動作させると、切換弁64から吸引した外気を給気部46から伸縮部材61A,61B間に供給することにより、これら伸縮部材61A,61Bが延びて内壁部60が炊飯鍋10内に進出する。その結果、炊飯鍋10内の密閉空間の容積が狭められるため、炊飯鍋10の内圧を強制的に昇圧することができる。また、切換弁62を吸引部45の側に連通させてダイヤフラムポンプ44を動作させると、吸引部45から伸縮部材61A,61B間の空気を吸引し、切換弁65から放出することにより、伸縮部材61A,61Bを収縮させて内壁部60を後退させ、炊飯鍋10内の密閉空間の容積を広げることができる。その結果、炊飯鍋10内の密閉空間の容積が広げられるため、炊飯鍋10の内圧を減圧することができる。 【0062】 なお、本発明の圧力調理器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。 【0063】 例えば、炊飯鍋10内の圧力を検出する圧力センサを設け、この圧力センサの検出値に基づいてダイヤフラムポンプ44による加圧を調整する構成としてもよい。また、この圧力センサを設ける構成を適用する場合には、ダイヤフラムポンプ44の給気管47に該圧力センサを分岐接続することが好ましい。勿論、ダイヤフラムポンプ44は、炊飯器本体11内に限られず、蓋体24内に配設してもよい。 【0064】 さらに、第4実施形態では、内壁部60を進退させるための駆動手段としてダイヤフラムポンプ44を適用したが、進退可能な機構であればいずれでも適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。 【0065】 さらにまた、前記実施形態では、リリーフ弁37のみを適用した圧力炊飯器で説明したが、ステッピングモータにより通気孔に弁体を付勢する力を可変することにより、多段階の圧力調整が可能なリリーフ弁37を適用した圧力炊飯器でも同様に適用可能である。 【0066】 そして、ユーザによる蓋体24の開放意思を検出する開放意思検出手段は、操作部材32の下部に配設したマイクロスイッチ49に限られず、マイクロスイッチ49の代わりに静電容量の変化を検出するセンサを操作部材32に配設し、ユーザが触れたことを検出することにより行ってもよい。また、炊飯器本体11の正面にユーザが立ったことを赤外線センサにより検出する構成としてもよい。さらに、ユーザが実際に蓋体24を開放させた時間帯を判断し、その時間帯になると自動ロック解除する構成としてもよい。 【0067】 勿論、本発明の強制加圧機構を搭載可能な機器は圧力炊飯器に限られず、所定の調理材料を調理する調理器にも同様に適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。 【図面の簡単な説明】 【0068】 【図1】本発明に係る第1実施形態の調理器である圧力炊飯器の構成を示す概略断面図である。 【図2】図1の圧力炊飯器を示すブロック図である。 【図3】マイコンによる保温制御を示すフローチャートである。 【図4】図3の続きのフローチャートである。 【図5】第2実施形態の圧力炊飯器を示す概略断面図である。 【図6】第3実施形態の圧力炊飯器を示す概略断面図である。 【図7】第4実施形態の圧力炊飯器を示す概略断面図である。 【符号の説明】 【0069】 10…炊飯鍋 11…炊飯器本体 17…誘導加熱コイル(加熱手段) 19…炊飯鍋用温度センサ(温度検出手段) 24…蓋体 28…蓋ヒータ(加熱手段) 30…蓋体用温度センサ(温度検出手段) 32…操作部材 33…ロック部材 36…排気通路 37…リリーフ弁(密閉手段) 40…ソレノイド(駆動手段) 42…リンク部材 44…ダイヤフラムポンプ(加圧手段) 48…リードスイッチ(蓋状態検出手段) 49…マイクロスイッチ(開放意思検出手段) 53…マイコン(制御手段) 55…貯水槽(加圧手段) 56…加熱ヒータ(加圧手段) 60…内壁部(加圧手段) 61A,61B…伸縮部材(加圧手段)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002473 【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月13日(2006.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084146 【弁理士】 【氏名又は名称】山崎 宏
【識別番号】100100170 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 厚司
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| 【公開番号】 |
特開2008−67843(P2008−67843A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−248085(P2006−248085) |
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