| 【発明の名称】 |
展示ケース |
| 【発明者】 |
【氏名】関 歳晃
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| 【要約】 |
【課題】ケース本体部の内部空間内の空気を長期間、安定的に調湿することで、各種文化施設において好適に使用することができる展示ケースの提供。
【構成】外気を遮断して仕切られる内部空間12a内への展示物Dの配置が自在なケース本体部12と、該ケース本体部12を下支えする基台部52とを少なくとも備えてなる展示ケース11において、ケース本体部12には、その下面開口部17に略矩形を呈する珪藻土パネル27を複数列となるように起立配置した調湿ボックス23を含み、該調湿ボックス23の上面開口部23aには、内部空間12a側との通気を自在に形成された展示物D用の載置台33を配設した。また、載置台33には、照明器具20からの照明光を受けて駆動されるソーラファン62を配置し、該ソーラファン62を介して調湿ボックス23内と内部空間12a内との間の空気の循環を自在とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外気を遮断して仕切られる内部空間内への展示物の配置を自在に形成されたケース本体部と、該ケース本体部を下支えする基台部とを少なくとも備えてなる展示ケースにおいて、 前記ケース本体部は、その下面開口部に略矩形を呈する珪藻土パネルを複数列となるように起立配置した調湿ボックスを含み、 該調湿ボックスの上面開口部には、前記内部空間側との通気を自在に形成された前記展示物用の載置台を配設したことを特徴とする展示ケース。 【請求項2】 前記ケース本体部は、前記内部空間内を照明する照明器具を備え、 前記載置台には、1以上の位置に前記照明器具からの照明光を受けて駆動されるソーラファンを配置し、該ソーラファンを介して前記調湿ボックス内と前記内部空間内との間の空気の循環を自在とした請求項1に記載の展示ケース。 【請求項3】 前記照明器具への給電線は、常に引っ張り方向へと付勢させた状態のもとで前記ケース本体部の内側コーナー部に沿わせて配線した請求項1または2に記載の展示ケース。 【請求項4】 前記調湿ボックスは、前記基台部内に設置された昇降手段を介して昇降自在に支持させた請求項1ないし3のいずれかに記載の展示ケース。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、展示物を展示するケース本体部に対して気密性と調湿機能とを付与するすることで博物館、図書館および資料館を含む各種文化施設において好適に用いることができるようにした展示ケースに関する技術である。 【背景技術】 【0002】 美術館や博物館や資料館用の展示ケースには、例えば下記非特許文献1の第11頁に開示されているような気密性を有する展示ケースがある。 【非特許文献1】MUSEUM FACILITIES〈美術館・博物館・資料館用家具〉コクヨ株式会社発行(平成16年4月) 【0003】 図5は、上記非特許文献1に記載されているエアタイトI型の展示ケースを示す説明図であり、展示ケース1の全体は、台座部2と、該台座部2上に一体的に取り付けられたケース本体部3とで構成されている。 【0004】 そして、ケース本体部3は、前面開口部5を開閉自在に閉止する透明ガラス扉6と、調湿剤を設置するために下隅部に形成された調湿スペース7と、内部空間4の天井側に配設された照明部8とを備えている。該照明部8は、断熱ガラス8aで仕切られた空間8b内に照明器具8cを設置することで形成されている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、図5に示す展示ケース1は、ケース本体部3の内部空間4内の空気を調湿剤により調湿することはできても、該調湿剤が飽和しやすいこともあって、メンテナンスフリーの状態で内部空間4内の空気の全量を効率よく調湿することができない不都合があった。 【0006】 本発明は、従来技術にみられた上記課題に鑑み、ケース本体部の内部空間内の空気を珪藻土パネルを介して長期に亘り安定的に調湿することで、博物館、図書館および資料館を含む各種文化施設において好適に使用することができる展示ケースを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、外気を遮断して仕切られる内部空間内への展示物の配置を自在に形成されたケース本体部と、該ケース本体部を下支えする基台部とを少なくとも備えてなる展示ケースにおいて、前記ケース本体部は、その下面開口部に略矩形を呈する珪藻土パネルを複数列となるように起立配置した調湿ボックスを含み、該調湿ボックスの上面開口部には、前記内部空間側との通気を自在に形成された前記展示物用の載置台を配設したことを最も主要な特徴とする。 