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【発明の名称】 ショーケース
【発明者】 【氏名】柏原 啓三

【要約】 【課題】ショーケース本体から引き出される電源コードを確実に巻取・収納することができると共に、本体背面を衝撃から保護することを可能とするショーケースを提供することを目的とする。

【構成】本発明のショーケース1は、本体を構成する断熱箱体2の外面に取り付けられたバンパー7を備えて成るものであって、バンパー7は、断熱箱体2から引き出された電源コード5を巻き取るための外側巻回部20と、内側巻回部21とを有し、残部を形成することなく、電源コード5を巻き取ることを可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の外面に取り付けられたバンパーを備えて成るショーケースにおいて、
前記バンパーは、前記本体から引き出された電源コードを巻き取るための巻回部を有することを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記巻回部は、前記バンパー外面に構成された外側巻回部と、該外側巻回部に連通して前記バンパー内に構成され、前記電源コードを巻回可能な内側巻回部とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のショーケース。
【請求項3】
前記バンパー内には、前記巻回部に連通して前記電源コード先端のプラグを収納可能な格納可能なプラグ格納部が構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のショーケース。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は本体から引き出された電源コードを有すると共に、本体の外面に取り付けられたバンパーを備えて成るショーケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ショーケースには、圧縮機を備えた冷凍装置や、冷却器用送風機、照明灯などの給電を必要とする複数の装置が組み込まれており、各電装品への給電は、本体から引き出された電源コードを介して行われている。一般に、ショーケースは、店舗内の壁面や店舗内の通路中央などに据え付けられて使用されるが、本体から給電を行うためのコンセントまでの距離はケースごとに異なる。そのため、ショーケース本体から引き出される電源コードの長さは、実用に適した長さが要求され、移動の際には、バンドなどによって束ねられた状態とされる。
【0003】
しかしながら、適切に束ねられていない場合や、バンドが外れてしまった場合には、電源コードが床面に引きずられた状態で移動作業が行われることとなり、電源コードが傷付けられ、断線してしまう問題がある。
【0004】
そこで、ショーケースを構成する基台内に電源コードを格納するための格納室を備えたショーケース(特許文献1参照。)やショーケースを構成する断熱壁と外パネルとの間に格納可能なコード巻枠を備えたショーケース(特許文献2参照。)がある。
【0005】
一方、ショーケースの下部に圧縮機や凝縮器を配設するための機械室を備えたものがあり、係る場合には、機械室の前方から外気を吸い込み、背面から廃熱を含む空気を吐出する。そのため、ショーケースを店舗内の壁面に沿って設置する場合には、当該ショーケース背面と、店舗内の壁面との間に所定の間隔を存する必要があり、確実に当該間隔を確保するため、ショーケース背面に当該間隔を保持するための背面板が取り付けられる場合がある。
【特許文献1】特開平7−174457号公報
【特許文献2】特開平6−304051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した如き背面板は、鋼板製の材料にて構成されている。そのため、当該ショーケースを店舗壁面に近接して設置する際に、背面板によって店舗壁面を傷つけてしまう問題があった。また、この際に背面板自体も変形してしまうなどのダメージを受けることがあった。
【0007】
他方、上記各従来技術における電源コードの収納装置は、格別にショーケース本体に電源コードを収納するための収納室や、収納するための手段を設けなければならず、部品点数の増加や組立作業が煩雑化するため、コストの高騰を招く問題があった。
【0008】
そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、ショーケース本体から引き出される電源コードを確実に巻取・収納することができると共に、本体背面を衝撃から保護することを可能とするショーケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、本体の外面に取り付けられたバンパーを備えて成るショーケースにおいて、バンパーは、本体から引き出された電源コードを巻き取るための巻回部を有するものである。
