| 【発明の名称】 |
クッション |
| 【発明者】 |
【氏名】二瓶 秀規
【氏名】真田 弘美
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| 【要約】 |
【課題】各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル内の空気量を正確に調整することのできるクッションを提供する。
【構成】各第1エアーセル10の潰れ量をそれぞれ検知可能であり、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座した後に、少なくとも1つの第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、各エアーセル10,20,30,50内の空気が徐々に排気されるとともに、前記排気の後に各エアーセル10,20,30,50内に空気が徐々に供給され、前記第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給が停止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに略水平方向に並ぶように設けられた複数のエアーセルを備え、所定の着座面に載置されて着座者の臀部を支持するクッションにおいて、 各エアーセルのうち少なくとも1つのエアーセルに設けられ、そのエアーセルの潰れ量が所定量以上であることを検知可能な潰れ量検知手段と、 各エアーセル上に着座者が着座した後に、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、少なくとも一部のエアーセル内の空気を徐々に排気する排気手段と、 前記排気手段による排気の後に少なくとも一部のエアーセル内に空気を徐々に供給するとともに、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給を停止する供給手段とを備えた ことを特徴とするクッション。 【請求項2】 前記供給手段によって空気が供給された前記少なくとも一部のエアーセル内の空気圧を所定圧力として記憶する所定圧力記憶手段と、 前記排気手段による排気の後に少なくとも一部のエアーセル内に空気を徐々に供給するとともに、前記少なくとも一部のエアーセル内の空気圧が前記所定圧力に達すると、前記空気の供給を停止する他の供給手段とを備えた ことを特徴とする請求項1記載のクッション。 【請求項3】 前記各潰れ量検知手段を、エアーセルの潰れ量が前記所定の潰れ量とそれよりも潰れが小さい他の所定の潰れ量との間であることを検知可能に構成した ことを特徴とする請求項1または2記載のクッション。 【請求項4】 前記着座者が着座する前に各エアーセル内の空気圧を初期圧力に調整可能な初期調整手段を備えた ことを特徴とする請求項1、2または3記載のクッション。 【請求項5】 前記各エアーセルのうち複数のエアーセルにそれぞれ設けられ、そのエアーセル内の空気圧を検出する複数の圧力センサを備えた ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のクッション。 【請求項6】 前記初期調整手段によって空気圧が調整された各エアーセル上に着座者が着座すると、着座者が着座してから所定時間経過後の各圧力センサの検出値をそれぞれ記憶する圧力記憶手段を備えた ことを特徴とする請求項5記載のクッション。 【請求項7】 前記初期調整手段によって空気圧が調整された各エアーセル上に着座者が着座するとともに、前記排気手段によって各エアーセル内の空気が徐々に排気された際に、排気手段による排気に要した時間を記憶する排気時間記憶手段を備えた ことを特徴とする請求項4記載のクッション。 【請求項8】 前記各エアーセル上に着座者が着座するとともに、前記排気手段による排気及び前記供給手段による空気の供給が行われた後に、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間が経過すると、少なくとも一部のエアーセル内に空気を徐々に供給するとともに、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給を停止する圧力補正手段を備えた ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載のクッション。 【請求項9】 前記各エアーセルを複数のグループに分割し、各エアーセル内の空気圧を各グループごとに調整可能に構成した ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のクッション。 【請求項10】 前記各エアーセル上に着座者が着座するとともに、前記排気手段による排気及び前記供給手段による空気の供給が行われた後に、各グループのうち少なくとも1つのグループのエアーセル内の空気圧を定期的に所定の低圧及び所定の高圧に交互に調整する圧力切換手段を備えた ことを特徴とする請求項9記載のクッション。 【請求項11】 前記圧力切換手段によって少なくとも1つのグループのエアーセル内の空気圧を所定の低圧に調整した際に、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間が経過すると、前記所定の低圧にしたグループのエアーセル内に空気を徐々に供給するとともに、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給を停止する圧力補正手段を備えた ことを特徴とする請求項10記載のクッション。 【請求項12】 前記各潰れ量検知手段を、エアーセルの内側に形成された空気室における底面の少なくとも一部を構成する上下方向に弾性変形可能な薄膜部と、薄膜部の上面から上方に向かって延びるように設けられた延設部材と、薄膜部の下側に設けられ、薄膜部の下方への変形量が所定量以上であることを検知可能な検知手段とから構成した ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載のクッション。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば車椅子の着座面に載置され、着座者に発生する褥瘡を防止するために着座者の臀部を軟らかく支持するクッションに関するものである。 