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【発明の名称】 圧力調理器
【発明者】 【氏名】ミヒャエル キントラー

【氏名】グイド メッツ

【氏名】マリア モルモン

【氏名】マーティン ノイマイヤー

【氏名】ディーター ラインハルド

【氏名】ヴェルナー ツィマーマン

【要約】 【課題】製造公差や遊びを少なくし、加熱空気による危険領域の発生を防ぎ、取り扱い時の安全性を確実なものにする圧力調理器を提供する。

【構成】回転シャフトを具備する動作部を有する取っ手4を備えた圧力調理器である。圧力調理器から圧力を開口を通じて除去できる動作部を有し、少なくとも二つの所定の異なる圧力除去速度により、または、少なくとも一つの所定の圧力除去速度およびこの所定値よりも高い値に設定可能な圧力除去速度により、圧力を除去できる手段が備えられる。また、圧力調理器の開口21を開閉するための動作部を有し、圧力調理器の第2の操作可能な開口23が設けられており、更に圧力取得装置は、圧力によって移動可能な少なくとも一つの部品を有する機械的部品と、圧力を測定するために、移動可能な部品の位置を取得できる電子部品を備える。更に、時間測定装置、特殊な取っ手、またはU字形のロック素子を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作部を有する取っ手(4)を備えた圧力調理器(1)において、
前記動作部は、回転シャフト(15)を具備する、
ことを特徴とする圧力調理器。
【請求項2】
前記取っ手(4)は、当該圧力調理器(1)から横に突き出ていることを特徴とする、請求項1に記載の圧力調理器。
【請求項3】
前記回転シャフト(15)は、取っ手(4)に、特に横に突き出ている部分に収容されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の圧力調理器。
【請求項4】
前記回転シャフト(15)は、調理空間(11)の横の領域から前記調理空間(11)の上の領域まで伸張していることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項5】
前記回転シャフト(15)は、作動部(5)を備え、前記作動部(5)は、好ましくは前記取っ手の端部にあることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項6】
前記作動部(5)は、前記調理空間(11)の横に配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の圧力調理器。
【請求項7】
前記回転シャフト(15)は、好ましくは当該圧力調理器(1)に異なる設定を与える、少なくとも2個、3個、4個またはそれ以上の予め定められた、例えば、ラッチ位置などの回転位置に位置付けることができることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項8】
前記回転シャフト(15)上には、当該圧力調理器(1)の機械的素子を調整できる、少なくとも1個、2個または3個のカム(42、53、74)が設けられていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項9】
各カムに対して、各カム(53、74)と相互作用する少なくとも1個、2個または3個のロッカー素子(54、59、70)が設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の圧力調理器。
【請求項10】
当該圧力調理器(1)の規定最大圧力は、前記回転シャフト(15)の回転によって設定可能であることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項11】
時間取得開始圧力は、前記回転シャフト(15)の回転によって設定可能であることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項12】
圧力除去用の開口(23)は、前記回転シャフト(15)の回転によって開閉可能であることを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項13】
当該圧力調理器を操作するための前記回転シャフト(15)は、直線的に変位可能であることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項14】
当該圧力調理器の圧力除去用の開口(24)は、前記回転シャフト(15)の直線的な変位を通じて開閉可能であることを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項15】
スプリング(87)などの弾性素子によってプリテンションをかけることができる圧力バルブ(34)のプリテンションは、前記回転シャフト(15)の回転および/または変位によって変更可能であることを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項16】
スプリング(50)などの弾性素子によってプリテンションをかけることができる圧力測定装置(35)のプリテンションは、前記回転シャフト(15)の回転によって変更可能であることを特徴とする、請求項1から請求項15のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項17】
前記圧力測定装置(35)は、好ましくは、圧力、および/または一つ以上の圧力レベルの到達、および/または一つ以上の圧力レベルの超過、および/または一つ以上の圧力レベルを下回ることを取得できる電子的評価装置(66)を具備することを特徴とする、請求項16に記載の圧力調理器。
【請求項18】
前記圧力測定装置(35)は、圧力によって変位可能な測定素子(65)を具備し、前記電子的評価装置(66)は、変位可能な測定素子(65)の位置を取得して圧力を測定することを特徴とする、請求項16または請求項17に記載の圧力調理器。
【請求項19】
当該圧力調理器(1)内の圧力と前記変位可能な測定素子(65)の位置との関係は、前記圧力測定装置(35)のプリテンションの変化によって変わることを特徴とする、請求項18に記載の圧力調理器。
【請求項20】
前記変位可能な測定素子(65)は、外部からアイドル位置に位置付けることが可能であり、例えば、このための穴(51)がハウジングに設けられ、その穴を通じてピンを挿入することで、前記変位可能な測定素子(65)は、アイドル位置に位置付けられることを特徴とする、請求項18または請求項19に記載の圧力調理器。
【請求項21】
前記回転シャフト(15)は、直線形であり、および/またはフレキシブルであり、および/または一つ以上のフレキシブルポイントを備えることを特徴とする、請求項1から請求項20のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項22】
開口を通じて圧力を開放することができる動作部(15)を有する圧力調理器(1)において、
少なくとも二つの所定の異なる圧力除去速度により、または、少なくとも一つの所定の圧力除去速度およびこの所定値よりも高い値に調整可能な圧力除去速度により、圧力を除去できる手段が設けられていることを特徴とする圧力調理器。
【請求項23】
二つの異なる開口が圧力除去のために設けられていることを特徴とする、請求項22に記載の圧力調理器。
【請求項24】
前記二つの開口(23、24)は、最小放出断面積の差異などにより、異なる放出抵抗をもつことを特徴とする、請求項23に記載の圧力調理器。
【請求項25】
前記開口(23、24)の少なくとも一つまたは両方は、例えば、減圧バルブまたは圧力に応じて開口の断面積を変化させるバルブなどを用いて、当該圧力調理器(1)内の圧力に影響される放出抵抗をもつことを特徴とする、請求項22から請求項24のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項26】
前記開口(23)は、せいぜい0.1、0.2、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5または3.0mmの最小放出断面積しかもたないことを特徴とする、請求項22から請求項25のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項27】
前記開口(23)は、全開時に、当該圧力調理器内の圧力が少なくとも10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分15秒、1分30秒、2分の時間で1barの過圧力から0.04barの過圧力まで減少可能な放出抵抗をもつことを特徴とする、請求項22から請求項26のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項28】
前記二つの開口のうちの一つ(24)は、全開時に、当該圧力調理器内の圧力がせいぜい15秒、10秒、8秒、5秒の時間で1barの過圧力から0.04barの過圧力まで減少可能な放出抵抗をもつことを特徴とする、請求項23から請求項27のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項29】
