| 【発明の名称】 |
炊飯器 |
| 【発明者】 |
【氏名】光武 伸一郎
【氏名】佐藤 慎一
【氏名】高椋 誠一
【氏名】市来 暢子
【氏名】加古 さおり
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| 【要約】 |
【課題】高温蒸気を利用した炊飯器において、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持し、使い勝手を向上する。
【構成】炊飯器本体内に米と水を入れる鍋を着脱自在に収納し、鍋の開口部を蓋体により覆い、鍋を鍋加熱手段15により加熱するとともに、鍋の内部を上方から加熱する蓋加熱板を蓋加熱手段23により加熱し、蓋加熱板に供給する水を貯める貯水容器から蓋加熱板に設けた蒸気発生部へ水供給手段25により水を供給し、鍋加熱手段15や蓋加熱手段23、水供給手段25など炊飯器の動作を制御手段1により制御する。制御手段1は、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間に水供給手段25を制御し貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するよう構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炊飯器本体内に着脱自在に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の開口部を覆う蓋体と、前記鍋の内部を上方から加熱する蓋加熱板と、前記蓋加熱板を加熱する蓋加熱手段と、前記蓋加熱板に供給する水を貯める貯水容器と、前記貯水容器から前記蓋加熱板に設けた蒸気発生部へ水を供給する水供給手段と、前記鍋加熱手段や前記蓋加熱手段、前記水供給手段など炊飯器の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間に前記水供給手段を制御し前記貯水容器から前記蒸気発生部へ水を供給するよう構成した炊飯器。 【請求項2】 水供給手段は、液体ローリングポンプで構成した請求項1記載の炊飯器。 【請求項3】 制御手段は、吸水工程の開始時に貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するように水供給手段を制御するようにした請求項1または2記載の炊飯器。 【請求項4】 鍋底の温度を検知する鍋温度検知手段を備え、制御手段は、吸水工程において前記鍋温度検知手段が所定の温度を検知すると、貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するように水供給手段を制御するようにした請求項1または2記載の炊飯器。 【請求項5】 表示動作を行う表示手段を備え、制御手段は、水供給手段を制御している間はその旨を表示するように表示手段を制御するようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。 【請求項6】 報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、水供給手段を制御している間はその旨を報知するように報知手段を制御するようにした請求項1〜5のいずれか1項に記載の炊飯器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、高温蒸気を利用した炊飯器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、一般的な家庭用の炊飯器においては、鍋内の飯と水を加熱するために鍋底部に配置した鍋加熱手段による加熱が主であり、蓋内の加熱手段による加熱は鍋内のご飯、水の上方の空間を介するため、補助的な加熱であった。結果として、鍋内上層のご飯は加熱量が不足し、また、鍋内のご飯、水を均一に加熱をすることができなかった。また、本来、炊飯においては、鍋内の水がほぼなくなり、ご飯の流動性がなくなった炊飯の最終工程であるむらし工程において、それまでの加熱を継続し、米澱粉の糊化を完成させることが美味なるご飯を炊くために必須である。しかしながら、この工程で加熱を継続すると、鍋底付近のご飯が焦げてしまうために、加熱を弱めることが多かった。これを解決し、加熱を弱めることに伴うご飯の糊化不足を防止し、炊飯性能を向上させるための手段としては、蓋に高熱源である誘導加熱コイルを設けて鍋開口部の上方からご飯を加熱するような炊飯器があった(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 しかしながら、このような炊飯器では、鍋内上層のご飯が、誘導コイルの動作による加熱板の対流伝熱(熱伝達)や放射伝熱によって、直接加熱されることになるため、むらし工程においては、ご飯の水分が蒸発して乾燥するという現象が生じる。すなわち、鍋内のご飯全体が十分な炊飯性能を確保できる温度まで鍋上方から加熱を継続すると、鍋内上層のご飯は乾燥して逆に食味が落ちてしまう。このため、結局は、十分な加熱が行えず、鍋内全体のご飯において、食味は完全なものではなかった。 【0004】 また、ご飯の糊化を促進し、炊飯性能を高めるためには、炊飯量が多いほど加熱量を多くしなければならない。ところが、炊飯量が多くなるほど上層のご飯は加熱板に接近し、ご飯が乾燥しやすくなるので、加熱を弱めなければならないという矛盾を生じるという問題を有していた。 