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【発明の名称】 圧力炊飯器
【発明者】 【氏名】藤本 渉

【氏名】根岸 和善

【要約】 【課題】内釜と内蓋を確実に閉塞することができ、炊飯器本体や外蓋の変形を起こさない圧力炊飯器を提供することを目的とする。

【構成】フランジ部2aを有する内釜2を収納する炊飯器本体1と、該炊飯器本体1の上方に設けられ、一側を炊飯器本体1のヒンジ部6に枢着し、他端を掛止装置7により炊飯器本体1に掛止されて開閉自在に炊飯器本体1の上部開口を覆う外蓋3と、該外蓋3に着脱自在に取り付けられた内蓋4と、該内蓋4に設けられ、内釜2に向けて所定の開口を持った調圧口24と、内蓋4に設けられ、調圧口24を閉塞する弁体26と、外蓋3内に設けられ、前記弁体26を制御する調圧装置34と、内釜2のフランジ部2aと内蓋4の外周部4aを挟持する2つの挟持装置36A、36Bを設けてなるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジ部を有する内釜を収納する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上方に設けられ一側を前記本体のヒンジ部に枢着し、他側を掛止装置により前記炊飯器本体に掛止されて開閉自在に前記炊飯器本体の上部開口を覆う外蓋と、該外蓋に着脱自在に取り付けられた内蓋と、該内蓋に設けられ、前記内釜に向けて所定の開口を持った調圧口と、前記外蓋または内蓋に設けられ、前記調圧口を閉塞する弁体と、前記外蓋内に設けられ、前記弁体を制御する調圧装置と、前記内釜のフランジ部と前記内蓋の外周部を挟持する挟持装置とを設けたことを特徴とする圧力炊飯器。
【請求項2】
前記挟持装置は、前記外蓋の外周に回転自在に設けられ、回転駆動機構による回転動作により前記内釜のフランジ部と前記内蓋の外周部の挟持、解放を行うことを特徴とする請求項1記載の圧力炊飯器。
【請求項3】
前記挟持装置は、前記内蓋の外周に回転自在に設けられ、回転駆動機構による回転動作により前記内釜のフランジ部の外周部の挟持、解放を行うことを特徴とする請求項1記載の圧力炊飯器。
【請求項4】
前記回転駆動機構は、前記弁体を駆動する前記調圧装置のアクチュエータと、該アクチュエータの動作に応じて回転するカムと、該カムに一端が接続され、他端が前記挟持装置に連結されたシャフトとからなることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の圧力炊飯器。
【請求項5】
前記回転駆動機構は、前記内蓋に突出自在に設けられ、前記内釜内の圧力により突出して前記挟持装置を回転させる突出部材であることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の圧力炊飯器。
【請求項6】
前記挟持装置は、前記外蓋に摺動可能に装着され、スライド駆動機構によるスライド動作により前記内釜のフランジ部と前記内蓋の外周部の挟持、解放を行うことを特徴とする請求項1記載の圧力炊飯器。
【請求項7】
前記スライド機構は、前記弁体を駆動する前記調圧装置のアクチュエータと、該アクチュエータの動作に応じて回転するカムと、該カムに一端が接続され、他端が前記挟持装置に連結されたシャフトと、該挟持装置が取り付けられ、前記外蓋の外周を摺動自在とするスライド部材とからなることを特徴とする請求項6記載の圧力炊飯器。
【請求項8】
前記挟持装置は、複数個設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の圧力炊飯器。
【請求項9】
前記内釜のフランジ部は外側に向けて下方に傾斜し、前記挟持装置のフランジ側の挟持部は内側に向けて上方に傾斜していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の圧力炊飯器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内釜内の圧力を常圧よりも高めて炊飯を行うようにした圧力炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の圧力炊飯器は、炊飯器本体内に収容された内釜の開口部を、外蓋に取り外し可能に取り付けられた調圧弁を設けた内蓋で閉塞し、加熱により発生した蒸気で内釜内の圧力を常圧よりも高めて炊飯するものである。
