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【発明の名称】 昇降カウンター
【発明者】 【氏名】森 浩司

【氏名】竹腰 貢

【要約】 【課題】高さ調整が容易なカウンターであって、あるいは高さ調整のための構造が場所をとらないカウンターを提供すること。

【構成】基台10と、この基台10に対して昇降可能に連結させたテーブル部20と、基台10とテーブル部20の間に介在させてテーブル部20を昇降させるアクチュエータと、を有したカウンター1であって、基台10とテーブル部20のいずれか一方には、両端にピニオンを備えられたピニオン軸が架設されると共に、他方にはピニオンと歯合するラックが立設されたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、この基台に対して昇降可能に連結させたテーブル部と、前記基台と前記テーブル部の間に介在させて前記テーブル部を昇降させるアクチュエータと、を有したカウンターであって、
前記基台と前記テーブル部のいずれか一方には、両端にピニオンを備えられたピニオン軸が架設されると共に、他方には前記ピニオンと歯合するラックが立設されたことを特徴とする昇降カウンター。
【請求項2】
基台と、この基台に対して昇降可能に連結させたテーブル部と、前記基台と前記テーブル部の間に介在させて前記テーブル部を昇降させるアクチュエータと、を有したカウンターであって、
前記連結する連結部と前記アクチュエータとを、該カウンターの一側面側に設けたことを特徴とする昇降カウンター。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、スーパーなどで用いられているレジカウンターなどに代表されるカウンターの改良に関し、詳しくは天板の高さ調整が容易に行える昇降カウンターに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーなどで用いられているレジカウンターは、このレジカウンターを担当する店員の身長に合わせて、天板の高さを調整できる様になっている。
【0003】
例えば、カウンターに設けられたハンドルを手で回し、ハンドルの回転力をカウンターの天板の昇降作動に変える機構により、高さ調整を実現しているものがある。
【0004】
あるいは、足で油圧ポンプのペダルを踏み、油圧シリンダの押し出しにより天板を上昇させ、油圧シリンダの油圧を解除して降下させるなどして、高さ調整している。
【0005】
レジカウンターは一般に長手であるが、長手の両端が均等に昇降する様な工夫もなされている(特許文献1参照)。
【0006】
またレジカウンターは一般に、その隣にレジスターを載せる小型なカウンター100が置いてあるが(図10参考)、この小型カウンターも高さ調整ができる様になっている。ただこの小型カウンターは、レジスターを載せるだけの小さいなものであるので、天板の前後左右が均等に昇降する工夫は特に成されていない。天板への荷重もレジスターと決まっており、レジスターを載せた時の重心も天板のほぼ中央と固定位置なため、昇降させるシリンダなどもこの中央付近を押し上げる構造にしておけば、特段の構造を工夫しなくとも、前後左右に傾くことなぐ均等に昇降させることができるからである。
【特許文献1】実開平5−17984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高さの調整時には、調整された高さが良好か、あるいはもう少し上昇・降下のいずれかをさせた方がよいかなどという判断は、レジ内で作業する時と同じ立ち姿勢で判断したほうが正確・簡単に行える。
【0008】
ただハンドルは一般に、天板下方の邪魔にならない箇所に設けてあり、よって腰をかがめてハンドルを回すこととなり、つまり立ち姿勢とは異なる姿勢で高さ調整するので、調整された高さがそれでよいかどうかが適切には分かり難い。
【0009】
また油圧ポンプのペダルを踏んで、油圧シリンダにより昇降させる場合にも、何度も踏まなければならず、上昇させすぎると油圧を解除して降下させるなどし、場合によっては降下させたものを再度、ペダルを踏んで上昇させるなどしなければならず面倒である。またレジ作業時の立ち姿勢とは異なる姿勢での高さ調整であるので、調整された高さの適不適も十分には分からない。
【0010】