【0010】
請求項2の発明は、上記発明において、巻回部は、バンパー外面に構成された外側巻回部と、該外側巻回部に連通してバンパー内に構成され、電源コードを巻回可能な内側巻回部とから構成されているものである。
【0011】
請求項3の発明は、上記各発明において、バンパー内には、巻回部に連通して電源コード先端のプラグを収納可能な格納可能なプラグ格納部が構成されているものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、本体の外面に取り付けられたバンパーを備えて成るショーケースにおいて、バンパーは、本体から引き出された電源コードを巻き取るための巻回部を有することにより、本体から引き出された電源コードを適切にバンパーの巻回部に巻き取ることが可能となり、一部品によって本体外面突起物の保護と、電源コードの適切な格納を実現することが可能となる。
【0013】
これにより、ショーケースの搬入や、移動作業の際に電源コードが引き擦られ、断線してしまう不都合や、作業の邪魔となる不都合を回避することが可能となる。また、ショーケース本体に与えられる衝撃を防止するためのバンパーによって電源コードの格納を可能とすることから、部品点数の削減を図ることが可能となり、コストの低廉化及び組立作業性の向上を図ることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、上記発明に加えて、巻回部は、バンパー外面に構成された外側巻回部と、該外側巻回部に連通してバンパー内に構成され、電源コードを巻回可能な内側巻回部とから構成されているので、電源コードを巻き取る際に、外側巻回部と内側巻回部とに巻き取ることが可能となるため、電源コードの残部を作りにくくなり確実に電源コードの巻き取りを可能とする。
【0015】
これにより、電源コードが巻回部から中途に垂れ下がり、当該垂れ下がった電源コードが移動作業等の邪魔となる不都合や、電源コードの先端に取り付けられるプラグが外部に衝突することで破損等する不都合を回避することが可能となる。
【0016】
また、請求項3の発明によれば、上記各発明に加えて、バンパー内には、巻回部に連通して電源コード先端のプラグを収納可能な格納可能なプラグ格納部が構成されているので、電源コードをバンパーの巻回部に巻き取った後、当該電源コードの先端に取り付けられるプラグをバンパー内のプラグ格納部に収納することが可能となる。
【0017】
これにより、該コード先端に設けられるプラグがバンパーから突出することがなくなり、ショーケースの移動時などにおいて巻残りの電源コードやコード先端に設けられるプラグが邪魔となることがなくなり、作業を行いやすくなる。また、プラグは、確実にバンパー内のプラグ格納部に収容されることで、破損等する不都合を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳述する。図1は本発明を適用したショーケース1の背面斜視図、図2は図1のショーケース1の設置状態を示す側面図をそれぞれ示している。本実施例のショーケース1はスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗に設置されて商品を冷却しながら陳列する低温ショーケースであり、前面に開口を有する断熱箱体2と、当該開口を開閉自在に閉塞する扉(内部を透視可能なガラスを有する)3とから構成されている。
【0019】
断熱箱体2内には、図示しない陳列室が形成されており、当該陳列室には、複数段の棚が架設されている。そして、陳列室上方や当該棚前端下面などには、当該陳列室内を照明するための照明装置が設けられている。
【0020】
また、陳列室内には、図示しない冷却装置を構成する冷却器及び冷気循環用の送風機が配設されており、これにより、陳列室内は、所定の温度に冷却される。
【0021】
一方、断熱箱体2の底壁の下方には、図示しない機械室が形成されており、この機械室内には前記冷却器と冷却装置の冷媒回路を構成する凝縮器及び圧縮機等が設けられている。また、この凝縮器の後方には、凝縮器用送風機が取り付けられており、機械室前面には、前面パネル4が形成され、前面パネル4に形成される図示しない吸気口より給気が行われ、機械室後方に形成される図示しない排気口より廃熱が外部に排出される構成とされている。
【0022】
そして、本体を構成する断熱箱体2の背面2Aには、当該ショーケース1の圧縮機や冷気循環用の送風機、凝縮器用送風機、照明装置などの電装品への給電を行うための電源コード5が引き出されている。この電源コード5は所定の長さを有しており、当該先端には、外部給電手段としてのコンセントに接続するためのプラグ6が接続されている。
【0023】
次に、図3乃至図7を参照して、本発明のバンパー7について詳述する。図3はバンパー7の斜視図、図4は図3のバンパー7の平面図、図5は図4のA−A断面図、図6はバンパー7の背面図、図7は電源コード5を巻回した状態のバンパー7の斜視図をそれぞれ示している。