両方の開口(23、24)は、同じ動作部(15)により動作可能であることを特徴とする、請求項23から請求項28のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項30】
前記開口(23)は、前記動作部(15)が機械的に強固な部品(42)により弾性のシール素子(40)を押すことで、塞ぐことができることを特徴とする、請求項22から請求項29のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項31】
前記動作部(15)は、圧力バルブ(34)のスプリング(87)などの弾性素子のプリテンションを変化させることを特徴とする、請求項22から請求項30のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項32】
第1および/または第2の開口(23、24)は、当該圧力調理器(1)の取外し可能な蓋(3)に設けられていることを特徴とする、請求項23から請求項31のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項33】
開口を開閉するための動作部(15)を有する圧力調理器(1)において、
当該圧力調理器(1)の第2の操作可能な開口(23)を特徴とする圧力調理器。
【請求項34】
圧力取得装置を有する圧力調理器において、
前記圧力取得装置(35)は、
圧力によって移動可能な少なくとも一つの部品(56、65)を有する機械的部品(45−67)と、
圧力を測定するために、移動可能な部品(56、65)の位置を取得できる電子部品(66)と、
を具備することを特徴とする圧力調理器。
【請求項35】
前記圧力取得装置(35)の前記機械的部品は、圧力と前記移動可能な部品(56、65)の位置との関係が変わるように調整可能であることを特徴とする、請求項34に記載の圧力調理器。
【請求項36】
設定された規定圧力に対応する前記移動可能な部品(56、65)の位置は、選択された異なる規定圧力に対しても略同一であることを特徴とする、請求項35に記載の圧力調理器。
【請求項37】
前記機械的部品(56、65)および前記電子部品(66)は、接触せずに相互作用することを特徴とする、請求項34から請求項36のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項38】
前記電子部品(6、66)は、工具を使用せずに、前記機械的部品から取外し可能であることを特徴とする、請求項34から請求項37のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項39】
前記圧力取得装置の前記電子部品(66)は、取得した圧力に応じた信号を発生できる信号送信器(113)を具備することを特徴とする、請求項34から請求項38のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項40】
前記信号送信器(113)は、LED(111、112)などの視覚インジケータ(110、111、112)、表示部(110)、または、音響器やスピーカなどの音響信号発生器(116)を具備することを特徴とする、請求項39に記載の圧力調理器。
【請求項41】
前記信号発生器は、アンテナや関連電子機器などの無線信号発生装置(117)を具備することを特徴とする、請求項39または請求項40に記載の圧力調理器。
【請求項42】
前記信号送信器(113)は、一つ以上の予め定められた規定圧力を超えたときおよび/または下回ったときに信号を発生するように構成されることを特徴とする、請求項39から請求項41のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項43】
前記信号送信器(113)は、一つ以上の規定圧力を超えたときおよび/または下回ったときに、予め設定された時間の間、信号を発信できるように構成されていることを特徴とする、請求項39から請求項42のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項44】
前記信号送信器(113)は、絶対圧力を表わす、または設定値に対する相対圧力を表わす信号を連続的または準連続的に発生することを特徴とする、請求項39から請求項43のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項45】
前記信号送信器(113)は、規定圧力、例えば、0.04barを下回った後、信号を予め定められた時間の間だけ出力するように構成されていることを特徴とする、請求項39から請求項44のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項46】
前記圧力取得装置(35)は、前記時間測定装置(113)に接続されていることを特徴とする、請求項34から請求項45のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項47】
前記機械的部品は、外部からアイドル位置に位置付けることが可能であり、例えば、このための穴(51)がハウジングに設けられ、その穴を通じてピンを挿入することで、前記変位可能な測定素子(56、65)は、アイドル位置に位置付けられることを特徴とする、請求項34から請求項46のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項48】
時間測定装置(113)を有する圧力調理器(1)。
【請求項49】
前記時間測定装置(113)は、圧力取得装置(35、56、65、66)に接続されていることを特徴とする、請求項48に記載の圧力調理器。
【請求項50】
前記時間測定装置(113)は、調整可能な規定圧力を超えると時間測定が開始するように、前記圧力取得装置(35、56、65、66)に接続されていることを特徴とする、請求項49に記載の圧力調理器。
【請求項51】
前記圧力取得装置(35)は、時間測定が開始される規定圧力を選択できるように調整可能であり、この調整は、好ましくは、機械的および/または電子的であることを特徴とする、請求項49または請求項50に記載の圧力調理器。
【請求項52】
前記時間測定装置(113)は、時間測定を開始できる作動装置(120、121)を具備することを特徴とする、請求項48から請求項51のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項53】
時間範囲を設定することができる調整手段(120、121)が設けられ、前記時間測定装置は、時間測定の開始から時間範囲の残り時間を計算し、好ましくは、それを表示できることを特徴とする、請求項48から請求項52のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項54】
前記時間測定装置(113、6)は、取外し可能であることを特徴とする、請求項48から請求項53のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項55】
前記時間測定装置(113、6)は、開始した時間測定を継続可能であることについて、取り外された状態で機能することを特徴とする、請求項54に記載の圧力調理器。
【請求項56】
前記時間測定装置(113)は、設定された時間範囲の終了後に終了信号を発生するように構成されていることを特徴とする、請求項48から請求項55のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項57】
終了信号を出力できる、スピーカや音響器、同等の装置などの音波発生器(116)が設けられていることを特徴とする、請求項56に記載の圧力調理器。
【請求項58】
終了信号を出力できる、一つ以上のLEDなどの視覚インジケータや一つ以上の表示部(110)が設けられていることを特徴とする、請求項56または請求項57に記載の圧力調理器。
【請求項59】
設定時間の間、終了信号を出力する手段(113)が設けられていることを特徴とする、請求項56から請求項58のいずれかに記載の圧力調理器。
【請求項60】
取っ手部(8)を取り付けることができる蓋(3)と、第2の取っ手部(7)が取り付けられる鍋(2)と、を有する圧力調理器であって、前記二つの取っ手部(7、8)は、互いに接近することによって、好ましくは、いずれの場合も、例えば、凹部と凸部などの固定手段を用いて、互いに当接可能である圧力調理器。
【請求項61】
蓋(3)と、前記蓋(3)に付いた取っ手部(8)と、を有する圧力調理器であって、前記取っ手部(8)には、直線的に変位可能なシャフト等の直線的に変位可能な素子(15)が備えられ、素子(15)は、変位可能に支持されたU字形のロック素子(140)により直線的な変位を制止するように衝止可能となっている圧力調理器。
【請求項62】
請求項60および/または請求項61に記載の特徴により特徴づけられる、請求項1から請求項59のいずれかに記載の圧力調理器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
