| 【発明の名称】 |
簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック |
| 【発明者】 |
【氏名】大羽 正人
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| 【要約】 |
【課題】抽出液に不要な渋みが出てしまうということがなく、使用前の状態において嵩張らない様な簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックを低コストで提供する。
【構成】簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1は、コーヒー豆封入体10と支持具20とをセットにして袋2に個包装したものである。コーヒー豆封入体10は、半球形状の茶漉し様を呈するお椀状の本体11の開口部の周囲にリング状の鍔12を備えた不織布成形体13内に、コーヒー豆を約8g収容し、開口部を不織布シート14を若干撓ませた状態でヒートシールした密封体構造となっている。支持具20は、表面を撥水加工した厚紙を円盤状に打ち抜くと共に、周囲を残して中心から放射状に多数の切れ目21を入れて三角形状の多数の舌片22を備えさせたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に、茶、コーヒー等の嗜好性飲料を抽出するための素材を封入した嗜好性飲料抽出用素材封入体と、該嗜好性飲料抽出用素材封入体を湯飲み、ティーカップ、コーヒーカップ、マグカップなどの飲用食器の上にセットするための支持具とをセットにして個包装したものであって、以下の構成を備えていることを特徴とする簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (1−1)前記嗜好性飲料抽出用素材封入体は、お椀状の本体の開口部の周囲に鍔を備えた不織布成形体内に、前記嗜好性飲料抽出用の素材を収容し、前記開口部を不織布シートで塞いだ密封体であること。 (1−2)前記不織布成形体は、合成樹脂繊維を主成分とする不織布を加熱・加圧した成形体によって形成されていること。 (1−3)前記不織布シートは、親水性素材又は疎水性素材に対して親水加工がなされた不織布であること。 (1−4)前記支持具は、前記嗜好性飲料抽出用素材粉末封入体の前記鍔の外径よりも大きな厚紙であって、周囲を残して中心から放射状に多数の切れ目を入れて三角形状の多数の舌片を備えさせたものであること。 【請求項2】 さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1記載の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (2−1)前記不織布成形体は、メルトブロー不織布の両面にスパンボンド不織布を積層したものによって形成されていること。 (2−2)前記不織布シートは、親水性加工がなされたスパンボンド不織布であること。 【請求項3】 さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (3−1)前記不織布成形体は、不織布に対して加熱成形加工を施すことによって形成された半球形の茶漉し様の本体の開口部周縁にリング状の鍔が一体に成形されたものであること。 (3−2)前記半球形の茶漉し様の本体は、内部に収容される前記嗜好性飲料抽出用の素材が注湯によって膨張した状態においても空隙を残し得る容量とされていること。 (3−3)前記不織布シートは、前記開口部を覆う部分の面積が、該開口部の面積よりも大きく、中心部が窪む様に前記リング状の鍔にヒートシールによって周辺部を固定されていること。 【請求項4】 さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項3記載の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (4−1)前記支持具は、前記リング状の鍔部の外径以上の直径を有する円盤状の厚紙に、前記切れ目を、少なくとも、前記リング状の鍔の内径に達する長さを有する様に形成したものであること。 【請求項5】 さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (5−1)前記支持具の前記周囲の部分に、該周囲の部分と前記三角形状の舌片の部分とを折り曲げる際の補助となり得る折り目線を形成したこと。 【請求項6】 さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パック。 (6−1)前記嗜好性飲料抽出用素材がドリップ用に挽いたコーヒー豆であること。 (6−2)前記挽いたコーヒー豆の収容量が、6g〜10gであること。 (6−3)前記本体が、前記6g〜10gの挽いたコーヒー豆が注湯によって膨張したときにも空隙を残し得る容量とされていること。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、湯飲み、ティーカップ、コーヒーカップ、マグカップなどの飲用食器の上にセットしてお湯を注ぐことによって、茶、コーヒーなどの嗜好性飲料を抽出する様に構成された簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、コーヒーメーカー等を用いなくてもドリップ式コーヒーを楽しむことができる様に、ドリップ用に挽いたコーヒー豆を封入したコーヒーバッグを備えた簡易ドリップ式コーヒー抽出パックとして種々の提案がある。 【0003】 例えば、図6(A),(B)に示す様に、密閉されたコーヒーバッグをカップに注いだ湯の中に浸してコーヒーを抽出するティーバッグ形式のものが提案されている(特許文献1,2)。 【0004】 また、図6(C)〜(F)に示す様に、コーヒーバッグの口を開くと共に、バッグ側面に一体に固定されている紙製支持具を開いてカップの縁に引っ掛けることでバッグをカップ内に垂れ下がる様にセットし、バッグの開口から湯を注いでコーヒーを抽出する垂れ下げ形式のものも提案されている(特許文献3〜6)。 【0005】 さらに、図7(A)〜(F)に示す様に、コーヒーバッグの口を開くと共に、バッグに一体に固定されている紙製支持具を開いてカップの上にバッグを載せる様にセットし、バッグの開口した口から湯を注いでコーヒーを抽出する載置形式のものも提案されている(特許文献7〜12)。 【0006】 また、図8(A)〜(C)に示す様に、密閉されたコーヒーバッグの周囲に湯を滞留させることのできるカップ部を形成できる様な紙製支持具を備えている密閉載置形式のものも提案されている(特許文献13〜15)。 【特許文献1】特開平10−194336 【特許文献2】特開平11−346927 【特許文献3】特許第3060256号 【特許文献4】特開平8−98770 【特許文献5】特開平10−165309 【特許文献6】特開2002−336127 【特許文献7】特開平9−131263 【特許文献8】特開平10−85136 【特許文献9】特開2002−360432 【特許文献10】特開2002−360433 【特許文献11】特開2003−164378 【特許文献12】特開2004−24763 【特許文献13】特開平5−123260 【特許文献14】特開平10−127496 【特許文献15】特許第3508851号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、特許文献1〜6のタイプのものは、カップの湯の中に浸した状態でコーヒーを抽出するので、渋みが出てしまうという問題がある。 【0008】 また、特許文献3〜12のものは、バッグの口を開いて使用するため、湯を勢いよく注ぎ込んだときにコーヒー豆の粉末が溢れ出して、抽出したコーヒーに混入したり、カップ、ソーサー、テーブル等を汚すという問題がある。 【0009】 特許文献13〜15のものは、コーヒー豆の粉末が溢れ出すといった問題はない。しかし、特許文献13のものは紙製のカップ型容器本体を備えることから嵩張るという問題がある。また、特許文献14,15のものは折り畳み式あるいは伸縮式なので嵩張る問題はないものの、製造工数が多くなり、コスト高になるという問題がある。 【0010】 そこで、本願は、抽出液に不要な渋みが出てしまうということがなく、使用前の状態において嵩張らず、しかも製造工数が少なくて低コストで製造することのできる簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックを提供することを目的としてなされた。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記目的を達成するためになされた本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、内部に、茶、コーヒー等の嗜好性飲料を抽出するための素材を封入した嗜好性飲料抽出用素材封入体と、該嗜好性飲料抽出用素材封入体を湯飲み、ティーカップ、コーヒーカップ、マグカップなどの飲用食器の上にセットするための支持具とをセットにして個包装したものであって、以下の構成を備えていることを特徴とする。 (1−1)前記嗜好性飲料抽出用素材封入体は、お椀状の本体の開口部の周囲に鍔を備えた不織布成形体内に、前記嗜好性飲料抽出用の素材を収容し、前記開口部を不織布シートで塞いだ密封体であること。 (1−2)前記不織布成形体は、合成樹脂繊維を主成分とする不織布を加熱・加圧した成形体によって形成されていること。 (1−3)前記不織布シートは、親水性素材又は疎水性素材に対して親水加工がなされた不織布であること。 (1−4)前記支持具は、前記嗜好性飲料抽出用素材粉末封入体の前記鍔の外径よりも大きな厚紙であって、周囲を残して中心から放射状に多数の切れ目を入れて三角形状の多数の舌片を備えさせたものであること。 【0012】 (1−1)〜(1−4)の構成を備えた本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックを使用するに際しては、まず、セットで個包装された嗜好性飲料抽出用素材封入体と支持具とを取り出す。次に、支持具の三角形状の舌片の部分を指で押して下方に折り曲げ、この部分に嗜好性飲料抽出用素材封入体をお椀状の本体を下にして上から嵌め込む。これによって、封入体は、舌片によって舌から支えられた状態にセットされる。そして、この支持具の周囲の部分をコーヒーカップなどの飲用食器の縁に載せる様にしてセットし、封入体上面の不織布シートの中心付近に湯を注ぐ。すると、不織布シートは、湯を容易に通過させる。そして、不織布シートを通過した湯は、お椀状の本体内に溜まりながらお椀状本体の底部中心付近から抽出液となって飲用食器内に滴下する。 【0013】 本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、密封状態の嗜好性飲料抽出用素材を用いるので、当該素材が溢れ出すことがない。また、飲用食器の上端縁に水平にセットされた支持具の中心部に封入体を嵌め込んでいるので、封入体が大きく飲用食器内に垂れ下がって抽出液に浸ってしまうということがなく、嗜好性飲料に渋みが出てしまうこともない。そして、支持具は、個包装した状態では平板状であるから、嵩張るということもない。また、支持具の三角形状の舌片の部分を押し曲げると、支持具の周囲の部分は自然に若干上方に反る。従って、周囲の部分が側方への抽出液の溢れ出しを防止する土手の役割も果たす。そして、支持具に切れ目を入れる工程はプレス機によって実施でき、その後折り畳む等の作業が不要なので少ない工数で製造することができる。 【0014】 なお、本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックを使用する際に、多数の三角形状の舌片を、一つおきに大きく折り曲げてやると、飲用食器の内面にしっかりと支持させた状態とすることができる。また、舌片の内の隣合うもののいくつかを大きく折り曲げて、これらで飲用食器の縁を挟む様にセットすれば、浅い飲用食器に対して、お椀状の本体の底面の高さを十分に確保することもできる。 【0015】 本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、さらに、以下の構成をも備えるとよい。 (2−1)前記不織布成形体は、メルトブロー不織布の両面にスパンボンド不織布を積層したものによって形成されていること。 (2−2)前記不織布シートは、親水性加工がなされたスパンボンド不織布であること。 【0016】 (2−1),(2−2)の構成をも備えた簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックによれば、開口部を塞ぐ不織布シートは湯の透過性を良好に発揮し、一方、お椀状の本体を構成する不織布成形体は、湯をある程度貯留する性質を的確に発揮でき、収容した茶葉やコーヒーを湯で膨潤させ、蒸らし効果を的確に発揮する。従って、抽出された飲料は風味・コクの高いものとなる。 【0017】 これらの本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、さらに、以下の構成をも備えるとよい。 (3−1)前記不織布成形体は、不織布に対して加熱成形加工を施すことによって形成された半球形の茶漉し様の本体の開口部周縁にリング状の鍔が一体に成形されたものであること。 (3−2)前記半球形の茶漉し様の本体は、内部に収容される前記嗜好性飲料抽出用の素材が注湯によって膨張した状態においても空隙を残し得る容量とされていること。 (3−3)前記不織布シートは、前記開口部を覆う部分の面積が、該開口部の面積よりも大きく、中心部が窪む様に前記リング状の鍔にヒートシールによって周辺部を固定されていること。 【0018】 (3−1)〜(3−3)の構成をも備えた簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックによれば、加熱成形加工によって半球形の茶漉し様に成形された不織布成形体は、自然とお椀状の本体の底部中心付近の厚さが薄くなり、抽出液を底部中心付近に集中させて滴下させる。また、この半球形の茶漉し用の本体は、内部に収容される嗜好性飲料抽出用の素材が注湯によって膨張した状態においても空隙を残し得る容量とされているので、注いだ湯がオーバーフローすることなく適度な蒸らし効果を発揮し得る様に貯留することができる。また、開口部を覆う不織布シートは中心部が窪む様にリング状の鍔にヒートシールによって周辺部を固定されているので、湯を注ぎ易い。