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【発明の名称】 家庭用電気製品
【発明者】 【氏名】安田 真也

【氏名】南 成俊

【要約】 【課題】開放時に生じる力を分散し、破損を防止できるとともに、製品毎に同等の開放位置を確保する。

【構成】開口部18を有する本体12と、該本体12に回転可能に取り付けられて前記開口部18を開閉可能に閉塞する蓋体36とを備え、前記本体12のヒンジ接続部26と蓋体36の接続部55とを回転可能に接続した家庭用電気製品(炊飯器10)において、前記ヒンジ接続部26またはヒンジ接続部26の近傍に、前記蓋体36を横向きに受ける第1ストッパ部30と、前記蓋体36を縦向きに受ける第2ストッパ部31とを設けた構成としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する機器本体と、該機器本体に回転可能に取り付けられて前記開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とを備え、前記機器本体のヒンジ接続部と蓋体の接続部とを回転可能に接続した家庭用電気製品において、
前記ヒンジ接続部またはヒンジ接続部の近傍に、前記蓋体を横向きに受ける第1ストッパ部と、前記蓋体を縦向きに受ける第2ストッパ部とを設けたことを特徴とする家庭用電気製品。
【請求項2】
前記ヒンジ接続部は、ヒンジピンを貫通させる両側の軸受部と、これら軸受部の後側に位置するカバー部とを備え、
前記第1ストッパ部は、軸受部において縦方向に延びる前端縁であり、前記第2ストッパ部は、前記カバー部の横方向に延びる先端縁であることを特徴とする家庭用電気製品。
【請求項3】
前記第2ストッパ部を、前記蓋体が第1ストッパ部に当接した後に、当接するように設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の家庭用電気製品。
【請求項4】
前記第2ストッパ部を、ヒンジピンの軸芯から縦方向に離れた位置に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の家庭用電気製品。
【請求項5】
前記蓋体の外周壁に、第2ストッパ部に当接する当接部を縦方向に延びるように設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の家庭用電気製品。
【請求項6】
前記当接部を、前記ヒンジピンの中央から軸芯と直交する向きに延びる中心線に対して対称位置に設けたことを特徴とする請求項5に記載の家庭用電気製品。
【請求項7】
前記ヒンジ接続部を、前記機器本体の外装体に一体に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の家庭用電気製品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器や電気ポットなどの家庭用電気製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の家庭用電気製品に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0003】
【特許文献1】特開2001−178623号公報
【0004】
この特許文献には、炊飯器本体に回動可能に取り付けられ、ヒンジスプリングによって常に開き方向に付勢された蓋体を有する炊飯器において、蓋体を開放操作した際に、蓋体が必要以上に開放されて、外装体を構成する部品が破損したり、ヒンジ接続部内を通した配線が破断することを防止できるようにした構成が記載されている。
【0005】
具体的には、ヒンジ接続部を覆うカバーに段部を設け、この段部の水平方向に延びる上面を、蓋体の上カバーの後端縁が垂直方向に当接するストッパ部としている。また、この特許文献の従来技術の欄には、ヒンジ接続部の前部に蓋体の下カバーの後端縁が水平方向に当接するストッパ部を設けた構成が記載されている。
【0006】
しかしながら、この特許文献における蓋体の停止構造において、蓋体の一部を垂直方向に受けるストッパ部で停止させる場合、部品の組立精度のバラツキにより、蓋体の開放可能な角度が製品毎に異なるという問題がある。また、蓋体の一部を水平方向に受けるストッパ部で停止させる場合、蓋体またはヒンジ接続部の構成部分の肉厚である面で力を受けることになるため、外装体を構成する部品が破損するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、開放時に生じる力を分散し、破損を防止できるとともに、製品毎に同等の開放位置を確保可能な家庭用電気製品を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の家庭用電気製品は、開口部を有する機器本体と、該機器本体に回転可能に取り付けられて前記開口部を開閉可能に閉塞する蓋体とを備え、前記機器本体のヒンジ接続部と蓋体の接続部とを回転可能に接続した家庭用電気製品において、前記ヒンジ接続部またはヒンジ接続部の近傍に、前記蓋体を横向きに受ける第1ストッパ部と、前記蓋体を縦向きに受ける第2ストッパ部とを設けた構成としている。
