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【発明の名称】 グリル装置
【発明者】 【氏名】西本 俊也

【氏名】田渕 光章

【氏名】明里 正巳

【氏名】中尾 賢

【要約】 【課題】グリルの排気通路に排気中の油煙や臭気を浄化する触媒を配置したものにおいて、触媒の浄化能力を常に維持する事を目的とするものする事を目的とするものである。

【構成】被調理物を収納して内蔵したグリルヒータにて加熱するグリルケースと、このグリルケース内の排気を排気ファンにより外部に排出する排気通路と、この排気通路に配置した触媒と、この触媒を加熱する触媒ヒータと、手動調理モードや自動調理モードに応じて触媒ヒータやグリルヒータ、排気ファン等への通電を制御する制御手段とを備えたものにおいて、制御手段を、被調理物が生魚等の予め設定した所定の自動調理が予め設定した所定回数行われた場合には、これらの調理終了後に触媒ヒータと排気ファンに所定時間通電して自動クリーニングを行う様に構成して成る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被調理物を収納して内蔵したグリルヒータにて加熱するグリルケースと、このグリルケース内の排気を排気ファンにより外部に排出する排気通路と、この排気通路に配置した触媒と、この触媒を加熱する触媒ヒータと、手動調理モードや自動調理モードに応じて上記触媒ヒータやグリルヒータ、排気ファン等への通電を制御する制御手段とを備えたものにおいて、上記制御手段を、被調理物が生魚等の予め設定した所定の自動調理が予め設定した所定回数行われた場合には、これらの調理終了後に上記触媒ヒータと排気ファンに所定時間通電して自動クリーニングを行う様に構成した事を特徴とするグリル装置。
【請求項2】
上記制御手段を、上記自動調理の内容に応じて係数を付して自動調理を実行する毎に係数を加算し、この係数が予め設定した設定値を越えると使用者に庫内クリーニングを促すメッセージを出力する様に構成した事を特徴とする、上記請求項1に記載のグリル装置。
【請求項3】
被調理物を収納して内蔵したグリルヒータにて加熱するグリルケースと、このグリルケース内の排気を排気ファンにより外部に排出する排気通路と、この排気通路に配置した触媒と、この触媒を加熱する触媒ヒータと、手動調理モードや自動調理モードに応じて上記触媒ヒータやグリルヒータ、排気ファン等への通電を制御する制御手段とを備えたものにおいて、上記制御手段を、上記手動調理モードが強火力にて予め設定した所定時間調理が行われた場合には、調理終了後に上記触媒ヒータと排気ファンに所定時間通電して自動クリーニングを行う様に構成した事を特徴とするグリル装置。
【請求項4】
上記制御手段を、上記自動クリーニングの回数をカウントし、この回数が予め設定した所定回数に達すると使用者に庫内クリーニングを促すメッセージを出力する様に構成した事を特徴とする、上記請求項1又は請求項3に記載のグリル装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主に魚焼き調理を行うもので、特に魚等の被調理物を収納して加熱するグリルケースに排気通路を設け、この排気通路に臭気や油煙を除去する触媒を配置したグリル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
主に魚焼き調理を行うグリル装置で、例えば電磁調理器等の台所に設置して使用する調理器内に組み込まれたものでは、魚等の被調理物を入れて加熱するグリルケースに排気通路を連結し、この排気通路よりグリルケース内で発生した排気を外部に排出しているが、魚焼き調理では、排気通路から排出される排気の臭気が強く、例えば特許文献1に示される様に、排気通路に触媒を配置し、この触媒によって排気中の臭気や油煙を除去するものがある。
【特許文献1】特開2005−204854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、上記の様に排気通路に触媒を設けたものでは、触媒加熱ヒータにより触媒を300度以上に加熱して活性化しているが、生魚の丸焼き等では調理中に多量の油煙が発生し、調理中における触媒加熱ヒータの加熱では十分に活性化されず、分解能力が低下するという問題がある。
【0004】