従って、この(3−1)〜(3−3)をも備えた簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックによれば、嗜好性飲料の抽出作業が容易で、しかも、適度な蒸らし効果により、風味とコクの高い飲料を容易に抽出することができる。 【0019】 これらの本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、さらに、以下の構成をも備えるとよい。 (4−1)前記支持具は、前記リング状の鍔部の外径以上の直径を有する円盤状の厚紙に、前記切れ目を、少なくとも、前記リング状の鍔の内径に達する長さを有する様に形成したものであること。 【0020】 (4−1)の構成をも備えた簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックによれば、切れ目が十分に長いので、嗜好性飲料抽出用素材封入体を安定性よく装着することができる。また、十分な長さの切れ目があるので、お椀状の本体の側面部分から抽出液が溢れることもなく、カップ、ソーサー、テーブル等を抽出液で汚すことなく嗜好性飲料の抽出を行うことができる。また、円盤状の支持具とすることにより、カップの上にセットする際に、カップの中心にお椀状の本体の中心を合わせ易い。 【0021】 これらの本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、さらに、以下の構成をも備えるとよい。 (5−1)前記支持具の前記周囲の部分に、該周囲の部分と前記三角形状の舌片の部分とを折り曲げる際の補助となり得る折り目線を形成したこと。 【0022】 (5−1)の構成を備えさせるのも、プレスで可能であるから、工数増加の問題は生じない。一方、(5−1)の構成をも備えた簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックによれば、周囲の部分を上に立ち上げ、舌片の部分を下に垂れ下がる状態に折り曲げるのが容易となり、前述した様な土手としての機能をより的確に発揮させたり、飲用食器の内面に支持させたり、飲用食器の縁を挟む様にセットするといった用い方が容易となる。 【0023】 これらの本発明の簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックは、さらに、以下の構成をも備えると簡易ドリップ式コーヒー抽出パックとして、香り高くコクのある美味なコーヒーの抽出に適したものとなる。 (6−1)前記嗜好性飲料抽出用素材がドリップ用に挽いたコーヒー豆であること。 (6−2)前記挽いたコーヒー豆の収容量が、6g〜10g(より望ましくは8g前後)であること。 (6−3)前記本体が、前記6g〜10g(より望ましくは8g前後)の挽いたコーヒー豆が注湯によって膨張したときにも空隙を残し得る容量(望ましくは、コーヒー豆の嵩の2倍以上、より望ましくは2.5倍以上)とされていること。 【発明の効果】 【0024】 本発明によれば、抽出液に不要な渋みが出てしまうということがなく、使用前の状態において嵩張らない様な簡易ドリップ式嗜好性飲料抽出パックを、低コストで提供することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0025】 本発明を簡易ドリップ式コーヒー抽出パックに適用した実施形態を説明する。実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1は、図1に示す様に、ドリップ用に挽いたコーヒー豆を封入したコーヒー豆封入体10と、このコーヒー豆封入体10を、コーヒーカップやマグカップの上にセットするための支持具20とをセットにして袋2に個包装したものである。 【0026】 コーヒー豆封入体10は、半球形状の茶漉し様を呈するお椀状の本体11の開口部の周囲にリング状の鍔12を備えた不織布成形体13内に、挽いたコーヒー豆を約8g収容し、開口部を不織布シート14で塞いだ密封体構造となっている。 【0027】 不織布成形体13は、メルトブロー不織布の両面にスパンボンド不織布を積層したもの(以下、「SMS積層不織布」という。)を、エンボス加工によって加熱・加圧して成形されている。また、本体11は、中に封入する約8gの挽いたコーヒー豆の嵩の2.5倍以上の容量とされている。これは、注湯によってコーヒー豆が約2倍に膨張することから、その場合にもさらに湯を注ぎ得る様な空隙を残すためである。この本体11の容量は、コーヒー豆の嵩の3倍以上とすることもできる。また、コーヒー豆の嵩の2倍以上であれば、コーヒー豆自体は中挽き又は細挽きとされていることから、挽いたコーヒー豆の粒がそれぞれ2倍程度に膨張したとしても、粒と粒の間に空隙が残るから、本体11の容量は、最低2倍以上あれば足りる。 