【0009】
本発明の家庭用電気製品では、蓋体を横向きに受ける第1ストッパ部と、蓋体を縦向きに受ける第2ストッパ部とを設けているため、蓋体の開放時に生じる力を各ストッパ部で分散できる。そのため、構成部品の破損を防止できるうえ、蓋体を横向きに受ける第1ストッパ部により、蓋体の開放位置を正確に位置決めできる。
【0010】
具体的には、前記ヒンジ接続部は、ヒンジピンを貫通させる両側の軸受部と、これら軸受部の後側に位置するカバー部とを備え、前記第1ストッパ部は、軸受部において縦方向に延びる前端縁であり、前記第2ストッパ部は、前記カバー部の横方向に延びる先端縁であることが好ましい。このようにすれば、各ストッパ部の面積を十分に確保できる。また、この構成は、平面視円形状など、外形が曲線状をなす蓋体の場合に、最も大きな当接面積を確保できるため、有効である。
【0011】
また、前記第2ストッパ部を、前記蓋体が第1ストッパ部に当接した後に、当接するように設けることが好ましい。このようにすれば、各製品毎の開放位置を確実に一致させることができ、更にヒンジ接続部の強度を向上することができる。
【0012】
さらに、前記第2ストッパ部を、ヒンジピンの軸芯から縦方向に離れた位置に設けることが好ましい。このようにすれば、第2ストッパ部で受ける力を軽減させることができる。
【0013】
また、前記蓋体の外周壁に、第2ストッパ部に当接する当接部を縦方向に延びるように設けることが好ましい。
この場合、前記当接部を、前記ヒンジピンの中央から軸芯と直交する向きに延びる中心線に対して対称位置に設けることが好ましい。
このようにすれば、湾曲した形状をなす蓋体に対して複数の当接部を設けることにより、希望に応じて第2ストッパ部での接触面積を増大できる。
【0014】
さらに、前記ヒンジ接続部を、前記機器本体の外装体に一体に設けることが好ましい。このようにすれば、ヒンジ接続部の強度を向上することができるうえ、組付誤差に伴う蓋体の開放角度の誤差を低減できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の家庭用電気製品では、蓋体を横向きに受ける第1ストッパ部と、蓋体を縦向きに受ける第2ストッパ部とを設け、蓋体の開放時に生じる力を各ストッパ部で分散できるようにしているため、構成部品の破損を防止できるうえ、蓋体の開放位置を正確に位置決めできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】
図1および図2は、本発明の実施形態に係る家庭用電気製品である炊飯器10を示す。この炊飯器10は、炊飯鍋11を着脱可能に収容する炊飯器本体12と、該炊飯器本体12の上端開口を閉塞する蓋体36とを備えたものである。
【0018】
前記炊飯器本体12は、図2に示すように、鏡面仕上げを施した金属(ステンレス)製の筒体からなる胴体13と、胴体13の底に配設した底体15と、胴体13の上端開口に配設した円環状の肩体17とを有する外装体を備えている。
【0019】
前記胴体13は、金属板を絞り加工により下部の直径を徐々に小さくした略円筒形状のものである。この胴体13の上端縁には、肩体17を固定するために、水平方向外向きに突出するフランジ部14が設けられている。
【0020】
前記底体15は、胴体13の下部に配設される受皿形状をなす難燃性および非導電性を有する樹脂製のもので、その底には略球状に突出する脚部16が周方向に等間隔で設けられている。
【0021】
前記肩体17は、図3および図4に示すように、胴体13のフランジ部14にネジ止めにより固定される樹脂製のものである。この肩体17は、その中央に炊飯鍋11を着脱可能に装着するための開口部18が設けられている。また、肩体17の正面側には、蓋体36を開放不可能にロックするためのロック爪部19が設けられている。この肩体17は胴体13より外方に突出するように形成され、その突出部分正面側に操作パネル部20が設けられている。この操作パネル部20は、肩体17に設けた孔に別体の操作部材21a〜21eを配設するとともに、これら操作部材21a〜21eの背部(内部)にスペーサセット22が配設され、このスペーサセット22の背部にスイッチを実装したスイッチ基板23が配設されている。
【0022】