加圧され、これにより高温となった調理空間で料理材料を調理できる圧力調理器は、それ自体知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、既知の圧力調理器を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1、請求項22、請求項33、請求項34、請求項48、請求項60および/または請求項61に記載した圧力調理器により解決される。
【0005】
好適な実施形態は、各従属請求項で開示される。
【0006】
圧力調理器には、通常、調理空間を開閉可能にするために用いられる種々の機械的構成要素が備えられる。この点で、例えば、鍋を加熱による圧力増加を促進するためにおよび/または圧力除去を行うために、鍋の蓋の開口を開閉するための機械的素子が使用される。
【0007】
これに関して、スライドが、例えば、圧力バルブなどの様々な素子を作動させるために使用される。
【0008】
この点で、スライドは様々な構成要素を備えなければならないことが多く、そのために様々な構成要素の遊びや公差が加算されてしまうという不都合があるとわかった。他の点では、スライドを用いて設定できる機能の数は限られている。本圧力調理器には、回転シャフトを具備する動作部が備えられる。回転シャフトを用いれば追加の機能を動作可能であり、更に、回転シャフトを用いれば非常に高い精度が得られるので、製造公差や遊びは重要ではなくなる、または些少な重要度しかもたないようになる。
【0009】
回転シャフトを有する動作部は取っ手に接続される。この取っ手は、圧力調理器から横へ突き出ている。これにより、回転シャフトの動作が圧力調理器の上の領域外で発生できる状態が得られる。圧力調理器の上の領域では、加熱された空気による危険な領域が発生する可能性があるからである。
【0010】
動作部を機械的に保護するために、有利には、動作部は少なくともその一部が取っ手に収容される。
【0011】
前述の危険な領域を避けるためには、回転シャフトが調理空間の横の領域から調理空間の上の領域へ伸張すれば有利である。調理空間の横には、蓋または調理空間の上端より高い領域も存在するが、上から見た場合、この領域は調理空間または蓋の横に位置する。
【0012】
回転シャフトは、好ましくは作動部を備え、この作動部は、好ましくは取っ手の端部に配置される。取っ手の端部に配置することにより、作動部は高温になり得る圧力調理器から可能な限り遠隔に置かれるため、圧力調理器の取扱い時の高レベルの安全を確実なものにする。
【0013】
この点で、作動部は、好ましくは調理空間の横に完全に配置される。
【0014】
回転シャフトは、好ましくは、少なくとも2個、3個、4個またはそれ以上の予め定められた回転位置をもつ。これらの位置は、回転シャフトの1回の回転内、より好ましくは、ほんの2分の1、3分の1または4分の1回転内に位置付けられる。個々の回転位置により、例えば、複数の調理レベルや圧力除去のための調理空間の開放または同等の動作などのいろいろな設定が実現可能である。回転位置は、例えば、エンド・ストップおよび/またはラッチ位置によって定めることができる。回転シャフトを回転する際の予め定められた回転位置は、次のように提供できる。例えば、ある位置からの回転シャフトの回転が別の位置からの回転よりも大きなトルクを要するようにする、および/または予め定められた回転位置のすぐ隣の位置から回転シャフトが自力で予め定められた回転位置へ入ることができる。予め定められた回転位置を経由して回転シャフトを回転するときに、それと気づくラッチ感が感じられる。
【0015】
個々の予め定められた回転位置は、圧力増加が起こらないゼロ位置、および一つまたは複数の調理レベルを含むことができる。また、圧力除去のための一つ以上の回転位置も可能である。二つ以上の調理レベルに対応する回転位置は、ゼロ位置の異なる両側に配置しても、またはゼロ位置のどちらか一方の同じ側に配置してもよい。後者の場合、二つの調理レベルはゼロ位置から同一方向への回転により到着できるが、一方、そうでない場合、ゼロ位置からの回転は異なる方向へ成されることになる。
【0016】
回転シャフトの回転は、リミット・ストップなしで可能である。すなわち、回転シャフトは同一方向へ何回も回転することができる。一方、リミット・ストップによって回転を制限することもできる。この場合、例えば、2分の1、3分の1または4分の1回転までのみとすることが可能である。ゼロ設定、調理レベルまたは圧力除去など、関連した機能による予め設定された回転設定は、リミット・ストップ位置で有利に提供される。
【0017】
回転シャフトの回転は、有利には、ねじを回転する場合と同じように、回転シャフトが直線的に変位しないような回転が可能である。
【0018】
好ましくは、1個、2個、3個、またはそれ以上のカムが圧力調理器に備えられる。カム従動子と共同し、これにより、圧力調理器の様々な機械的素子を設定することが可能である。
【0019】
通常、圧力計または同等の装置で既に存在するものであるが、スプリングの力により発生できるテンションを、対応するカム従動子にかけてカムに作用させるので、圧力調理器に搭載された機械的素子にとってカムは特に有利である。したがって、圧力調理器において回転シャフトの回転運動を利用するために、カムは特に有効に使用することができる。
【0020】
例えば、各カムと相互作用するロッカー素子を備えることも、次の理由で有利である。この種のロッカー素子を用いることで、比較的平らな構造が可能であること、そして、調整すべき部品をカムが直接押す必要はなく、むしろこれは対向運動をするロッカーを介して機械的に実現されることである。
【0021】
回転シャフトの回転により、例えば、圧力調理器の規定最大圧力を設定することができる。規定最大圧力を超えると、または予め決められた倍数値(例えば、規定圧力の1.5倍)を超えると、圧力調理器は圧力の放出を開始する。このように、圧力のさらなる上昇が止められる。
【0022】
更に、回転シャフトの回転によって、例えば、時間取得のためのリリース圧力も設定可能である。この点で、時間取得の開始または終了を指示する時間取得が、特定のリリース圧力になると発行される。回転シャフトの回転を通じて、このリリース圧力は、例えば、複数の調理レベルを設定できるように選択可能である。
【0023】
回転シャフトの回転を通じて、圧力を除去するために圧力調理器を開いたり、または閉じたりすることもできる。異なる回転設定によって、多様な圧力除去速度を実現できる。
【0024】
回転シャフトの回転とは別に、回転シャフトを直線的に変位させることも有利に可能である。これにより、同じ一つの動作部を用いて追加の機能を作動することができる。
【0025】
例えば、圧力を除去するために、回転運動ではなく直線的変位によっても圧力調理器を開閉することができる。動作に応じて、圧力調理器の高速または低速圧力除去を促進する異なる放出断面が提供されるように、回転シャフトの直線的変位によって使用される開口と回転シャフトの回転によって使用される開口は、異なる大きさにすることができる。
【0026】
一方、多様な高速圧力除去は、様々な回転位置への回転によって、または様々な直線的作動位置への変位によっても可能である。
【0027】
回転シャフトの回転および/または変位を通じて、スプリングなどの弾性素子によりプリテンションをかけられた圧力バルブのプリテンションを変化させることができる。一般に、圧力バルブは、圧力の上昇中に変形する弾性素子を有する。このように、圧力バルブまたは圧力取得が実現される。このプリテンションは、圧力変化に対する各圧力バルブまたは圧力取得装置の反応を異ならせるように、回転シャフトの回転によって変更可能である。
【0028】
とりわけ有利な実施形態において、圧力測定装置は電子的評価装置を具備する。この装置を用いて、種々のパラメータ、例えば、圧力、または一つ以上の圧力レベルの到達、または一つ以上の圧力レベルの超過または下回り、または同様のパラメータを取得することができる。
【0029】
圧力測定装置は、有利には、圧力によって変位可能な測定素子を有し、ここで電子的評価装置は、移動可能な測定素子の位置を、圧力を測定するために取得する。このバージョンでは、移動可能な測定素子のプリテンションの機械的な調整によって、電子的評価装置がある規定圧力の到達を検出する基となる規定圧力を変えることができる。
【0030】
この種の移動可能な測定素子が詰まって動かなくなった場合に、素子を外部からアイドル位置に位置付けられれば有利である。アイドル位置とは、圧力調理器内に圧力がないときに測定素子が通常とる位置である。
【0031】
回転シャフトは、有利には、直線形に成形することができる。ひいては、一要素から、または一要素に製造することができ、ここで有利である。しかし、回転シャフトはまた、ねじれまたは曲線を抜けて回転運動を伝達できるように、一つ以上の曲げ点または可とう点を有することもできる。これは、取っ手の設計および調整対象の素子の配置の自由度を高めやすくする。
【0032】
回転シャフトは、一つ材料からも、二つまたは三つまたはそれ以上の材料からも製造できる。回転シャフトは、例えば、一つ以上のサラウンド成形した金属棒(金属および樹脂)を有することができる。金属棒は、成形樹脂の信頼できるねじれ強さを確保するために、四角い断面をもつことができる。更に、シャフトは、磨耗しやすい箇所(ベアリング、カム従動子など)に、例えば、メタル・キャップなどの磨耗に対する保護を備えることができる。
【0033】