【0005】 そこで、鍋と鍋加熱手段と蓋と蓋加熱板と蓋加熱手段に加え、水を貯める貯水容器と、貯水容器から蓋加熱板に設けた蒸気発生部への給水を制御する給水制御手段を備え、蓋加熱板に供給された水を蓋加熱手段により加熱して蒸発させる炊飯器が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これによって、大気圧における水の沸点(100℃)以上の蒸気をご飯に供給する。以下では、特に限定しない限り、このような100℃以上の蒸気を、高温蒸気と呼ぶ。 【0006】 高温蒸気は100℃より低い温度のご飯に付着すると凝縮し、熱を発生してご飯を加熱する。すなわち、米澱粉の糊化を進行させるのに必要な熱エネルギーを鍋加熱手段と高温蒸気により飯に供給し、糊化を促進するものである。また、高温蒸気は100℃より低温のご飯には表面で凝縮して水分となり大きな熱エネルギーを与えるが、100℃以上のご飯には与える熱エネルギーが小さいので、ご飯の乾燥には至らない。このように高温蒸気加熱による炊飯を行うことでより良好な食味のご飯を得ることができる。このような構成の炊飯器では、蒸気を発生させるタイミングとともに、貯水容器から蓋加熱板の蒸気発生部への給水タイミングが重要となる。炊飯の全工程の内、早い段階で蒸気発生部に給水しておくと、炊飯の工程が進むにつれて加熱された鍋や加熱されたご飯からの放熱を受けるので、蒸気発生部の水はあらかじめ予熱された状態になり、以降の工程で蒸気の発生が必要なときでも短時間で高温蒸気を得ることができるからである。 【特許文献1】特許第2988050号公報 【特許文献2】特開2005−160918号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、早めに蒸気発生部に給水しておきたいからといって、炊飯開始直後に給水動作を行うように制御したのでは、炊飯開始時に貯水容器を取り付け忘れていたり、取り付けているが、水の補給を忘れていた使用者が炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合に、蒸気発生部に水が供給されないまま炊飯を行うことになってしまう。そうなると、上記構成の炊飯器の最大の特徴である高温蒸気による炊飯がなされず、より良好な食味のご飯が得られないだけでなく、使用者に貯水容器に水を準備していたのに高温蒸気による炊飯がなされなかったという不満を残してしまうことになる。また、高火力で一気に加熱を行う炊き上げ工程の開始時やその工程の途中に給水動作を行うように制御したのでは、貯水容器から供給された水により蓋加熱板の温度が変動してしまうため、鍋内の沸騰検知による炊飯量の判定や沸騰維持が正確に行えなくなり、その結果、炊飯性能へ影響を及ぼし、良好な食味のごはんを得ることは難しくなってしまう。 【0008】 本発明は上記従来の課題を解決するもので、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持し、使い勝手を向上することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体内に米と水を入れる鍋を着脱自在に収納し、鍋の開口部を蓋体により覆い、鍋を鍋加熱手段により加熱するとともに、鍋の内部を上方から加熱する蓋加熱板を蓋加熱手段により加熱し、蓋加熱板に供給する水を貯める貯水容器から蓋加熱板に設けた蒸気発生部へ水供給手段により水を供給し、鍋加熱手段や蓋加熱手段、水供給手段など炊飯器の動作を制御手段により制御するよう構成し、制御手段は、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間に水供給手段を制御し貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するよう構成したものである。 【0010】 これにより、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使い勝手を向上することができる。 【発明の効果】 【0011】 本発明の炊飯器は、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使い勝手を向上することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 第1の発明は、炊飯器本体内に着脱自在に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の開口部を覆う蓋体と、前記鍋の内部を上方から加熱する蓋加熱板と、前記蓋加熱板を加熱する蓋加熱手段と、前記蓋加熱板に供給する水を貯める貯水容器と、前記貯水容器から前記蓋加熱板に設けた蒸気発生部へ水を供給する水供給手段と、前記鍋加熱手段や前記蓋加熱手段、前記水供給手段など炊飯器の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間に前記水供給手段を制御し前記貯水容器から前記蒸気発生部へ水を供給するよう構成したものであり、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、蓋加熱板への水の供給タイミングを炊飯性能へ影響を与えない範囲で遅らせることができるため、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0013】 第2の発明は、上記第1の発明において、水供給手段は、液体ローリングポンプで構成したものであり、高温蒸気による炊飯に必要な適量の水を蓋加熱板に供給することができ、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0014】 