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【発明の名称】 食品のロースティング、グリリングおよび/またはクッキングを行うグリル器具
【発明者】 【氏名】マルクス ゲオルグ

【氏名】ジョエン シュミット

【要約】 【課題】グリル器具を取扱う人が触れる虞れのある部品の高熱により、器具を取扱う人が負傷する危険を回避できるように、グリル器具を改善することを目的とする。

【構成】フレームにより囲まれた大面積の加熱可能な金属クッキングプレートを備えた、食品のロースティング、グリリングおよび/またはクッキングを行うグリル器具、特に、インサート器具すなわちポータブルテーブル器具のような鉄板焼き器具において、フレーム(3、3′)の少なくとも一部が、ガラスセラミックおよび/またはガラスおよび/またはセラミックで作られていることを特徴とするグリル器具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームにより囲まれた大面積の加熱可能な金属クッキングプレートを備えた、食品のロースティング、グリリングおよび/またはクッキングを行うグリル器具、特に、インサート器具すなわちポータブルテーブル器具のような鉄板焼き器具において、
フレーム(3、3′)の少なくとも一部が、ガラスセラミックおよび/またはガラスおよび/またはセラミックで作られていることを特徴とするグリル器具。
【請求項2】
矩形のクッキングプレートを有し、前記フレーム(3、3′)は、その短辺の一方または両方または長辺の一方または両方がガラスストリップまたはセラミックストリップを有していることを特徴とする請求項1記載のグリル器具。
【請求項3】
矩形のクッキングプレートを有し、前記フレーム(3、3′)は、それぞれの対向辺が、同じ材料のストリップにより、および隣り合う辺が異なる材料のストリップにより、より詳しくは、ガラス、ガラスセラミックおよび金属により形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のグリル器具。
【請求項4】
前記フレーム(3、3′)は、ガラスまたはガラスセラミックのワンピースとして一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のグリル器具。
【請求項5】
前記クッキングプレート(4、4′)は、硬質クロムめっきスチール、鋳造金属または特殊金属(precious metal)で作られた平板により形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項6】
前記クッキングプレート(4)およびフレーム(3)は、より詳しくは、シリコーン接着剤(7)により一体に接着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項7】
前記クッキングプレート(4、4′)の外側寸法はフレームの内側寸法より大きく、クッキングプレート(4、4′)は上側からフレーム(3、3′)上に置かれかつ底側からフレーム(3)に対して引っ張られ、またはクッキングプレート(4′)はフレーム(3′)の底側からフレームに対して上方に引っ張られることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項8】
張力を付与するための弾性金属ブラケット(9)が設けられていることを特徴とする請求項7記載のグリル器具。
【請求項9】
前記クッキングプレート(4、4′)とフレーム(3、3′)との間のギャップ(11、11′)は、クッキングプレートとフレームとの異なる熱膨張係数から生じる熱膨張がそれぞれ均衡するか吸収されるように設計されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項10】
前記フレーム(3、3′)とクッキングプレート(4、4′)との間には、液体または他の異物がグリル器具の内部に侵入しないように作用するシーリング(10)が設けられていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項11】
前記クッキングプレート(4、4′)は、調節可能な少なくとも2つの異なる加熱ゾーンを有していることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項12】
前記加熱ゾーンは、バーナ、より詳しくは、ガスバーナまたは電気輻射バーナまたは電気輻射器、より詳しくは、封入形チューブ輻射器により加熱されることを特徴とする請求項11記載のグリル器具。
【請求項13】
前記フレーム(3)には、より詳しくは、加熱ゾーンの温度の別々の調節を行う調節要素(5、6)が設けられていることを特徴とする請求項11または12記載のグリル器具。
【請求項14】