またカウンターを昇降させる時には、天板は基台に対してその四隅が均等に昇降しなければならず、均等でない昇降をすると昇降に支障をきたすこととなる。天板は一般にはその四隅を、基台側の支柱に設けられたレールに案内される構造になっているが、均等に昇降しないとレールとの関わりが狂うなどするからである。
【0011】
またレジスターを載せる小型カウンターは、天板の下を、引き出しのスペースに用いたり、その他もの入れに利用するニーズがある。しかし天板の前後左右が均等に昇降する工夫がしてないので、その分、油圧シリンダなどの押し上げの作用点を天板の重心点に近接させておく必要があり、その為に油圧シリンダなどの装置も天板の平面視中央の下方に設けるなどしてあり、これが理由で引き出しなどを設けるスペースが確保できないという不具合がある。
【0012】
以上の状況を鑑み、本願発明の課題は、高さ調整が容易なカウンターであって、あるいは高さ調整のための構造が場所をとらないカウンターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願請求項1記載の昇降カウンターの発明は、基台と、この基台に対して昇降可能に連結させたテーブル部と、前記基台と前記テーブル部の間に介在させて前記テーブル部を昇降させるアクチュエータと、を有したカウンターである。そして前記基台と前記テーブル部のいずれか一方には、両端にピニオンを備えられたピニオン軸が架設されると共に、他方には前記ピニオンと歯合するラックが立設されたことを特徴とする。
【0014】
また請求項2記載の昇降カウンターの発明は、基台と、この基台に対して昇降可能に連結させたテーブル部と、前記基台と前記テーブル部の間に介在させて前記テーブルを昇降させるアクチュエータと、を有したカウンターであって、を有したカウンターである。そして前記連結する連結部と前記アクチュエータとを、該カウンターの一側面側に設けたことを特徴とする。
【0015】
なおここでアクチュエータとは、電気信号により力を得られる装置をいう。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、アクチュエータのスイッチを操作するだけでカウンターの高さ調整ができるので、レジ作業と同じ姿勢での高さ調整作業が可能となり、簡易で正確な調整が可能となる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られる他、連結部が一側面側に設けられていても、昇降が可能となる。連結部が、天板の重心や、これにレジスターの荷重を加えた時の重心から離れた位置の場合には、連結部に回転モーメントが加わり、連結部が、摺動し合う一対のレールなどで実現された場合などにあっては、摺動時の摩擦抵抗が大きくなる。そのため昇降動作が困難になり、従来の手回しハンドルや、足踏みの油圧ポンプでは力が弱く、上昇させることが困難であったりするが、この様な摩擦抵抗があっても、アクチュエータであれば人力より大きな力が実現できるので、スムーズな昇降が可能となる。
【0018】
またアクチュエータを一側面側に設けることにより、天板の下にスペースを得ることができ、引き出しその他の用途が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本願発明の実施例を、図をもって説明する。
【実施例1】
【0020】
図1〜2に示すのは請求項1のカウンターの実施例であり、店員の立ち位置側から見た斜視図である。このカウンター1は、基台10と、この基台10に対して昇降可能に連結させたテーブル部20と、基台10とテーブル部20の間に介在させてテーブル部10を昇降させるアクチュエータ30とを有している。
【0021】
基台10は、図3に示す様に、底部11を形成する長方形の底枠12と、この底枠12の左右端に立設された方形な支柱枠13とを主な骨格としている。そして、支柱枠13の内方にはラック14が立設させてある。
【0022】
テーブル部20は天板21と、天板21の左右端には、支柱枠13を前後から挟む配置の脚部22が前後2本垂設されており、つまり支柱枠13と2本の脚部22とは図4に示す様に、入れ子状になっている。この前後2本の脚部22には軸受け板23が架け渡されており、これに設けられた軸受け24がピニオン25と後述する挟持輪26とを軸支している。
【0023】