また、肩体17の背面側には、ヒンジピン24により後述する蓋体36を開閉可能に軸着し、一対のヒンジスプリング25,25により蓋体36を開放方向に付勢するヒンジ接続部26が一体に設けられている。このヒンジ接続部26は、両側の軸受部27と、これら軸受部27の後側に位置するカバー部28と、軸受部27の前側に位置する前壁部29とを備えた平面視略長方形状の枠体からなる。前記軸受部27の前端縁は、縦方向である垂直方向に延びる直線縁からなり、その上部が後述する蓋体36の開放時に該蓋体36を横方向である水平方向に受ける第1ストッパ部30を構成する。前記カバー部28の先端縁は、略水平方向に延びる若干上向きに湾曲した円弧縁からなり、その一部が蓋体36の開放時に該蓋体36を垂直方向に受ける第2ストッパ部31を構成する。具体的には、カバー部28は、蓋体36を垂直上方から受け止めることによる下向きの負荷に対抗するための垂直壁部28aと、この垂直壁部28aに加わる負荷を分散させるとともに外観の装飾性を具備させる湾曲壁部28bとを備えた略逆V字形状のものである。これら壁部28a,28bの交差部分からなる第2ストッパ部31は、第1ストッパ部30に蓋体36の第1当接部57が当接した後に、蓋体36の第2当接部58が当接するように設定されている。また、第2ストッパ部31を構成するカバー部28の上端縁は、外観を損なわない程度でできる限り上向きに湾曲(突出)した縁として構成することにより、ヒンジピン24の軸芯から垂直方向に離れた位置で蓋体36に当接するように構成している。
【0023】
さらに、本実施形態のヒンジ接続部26には、前壁部29の上端中央からカバー部28の中間部分にかけて延び、ヒンジスプリング25による蓋体36の開放を制動する弾性部32が設けられている。この弾性部32は、前壁部29から上向きに延びて蓋体36に当接する弾性当接部33と、この弾性当接部33から下向きに湾曲した略L字形状の弾性支持部34とを有する。
【0024】
図1に示すように、前記胴体13、底体15および肩体17からなる炊飯器本体12の外装体の内部には、肩体17の開口部18から下向きに延びる内胴35が配設され、この内胴35の底に加熱ヒータを配設した略椀状の加熱板(図示せず)が配設されるとともに、該加熱板の中央に炊飯鍋11の温度を検出する温度センサ(図示せず)が貫通するように配設されている。
【0025】
前記蓋体36は、炊飯器本体12に対して背面側のヒンジ接続部26で開閉可能に軸着され、炊飯器本体12の開口部18、具体的には、内部に装着した炊飯鍋11の開口縁を密閉状態に閉塞する平面視円形状のもので、第1蓋部材37と、該第1蓋部材37の上側に配設される第2蓋部材59と、該第2蓋部材59の上側表面に配設される装飾カバー68とを備えている。
【0026】
前記第1蓋部材37は、図3から図5に示すように、肩体17の開口部18を含む上端の凹部を覆う平面視円形状をなす樹脂製のものである。この第1蓋部材37は、上向きに隆起した形状をなし、その隆起面38の下端縁から外向きに突出した外周縁部39は、後述する装飾カバー68より僅かに小さい円形状に形成され、外から目視できないように構成されている。この第1蓋部材37の上面には、後述する第2蓋部材59の下面に当接する補強リブ40が平面視で格子状をなすように突設されている。また、第1蓋部材37には、ネジ挿通孔41が設けられるとともに、下部には内蓋取付部42が設けられている。なお、この内蓋取付部42に取り付ける内蓋43は、図1に示すように、金属製の内蓋本体44の外周部に炊飯鍋11の開口縁をシールするシール部材45を配設するとともに、後述する第2蓋部材59の排気部63に進入される排気部材46を配設したものである。
【0027】
そして、この第1蓋部材37の正面側の隆起面38には、蓋体36を開放操作するための操作釦47を回動可能に受ける軸受部48が設けられている。この軸受部48の下側には、操作釦47のロック部47aを貫通させる貫通孔49が設けられている。また、軸受部48の背面側には、補強リブ40が設けられていない矩形状の空間からなる操作釦配設部50が設けられている。さらに、この操作釦配設部50の背部には、キックバネ51を収容する凹部52が設けられている。
【0028】