【0003】
従来の圧力炊飯器は、被炊飯物を収容する鍋を有した鍋本体と、この鍋本体に枢支され、上板と下板及びこの下板の下面に設けた内蓋とからなる蓋本体と、前記鍋の下方に設けた電気加熱源と、前記内蓋により鍋内を密閉して圧力状態に保持する圧力装置とを備え、前記圧力装置は、内蓋に設けられ前記鍋に密着するパッキング及び鍋内を一定圧力に保持する調圧弁と、前記上板と下板間に配置した補強板とから構成し、前記補強板は、蓋本体の一側を前記鍋本体に枢支し他側を前記鍋本体に掛止自在とすると共に蓋本体の閉塞時に前記内蓋による鍋の密閉状態を保持するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−103358号公報(第1頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の圧力炊飯器は、調圧弁を設けた内蓋を蓋本体に取り付け、蓋本体の一側を鍋本体に枢支し他側を鍋本体に掛止自在とする構成だけでは、内釜内の圧力の上昇により鍋本体と蓋本体の掛止部分に応力が加わり、鍋本体と蓋本体が変形することから、鍋本体と蓋本体の変形を防止するために蓋本体内部に補強板を設け、補強板は蓋本体の一側を鍋本体に枢支し他側を前記鍋本体に掛止自在としており、そのために補強板による重量の増加やコストがアップすると共に補強板が鍋本体に掛止自在とすることにより構造が複雑となり、しかも強度が必要であることから部品点数の増加や組み立ての複雑化からもコストがアップするといった問題があった。
【0005】
本発明はかかる従来の問題を解決するためになされたもので、簡単な構成で内釜と内蓋を確実に閉塞することができ、炊飯器本体や外蓋の変形を起こさない圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る圧力炊飯器は、フランジ部を有する内釜を収納する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上方に設けられ一側を前記本体のヒンジ部に枢着し、他側を掛止装置により前記炊飯器本体に掛止されて開閉自在に前記炊飯器本体の上部開口を覆う外蓋と、該外蓋に着脱自在に取り付けられた内蓋と、該内蓋に設けられ、前記内釜に向けて所定の開口を持った調圧口と、前記外蓋または内蓋に設けられ、前記調圧口を閉塞する弁体と、前記外蓋内に設けられ、前記弁体を制御する調圧装置と、前記内釜のフランジ部と前記内蓋の外周部を挟持する挟持装置とを設けたものである。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように本発明の圧力炊飯器によれば、フランジ部を有する内釜を収納する炊飯器本体と、該炊飯器本体の上方に設けられ一側を前記本体のヒンジ部に枢着し、他側を掛止装置により前記炊飯器本体に掛止されて開閉自在に前記炊飯器本体の上部開口を覆う外蓋と、該外蓋に着脱自在に取り付けられた内蓋と、該内蓋に設けられ、前記内釜に向けて所定の開口を持った調圧口と、前記外蓋または内蓋に設けられ、前記調圧口を閉塞する弁体と、前記外蓋内に設けられ、前記弁体を制御する調圧装置と、前記内釜のフランジ部と前記内蓋の外周部を挟持する挟持装置とを設け、該挟持装置により炊飯時に内釜のフランジ部と内蓋の外周部を挟持するようにしたので、炊飯時に内釜と内蓋を確実に閉塞することができ、炊飯器本体及び外蓋に応力が加わることがないため、炊飯器本体及び外蓋の補強を不要とすることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の圧力炊飯器の断面図、図2は同圧力炊飯器の炊飯動作していない場合の状態を示す平面図及び断面図、図3は同圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す平面図及び断面図である。なお、図2及び図3に示す(a)は平面図、図2及び図3に示す(b)は断面図である。
図1〜図3において、本発明の実施の形態1の圧力炊飯器は、炊飯器本体1と、炊飯器本体1に着脱自在に収容され磁気誘導加熱される材料を用いた内釜2と、炊飯器本体1の後述するヒンジ部6に一側を枢支し、他方を炊飯器本体1と掛止めされた外蓋3と、外蓋3の下面に着脱自在に取り付けられ、内釜2の開口を閉塞する内蓋4とを備えている。