そこで本発明は、調理内容に応じて触媒のクリーニングを自動的に行なうことで、触媒の浄化能力を常に維持する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1の構成は、被調理物を収納して内蔵したグリルヒータにて加熱するグリルケースと、このグリルケース内の排気を排気ファンにより外部に排出する排気通路と、この排気通路に配置した触媒と、この触媒を加熱する触媒ヒータと、手動調理モードや自動調理モードに応じて触媒ヒータやグリルヒータ、排気ファン等への通電を制御する制御手段とを備えたものにおいて、制御手段を、被調理物が生魚等の予め設定した所定の自動調理が予め設定した所定回数行われた場合には、これらの調理終了後に触媒ヒータと排気ファンに所定時間通電して自動クリーニングを行う様に構成して成るものである。
【0006】
本発明の請求項2の構成は、請求項1の構成において、制御手段を、自動調理の内容に応じて係数を付して自動調理を実行する毎に係数を加算し、この係数が予め設定した設定値を越えると使用者に庫内クリーニングを促すメッセージを出力する様に構成して成るものである。
【0007】
本発明の請求項3の構成は、被調理物を収納して内蔵したグリルヒータにて加熱するグリルケースと、このグリルケース内の排気を排気ファンにより外部に排出する排気通路と、この排気通路に配置した触媒と、この触媒を加熱する触媒ヒータと、手動調理モードや自動調理モードに応じて触媒ヒータやグリルヒータ、排気ファン等への通電を制御する制御手段とを備えたものにおいて、制御手段を、手動調理モードが強火力にて予め設定した所定時間調理が行われた場合には、調理終了後に触媒ヒータと排気ファンに所定時間通電して自動クリーニングを行う様に構成して成るものである。
【0008】
本発明の請求項4の構成は、請求項1又は請求項3の構成において、制御手段を、自動クリーニングの回数をカウントし、この回数が予め設定した所定回数に達すると使用者に庫内クリーニングを促すメッセージを出力する様に構成して成るものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載の構成により、生魚等の調理中に油煙の発生量が多い自動調理を所定回数行った場合に自動的に触媒のクリーニングを行なうことで、触媒を常に活性化し、酸化分解能力の低下を防止する事が出来るものである。又、調理後、常に所定時間触媒ヒータやグリルヒータに通電して自動クリーニングを行なう場合に比較し、必要な場合のみ自動クリーニングを行なうことで、ヒータによる消費電力を低減し、かつ被調理物の取り出しが遅れた場合の被調理物の乾燥を防止する事が出来るものである。
【0010】
本発明の請求項2に記載の構成により、自動調理の内容に応じて係数を付して実行される毎に係数を加算し、この加算値が所定値に達すると使用者に庫内クリーニングを促すメッセージを出力することで、適切なタイミングでグリルケース庫内のクリーニングを行なうことができ、クリーニング忘れによる庫内内壁への油分や異物のこびり付きを防止する事が出来るものである。
【0011】
本発明の請求項3に記載の構成により、手動調理モードが強火力にて予め設定した所定時間行われた場合には、調理終了後に自動クリーニングを行なう様に構成したことで、強火力による加熱調理により油煙が多量に発生しても、触媒を自動クリーニングにより活性化することで、触媒の酸化分解能力の低下による油煙や臭気の発生を防止する事が出来るものである。
本発明の請求項4に記載の構成により、自動クリーニングを行なった回数をカウントし、この回数が所定回数に達すると庫内クリーニングを促すメッセージを報知することで、触媒の自動クリーニング回数に基づいて庫内のクリーニングを促し、これにより、グリルケースの庫内内壁への油分や異物のこびり付きを確実に防止する事が出来るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明による実施例を、電磁調理器を例に先ず図1に基づき説明すると、1はシステムキッチン等にドロップイン方式にて組み込んで使用される電磁調理器の調理器本体で、天面に耐熱ガラス製の天板2を装着していると共に、この天板の下方内部に熱源となる左右一対の誘導加熱コイル3,4とラジエントヒータ5を内蔵している。
【0013】
一方、上記電磁調理器本体1の前面右側には操作パネル6を配設し、この操作パネルの左側にはグリル7用のグリル扉8を引き出し自在に配設し、かつ、上記操作パネル6には、シーソー式の電源スイッチ9、複数の操作キー10・・やプッシュプッシュ式で回転操作を行なう操作摘み11・・等を配設している。尚、上記操作摘み11・・は、プッシュ操作により引き出すと誘導加熱コイル3,4やラジエントヒータ5、グリル7内の図示しないグリルヒータへの通電を開始し、押し込むと運転を停止し、引き出し位置で回転操作すると火力や調理時間、調理温度等を設定する様に構成している。