ディスプレイが設けられており、該ディスプレイは、フレーム(3、3′)内に挿入されるかフレームの下に配置されかつフレームの材料を通して上から認識され、ディスプレイはグリル器具の操作状態または操作方向を表示することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項15】
前記フレーム(3、3′)の半透明部分は、より詳しくは、底から間接的に照明されることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項16】
前記クッキングプレート(4、4′)は少なくとも1つのコーナ領域に周溝(12、12′)を有し、該周溝には出口(13、13′)が設けられており、該出口を通して使用済みオイルが除去されることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項17】
前記クッキングプレート(4、4′)は、少なくとも一端を僅かに持上げることができ、これによりオイルの除去を補助できることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項18】
前記フレーム(3)の内側上方リムは、カバーインサートを収容するための周方向凹部(14)を有していることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項記載のグリル器具。
【請求項19】
前記カバーインサートは、更にキッチン器具を収容できる寸法を有しかつ設計されていることを特徴とする請求項18記載のグリル器具。
【請求項20】
前記カバーインサートはホットプレートであることを特徴とする請求項19記載のグリル器具。
【請求項21】
前記グリル器具には、前記クッキングプレートが覆われた状態で加熱されることを防止する安全手段が設けられていることを特徴とする請求項1から20のいずれか1項記載のグリル器具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームにより囲まれた大面積の加熱可能な金属クッキングプレートを備えた、食品のロースティング、グリリングおよび/またはクッキングを行うグリル器具、特に、インサート器具すなわちポータブルテーブル器具のような鉄板焼き器具に関する。
【背景技術】
【0002】
日本で知られている鉄板焼きグリル器具では、食品は、連続金属表面上で直接ロースティングまたはクッキングされ、クッキング領域は底から電気的に加熱される。これらの器具の長所は、本質的に、グリル格子、パンまたはポートは全く不要で、食品が金属表面上に直接置かれかつ処理されることである。表面は、水および酢またはレモンジュースを用いて低温で容易に掃除できる。
【0003】
既知のグリル器具は、一方では、キッチンライン内に挿入される器具として知られており、或いはテーブル上に置かれかつ電源に接続されるコンソール器具として知られている。このような器具では、クッキングプレートだけでなく器具全体も苛酷に加熱されるため、例えば器具の周囲に座る使用者が不注意によりその手を器具のへり(縁)に触れるようなことがあると、高温による危険が使用者に生じるという問題がよく発生する。このことはまた、例えば温度調節を行う調節要素が、器具の加熱されない領域に設けられることの理由にもなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って本発明は、グリル器具を取扱う人が触れる虞れのある器具の部品の高熱により、器具を取扱う人が負傷する危険を回避できるように、上記既知の種類のグリル器具を改善するという目的に基いている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、上記目的は、特許請求の範囲の請求項1に記載の特徴により解決される。好ましい実施形態は、特許請求の範囲に記載の請求項2から請求項21により特徴付けられている。
【0006】
本発明によるグリル器具では、通常矩形のクッキングプレートが中央位置に設けられており、クッキングプレートの両辺が、少なくとも一部がガラスセラミックおよび/またはガラスまたはセラミック材料からなるフレームにより囲まれている。ガラスセラミックは、例えば、Ceran(登録商標)またはRobax(登録商標)で製造できる。熱伝導を小さくしてフレームが過度に加熱されないようにするため、包囲フレームの少なくとも一部をクッキングプレートとは異なる材料で作るのが有利である。グリル器具が長時間使用されても高温が生じないようにするため、フレームに選択すべき、高温耐性を有する材料は、温度衝撃に対して鈍感でかつ低温度伝達性を呈するものである。この場合、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミック材料が特に適している。
【0007】