【0008】 この場合、前記ケース本体部は、前記内部空間内を照明する照明器具を備え、前記載置台には、その1以上の位置に前記照明器具からの照明光を受けて駆動されるソーラファンを配置し、該ソーラファンを介して前記調湿ボックス内と前記内部空間内との間の空気の循環を自在とするのが好ましい。 【0009】 また、前記照明器具への給電線は、常に引っ張り方向へと付勢させた状態のもとで前記ケース本体部の内側コーナー部に沿わせて配線するのが望ましい。さらに、前記調湿ボックスは、前記基台部内に設置された昇降手段を介して昇降自在に支持させておくこともできる。 【発明の効果】 【0010】 請求項1に係る発明によれば、展示ケースを構成しているケース本体部は、複数列の珪藻土パネルを有する調湿ボックスをその下面開口部に備え、かつ、該調湿ボックスの上面開口部を内部空間側と通気させているので、珪藻土パネルが発揮する調湿機能を利用して内部空間内を効果的に、かつ、永続的に調湿することができるので、展示物用の展示ケースとして各種文化施設において好適に用いることができる。 【0011】 請求項2に係る発明によれば、載置台には、ケース本体部が備える照明器具からの照明光を受けて駆動される1以上のソーラファンを備えているので、該ソーラファンを介して調湿ボックス内と前記内部空間内との間の空気を強制的に循環させることにより、珪藻土パネルによる調湿機能をより効果的に発揮させることができる。 【0012】 請求項3に係る発明によれば、照明器具のために用意される給電線は、ケース本体部の内側コーナー部に沿わせて常にぴんと張った状態のもとで配線することができるので、その存在を外側から目立たなくすることができる。 【0013】 請求項4に係る発明によれば、載置台を備える調湿ボックスは、基台部内に設置された昇降手段を介して昇降自在に支持されているので、載置台上の展示物の交換をそれだけ円滑に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 図1は、本発明を構成している載置台を備える調湿ボックスの一例についての平面図を、図2は、本発明の全体についての一例としての縦断面構造説明図を、図3は、図1におけるA−A線矢視方向での要部拡大断面図を、図4は、図1における囲繞枠B内の拡大図をそれぞれ示す。 【0015】 これらの図によれば、展示ケース11の全体は、外気を遮断して略直方体形状に仕切られる内部空間12a内への展示物Dの配置を自在に形成されたケース本体部12と、該ケース本体部12を下支えする基台部52とで構成されている。 【0016】 このうち、ケース本体部12は、上面と下面とを除く四周のそれぞれに矩形を呈するガラス板などからなる透明板13が相互に例えば高透明性シリコーン接着剤などの接着剤22を用いて接合固着された状態のもとで配置されており、それぞれの外表面14aが基台部32側の外表面32aと面一となった配置関係のもとで下端面15側を介して基台部52上に一体的に下支えされて内部空間12aを画成している。 【0017】 また、ケース本体部12は、その下面開口部17側に略矩形を呈する珪藻土パネル27を複数列となるように起立配置した調湿ボックス23を備えており、該調湿ボックス23は、基台部52内に設置された伸縮ジャッキなどからなる昇降手段53を介して昇降自在に支持されている。なお、珪藻土パネル27は、微粉末状の珪藻土を粘土状に加工して板状に成型し、これを焼結することで形成されている。また、珪藻土パネル27は、微粉末状の珪藻土を予め脱色して白色に近くした上で、粘土状に加工して板状に成型し、これを焼結することで形成するものであってもよい。 【0018】 すなわち、調湿ボックス23は、基台部52の面サイズとの関係で定まる適宜面サイズの略方形を呈する底板部24と、該底板部24の四周に立設された適宜高さの側板部25とを備えて形成されている。 【0019】 また、底板部24上には、列毎に珪藻土パネル27を直立させるなどしてその起立保持を自在に形成された断面略コ字形を呈する保持具26が、底板部24側にネジ止めするなどの適宜の固着手段を用いて平行に配列されており、これにより各列の保持具26を介して複数列の珪藻土パネル27を安定的に底板部24上に起立配置することができるようになっている。 【0020】 しかも、調湿ボックス23の上面開口部23aは、内部空間12a側との通気を自在に形成された載置台33により覆われており、該載置台33を介して展示物Dを安定的に展示することができるようになっている。 