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【発明の名称】 マット
【発明者】 【氏名】重見 晴美

【要約】 【課題】本発明では、段差や凹凸を有する床面に敷設するだけで、車椅子などで容易に通過することが可能となり、しかも、床面に対して位置ズレすることのない安定した敷設状態を保つことができるマットの提供を目的とする。

【構成】マット上面11b,21bを形成するマット本体部12,22,32,42における下側に、例えば、ゲル状、ゾル状、或いは、液状の流動体14からなり、形状保持性を有する流動部13,23を備え、さらに、必要に応じて上記流動部13,23の床面に対する接地面、又は/及び、上記マット本体部12,22,32,42の上面に、滑り止め手段25,26,45を備えたマット11,21,31,41。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マット上面を形成するマット本体部における下側に、流動体からなり、形状保持性を有する流動部を備えた
マット。
【請求項2】
上記流動体は、ゲル状、ゾル状、或いは、液状の物体である
請求項1に記載のマット。
【請求項3】
上記流動部の床面との接地面、又は/及び、上記マット本体部の上面に、滑り止め手段を備えた
請求項1または請求項2に記載マット。
【請求項4】
上記滑り止め手段を、凹状部、又は/及び、凸状部で形成した
請求項3に記載のマット。
【請求項5】
上記滑り止め手段を、該滑り止め手段の形成部位よりも高い摩擦係数を有する部材で形成した
請求項3または請求項4に記載のマット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、床面に設けられた敷居などの段部であっても車椅子で容易に通過することができるマットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化社会が進み、高齢者をはじめとして、車椅子で屋内を移動しなければならない人が増加しつつある。ところが、このように車椅子で屋内を移動しようとすると、歩行する上では無意識に通過することができる敷居などの段部に車椅子の車輪が引っ掛かって移動の際に手間を要してしまうことや、敷居に対して上り下りする際に衝撃を受けてしまうこともある。
【0003】
車椅子で移動する人は、移動の度に上述したような段差を通過する必要があり、労力を伴うという課題を有する。
【0004】
勿論、敷居のように屋内に既設されている段差を除去するには、工事を必要とするため容易に除去することができない。
【0005】
このような課題に対して下記特許文献1における「滑り防止用マット」が開示されている。
「滑り防止用マット」は、上面シートと、その裏面に固着される下面シートとからなる。上面シートは、ビーズなどの滑り防止粒が多数付着されている。下面シートは、ポリエステルなどの柔軟性と弾性を有する例えば、スポンジなどの弾性部材で形成されている。
【0006】
「滑り防止用マット」は、例えば、敷居を跨いだ状態で敷設したとき、敷居の段差により、下側の柔軟性を有するスポンジが凹み、その分、段差を吸収することができる。このため、車椅子で直接、段差を横切る場合と比較してスムーズに段差を横切ることができる。さらに、スポンジが凹んだときに作用する反発力(弾性力)を利用することにより、床面に対してしっかりと敷設することができるという利点も有する。
【0007】
しかし、スポンジなどの弾性を利用して凹凸を吸収する場合、弾性変形後に、圧縮後の厚み分が残留し、その分、段差の厚みを十分に吸収できないという難点を有する。
【0008】
さらに、スポンジなどの弾性部材は、例えば、局所的な押圧力が作用しとき、その押圧された部位だけでなく、その近傍を含めて連続的に弾性変形するため、段差や、凹凸を有する床面に対してしっかりと接触(密着)し難く、結果的に、床面に対する位置ズレを阻止するための保持力が弱くなるという難点も有する。
【0009】
【特許文献1】特開平09−75246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで本発明では、段差や凹凸を有する床面に敷設するだけで、車椅子などで容易に通過することが可能となり、しかも、床面に対して位置ズレすることのない安定した敷設状態を保つことができるマットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のマットは、マット上面を形成するマット本体部における下側に、流動体からなり、形状保持性を有する流動部を備えたことを特徴とする。
【0012】
