| 【発明の名称】 |
加熱調理器および電磁誘導調理器 |
| 【発明者】 |
【氏名】稲田 剛士
【氏名】口野 邦和
【氏名】三島 基道
【氏名】貞平 匡史
【氏名】新田 浩朗
【氏名】奥田 直
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| 【要約】 |
【課題】調理室内に発生する油煙量を低減して調理性能が低下するのを低減するとともに、台所等が油煙で充満したり、台所の壁面に油煙が付着して汚したりするのを低減する。
【構成】受皿冷却経路16を通過した空気は、油煙量低減手段10を通過してから機外へ排出されるもので、受皿7の底面が加熱調理器1外の空気で冷却されるとともに、受皿冷却経路16に浸入してきた油煙Uも油煙量低減手段10を通過することで、所定量以下の油煙量となって加熱調理器1外へ排出されることとなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被調理物を載置する焼き網と、前記焼き網を収納する受皿と、前記焼き網と前記受皿と前記被調理物を収納する調理室と、前記被調理物を下方から加熱する第一の加熱手段又は/及び上方から加熱する第二の加熱手段と、前記受皿の底面を少なくとも空気が通過する受皿冷却経路と、前記調理室内で発生する油煙の少なくとも一部を除去する油煙量低減手段とを備え、前記受皿冷却経路を通過した空気は、前記油煙量低減手段を通過してから機外へ排出される加熱調理器。 【請求項2】 調理室内の空気を機外へ排出する排気手段を備えた請求項1に記載の加熱調理器。 【請求項3】 受皿冷却経路と油煙量低減手段を接続する送風経路を、排気手段近傍に設けた請求項2に記載の加熱調理器。 【請求項4】 排気手段は、調理室内の空気を機外へ排出する第一のファンと、受皿冷却経路を通過する空気を機外へ排出する第二のファンとを備えた請求項2または3に記載の加熱調理器。 【請求項5】 機外の空気を前記調理室内および前記受皿冷却経路へ導入する吸気口近傍に、受皿冷却経路へ機外の空気を供給する送風手段を備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。 【請求項6】 油煙量低減手段を第二の加熱手段で加熱する請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。 【請求項7】 上記1〜6のいずれか1項の加熱調理器を備えた電磁誘導調理器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は一般家庭で魚、肉等の被調理物を加熱調理する加熱調理器および電磁誘導調理器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、この種の加熱調理器1は、図9に示すように、主に放射熱により被調理物3を下方から加熱調理する第一の加熱手段4と、主に放射熱により被調理物3を上方から加熱調理する第二の加熱手段5を有する調理室2を有し、被調理物3を載置する焼き網6および焼き網6の下方に配置されて焼き網6を収納し、且つ加熱調理時に被調理物3から落下する油A等を受ける受皿7は共に調理室2内に収納される。また、扉8は、調理室2の前面開口部を覆うとともに、被調理物3を出し入れするために開閉自在となっている。 【0003】 次に、被調理物3を調理する方法を説明する。まず、使用者は焼き網6に被調理物3を載せて焼き網6を受皿7に収納し、扉8の閉成動作に連動させて受皿7を調理室2内に収納する。その後、調理開始ボタン(図示せず)を押すと、被調理物3を加熱する調理工程が開始する。 【0004】 調理工程が開始すると、調理室2内にある第一の加熱手段4および第二の加熱手段5が通電される。被調理物3が調理室2内の所定の位置に収納されると、第一の加熱手段4は被調理物3の下方に、また第二の加熱手段5は被調理物3の上方に配置されるので、被調理物3は、主に第一の加熱手段4または第二の加熱手段5の放射熱により加熱されることになる。 【0005】 こうして、第一の加熱手段4または第二の加熱手段5が所定時間通電されることにより、被調理物3は加熱調理される(例えば、特許文献1参照)。 【0006】 一方、調理工程中に、排気手段15が動作することにより、加熱調理器1外の空気が、吸気口14を介して受皿7の底面に設けられた受皿冷却経路16を通過し、加熱調理器1外へ排出される。 