【0021】 すなわち、該載置台33は、基台部52の上面にてその内方へと庇状に突出させた棚板部55の開放縁55aにより囲繞される上面開口部54を塞ぐことができる面サイズが付与されて形成されている。 【0022】 そして、載置台33は、棚板部55の開放縁55a寄りを覆う多数の通孔35を穿設した金属材などからなるパンチングボード34と、該パンチングボード34の内方開口面を覆う面サイズが付与されて形成されている合板材39aの表面に布クロス材や無機質性クロス材などからなるクロス39bを覆設してなる載置台部39とで形成されている。 【0023】 この場合、パンチングボード34は、その内周縁34a側に垂下片部36を備え、載置台部39は、その下面側に配置された支承面材40の外周40a側に直立片部41を備えている。このため、パンチングボード34と載置台部39とは、図3に詳しく示されているように垂下片部36と直立片部41とを固着するなどして相互に一体的に連結され、その全体で載置台33が形成されている。 【0024】 また、パンチングボード34には、計四カ所にソーラファン62を構成しているソーラパネル62aを載置収納するための凹陥部37と、各凹陥部37の近隣位置に調湿ボックス23の対面側に開口38aを有して同じくソーラファン62を構成しているファン62bを支持する支腕部38とが形成されている。 【0025】 さらに、調湿ボックス23は、それぞれの側板部25の上端側にL字形を呈して外側に水平片部28aを位置させた折曲部28が周設されており、該折曲部28を介して上面開口部23aの面サイズが縮小化されている。 【0026】 一方、基台部52には、折曲部28における水平片部28aと対面する周囲領域に棚板部55が形成されており、該棚板部55の下面には、調湿ボックス23を昇降手段53を介して上昇させた際に水平片部28aとの圧接を自在としたスポンジゴム等の弾性材56が配設されている。 【0027】 したがって、ケース本体部12の内部空間12aは、調湿ボックス23を上昇させてその水平片部28aを基台部52の弾性材56に圧接させることにより、外気を遮断した密閉空間とすることができることになる。 【0028】 また、ケース本体部12の上面開口部18は、上端面15の側に開閉自在に取着された天板部19を備え、該天板部19の下面側には、多数本の蛍光管20aを配置するなどして形成される照明器具20が断熱ガラスを透過する配置関係のもとで設置されている。 【0029】 そして、該照明器具20への給電は、例えば捩りコイルバネのように引っ張り方向に付勢させた2線式の給電線21を一側線材21aと他側線材21bとに引き離し、それぞれをピンと引っ張った状態で図4に示すようにケース本体部12の内側コーナー12b側に各別に配線することで行われている。なお、図4に示す例は、ガラス板13が単板ガラスである場合の配線例を示している。しかし、ガラス板13が防犯上より有効とされる合わせガラスである場合には、中間膜が位置する部位に溝部を各別に設け、該溝部を介して一側線材21aもしくは他側線材21bを配線することにより給電線21の存在をより目立たなくすることができる。 【0030】 一方、基台部52は、図2および図3に示されているようにケース本体部12を各ガラス板13の下端面14を介して棚板部55側で下支えしており、その内部には昇降手段53が設置されている。なお、図1および図4中の符号57は、埋込み式のファイバーグラスとLEDなどの発光素子とからなる埋込み式のファイバースポットライトを、図2中の符号58は、アジャスター機能付きのキャスターをそれぞれ示す。 【0031】 次に、本発明の作用・効果を図1に示す例について説明すれば、展示物Dを載置台33上に載置させる際には、昇降手段53を縮退方向に作動させて載置台33ともども調湿ボックス23を基台部52内を最下位位置にまで降下させ、ケース本体部12側から引き離す。 【0032】 載置台33上には、このような位置関係のもとで基台部52側から展示物Dを載置した後、昇降手段53を伸張方向に作動させる。載置台33を備える調湿ボックス23は、昇降手段53を伸張させることで上昇し、やがて調湿ボックス23の側板部25が備える折曲部28の水平片部28aが基台部52の棚板部55の下面側に配設されている弾性材56と当接してその上昇を停止する。 【0033】 このとき、ケース本体部12の内部空間12aは、その下面開口部17が調湿ボックス23により気密状に塞がれる結果、外気を遮断した密閉空間とすることができることになる。 