| 【発明の名称】 |
鉄板セット |
| 【発明者】 |
【氏名】中原 智平
【氏名】中原 菊太郎
【氏名】玉森 親雄
【氏名】横川 慶太郎
【氏名】下野 耕治
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| 【要約】 |
【課題】安定して鉄板を受皿に移動可能な鉄板セットを提供する。
【構成】鉄板セット100は、受皿10と、鉄板20と、把持具30,40とを備える。受皿10は、凹部13,14を有する。鉄板20は、凹部23,24と、貫通穴25,26とを有する。把持具30は、引掛部31を有し、把持具40は、引掛部41を有する。引掛部31は、挿入部311と、接触部312とを有する。引掛部41は、挿入部411と、接触部412とを有する。把持具30は、引掛部31の挿入部311を貫通穴25に挿入することによって鉄板20の一方端を引掛け、把持具40は、引掛部41の挿入部411を貫通穴26に挿入することによって鉄板20の他方端を引掛ける。そして、把持具30,40は、鉄板20を受皿10の鉄板受部12へ移動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1および第2の貫通穴を両端に有する鉄板と、 前記第1の貫通穴を用いて前記鉄板からはずれないように前記鉄板の一方端を引っ掛ける第1の引掛部と、第1の握部とを有する第1の把持具と、 前記第2の貫通穴を用いて前記鉄板からはずれないように前記鉄板の他方端を引っ掛ける第2の引掛部と、第2の握部とを有する第2の把持具とを備える鉄板セット。 【請求項2】 前記第1の引掛部は、前記鉄板の裏面側から前記第1の貫通穴に挿入される第1の挿入部を有し、 前記第2の引掛部は、前記鉄板の裏面側から前記第2の貫通穴に挿入される第2の挿入部を有する、請求項1に記載の鉄板セット。 【請求項3】 前記鉄板が載せられたときに前記第1および第2の貫通穴の下側にそれぞれ位置する第1および第2の凹部を有し、前記鉄板を載せるための受皿をさらに備え、 前記第1の引掛部は、前記鉄板と前記第1の凹部との間の隙間を介して前記鉄板の一方端を引っ掛け、 前記第2の引掛部は、前記鉄板と前記第2の凹部との間の隙間を介して前記鉄板の他方端を引っ掛ける、請求項1または請求項2に記載の鉄板セット。 【請求項4】 前記鉄板は、略長方形の形状からなり、前記長方形の長辺方向の両端に前記第1および第2の貫通穴を有し、 前記受皿は、略長方形の形状からなり、前記長辺方向において前記鉄板よりも長い寸法を有し、 前記第1の把持具は、前記受皿の前記長辺方向の一方端が嵌合する第1の嵌合部をさらに有し、 前記第2の把持具は、前記受皿の前記長辺方向の他方端が嵌合する第2の嵌合部をさらに有する、請求項3に記載の鉄板セット。 【請求項5】 前記第1および第2の嵌合部の各々は、断面形状が略L字形状からなる曲げ構造からなり、 前記L字の水平部に沿った前記曲げ構造の寸法は、前記受皿の厚みに略等しい、請求項4に記載の鉄板セット。 【請求項6】 前記第1および第2の嵌合部は、それぞれ、前記第1および第2の握部を構成する、請求項5に記載の鉄板セット。 【請求項7】 前記受皿は、木材からなる、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の鉄板セット。 【請求項8】 前記第1および第2の把持具の各々は、金属からなる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の鉄板セット。 【請求項9】 前記鉄板は、料理を作るための鉄板である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の鉄板セット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、お好み焼き等の料理を作る鉄板セットに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、皿形状の焼物用鉄板と、陶器からなる受皿とを備える鉄板セットが知られている(特許文献1)。受皿は、載置部と、内周段部と、外周段部とを有する。載置部は、焼物用鉄板の形状と略同じ形状を有する。内周段部は、載置部の周囲に配置され、外周段部は、内周段部の周囲に配置される。その結果、内周段部は、外周段部よりも下側に配置され、載置部の底面は、内周段部よりも下側に配置される。 【0003】 従って、載置部は、周囲よりも窪んだ形状からなり、鉄板は、載置部に嵌合するようにして受皿に載せられる。 