【0007】 こうして、調理工程中に、加熱調理器1外の空気が受皿7の底面を冷却することができるので、被調理物3がさんまや鳥もも肉など、油分を多く含む食材(さんまや鳥もも肉等は調理工程中に表面が加熱調理されると内部から油Aが流れ出す)の場合で、且つ受皿7に水を入れないで被調理物3を加熱する加熱調理器1の場合や、受皿7に水を入れて被調理物3を加熱する加熱調理器1で使用者が受皿7に水を入れ忘れて調理してしまった場合でも、被調理物3から受皿7に滴下する油Aが発煙する温度(例えば200℃)まで受皿7が加熱されるのを低減することができる。 【0008】 それゆえ、被調理物3から流出する油Aが高温(例えば300℃)状態の受皿7に滴下して発煙してしまうことにより調理室2内が油煙Uで充満してしまって、油煙Uが被調理物3に付着して調理性能が低下してしまうのを低減することができたり、油煙Uが調理室2の壁面に付着して壁面を汚してしまうのを低減することができる。 【特許文献1】特開2001−17330号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 しかしながら、図9に示されるような従来の加熱調理器1の構成では、以下のような課題を有している。 【0010】 図9に示す加熱調理器1は、調理工程中に、排気手段15が動作することにより、加熱調理器1外の空気が、吸気口14を介して受皿7の底面に設けられた受皿冷却経路16を通過して受皿7を冷却するので、被調理物3から受皿7に油Aが滴下しても、油Aは発煙しにくくなるが、第一の加熱手段4がシーズヒータで構成されている場合は、調理工程中に第一の加熱手段4は600〜700℃にもなっているので、油Aが第一の加熱手段4に滴下した場合は、多くの油煙Uが発生することになる。 【0011】 一方、受皿7は、調理工程中に被調理物3から流出する油Aを溜める役目もあるので、調理室2内を清潔にするためには、調理工程後には、使用者は受皿7に溜まった油Aを捨てる必要がある。 【0012】 そのため、受皿7は調理室2からスムーズに取り出されるように構成されているが、受皿7が調理室2からスムーズに取り出せるということは、受皿7と調理室2の壁面とのシール性が緩いかほとんどシール性がない状態である。すなわち、受皿7と調理室2の壁面とは油煙Uが通過することができるだけの隙間が空いていることになる。 【0013】 その結果、図9に示すように、多くの油Aが第一の加熱手段4に滴下した場合は、油煙Uとなって排気経路9から排出されるだけでなく、受皿冷却経路16内に浸入して排気手段15を介して加熱調理器1外へ排出されていく。 【0014】 排気経路9を台所の換気扇近傍に配置すれて、排気経路9から排出される油煙Uは、そのまま換気扇を介して台所外へ排出されるが、排気手段15を介して排出される油煙Uは、そのまま台所等に排出されてしまう。 【0015】 したがって、加熱調理器1が置かれる台所等を油煙Uで充満させてしまったり、台所等の壁面に油煙Uが付着して汚してしまうという課題や、油煙Uが受皿冷却経路16に浸入しないようにするためには、受皿7と調理室2の壁面とのシール性を向上させる必要があるので高コストな構成になったり、シール性を向上させるために受皿7がスムーズに移動しなくなって受皿7の出し入れが容易でなくなってしまうという課題を有していた。 【0016】 本発明は、前記従来の課題を解決するもので、調理室内に発生する油煙量を低減して、被調理物の調理性能が低下するのを低減するとともに、台所等が油煙で充満してしまったり、台所の壁面に油煙が付着して汚してしまったりするのを低減することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0017】 前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、被調理物を載置する焼き網と、焼き網を収納する受皿と、焼き網と受皿と被調理物を収納する調理室と、被調理物を下方から加熱する第一の加熱手段又は/及び上方から加熱する第二の加熱手段と、受皿の底面を少なくとも空気が通過する受皿冷却経路と、調理室内で発生する油煙の少なくとも一部を除去する油煙量低減手段とを備え、受皿冷却経路を通過した空気は、油煙量低減手段を通過してから機外へ排出されるもので、受皿冷却経路に機外の空気が流れることにより受皿の底面を冷却することができるので、被調理物から受皿に滴下する油が発煙する温度まで受皿が加熱されるのを低減することができる。