また、この第1蓋部材37の背面側には、第2蓋部材59の排気部63に接続する排気筒部53が設けられるとともに、その背部にヒンジ接続部26に開閉可能に取り付けるための接続部55,55が設けられている。排気筒部53には、一対のヒンジスプリング25の付勢端部を引っ掛ける係止部54が両側に延びるように設けられている。なお、ヒンジスプリング25の他の付勢端部は、ヒンジ接続部26の垂直壁部28aに係止される。前記接続部55,55は、肩体17のヒンジ接続部26において軸受部27の外側に位置されるように、隆起面38から外向きに一体的に突出された一対の板からなる。この接続部55,55の外側には、下端縁から外周縁部39にかけて延びる補強板部56が設けられ、この補強板部56上に後述する第2蓋部材59の係止部が設けられている。また、接続部55,55の内側には、前記隆起面38の外周縁にかけて延び、蓋体36の開放時にヒンジ接続部26の第1ストッパ部30に対して水平方向に当接する第1当接部57が設けられている。さらに、これら接続部55,55の間に位置する第1蓋部材37の外周壁である隆起面38には、下端近傍から略垂直方向に延びる縁を有するリブ状をなす一対の第2当接部58,58が一体に設けられている。これら第2当接部58,58は、接続部55の軸孔55a,55a間に貫通されるヒンジピン24の中央から軸芯と直交する正面向きに延びる中心線に対して対称位置に設けられている。この第2当接部58,58は、前述のように、第1当接部57が第1ストッパ部30に当接した後に、第2ストッパ部31に対して垂直方向に当接するように、その背面側への突出量Tを設定している。
【0029】
前記第2蓋部材59は、第1蓋部材37の外(上)側にネジ止めにより固定される樹脂製のものであり、図5に示すように、上向きに湾曲した円板状をなし、第1蓋部材37のネジ挿通孔41との対応位置には、ネジを締め付ける筒状のネジ止め部60が設けられている。この第2蓋部材59の上面には、同心円からなる複数の環状リブ61と、これら環状リブ61の中心から放射状に延びる放射状リブ62とが設けられている。また、第2蓋部材59の背面側には、肩体17のヒンジ接続部26および第1蓋部材37の排気筒部53および接続部55を覆うように扇型形状とした排気部63が設けられている。さらに、第2蓋部材59の側面には、垂直下向きに延びる側壁部64が設けられ、この側壁部64に下向きに湾曲するように突出する弾性係止片65が設けられている。なお、第2蓋部材59の正面側外周縁は、弾性は殆ど具備しない幅広の係止片66を構成する。また、第2蓋部材59の正面側中央には、第1蓋部材37の軸受部48に配設した操作釦47を露出させるための露出部67が設けられている。
【0030】
前記装飾カバー68は、胴体13と同様に鏡面仕上げを施した金属(ステンレス)製のもので、第2蓋部材59の排気部63および露出部中の操作釦47を除く蓋体36の全面を覆う形状のものである。この装飾カバー68は、上向きに湾曲する平面視円形状のもので、第2蓋部材59の排気部63と対応する位置には扇形状の切欠部69が設けられるとともに、露出部と対応する位置には露出孔70が設けられている。また、切欠部69において最も中心に近い内端である頂部、および、露出孔70において最も中心に近い内端には、折返部の先端から更に下向きに突出する係合爪71が設けられている。そして、切欠部69を除く外周縁には、径方向内側に向けて水平方向に突出するフランジ部72が設けられている。
【0031】
本実施形態では、蓋体36が炊飯器本体12に対して略水平方向に延びる閉じ状態から、ヒンジ接続部26を中心として略60度開いた状態で、蓋体36の隆起面38が弾性当接部33に当接し、ヒンジスプリング25による開放速度を制動する。そして、略90度まで開いた状態で、蓋体36の第1当接部57が肩体17の第1ストッパ部30に当接する。この状態から、蓋体36を背面側に向けて更に略5度傾けると、第2ストッパ部31に当接するように構成している。
【0032】
前記構成の炊飯器10は、ユーザがキックバネ51の付勢力に抗して操作釦47を下向きに操作すると、ロック部47aと肩体17のロック爪部19とのロックが解除される。そうすると、蓋体36は、ヒンジスプリング25,25の付勢力によって第1蓋部材37に設けた係止部54が上向きに押し上げられて開放する。
【0033】
そして、蓋体36の開放が進むと、弾性部32が第1蓋部材37の隆起面38に当接することにより、その開放速度(力)が制動される。その後、図6および図7に示すように、第1蓋部材37の第1当接部57が肩体17の第1ストッパ部30に対して水平(横)方向に力を受けるように当接することにより、蓋体36が略垂直方向に延びるように開放した状態になる。
【0034】
この開放状態は、蓋体36を横向きに受ける第1ストッパ部30により、蓋体36の開放位置を正確に位置決めできる。また、この状態で、ユーザが蓋体36を更に開放される方向に力を加えた場合には、更に第1蓋部材37の第2当接部58が肩体17の第2ストッパ部31に対して垂直(縦)方向に力を受けるように当接する。そのため、蓋体36の開放により生じる力を各ストッパ部30,31で分散できる。また、第1ストッパ部30はヒンジ接続部26において垂直方向に延びる軸受部27であるとともに、第2ストッパ部31はカバー部28の上端縁であるため、平面視円形状とした蓋体36との接触面積を十分に確保できる。その結果、構成部品である肩体17および第1蓋部材37の破損を確実に防止できる。