【背景技術】 【0002】 一般に、この種のクッションとしては、それぞれ上方に向かって延びる略円筒形状の空気袋から成り、互いに略水平方向に並ぶように配置された複数のエアーセルと、車椅子の着座面に沿って延びる平板状に形成され、各エアーセルの下端側をそれぞれ支持する支持部材と、各エアーセル内を互いに連通させる空気通路とを備え、着座者が各エアーセル上に着座すると各エアーセル内の空気圧が互いに等しくなり、着座者の臀部に加わる圧力を分散させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特表平6−510436号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところで、前記クッションでは、各エアーセル内の空気量が少ない方が各エアーセルと臀部の下面側との接触面積が大きくなり、着座者の臀部に加わる圧力が小さくなる。一方、エアーセルは潰れ量が所定量以上になると臀部を軟らかく支持することができなくなる。即ち、各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が前記所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル内の空気量を調整すると、着座者の臀部に加わる圧力を効果的に分散することができる。 【0004】 そこで、前記クッションでは、各エアーセル内に所定量の空気が充填された状態で各エアーセル上に着座者が着座した後、各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が前記所定量よりもわずかに小さくなるように、各エアーセルの潰れ量を目視で確認しながら、各エアーセル内の空気量を空気ポンプ及び排気弁によって調整するようにしている。 【0005】 しかしながら、各エアーセルの潰れ量を目視で確認するようにしていることから、各エアーセルの潰れ量を正確に認識することができず、各エアーセル内の空気量の調整を正確に行うことができないという問題点があった。 【0006】 本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル内の空気量を正確に調整することのできるクッションを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は前記目的を達成するために、互いに略水平方向に並ぶように設けられた複数のエアーセルを備え、所定の着座面に載置されて着座者の臀部を支持するクッションにおいて、各エアーセルのうち少なくとも1つのエアーセルに設けられ、そのエアーセルの潰れ量が所定量以上であることを検知可能な潰れ量検知手段と、各エアーセル上に着座者が着座した後に、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、少なくとも一部のエアーセル内の空気を徐々に排気する排気手段と、前記排気手段による排気の後に少なくとも一部のエアーセル内に空気を徐々に供給するとともに、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給を停止する供給手段とを備えている。 【0008】 これにより、少なくとも1つのエアーセルに潰れ量検知手段が設けられ、各エアーセル上に着座者が着座した後に、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、少なくとも一部のエアーセル内の空気が徐々に排気されるとともに、前記排気の後に少なくとも一部のエアーセル内に空気が徐々に供給され、潰れ量検知手段によってエアーセルの潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過すると、前記空気の供給が停止されることから、各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル内の空気量が正確に調整される。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、各エアーセルのうち最も潰れているエアーセルの潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル内の空気量を正確に調整することができるので、着座者の臀部に加わる圧力を効果的に分散させる上で極めて有利である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 図1乃至図23は本発明の一実施形態を示すもので、図1は第1エアーセルの側面断面図、図2は第1エアーセルの斜視図、図3はクッションの要部側面断面図、図4乃至図6は第1エアーセルの動作説明図、図7はスイッチの側面断面図、図8はスイッチの動作説明図、図9はクッションの平面図、図10はクッションの底面図、図11は図9におけるP−P線断面図、図12は図9におけるQ−Q線断面図、図13は図9におけるR−R線断面図、図14は図9におけるS−S線断面図、図15は空気通路の構成を示すクッションの底面図、図16はクッションのブロック図、図17乃至図23は制御装置の動作を示すフローチャートである。 【0011】 このクッションは、着座者の座骨及び尾骨の近傍を軟らかく支持するための複数の第1エアーセル10と、各第1エアーセル10から成る第1エアーセル群に対して着座面の幅方向の両側にそれぞれ設けられた一対の前端側第2エアーセル20と、第1エアーセル群に対して着座面の幅方向の両側にそれぞれ設けられた一対の後端側第2エアーセル30と、第1エアーセル群に対して着座面の前端側に設けられた一対の前端側支持部材40と、第1エアーセル群に対して着座面の前端側の幅方向中央に設けられた中央エアーセル50と、各第1エアーセル10、各第2エアーセル20,30、各前端側支持部材40及び中央エアーセル50の下端側をそれぞれ支持する平板状の支持部材60とを備えている。前記着座面は例えば車椅子の着座面であり、このクッションは着座者の臀部Hを軟らかく支持するために着座面に載置されて使用される。また、このクッションは着座者の臀部Hが載置される範囲に各第1エアーセル10が配置されているので、各第1エアーセル10は各第2エアーセル20,30及び中央エアーセル50よりも潰れ量が大きくなる。尚、以下の文章中における方向の説明は図9、図10、図11及び図12に示した前後方向、左右方向及び上下方向に準ずる。また、左右方向と幅方向は一致する。 【0012】 各第1エアーセル10は、下端が開口している空気袋11と、空気袋11を着脱自在に取付可能なベース部材12と、空気袋11をベース部材12に保持するリング状の保持部材13とを有する。 【0013】 空気袋11は軟質のゴムやプラスチック等の可撓性の材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋11は、上下方向に延びる断面円形状の側面としての筒状部11aと、筒状部11aの上端を閉鎖するように形成された上端面11bとを有する。