それゆえ、被調理物から流出する油が受皿に滴下して油煙になることにより調理室内が油煙で充満してしまって、油煙が被調理物に付着して調理性能が低下してしまうのを低減することができたり、調理室内の壁面に付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0018】 さらに、受皿冷却経路を通過した空気は油煙量低減手段を通過してから、加熱調理器外へ排出されるので、被調理物から大量の油が流出してしまって第一の加熱手段に滴下し、その結果、大量の油煙が発生してしまった場合、調理室から油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるだけでなく、受皿冷却経路に浸入してから加熱調理器外へ排出される場合もあるが、受皿冷却経路に浸入してきた油煙も、油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるので、加熱調理器外へ排出される油煙量は、所定量以下の油煙量となって加熱調理器外へ排出することができる。 【発明の効果】 【0019】 本発明の加熱調理器は、受皿冷却経路に機外の空気が流れることにより受皿の底面を冷却することができるので、被調理物から受皿に滴下する油が発煙する温度まで受皿が加熱されるのを低減することができる。それゆえ、被調理物から流出する油が受皿に滴下して油煙になることにより調理室内が油煙で充満してしまって、油煙が被調理物に付着して調理性能が低下してしまうのを低減することができたり、調理室内の壁面に付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0020】 さらに、受皿冷却経路を通過した空気は油煙量低減手段を通過してから、加熱調理器外へ排出されるので、被調理物から大量の油が流出してしまって第一の加熱手段に滴下し、その結果、大量の油煙が発生してしまった場合、調理室から油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるだけでなく、受皿冷却経路に浸入してから加熱調理器外へ排出される場合もあるが、受皿冷却経路に浸入してきた油煙も、油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるので、加熱調理器外へ排出される油煙量は、所定量以下の油煙量となって加熱調理器外へ排出することができる。 【0021】 それゆえ、油煙が受皿冷却経路に浸入するのを防止するために、受皿と調理室の壁面とのシール性を向上させることなく、すなわち、加熱調理器が高コストな構成になったり、シール性を向上させることによる受皿の出し入れが容易でなくなったりすることなく、台所等を油煙で充満してしまうのを低減することができ、台所等の壁面に油煙が付着して汚してしまうのを低減することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0022】 第1の発明は、被調理物を載置する焼き網と、前記焼き網を収納する受皿と、前記焼き網と前記受皿と前記被調理物を収納する調理室と、前記被調理物を下方から加熱する第一の加熱手段又は/及び上方から加熱する第二の加熱手段と、前記受皿の底面を少なくとも空気が通過する受皿冷却経路と、前記調理室内で発生する油煙の少なくとも一部を除去する油煙量低減手段とを備え、前記受皿冷却経路を通過した空気は、前記油煙量低減手段を通過してから機外へ排出されるもので、受皿冷却経路に機外の空気が流れることにより受皿の底面を冷却することができるので、被調理物から受皿に滴下する油が発煙する温度まで受皿が加熱されるのを低減することができる。それゆえ、被調理物から流出する油が受皿に滴下して油煙になることにより調理室内が油煙で充満してしまって、油煙が被調理物に付着して調理性能が低下してしまうのを低減することができたり、調理室内の壁面に付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0023】 さらに、受皿冷却経路を通過した空気は油煙量低減手段を通過してから、加熱調理器外へ排出されるので、被調理物から大量の油が流出してしまって第一の加熱手段に滴下し、その結果、大量の油煙が発生してしまった場合、調理室から油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるだけでなく、受皿冷却経路に浸入してから加熱調理器外へ排出される場合もあるが、受皿冷却経路に浸入してきた油煙も、油煙量低減手段を通過してから加熱調理器外へ排出されるので、加熱調理器外へ排出される油煙量は、所定量以下の油煙量となって加熱調理器外へ排出することができる。 