【特許文献1】特開平9−252908号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、従来の鉄板セットにおいては、鉄板を持ち上げるための穴が鉄板に設けられていないため、鉄板上でお好み焼き等の料理を作った状態で鉄板を受皿に載せることが困難であるという問題がある。 【0005】 そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、安定して鉄板を受皿に移動可能な鉄板セットを提供することである。 【0006】 また、この発明の別の目的は、料理を載せた状態で安定して鉄板を受皿に移動可能な鉄板セットを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 この発明によれば、鉄板セットは、鉄板と、第1および第2の把持具とを備える。鉄板は、第1および第2の貫通穴を両端に有する。第1の把持具は、第1の貫通穴を用いて鉄板からはずれないように鉄板の一方端を引っ掛ける第1の引掛部と、第1の握部とを有する。第2の把持具は、第2の貫通穴を用いて鉄板からはずれないように鉄板の他方端を引っ掛ける第2の引掛部と、第2の握部とを有する。 【0008】 好ましくは、第1の引掛部は、鉄板の裏面側から第1の貫通穴に挿入される第1の挿入部を有する。第2の引掛部は、鉄板の裏面側から第2の貫通穴に挿入される第2の挿入部を有する。 【0009】 好ましくは、鉄板セットは、受皿をさらに備える。受皿は、鉄板が載せられたときに第1および第2の貫通穴の下側にそれぞれ位置する第1および第2の凹部を有し、鉄板を載せるための皿である。第1の引掛部は、鉄板と第1の凹部との間の隙間を介して鉄板の一方端を引っ掛ける。第2の引掛部は、鉄板と第2の凹部との間の隙間を介して鉄板の他方端を引っ掛ける。 【0010】 好ましくは、鉄板は、略長方形の形状からなり、長方形の長辺方向の両端に第1および第2の貫通穴を有する。受皿は、略長方形の形状からなり、長辺方向において鉄板よりも長い寸法を有する。第1の把持具は、受皿の長辺方向の一方端が嵌合する第1の嵌合部をさらに有する。第2の把持具は、受皿の長辺方向の他方端が嵌合する第2の嵌合部をさらに有する。 【0011】 好ましくは、第1および第2の嵌合部の各々は、断面形状が略L字形状からなる曲げ構造からなる。L字の水平部に沿った曲げ構造の寸法は、受皿の厚みに略等しい。 【0012】 好ましくは、第1および第2の嵌合部は、それぞれ、第1および第2の握部を構成する。 【0013】 好ましくは、受皿は、木材からなる。 【0014】 好ましくは、第1および第2の把持具の各々は、金属からなる。 【0015】 好ましくは、鉄板は、料理を作るための鉄板である。 【発明の効果】 【0016】 この発明においては、第1および第2の把持具は、鉄板に設けられた第1および第2の貫通穴を用いて鉄板を引掛ける。そして、第1および第2の把持具の第1および第2の握部を用いて鉄板を移動させる。 【0017】 したがって、この発明によれば、鉄板を安定して移動させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。 【0019】 図1は、この発明の実施の形態による鉄板セットの斜視図である。図1を参照して、鉄板セット100は、受皿10と、鉄板20と、把持具30,40とを備える。受皿10は、略長方形の形状を有し、木材からなる。そして、受皿10は、周縁部11と、鉄板受部12と、凹部13,14とからなる。 【0020】 周縁部11は、鉄板受部12の周囲に設けられる。鉄板受部12は、周縁部11よりも窪んでおり、鉄板20が配置される。凹部13は、長方形の長辺方向DR1において受皿10の一方端側に設けられ、凹部14は、長方形の長辺方向DR1において受皿10の一方端側に設けられる。そして、凹部13,14の各々は、鉄板受部12よりも窪んでおり、把持具30,40が鉄板20を引っ掛けるときの通過路および鉄板20でお好み焼きを作ったときの油や汁の溜め部として機能する。 【0021】 鉄板20は、略長方形の形状を有し、周縁部21と、料理部22と、凹部23,24と、貫通穴25,26とからなる。周縁部21は、料理部22の周囲に設けられる。料理部22は、周縁部21よりも窪んでおり、お好み焼きおよびステーキ等を作るために用いられる。料理部22が周縁部21よりも窪んでいるのは、お好み焼きおよびステーキ等を作るときの油が鉄板20から流出するのを抑制するためである。 【0022】 凹部23は、長辺方向DR1において鉄板20の一方端に設けられ、凹部24は、長辺方向DR1において鉄板20の他方端に設けられる。貫通穴25,26は、それぞれ凹部23,24に設けられ、鉄板20を厚さ方向に貫通する。 【0023】 鉄板20が受皿10の鉄板受部12に配置されると、凹部13は、貫通穴25の下側に位置し、凹部14は、貫通穴26の下側に位置する。 