| 【発明の名称】 |
マット |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 祐治
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| 【要約】 |
【課題】とくに内向き角部を有するマットや、模様、文字、図形等の表示部を設けたマットにおいて、繰り返し洗浄・乾燥を行っても、角部(内向き角部と外向き角部)や面部に破断や亀裂が生じないように工夫したマットを提供する。
【構成】マット基材とこのマット基材の上面にマット原反を接合させて成り、前記マット基材の周縁に角部を有するマットにおいて、前記角部の部分に当該角部の形状に合わせて折り曲げた平面略くの字形状の補強用糸状体を内蔵させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マット基材とこのマット基材の上面にマット原反を接合させて成り、前記マット基材の周縁に角部を有するマットにおいて、前記角部の部分に当該角部の形状に合わせて折り曲げた平面略くの字形状の補強用糸状体を内蔵させたことを特徴とする、マット。 【請求項2】 前記角部が、内向き角部であることを特徴とする、請求項1に記載のマット。 【請求項3】 マット基材とこのマット基材の上面にマット原反を接合させて成り、前記マット原反に文字、図形等の表示部を設けたマットにおいて、前記マット原反に前記表示部を設けた部分の前記マット基材に前記表示部を横断、斜断及び縦断して、前記表示部を設けてない部分に達する単数本又は複数本の補強用糸状体を内蔵させたことを特徴とする、マット。 【請求項4】 前記補強用糸状体は、複数の糸を撚り合わせて成る、タコ糸、その他の化学繊維、天然繊維、金属繊維、及びガラス繊維であることを特徴とする、請求項1乃至2のいずれかに記載のマット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、建物や部屋の出入口、或はエレベーター等の出入口等に敷設して用いるマットに関する。 【背景技術】 【0002】 一般的に建物等の出入口等に敷設されるマットは、平面短形状を呈しているが、とくにエレベーターの出入口や、その他の建物や部屋の出入口の戸や扉とその左右の支持壁とが面一とはならない個所に敷設されるマットには、図1に示したように、耳部に内向き角部を有するものが使用されている。 【0003】 また、マットの中には、表面に模様や文字や図形等の表示部を設けたものがあり、これらのマットは模様や文字や図形等の表示部を色の異なるパイルを用いたマット原反と、他の部分の別のパイルを用いたマット原反を別々の工程で作り、両者をマット基材上へ接合することを行っている。 【0004】 近年、マットはそのほとんどがレンタルであり、レンタル業者は契約により定期的に契約ユーザーの使用しているマットを交換して、回収したマットを機械を用いて洗浄・乾燥させて、再び契約ユーザーへレンタルし、繰り返し使用するということを行っている。 【0005】 かかる場合に、とくに上記した耳部に内向き角部を有するマットにあっては、洗浄・乾燥を繰り返すうちに、内向き角部の部分より裂けてしまうという問題があり、その改善が望まれている。そのための改善策の一例として、下記する特許文献1に記載されたものが公知である。 【特許文献1】特開2002−262986号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 上記特許文献1に記載されたものは、マット基材の内向き角部の内部に、当該内向き頂角に近接してメッシュ状の布体を内蔵させるものであったが、この布体の横系の部分が弱いために、洗浄・乾燥を繰り返して行うと、この布体のないものよりましであるが、どうしてもこの布体の横系の部分から布体が破断し、内向き頂角の部分から裂けて来てしまうという問題点は依然として充分には解決されていない。 【0007】 また、面部に表示部を設けたものは、洗浄・乾燥を繰り返すうちに、この表示部の部分とこの表示部以外の部分の合わせ目の部分に亀裂が入り、マット原反が剥がれて来てしまうという問題があった。 【0008】 この発明の目的は、とくに内向き角部を有するマットや、模様、文字、図形等の表示部を設けたマットにおいて、繰り返し洗浄・乾燥を行っても、角部(内向き角部と外向き角部)や面部に破断や亀裂が生じないように工夫したマットを提供せんとするにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上述した目的を達するためにこの発明は、マット基材とこのマット基材の上面にマット原反を接合して成り、前記マット基材の周縁に角部を有するマットにおいて、前記角部の部分に、当該角部に近接し、かつ当該角部の角度に合わせて略くの字形状に折り曲げた補強用糸状体を内蔵させたものである。 その際にこの発明は、角部を内向き角部とするものである。 【0010】 この発明はまた、マット基材とこのマット基材の上面にマット原反を接合して成り、前記マット原反に文字、図形等の表示部を設けたマットにおいて、前記マット原反に前記表示部を設けた部分の前記マット基材に前記表示部を横断、縦断或は斜断して、前記表示部を設けてない部分に達する単数本又は複数本の補強用糸状体を内蔵させたことを特徴とする、 【0011】 そして、以上いずれの発明の場合にも、補強用糸状体は、タコ糸、書類等の綴じ紐、その他の化学繊維、天然繊維、金属繊維。及びガラス繊維から成る糸、等で構成することができる。 