【0014】
又、上記天板2の外周縁を天板枠12により押圧固定していると共に、この天板枠の前端部には静電容量の変化から入力操作を検出する非接触式のタッチキーにて構成した操作部13を配置し、かつ天板枠12の後端部左右には吸排気孔14,14を開口している。
【0015】
一方、上記操作部13は、図2にても示す様にガラス板15の表面又は裏面に火力キー16・・、湯沸しキー17,17、揚げ物キー18,18、グリルキー19、グリル用メニューキー20、グリル用火力キー21のタッチ領域を印刷により配置し、これら各タッチキーへの入力操作は、ガラス板15の裏面に配置した後述の操作用回路基板により検出し、この操作用回路基板にて、上記タッチ領域への指等の接触や近接による静電容量の変化により入力操作を検出する様に構成している。
【0016】
更に、上記天板2の上記誘導加熱コイル3,4間の手前部分の下方には、バックライト付きの液晶表示器等で構成した液晶表示器23を配設し、この表示器にて設定火力や調理時間、調理温度等を表示する様に構成している。
【0017】
又、上記誘導加熱コイル3,4間の液晶表示器23後方には、上記グリル7用のメニュー表示部24を設け、この表示部には自動調理モード用の「生魚」ランプ25、「つけ焼き」ランプ26、「切身/干物」ランプ27と手動調理用の「手動」ランプ28を配置し、上記グリル用メニューキー20をオン操作する毎に、上記ランプ25、26、27、28を順次点灯して、自動調理モードの「生魚」、「つけ焼き」、「切身/干物」、そして手動調理モードを選択し、選択した後グリルキー19をオン操作することで調理を開始する様に構成している。
【0018】
上記グリル7の実施例を図3に基づき説明すると、グリルケース70の前面を上記グリル扉8にて開閉していると共に、グリルケース70内の上下にシーズヒータにて構成したグリルヒータ71,71を配置し、グリルケース70の背面には多数の排気孔72・・を穿孔した排気板73を固定している。
【0019】
74は上記排気孔72・・に連結した排気筒で、上記グリルケース70内を上記吸排気孔14にて外気に連通する排気通路75を内部に区画形成していると共に、排気孔72・・の後方より触媒ヒータ76、触媒77、排気ファン78を順次内蔵配置している。
【0020】
上記触媒ヒータ76はシーズヒータ等にて構成し、触媒77は多数の通気孔を備えた網状やハニカム状で、通過する排気中の油煙を酸化分解する白金やパラジウム等を主成分とし、上記触媒ヒータ76により触媒77を300度以上に加熱することで酸化分解作用を促進させる。
【0021】
79は魚等の被調理物80を載せる焼網で、受皿81に着脱自在に載置され、この受皿とともにグリルケース70前面よりグリルケース内に出し入れ自在に収納される。
【0022】
82は上記排気通路75の触媒と排気ファン78との間に配置した排気温度センサで、サーミスタ等で構成し、排気通路75を流れる排気温度を検出する。
【0023】
図4は上記誘導加熱コイル3,4やラジエントヒータ5、グリルヒータ71,71、触媒ヒータ76等への通電を制御する制御回路30のブロック図を示すもので、商用の200V電源31にリレー接点32を介して電源回路33を接続すると共に、この電源回路の出力にマイクロコンピュータにて構成した主制御回路34を接続し、かつ上記電源31には上記電源スイッチ9を介して電圧検知回路35を接続し、この電圧検知回路の出力を上記主制御回路34の入力ポートに接続している。
【0024】
又、上記リレー接点32には入力電力検出回路36を介してインバータ回路37を接続し、かつこのインバータ回路の出力に上記誘導加熱コイル3,4と、このコイルへ供給される電流値を検出するコイル電流検出回路38を接続し、上記入力電力検出回路36の出力を主制御回路34の入力ポートに接続している。
【0025】
更に上記主制御回路34の入力ポートには、上記操作パネル6に配置した操作キー10・・を、キー検出回路43を介して接続している。
【0026】
そして上記主制御回路34の出力ポートには、ヒータ駆動回路44を介して上記ラジエントヒータ5や、グリルヒータ71,71、触媒ヒータ76を接続すると共に、冷却ファン駆動回路46を介して調理器本体1内に装着した冷却ファン47を接続し、排気ファン駆動回路48を介して上記排気ファン78を接続し、かつ上記リレー接点32を作動するリレー駆動回路49を接続している。
【0027】
上記主制御回路34の入出力ポートには、各種データを記憶する不揮発性メモリにて構成したメモリ53や通信回路54を接続し、かつこの通信回路にはマイクロコンピュータにて構成した副制御回路60を接続している。
【0028】