基台10の支柱枠13とテーブル部20の脚部22とが入れ子状に組み合わせられた時には、ピニオン25がラック14と歯合し、ピニオン25と挟持輪26でラック14を挟持する様な配置となる。挟持輪26とで挟持することにより、ピニオン25とラック14との歯合が確実なものとなるのである。
【0024】
またピニオン25はカウンター1の左右両端に設けられるが、これら左右のピニオン25は図5で示す様にピニオン軸27で連結されており、よって同期のとれた回転をする様になっている。
【0025】
支柱枠13には昇降方向のレール15が設けられており、これに摺擦可能に重合するレール28がテーブル部20側にも設けられている。
【0026】
アクチュエータ30は、このアクチュエータ30の本体から突き出たパイプ状の作動杆31が電気信号で伸縮作動する様になっており、図2に示した様に、底部11から立設させた台座32に作動杆31を立設させた姿勢で設置されて、作動杆31がテーブル部20を下から押し上げる様になっている。
【0027】
この様にして構成されたカウンター1は、店員側の側面に、左右幅の中央に店員が立った時には、レジ作業と同じ立ち姿勢でもあっても、その姿勢で腰をかがめることなく右手が届く位置にスイッチ2が設けてある。スイッチ2は上昇スイッチ2aと降下スイッチ2bが押しボタン式に設けられており、スイッチ2を押している間はいずれかの動きを続け、適宜な高さになった時点でスイッチ2を離せば、その高さで停止する様になっている。
【0028】
よって店員が、レジ作業に就く時には、立ち位置で手を自然に垂れた姿勢になるだけで、指がスイッチ2に届き、レジ作業の時と同じ姿勢で高さ調整をすることができる。
【0029】
またテーブル部20の重心とアクチュエータ30の作用点とが左右に離れていると、テーブル部20は左右の両端が均等な昇降をせず、左右いずれかの方向に傾こうとする場合がある。これは右端と左端の脚部22の上昇が均等でなくなるからである。しかし、テーブル部20の左右には、ラック14と歯合したピニオン22が設けられており、これら左右のピニオン22がピニオン軸27による連結で回転の同期がとられるために、これら左右のピニオン22の同一回転により、左右の昇降幅も常に同じに保たれ、よって傾くことはないのである。
【実施例2】
【0030】
図6に示すのは、レジスターを載せる為の小型カウンター3であり、図7はこの小型カウンター3の背面のカバーを外した様子の図である。実施例1のカウンター1は買物の値札などの読み取り作業をする為のカウンター1であるが、この実施例2の小型カウンター3は、その様な読み取り用カウンターの横において、金銭の出し入れの為のレジスターを置くものである。
【0031】
即ち、基台40と、この基台40に対して昇降可能に連結させたテーブル部50と、基台40とテーブル部50の間に介在させてテーブル部50を昇降させるアクチュエータ60とを有している。
【0032】
基台40は、図8に示すように、底部41と、この底部41の背面2隅から立設された角パイプによる2本の支柱レール42を有している。そして背面と左右の側面はカバー43で覆われ、前方は開放されている。
【0033】
テーブル部50は、レジスターを載せる天板51とその下方に設けられた2段の棚板52を有しており、更にその下には引き出し53が設けてある。そして背面と左右の側面はカバー54で覆われている。このテーブル部50は、後方の左右に断面コの字のテーブル側レール55が設けられており、基台40側の支柱レール42に被さるように重合させて、上下に摺動できるようになっている。このテーブル側レール55と支柱レール42とが、テーブル部50が基台に40対して上下方向の摺動が可能に連結する連結部Aを成して、これにより昇降できる様になっている。つまり、連結部Aは一側面側としての背面側に設けられているのである。天板51の前面には昇降操作をするためのスイッチ4が設けられており、上昇スイッチ4aと降下スイッチ4bが押しボタン式に設けられている。
【0034】
またアクチュエータ60は図7に示されている様に、基台40の底部41に作動杆61を立設させた姿勢で背面側に寄せて設置されて、作動杆61がテーブル部50を押し上げ可能に配置されている。つまり連結部Aとアクチュエータ60とは、同じ一側面側としての背面側に設けられている。
【0035】