【発明の効果】 【0012】 この発明は以上のように構成したので、マット基材の耳部に内向き角部や外向き角部等の角部を有したり、表面に表示部を設けて成るマットを機械を用いて繰り返し洗浄・乾燥させて使用しても、当該マット基材に破断や剥れ等が生じにくいので、その寿命を延ばし、経済性を高めることができるものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明に係るマットの一例を添付図面に基づいて詳述する。 【実施例1】 【0014】 図1乃至図4は、周縁に内向き角部を有するマットにこの発明を実施した場合を示す。図1は当該マットの平面図であり、図2は内向き角部の部分の部分拡大図であり、図3は図2のA−A線断面図、図4はその製造工程を説明する説明図である。図面によれば、マット1は、加硫された合成ゴムから成るマット基材2上に、パイルを植設したマット原反3が接合されて成るものであり、周縁の耳部に内向き角部4が設けられている。この内向き角部4のマット原反3の外縁から5mm〜10mm程度内側に位置して、補強用糸状体5が、当該内向き角部4の形状に合わせて平面略くの字形状に折り曲げて内蔵されている。 【0015】 この補強用糸状体の線径は、マット全体の厚さが2mm〜2.5mm程度のものの場合1mm〜1.2mm程度のものであり、全体の長さは、内向き角部4を形成する部分の縁部の長さの約半分程度とした。 【0016】 補強用糸状体5の材料としては、複数の糸が撚られて作られているタコ糸が最も望ましいが、その他の化学繊維、天然繊維、金属繊維、及びガラス繊維から成る糸で作った糸状体、本や書類の綴じ紐等のような丈夫な糸状体であれば良い。実施例では、複数の糸を撚って作った糸状体を示しているが、折り曲げ自在性を有し、対抗張力のある丈夫な材料であれば1本の糸状体であっても良い。 【0017】 図4は、補強用糸状体5をマット基材内へ内蔵させる方法を説明するためのもので、図面によれば、加硫されることによってマット基材2を構成する未加硫ゴムシート6の耳部の内向き角部4を構成する部分の縁部から5mm〜10mm内側へ入った部分に、補強用糸状体5を内向き角部4の形状に合わせて折り曲げて置き、次いで、その上に、補強用糸状体5の折り曲げ形状に合わせて、当該補強用糸状体5よりも幅の広い補強用未加硫ゴムシート7を置き、加圧過熱することによって加硫させ、補強用糸状体5をマット基材2内へ内蔵させるものである。そして、このマット基材2の上にマット原反3を接合させて、この発明に係るマット1を得るものである。図2では、加硫後における補強用未加硫ゴムシート7をマット基材2とは別の方向のハッチングで示してあるが、両者は加硫によって一体となっている。 尚、図1乃至図3に指示記号7で示したものは、この補強用未加硫ゴムシート7が図4に示した未加硫ゴムシート6と共に加硫されることによってマット基材2と一体になった状態のものを示している、以下の図5乃至図8及び実施例2乃至5において、指示記号15、28、29、30、36、37、及び46で示した補強用未加硫ゴムシートについても同じである。 【0018】 以上のように構成すると、補強用糸状体5によって、マット1の耳部の内向き角部4が補強されるため、繰り返し洗浄・乾燥を繰り返しても、内向き角部4のとくに頂角の部分が破断してしまうことを極めて有効に防止することができるものである。 【0019】 また、補強用糸状体5のマット基材2内への内蔵方法としては、他にも、補強用糸状体5を平面略くの字形状に切った2枚の未加硫ゴムシートの間に挟んで、マット基材の内向き角部に加圧加熱して内蔵させても良いし、マット基材の下面の側へ上記方法を用いて内蔵させるようにしても良い。 【実施例2】 【0020】 以上の実施例は、マット基材に内向き角部を有するマットに関するものであるが、この発明は、図5に示したように、マット基材11の耳部12に通常の外向き角部13を有する平面矩形状のマット10に実施できる。 この場合には、補強用糸状体14と補強用未加硫ゴムシート15は、上記実施例1の内向き角部に内蔵させるものと比べ、折り曲げ方向が逆になり、マット基材11の角部のマット原反17を接合しない部分に、補強用糸状体14と補強用未加硫ゴムシート15を上述したように加工して内蔵させるものである。この外向き角部の場合にこのように加工するのは、マットを洗浄機や乾燥機を用いて洗浄・乾燥させると、どうしても外向き角部の補強する部分が機械に挟まれて破断し易いからである。 【実施例3】 【0021】 図6はさらに他の実施例を示し、図面によれば、外向き角部21、22と内向き角部23の双方を有するマット20においては、マット基材24の外向き角部21、22と内向き角部23のそれぞれに補強用糸状体25,26,27を補強用未加硫ゴムシート28,29,30と共に加圧加熱してマット基材24へ内蔵させることができる。 このように実施すると、より一層マット20の強度を向上させることができる。 【実施例4】 【0022】 図7はさらに他の実施例を示し、図面によれば、既存のマット33のマット原反39を接合させてないマット基材34の外向き角部35の上に、一対の補強用未加硫ゴムシート36,37で補強用糸状体38を挟んで、4者一緒に加圧加熱して補強用未加硫ゴムシート36,37を加硫させ、補強用糸状体38を外向き角部35内へ内蔵させるものである。この補強方法は、既存のマットの内向き角部を補強用糸状体で補強する際にも用いることができる。尚、マットを新規に製造する際に、この補強をする場合には、マット基材の側に設ける補強用未加硫ゴムシートはこれを省略できる。 このように実施すると、既存のマットに補強を容易に施すことができることにより、より一層マットの寿命を高めることができる。 