【0028】 開口部を塞ぐ不織布シート14としては、親水性加工がなされたスパンボンド不織布を用いている。また、この不織布シート11は、開口部を覆う部分の面積が、開口部の面積よりも大きく、中心部が窪む様にリング状の鍔12にヒートシールによって周辺部を固定されている。 【0029】 支持具20は、コーヒー豆封入体10のリング状の鍔12の外径よりも大きな円盤状の厚紙であって、周囲を残して中心から放射状に多数の切れ目21を入れて三角形状の多数の舌片22を備えさせたものである。切れ目21を、コーヒー豆封入体10のリング状の鍔12の内径に達する長さを有する様に形成されている。また、この切れ目21の外側端の位置に、円形の折り目線23が形成されている。なお、この支持具20を構成する厚紙には、表面処理によって撥水加工が施されている。 【0030】 実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1を使用するに際しては、まず、セットで個包装されたコーヒー豆封入体10と支持具20とを袋2から取り出す。次に、支持具20の三角形状の舌片22の部分を指で押して下方に折り曲げ、この部分にコーヒー豆封入体10をお椀状の本体11を下にして上から嵌め込む。これによって、コーヒー豆封入体10は、舌片22によって舌から支えられた状態にセットされる。そして、図2に示す様に、この支持具20の周囲の部分をマグカップ3の縁に載せる様にしてセットし、コーヒー豆封入体10の上面の不織布シート14の中心付近に湯を注ぐ。すると、不織布シート14は、湯を容易に通過させ、湯はお椀状の本体11内に溜まりながらお椀状本体11の底部中心付近から抽出液となってマグカップ3内に滴下する。 【0031】 実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1は、密封状態のコーヒー豆を用いるので、挽いたコーヒー豆の粒が溢れ出すということがない。また、マグカップ3の上端縁に水平にセットされた支持具20の中心部にコーヒー豆封入体10を嵌め込んでいるので、コーヒー豆封入体10が大きくマグカップ3内に垂れ下がって抽出液に浸ってしまうということがなく、抽出したコーヒー液に渋みが出てしまうこともない。そして、支持具20は、個包装した状態では平板状であるから、嵩張るということもない。また、支持具20の三角形状の舌片22の部分を押し曲げると、支持具20の周囲の部分は自然に若干上方に反る。従って、周囲の部分が側方への抽出液の溢れ出しを防止する土手の役割も果たす。 【0032】 次に、実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1の製造方法について説明する。まず、コーヒー豆封入体10は、図3(A)に示す様に、SMS積層不織布シート31を、加熱成形加工用の金型32でプレス加工することにより、多数の半球状の窪み33と、その周囲のリング状の鍔が形成された状態にする。続いて、同図(B)に示す様に、SMS積層不織布シート31に形成された半球状の窪み33内に、コーヒー豆供給機34を用いて一定量の挽いたコーヒー豆35を収容する。そして、同図(C)に示す様に、上面にスパンボンド不織布シート37を載せ、中心に押圧部材38を備えたリング状ヒートシール装置39を用いて半球状の窪み33の中心付近でスパンボンド不織布シート37が若干窪んだ状態となる様にヒートシールする。こうして得られたコーヒー封入体群を備えたシートから、図3(D)に示す様に、図1に示した様な形状となる様に鍔の外周線に対応する打ち抜き刃40を用いてプレス打ち抜きしてコーヒー封入体10が製造される。なお、ヒートシール装置39に、周縁溶断機能を備えさせておいてコーヒー封入体10をヒートシールと同時に抜き取ることができる様にしてもよい。 【0033】 一方、支持具20は、図4に示す様に、表面に撥水加工を施した厚紙41を、プレス打ち抜き装置42で打ち抜いて製造する。このプレス打ち抜き装置42は、放射状に形成された上刃43及び下刃44と、上刃43の周囲には折れ目線を形成するリング状押圧部45と、さらにその外周位置に備えられたリング状食いきり刃46,47とを備えており、切れ目21を形成しつつ外周切断と折れ目線形成とを同時に実施し得るものとなっている。 【0034】 本実施形態によれば、加熱した金型32によって半球形の茶漉し様に成形された不織布成形体13は、自然とお椀状の本体11の底部中心付近の厚さが薄くなり、抽出液を底部中心付近に集中させて滴下させるものとなる。また、この半球形の茶漉し用の本体11は、内部に収容されるコーヒー豆が注湯によって膨張した状態においても空隙を残し得る容量とされているので、注いだ湯がオーバーフローすることなく適度な蒸らし効果を発揮し得る様に貯留することができる。