【0024】 把持具30は、金属からなり、略平板形状を有する。そして、把持具30は、引掛部31と、握部32とを有する。引掛部31は、把持具30の一方端に設けられ、略L字形状に曲げられた曲げ構造からなる。そして、引掛部31は、挿入部311と接触部312とを有し、挿入部311が鉄板20の裏面側から貫通穴25に挿入されることによって鉄板20の一方端を引掛ける。この場合、接触部312は、鉄板20の裏面に接触する。握部32は、人が把持具30を持ち上げるときに握る部分である。 【0025】 把持具40は、金属からなり、略平板形状を有する。そして、把持具40は、引掛部41と、握部42とを有する。引掛部41は、把持具40の一方端に設けられ、略L字形状に曲げられた曲げ構造からなる。そして、引掛部41は、挿入部411と接触部412とを有し、挿入部411が鉄板20の裏面側から貫通穴26に挿入されることによって鉄板20の他方端を引掛ける。この場合、接触部412は、鉄板20の裏面に接触する。握部42は、人が把持具40を持ち上げるときに握る部分である。 【0026】 図2は、図1に示す受皿10の平面図および断面図である。図2の(a)は、受皿10の平面図であり、図2の(b)は、図2の(a)に示す線IIb−IIb間における受皿10の断面図である。図2を参照して、受皿10は、長辺方向DR1において長さL1を有し、長辺方向DR1と垂直な方向において長さL5を有する。鉄板受部12は、長辺方向DR1において長さL3を有し、長辺方向DR1に垂直な方向において長さL6を有する。 【0027】 凹部13,14の各々は、長辺方向DR1に垂直な方向において長さL7を有する。そして、長辺方向DR1における凹部13の一方端13Aと凹部14の一方端14Aとの間隔は、L2であり、長辺方向DR1における凹部13の他方端13Bと凹部14の他方端14Bとの間隔は、間隔L4である。 【0028】 長さL1は、たとえば、330mmであり、間隔L2は、たとえば、297mmであり、長さL3は、たとえば、275mmであり、間隔L4は、たとえば、210mmである。また、長さL5は、たとえば、240mmであり、長さL6は、たとえば、205mmであり、長さL7は、たとえば、80mmである。 【0029】 受皿10は、厚みt1を有し、鉄板受部12の深さは、D1であり、凹部13,14の各々の深さは、D2である。そして、厚みt1は、たとえば、23mmであり、深さD1は、たとえば、4mmであり、深さD2は、たとえば、10mmである。 【0030】 図3は、図1に示す鉄板20の平面図および断面図である。図3の(a)は、鉄板20の平面図であり、図3の(b)は、図3の(a)に示す線IIIb−IIIb間における受皿10の断面図である。 【0031】 図3を参照して、鉄板20は、長辺方向DR1において長さL8を有し、長辺方向DR1に垂直な方向において長さL9を有する。料理部22は、長辺方向DR1において長さL10を有し、長辺方向DR1に垂直な方向において長さL11を有する。 【0032】 凹部23,24の各々は、長辺方向DR1に垂直な方向において長さL12を有する。そして、長辺方向DR1における凹部23と凹部24との間隔は、L13である。貫通穴25,26の各々は、長辺方向DR1に垂直な方向において、長さL14を有し、幅W1を有する。 【0033】 長さL8は、たとえば、270mmであり、長さL9は、たとえば、200mmであり、長さL10は、たとえば、225mmであり、長さL11は、たとえば、170mmである。また、長さL12は、たとえば、76mmであり、間隔L13は、235mmであり、長さL14は、たとえば、60mmである。 【0034】 鉄板20は、厚みt2を有し、料理部22および凹部23,24の深さは、D3である。厚みt2は、たとえば、9mmであり、深さD3は、たとえば、3mmである。 【0035】 図4は、図1に示す把持具30の平面図である。把持具30は、長さL15を有し、幅W2を有する。握部32は、長さL16を有する。引掛部31は、長さL17を有し、幅W3を有する。挿入部311は、長さL18を有する。 【0036】 把持具30は、穴33,34を有する。穴33は、8mmφの直径を有し、把持具30の端30Aから距離L19の位置に配置される。穴34は、略ベース形状からなり、長さL21および幅W4,W5を有し、把持具30の端30Aから距離L20の位置に配置される。 【0037】 そして、長さL15は、たとえば、150mmであり、長さL16は、たとえば、80mmであり、長さL17は、たとえば、30mmであり、長さL18は、たとえば、5mmである。 