【0024】 それゆえ、油煙が受皿冷却経路に浸入するのを防止するために、受皿と調理室の壁面とのシール性を向上させることなく、すなわち、加熱調理器が高コストな構成になったり、シール性を向上させることによる受皿の出し入れが容易でなくなったりすることなく、台所等を油煙で充満してしまうのを低減することができ、台所等の壁面に油煙が付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0025】 第2の発明は、第1の発明の加熱調理器に、調理室内の空気を機外へ排出する排気手段を備えたものである。 【0026】 第3の発明は、特に、第2の発明の排気手段近傍に、受皿冷却経路と油煙量低減手段を接続する送風経路を設けたもので、排気手段近傍にある送風経路に空気が流れるので、調理室の壁面と排気手段を断熱することができる。すなわち、高温に加熱された調理室の壁面の熱を、送風経路を流れる空気が排気経路へ排出してしまうので、調理室の壁面の熱が直接排気手段に伝わるのを遮断することができる。 【0027】 それゆえ、排気手段が高温になることを低減することができるので、排気手段が故障してしまうのを低減することができ、加熱調理器の信頼性を向上させることができたり、調理室の熱が排気手段に伝わるのを低減するために調理室と排気手段とを離し、その結果、加熱調理器が大きくなってしまうのを低減することができる。 【0028】 第4の発明は、特に、第2または第3の発明の排気手段は、調理室内の空気を機外へ排出する第一のファンと、受皿冷却経路を通過する空気を機外へ排出する第二のファンとを備えたもので、第一のファンと第二のファンとの形状を変更するだけで、調理室内を流れる空気の量と、受皿冷却経路を流れる空気の量を任意に変更することができる。 【0029】 すなわち、調理工程中に受皿をより低温度にして、被調理物から流出する油が受皿に滴下して油煙となる量をより少なくする場合は、調理室内を流れる空気の量を少なくし、受皿冷却経路を流れる空気の量を多くする必要があるが、第一のファンの径方向の大きさや厚みを小さくし、第二のファンの径方向の大きさや厚みを大きくすることにより可能となる。 【0030】 第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1項の発明の機外の空気を調理室内および受皿冷却経路へ導入する吸気口近傍に、受皿冷却経路へ機外の空気を供給する送風手段を備えたもので、受皿冷却経路へ加熱調理器外の空気をより一層供給することができるので、調理工程中に受皿をより一層低温度にして、被調理物から流出する油が受皿に滴下して油煙となる量をより一層少なくすることができる。 【0031】 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。 【0032】 (実施の形態1) 本発明の第1の実施の形態における加熱調理器について、図1〜8を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器1の断面図である。なお、従来例における加熱調理器と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。 【0033】 図1において、加熱調理器1は、所定の位置に収納された被調理物3を加熱して調理する調理室2を備えている。調理室2は、主に放射熱により被調理物3を下方から加熱する第一の加熱手段4と、主に放射熱により被調理物3を上方から加熱する第二の加熱手段5を有している。 【0034】 被調理物3を載置する焼き網6と、焼き網6の下方に配置されて焼き網6を収納し、且つ被調理物3から発生して落下する油A等を受ける受皿7は、共に調理室2内の所定の位置に収納される。また、受皿7は、扉8の開閉動作と連動するようになっており、受皿7が調理室2内に収納されると、扉8が調理室2の前面開口部を覆うように構成されている。 【0035】 加熱調理器1外の空気を調理室2内に供給する吸気口14は、調理室2の前方下部に配置され、受皿7の下方に配置される。