また支柱レール42とテーブル側レール55は、これら対になったレール42,55が互いに密着して摺動できるように、図9に示す様な押圧部56により押圧されている。この押圧部56はテーブル側レール55の外側に取り付けられており、先端に摩擦抵抗の少ない樹脂部材56aが取り付けられたネジ部材56bが、ネジ締めにより、相手の支柱レールを押圧し、レール42,55同士の重合がより密着度の高い状態になる様にしている。これによりこれらレール42,55同士にガタつき等の遊びがなくなる。
【0036】
これは、連結部Aを背面側に設けたことにより、連結部Aがテーブル部50の重心から大きく離れた位置となり、その結果、この連結部Aにはテーブル部50の前方に傾こうとする力がモーメントとして加わるので、その為の対応である。つまりモーメントにより、対になったレール42,55にはレール42,55に直角な荷重がかかることとなり、レール42,55同士の重合に遊びがあると、摺擦の支障になるからである。その点、押圧部56があれば、レール42,55同士の摺擦面が密着させることができるので遊びも無くなり、よって良好な摺擦が成され、摺擦時の抵抗を抑えることができるのである。
【0037】
ただこの様に抵抗を抑えたとしても有る程度の抵抗は残り、それは、従来のハンドルや油圧ポンプを用いた人力による押し上げ力では昇降に支障のある程度の抵抗である。その点、本実施例の小型カウンター3では、アクチュエータ60により人力よりも強力な力を得ることができるので、この様な、アクチュエータ60(またはその作用点)と連結部Aとを一側面側に寄せた状態で設けても、良好な昇降動作を得ることができるのである。
【0038】
以上の構成による小型カウンター3は、これにレジスターを載置された状態で店員が立ち、レジ作業と同様な姿勢でスイッチ操作を行い、カウンター3が適切な高さになるように調整することができる。
【0039】
またこの様な小型カウンター3は、その小型であるが為に、ハンドルや油圧ポンプのような従来の昇降機構の組み込みがスペース的に難しかったが、その様な問題も解消されている。またペダルやシリンダなどは外見上よくないのであるが、この様な外見上の支障も回避できる。さらには、アクチュエータ60を一面側に寄せたので、天板51や棚52の下の空間が棚や引き出しに利用できるようになり、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この図は、実施例1のカウンターの斜視図である。
【図2】この図も、実施例1のカウンターの図である。
【図3】この図は、基台とテーブル部との関わり方を分解して説明する概要図である。
【図4】この図は、図3の基台とテーブル部とを組み立てた様子の概要図である。
【図5】この図は、ラックとピニオンの関わりを示す図である。
【図6】この図は、実施例2の小型カウンターの斜視図である。
【図7】この図は、図6の小型カウンターの背面カバーを外した図である。
【図8】この図は、基台とテーブル部との関わり方を分解して説明する概要図である。
【図9】この図は、テーブル側レールに取り付けられた押圧部を説明する図である。
【図10】この図は、従来の小型カウンターの一例を示す図であり、引き出しや覆いカバーを省略して示してある。
【符号の説明】
【0041】
1 カウンター
2 スイッチ
3 小型カウンター
4 スイッチ
10 基台
13 支柱枠
14 ラック
15 基台側のレール
20 テーブル部
21 天板
22 脚部
25 ピニオン
27 ピニオン軸
28 テーブル側のレール
30 アクチュエータ
31 作動杆
40 基台
42 支柱レール
50 テーブル部
51 天板
55 テーブル側レール
56 押圧部
60 アクチュエータ
61 作動杆
A 連結部
【出願人】 【識別番号】000209223
【氏名又は名称】棚橋工業株式会社
【出願日】 平成18年7月12日(2006.7.12)
【代理人】 【識別番号】100083932
【弁理士】
【氏名又は名称】廣江 武典

【識別番号】100129698
【弁理士】
【氏名又は名称】武川 隆宣

【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一

【識別番号】100135585
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 務


【公開番号】 特開2008−17974(P2008−17974A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−191311(P2006−191311)