フレームはこれらの材料から一体に作るのが好ましいが、フレームの一部のみ、例えばそれぞれの対向辺をこの材料のストリップで形成し、他の隣接部分は他の材料、例えば外側リムに対応絶縁体を備えた特殊金属(precious metal)で作ることができる。これにより、熱張力(thermal tensions)により生じる問題を回避できかつ設計の種類を増大させることができる。
【0008】
本発明の他の好ましい実施形態では、クッキングプレートは、硬質クロムめっきスチール、鋳造金属または特殊金属(precious metal)で作られた平板により形成できる。この場合、クッキングプレートおよびフレームは、より詳しくは、適当なシリコーン接着剤により一体に接着できる。
【0009】
クッキングプレートの外側寸法はフレームの内側寸法より大きく、クッキングプレートは上側からフレーム上に置かれかつ底側からフレームに対して引っ張られるか、或いはクッキングプレートはフレームの底側からフレームに対して上方に引っ張られる。この場合、有利な態様では、張力を付与するのに弾性金属の弓を設けることができる。しかしながら、クッキングプレートは、フレームにねじ止めすることもできる。
【0010】
上記インサートの場合には、クッキングプレートとフレームとの間の連結は剛着ではなく、温度膨張を補償できるようにするのが重要である。原則として、フレームとクッキングプレートとの接点では、水平接触面および垂直接触面が考えられる。水平接触面は、フレームおよびクッキングプレートの上向き方向および下向き方向を向いた表面が互いに接触しているときに形成される。この場合、この構造では、温度膨張の均衡をとるため、水平方向に相対移動することができる。これは、予め力が加えられている状態で、一部を他部に押圧することにより行われる。垂直接触面は、フレームまたはクッキングプレートの側縁部が互いに対向して配置されるときに生じる。この場合には、ギャップは、クッキングプレートの温度による膨張時により小さくなるようにしなければならない。このギャップは永久弾性フィラーで充填することにより掃除を簡単化できることは明白である。
【0011】
また、フレームとクッキングプレートとの間には、液体または他の異物がグリル器具の内部に侵入しないように作用するシーリングが設けられる。前記温度膨張は、シーリングの或る固定を引起こす。
【0012】
金属クッキングプレートは、好ましくは電気により底から加熱され、この場合、クッキングプレートには、少なくとも2つの調節可能な異なる加熱ゾーンが設けられる。加熱原理として、例えば抵抗加熱または誘導加熱を考えることができる。金属は優れた伝熱特性を有しているので、熱は加熱要素により迅速に分散され、このため、クッキングプレート全体または加熱ゾーンのクッキング領域のそれぞれの部分は、温度分布が大部分に亘って均一であることを示している。更に有利な実施形態として、加熱ゾーン調節要素による別々の温度調節が行われる。これらの調節要素は、例えば、ロータリスイッチまたは押しボタンスイッチまたは力を要しない、いわゆるタッチ制御スイッチで形成できる。これらのスイッチはクッキングプレートから空間的に離れた位置に設け、グリリングまたはクッキング中に本質的に加熱されないようにして、操作する人が負傷しないようにする。これらの調節要素の選択的使用により、温度を選択でき、またはクッキングプレートの一部のみにスイッチを入れることができる。また、ディスプレイを有利な態様で設けることができる。これらのディスプレイはフレーム内に挿入されるか、フレームの下に配置されて、フレームの材料を通して上方から認識できるようにする。ディスプレイは、グリル器具の操作状態または操作方向を表示する。ディスプレイは、例えば、1つまたは幾つかのLEDで構成できる。また、フレームを、特に底から直接照明することにより、グリル器具全体のデザインを高めることができる。
【0013】
鉄板焼きグリル器具では、食品がクッキングプレート上に直接置かれるため、食品が焦げないようにオイルが使用される。過剰オイルおよび使用済みオイルをクッキングプレートから除去するため、クッキングプレートには、有利な態様で周方向チャネルが設けられ、該周方向チャネルの少なくとも1つのコーナには使用済みオイルを排出するための出口が設けられる。また、インサート器具では、クッキングプレートの一端が僅かに持上げられるようにして、オイルの除去を補助できるようにするのが有利である。この場合、クッキングプレートをフレームに対して持上げられるようにするか、クッキングプレートをフレームと一緒に作業プレートに対して持上げられるように構成できる。また、この場合、フレームをクッキングプレートから分離可能にして、特に個々のコンポーネンツの掃除容易性を改善することもできる。グリル器具は電気的に加熱するのが好ましい。電力はかなり小さいため、プラグを備えたケーブルを用いてグリル器具に電流を供給でき、多相電流コネクタは不要である。また、ガスまたはスピリットバーナ等を用いて器具を加熱することも考えられる。
【0014】