したがって、以上の各実施例1〜4から解るように、この発明に係る補強用糸状体を用いてのマットの補強は、内向き角部と外向き角部のいずれか一方、或は双方、さらには三方に行うことができる。このように構成すると、マットの耳部の内向き角部と外向き角部の部分の強度が増大する結果、マットを洗浄機や乾燥機、或は洗浄と乾燥を一緒にできる機械を用いて、繰り返し洗浄・乾燥させて使用しても、耳部の部分に破断が生じるのを極めて有効に防止することができるものである。 【実施例5】 【0023】 図8乃至図10は、その面部に模様、文字或は図形等を設けたマットを補強用糸状体を用いて補強する他の実施例を示し、図8はその平面図、図9は図8のB−B線断面図、図10はその製造工程を説明する説明図である。 【0024】 図面において、指示記号40はマット基材41とマット原反42から成るマットであり、このマット40の表示部43を設けた部分には、当該表示部43を横断して、マット基材41の両端部に達する2本の補強用糸状体44,44が内蔵されている。 【0025】 この補強用糸状体44,44の材料、線径及び内蔵の方法は、先の実施例1のものと同じである。即ち、材料としては複数の糸を撚り合わせて作ったタコ糸、その他の化学繊維、天然繊維、金属繊維、及びガラス繊維から成る糸から作った糸状体、書類の綴じ紐等であり、線径はマット全体の材厚が2mm〜2.5mm程度のもので1mm〜1.2mm程度である。 【0026】 内蔵方法としては、マット基材41を構成する未加硫ゴムシート45上に補強用糸状体44,44を表示部43の下側に位置するように間隔を空けて置き、その上に帯状の補強用未加硫ゴムシート46,46を重ね、未加硫ゴムシート45と共にマット基材41を得ることになる。後に、このマット基材41の上に、表示部43を構成するマット原反47と共に他のマット原反48を接合することになる。 【0027】 尚、図示のものは、補強用糸状体を2本表示部43の下側に位置して横断させて内蔵させてあるが、この本数に限定されない。また、内蔵方向も横断以外に、縦断、斜断、その組み合わせ等種々のものが考えられる。 【0028】 以上のように構成すると、表示部43を構成するマット原反47と、それ以外のマット原反48との合わせ目の部分に位置するマット基材41が補強用糸状体44,44で補強される結果、洗浄・乾燥を繰り返してもマット基材41が破断したり、マット原反が剥がれて来たりすることを極めて有効に防止することができるものである。 そして、以上の実施例の説明では、新しくマットを製造する際に補強用糸状体を用いてマットの耳部や面部を補強するように記載してあるが、この補強は既存のマットや、既に亀裂が生じたり、破断しているマットにもこれを補修するためにそのまま適用できることは言うまでもない。 【産業上の利用可能性】 【0029】 以上詳細に説明したように、この発明にかかるマットは、洗浄・乾燥を繰り原反に設けた表示部の部分から剥がれて来てしまうということを防止できることから、マットの商品寿命を長くすることができ、その経済性を高めることによって、とくにマットのレンタル業界において有用である。 【図面の簡単な説明】 【0030】 【図1】この発明を実施した耳部に内向き角部を有するマットの平面図である。 【図2】この発明を実施した内向き角部の拡大平面図である。 【図3】図2のA−A線断面図である。 【図4】内向き角部に補強用糸状体を内蔵させる方法を説明する説明図である。 【図5】他の実施例を示し、マットの外向き角部を補強する場合を説明するための一部拡大平面図である。 【図6】さらに他の実施例を示し、内向き角部と外向き角部を有するマットを補強する場合を示す一部拡大平面図である。 【図7】他の実施例を示し、外向き角部を有する既存(使用中)のマットを補強する場合を説明する説明図である。 【図8】他の実施例を示し、この発明を実施した表面に表示部を設けたマットの平面図である。 【図9】図8のB−B線断面図である。 【図10】マットの面部に補強用糸状体を内蔵させる方法を説明する説明図である。 【符号の説明】 【0031】 1,10,20,33,40 マット 2,11,24,34、41 マット基材 3,17,39,42,47,48 マット原反 4,23 内向き角部 5,14,25,26,27,38,44 補強用糸状体 6,45 未加硫ゴムシート 7,15,28,29,30,36,37,46 補強用未加硫ゴムシート 12 耳部 13,21,22,35 外向き角部 43 表示部
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| 【出願人】 |
【識別番号】506239544 【氏名又は名称】株式会社メリ・テック
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| 【出願日】 |
平成18年7月12日(2006.7.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076831 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 捷雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−17962(P2008−17962A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−191205(P2006−191205) |
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