【0009】
始めに、炊飯器本体1について詳細に説明する。
炊飯器本体1の筒状の胴体5の上部開口部には、後端に外蓋3と枢着するヒンジ部6を設け、前端に外蓋3を保持する掛止装置7を設けた上枠8が設けられている。この掛止装置7は回転自在に設けられた掛止ボタン7aとこの掛止ボタン7aを外側に向け付勢する掛止バネ7bとにより構成されている。
その胴体5の内部には、胴ヒータ9を外面に張り付けた金属製の側枠10と、加熱コイル11を外面に配設した樹脂製の底枠12が設けられ、底枠12の中央に内釜2の底面に接触して内釜2の温度を検出する温度センサ13が配設されている。
胴体5と側枠10及び底枠12との空間に、加熱コイル11、胴ヒータ9、後述するフタヒータ37、ソレノイド30等の制御を行う制御基板14と、操作部15及び表示部16を設けた操作基板17が設けられている。また、胴体5の底部開口は底板18にて閉塞されている。
【0010】
次に、前記外蓋3と内蓋4について詳細に説明する。
外蓋3は上部外面を覆う上板19と、この上板19の下面に取り付けられた下板20とを備え、この下板20には着脱自在に内蓋4が取り付けられている。この内蓋4は放熱板21を備え、放熱板21の外周に内蓋リング22を有し、放熱板21と内蓋リング22で内釜2に接触して内釜内部を気密に保つための外周パッキング23を保持する構成となっている。
その放熱板21の略中央部には、蒸気を連通する調圧口24を設けた弁座25と、この弁座25の上に載置され調圧口24を封止しその重量により内釜内を調理に適した所定の圧力に保つボール状の弁体26と、この弁体26の逸脱を防ぐフレーム27とからなる調圧弁28が内蓋4の上部に突出して設けられている。
内蓋4を下板20に取り付けた際、下板20の下面に設けた調圧室29に調圧弁28が挿入される。
【0011】
上板19と下板20との空間に、弁体26の位置にあわせてソレノイド30と、ソレノイド30により動作するプランジャ31と、プランジャ31に固定された作動体32と、作動体32を突出方向に付勢するバネ33が設けられ、このソレノイド30、プランジャ31、作動体32、バネ33により調圧装置34が構成されている。
作動体32は上板19と下板20との空間と調圧室29を隔離する調圧室パッキング35を介して弁体26に対向している。
下板20の前後2箇所の内釜2のフランジ部2aに対応する位置には、コの字状の挟持部36aを備えた挟持装置36A及び挟持装置36Bが回転自在に取り付けられ、回転動作により挟持部36aが内釜2のフランジ部2aと内蓋4の外周部4aを挟持する。下板20の下面にはフタヒータ37を上面に張り付けたヒータ板38が備えられ、放熱板21を加熱する。
【0012】
図2に示すように、下板2に支点39を設け、その支点39に回転自在にカム40が取付られ、カム40の一端は作動体32に接続され、ソレノイド30の動作によりカム40は回転動作する。
そのカム40の略両側に、一端が挟持装置36Aの上部と接続されたシャフト41aの他端及び一端が挟持装置36Bの上部と接続されたシャフト41bの他端がそれぞれ接続されている。
【0013】
次に、本発明の実施の形態1の圧力炊飯器の動作について説明する。
まず、圧力炊飯器が炊飯動作していない場合を説明する。
図2に示すように、ソレノイド30はオフ状態であるため、バネ33によりプランジャ31及び作動体32は突出状態となっている。作動体32は調圧室パッキン35を介して弁体26を押すことにより弁体26は調圧口24から外れ、内釜2内の空気と外気が流通するため圧力は印加されない。
また、作動体32はカム40を時計周りに回転させ、シャフト41a,41bは引っ張り方向に動作し、挟持装置36A,36Bは挟持部36aを外側に向けて回転するため、挟持装置36A,36Bの挟持部36aは内釜2のフランジ部2aから外れる。この状態で、掛止装置7の掛止ボタン7aを押すと掛止め部が外れて外蓋3が開放する。
【0014】
そこで、内釜2に米と水を入れて炊飯器本体1に収容し外蓋3を閉じ、操作部16を操作することにより炊飯動作が開始する。操作基板17に設けられた制御手段(図示せず)は記憶されたシーケンスに及び温度センサ13により検出される温度情報に基づき、制御基板14に設けられた制御回路(図示せず)により加熱コイル11の電流、胴ヒータ9、フタヒータ37及びソレノイド30の通電を制御して炊飯動作を行う。