グリル器具を多くの態様および器具に使用できるようにするため、本発明の他の好ましい実施形態が提供され、例えば、フレームの内側上縁部に、他のキッチン器具を収容できる寸法を有しかつ設計されたカバーインサートを収容する周溝が設けられる。かくして、カバーインサートは、例えば、キッチン家具を包囲しかつ同時にカッティング表面としても使用できるホットプレートまたは木材プレートにより形成できる。このような場合、クッキング器具には、クッキングプレートが覆われた状態で加熱されることを防止する安全手段を設けることが提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の他の有利な特徴および実現は、添付図面を参照して述べる好ましい実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。
【0016】
例えば図1に示すグリル器具1は、ボックス形ハウジング2を備えたインサート器具であり、ハウジング2上には、大面積の加熱可能な金属クッキングプレート4、4′を包囲するフレーム3、3′が置かれる。
【0017】
図示の実施形態では、フレーム3、3′はワンピースとして一体に形成されておりかつガラス、ガラスセラミックまたはセラミックからなる。しかしながら、両短辺のフレームまたは少なくとも調節要素5、6が配置される側の短辺のフレームをこれらの材料で作るのに対し、長辺は、テーブル器具において、該器具を取扱う人が加熱部品で火傷を負わないように防止する付加絶縁体が設けられた特殊スチール(precious steel)で作ることを考えることもできる。クッキングプレート4は、より詳しくは、シリコーン接着剤7によりフレーム3に接着できる。クッキングプレート4、4′の外側寸法をフレームの内側寸法より大きくしてクッキングプレートをフレーム3の底側から置き、フレーム3に接着し、または更にねじ8により固定するのが有利である。図3の実施形態では、クッキングプレート4′は底側からフレーム3′に対して取付けられかつ金属ブラケット9によりフレーム3′に対して押圧されている。クッキングプレート4または4′と、それぞれフレーム3または3′との間には、オイル残留物またはゴミ等がハウジング内部に入ることを防止するためのシーリング10を設けるのが好ましい。シーリング10はクッキングプレート4、4′とフレーム3、3′との間のギャップ11、11′を充填し、クッキングプレートおよびフレームの異なる熱膨張係数から生じる熱膨張を均衡させる。
【0018】
図2および図3から理解されようが、クッキングプレート4、4′は周溝12、12′を有している。図示の実施形態では、周溝12、12′はコーナ領域に出口13、13′を有し、該出口13、13′を通して使用済みオイルを除去できる。
【0019】
図示されていないが、クッキングプレートはまた、オイルの除去を補助すべく、少なくとも一方の側に持上げることができる。この場合には、クッキングプレートはフレーム3に接着されないが、好ましくは一方の前側をヒンジによりハウジング2に固定し、フレーム3の凹部からクッキングプレートを持上げることができるようにする。
【0020】
図2の実施形態では、カバーインサート(図示せず)を収容するための凹部14を、クッキングプレート4の内側上方リムに設けることができ、これが破線で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明によるグリル器具を示す斜視図である。
【図2】図1の第1実施形態のへり(縁)領域を通る断面図である。
【図3】第2実施形態によるグリル器具の縁領域を通る断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 グリル器具
2 ハウジング
3、3′ フレーム
4、4′ クッキングプレート
5、6 調節要素
7 接着剤
8 ねじ
9 金属ブラケット
10 シーリング
11、11′ ギャップ
12、12′ 周溝
13、13′ 出口
14 凹部
【出願人】 【識別番号】507276287
【氏名又は名称】オラナー ハイツ ウンド コックテヒニック ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Oranier Heiz−und Kochtechnik GmbH
【住所又は居所原語表記】Weidenhauser Str.1−7 35075 Gladenbach Germany
【出願日】 平成19年8月16日(2007.8.16)
【代理人】 【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫


【公開番号】 特開2008−43767(P2008−43767A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2007−212018(P2007−212018)