筒状部11a及び上端面11bは1mm以下の均一な厚み寸法を有する薄膜状に形成されている。筒状部11aの下端は開口しており、筒状部11aの下端の開口縁部11cは筒状部11aの他の部分よりも大きな厚み寸法を有するとともに、筒状部11aの他の部分の内周面よりも径方向内側に突出している。 【0014】 ベース部材12は空気袋11の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、円板状に形成されている。ベース部材12の上端面には上方に突出する断面円形状の上端側突出部12aが設けられ、上端側突出部12aには上下方向に延びる4つの通気穴12bが設けられている。また、上端側突出部12aの先端側の外周面には基端側の外周面よりも径方向外側に突出している径方向突出部12cが設けられている。空気袋11の開口縁部11cは上端側突出部12aの外周面に嵌合により取付けられ、開口縁部11cの内周面が上端側突出部12aの径方向突出部12cに下方から係合する。また、空気袋11の開口縁部11cを上端側突出部12aに嵌合した後に、保持部材13を開口縁部11cの外周面に取付けると、開口縁部11cが上端側突出部12a側に押付けられる。これにより、開口縁部11cと上端側突出部12aとの間が密閉され、空気袋11と上端側突出部12aの上端面によって空気室ARが形成される。 【0015】 ベース部材12の下端面には下方に突出する断面円形状の下端側突出部12dが設けられている。下端側突出部12dには必要に応じてその外周面から各通気穴12bまで貫通する空気通路12eが設けられ、各空気通路12eに連結パイプPが挿入されることにより、各ベース部材12の通気穴12bが互いに連通する(図3参照)。 【0016】 ベース部材12の上端側突出部12aの中央部には薄膜部12fが形成されている。薄膜部12fはベース部材12と一体に形成され、上下方向に弾性変形可能である。薄膜部12fの下方には断面矩形状の穴12gが設けられ、穴12gは上下方向に延びるように形成されるとともに下端側突出部12dの下面に開口している。薄膜部12fの上面には上方に向かって延びる突起12hが一体に設けられ、突起12hは円柱状に形成されている。突起12hには延設部材としての弾性部材14が取付けられ、弾性部材14は薄膜部12の上面から上方に向かって延びるように形成されている。弾性部材14は金属製のコイルスプリングである。 【0017】 穴12g内には検知手段としてのスイッチ15が取付けられている。スイッチ15は、中空状に形成された本体15aと、本体15aの上端面に上下方向に移動可能に設けられたボタン部材15bと、ボタン部材15bの下方に設けられた第1接点部材15cと、第1接点部材15cの下方に設けられた第2接点部材15dとを有する。 【0018】 本体15aはプラスチック等の絶縁材料から成り、ベース部材12の穴12fの内形よりもわずかに大きい外形を有する。即ち、本体15aがベース部材12の穴12g内に嵌め込まれることにより、スイッチ15がベース部材12の穴12gに着脱自在に取付けられている。また、薄膜部12fの下面とボタン部材15bの上端面とが距離SGだけ離れるように、スイッチ15がベース部材12に取付けられている(図1参照)。 【0019】 ボタン部材15bはプラスチック等の絶縁材料から成る。 【0020】 第1接点部材15cは銅等の金属材料から成り、薄い板状に形成されている。第1接点部材15cはボタン部材15bの下端面と接触している。第1接点部材15cの一端は絶縁材料から成る一端側支持部材15eに支持され、第1接点部材15cの他端は絶縁材料から成る他端側支持部材15fに支持されている。また、第1接点部材15cの一端には第1電気配線15gが接続されている。 【0021】 第2接点部材15dは銅等の金属材料から成り、薄い板状に形成されている。第2接点部材15dは第1接点部材15cの下面と所定距離Gだけ離れた位置に配置されている。第2接点部材15dの一端は一端側支持部材15eに第1接点部材15cと絶縁状態に支持され、第2接点部材15dの他端は他端側支持部材15fに第1接点部材15cと絶縁状態に支持されている。また、第2接点部材15cの他端には第2電気配線15hが接続されている。 【0022】 ベース部材12には周知の圧力センサ16も設けられている。圧力センサ16の上端はベース部材12の上端面から上方に突出しており、圧力センサ16は空気室AR内の空気圧を大気圧基準で検出可能である。 【0023】 各前端側第2エアーセル20は、下端が開口するように形成されるとともに上方に向かって延びるように形成された空気袋21と、空気袋21の下端を閉鎖するベース部材22とを有する。 【0024】 空気袋21は軟質のゴムやプラスチック等の可撓性の材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋21は空気袋11よりも少し厚い薄膜状に形成され、空気袋11よりも着座面の幅方向に大きな寸法を有する。即ち、空気袋21は空気袋11よりも着座面の前後方向及び幅方向に高い剛性を有する。 【0025】 ベース部材22は空気袋21の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、ベース部材22の下面には下方に突出する複数の突出部22aが設けられている。各突出部22aには下端側突出部11dと同様に通気穴が設けられている。ベース部材22の上面には空気袋21の下端面が接着等により固定されている。突出部22aには必要に応じて外周面から通気穴まで貫通する空気通路12eと同様の図示しない空気通路が設けられるようになっている。この空気通路は後述する各連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6を挿入可能である。 【0026】 各後端側第2エアーセル30は、下端が開口するように形成されるとともに上方に向かって延びるように形成された空気袋31と、空気袋31の下端を閉鎖するベース部材32とを有する。 【0027】 空気袋31は軟質のゴムやプラスチック等の可撓性の材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋31は空気袋11よりも少し厚い薄膜状に形成され、空気袋11よりも着座面の幅方向に大きな寸法を有する。即ち、空気袋31は空気袋11よりも着座面の前後方向及び幅方向に高い剛性を有する。 【0028】 ベース部材32は空気袋31の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、ベース部材32の下面には下方に突出する複数の突出部32aが設けられている。