制御手段によりソレノイド30のON信号が送信されると、制御回路によりソレノイド30に電圧が印加され、図3に示すようにソレノイド30はプランジャ31を吸引動作する。プランジャ31が吸引されると、作動体32により押されていた弁体26は調圧口24を塞ぎ内釜2内と外気の流通を遮断する。
【0015】
また、作動体32はカム40を反時計回りに回転させ、シャフト41a,41bを押し方向に動作し、挟持装置36A,36Bは挟持部36aを内側方向に回転するため、挟持装置36A,36Bの挟持部36aは内釜2のフランジ2aと内蓋4の外周部4aを挟持する。このとき、掛止ボタン7aを押した場合、内蓋4は外蓋3に取り付けられ、内蓋4は挟持装置36A,36Bにより、内釜2に固定されているために外蓋3は開放しない。
そして、弁体26により調圧口24が塞がれているため、加熱コイル11、胴ヒータ9、フタヒータ37の加熱により、内釜2内の水が沸騰して蒸気が発生すると内釜内の圧力が上昇する。
調圧口24の開口面積と弁体26の重量は調理に適した圧力となるように設定されているので、内釜2内の圧力が適した圧力以上となった場合は弁体26は蒸気により押し上げられて蒸気を逃がすため、内釜2内の圧力は一定の圧力に保たれる。
【0016】
このように構成された実施の形態1の圧力炊飯器においては、内釜2のフランジ2aと内蓋4の外周部4aが挟持装置36A,36Bにより挟持されているために、圧力は内釜2及び内蓋4にのみ印加されることになる。
したがって、炊飯器本体1及び外蓋3の部分に圧力が印加されることがないため、炊飯器本体1及び外蓋3は補強の必要がないことになる。
また、炊飯動作していない場合は挟持装置36A,36Bは内蓋4及び内釜2を挟持していないため、掛止装置7の掛止ボタン7aを押すことにより、容易に外蓋3を開放することができる。しかも、炊飯動作中は、内蓋4は外蓋3に取り付けられ、内蓋4は挟持装置36A,36Bにより内釜2に固定されているため、掛止ボタン7aを押しても外蓋3は開放せず、圧力による外蓋3の急激な開放を防止することができ安全である。
また、挟持装置36A,36Bが外蓋3の下板20に取り付けられているため、シャフト41a,41bとの接続が容易である。
【0017】
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合の状態を示す平面図及び断面図、図5は同圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す平面図及び断面図である。なお、図4及び図5に示す(a)は平面図、図4及び図5に示す(b)は断面図である。
この実施の形態2において、実施の形態1と実質的に同じ構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。
上記実施の形態1では、下板20の前後2箇所の内釜2のフランジ部に対応する位置には、コの字状の挟持部36aを備えた挟持装置36A及び挟持装置36Bが回転自在に取り付けられ、回転動作により挟持部36aが内釜2のフランジ部3aと内蓋4の外周部4aを挟持するようにしているが、この実施の形態2は内蓋リング22の前後2箇所の内釜2のフランジ部に対応する位置にはフック状の挟持部36bを備えた挟持装置36A及び挟持装置36Bが回転自在に取り付けられ、回転動作により挟持部36bが内釜2のフランジ部を挟持するようにしている。
【0018】
また、図4及び図5に示すように、下板2に支点39を設け、その支点39に回転自在にカム40が取付られ、カム40の一端に作動体32に接続され、ソレノイド30の動作によりカム40は回転動作する。
そのカム40の略両側にシャフト41a及びシャフト41bの一端がそれぞれ接続され、シャフト41a及びシャフト41bの他端はその途中で下板20の突出片20aに設けた固定用貫通孔20bに貫通して挟持装置36A及び36Bの上部を押動するようにしている。
【0019】
次に、本発明の実施の形態2の圧力炊飯器の動作について説明する。
まず、圧力炊飯器が炊飯動作していない場合を説明する。