【0038】 また、距離L19は、たとえば、10mmであり、距離L20は、たとえば、30mmであり、長さL21は、たとえば、60mmである。 【0039】 さらに、幅W3は、たとえば、50mmであり、幅W4は、たとえば、110mmであり、幅W5は、たとえば、40mmである。 【0040】 なお、把持具40は、把持具30と同じ平面構造からなり、把持具30と同じ寸法を有する。 【0041】 図5は、鉄板20を受皿10に載せる方法を説明するための概念図である。鉄板20を受皿10に載せるとき、人は、把持具30の引掛部31の挿入部311を鉄板20の貫通穴25に挿入し、把持具40の引掛部41の挿入部411を鉄板20の貫通穴26に挿入することによって、鉄板20の両端を引掛ける。 【0042】 そして、人は、把持具30の握部32と把持具40の握部42とを持って把持具30,40によって鉄板20を持ち上げ(図5の(a)参照)、鉄板20を受皿10の鉄板受部12へ移動させ、鉄板20を鉄板受部12にはめ込む。これによって、鉄板20は、受皿10に載せられる(図5の(b))。この場合、貫通穴25が受皿10の凹部13の上側に位置し、貫通穴26が受皿10の凹部14の上側に位置するように鉄板20が受皿10に載せられる。 【0043】 図6は、受皿10の凹部14および鉄板20の貫通穴26付近の拡大図である。図6の(a)は、斜視図であり、図6の(b)は、断面図である。鉄板20が受皿10に載せられたとき、受皿10の凹部14は、鉄板20の貫通穴26の下側に位置する(図6の(a),(b)参照)。 【0044】 鉄板20が受皿10上に載せられると、隙間141,142が凹部14に形成される。把持具40の接触部412は、長さL22を有し、長さL22は、たとえば、10mmである。また、隙間141の幅W6は、(L2−L3)/2=(297−275)/2=11mmである。さらに、隙間142の高さH1は、D2−D1=6mmである。 【0045】 上述したように、把持具40の挿入部411は、長さL18(=5mm)を有し、長さL18は、高さH1よりも短い。また、接触部412の長さL22は、幅W6よりも短い。したがって、把持具40の引掛部41は、隙間141,142を通過できる。 【0046】 このように、鉄板20が受皿10に載せられたときは、凹部14には、隙間141,142が形成され、把持具40の引掛部41は、隙間141,142を通過できるので、引掛部41によって鉄板20を引っ掛けて鉄板20を受皿10に載せた後、引掛部41を下方向に移動させて挿入部411を貫通穴26から抜き、引掛部41を隙間142から隙間141へ移動させ、さらに、引掛部41を上方向に移動させることによって、引掛部41を鉄板20から取り外すことができる。 【0047】 また、引掛部41を隙間141へ入れ、隙間141から隙間142へ移動させ、さらに、上方向へ移動させることによって挿入部411が貫通穴26へ挿入される。これによって、引掛部41によって鉄板20を引っ掛けることができる(図6の(b)参照)。 【0048】 鉄板20が受皿10に載せられたとき、凹部13にも、隙間141,142と同じような隙間が形成され、把持具40の引掛部41を鉄板20に引っ掛け、または鉄板20から取り外す方法と同じ方法によって把持具30の引掛部31を鉄板20に引っ掛け、または鉄板20から取り外すことができる。 【0049】 鉄板20および把持具30,40の温度試験について説明する。鉄板20をコンロに載せて点火し、4分40秒経過後に火を消し、火を消すと同時に把持具30,40で鉄板20を引っ掛けた状態で鉄板20および把持具30,40の温度の経過を調べた。 【0050】 図7は、鉄板20および把持具30,40の温度試験における測定点を示す図である。図7を参照して、温度試験においては、鉄板20の13ポイントで温度の時間経過を測定し、把持具30,40の4ポイントで温度の時間経過を測定した。 【0051】 表1〜表4は、鉄板の温度試験の結果を示し、表5は、把持具30,40の温度試験の結果を示す。 【0052】 【表1】
【0053】 【表2】
【0054】 【表3】
【0055】 【表4】
【0056】 【表5】