各突出部32aには下端側突出部11dと同様に通気穴が設けられている。ベース部材32の上面には空気袋31の下端面が接着等により固定されている。突出部32aには必要に応じてその外周面から通気穴まで貫通する空気通路12eと同様の図示しない空気通路が設けられるようになっている。この空気通路は後述する各連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6を挿入可能である。 【0029】 前述のように、着座者の座骨及び尾骨の近傍を軟らかく支持するために複数の第1エアーセル10が設けられるとともに、第1エアーセル群に対して着座面の幅方向の両側にそれぞれ各第2エアーセル20,30が設けられ、各第2エアーセル20,30は第1エアーセル10よりも着座面の幅方向に剛性が高いことから、着座者の臀部Hにおける座骨及び尾骨の近傍が第1エアーセル10によって軟らかく支持され、各第1エアーセル10の着座面の幅方向への変形が各第2エアーセル20,30によって規制される。このため、各第1エアーセル10は座骨及び尾骨の近傍に加わる圧力を低減するために十分な高さ寸法を有する柔軟な構造に形成されているが、各第1エアーセル10が着座面の幅方向に無用に倒れることがない。 【0030】 各前端側支持部材40は発砲ウレタン等の海綿状部材から成り、前端側に傾斜面40aが形成されている。各前端側支持部材40は互いに着座面の幅方向に間隔をおいて配置され、それぞれ着座者の大腿部を支持するようになっている。前端側支持部材40はそれぞれ着座面の幅方向の寸法が前後方向の寸法よりも大きく、第1エアーセル10よりも着座面の幅方向に大きな寸法を有する。即ち、前端側支持部材40は第1エアーセル10よりも着座面の幅方向の剛性が高い。 【0031】 中央エアーセル50は、下端が開口するように形成されるとともに上方に向かって延びるように形成された空気袋51と、空気袋51の下端を閉鎖するベース部材52とを有する。 【0032】 空気袋51は軟質のゴムやプラスチック等の可撓性の材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋51は空気袋11よりも少し厚い薄膜状に形成され、空気袋11よりも着座面の前後方向に大きな寸法を有する。 【0033】 ベース部材52は空気袋51の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、ベース部材52の下面には下方に突出する複数の突出部52aが設けられている。各突出部52aには下端側突出部11dと同様に通気穴が設けられている。ベース部材52の上面には空気袋51の下端面が接着等により固定されている。突出部52aには必要に応じてその外周面から通気穴まで貫通する空気通路12eと同様の図示しない空気通路が設けられるようになっている。この空気通路は下記する各連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6を挿入可能である。 【0034】 支持部材60は空気袋11の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、着座面と略等しい面積を有する。また、支持部材60の着座面の後端側は徐々に幅寸法が小さくなるように形成されている。支持部材60には複数の貫通孔61が設けられ、第1エアーセル10の下端側突出部12dや第2エアーセル20,30及び中央エアーセル50の突出部22a,32a,52aがそれぞれ貫通孔61に支持部材60の上端面側から挿入されると、下端側突出部12dや突出部22a,32a,52aが貫通孔61に嵌合し、各エアーセル10,20,30,50の下端側が支持部材60に着脱自在に支持されるようになっている。各前端側支持部材40は下端面が支持部材60の上面に接着等により固定されている。また、下端側突出部12dや突出部22a,32a,52aが貫通孔61に嵌合すると、下端側突出部12dや突出部22a,32a,52aが支持部材60の下端面側に突出するとともに、空気通路12eや突出部22a,32a,52aに設けられた空気通路も支持部材60の下端面側に配置される。 【0035】 支持部材60の下端面には、圧縮空気を供給可能な周知の電動ポンプから成るポンプ70と、周知の第1乃至第7電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7と、可撓性の第1乃至第6連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6と、ポンプ70及び各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7を制御するための制御装置90と、供給側圧力センサ91と、排気側圧力センサ92と、図示しない電気配線とが設けられている。各圧力センサ91,92は大気圧基準で空気圧を検出可能である。 【0036】 支持部材60の着座面の前端側の下端面には中空部62が形成され、中空部62内にポンプ70、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7、制御装置90及び各圧力センサ91,92が配置されている。また、支持部材60の中空部62内には複数のゴムブロック63が設けられ、ポンプ70、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7及び各圧力センサ91,92が各ゴムブロック63の間に嵌め込まれて支持部材60の下端面に着脱自在に取付けられている。制御装置90は金属製の補強部材90aの下面に固定され、補強部材90aは支持部材60の中空部62内に嵌め込まれている。制御装置90は周知のCPU及び制御基板を有する。 【0037】 制御装置90は図示しない電気配線によって電動モータ70、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7、各圧力センサ91,92、各第1エアーセル10のスイッチ15及び各第1エアーセル10の圧力センサ16と接続され、制御装置90には初期制御スイッチ93、着座制御スイッチ94、圧力切換制御スイッチ95、メモリ96及び操作部97が設けられている(図16参照)。また、各第1エアーセル10、各第2エアーセル20,30、中央エアーセル50、電動モータ70、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7及び各圧力センサ91,92は互いに各連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6によって接続されている(図15参照)。