図4に示すようにソレノイド30はオフ状態であるため、バネ33によりプランジャ31及び作動体32は突出状態となっている。
作動体32は調圧室パッキン35を介して弁体26を押すことにより弁体26は調圧口24から外れ、内釜2内の空気と外気が流通するため圧力は印加されない。また、作動体32はカム39を時計周りに回転させ、シャフト41a,41bは引っ張り方向に動作し、挟持装置36A,36Bは挟持部36bを外側に向けて回転するため、挟持装置36A,36Bの挟持部36bは内釜2のフランジ部2aから外れる。この状態で、掛止装置7の掛止ボタン7aを押すと掛止め部が外れて外蓋3が開放する。
【0020】
そこで、内釜2に米と水を入れて炊飯器本体1に収容し外蓋3を閉じ、操作部16を操作することにより炊飯動作が開始する。
操作基板17に設けられた制御手段(図示せず)は記憶されたシーケンスに及び温度センサ13により検出される温度情報に基づき、制御基板14に設けられた制御回路(図示せず)により、加熱コイル11の電流、胴ヒータ9、フタヒータ37及びソレノイド30の通電を制御して炊飯動作を行う。
制御手段よりソレノイド30のON信号が送信されると、制御回路によりソレノイド30に電圧が印加され、図5に示すようにソレノイド30はプランジャ31を吸引動作する。
【0021】
プランジャ31が吸引されると、作動体32により押されていた弁体26は調圧口24を塞ぎ内釜2内と外気の流通を遮断する。
また、作動体32はカム40を反時計回りに回転させ、シャフト41a,41bを押し方向に動作し、挟持装置36A,36Bは挟持部36bを内側方向に回転するため、挟持装置36A,36Bの挟持部36bは内釜2のフランジ2aを挟持する。
このとき、掛止ボタン7aを押した場合、内蓋4は外蓋3に取り付けられ、内蓋4は挟持装置36A,36Bにより、内釜2に固定されているために外蓋3は開放しない。
【0022】
このように構成された実施の形態2の圧力炊飯器においては、内釜2のフランジ2aを内蓋4の外周部4aに取り付けられた挟持装置36A,36Bにより挟持されているために、圧力は内釜2及び内蓋4にのみ印加されることになる。
したがって、炊飯器本体1及び外蓋3の部分に圧力が印加されることがないため、炊飯器本体1及び外蓋3は補強の必要がないことになる。
また、炊飯動作していない場合は挟持装置36A,36Bは内蓋4及び内釜2を挟持していないため、掛止ボタン7aを押すことにより容易に外蓋3を開放することができる。
しかも、炊飯動作中は、内蓋4は外蓋3に取り付けられ、内蓋4は挟持装置36A,36Bにより内釜2に固定されているため、掛止ボタン7aを押しても外蓋3は開放せず、圧力による外蓋3の急激な開放を防止することができ安全である。
また、挟持装置36A,36Bは内蓋4の内蓋リング22に取り付けられているため、外蓋3から取り外しができる。
【0023】
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合と炊飯動作中の状態を示す部分断面図である。なお、図6の(a)は炊飯動作していない場合を示し、(b)は炊飯動作中を示している。
この実施の形態3において、実施の形態1と実質的に同じ構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。
上記実施の形態1は、下板20の前後2箇所の内釜2のフランジ部に対応する位置にはコの字状の挟持部36を備えた挟持装置36A及び挟持装置36Bが回転自在に取り付けられているが、この実施の形態3は図6に示すように、内蓋リング22の前後2箇所の内釜2のフランジ部2aに対応する位置に、一端に内釜2のフランジ部2aを掛止めするフック状の挟持部36bを設け、他端をノブ部36cとした挟持装置36Aが回転自在に取り付けられ、蒸気により回転させられるようにしたものである。なお、図示はしないが、挟持装置36Bも挟持装置36Aと同様の構成であり、同様の動作をする。
【0024】
この実施の形態3では、内蓋4の放熱板21に、該放熱板21を貫通して摺動自在に突出部材42が設けられている。そして、突出部材42の上方動作により挟持装置36Aのノブ部36cを上方に押し上げる構成となっている。
その突出部材42は脱落防止のため上下に放熱板21の孔径よりも大きい突起42aを設け、下側の突起42aの上部には突出部パッキン43が備えられている。