マット本体部12は、例えば、布製、合成樹脂製、ゴムなどの弾性シート部材、或いは、木製の部材、金属製の部材で構成することができる。さらに、布製の場合は、不織布、織編物、或いは、タイルなどの片部材を面全体に配設した布地で構成することができる。また、マット本体部12は、シート状の形態に限らず、例えば、すのこ状、格子状、さらには、車輪が走行するゲルマット11の幅方向の両側に相当する部位に板材を配した形態などの形態で形成することができる。
【0013】
上記流動体は、ゲル状、ゾル状、或いは、液状の物体を挙げることができる。
ゲル状の物体、網状組織をつくってゼリー状に固化した公知の物体であり、ゾル状の物体は、金コロイド、ポリスチレン・ラテックスの分散系のように、固体の分散粒子が液状の分散倍に浮遊するコロイド分散系で流動性公知の物体である。
【0014】
殊に、流動体がゾル状、或いは、水などの液状の物体である場合、流動部は、袋などの収容部に収容し、流動部が形状保持性を有するよう(形状を維持できるよう)形成したものを挙げることができる。
【0015】
本発明のマットは、上記流動部の床面との接地面、又は/及び、上記マット本体部の上面に、滑り止め手段を備えた構成であることが好ましい。
【0016】
例えば、上記滑り止め手段は、凹状部、又は/及び、凸状部で形成することができる。なお、凹状部には、溝状、或いは、孔状の形態も含むものとする。
【0017】
上記流動部の床面との接地面に凹状部、又は/及び、凸状部を形成すれば、該凹状部、又は/及び、凸状部が床面に対して強固に係合して、滑りを防止することができる。
【0018】
さらに、上記マット本体部の上面に凹状部、又は/及び、凸状部を形成すれば、車椅子などの車輪がマットの上面に対して滑ることを阻止することができる。
【0019】
或いは、上記滑り止め手段は、該滑り止め手段の形成部位よりも高い摩擦係数を有する部材で形成してもよい。
【0020】
具体的に、上記滑り止め手段は、地面にしっかりと密着する部材であれば、特に限定せず、例えば、塩化ビニール樹脂部材に可塑剤(柔軟剤)、又は/及び、発泡材を含有して形成した軟質塩化ビニール樹脂部材などの軟質の合成樹脂であってもよく、その他にも天然ゴム、合成ゴム、シリコーン、或いは、これらを組み合わせたものなどを適用することができる。
【0021】
さらに、粘着剤を塗付したり、粘着剤をスプレー状に吹き付けたりするなどして滑りにくい粘着層を形成してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明のマットは、流動部が流動性に富むため、段部や凹凸を有する床面に敷設したとき、流動部は、段部や凹凸の段差を緩和するよう流動する。
【0023】
よって、本発明のマットは、段部や凹凸を有する床面が滑らかな形状になるよう敷設することができる。
【0024】
しかも、流動部は、流動体が不用意に拡散しないよう、自身の形状を保つことができるため、走行中の車椅子をしっかりと支持することができる。
【0025】
以上により、車椅子であっても、段部や凹凸を有する床面をスムーズに進行することができる。
【0026】
また、本発明のマットは、段差や凹凸などの形状を有する床面に敷設しても、その段差や凹凸の形状に応じて流動部が柔軟に流動して変形し、床面に対して密着(フィット)させた状態で敷設することができる。
【0027】
従って、例えば、車椅子がマット上を走行中に床面に対して位置ズレしてしまうことがなく、安定性を確保することができる。
【0028】
また、床面に敷設したマットを車椅子で走行する際にも、車椅子が床面からマットへ載り移ると同時にマットにかかる荷重により、該マット端部に有する流動体を他の部位へ流動させることができる。従って、マット端部の厚みを薄くでき、車椅子であっても床面からマットへスムーズ、且つ、容易に載り移ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は、床面Aに敷設された状態の第1実施形態におけるゲルマット11を示し、該ゲルマット11を一部拡大して示した断面図である。
【0030】
図2は、第1実施形態におけるゲルマット11を敷居に敷設した状態の外観図である。
【0031】
図1,図2に示したように、ゲルマット11は、車椅子の左右各側の車輪間隔よりも一まわり大きな幅(短手方向の長さ)、例えば、70cm程度のサイズ幅を有して平面視矩形状に形成している。さらに、ゲルマット11は、二層構造で構成し、その上層部には、マット本体部12を具備している。下層部には、流動部13を具備している。
【0032】
ゲルマット11は、マット本体部12の裏面と流動部13の上面とを接着剤により接着することにより、一体に構成している。
上記マット本体部12は、人が乗車した車椅子がゲルマット11上を走行中に車輪を支持可能な強度を有していればよく、また、可撓性を有していることが好ましい。
このようにマット本体部12が可撓性を有していることにより、ゲルマット11は、折り畳んだり、円筒状に巻いたりが可能な柔軟性を確保することができる。
【0033】
第1実施形態では、マット本体部12は、10mm程度の厚みを有する編物により形成している。