電気配線及び各連結パイプP1,P2,P3,P4,P5,P6は支持部材60の下端面側に配置されている。 【0038】 詳しくは、第1連結パイプP1は電動モータ70、第1電磁弁V1、第2電磁弁V2及び中央エアーセル50を接続し、中央エアーセル50と供給側圧力センサ91とを接続している。また、中央エアーセル50と4個の第1エアーセル10とを接続している。この4個の第1エアーセル10は第1エアーセル群の後端を形成している。この4個の第1エアーセル10及び中央エアーセル50をFグループとする。 【0039】 第2連結パイプP2は第1電磁弁V1、第3電磁弁V3、第5電磁弁V5及び各第1エアーセル10のうち9個の第1エアーセル10を接続している。この9個の第1エアーセル10をAグループとする。 【0040】 第3連結パイプP3は第2電磁弁V2、第4電磁弁V4、第6電磁弁V6及び各第1エアーセル10のうち10個の第1エアーセル10を接続している。この10個の第1エアーセル10をBグループとする。Aグループ及びBグループの第1エアーセル10は着座面の後端側から2列目乃至5列目の第1エアーセル10から成る。 【0041】 第4連結パイプP4は第3電磁弁V3、第4電磁弁V4、第7電磁弁V7、各後端側第2エアーセル30及び排気側圧力センサ92を接続している。各後端側第2エアーセル30をCグループとする。 【0042】 第5連結パイプP5は第5電磁弁V5、各第1エアーセル10のうち4個の第1エアーセル10及び左側の前端側第2エアーセル20を接続している。この4個の第1エアーセル10は第1エアーセル群の左側且つ前端側を形成している。この4個の第1エアーセル10及び左側の前端側第2エアーセル20をDグループとする。 【0043】 第6連結パイプP6は第6電磁弁V6、各第1エアーセル10のうち4個の第1エアーセル10及び右側の前端側第2エアーセル20を接続している。この4個の第1エアーセル10は第1エアーセル群の右側且つ前端側を形成している。この4個の第1エアーセル10及び右側の前端側第2エアーセル20をEグループとする。 【0044】 即ち、各第1エアーセル10、各第2エアーセル20,30及び中央エアーセル50は第1乃至第6電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6によってA乃至Fグループに分割され、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6を開閉することにより、各第1エアーセル10、各第2エアーセル20,30及び中央エアーセル50内の空気圧を各グループごとに調整可能である。 【0045】 以上のように構成されたクッションは、例えば車椅子の着座面に載置されて使用される。また、ポンプ70によって各エアーセル10,20,30,50内に初期圧力P0の空気が充填されている状態で、着座者が車椅子の着座面に載置されたクッションに着座するようになっている。クッションの制御装置90のメモリ96には、体重区分、初期圧力P0、所定の高圧P1、所定の低圧P2、動作時間、切換時間などが予め入力されており、これらは操作部97を用いて変更可能である。 【0046】 ここで、スイッチ20の動作について説明する。各第1エアーセル10上に着座者が着座すると、各第1エアーセル10が着座者の臀部Hの形状に応じてそれぞれ潰れていく。ここで、各第1エアーセル10の空気室ARの底面の一部が上下方向に弾性変形可能な薄膜部12fによって形成され、薄膜部12fの上面から上方に向かって延びる弾性部材14が設けられているので、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の空気袋11の上端側が弾性部材14に接触すると、弾性部材14に下方に向かう力が加わる(図4及び図5参照)。これにより、弾性部材14が上下方向に圧縮変形し始め、薄膜部12fが下方に向かって弾性変形し始める。さらに、空気袋11の上端側が下方に向かって移動すると、さらに弾性部材14が上下方向に圧縮変形するとともに、薄膜部12fが下方に向かって弾性変形し、薄膜部12fの下面がスイッチ15のボタン部材15bの上端面に当接するとともに、ボタン部材15bが薄膜部12fに押されて所定距離Gだけ下方に向かって移動する(図6及び図7参照)。これにより、ボタン部材15bによって第1接点部材15cの中央部が所定距離Gだけ下方に向かって移動し、第1接点部材15cと第2接点部材15dとが接触する(図8参照)。即ち、第1電気配線15gと第2電気配線15hとが通電し、薄膜部12fの変形量が距離SG以上になったことがスイッチ15によって検知される。また、この時にエアーセル10の空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが所定距離Lになっており、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが所定距離Lよりも近い位置にあると、その空気袋11は臀部Hを軟らかく支持することができなくなる。この時の第1エアーセル10の潰れ量を所定量とする。尚、ここでは前記所定量を空気袋11が臀部Hを軟らかく支持することができなくなる潰れ量としたが、前記所定量を他の潰れ量にすることも可能である。 【0047】 また、各エアーセル10,20,30,50に初期圧力P0の空気を充填する場合のクッションの動作について、制御装置90の動作を示すフローチャートを参照しながら説明する(図17参照)。尚、各電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7は閉鎖されている。 【0048】 先ず、初期制御スイッチ93の操作があると(S1)、第1乃至第6電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6を開放するとともに(S2)、ポンプ70を作動させる(S3)。この状態で供給側圧力センサ91の検出値が初期圧力P0に達すると(S4)、ポンプ70を停止させるとともに(S5)、第1乃至第6電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6を閉鎖する(S6)。これにより、ポンプ70から供給される空気がA乃至Fグループの各エアーセル10,20,30,50内に充填され、各エアーセル10,20,30,50内の空気圧が初期圧力P0となる。 【0049】 ここで、ポンプ70によって各エアーセル10,20,30,50内に空気が供給されている際に、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座する場合があるが、この場合は供給側圧力センサ91の検出値が急激に上昇する。