そして、調理室2内の空気を加熱調理器1外へ排出する排気手段15が動作することにより、加熱調理器1外から空気が調理室2内に供給される。 【0036】 調理室2から加熱調理器1外へ排出される油煙Uの量を低減する油煙量低減手段10は、図2および図3に示すように、主に、シリカ、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムの成分で作られており、略円形形状であったり、略長方形や略正方形等の多角形形状であったりする。そして、油煙量低減手段10は、油煙Uを水蒸気と二酸化炭素に分解する触媒11(主に触媒11は白金PtやパラジウムPd等から構成されている)を有しており、調理室2と排気経路9との接続部近傍または排気経路9内に配置されている。 【0037】 また、油煙量低減手段10は、油煙Uが調理室2内に滞留しない程度の開口面積を有する孔12を備えた構成になっている(例えば、油煙量低減手段10は、図3に示すように、直径が100mmの略円形の大きさで、且つ油煙量低減手段10が配置される排気経路9部分の断面積の50%以上の開口面積を持つ格子状の孔12を持つ等)。 【0038】 そして、図2に示すように、油煙量低減手段10に設けられた多くの格子状の孔12の部分に触媒11を配置しており、油煙Uが格子状の孔12を通過するときに触媒11と接触するようになっている。その結果、油煙Uは触媒11により水蒸気と二酸化炭素に分解される。 【0039】 なお、排気経路9は、図1では、調理室2の上面部に接続されているが、調理室2の左右側面部や背面部と接続されてもよい。 【0040】 油煙量低減手段10を加熱する第三の加熱手段13は、油煙量低減手段10と調理室2との間に配置され、少なくとも第一の加熱手段4または第二の加熱手段5が被加熱物3を加熱して調理している間は通電されて、油煙量低減手段10を加熱するものである。 【0041】 受皿7の底面に設けられた受皿冷却経路16には、排気手段15が動作することにより吸気口14から供給される加熱調理器1外の空気の一部が通過する。そして、受皿冷却経路16を通過した空気は、受皿冷却経路16と油煙量低減手段10を接続する送風経路17を通過し、さらに油煙量低減手段10、排気経路9を通過して加熱調理器1外へ排出される。 【0042】 一方、吸気口14から供給される残りの空気は、調理室2内を通過し、被調理物3から発生する油煙Uや、被調理物3から流出してくる油Aが第一の加熱手段4に滴下して発生する油煙Uを油煙量低減手段10および排気経路9へ案内する。 【0043】 以上のように構成された加熱調理器1について、以下その動作、作用を説明する。 【0044】 まず、使用者が焼き網6に被調理物3を載せ、その焼き網6を受皿7に収納し、扉8の閉成動作と連動させて受皿7を調理室2内に収納する。その後、調理開始ボタン(図示せず)を押すと、被調理物3を加熱する調理工程が開始する。 【0045】 調理工程が開始すると、調理室2内にある第一の加熱手段4および第二の加熱手段5が通電される。被調理物3が調理室2内の所定の位置に収納されると、第一の加熱手段4は被調理物3の下方に、また第二の加熱手段5は被調理物3の上方にそれぞれ配置されるので、第一の加熱手段4および第二の加熱手段5が通電されることにより、被調理物3は、主に第一の加熱手段4および第二の加熱手段5の放射熱により加熱されることになる。 【0046】 そして、第一の加熱手段4および第二の加熱手段5が被調理物3を所定時間加熱することにより、被調理物3は加熱調理されることになる。 【0047】 一方、調理工程中に第三の加熱手段13が通電されることにより、図4に示すように、油煙量低減手段10および触媒11が触媒所定温度Tsh以上に加熱される。そして、触媒11が油煙Uを水蒸気と二酸化炭素に分解する能力が向上する触媒所定温度Tsh以上に加熱されることにより、効率的に油煙Uを水蒸気と二酸化炭素に分解することができる。 【0048】 調理工程中に、排気手段15が動作することにより、吸気口14から、加熱調理器1外の空気の一部が受皿7の底面に設けられた受皿冷却経路16を通過し、受皿7の底面を冷却する。その後、送風経路17を通過して、さらに油煙量低減手段10および排気経路9を通過して加熱調理器1外へ排出される。 【0049】 吸気口14から供給される残りの空気は、調理室2内を通過し、被調理物3から発生する油煙Uや、被調理物3から流出してくる油Aが第一の加熱手段4に滴下して発生する油煙Uを油煙量低減手段10および排気経路9へ案内する。 