【0024】
本実施例におけるバンパー7は、ショーケース1の本体を構成する断熱箱体2の背面(本体の外面)2Aに取り付けられるものであり、当該ショーケース1の設置時において背面2Aに設けられる図示しない突起物を保護するため、所定の強度を有する材料、例えば硬質合成樹脂にて構成される。
【0025】
本実施例におけるバンパー7は、横長の長円形状の外観を有するバンパー本体8により構成されており、ショーケース1の背面2Aと当接する面(バンパー底面9)には、それぞれ両側部に位置して背面2Aにネジ11(図7のみ図示する)にて固定するための固定孔10が形成されている。
【0026】
そして、このバンパー本体8には、両側(本実施例では左右側部であって、固定孔10の外側)から外方に斜めに広がりながら起立する側壁部13、13が形成され、更に、この側壁部13の先端から両側外方に湾曲して張り出した外側当接部14、14が形成される。これら側壁部13外面と外側当接部14の裏面(外面)により、外側巻回部20が構成される(図4にて破線にて示す)。本実施例では、バンパー本体8の左右側部に各側壁部13と、外側当接部14が形成されるため、左右側部に位置してそれぞれ外側巻回部20が構成されることとなる。
【0027】
尚、バンパー底面9と、側壁部13、外側当接部14により構成される幅寸法は、バンパー7の厚さ寸法を構成するものである。そのため、当該幅寸法は、少なくとも、ショーケース1の設置時において背面2Aに設けられる突起物を保護可能とする寸法であって、且つ、該ショーケース1が壁際に沿って設置された際に、機械室からの廃熱を効率的に背面2Aと壁Wとの隙間から上方に排出可能とする寸法であることが好ましい。
【0028】
そして、各側壁部13に囲繞される空間には、内側当接部15、15が左右にそれぞれ起立形成されている。この内側当接部15の周囲に、内側巻回部21が構成される(図4にて破線にて示す)。尚、本実施例では、内側当接部15、15は、所定の間隔を存して左右に2つ形成されているため、2つの内側巻回部21が構成されることとなる。
【0029】
この内側当接部15、15の外面は、前記外側当接部14の外面と略面一に形成されている。
【0030】
そして、この内側当接部15と側壁部13との間に構成された空間は、該バンパー7に巻き取られた電源コード5の先端に設けられるプラグ6のプラグ格納部22となる(図4にて破線にて示す)。
【0031】
また、両側壁13、13間の上下においてバンパー本体8の内外は連通しており、これによって外側巻回部20と内側巻回部21、更には、プラグ格納部22も連通する。このとき、両側壁13、13の連通側に位置する端部は、バンパー本体8との間に所定寸法の隙間が形成され、外側巻回部20に巻回された後、バンパー本体8内に引き込まれた電源コード5を係止する係止部16を構成する。更に、内側当接部15の下部、即ち、底面9との間にも所定寸法の隙間が形成され、内側巻回部21に巻回される電源コード5を係止する係止部17を構成する。
【0032】
以上の構成により、断熱箱体2の背面2Aから引き出された電源コード5を収納する際には、先ず、バンパー7に構成される左右の外側巻回部20に電源コード5を交互に巻回する。具体的には、一方の側壁部13外面と外側当接部14の裏面との間に電源コード5を巻回させた後、他方の側壁部13外面と外側当接部14の裏面との間に電源コード5を巻回させ、これを複数回繰り返す。これら外側巻回部20は、径が比較的大きいため、殆どの電源コード4を巻回させることができる。
【0033】
その後、残りの電源コード5を側壁部13間に形成される連通部分からバンパー本体8内に引き込み、内側巻回部21に当該電源コード5を巻回させる。このとき、内側巻回部21への巻回は、残りの電源コード5の長さに応じて行い、長い場合には、左右の内側巻回部21に渡って、複数回巻回を行う。残りの電源コード5の長さが短い場合には、一方の内側巻回部21のみに巻回しても良い。
【0034】
そして、内側巻回部21に巻回された電源コード5のプラグ6が設けられる先端部は、内側当接部15に形成される係止部17又は、側壁13に形成された係止部16に係止させる。これにより、電源コード5の先端に設けられるプラグ6は、側壁13と内側当接部15により囲繞されるプラグ格納部22に格納することが可能となる。
【0035】
また、内側巻回部21に巻回された電源コード5の残りの長さが各プラグ格納部22に格納し易い長さでなかった場合には、側壁部13に形成される係止部16にバンパー本体8内から外側に向けて係止させ、当該側壁部13の裏面にプラグ6を格納しても良い。
【0036】
場合によっては、内側巻回部21を使用せずに、プラグ6をバンパー本体8内に位置するように側壁13に形成された係止部16に係止させても良い。
【0037】