この際に供給側圧力センサ91の検出値が初期圧力P0以上になると、各エアーセル10,20,30,50への空気の充填が終了する。このため、供給側圧力センサ91の検出値が急激に上昇せずに前記空気の充填が終了した場合は(S7)、メモリ96に初期制御完了を記憶し(S8)、着座者が着座する前に前記空気の充填が完了したことを識別できるようにしている。 【0050】 続いて、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座者した後に、着座者の臀部Hに加わる圧力を効果的に分散させるため、各エアーセル10,20,30,50内の空気量の調整を行う。この場合のクッションの動作について、制御装置90の動作を示すフローチャートを参照しながら説明する(図18及び図19参照)。 【0051】 先ず、着座制御スイッチ94の操作がされた後に(S11)、着座者が各エアーセル10,20,30,50上に着座する。これにより、着座者が着座すると各第1エアーセル10のうち少なくとも1つの第1エアーセル10の圧力センサ16の検出値が上昇する。前記圧力センサ16の検出値が上昇すると(S12)、第1及び第2電磁弁V1,V2を開放する(S13)。これにより、A、B及びFグループの各第1エアーセル10及び中央エアーセル50内の空気が移動する。この時、メモリ96に初期動作完了の記憶があり(S14)、メモリ96に初期動作完了を記憶した後にポンプ70または第1乃至第7電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7の作動が無かった場合(S15)、前記圧力センサ16の検出値の上昇から2秒後の各圧力センサ16の検出値をそれぞれメモリ96に記憶させる(S16)。これにより、着座者が着座した際の各第1エアーセル10の圧力の分散状態が記憶される。 【0052】 続いて、第3乃至第7電磁弁V3,V4,V5,V6,V7を開放する(S17)。これにより、A乃至Fグループの各エアーセル10,20,30,50内の空気が移動し、着座者の臀部Hに加わる圧力が分散される。また、各エアーセル10,20,30,50が徐々に潰れていく。ここで、各第1エアーセル10のうち少なくとも1つの第1エアーセル10のスイッチ15によって第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されると(S18)、第7電磁弁V7を閉鎖するとともに(S19)、前記圧力センサ16の検出値の上昇から前記スイッチ15の検知が有るまでの時間をメモリ96に記憶させる(S20)。 【0053】 続いて、ポンプ70を作動し(S21)、前記スイッチ15の検知がされなくなると(S22)、前記スイッチ15の検知がされなくなってから15秒後にポンプ70を停止させる(S23)。これにより、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が前記所定の潰れ量よりもわずかに小さくなるように、各エアーセル10,20,30,50内の空気量が正確に調整される。次に、供給側圧力センサ91の検出値を所定の低圧P2としてメモリ96に記憶させる(S24)。これにより、予めメモリ96に記憶されていた所定の低圧P2が書き換えらえる。 【0054】 続いて、各エアーセル10.20.30,50上に着座者が着座するとともに、着座者の臀部Hに加わる圧力を前述のように分散させた後、着座者の臀部Hに生ずる鬱血等を効果的に防止するため、Aグループ及びBグループの各第1エアーセル10内の空気圧を所定の低圧P2及び所定の高圧P1に交互に調整する。この場合のクッションの動作について、制御装置90の動作を示すフローチャートを参照しながら説明する(図20乃至図22参照)。 【0055】 先ず、圧力切換制御スイッチ95が操作されると(S31)、第3及び第4電磁弁V3,V4を閉鎖する(S32)。ここで、予めメモリ96に記憶されている所定の高圧P1が所定の低圧P2+4kPaよりも小さい場合は(S33)、所定の低圧P2+4kPaを所定の高圧P1としてメモリ96に記憶させる(S34)。これにより、予めメモリ96に記憶されていた所定の高圧P1が書き換えらえる。 【0056】 次に、ポンプ70を作動し(S35)、供給側圧力センサ91の検出値が所定の高圧P1以上になると(S36)、ポンプ70を停止させる(S37)。これにより、A、B、D、E及びFグループの各エアーセル10,20,50内の空気圧が所定の高圧P1になる。次に、第1、第2、第5及び第6電磁弁V1,V2,V5,V6を閉鎖する(S38)。 【0057】 続いて、第3電磁弁V3を開放するとともに、第7電磁弁V7を排出側圧力センサ92が所定の低圧P2を検出するまで開放し、第2電磁弁V2を開放するとともに、ポンプ70を供給側圧力センサ91が所定の高圧P1を検出するまで作動させる(S39)。これにより、A及びCグループの各エアーセル10,30内の空気圧が所定の低圧P2になるとともに、B及びFグループの各エアーセル10,50内の空気圧が所定の高圧P1になる。 【0058】 この状態でスイッチ15によって第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間(例えば15秒)が経過すると(S40)、第1電磁弁V1を開放するとともに、第2電磁弁V2を閉鎖し、ポンプ70を前記スイッチ15の検知がされなくなってから15秒経過するまで作動させる(S41)。即ち、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上になり、着座者の臀部Hを軟らかく支持できない状態になると、第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりも小さくなるように、A及びCグループの各エアーセル10,30内に空気が供給される。また、供給側圧力センサ91の検出値を所定の低圧P2として記憶する(S42)。これにより、ステップ44でB及びCグループの各エアーセル10,50内の空気圧を所定の低圧P2にした際や、ステップ49でA及びCグループの各エアーセル10,30内の空気圧をP2に調整した際に、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上になることが防止される。 【0059】 続いて、第7電磁弁V7が閉鎖されてから5分が経過すると(S43)、第3電磁弁V3を閉鎖するとともに、第4電磁弁V4を開放し、第7電磁弁V7を排出側圧力センサ92が所定の低圧P2を検出するまで開放するとともに、第2電磁弁V2を閉鎖し、第1電磁弁V1を開放するとともに、ポンプ70を供給側圧力センサ91が所定の高圧P1を検出するまで作動させる(S44)。