【0050】 油煙量低減手段10および触媒11は、第三の加熱手段13により触媒所定温度Tsh以上に加熱されているので、油煙量低減手段10および触媒11を通過する油煙Uは、水蒸気と二酸化炭素に分解されて、所定量以下の濃度になって排気経路9から加熱調理器1外へ排出される。 【0051】 被調理物3が所定時間加熱されると、調理工程が終了する。そして、使用者は、扉8を手前に引くことにより、加熱調理された被調理物3を調理室2から取り出すことができる。 【0052】 以上のように、本実施の形態によれば、図1に示すように、吸気口14から供給された加熱調理器1外の空気が受皿7の底面を通過する受皿冷却経路16を設けることにより、受皿7の底面に加熱調理器1外の空気が流れるので、受皿7の底面を冷却することができ、受皿7に水を入れないで被調理物3を加熱する加熱調理器1の場合や、受皿7に水を入れて被調理物3を加熱する加熱調理器1で使用者が受皿7に水を入れ忘れて加熱調理してしまった場合でも、被調理物3から受皿7に滴下する油Aが発煙する温度(例えば200℃)まで受皿7が加熱されるのを低減することができる。それゆえ、被調理物3から流出する油Aが受皿7に滴下して油煙Uになることにより調理室2内が油煙Uで充満してしまって、油煙Uが被調理物3に付着して調理性能が低下してしまうのを低減することができたり、調理室2内の壁面に付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0053】 さらに、受皿冷却経路16を通過した空気は送風経路17を介して油煙量低減手段10を通過してから、加熱調理器1外へ排出されるので、被調理物3から大量の油Aが流出してしまって第一の加熱手段4に滴下し、その結果、大量の油煙Uが発生してしまった場合、調理室2から油煙量低減手段10および排気経路9を介して加熱調理器1外へ排出されるだけでなく、受皿冷却経路16に浸入してから加熱調理器1外へ排出される場合もあるが、受皿冷却経路16に浸入してきた油煙Uは、送風経路17を介して油煙量低減手段10を通過してから加熱調理器1外へ排出されるので、所定量以下の油煙量となって加熱調理器1へ排出される。 【0054】 それゆえ、油煙Uが受皿冷却経路16に浸入するのを防止するために、受皿7と調理室2の壁面とのシール性を向上させることなく、すなわち、加熱調理器1が高コストな構成になったり、シール性を向上させることによる受皿7の出し入れが容易でなくなったりすることなく、台所等を油煙Uで充満してしまうのを低減することができ、台所等の壁面に油煙Uが付着して汚してしまうのを低減することができる。 【0055】 それから、第一の加熱手段4および第二の加熱手段5が被調理物3を加熱調理するので、調理室2内は高温状態であり、調理室2の壁面等も高温状態である。 【0056】 一方、図1に示すように、受皿冷却経路16と油煙量低減手段10とを接続する送風経路17を、排気手段15近傍に設けることにより、排気手段15近傍にある送風経路17に空気が流れるので、調理室2の壁面と排気手段15を断熱することができる。すなわち、高温に加熱された調理室2の壁面の熱を、送風経路17を流れる空気が排気経路9へ排出してしまうので、調理室2の壁面の熱が直接排気手段15に伝わるのを遮断することができる。 【0057】 それゆえ、排気手段15が高温になることを低減することができるので、排気手段15が故障してしまう(例えば、排気手段15を構成するモータが高温になって動作しなくなる等)のを低減することができ、加熱調理器1の信頼性を向上させることができたり、調理室2の熱が排気手段15に伝わるのを低減するために調理室2と排気手段15とを離してしまって、その結果、加熱調理器1が大きくなってしまうのを低減することができる。 【0058】 なお、図5に示すように、排気手段15は、調理室2内の空気を加熱調理器1外へ排出する第一のファン18と、受皿冷却経路16を通過する空気を加熱調理器1外へ排出する第二のファン19とを備えてもよい。このように構成すれば、第一のファン18と第二のファン19との形状を変更するだけで、調理室2内を流れる空気の量と、受皿冷却経路16を流れる空気の量を任意に変更することができる。 