これにより、ショーケース1の本体(機械室又は断熱箱体2)から引き出された電源コード5を適切にバンパー7の巻回部20、又は21に巻き取ることが可能となり、一部品によって本体外面突起物の保護と、電源コード5の適切な格納を実現することが可能となる。
【0038】
そのため、ショーケース1の搬入や、移動作業の際に電源コード5が引き擦られ、断線してしまう不都合や、作業の邪魔となる不都合を回避することが可能となる。また、ショーケース1本体に与えられる衝撃を防止するためのバンパー7によって電源コード5の格納を可能とすることから、部品点数の削減を図ることが可能となり、コストの低廉化及び組立作業性の向上を図ることができる。
【0039】
更に、ショーケース1本体から引き出される電源コード5を巻き取る際に、外側巻回部20と内側巻回部21とに巻き取ることが可能となるため、電源コード5の残部を作りにくくなり確実に電源コード5の巻き取りが可能となる。
【0040】
また、バンパー7に巻き取られた電源コード5の残部の長さに応じて何れかの係止部16、17に係止させ、当該電源コード5の先端に設けられるプラグ6をバンパー7内のプラグ格納部22若しくは、側壁13の裏面に格納することが可能となる。
【0041】
これにより、電源コード5が巻回部から中途に垂れ下がり、当該垂れ下がった電源コード5が移動作業等の邪魔となる不都合や、電源コード5の断線や当該電源コード5の先端に取り付けられるプラグ6が外部に衝突することで破損等する不都合を回避することが可能となる。
【0042】
従って、電源コード5先端に設けられるプラグ6がバンパー7から突出することがなくなり、ショーケース1の移動時などにおいて巻残りの電源コード5やコード先端に設けられるプラグ6が邪魔となることがなくなり、作業を行いやすくなる。また、プラグ6は、確実にバンパー8内のプラグ格納部22や側壁13の裏面に収容されることで、破損等する不都合を回避することが可能となる。
【0043】
また、本実施例におけるバンパー7は、両側部に設けられる固定孔10、10によってショーケース1の背面2Aに固定されているため、一箇所で固定されている場合に比して、バンパー7自体の取付強度を向上させることができる。そのため、当該バンパー7の各巻回部20、21に、電源コード5の巻き取り作業が複数回行われても、バンパー7自体が脱落しがたくなり、安定した電源コード5の巻き取りを行うことが可能となる。
【0044】
そして、当該バンパー7を取り付けたショーケース1を店舗内の壁際に沿って設置する場合には、図2に示すように、背面2Aに取り付けられるバンパー7を店舗内の壁Wに当接して配置する。
【0045】
ここで、バンパー7は、上述した如く所定の厚さ寸法を有しているため、ショーケース1を店舗内の壁Wに近接して設置した場合であっても、壁Wには、バンパー7を構成する外側当接部14と、内側当接部15の外面が当接することとなる。そのため、背面2Aと壁Wとの間に所定の間隔を形成することが可能となり、機械室後方から排出される廃熱を当該間隔を介して上方に排出することが可能となる。これにより、ショーケース1が壁Wに沿って設置された場合であっても、廃熱処理を効率的に行うことが可能となり、所定の冷却能力を確保することができるようになる。また、背面2Aに他の突起物が設けられている場合であっても、壁Wには、バンパー7が先に当接するため、当該突起物を保護することが可能となる。
【0046】
また、バンパー7は、硬質合成樹脂にて構成されているため、壁を傷つけにくく、また、外部に衝突した場合であっても、変形するおそれがない。そのため、バンパーとしての機能を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】ショーケースの背面斜視図である。
【図2】図1のショーケースの設置状態を示す側面図である。
【図3】バンパーの斜視図である。
【図4】バンパーの平面図である。
【図5】バンパーの断面図である。
【図6】バンパーの背面図である。
【図7】電源コードを巻回した状態のバンパーの斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
W 壁
1 ショーケース
2 断熱箱体
2A 背面
3 扉
4 前面パネル
5 電源コード
6 プラグ
7 バンパー
8 バンパー本体
9 底面
10 固定孔
11 ネジ
13 側壁部
14 外側当接部
15 内側当接部
16、17 係止部
20 外側巻回部
21 内側巻回部
22 プラグ格納部
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】 【識別番号】100098361
【弁理士】
【氏名又は名称】雨笠 敬


【公開番号】 特開2008−6055(P2008−6055A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179326(P2006−179326)