【0034】 ケース本体部12の内部空間12a内をこのようにして気密空間とした後は、ケース本体部12の天板部19が備える照明器具20を点灯させることで、その照明光が載置台33におけるパンチングボード34に配設されているソーラファン62を構成しているソーラパネル62aに到達して電力を発生し、図示しないリード線を介して結線されているファン62bを回転駆動させる。 【0035】 該ファン62bは、回転駆動させられることにより支腕部38の開口38aを介して調湿ボックス23の上面開口部23a側へと空気を強制的に送り込む。 【0036】 調湿ボックス23内に送り込まれた空気は、複数列となって配列されている珪藻土パネル27に接触しながらパンチングボード34の通孔35を経て内部空間12a側へと還流する。 【0037】 つまり、ケース本体部12の内部空間12a内の空気は、ファン62bが回転を続ける限り調湿ボックス23との間を循環し続けることになり、その際に珪藻土パネル27と繰り返し接触させることにより、該珪藻土パネル27が備える調湿機能を十分に発揮させて好ましい湿度に調整することができることになる。 【0038】 しかも、照明器具20への給電は、ケース本体部12の内側コーナー部13に沿わせて目立たなく各別に配線された一側線材21aと他側線材21bとからなる給電線21により行うことができる。 【0039】 このため、ケース本体部12の内部空間12a内の空気は、見た目の煩雑感を一掃して長期に亘り安定的に調湿させることで、メンテナンスフリーを実現することができるので、博物館、図書館および資料館を含む各種文化施設における展示ケース11として好適に使用することができることになる。 【0040】 以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その具体的な内容は、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形を加えることができる。例えば、基台部52には、昇降手段53を設置することなく、ケース本体部12を直結し、例えばその背面側に位置する透明板を開閉自在に配設することもできる。また、パンチボード34には、所望によりソーラファン62を配設しないでおくこともできる。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】本発明を構成している載置台を備える調湿ボックスの一例についての平面図。 【図2】本発明の全体についての一例としての縦断面構造説明図。 【図3】図1におけるA−A線矢視方向での要部拡大断面図。 【図4】図1における囲繞枠B内の拡大図。 【図5】非特許文献1に記載されているエアタイトI型の展示ケースを示す説明図。 【符号の説明】 【0042】 11 展示ケース 12 ケース本体部 12a 内部空間 13 内側コーナー部 14 透明板 14a 外表面 15 下端面 16 上端面 17 下面開口部 18 上面開口部 19 天板部 20 照明器具 20a 蛍光管 21 給電線 21a 一側線材 21b 他側線材 22 接着剤 23 調湿ボックス 23a 上面開口部 24 底板部 25 側板部 26 保持具 27 珪藻土パネル 28 折曲部 28a 水平片部 33 載置台 34 パンチングボード 34a 内側縁 35 通孔 36 垂下片部 37 凹陥部 38 支腕部 38a 開口 39 載置台部 39a 合板材 39b 無機質クロス 40 支承面材 40a 外周縁 41 直立片部 52 基台部 52a 外表面 53 昇降手段 54 上面開口部 55 棚板部 56 弾性材 57 ファイバースポットライト 58 キャスター 62 ソーラファン 62a ソーラパネル 62b ファン D 展示物
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| 【出願人】 |
【識別番号】504324453 【氏名又は名称】有限会社東京インテリア・クラフト
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| 【出願日】 |
平成18年8月4日(2006.8.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086449 【弁理士】 【氏名又は名称】熊谷 浩明
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| 【公開番号】 |
特開2008−36059(P2008−36059A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−213025(P2006−213025) |
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