周知のように、圧力調理器は、圧力調理器を開閉するために操作される素子を有する。蓋が圧力調理器の上にまだ閉まった状態のときに、制御された方法で圧力を除去できるように、この開口は調理空間を外部の空間に対して開閉するために使用される。
【0034】
圧力調理器は、少なくとも二つの所定の異なる圧力除去速度で圧力を除去できる手段を有する。
【0035】
また、予め決められた圧力除去速度で圧力を除去でき、更に、ユーザによって指定可能であり、予め決められた圧力除去速度よりも大きな値に設定可能である第2の圧力除去速度で圧力を除去できる手段を有する圧力調理器が提供可能である。
【0036】
低速の圧力除去は、例えば、内部の圧力が調理プロセス中に増加した調理材料が急速すぎる圧力除去により堅さが損なわれることを防ぐために有利である。ここで、より低速の圧力除去が、調理材料に堅さの変化を受けることなく高い内部圧力をゆっくりと減少させる機会を与えるのに有利である。
【0037】
しかし、これは調理材料の種類に左右されるので、異なる圧力除去速度のうちから選択するのが有利である。
【0038】
様々な圧力除去速度は、例えば、開閉の程度を変えて開閉される単一の開口によって設定可能である。したがって、様々な圧力除去速度はユーザによって設定できないが、圧力調理器の構成物によって、例えば、動作部のリミット・ストップ位置、ラッチ位置または同等の機能物によって指定される。
【0039】
一方、様々な圧力除去速度は、異なる開口によっても達成することができる。例えば、第2の開口を圧力除去のために設けることができる。二つの開口を用いて、多様な急速圧力除去を促進するために、一つまたは両方の開口を開放することができる。二つの開口は、同一のまたは異なる放出抵抗をもつことができる。放出抵抗は、圧力除去速度を決定づける。
【0040】
両方の開口が異なる放出抵抗(例えば、異なる最小放出断面積による)をもつことも可能である。これにより、圧力除去の時間の更により大きな変動幅が可能になるからである。最も速い圧力除去は、両方の開口を通じた圧力除去により得られる。中間速度の圧力除去は、最も低い放出抵抗をもつ開口を通じた圧力除去により得られる。そして、最も遅い圧力除去は、最大の放出抵抗をもつ開口を通じた圧力除去により得られる。
【0041】
有利な実施形態において、二つの開口のうちの少なくとも一つまたは両方の開口の放出抵抗は、圧力調理器内の圧力に影響される。圧力が高い場合は放出抵抗も高く、圧力が低い場合には放出抵抗は減少する。このように、一貫した圧力除去を得ることができる。この点で、調理空間内の圧力が規定圧力を超えるときにも常に同じ圧力が放出開口にかかるように、例えば、調理空間と放出開口の間に位置する減圧バルブまたは同等の装置を使用することができる。また、断面積を変化させるその他のバルブまたは構成要素も一貫した圧力除去のために使用できる。
【0042】
放出抵抗は、請求項で記述される様々な放出断面積のうちの選択により設定可能である。
【0043】
圧力調理器は、例えば、10秒から2分の間で指定された時間で1bar過圧力の圧力を0.04bar過圧力に減少するように設計することができる。また、開口のうちの少なくとも一つは、15〜5秒以内で圧力を上記の値の幅で減少するように形成することができる。異なる断面積をもち異なる配置にある二つの開口により、高速と低速の両方の圧力除去を得ることができる。圧力値(1barから0.04barへ)は、圧力除去速度または放出抵抗の定義のためにここに示したにすぎない。同じ圧力除去速度または放出速度で、例えば、0.04から0.01barへまたは0.5から0.1barへの圧力除去が可能である。
【0044】
より大きな圧力除去速度は、有利には、圧力が所定の過圧力(例えば0.04bar)より下がったときに限り設定可能になる。これは、やけどを引き起こす可能性がある大量の高温の蒸気が短時間に放出されないことを保証する。しかし、所定の過圧力より下げるために、その後により大きな圧力除去速度に変更するように、より低速の圧力除去はいずれの圧力においても設定可能である。
【0045】
両方の開口は、好ましくは、同じ一つの動作部により操作される。
【0046】
一つの開口は、例えば、動作部によって次のように閉じることができる。動作部は、例えば、回転シャフトまたは回転シャフト上に配置されたカムなどの機械的に強固な部品で弾性シール素子を押し、そのときシール素子がその一部で圧力調理器の開口を塞ぐ。回転シャフトが円形でない場合、開口は異なる位置で開閉可能である。
【0047】
開口のうちの一つには、最大圧力に到達した際に減圧がその開口を通じて起こるように、圧力バルブを備えることも可能である。この圧力バルブのスプリングなどの弾性素子のプリテンションは、動作部によって決定され得る。
【0048】
第1のおよび/または第2の開口は圧力調理器の取外し可能な蓋に設けられる。通常は、気体だけが開口から放出されて、液体などは排出されないように、蓋は調理空間の上端に備えられる。
【0049】
圧力調理器は、圧力取得装置を具備する。この圧力調理器には、圧力によって移動される部品を具備する機械的部品が備えられる。更に、圧力を測定できるように、移動可能な部品の位置を取得する電子部品が備えられる。
【0050】
圧力取得装置の機械的部品は、圧力と移動可能な部品の位置との関係を変えられるように調整可能である。
【0051】
したがって、例えば、ある規定圧力が設定可能であり、この規定圧力の設定を通じて、様々な規定圧力値に対して、移動可能な部品の位置がいずれの場合も同一であるように、圧力取得装置の機械的部品は調整される。これは、利用できる全測定範囲を使用した異なる規定圧力に対する測定を容易にする。
【0052】
機械的部品と電子部品は、好ましくは、互いに接触せずに相互作用する。これは、通常、干渉の影響を受けにくいシステムを容易にするからである。
【0053】
更に、電子部品は機械的部品から、好ましくは、工具を使用せずに取り外すことができる状況が得られる。電子部品の取外しは、クリーニングのためまたはその他の理由で起こり得る(以下を参照)。
【0054】
電子部品は、好ましくは、取得した圧力に応じた信号を発生できる信号送信器を具備する。
【0055】
信号送信器は、例えば、LEDなどの視覚インジケータ、表示部、または、音響器、スピーカ、警報器、同等の装置などの音響信号発生器を具備できる。
【0056】
更に、信号送信器が無線信号を発生する装置を具備する実施形態が好適である。この点で、取得した圧力は、その他の電子装置に無線により伝達可能である。これは、規定圧力または規定圧力範囲の到達またはそれへの適合を確実にするために、例えば、圧力調理器が置かれたコンロの制御のために使用できる。しかし、一方では、電子メール送信、一連のトーンまたは音楽の演奏、電話の伝言または同等の機能などのその他の可能な処理も開始できる。
【0057】
信号送信器は、好ましくは、一つ以上の規定圧力を超えたときまたは下回ったときに信号を発生するように構成される。圧力取得装置の電子部品はできるだけ簡易に構成可能にしながらも、必要な情報は取得できるように、信号は比較的簡単に取得、処理される信号である。
【0058】
一つ以上の規定圧力を超えたまたは下回った後、信号は、例えば、予め設定された期間の間、出力可能とされる。例えば、0.04barなどの規定最小圧力を下回った後、例えば、2分の1分から10分の間のいずれかの期間など、およそ5分の期間の間、最小圧力を下回ったことを示す信号をなおも出力することができる。
【0059】
信号送信器は、好ましくは、信号を連続的または準連続的に発生可能である。したがって、圧力値は、連続的または準連続的に取得できる。圧力は絶対圧力として、つまり、圧力単位で、または所定の値に対する相対圧力として出力可能である。後者は、例えば、パーセント値として発生できる。
【0060】
毎秒、コンマ1秒ごと、または同等の周期などの非常に短い時間間隔で発生されるこの種の信号は、準連続とみなされる。
【0061】
圧力取得装置は、好ましくは、時間測定装置に接続される。こうして、ある圧力が予め設定されている時間が取得可能である。
【0062】
機械的部品は、詰まって動かなくなった場合には、好ましくは、外部から解除可能である。
【0063】
圧力調理器は、時間測定装置を有する。加圧状態の閉じた圧力調理器では、調理状態の制御は圧力の除去と圧力調理器の開放によってのみ可能であるので、圧力調理器で調理時には時間の制御のみが可能である。したがって、圧力調理器自体が時間測定装置を具備すれば、時間の制御が簡単になるので有利である。
【0064】
測定装置を圧力取得装置に接続すればとりわけ有利である。この接続は、例えば、設定された規定圧力を超えたとき時間測定が開始されるように設定できる。圧力調理では、ここでは調理は最速で行われるので、一般に、規定圧力または最高圧力での時間のみが関係する。したがって、一般に、この規定圧力に達してからの時間が、所要の調理時間の取得には十分である。
【0065】
時間測定が開始される規定圧力は、好ましくは選択可能である。この定義は、好ましくは、機械的におよび/または電子的に発生する。例えば、スプリングなどの弾性素子のプリテンションを圧力取得装置で機械的に調整するとすれば、時間測定が開始される規定圧力も変動する。しかし、規定圧力の電子的な調整も、圧力を電子的に取得し、時間測定が開始されるしきい値を電子的に異なる値に設定することにより可能である。
【0066】