【0059】 例えば、調理室2内を流れる空気の量を少なくし(例えば0.1m3/min)、受皿冷却経路16を流れる空気の量を多くする(例えば0.2m3/min)場合(調理工程中に受皿7をより低温度にして、被調理物3から流出する油Aが受皿7に滴下して油煙Uとなる量をより少なくする場合等がこの例に当てはまる)は、第一のファン18の径方向の大きさや厚みを小さくし、第二のファン19の径方向の大きさや厚みを大きくすればよい。また、図5に示すように、第一のファン18と第二のファン19とを一個のモータ20で動作するようにすれば、加熱調理器1を低コストで、且つ大型化することなく構成することができる。 【0060】 また、調理工程中に受皿7をより一層低温度にして、被調理物3から流出する油Aが受皿7に滴下して油煙Uとなる量をより一層少なくするために、図6に示すように、吸気口14近傍に、受皿冷却経路16へ加熱調理器1外の空気をより一層供給するための送風手段21を設けてもよい。 【0061】 また、図7に示すように、第二の加熱手段5が油煙量低減手段10も加熱する構成とすれば、第三の加熱手段13を別途設ける必要がないので、低コストで且つ省スペースな構成にすることができる(第二の加熱手段5も調理工程中は少なくとも400℃以上に加熱されるので、油煙量低減手段10および触媒11も400℃以上に加熱される)。 【0062】 また、図8に示すように、電磁誘導調理器22は、上記に記載した加熱調理器1を搭載することにより、台所等を油煙Uで充満してしまうのを低減することができ、台所等の壁面に油煙Uが付着して汚してしまうのを低減することができる電磁誘導調理器22を提供することができる。 【0063】 なお、本実施の形態では、受皿7の底面に設けられた受皿冷却経路16には、排気手段15が動作することにより吸気口14から供給される加熱調理器1外の空気の一部が通過するようにしたが、排気手段を設けずに、吸気口14から供給される加熱調理器1外の空気の一部を通過するようにしてもよい。 【産業上の利用可能性】 【0064】 以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、受皿と調理室の壁面とのシール性を向上させることなく、すなわち、加熱調理器が高コストな構成になったり、受皿の出し入れが容易でなくなったりすることなく、台所等を油煙で充満してしまうのを低減することができ、台所等の壁面に油煙が付着して汚してしまうのを低減することができるので、業務用の加熱調理器等の用途にも適用できる。 【図面の簡単な説明】 【0065】 【図1】本発明の実施の形態1における加熱調理器の断面図 【図2】同加熱調理器の油煙量低減手段近傍の部分拡大断面図 【図3】同加熱調理器の油煙量低減手段の斜視図 【図4】同加熱調理器の油煙量低減手段に配置された触媒の温度と油煙分解能力の関係を示す図 【図5】同加熱調理器の排気手段が第一のファンと第二のファンとを備えた場合の断面図 【図6】同加熱調理器の吸気口近傍に送風手段を備えた場合の断面図 【図7】同加熱調理器の第二の加熱手段が油煙量低減手段を加熱することを兼用した場合の構成図 【図8】同加熱調理器を搭載した電磁誘導調理器の概観図 【図9】従来の加熱調理器の横方向から見た縦断面図 【符号の説明】 【0066】 1 加熱調理器 2 調理室 3 被調理物 4 第一の加熱手段 5 第二の加熱手段 6 焼き網 7 受皿 10 油煙量低減手段 13 第三の加熱手段 14 吸気口 15 排気手段 16 受皿冷却経路 17 送風経路 18 第一のファン 19 第二のファン 21 送風手段 22 電磁誘導調理器
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月28日(2006.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄
【識別番号】100109667 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 浩樹
【識別番号】100109151 【弁理士】 【氏名又は名称】永野 大介
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| 【公開番号】 |
特開2008−5955(P2008−5955A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−177627(P2006−177627) |
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