第3の発明は、上記第1または第2の発明において、制御手段は、吸水工程の開始時に貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するように水供給手段を制御するようにしたものであり、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、蓋加熱板への水の供給タイミングを炊飯性能へ影響を与えない範囲で遅らせることができるため、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0015】 第4の発明は、上記第1または第2の発明において、鍋底の温度を検知する鍋温度検知手段を備え、制御手段は、吸水工程において前記鍋温度検知手段が所定の温度を検知すると、貯水容器から蒸気発生部へ水を供給するように水供給手段を制御するようにしたものであり、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、蓋加熱板への水の供給タイミングを炊飯性能へ影響を与えない範囲でできるだけ遅らせることができるため、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0016】 第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、表示動作を行う表示手段を備え、制御手段は、水供給手段を制御している間はその旨を表示するように表示手段を制御するようにしたものであり、使用者に水供給手段が動作していることを知らせ、貯水容器の取り付け忘れや貯水容器への水の補給忘れがないか注意を促すことができるため、意図せずに高温蒸気による炊飯を行わなかったという失敗をなくすことができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0017】 第6の発明は、上記第1〜5のいずれか1つの発明において、報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、水供給手段を制御している間はその旨を報知するように報知手段を制御するようにしたものであり、使用者に水供給手段が動作していることを知らせ、貯水容器の取り付け忘れや貯水容器への水の補給忘れがないか注意を促すことができるため、意図せずに高温蒸気による炊飯を行わなかったという失敗をなくすことができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0018】 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。 【0019】 (実施の形態1) 図1は本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示し、図2は同炊飯器の断面図を示すものである。 【0020】 図2に示すように、炊飯器本体11は、上面が開口する略円筒形に構成し、その開口部には、上枠12を嵌着している。炊飯器本体11の内部には、上枠12とコイルベース13とで鍋14の収納部を形成している。コイルベース13は有底円筒状に形成し、コイルベース13の上端部は上枠12に固定している。コイルベース13には、鍋14を誘導加熱する底誘導コイルである鍋加熱手段15を設置している。 【0021】 鍋14の底面には鍋温度検知手段2(図1参照)を構成する底センサ16を付勢して装着しており、炊飯および保温時の鍋温度を検知し、鍋14内の調理物が最適な温度状態になるようにしている。 【0022】 蓋体17は上枠12の後部に設けたヒンジ軸18にて回動自在に軸支し、鍋14の開口部を覆っている。蓋体17の上面は合成樹脂製の外蓋17aで形成し、下面は外蓋カバー22で構成している。蓋体17には蓋加熱板20に供給する水を貯める貯水容器19を着脱自在に取付けている。 【0023】 蓋加熱板20は蓋体17の外蓋カバー22に着脱自在に取付けている。蓋加熱板20の外周には、鍋14とのシールのための鍋パッキン21を備えている。外蓋カバー22の上面には、蓋加熱板20を加熱する蓋加熱手段23を設けている。蓋加熱手段23は蓋加熱板20を誘導加熱する蓋誘導コイルで形成している。水供給手段25は、液体ローリングポンプで構成しており、貯水容器19の水を蓋加熱板20に供給する。 【0024】 蓋加熱板20は、磁性体ステンレスのプレス成型で形成されており、蓋加熱手段23に相対した位置に貯水容器19より水供給手段25によって供給された水を貯溜して蒸気を生成する凹部形成の蒸気発生部20aと、生成した蒸気を鍋14内に投入するための蒸気投入口20bを設けている。そして、蓋加熱板20の蒸気発生部20a、蒸気投入口20bと外蓋カバー22との間の外周に介在し発生した蒸気をシールする外パッキン27と、同様に、蓋加熱板20の蒸気発生部20a、蒸気投入口20bと外蓋カバー22との間の内周に介在し発生した蒸気をシールする内パッキン28とを蓋加熱板20と外蓋カバー22間に備えている。また、蓋加熱板20の略中央部には、鍋14と蓋体17の外気と連通して鍋14内の蒸気を外部に放出ための蒸気口29を設けている。 【0025】 つぎに、図1に示すように、制御手段1は、マイクロコンピュータで構成し、所定の炊飯シーケンスに基づいて、鍋加熱手段15や蓋加熱手段23を制御して加熱出力を制御する。また、図7に示す表示手段3であるLCD6や報知手段4であるブザー(図示せず)を制御する。