時間測定は、手動でも開始できる。この場合、時間測定装置は、好ましくは、作動装置を具備する。この作動装置は、例えば、ボタンまたは同等の機能が可能である。
【0067】
更に、好ましくは、時間範囲を設定できる設定手段が備えられる。ここで、例えば、5分間または同等の期間の時間範囲など、予め決められた調理時間を設定できる。この種の時間範囲は、例えば、料理の本などに載っている作業指示から得ることができる。
【0068】
時間測定装置は、時間測定の開始からこの時間範囲の残り時間を計算し、好ましくは、それを表示できる。一方、残り時間を表示せずに、この種の時間範囲の終了を表示することも可能である。しかし、ユーザにとってよりよい情報としては、残り時間を表示することが有利である。
【0069】
時間測定装置は、好ましくは、取り外すことができる。これは、好ましくは、工具を使用せずに行う。したがって、圧力調理器の加熱により調理プロセスが開始され、規定圧力に到達し、時間測定が開始された後、例えば、圧力調理器の付近以外の場所から時間測定を追跡できるように、時間測定装置を取り外すことができる。例えば、ユーザは、圧力調理器が加熱されている場所を離れ、時間測定を追跡し続けることができる。
【0070】
この点で、時間測定装置を取り外した場合には、少なくとも時間測定は機能し続けることがとりわけ有利である。
【0071】
時間測定装置は、調理プロセス中に元に戻すこともでき、好ましくは、新しい圧力位置を検出し、それを処理し、更新された信号を発信する。時間測定装置、圧力調理器上に装置が非搭載になるときを検出するように構成することもできる。そして、装置は圧力を示す信号を発信しない。しかし、時間測定装置は、取り外される前の最後の信号出力を保持できる。
【0072】
時間測定装置は、好ましくは、設定された時間範囲の終了後に終了信号を発生できるように構成される。設定時間範囲は、好ましくは、時間測定の実行中に修正または定義可能である。例えば、5分の設定時間範囲のうち3分半がすでに終わったとすれば、残り時間を、例えば、2分半または2分またはほかの時間値に調整できる。この点で、いずれの場合にも、1分および/または1秒単位で可能な調整が有利である。
【0073】
例えば、圧力調理器内の温度と圧力が調理プロセス中に減少する場合は、必要な調理時間をこのように増加することができる。
【0074】
終了信号は、視覚的にまたは聴覚的に示すことが可能である。終了信号を電波により伝達する電波信号発生装置に終了信号を送ることもできる。終了信号は、例えば、コンロによって受信可能であり、これによりコンロは圧力調理器の加熱を終了する。また、終了信号は、電話コール、電子メール、電子伝言、一連のトーンまたは音楽の演奏または同等の機能の形態をとり得る。
【0075】
非充電式または充電式バッテリ、燃料電池、太陽電池、ゼーベック素子、または蒸気エネルギーを利用する素子が、時間および/または圧力測定装置の電源として使用可能である。
【0076】
更に、好ましくは、予め設定された時間の間、終了信号を出力する手段が備えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0077】
以下に、本発明の実施形態を図示し、後続の記述で説明する。
図1は圧力調理器を示す。圧力調理器は、蓋3で密閉することができる鍋2を有する。圧力調理器は、二つの部分7、8からなる取っ手4を有する。部分7は鍋2に接合され、部分8は蓋3に接合されている。この接合は、離脱可能であることが望ましい。
【0078】
取っ手4の端部(図1の右端に示す)には、作動部5が配置される。図1に示すように、この作動部は、鍋2の真上、つまり、調理空間の真上にあたる領域の横側に配置される。この位置とすることで、作動部の作動は危険を伴わない。
【0079】
鍋の開閉のために、蓋3を鍋2上で回転させることができる。この回転は、取っ手の柄部分7と8を互いに対して回転させることで可能となる。
【0080】
蓋3は、その縁部に、成形されていない領域9の間に配置される内側へ曲成した部分10を有する。この内側へ曲成した部分10により、一種のバイオネット接続によって蓋を鍋の上に保持させることができる。
【0081】
取っ手4には電子部品6が組み込まれている。これは、取外し可能であることが望ましい。
【0082】
図2に、蓋3を鍋2から上方へ取り外し、取っ手4を蓋3から上方へ取り外した状態の図解として調理鍋を示す。この図には、圧力がかけられたときに鍋2に蓋3を保持するように、蓋3の内側へ曲成した部位10と嵌まり合う、外側へ曲成される鍋の上縁部の部位12を示す。鍋2の内部には調理空間11がある。鍋を閉じるときに鍋2と蓋3の間の領域を密閉するシールは、蓋3に配置されてもよいし、または鍋の縁部に配置されてもよい。
【0083】
取っ手の柄部分7は、例えば、ねじまたは同等の物により、鍋2に取り外しできない状態で取り付けられているが、取っ手4自体は、工具を用いずに蓋3から取り外すことができるようになっている。これは、蓋3と取っ手4の両方の洗浄を容易にする。
【0084】
図2の図解に示すように、蓋3は、凹面部13を有し、凹面部13の左側の端部は面取り部14に終端する。この面取り部14は、水平を基点にして10〜60°、好ましくは30〜50°で扇状に拡がる方向への圧力調理器1からの排気制御を容易にするために利用される。
【0085】
蓋3は、凹面部13に数個の開口21〜24を有する。必ずしもこの数の開口21〜24は凹面部13に配置しなくてもよい。
【0086】
凹面部13はまた、取っ手4を蓋3により深く配置して圧力調理器1全体の組立て高さをより低くするために使用される。凹面部をもつ蓋の形状により、取っ手4の取付け中心を定めることができる。
【0087】
個々の開口21〜24の機能を以下に説明する。
【0088】
図3に、取っ手4と蓋3の中心面の断面図を示す。図3では、取っ手4の作動部5を右側に図示する。図1および図2に対比して、これはより右へ変位した位置に図示する。作動部5は、回転可能であるとともに、図3の面内において左右に移動可能である。
【0089】
シャフト15が作動部5に連結されており、この結合は様々な方法で形成可能である。例えば、ねじ、掛け金フック、または同等部品による結合手法が可能である。シャフト15と作動部5を一体の部品として形成することも可能である。
【0090】
シャフト15は、シャフト15の軸受け支えを容易にするために、その端部にくびれ16をもつ。ただし、このくびれ16は必須ではない。
【0091】
蓋3はその上面(凹面部13内)にフック17を有し、取っ手4の開口18がこのフック17に嵌められる。ここで、取っ手4は、旋回動作によりフック17を中心に水平になるまで下方に旋回可能になる。取っ手4側の変位可能なフック19は、蓋の開口20に掛け止めできる。こうして、取っ手4と蓋3はしっかり結合される。フック19を図3において右へ移動し、フック17を中心に取っ手4を上方に旋回することにより、蓋3と取っ手4は互いから分離できる。
【0092】
図3において、断面図は開口21と横オフセット開口22を示す。更に、小開口23を図示する。
【0093】
図3に示すように、圧力調理器からの斜め上の方向への気体放出を得るために、面取り部14は、水平に対して約45°の角度をもつ。これにより、キッチンの壁や同等の物への湿気付着または汚れを減少させるために、レンジフードまたは同等の装置の領域へ蒸気を向けることができる。
【0094】
フック19は、取っ手4の下方へ突き出ている部分23に配置される。これにより、取っ手4または柄部分8の蓋3への確実な固定を容易にするように、取っ手4を蓋3の角周りに配置することができる。
【0095】
図4は、取っ手を上から見たときの取っ手4の概略図を示す。ここでは、別途図示では他の構成要素に隠れてしまう構成要素だけを選択して示す。取っ手4は、以下により詳しく説明される、圧力インジケータ32、開口23を閉じるための手段33、圧力バルブ34および圧力取得素子35を具備する。
【0096】
取っ手4の下面にはシール30が配置され、シールは少なくとも開口33と圧力バルブ34を密閉し、そこで放出された気体を図4の左側へ、シール30の開部31で放出されるようにする。シール30の開部31から放出された気体は、蓋3にある面取り部14へ向けられる。
【0097】
図4に示すように、シャフト15は手段33、圧力バルブ34および圧力取得素子35の上にまたは隣接して配置される。
【0098】
図3および図4では、シャフト15を簡略化して図示する。シャフト15の詳細は、後続の図で説明される。
【0099】
符号25で示す表面には、カラーまたはシンボルのマーキングまたは文字を貼り付けることができる。このようにして、完全に伸張された作動部5を用いて、蓋3と鍋2が回転により移動可能であることが示される。マーキングは、例えば、緑色であったり、または蓋の開く様を象徴するシンボルであってもよい。マーキングまたは適当な文字は、蓋が回転できるようになる位置まで作動部を引き出したときに可視であればよい。
【0100】
蓋3の平面図を図5に示す。
【0101】
蓋3は4個の開口を有し、開口21と23は凹面部13の中心軸上にあるが、開口2422は中心軸に隣接する位置にある。開口23は、開口24よりもかなり小さい。調理空間からの気体は、これら二つの開口を通じて放出可能である。ほかの開口は、気体の放出が不可能なように閉じられる。