【0057】 表1から表4に示す温度試験の結果は、鉄板20の厚さがそれぞれ9mm、6mm、4.5mmおよび3.2mmであるときの温度試験の結果である。なお、3.2mmの鉄板に関しては、点火から3分30秒後に火が消された。 【0058】 表1〜表4に示す結果から、火を消してから一定時間が経過したときの鉄板20の温度は、鉄板20の厚みが厚くなるに従って高くなる。そして、鉄板20の厚みが3.2mmと薄い場合でも、30分経過後の鉄板20の温度は、38℃〜47℃の範囲にあり、鉄板20は、保温効果を有する。 【0059】 把持具30,40に関しては、各時刻において鉄板20を引っ掛ける引掛部31,41の温度が最も高く、引掛部31,41から離れるに従って温度が低下し、握部32,42の温度は、最高でも35℃程度である(表5参照)。したがって、200℃から300℃程度まで熱せられた鉄板20を引っ掛けた状態で把持具30,40を持っていても火傷をすることがなく、把持具30,40によって鉄板20を引っ掛けて鉄板20を安全に移動させることができる。 【0060】 図8は、この発明の実施の形態による他の鉄板セットの斜視図である。この発明による鉄板セットは、図8に示す鉄板セット100Aであってもよい。鉄板セット100Aは、図1に示す鉄板セット100の把持具30,40を把持具50,60に代えたものであり、その他は、鉄板セット100と同じである。 【0061】 把持具50は、金属からなり、引掛部51と、握部52とを含む。引掛部51は、把持具30の引掛部31と同じ構造からなる。握部52は、断面形状が略L字形状である曲げ構造からなる。 【0062】 把持具60は、金属からなり、引掛部61と、握部62とを含む。引掛部51は、把持具30の引掛部31と同じ構造からなる。握部62は、握部52と同じ構造からなる。 【0063】 なお、把持具50,60の各々は、図4に示す把持具30と同じ平面形状および同じ寸法を有する。 【0064】 図9は、図8に示す把持具50の握部52の拡大図である。図9を参照して、握部52は、平板部521と、曲げ部522とからなる。曲げ部522は、略L字形状の断面形状からなり、平板部521に略垂直に配置される。曲げ部522は、2つの平板部5221,5222からなる。平板部5222は、平板部5221に対して略垂直に配置される。そして、平板部521と平板部5222との間の間隔L23は、たとえば、18mmに設定される。その結果、空間部53が形成される。 【0065】 受皿10は、その両端部において厚みt1よりも薄い16mmの厚みを有するので、受皿10の端10Aは、空間部53に挿入され得る(図9の(a),(b)参照)。握部52の空間部53に受皿10の端10Aが挿入されたとき、把持具50の引掛部51は、受皿10とは反対方向に位置しているので、人は、引掛部51を上側へ持ち上げることができる。その結果、把持具50は傾き、握部52の平板部521が受皿10の上面に当接し、平板部5222が受皿10の端10Aの下面に当接することによって、受皿10を把持具50によって持ち上げることができる(図9の(c)参照)。 【0066】 把持具60の握部62も、把持具50の握部52と同じ構造からなるので、受皿10の他方端は、握部62の空間部に挿入され得る。その結果、受皿10を把持具60によって持ち上げることができる。 【0067】 図10は、把持具50,60によって受皿10を持ち上げる方法を説明するための図である。図10を参照して、把持具50の握部52に形成された空間部に受皿10の一方端10Aを挿入し、把持具60の握部62に形成された空間部に受皿10の他方端10Bを挿入する(図10の(a)参照)。 【0068】 そして、把持具50の引掛部51および把持具60の引掛部61を上側に持ち上げると、把持具50の握部52において平板部521,5222がそれぞれ受皿10の一方端10Aの上下面に当接し、把持具60の握部62において平板部621,6222がそれぞれ受皿10の一方端10Bの上下面に当接する。これによって、鉄板20を載せたまま受皿10を持ち上げることができる(図10の(b)参照)。 【0069】 なお、把持具50,60の各々は、把持具30,40と同じ構造からなる引掛部51,61を有するので、引掛部51,61によって鉄板20を引掛け、把持具30,40と同じように鉄板20を移動させることができる。 【0070】 したがって、把持具50,60は、鉄板20を引掛ける引掛部51,61と、受皿10を移動させる握部52,62とを有する把持具である。 【0071】 上述したように、この発明による鉄板セット100は、貫通穴25,26を有する鉄板20と、貫通穴25,26に挿入されることによって鉄板20を引っ掛ける把持具30,40とを備え、この発明による鉄板セット100Aは、貫通穴25,26を有する鉄板20と、貫通穴25,26に挿入されることによって鉄板20を引っ掛ける把持具50,60とを備えるので、把持具30,40;50,60が鉄板20から外れることなく、鉄板20が移動される。 【0072】 したがって、この発明によれば、安定して鉄板20を受皿10に移動できる。 【0073】 また、この発明による鉄板セット100Aは、鉄板20を載せる受皿10と、受皿10の端10A,10Bが挿入され得る握部52,62を有する把持具50,60とを備えるので、受皿10は、その両端が把持具50,60によって支えられたまま移動される。 