【0034】
一方、上記流動部13は、ゲル状体14を、シート状部材で形成した収容袋15に収容し、20mm程度の厚みを有して形成している。
【0035】
上記シート状部材は、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、或いは、ポリプロピレンで形成することができる。
【0036】
ゲル状体14は、収容袋15の内部での流動性を確保するために、収容袋15の最大収容量に対して7割程度の分量で収容している。また、ゲル状体14を収容袋15に収容することにより、ゲル状体14が不用意に拡散しないよう規制することができる。
なお、収容袋15は、その内部にゲル状体14を密封できる形態であれば、熱溶着などにより封止可能なものや、ゲル状態を出し入れ可能な開閉部を有したものであってもよい。
【0037】
第1実施形態では、ゲル状体14として、ゼリー状に固化した状態の公知の物体を使用しており、流動部23は、このゲル状体14の他にも水などの液体も含有し、優れた流動性を確保して構成している。
このように、ゲル状体は、他の物質で構成する、或いは、水などと混合して構成し、所望の粘度に設定することができる。
【0038】
勿論、ゲル状体14に限らず、流動部23は、水などの液体のみで構成してもよく、或いは、ゼラチン水溶液のようにゾル状態の物体(ゾル状体)で構成してもよい。
【0039】
第1実施形態におけるゲルマット11は、上述したように形成している。
続いて、上述したゲルマット11を用いて車椅子が床面Aに設けられた段状の敷居B(段差)を通過する実施例をもとに、ゲルマット11が奏する作用、効果について説明する。
【0040】
まず、上記図2に示したように、敷居Bを跨ぐようにゲルマット11を床面Aに敷設する。
収容袋15内のゲル状体14は、その自重、及び、マット本体部12の重量により、床面Aに設置したとき敷居Bに押圧される。このため、図3に示したように敷居Bに相当する部位のゲル状体14は、収容袋15の内部において敷居Bに対して両側へ流動することになる(図中矢印参照)。
【0041】
これにより、ゲルマット11は、断面視すると図3に示したようになり、敷居Bの急勾配の段差を緩和することができる。すなわち、ゲルマット11の上面11b(以下、「マット上面11b」という。)は、滑らかな傾斜面が構成されることになる。
なお、図3は、ゲルマット11の短手方向(車椅子の進行方向に対して垂直方向)の断面図であり、図3では、車椅子の左右一対の前輪Cのうち、一方の側の車輪のみを示している。
【0042】
そして、上述したように収容袋15の内部を流動したゲル状体14は、収容袋15のシート状部材を介して敷居Bの側面に密着し、ゲルマット11が床面Aに対して位置ズレしないよう保持ことができる。
このような形態のゲルマット11の上を車椅子が通過する際、まず、図4に示したように、車椅子の前輪Cがゲルマット11の長手方向における一方の端部11aに乗り上げようとする。もともと、ゲルマット11は、その端部11aも含めて図3の要部拡大図に示したように流動部13の厚みも含めた厚みを有している。
【0043】
ところが、ゲルマット11の端部11aは、車椅子の前輪Cがゲルマット11に載り移ったと同時に荷重を受け、図4の要部拡大図に示したように、ゲルマット11の端部11aにおいて前輪Cに踏まれた部分のゲル状態14は流動してその場所からなくなる。このため、ゲルマット11の端部11aは、薄肉になり、車椅子は、ゲルマット11へスムーズに載り移ることができる。
【0044】
ゲルマット11へ載り移った車椅子は、図5に示したように、緩やかな斜面となったマット上面11bを進行し、敷居Bを跨ぐことができる。
【0045】
このように、ゲルマット11bを敷居Bに敷設することにより、敷居Bの段差が緩和(吸収)されるため、マット上面11bを進行中に、敷居Bの段部に衝突して衝撃を受けることや、段差に引っ掛り進行を阻害されることがなく、スムーズに敷居Bを越えることができる。
【0046】
また、ゲル状体14は、流動性を有するため、車輪から受ける荷重によりマット上面11bは、ある程度は凹むが、ゲル自体が適度な粘度を有し、さらに、収容袋15に収容されているため、拡散しすぎることがない。すなわち、ゲル状体14は、形状保持性を発揮することができる)(図5中の要部拡大図参照)。
【0047】
結果的に、マット上面11bは、車輪からの荷重を受けたとき、車輪の走行が阻害されず、且つ、走行中に車輪がマット上面11bにおける斜面から滑らない程度に緩やかに凹みながら、車椅子の車輪を支持することができる。
【0048】
車椅子は、床面Aに急勾配の段差を有する敷居Bが設けられている場合であっても、第1実施形態のゲルマット11を、敷居Bを跨ぐように床面Aに敷設するだけで容易に、且つ、スムーズに横切ることができる。
【0049】