【0102】
開口21は、圧力インジケータ32用のものであり、開口23は図4に示す構成要素33により閉塞されるものであり、開口24は圧力バルブ34用であり、開口22は圧力取得装置35用のものである。
【0103】
図6aには、蓋3の一部の断面図を示す。この部分はシャフト15に従動する。取っ手4または柄部分8は、図3での説明では蓋3の上に固定される、下側プレート41を有する。ゴム部材などの弾性素子40がこのプレート41に配置される。シャフト15はこの弾性素子40の上を動く。素子40は蓋3側の開口23の上に配置される。
【0104】
シャフト15は、1個以上のカム42を有する。図6aの断面に直交する断面を図6bに示す。シャフト15は、ここでは中心位置に置かれ、カム42がその左右両側に示される。
【0105】
図6cには、シャフト15が約30〜40°回転された状態を示す。この回転により、硬い機械的部品としてのカム42が弾性素子40(シーリング部材)を圧して、開口23を塞ぐように弾性素子40を変形させる。もう一方のカム42は、(図6bの状態から始まり)反対方向へのシャフト15の回転により同様な変形を起こさせる。したがって、開口23は、回転位置では常に塞がれる。
【0106】
一方、中心位置(図6bを参照)では、開口23は開いている。
【0107】
図6bの状態から始まるシャフト15の右または左への回転(図6cを参照)は、二つの異なる調理レベルへのシャフト15の回転に相当する。これは、以下に更に説明する。中心位置(図6bを参照)は、ゼロまたはアイドル位置に相当する。このときには、開口23は開いているため圧力調理器内の圧力増加は不可能であるからである。
【0108】
なお、右または左への回転が異なる調理レベルを実現するという場合、両方のカム42は同一または対称である。すなわち、開口23のシーリングは異なる調理レベルに対しても同一である。しかし、異なる調理レベルで、異なる圧力レベルを弾性素子40にかけることもできる。つまり、両方のカム42を異なる形にできる。
【0109】
図7は、圧力取得装置35の三次元断面図を示す。ここには、蓋3は凹面部13(図5を参照)の領域内の下方の部分が図示されている。ここでは、開口22(図5を参照)の周りの領域を示す。ゴム製ベローズ45が開口22に上から挿入されている。ゴム製ベローズは取っ手の柄8に取り付けられている。取っ手の柄は、リテーナ57が挿入された下側プレート41を有する。このリテーナ57は、ゴム製ベローズ45を保持する。ゴム製ベローズ45は、蓋3とプレート41間の圧着によりしっかりと封着する両端部46を有する。ゴム製ベローズ45は、ゴム製ベローズ45の中心部分の動きを容易にする折り返しを下端部に有する。図7において、この動きは上下方向に発生する。中心部分にはピストン47が配置される。ピストン47は、上下運動時にリテーナ57によるピストン47の案内を容易にする縁部を有する。
【0110】
ピストンはプレート41の開口を通じて上方へ延びる。ピストンは、図13を参照してより詳細に説明される、くびれ101を有する。
【0111】
ピストン47の上端部には、スプリング50を上から挿入できるポット形構造部52が形成されている。ここで、スプリング50は、ピストン47の上端部とポット形構造部52の間に導入される。次に、ポット形構造部52は、逆ポット形構造部58に導入される。
【0112】
スプリング50の上端部は、スプリング50がその所定の位置に保持されるように管状部位51の周囲に配置される。この部位51は、取っ手の柄8に設けた上側の穴を具備する。この開口または管状部位51を通じて、ピン、くぎ、針または同等品を挿入することができ、詰まりが生じたときに、この挿入によりピストン47に上から圧力をかけることができる。
【0113】
スプリング50の上端部は、その内側の端をポット形構造部58の頂部に位置付けて留められる。
【0114】
図7には、カム53の付いたシャフト15を示す。カム53は、図9を参照して説明されるように、カム従動子54と相互作用する。カム53は、カムに圧接するプリテンションをかけられたカム従動子と共にラッチ位置(予め定められた回転位置)を定めるくぼみをその中心に有する。異なる調理レベルを実現するために、カムはこのくぼみの左右で非対象である。図7に示した回転位置では、回転シャフトはある調理レベルの位置にある。
【0115】
更に、図7には、図13でより詳細に説明される構成要素48を示す。
【0116】
図8には、図7に示した圧力取得装置35の概略断面図を示す。この断面は図7の断面に直交する。図8では、ゴム製ベローズ45がピストン47と共に示されている。
【0117】
ピストン47は、図8では右側に位置し、図7では後方に位置する部分55を有する。部分55には、第2の垂直部分56が連結している。この断面図では、ピストン7は、回転した小文字のhの構造を有する。
【0118】
スプリング50を押さえつけている上側ポット形構造部58は、図8の断面図では突起60を有する。ロッカー素子の端部59がこれらの突起60を押さえることができる(図9を参照)。これらの端部59が突起60を図8で下方へ押すと、スプリング50は更に強くプリテンションをかけられる。ピストン47を上方に押し上げる調理空間内の圧力としては、したがって、より高い圧力またはより高い力がここでは必要である。ピストン47(変位可能な測定素子または機械的部品を指すこともある)の位置と調理空間内の圧力との関係は、このように変化される。
【0119】
アーム56の上端部にはピン65が配置される。これは、ピストン47の動きに応じて空間67内を上下に移動可能である。このピン65と共に、位置検出器66が配置される。ピン65が、例えば、強磁性であったり、または容易に磁化する材料からできているとすれば、検出器66でピン65の位置を検出するために、修正されたホール電圧(modified Hall voltage)または同様の効果を利用できる。ピン65の位置検出にはその他の方式も可能である。例えば、この検出は検出器66におけるキャパシタのキャパシタンスの変化を利用することもできる。この変化は、圧力を取得するために取得される。
【0120】
検出器66とピン65は、接触せずに動作する。検出器66は、好ましくは取外し可能な電子部品6の一部である。取っ手の柄8の上面にこのための凹部が設けられる。
【0121】
図8に示した圧力取得装置は、圧力除去については意図されておらず、むしろ圧力取得のためだけのものである。この圧力取得は機械的に調整可能である。
【0122】
図9の三次元図面に示すように、シャフト15はカム従動子54と相互作用するカム53を有する。カム従動子54はロッカー上に配置され、端部59はロッカーの他端部に位置される(図8を参照)。上側ポット形構造部58は、スプリング50によって上方へプリテンションをかけられる。したがって、カム従動子54は、ロッカーによる力の機械的伝達を介して、カム53に対するプリテンションをかけられる。ピストン47の偏位と調理空間内の圧力との様々な関係を、シャフト15上の異なる高さのカム53によって得ることができる。
【0123】
ロッカーは心棒61の回りを回転するように支持され、心棒はカム従動子54と端部59の間に位置する。ロッカーは、反対に位置する二つの側面でポット形構造部58に作用できるように形成される。
【0124】
シャフト15はまた、図13を参照してより詳細に説明される、部分80の溝穴98に突き出る突起を有する。
【0125】
異なる調理レベルが、シャフト15上の異なるカム53によって設定可能である。異なる調理レベルは、異なる規定圧力を意味する。予め選択された調理レベルまたは予め選択された規定圧力に応じて、調理空間内がその圧力となっている間、素子65は常に同一の位置に達する。したがって、検出器66は、調理レベルに関わらず、常に、素子65のただ一つの所定の位置は規定圧力に達したことを示す。回転シャフト15の回転により大きなカムがカム従動子54に位置付けられる場合、ポット形構造部58は下方へ非常に大きく動かされ、そのときプリテンションはスプリング50によって大きく増加する。この際には、検出器66が規定圧力の到達を検知する位置にまで素子65を到達させるには、高い圧力が必要である。より小さなカム53の場合には、より低い圧力で早くにこの位置に到達される。
【0126】
このように、規定圧力への到達が示されることになる圧力は、回転シャフト15を回転させることによって変化させることができるが、規定圧力への到達が示される素子65の位置は常に同じである。このように、センサ66の電子的システムは、できる限り簡易に設計することができる。
【0127】
開口21(図5を参照)に対しては、図7で参照番号45を付して示したベローズがこの開口を塞ぐために備えられる。ベローズ内には、スプリングでプリテンションをかけられたピストンが設けられ、調理空間内の圧力によっては、ピストンの上端は取っ手の外の上方に突き出ることもあり得る。この圧力のサインが目安となって、調理空間内の圧力を外部から容易に知ることができる。
【0128】
図10、図11および図12に、圧力除去バルブ34を概略図示する。図10には、蓋3の開口24を示す。弾性素子86が、蓋3の上と開口24の上に配置される。弾性素子86は、取っ手の柄8のプレート41にある開口に保持される。弾性素子86は、変形可能である。弾性素子86には、開口23を塞ぐことができるプランジャ84が配置される。