また、開口部を覆う不織布シート14は中心部が窪む様にリング状の鍔12にヒートシールによって周辺部を固定されているので、湯を注ぎ易い。従って、実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックによれば、コーヒー液の抽出作業が容易で、しかも、適度な蒸らし効果により、風味とコクの高い飲料を容易に抽出することができる。 【0035】 また、支持具20に切れ目21を入れる工程はプレス打ち抜き装置42によって実施でき、その後折り畳む等の作業が不要なので少ない工数で製造することができる。そして、切れ目21が十分に長いので、コーヒー豆封入体10を安定性よく装着することができる。また、十分な長さの切れ目21があるので、お椀状の本体11の側面部分から抽出液が溢れることもなく、カップ、ソーサー、テーブル等を抽出液で汚すことなくコーヒー液の抽出を行うことができる。また、円盤状の支持具20は、カップの上にセットする際に、カップの中心にお椀状の本体11の中心を合わせ易い。さらに、折り目線23の形成は、プレス打ち抜きと同時に実施できるので、工数増加の問題は生じない。一方、折り目線23をも備えたので、支持具20の周囲の部分を上に立ち上げ、舌片22を下に垂れ下がる状態に折り曲げるのが容易である。 【0036】 なお、本実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パック1は、多数の三角形状の舌片22の内の隣合うもののいくつかを大きく折り曲げて、図5に示す様に、コーヒーカップ4の縁を挟む様にセットすれば、深さの余りない浅いコーヒーカップ4に対して、お椀状の本体11の底面の高さを十分に確保することもできる。 【0037】 以上、発明を実施するための最良の形態としての一実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。 【0038】 例えば、椀状の本体11内に紅茶の茶葉を収容し、簡易ドリップ式紅茶抽出パックとすることもできる。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックの斜視図である。 【図2】実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックをマグカップに対して使用する状態を示す断面図である。 【図3】実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックのコーヒー豆封入体の製造工程を示す説明図である。 【図4】実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックの支持具の製造工程を示す説明図である。 【図5】実施形態の簡易ドリップ式コーヒー抽出パックをコーヒーカップに対して使用する状態を示す断面図である。 【図6】従来の技術を示す説明図である。 【図7】従来の技術を示す説明図である。 【図8】従来の技術を示す説明図である。 【0040】 1・・・簡易ドリップ式コーヒー抽出パック 2・・・袋 3・・・マグカップ 4・・・コーヒーカップ 10・・・コーヒー豆封入体 20・・・支持具 11・・・お椀状の本体 12・・・リング状の鍔 13・・・不織布成形体 14・・・不織布シート 21・・・切れ目 22・・・三角形状の舌片 23・・・折り目線 31・・・SMS積層不織布シート 32・・・金型 33・・・半球状の窪み 34・・・コーヒー豆供給機 35・・・挽いたコーヒー豆 37・・・スパンボンド不織布シート 38・・・押圧部材 39・・・リング状ヒートシール装置 40・・・打ち抜き刃 41・・・厚紙 42・・・プレス打ち抜き装置 43・・・放射状の上刃 44・・・放射状の下刃 45・・・リング状押圧部 46,47・・・リング状食いきり刃
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| 【出願人】 |
【識別番号】503049726 【氏名又は名称】株式会社オオバ
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| 【出願日】 |
平成18年7月13日(2006.7.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100104514 【弁理士】 【氏名又は名称】森 泰比古
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| 【公開番号】 |
特開2008−18102(P2008−18102A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−193335(P2006−193335) |
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