これにより、B及びCグループの各エアーセル10,30内の空気圧が所定の低圧P2になるとともに、A及びFグループの各エアーセル10,50内の空気圧が所定の高圧P1になる。ここで、上記5分は予めメモリ96に記憶されている切換時間である。 【0060】 この状態でスイッチ15によって第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間(例えば15秒)が経過すると(S45)、第1電磁弁V1を閉鎖するとともに、第2電磁弁V2を開放し、ポンプ70を前記スイッチ15の検知がされなくなってから15秒経過するまで作動させる(S46)。また、供給側圧力センサ91の検出値を所定の低圧P2として記憶する(S47)。 【0061】 続いて、第7電磁弁V7が閉鎖されてから5分が経過すると(S48)、第3電磁弁V3を開放するとともに、第4電磁弁V4を閉鎖し、第7電磁弁V7を排出側圧力センサ92が所定の低圧P2を検出するまで開放するとともに、第2電磁弁V2を開放し、第1電磁弁V1を閉鎖するとともに、ポンプ70を供給側圧力センサ91が所定の高圧P1を検出するまで作動させる(S49)。これにより、A及びCグループの各エアーセル10,30内の空気圧が所定の低圧P2になるとともに、B及びFグループの各エアーセル10,50内の空気圧が所定の高圧P1になる。 【0062】 ステップS31の開始からメモリ96に予め記憶されている動作時間が経過すると(S50)、前記空気圧の調整を終了する。 【0063】 一方、クッション上に着座者が着座し、ステップS11乃至ステップS24が行われ(S61)、ステップS31乃至ステップS50が行われていない状態において(S62)、スイッチ15によって第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間(例えば15秒)が経過すると(S63)、ポンプ70を前記スイッチ15の検知がされなくなってから15秒が経過するまで作動させる(S64)。即ち、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上になり、着座者の臀部Hを軟らかく支持できない状態になると、第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりも小さくなるように、A乃至Fグループの各エアーセル10,20,30,50内に空気が供給される。また、供給側圧力センサ91の検出値を所定の低圧P2として記憶する(S65)。 【0064】 このように、本実施形態によれば、各第1エアーセル10の潰れ量をそれぞれ検知可能であり、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座した後に、少なくとも1つの第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、各エアーセル10,20,30,50内の空気が徐々に排気されるとともに、前記排気の後に各エアーセル10,20,30,50内に空気が徐々に供給され、前記第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間(本実施形態では15秒)が経過すると、前記空気の供給が停止されることから、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル10,20,30,50内の空気量を正確に調整することができ、着座者の臀部に加わる圧力を効果的に分散させる上で極めて有利である。即ち、着座者によって体重や臀部の形状が異なる場合でも、各第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル10,20,30,50内の空気量を正確に調整することができる。尚、本実施形態では、各エアーセル10,20,30,50内の空気を徐々に排気するとともに、各エアーセル10,20,30,50内に空気を徐々に供給するようにしたものを示したが、各第1エアーセル10内の空気のみを徐々に排気するとともに、各第1エアーセル10内にのみ空気を徐々に供給することも可能である。 【0065】 また、初期制御スイッチ93が操作されると、着座者が着座する前に初期圧力P0に達するまで各エアーセル10,20,30,50内に空気が供給されるようにしたので、各エアーセル10,20,30,50内の空気圧が自動的に初期圧力P0に調整され、クッションの操作を容易にする上で極めて有利である。 【0066】 また、各第1エアーセル10にそれぞれ圧力センサ16を設け、各圧力センサ16は各第1エアーセル10内の空気圧をそれぞれ検出することから、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座すると、各エアーセル10内の空気圧がそれぞれ変化し、その空気圧の変化がそれぞれ検出される。即ち、着座者の体重や臀部Hの形状に応じた圧力分布を得ることができる。 【0067】 さらに、初期圧力P0まで空気が供給された各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座した際に、着座者が着座してから2秒後の各圧力センサ16の検出値がそれぞれ自動的にメモリ96に記憶されるようにしたので、着座者が着座した際の各第1エアーセル10上の圧力分布がメモリ96に自動的に記憶され、着座者の体重や臀部Hの形状に応じた圧力分布を数多く収集する上で極めて有利である。 【0068】 また、各エアーセル10,20,30,50内に初期圧力P0まで空気が供給されるとともに、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座した際に、圧力センサ16の検出値が上昇してからスイッチ15の検知が有るまでの時間がメモリ96に自動的に記憶されるようにした。即ち、排気に要した時間が自動的に記憶されるようにしたので、着座者の体重や臀部の形状に応じた排気時間を数多く収集する上で有利である。また、収集した排気時間に基づき各エアーセル10,20,30,50内の空気量を調整することにより、着座者の臀部Hに加わる圧力をより効果的に分散させることも可能である。 