【0025】
次に、上記実施の形態3の圧力炊飯器の動作について説明する。
圧力炊飯器が炊飯動作を行うと、発生した蒸気により内釜2内の圧力は上昇し、図6の(b)に示すように、圧力により突出部材42が上方に突出し、挟持装置36Aのノブ部36cを押し上げる。挟持装置36Aは回転して挟持部36bは内釜2のフランジ部2aを掛止する。
このように、突出部材42が圧力により突出すると、放熱板21と突出部材42の間隙は突出部パッキン43により密閉されるため、蒸気が漏れることはない。
【0026】
このように構成された実施の形態3の圧力炊飯器においては、内蓋4の外周部4aに設けた挟持装置36Aはそのノブ部36cが放熱板21に設けられた突出部材42が内釜2内の圧力により上方に突出し、内蓋4の外周部4aに設けられた挟持装置36Aのノブ部36cを押し上げ、挟持装置36Aは回転して挟持部36bが内釜2のフランジ部2aを挟持するために、圧力は内釜2及び内蓋4にのみ印加されることになる。
したがって、炊飯器本体1及び外蓋3の部分に圧力が印加されることがないため、炊飯器本体1及び外蓋3は補強の必要がないことになる。
また、炊飯動作していない場合は挟持装置36A,36Bは内蓋4及び内釜2を挟持していないため、掛止装置7の掛止ボタン7aを押すことにより、容易に外蓋3を開放することができる。
しかも、内釜2内の圧力により挟持装置36Aが回転して内釜2のフランジ部2aを挟持するため、炊飯動作中の圧力が高い状態では、掛止ボタン7aを押しても外蓋3は開放せず、圧力による外蓋3の急激な開放を防止することができ安全である。
【0027】
また、炊飯直後や炊飯中に外蓋3をあける必要があり、切り操作を行った場合や炊飯中に停電が発生した場合等にソレノイド30がオフ動作し、弁体26を押し出して調圧口24が流通しても、調圧口24の開口が小さいために蒸気の流通は小さく、内釜2内の圧力が抜けるには数秒程度の時間が必要であり、この間に外蓋3を開放すると外蓋3が蒸気圧により急激に開放することがあるが、内釜2内の圧力が常圧となり突出部材41が沈下しないと、挟持装置36Aの挟持が解除されない構成であるため、このような場合においても外蓋3の急激な開放を防止することができる。
【0028】
実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合と炊飯動作中の状態を示す部分断面図である。なお、図7の(a)は炊飯動作していない場合を示し、(b)は炊飯動作中を示している。
この実施の形態4において、実施の形態1と実質的に同じ構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。
上記実施の形態1は、下板20の前後2箇所の内釜2のフランジ部に対応する位置にはコの字状の挟持部36を備えた挟持装置36A及び挟持装置36Bが回転自在に取り付けられているが、この実施の形態4は図7に示すように、内釜2のフランジと内蓋4の外周部を挟持する挟持装置36Aがスライド部材44に取り付けられたものである。なお、図示はしないが、挟持装置36Bも挟持装置36Aと同様の構成であり、同様の動作をする。
【0029】
この実施の形態3では、下板20の前後2箇所の内釜2のフランジ部2aに対応する位置の上面にスライド部材43がスライド自在に設けられ、そのスライド部材43に挟持装置36Aの上部が貫通して取り付け固定され、挟持装置36Aのコの字状の挟持部36aの一部が下板20に形成された案内穴内に配置させられている。
そして、そのスライド部材44に固定された挟持装置36Aには実施の形態1と同様にシャフト41aが接続されている。
【0030】
上記実施の形態1では、挟持装置36Aは回転動作して内釜2のフランジ2aと内蓋4の外周部4aを挟持するように構成し、上記実施の形態2では挟持装置36Aは回転動作して内釜2のフランジ2aを挟持するように構成したが、この実施の形態3では、図7に示すようにスライド部材44及び挟持装置36Aがスライド動作して内釜2のフランジ2aと内蓋4の外周部4aを挟持するようにしているので、実施の形態1や2の挟持装置36Aが回転動作する場合に比べて挟持装置36Aを小型化でき、外蓋3の厚さを薄くすることができる。
【0031】
実施の形態5.