【0074】 したがって、この発明によれば、鉄板20を載せたまま受皿10を安定して移動できる。 【0075】 さらに、この発明においては、鉄板20上でお好み焼きおよびステーキ等の各種の料理が作られ、料理が完成すると、料理を鉄板20に載せたまま鉄板20を把持具30,40または把持具50,60によって受皿10に載せた状態で料理がお客さんに提供される。 【0076】 したがって、作った料理を落とすことなく安定して料理をお客さんに提供できる。また、鉄板20が200℃〜300℃の範囲に熱せられた状態で把持具30,40または把持具50,60を鉄板20に引掛けても、把持具30,40(または把持具50,60)の握部32,42(または握部52,62)の温度は、高々、35℃程度までしか上昇しないので、火傷を防止して料理を載せたまま鉄板20を移動できる。 【0077】 受皿10の端10A,10Bは、把持具50,60の握部52,62に挿入されるので、受皿10の端10A,10Bが挿入される部分と、把持具50,60の握部とが同じであるが、この発明においては、これに限らず、受皿10の端10A,10Bが挿入される部分を把持具50,60の握部と異なる位置に設けるようにしてもよい。 【0078】 さらに、この発明による鉄板セットは、受皿10を備えていなくてもよく、鉄板20と、把持具30,40(または把持具50,60)とを備えるものであればよい。 【0079】 なお、この発明においては、把持具30,50の各々は、「第1の把持具」を構成し、把持具40,60の各々は、「第2の把持具」を構成する。 【0080】 また、引掛部31,51の各々は、「第1の引掛部」を構成し、引掛部41,61の各々は、「第2の引掛部」を構成する。 【0081】 さらに、握部32,52の各々は、「第1の握部」を構成し、握部42,62の各々は、「第2の握部」を構成する。 【0082】 さらに、握部50は、「第1の嵌合部」を構成し、握部60は、「第2の嵌合部」を構成する。 【0083】 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。 【産業上の利用可能性】 【0084】 この発明は、安定して鉄板を受皿に移動可能な鉄板セットに適用される。また、この発明は、料理を載せた状態で安定して鉄板を受皿に移動可能な鉄板セットに適用される。 【図面の簡単な説明】 【0085】 【図1】この発明の実施の形態による鉄板セットの斜視図である。 【図2】図1に示す受皿の平面図および断面図である。 【図3】図1に示す鉄板の平面図および断面図である。 【図4】図1に示す把持具の平面図である。 【図5】鉄板を受皿に載せる方法を説明するための概念図である。 【図6】受皿の凹部および鉄板の貫通穴付近の拡大図である。 【図7】鉄板および把持具の温度試験における測定点を示す図である。 【図8】この発明の実施の形態による他の鉄板セットの斜視図である。 【図9】図8に示す把持具の握部の拡大図である。 【図10】把持具によって受皿を持ち上げる方法を説明するための図である。 【符号の説明】 【0086】 10 受皿、10A,10B 端、11,21 周縁部、12 鉄板受部、13,14,23,24 凹部、13A,14A 一方端、13B,14B 他方端、20 鉄板、22 料理部、25,26 貫通穴、30,40,50,60 把持具、31,41,51,61 引掛部、32,42,52,62 握部、100,100A 鉄板セット、141,142 隙間、311,411 挿入部、312,412 接触部、521,621,5221,5222,6222 平板部、522 曲げ部。
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| 【出願人】 |
【識別番号】505057288 【氏名又は名称】株式会社ナカハラ
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| 【出願日】 |
平成18年9月6日(2006.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085213 【弁理士】 【氏名又は名称】鳥居 洋
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| 【公開番号】 |
特開2008−61738(P2008−61738A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−241229(P2006−241229) |
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