【0129】
プランジャ84の上端部は、ポット形構造部83で包囲されている。ポット形構造部83は、ポット形構造部71に上から包囲されている。両ポット形構造部は互いに反対方向に移動可能である。
【0130】
二つのポット形構造部の間には、二つの構造部を押し離す働きをするスプリング87が配置される。したがって、プランジャ84はスプリング87によって下方にプリテンションをかけられる。しかし、このテンションはポット形構造部71の位置に左右される。この部材は、取っ手の柄8の上面から突き出すピンまたはリングによりガイドされる。スプリング87は、上側ポット形構造部71に対して上方へプリテンションをかけるが、一方、ロッカー70(図11を参照)の端部75は、このポット形構造部に下方へプリテンションをかけることができる。つまり、ロッカー70の端部75は、上側ポット形構造部71の突起72を下方へ押し下げることができる。
【0131】
図11に示すように、ロッカー70は、カム従動子73とロッカーの端部75の間に位置する回転心棒の回りを回転するように支持される。ここでもまた、ロッカーは、ポット形構造部71を包囲し、反対位置にある二つの側面でこのポット形構造部を押すことができるように形成される。
【0132】
カム従動子73が付いたロッカー70は、カム74が付いたシャフト15の回転によって調整される。これにより、圧力除去バルブのスプリング87のプリテンションが設定される。回転シャフト15がロッカーを大きく偏位させるような位置にある場合、ロッカーはその端部75により上側ポット形構造部71を下方へ押し下げる。その結果、スプリング87の力を介して、プランジャ84は開口24を塞ぐように下方へ移動される。調理空間内の加圧が高まると、この圧力がプランジャ84に抗して押し、ひいてはスプリング87の力に抗して押す。圧力が過大になると、圧力により、プランジャが離れて開口24が少なくとも解放されるようにプランジャが押されるので、過度の圧力が減少できる。ここで放出された気体は、シール30の開口31(図4を参照)を通じて、蓋3と取っ手4の間の領域を出る。
【0133】
図12のロッカー70の断面を描いた図で概略図示されるように、異なるカム74はロッカー70を異なる量だけ偏位し得る。線90、91、92の長さは異なる。真ん中の位置では、カム従動子73は線91の終端点に位置付けられるので、比較的少量だけ偏位される。これは、上側ポット形構造部71が下方へ押されない状態で、逆圧は比較的小さく、バルブ34は開放できることを意味する。
【0134】
この位置は前述した中心位置に相当する。
【0135】
中心位置から右または左への回転シャフトの回転により、カム従動子73は線90または92の終端点でカム74と接触する。線90と92は異なる長さをもつが、これはカム従動子73の位置がシャフト15の中心に対して多少異なる距離をとることを意味する。このように、ロッカー70の様々な偏位が可能である。このように、スプリング87の異なるプリテンションが設定され、圧力バルブ34が開口24を解放するときの異なる圧力が指定される。圧力バルブ34が開くときの圧力は、例えば、規定圧力のx倍(約1.5倍)にできる。規定圧力は、その圧力に達したときに圧力取得が時間測定を開始する圧力とすることができる。
【0136】
上側ポット形構造部72はまた、空間88内のスプリングにより(図示しないが、例えば、リーフ・スプリングの形式で)下方へプリテンションをかけられる。したがって、調理空間内の圧力が不足している時または低い時には開口24が閉じられるように、ロッカーとは関係なくプランジャに対する下方へのいくらかの最小プリテンションをもつように、プランジャ84はスプリング87を介して下方へプリテンションをかけられる。
【0137】
突起81は、図11に示されるように、下側ポット形構造部83上に配置される。突起81の機能については、図13で説明する。
【0138】
図13では、摺動部分80が見えるように、図11に示したシャフトとロッカーが省略されている。これは、シャフト15に沿った方向に移動可能な摺動部分である(図11を参照)。これを容易にするために、シャフト15は摺動部分80の溝穴98に突起を嵌める(図7および図9も参照)。
【0139】
摺動部分80は、平面部97と、面取り部95が設けられた端部とを有する。この面取り部は、下側ポット形構造部83の突起81の下に噛み合う。図13に図示した摺動部分80が正面の左側へ引かれる場合、この突起81は面取り部95に沿って摺動し、スプリング87の力に抗する摺動部分80の動きによって上へ押し上げられる。こうして、ロッカー70の作用が打ち消される。したがって、スプリング87やロッカーの位置に関係なく開口24が開かれる。
【0140】
下側ポット形構造部83は、どちらも摺動部分80によって作動される、反対の位置にある二つの突起81を有する。
【0141】
摺動部分80の移動は、シャフト15の直線的な動きにより引き起こされる。このように、どんな場合にも開口24を通じて圧力を除去することができるように、シャフト15の直線的な動きで圧力バルブ34を開くことができるようになっている。
【0142】
摺動部分80は、上側ポット形構造部71と下側ポット形構造部83を輪状の形の中に包囲する。こうして、摺動部分80の摺動が図13の正面の左側へ行き過ぎることが防がれる。摺動部分80の端部96は、ここで上側ポット形構造部71によって止められるまで移動する。これは、回転シャフト15が図3および図4に示した位置を越えて更に引かれることを防ぐ。
【0143】
摺動部分80の移動により、高い圧力にあっても急速な圧力除去が達成可能になる。
【0144】
回転シャフトの直線的な動きにより、蓋3を鍋2に対して回して取り外せるように、蓋3の固定解除も達成されることになる。しかし、これは大量の蒸気の急激な解放を引き起こし、それに伴う高い傷害の危険を及ぼし得るので、これは鍋内に圧力がある状態で行ってはならない
【0145】
鍋内に圧力がある場合のこのような回転シャフトの動き、ひいては摺動部80の移動を防止するために、摺動部80には鍵穴形の開口99が設けられる。この開口99は、圧力取得装置35のピストン47と相互作用する。圧力取得装置35のピストン47はくびれ101を有する(図7も参照)。ピストン47の一つの位置では、鍵穴形の開口99の狭い部分がピストン47のくびれ101に沿って移動可能とされる。しかし、調理空間内に圧力があり、ピストン47が上がった位置にある場合、このときピストン47は鍵穴形の開口99が引き伸ばされた領域100の丸い領域または拡張した領域に対する位置になり、摺動部分80の移動がピストン47によって阻止される。調理空間内の圧力がかなり下がり、ピストン47のくびれ101部分が摺動部分80の鍵穴形の開口99と同レベル高さになると、その時点で、この摺動部分80は、開口24を解放するように図13の正面方向へ移動することができる。
【0146】
しかし、摺動部分80に設けた開口の長円形の拡張部分100によって、調理空間内の高圧力時に非常に急速な圧力除去が常に可能であることが保証される。蓋3を鍋2から取り外すことができる最大引き出し位置まで操作部を動かすのは、規定最小圧力を下回った後はじめて可能になる。
【0147】
しかし、高圧時においても、ずっと小さな開口を通じた圧力除去、つまり、開口23を通じた圧力除去が、図6を参照して説明した中心位置を通じて達成される。
【0148】
高圧力時のゆっくりした減圧が、したがって、作動部5のシャフト15の中心位置を通じて得ることができる。作動部5またはシャフト15を引き出すことにより、圧力を急速に減圧できるように、大きな開口24を解放することができる。圧力除去のために大きさとして様々な断面積を与えられるように、作動部は様々な程度で引き出すことができ、それによってユーザが様々な圧力除去速度を設定できるようになっている。開口24のバルブを完全に開いた状態では、この構造によって定められる圧力除去速度が与えられる。開口23と24によって様々な圧力除去速度がその構造によって定められるが、開口24のバルブの開度の調整により、開口23による圧力除去速度よりも大きい、可変な圧力除去速度を得ることができる。
【0149】
図14には、調理プロセス中の圧力変化を図式的に示す。過圧力0barから開始し、圧力の臨界しきい値は0.04barである。この圧力に達すると、圧力取得装置は、この圧力値の超過を把握する。圧力取得装置は、例えば、部品6中のLED(図15も参照)が赤の連続点灯または赤点滅となるような電気信号を発生できる。この状態は時間t1からこの圧力値0.04barを再び下回る時間t4まで続く。
【0150】
時間t1後、圧力は曲線105に沿って再び上昇する。これは、図14で示すように直線的に発生する必要はなく、どのようにも発生し得る。時間t2において設定された規定圧力Pに到達すると、時間測定が開始する。蒸気が放出により逃がされる、またはエネルギー供給が減少されるために、ここから圧力は更に上昇しない(曲線106を参照)。時間測定の終了後、終了信号が発生される。圧力調理器へのエネルギー供給は、圧力pが減少するように(曲線107を参照)、手動または自動のいずれかにより遮断される。これは、ゆっくりした圧力除去のための開口23に加えて急速な圧力除去のための開口24が解放される状態、および/または、圧力調理器の温度が減少する状態で、発生し得る。基準圧力0.04barを下回った後、例えば、緑のLEDインジケータが点灯し始めるなど、適当な信号が発生される。これは、圧力調理器の圧力が実質的にない、または残留圧力が非常に低いことから、蓋3を取外して問題なく圧力調理器を開けられるということを示す。