ここで、制御手段1は、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間、例えば、吸水工程の開始時に水供給手段25を制御し貯水容器19から蒸気発生部20aへ水を供給するよう構成している。 【0026】 上記構成において、図3の動作フローチャート、図4の炊飯工程の図を参照しながら、その動作、作用を説明する。 【0027】 まず、初めに炊飯を開始すると、図3のステップS1で鍋14内に水ではなくお湯を入れていないか、前回の炊飯終了後、連続で炊飯しようとしていないかなどの初期異常検知を所定の時間かけて行う(本実施の形態では16秒とする)。いずれの異常も炊飯を正常に行うことができないため、これらの異常を検知すると、所定のプログラムにしたがって異常終了する。 【0028】 初期異常を検知せず、正常炊飯であると判断すると、吸水工程に移行する。このとき、ステップS2でまず水供給手段25を動作させる。水供給手段25は、制御手段1によって、水容器19の水を蓋加熱板20の蒸気発生部20aに供給する。水供給手段25である液体ローリングポンプは単位時間あたりの水供給量がほぼ一定であるので、水供給手段25の動作時間を制御手段1によって制御し、蒸気発生部20aに高温蒸気による炊飯に必要な適量の水を供給することができる。よって、ステップS3で所定の時間(本実施の形態では10秒とする)が経過したかどうかを判定し、経過していなければ、経過するまでステップS2を繰り返す。所定の時間が経過すると、水供給手段25の制御を終了し、ステップS4で鍋加熱手段15による加熱を行う。 【0029】 吸水工程では、米粒の澱粉の糊化が始まる直前の温度(約50℃)に水温を一定時間維持することで、短時間で米粒に十分な吸水を行わせる。そこで、ステップS5で鍋温度が50℃を超えたかどうかを判定する。鍋温度が50℃を超えていなければ、50℃を超えるまで加熱を継続する。鍋温度が50℃を超えると、ステップS6で50℃を超えている間は加熱オフ、50℃を下回ると加熱オンといった温調処理を行い、水温を一定時間維持するように制御する。 【0030】 温調処理が終了すると、ステップS7の炊き上げ工程へ移行し、高火力で一気に加熱を行う。そして、図4に示すように、鍋温度は鍋14内の水がなくなるまで100℃付近で維持され、その後炊き上がり温度まで上昇した時点で炊き上げ工程を終了する。 【0031】 炊き上げ工程が終了すると、ステップS8のむらし工程に移行する。むらし工程では、蓋加熱板20を加熱し、蒸気発生部20aの水を沸騰させ、高温蒸気を発生させる。そして、米澱粉の糊化を進行させるのに必要な熱エネルギーを鍋加熱手段15と高温蒸気によりご飯に供給し、糊化を促進させる。このとき、蒸気発生部20aは、炊き上げ工程において鍋14および加熱されたご飯からの放熱を受けているので、蒸気発生部20aの水はあらかじめ予熱された状態となっている。そのため、短時間で高温蒸気を得ることができる。むらし工程は、所定時間が経過すると終了し、これで炊飯終了となる。 【0032】 以上のように、本実施の形態においては、吸水工程の開始時に貯水容器19から蒸気発生部20aへ水を供給するように水供給手段25を制御することにより、炊飯開始後に貯水容器19の着脱を行ってしまった場合でも、蓋加熱板20への水の供給タイミングを炊飯性能へ影響を与えない範囲で遅らせることができるため、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0033】 なお、本実施の形態では、制御手段1は、吸水工程の開始時に水供給手段25を制御し貯水容器19から蒸気発生部20aへ水を供給するよう構成しているが、吸水工程の開始時に限らず、炊飯開始後、米に吸水させる吸水工程の間であればよく、同様の作用、効果を得ることができる。 【0034】 また、本実施の形態では、水供給手段25として液体ローリングポンプを用いたが、これはエアーポンプや貯水容器19の水供給孔部に開閉弁を設け、この開閉弁の開閉をソレノイドや電動機で制御するといった構成でもよく、要は貯水容器19からの水の供給を制御できる構成であればよい。 【0035】 (実施の形態2) 図1に示す制御手段1は、吸水工程において鍋温度検知手段2が所定の温度を検知すると、貯水容器19から蒸気発生部20aへ水を供給するように水供給手段25を制御するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。 【0036】 上記構成において、図5の動作フローチャートを参照しながら、その動作、作用を説明する。 【0037】 まず、初めに炊飯を開始すると、ステップS1で初期異常検知を行う。これは上記実施の形態1と同じである。初期異常を検知せず、正常炊飯であると判断すると、吸水工程に移行する。まず、ステップS12で鍋加熱手段15による加熱を行い、ステップS13で鍋温度が50℃を超えたかどうかを判定する。鍋温度が50℃を超えていなければ、50℃を超えるまで加熱を継続する。鍋温度が50℃を超えると、ステップS14で水供給手段25を動作させ、水容器19から蓋加熱板20の蒸気発生部20aへの水の供給を開始する。そして、ステップS15で所定の時間(本実施の形態では10秒とする)が経過したかどうかを判定し、経過していなければ、経過するまでステップS14を繰り返す。所定の時間が経過すると、水供給手段25の制御を終了する。水供給手段25の制御が終わると、ステップS6で50℃を超えている間は加熱オフ、50℃を下回ると加熱オンといった温調処理を行い、水温を一定時間維持するように制御する。 【0038】 温調処理が終了すると、ステップS7の炊き上げ工程、ステップS8のむらし工程へと移行し、炊飯終了となる。