また、他の実施例として戸を開閉するために床面Aに複数のスライド用のガイド溝が並設された敷居B、或いは、砂利路のように、凹凸形状の地面Aaを車椅子が通過する場合も、ゲルマット11を敷設するだけで、スムーズに凹凸形状の地面を通過することができる。
【0050】
具体的に、図6に示したように、ゲルマット11を凹凸形状の地面Aaに敷設したとき、殊に、図6の要部拡大図に示したように、ゲルマット11は、凹凸形状の地面Aaの中でも、凸状に突き出した部位から強い押圧力(重力に対する反作用力)を受けるため、凸部に相当する部位に有するゲル状体14が、凹部に相当する部位へ流動し(図6中矢印参照)、結果的に、略水平なマット上面11bを構成することができる。
【0051】
車椅子は、このようなゲルマット11上を走行することにより、ガタつくことがなく、スムーズに凹凸形状の地面を進行することができる。
【0052】
以下では、他の実施形態のゲルマット21,31について説明する。
また、ゲルマット11は、図7(a)に示したようにコンパクトな形態にすることができる。
具体的に、ゲルマット11は、例えば、円筒状に包めることができるような柔軟性を有して構成している。また、ゲルマット11の長手方向の一方の端部11aには、布片50の一端をフラップ状に縫着している。上記布片50の先端側(他端側)には、一対の面ファスナ51a,51bにおける一方の面ファスナ51aを縫着している。さらに、ゲルマット11の長手方向の所定部位、すなわち、ゲルマット11を円筒状に包めたとき、ゲルマット11の長手方向(巻き付け方向)の一方の端部11aと対向する部位には、上記一方の面ファスナ51aと係合可能なの他方の面ファスナ51bを固着している。
【0053】
上記一対の面ファスナ51a,51bどうしを係合しておけば、ゲルマット11は、円筒状に包めた後に不用意に広がらないようにすることができ、不使用時においてコンパクトに収容することができる。
【0054】
また、ゲルマット11は、ゲルマット11の長手方向(巻き付け方向)の一方の端部11aに、布片50をフラップ状に縫着するという上述したような形態を採らずに、図7(b)に示したように、一方の面ファスナ51aを、ゲルマット11の長手方向(巻き付け方向)の一方の端部11aに直接、他方の面ファスナ51bに重合可能に固着した形態であってもよい。
【0055】
なお、上記固定手段には、一対の面ファスナ51a,51bの他にも、例えば、ホック、スナップなど他の固定するための部材であってもよい。
【0056】
但し、以下で説明するゲルマット21,31の構成のうち、上述した第1実施形態におけるゲルマット11と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
図8(a),(b),(c)に示したように、ゲルマット21は、床面Aに対して、ゲルマット21が滑ることを防止する手段、或いは、ゲルマット21に対して車椅子の車輪が滑ることを防止する手段を具備して形成することができる。
なお、図8(a),(b),(c)は、第2実施形態におけるゲルマット21のそれぞれ平面図、底面図、一部拡大して示した断面図である。
【0057】
具体的に、第2実施形態におけるゲルマット21は、マット本体部22の上面21bに、複数の突部25を配設している(図8(a),(c)参照)。
【0058】
これら突部25は、例えば、合成樹脂製であり、該突部25に車椅子の車輪が係合することで、マット上面21bの摩擦係数を向上させることができる。従って、敷居Bに敷設することにより滑らかな傾斜面となったマット上面21bを車椅子が進行する際においても、車椅子の車輪が滑ることを防止することができる。
【0059】
また、ゲルマット21の底面、すなわち、収容袋15の裏面には、短冊状をした複数のゴムシート26を並設している(図8(b),(c)参照)。
【0060】
これらゴムシート26は、収容袋15を形成するシート状部材よりも摩擦係数が大きいため、ゲルマット21が床面に対して位置ズレしなよう作用させることができる。また、ゴムシート26は、柔軟性、及び、弾力性に富むため、段形状、或いは、凹凸形状の床面であっても、それらの形状に応じて柔軟に変形し、床面に密着(フィット)させることができる。
(第3実施形態)
図9に示したように、第3実施形態におけるゲルマット41は、マット上面41b全体に、長さ方向(図9において左右方向)において等間隔ごとに、幅方向へかけて滑り止めの表面処理を施した複数の滑り止め処理部45を有した形態であってもよい。なお、上記マット本体部42は、全体をゴム、或いは、シリコンなどの弾性部材で形成していることが好ましい。また、上記表面処理の他にも、例えば、粘着性の有するテープを添着する、或いは、滑り止め防止剤を塗付するなどして滑り止めを防止することもできる。
【0061】