【0151】
この緑色の信号は、連続表示させてもよいし、または点滅させてもよい。この信号は所定の時間、例えば、5分の間発生し、その後インジケータは消灯する。
【0152】
図15に、電子部品6を概略図示する。図15aは正面からみた上面を示す。時間範囲を設定するために使用される操作素子120、121が設けられている。設定時間範囲は、プラス・ボタン120を使用して、例えば、1分または1秒単位で増加できる。時間範囲は、同様に、ボタン121を使用して減少できる。
【0153】
更に、時間範囲またはこの時間範囲の残り時間が表示される表示部110が設けられている。表示部は、読みやすさを向上させるために背景照明で明るくできる。
【0154】
参照番号111、112は、様々な色をもち得る、例えばLEDなどの視覚インジケータを示す。両方の視覚インジケータ111,112は、加圧状態または減圧状態を示すために複数の色で点灯可能な一つの素子に統合してもよい。
【0155】
LEDはまた、鍋の傍らの脇の方向から視覚信号を見やすくできるように、電子部品6から上へ突出することもできる。そうすれば、作業者が信号を読むために、鍋の上のおそらく高温であり、それゆえ危険な領域に近づく必要がなくなる。この点で、小さなドームをLED用に備えるかまたはLED自体で備えるようにしてもよい。
【0156】
図15bには、回転した状態で電子部品16が示され、明確化のために操作素子120、121は削除されている。図15bでは見えるようにされた電子部品6の裏側には、凹部122がある。凹部122に隣接して、電子検出器66(図8を参照)が設けられている。凹部122により、検出器66がピンの少なくとも一部を包囲するようなピン65の配置が容易になる。検出器66がピン65を包囲する部分がより大きければ、検出がより容易にまたはより正確となる。ピン65が電子部品6に完全に包囲されてもよい(平面で見て)。この場合、ピン65が突き出すことができる凹部は、その位置が容易に特定できるように電子部品の底面に設けられる。
【0157】
電子部品6は圧力調理器1から取外し可能である。検出器66とピン65(図8に示す)は、接触せずに動作する。
【0158】
検出器66を使用して、電子部品6内のピン65の位置が取得され、それにより圧力または規定圧力が検出される。この検出の結果は、信号送信器113へ送られる。これは、接続線115を介して、視覚出力ユニット110(および/またはインジケータ111、112)の音響出力ユニット116へ接続されたり、リード線118を介してアンテナ117へ接続される。なお、アンテナのみ、または視覚インジケータのみ、もしくは音響インジケータのみ、またはこれらのいずれかの組み合わせを備えることも可能である。
【0159】
アンテナ117により、圧力に関する情報、時間情報、時間範囲が終了したことの情報、またはその他の関連情報に関する無線信号を送信することができる。
【0160】
ボタン120、121または追加のボタンを使用して、例えば、二つのボタン120,121を同時に押すことにより、時間測定を手動で開始することもできる。
【0161】
図16aに、シャフト15のくびれ16のための支持構造を示す。リーフ・スプリング133がピボット・ブラケット130の中に配置される。くびれ16はいつかの平面領域134を有する。外周上の3個の平面領域134の代わりに、1個だけ、2個、または4個以上の平面領域を備えてもよい。平面領域134は、シャフト15上のラッチ位置を特定または補足するように、リーフ・スプリング133と相互作用する。リーフ・スプリング133は、ピボット・ブラケット130内に保持される。リーフ・スプリングは、シャフト15の両側で、それぞれ二つの突起部131、132の間に挟まれて保持される。この構造を利用して、ピボット・ブラケット130に寸法上の多少の製造誤差がある場合でも、比較的薄いリーフ・スプリングで正確に保持することができる。
【0162】
図16bには、シャフト15の回転、つまり、くびれ16の回転により、真ん中の平面領域134がリーフ・スプリング133からどのように動かされ、リーフ・スプリング133をたわませるかを示す。これを実現するには、シャフトを回すときに手応えが必要である。
【0163】
図16cに、取っ手の柄部8内のピボット・ブラケット130の配置を示す。ブラケットは、上から、取っ手の柄部8の上面の内側(図示されない)によって保持されるが、この内側での保持に適したブラケットが備えられる。ピボット・ブラケット130は、脱落しないように、この位置にプレート41によって保持される。更に、接着剤または特別なラッチ手段により、取っ手の柄部8内に固定することが可能であるが、ピボット・ブラケット130はプレート41により保持されるので、ここでは省略できる。シャフト15は両矢印の方向に移動可能である。
【0164】
図2に示した取っ手の柄部7を再び拡大して図17aに示す。ここでは、取っ手の柄部8に対向する側面の溝26を拡大して示す。図17bでは、溝26の領域における取っ手の柄部7と柄部8を断面図として示す。ここで、凸部27が凹部26にぴったりと嵌まる。凹部26と凸部27を通じて、取っ手の柄部8は、図2または図17の取っ手の柄部7に対して右へ回転可能である。左への回転の場合、凸部27は凹部26の内面に突き当たるので、それ以上の回転が防止される。これは、蓋3を鍋2に正確に位置付けて、簡単に取り付けられるようにする。これを容易にする手段は、蓋と鍋に固定された部品に関連する。
【0165】
図17には、図18に関連してより詳細に説明される、リミット・ストップ素子145を示す。リミット・ストップ素子145は、下側の取っ手の柄部7に連結されている。この素子は、固定されていてもよいし、または取っ手の柄部8側のシャフト15に沿った方向に変位可能であってもよい。
【0166】
図18aと図18bには、取っ手4に組み込まれた、シャフト15に対するロック機構を示す。このロック機構は、蓋3が鍋2から取り外されている場合にシャフトの変位を防止する。ロック機構は、U字形に成形されたロック素子140を具備する。これは、シャフト15上のくびれ143に嵌まることができ、それによってロック素子140に相対するシャフト15の変位を防止する。ロック素子140は、上側の取っ手の柄部8に組み込まれており、シャフト15を解放するために、図18aの左下から右上の方向へ変位可能である。これを、図18bに示す。ロック素子140はここで、シャフト15と対比して右上へ、リミット・ストップ素子144から変位されている。リミット・ストップ素子144は、取っ手の柄部7の上面に備えられる。リミット・ストップ素子144は、リミット・ストップ素子を担持する一種のシャトル145上に設けられる。図18bに示した状態では、シャトルは、シャフト15と一緒に変位可能であり、または、シャフト15がリミット・ストップ素子144を通り過ぎて押し出されるように固定可能である。
【0167】
ロック素子140は、シャフトがロックされる位置へ向けて、例えばスプリング素子により、プリテンションをかけられる。この位置からロック素子が退避するのは、鍋2を蓋3で閉じたときのみであり、これは、蓋3が回転するときにはロック素子はリミット・ストップ素子144に突き当たるためである。蓋3が所定の位置におさまり調理位置に置かれたとき(図1を参照)、シャフト15は直線的な変位をするために解放される。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】圧力調理器の三次元概略図
【図2】分解した圧力調理器の概略的な三次元図面
【図3】圧力調理器の取っ手および蓋の概略断面図
【図4】取っ手の平面図
【図5】蓋の平面図
【図6】圧力調理器の開口を塞ぐための装置の概略図
【図7】圧力取得装置の三次元概略断面図
【図8】図7の圧力取得装置の概略断面図
【図9】図7および図8に示す圧力取得装置の三次元概略図
【図10】圧力除去バルブの概略断面図
【図11】図10の圧力除去バルブの三次元概略図
【図12】図10および図11の圧力バルブの調整機構の概略断面図
【図13】開口ラッチの各部分の三次元概略図
【図14】調理プロセス中の圧力変化を複数の特徴的な時間とともに示す概略図
【図15】時間測定装置および/または電子的圧力取得装置の二つの図
【図16a】シャフト用のピボット・ブラケットの図
【図16b】シャフト用のピボット・ブラケットの図
【図16c】シャフト用のピボット・ブラケットの図
【図17】取っ手の柄部の複数の図
【図18】ロック機構の概略図
【出願人】 【識別番号】506423970
【氏名又は名称】ダブリューエムエフ ヴェルテンベルギッシュ メタルヴァーレンファブリック アーゲー
【出願日】 平成19年7月9日(2007.7.9)
【代理人】 【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一


【公開番号】 特開2008−29837(P2008−29837A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2007−180215(P2007−180215)