これは上記実施の形態1と同じである。 【0039】 以上のように、本実施の形態においては、吸水工程において鍋温度検知手段2が所定の温度を検知すると、貯水容器19から蒸気発生部20aへ水を供給するように水供給手段25を制御することにより、炊飯開始後に貯水容器19の着脱を行ってしまった場合でも、蓋加熱板20への水の供給タイミングを炊飯性能へ影響を与えない範囲でできるだけ遅らせることができるため、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0040】 (実施の形態3) 図1に示す制御手段1は、水供給手段25を制御している間はその旨を表示するように表示手段3を制御するようにしている。他の構成は上記実施の形態2と同じである。 【0041】 上記構成において、図6の動作フローチャート、図7の炊飯器の表示操作部を示す図を参照しながら、その動作、作用を説明する。なお、図6のステップS1、ステップ6からステップS8およびステップ12からステップ15までの動作は、上記実施の形態2の動作と同じであるので説明を省略する。 【0042】 ステップS14で水供給手段25を動作させ、水容器19から蓋加熱板20の蒸気発生部20aへの水の供給を開始すると、ステップS9で、図7に示すように、表示手段3であるLCD6へその旨を表示する。これは、ステップS15で所定の時間が経過したと判定されるまで水の供給と共に継続する。 【0043】 以上のように、本実施の形態においては、水供給手段25を制御している間はその旨を表示するように表示手段3を制御することにより、使用者に水供給手段25が動作していることを知らせ、貯水容器19の取り付け忘れや貯水容器19への水の補給忘れがないか注意を促すことができるため、意図せずに高温蒸気による炊飯を行わなかったという失敗をなくすことができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【0044】 なお、本実施の形態では、表示手段3としてLCDを用いたが、これはLEDでもよく、要は使用者に貯水容器19の取り付け忘れや貯水容器19への水の補給忘れがないか注意を促すことができる構成であればよい。 【0045】 (実施の形態4) 図1に示す制御手段1は、水供給手段25を制御している間はその旨を報知するように報知手段4を制御するようにしている。他の構成は上記実施の形態2または3と同じである。 【0046】 上記構成において、図8の動作フローチャートを参照しながら、その動作、作用を説明する。なお、図8のステップS1、ステップ6からステップS8およびステップ12からステップ15までの動作は、上記実施の形態3の動作と同じであるので説明を省略する。 【0047】 ステップS4で水供給手段25を動作させ、水容器19から蓋加熱板20の蒸気発生部20aへの水の供給を開始すると、ステップS10で報知手段4であるブザーで報知する。これは、ステップS15で所定の時間が経過したと判定されるまで水の供給と共に継続する。 【0048】 以上のように、本実施の形態においては、水供給手段25を制御している間はその旨を報知するように報知手段4を制御することにより、使用者に水供給手段25が動作していることを知らせ、貯水容器19の取り付け忘れや貯水容器19への水の補給忘れがないか注意を促すことができるため、意図せずに高温蒸気による炊飯を行わなかったという失敗をなくすことができ、使用者の使い勝手を向上することができる。 【産業上の利用可能性】 【0049】 以上のように、本発明にかかる炊飯器は、炊飯開始後に貯水容器の着脱を行ってしまった場合でも、高温蒸気による炊飯の実施率を高めて使用者の不満を減らすことができるとともに、高温蒸気による良好な炊飯性能を維持することができ、使い勝手を向上することができるので、高温蒸気を利用した炊飯器として有用である。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図 【図2】同炊飯器の断面図 【図3】同炊飯器の動作フローチャート 【図4】同炊飯器の炊飯工程を示す図 【図5】本発明の実施の形態2における炊飯器の動作フローチャート 【図6】本発明の実施の形態3における炊飯器の動作フローチャート 【図7】同炊飯器の表示操作部を示す図 【図8】本発明の実施の形態4における炊飯器の動作フローチャート 【符号の説明】 【0051】 1 制御手段 14 鍋 15 鍋加熱手段 17 蓋体 19 貯水容器 20 蓋加熱板 20a 蒸気発生部 23 蓋加熱手段 25 水供給手段
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月6日(2006.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄
【識別番号】100109667 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 浩樹
【識別番号】100109151 【弁理士】 【氏名又は名称】永野 大介
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| 【公開番号】 |
特開2008−61728(P2008−61728A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−240997(P2006−240997) |
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