【0035】
ここで、本実施形態の炊飯器10を含む近年の家庭用電気製品は、小型化を図ることが前提であるため、第1当接部57の面積を大きくすることはできない。しかし、本実施形態では、軸受部27の縦方向に延びる前端縁を第1ストッパ部30としているため、前述のように面積が小さい第1当接部57との当接面積も十分に確保することができる。そして、このような構成は、本実施形態のように、外形が曲線状をなす平面視円形状の蓋体36の場合に、最も大きな当接面積を確保できるため、有効である。
【0036】
また、本実施形態では、蓋体36は、第1ストッパ部30に当接した後に第2ストッパ部31に当接するように構成している。そのため、製品毎の開放位置を確実に一致させることができるうえ、更にヒンジ接続部の強度を向上することができる。しかも、ヒンジ接続部26は、前記炊飯器本体12の外装体を構成する肩体17に一体に設けているため、ヒンジ接続部26の強度を向上することができるうえ、組付誤差に伴う蓋体36の開放角度の誤差を低減できる。
【0037】
さらに、第2ストッパ部31を、ヒンジピン24の軸芯から縦方向に離れた位置に設けているため、第2ストッパ部31で受ける力を軽減できる。しかも、垂直方向に延びるカバー部28の垂直壁部28aは、蓋体36からの負荷を垂直方向に受けるため、その抗力は強く、破損を確実に防止できる。さらに、第2ストッパ部31に当接する第2当接部58は、第1蓋部材の隆起面38に対して垂直方向に延びるように設けられ、更に対称位置に設けているため、外周縁が湾曲した形状をなす蓋体36に対して希望数の第2当接部58を設けることにより、垂直方向に受ける第2ストッパ部31の接触面積を希望に応じて増大できるため、確実に肩体17または第1蓋部材37の破損を防止できる。
【0038】
なお、本発明の家庭用電気製品は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0039】
例えば、蓋体36を水平方向に受ける第1ストッパ部30および垂直方向に受ける第2ストッパ部31は、それぞれヒンジ接続部26の一部を兼用するように設けたが、ヒンジ接続部26の近傍に専用のストッパ部を設けてもよい。
【0040】
また、本発明では、上端開口の炊飯器本体12と蓋体36との関係および構成を明確にするために、垂直方向を縦方向とし、水平方向を横方向と規定したが、水平方向の幅を縦方向、水平方向の奥行きを横方向としてもよく、その方向性は希望に応じて変更が可能である。
【0041】
また、前記実施形態では、本発明の特徴である蓋体36のヒンジ接続構造を炊飯器10に適用したが、電気ポットにも適用可能である。言い換えれば、本発明は炊飯器10に限られず、開口部を有する機器本体と、該機器本体に回転可能に取り付けられる蓋体とを備えた家庭用電気製品であれば、いずれにも適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る家庭用電気製品である炊飯器を示す要部断面図である。
【図2】図1の炊飯器を示す斜視図である。
【図3】肩体と第1蓋部材との関係を示す平面図である。
【図4】肩体と第1蓋部材とを示す分解斜視図である。
【図5】蓋体の分解斜視図である。
【図6】開放状態の蓋体と肩体とを示す断面図である。
【図7】開放状態の蓋体と肩体とを示す背面図である。
【符号の説明】
【0043】
10…炊飯器(家庭用電気製品)
12…炊飯器本体
13…胴体
15…底体
17…肩体
18…開口部
24…ヒンジピン
25…ヒンジスプリング
26…ヒンジ接続部
27…軸受部
28…カバー部
29…前壁部
30…第1ストッパ部
31…第2ストッパ部
32…弾性部
36…蓋体
37…第1蓋部材
38…隆起面
47…操作釦
55…接続部
57…第1当接部
58…第2当接部
59…第2蓋部材
68…装飾カバー
【出願人】 【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
【出願日】 平成18年7月24日(2006.7.24)
【代理人】 【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏

【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司


【公開番号】 特開2008−23177(P2008−23177A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−200832(P2006−200832)