このようにマット上面41bには、複数の滑り止め処理部45を有した構成であるため、マット上面41bを通過する車椅子の車輪がマット上面41bに対してスリップしてしまうことを阻止することができる。さらに、滑り止め処理部45を有していても、マット上面41bを、凹凸の少ないない滑らかな面を維持することができ、また、マット本体部42は、弾性を有しているため、通過中に滑り止め処理部45を横切る度に車椅子がガタつくこともない。
【0062】
従って、このようなゲルマット41は、滑り止め効果を発揮しつつ、スムーズに車椅子を通過させることができる。
【0063】
さらに、収容袋15の裏面は、両端部にのみ、それぞれ1枚ずつのゴムシート26を固着しているが、該ゲルマット41の両端部のゴムシート26が床面に設置されるため、これらゴムシート26は、ゲルマット41全体が滑らないよう効率的に床面に対する滑り止め作用を発揮することができる。
【0064】
また、ゲルマットは、マット本体部42を弾性部材で形成し、且つ、マット上面41bには、例えば、第4実施形態で設けた突部25よりも、さらに小さな突部を複数、設けた構成であってもよい。
なお、このような小さな突部は、マット上面41bに対して、例えば、千鳥状、或いは、格子状に配することが好ましい。
【0065】
マット上面41bは、このような小さな突部を有することにより、滑り止め効果を発揮しつつ、スムーズに車椅子を通過させることができるという滑り止め処理部45と同様の効果を奏することができる。
【0066】
(第4実施形態)
第4実施形態におけるゲルマット31は、図10に示したように形成している。
具体的に、第3実施形態におけるマット本体部32は、複数の板材35と上記板材35を収容可能な収容カバー36とで構成している。該収容カバー36は、上記板材35を一枚ずつ収容可能に区分けして形成している。
なお、収容カバー36は、スライドファスナ、スナップ、ホックなどの開閉手段を適宜、具備して形成してもよい。
【0067】
また、板材35は、短冊状に形成され、合成樹脂製の剛体である。
【0068】
上記複数の板材35を収容カバー36に収容すれば、板材35は、その長手方向が、ゲルマット31の幅方向(車椅子の進行方向に対して垂直方向)を向くように配置され、このような複数の板材35がマット本体部22の長手方向(車椅子の進行方向)に沿って所定間隔を隔てて配置された形態となる。
【0069】
このようなゲルマット31を通過する際には、板材35は、剛体であるため、車椅子の車輪をしっかりと支持することができ、板材35の間の隙間部分は、板材35間を適度に凹ませながら車椅子を進行させることができる。
【0070】
また、他の形態としてゲルマット31は、板材35を、その長手方向がゲルマット31の長手方向(車椅子の進行方向)に向くように配置したものであってもよい。
【0071】
上述した実施形態の他にも本発明のゲルマット31は、様々な形態で形成することができる。
【0072】
なお、本実施形態のゲルマット11,21,31は、この発明のマットに対応し、同様に、
ゲル状体14は、この発明の流動体に対応し、
突部25は、この発明の滑り止め手段の殊に、凸状部に対応し、
ゴムシート26は、この発明の滑り止め手段の殊に、滑り止め手段の形成部位(シート状部材)よりも高い摩擦係数を有する部材に対応するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1実施形態のゲルマットを説明する説明図。
【図2】第1実施形態のゲルマットの敷設状態を説明する説明図。
【図3】第1実施形態のゲルマットの敷設状態を説明する説明図。
【図4】第1実施形態のゲルマットの作用を説明する作用説明図。
【図5】第1実施形態のゲルマットの作用を説明する作用説明図。
【図6】第1実施形態のゲルマットの作用を説明する作用説明図。
【図7】第1実施形態のゲルマットの作用を説明する作用説明図。
【図8】第2実施形態のゲルマットを説明する説明図。
【図9】第3実施形態のゲルマットを説明する説明図。
【図10】第4実施形態のゲルマットを説明する説明図。
【符号の説明】
【0074】
11,21,31,41…ゲルマット
12,22,32,42…マット本体部
13,23…流動部
14…ゲル状体
15…収容袋
25…突部
26…ゴムシート
【出願人】 【識別番号】506242784
【氏名又は名称】有限会社一城
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭

【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭

【識別番号】100135781
【弁理士】
【氏名又は名称】西原 広徳

【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司


【公開番号】 特開2008−18138(P2008−18138A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−193905(P2006−193905)