図8は本発明の実施の形態5の圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す部分断面図である。
この実施の形態5は実施の形態2の変形例ともいうべきもので、内釜2のフランジ部2aと挟持装置36Aのフック状の挟持部36bの構成が実施の形態2と異なるものである。
図8に示すように内釜2のフランジ部2aは外側に向けて下方向に傾斜し、挟持装置36Aはフック状の挟持部36bを内側に向けて上方向に傾斜して構成されている。なお、図示はしないが、挟持装置36Bも挟持装置36Aと同様の構成であり、同様の動作をする。
このように構成された実施の形態5の圧力炊飯器においては、炊飯動作を行うと、発生した蒸気により内釜2内の圧力が上昇し、内蓋4はその圧力により押し上げられるが、挟持装置36Aにより開放が防止され、内釜2のフランジ部2aは外側に向けて下方向に傾斜し、挟持装置36Aのフック状の挟持部36bを内側に向けて上方向に傾斜しているため、内蓋4が押し上げられた状態では圧力により挟持装置36Aは固定されるので、より強固に内釜2を挟持することができる。
【0032】
また、炊飯直後等の場合にソレノイド30がオフ動作して弁体26を押し出して調圧口24が流通しても、調圧口24の開口が小さいために蒸気の流通は小さく、内釜2内の圧力が抜けるには数秒程度の時間が必要であり、この間に外蓋3を開放すると、外蓋3が蒸気圧により急激に開放することがあるが、内釜2内の圧力が常圧となり内蓋4が沈下しないと挟持装置36Aの挟持が解除されない構成であるため、このような場合においても外蓋3の急激な開放を防止することができる。
【0033】
上記実施の形態1、2及び4では、挟持装置36A,36Bを弁体26を駆動するソレノイド30により動作するように構成したが、別のアクチュエータ、例えばソレノイドやモータ、電磁石などにより動作する構成としても同様な動作を行わせることができる。
また、上記実施の形態1〜5の説明では、挟持装置は2個用いたが、3個以上用いてもよく、その場合にはさらに強固に内釜と内蓋を挟持でき、しかも挟持装置に掛かる応力を分散することができる。
さらに、挟持装置は下板または内蓋に枢着する構成としたが、上枠や外蓋に設けても同様の効果が得られることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態1の圧力炊飯器の断面図。
【図2】同圧力炊飯器の炊飯動作していない場合の状態を示す平面図及び断面図。
【図3】同圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す平面図及び断面図。
【図4】本発明の実施の形態2の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合の状態を示す平面図及び断面図。
【図5】同圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す平面図及び断面図。
【図6】本発明の実施の形態3の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合と炊飯動作中の状態を示す部分断面図。
【図7】本発明の実施の形態4の圧力炊飯器の炊飯動作していない場合と炊飯動作中の状態を示す部分断面図。
【図8】本発明の実施の形態5の圧力炊飯器の炊飯動作中の状態を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0035】
1 炊飯器本体、2 内釜、2a フランジ部、3 外蓋、4 内蓋、4a 外周部、7 掛止装置、24 調圧口、26 弁体、34 調圧装置、36A 挟持装置、36B 挟持装置、36a 挟持部。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
【出願日】 平成18年9月4日(2006.9.4)
【代理人】 【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫

【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清

【識別番号】100061273
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治

【識別番号】100070563
【弁理士】
【氏名又は名称】大村 昇

【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫


【公開番号】 特開2008−55089(P2008−55089A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−238678(P2006−238678)