そして上記副制御回路60の入力ポートには、温度検出回路61を介して誘導加熱コイル3,4の中央付近に配置した鍋底サーミスタ62,63、上記排気温度センサ82を接続していると共に、入出力ポートには、キー検出用マイクロコンピュータ64を介して上記操作部13の各タッチキー16・・、17、18、19、20、21等を接続し、これらタッチキーへの指の接近による静電容量の変化にて入力操作を検出する様に構成している。
【0029】
而して、グリル7にて調理を行う場合には、焼網79に被調理物80を載せてグリルケース70内の所定位置に収納した後電源スイッチ9をオン操作し、次いでメニュー表示部24を見ながら操作部13のグリル用メニューキー20をオン操作して自動調理メニューか手動調理を選択し、グリルキー19をオン操作することで、これらの操作を主制御回路34並びに副制御回路60にて検出してグリルヒータ71,71や触媒ヒータ76、排気ファン78に通電して調理を開始する。
【0030】
一方、上記主制御回路34並びに副制御回路60は、調理中に油煙の発生量が多い自動調理メニューの「生魚」の調理回数をカウントし、カウント数が予め設定した所定回数(例えば5回)に達すると、調理終了後の所定時間、少なくとも触媒ヒータ76と排気ファン78に通電し、触媒77の自動クリーニングを行なう様に構成している。
【0031】
これらの構成により、例えば調理が終了する毎に触媒ヒータやグリルヒータに通電して自動クリーニングを行なう場合に比較して、これらヒータによる消費電力を低減出来ると共に、調理終了後にグリルケースより被調理物を取り出す迄の時間が長い場合の、被調理物の乾燥や過加熱を極力防止する事が出来るものである。
【0032】
又、本発明の他の実施例として、上記主制御回路34並びに副制御回路60は、自動調理メニューの調理内容に応じて係数を付与すると共に(実施例では例えば「生魚」を5、「つけ焼き」を1、「切身/干物」を3)、自動調理が実行される度にこれらの係数を加算し、この加算値が予め設定した所定値(例えば20)に達すると自動クリーニングを行なう様に構成している。
【0033】
これらの構成により、自動調理の調理内容による油煙や臭気の発生量に応じて自動クリーニングを行なう事ができ、これにより必要以上の触媒ヒータ76や排気ファン78への通電を抑制し、電力の浪費を防止すると同時に、これらの寿命を延ばすことも出来るものである。
【0034】
更に本発明の他の実施例として、上記主制御回路34並びに副制御回路60を、手動調理モード時に火力が「強」に設定されて予め設定した所定時間以上(例えば時間)調理が行なわれた場合には、調理終了後に触媒ヒータ76や排気ファン78に所定時間通電して自動クリーニングを行なう様に構成している。
【0035】
これらの構成により、特に油煙や臭気の多量発生が考えられる「強」火力による手動調理の時間を計時し、この調理が所定時間行なわれた場合には自動クリーニングを行なうことで、触媒77の浄化能力を維持する事が出来るものである。
【0036】
そして更に本発明の他の実施例として、上記主制御回路34並びに副制御回路60を、上記自動クリーニングを予め設定した所定回数(例えば10回)行なった場合には、音声や液晶表示器23にて庫内クリーニングを促すメッセージを報知する様に構成しており、これらの構成により、自動クリーニングの回数を基準に庫内のクリーニングを促すことで、適切なタイミングにて庫内のクリーニングを行ない、クリーニングの忘れによるグリルケース70内壁への油分の付着やコゲ付きを防止する事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】同じく要部の平面図である。
【図3】同じくグリル部の側面縦断面図である。
【図4】同じく制御回路のブロック図である。
【符号の説明】
【0038】
30 制御回路(制御手段)
70 グリルケース
71 グリルヒータ
75 排気通路
76 触媒ヒータ
77 触媒
78 排気ファン
80 被調理物
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【識別番号】302071092
【氏名又は名称】テガ三洋工業株式会社
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100131071
【弁理士】
【氏名又は名称】▲角▼谷 浩


【公開番号】 特開2008−67804(P2008−67804A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−247438(P2006−247438)