【0069】 また、各エアーセル10,20,30,50内に初期圧力P0まで空気が供給されるとともに、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座し、着座制御スイッチ94が操作されることにより、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル10,20,30,50内の空気量が調整された後に、スイッチ15によって各第1エアーセル10のうち少なくとも1つの第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間が経過すると、各エアーセル10,20,30,50内に空気が徐々に供給されるとともに、前記スイッチ15の検知がされなくなってから所定時間(本実施形態では15秒)が経過すると、前記空気の供給が停止されるようにしたので、着座者の姿勢が変化した場合でも着座者の臀部Hを軟らかく支持することができる。 【0070】 また、各エアーセル10,20,30,50をA乃至Fグループに分割し、各エアーセル10,20,30,50内の空気圧を各グループごとに調整可能に構成したので、着座者の体重や臀部Hの形状に応じた空気圧の調整を容易に行うことができ、着座者の臀部Hの加わる圧力を効果的に分散させる上で極めて有利である。 【0071】 また、各エアーセル10,20,30,50内に初期圧力P0まで空気が供給されるとともに、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座し、着座制御スイッチ94が操作されることにより、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各エアーセル10,20,30,50内の空気量が調整された後に、圧力切換制御スイッチ95が操作されると、Aグループ及びBグループの各第1エアーセル10内の空気圧が所定の低圧P2及び所定の高圧P1に交互に調整されることから、着座者の臀部Hに生ずる鬱血等が効果的に防止される。 【0072】 また、AグループまたはBグループの各第1エアーセル10内の空気圧が所定の低圧P2に調整された際に、スイッチ15によって各第1エアーセル10のうち少なくとも1つの第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されてから所定時間が経過すると、AまたはBグループの各第1エアーセル10内に空気が徐々に供給されるとともに、前記スイッチ15の検知がされなくなってから所定時間(本実施形態では15秒)が経過すると、前記空気の供給が停止されることから、着座者の姿勢が変化した場合でも着座者の臀部Hを軟らかく支持することができる。 【0073】 また、第1エアーセル10の空気室ARの底面の少なくとも一部を構成する上下方向に弾性変形可能な薄膜部12fと、薄膜部12fの上面から上方に向かって延びるように設けられた弾性部材14と、薄膜部12fの下側に設けられ、薄膜部12fの下方への変形量が距離SG以上であることを検知可能なスイッチ15とを設け、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上になると、薄膜部12fの下方への変形量が距離SG以上になるようにしたので、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上になったことが簡単な構造によって確実に検知される。さらに、スイッチ15bが空気室ARの底面の一部を形成する薄膜部12fの下側に設けられ、スイッチ15bは空気室ARの外部に配置されているので、スイッチ15bと他の装置とを容易に接続することができ、製造コストの低減を図る上で極めて有利である。 【0074】 尚、本実施形態では、各エアーセル10,20,30,50上に着座者が着座した後に、少なくとも1つの第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、各エアーセル10,20,30,50内の空気が徐々に排気されるとともに、前記排気の後に各エアーセル10,20,30,50内に空気が徐々に供給され、前記第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間(本実施形態では15秒)が経過すると、前記空気の供給が停止されるようにしたものを示した。これに対し、前述のように空気が供給された各エアーセル10,20,30,50内の空気圧を所定圧力としてメモリ96に記憶させ、前記排気の後に各エアーセル10,20,30,50内に空気を徐々に供給するとともに、各エアーセル10,20,30,50内の空気圧がメモリに記憶した所定圧力に達した時に前記空気の供給を停止することにより、各エアーセル10,20,30,50内の空気量を調整することも可能である。この場合、前記所定圧力は各エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなる空気圧であることから、着座者の臀部Hに加わる圧力を効果的に分散させることができる。 【0075】 また、本実施形態では、薄膜部12fの下方にスイッチ15を設けたものを示したが、図24乃至図28に示すように、スイッチ15の代わりにスイッチ17を設けることも可能である。この場合、スイッチ17は、スイッチ15と同様の本体17a及びボタン部材17bと、ボタン部材17bの下方に設けられた第1接点部材17cと、第1接点部材17cの下方に設けられた第2接点部材17dと、第2接点部材17dの下方に設けられた第3接点部材17eとを有する。 【0076】 このように構成された第1エアーセル10において、空気袋11の上端側が弾性部材14に接触すると、弾性部材14が下方に向かって弾性変形し始め、薄膜部12fが下方に向かって弾性変形し始める。さらに空気袋11の上端側が下方に向かって移動すると、さらに弾性部材14が上下方向に圧縮変形するとともに、薄膜部12fが下方に向かって弾性変形し、薄膜部12fの下面がスイッチ17のボタン部材17bの上端面に当接するとともに、薄膜部12fに押されることによりボタン部材17b及び第1接点部材17cが方に向かって移動する(図25参照)。これにより、第1接点部材17cと第2接点部材17dとが接触する(図27参照)。即ち、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第1所定距離L1よりも近づいたことがスイッチ17によって検知される。 【0077】 さらに、空気袋11の上端側が下方に向かって移動すると、さらに弾性部材14が上下方向に圧縮変形し、ボタン部材17b、第1接点部材17c及び第2接点部材17dに下方に向かう力が加わる。ボタン部材17b及び第1接点部材17cに上方から押されることにより第2接点部材17dの中央部が下方に向かって移動すると、第2接点部材17dと第3接点部材17eとが接触する(図26及び図28参照)。即ち、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第2所定距離L2よりも近づいたことがスイッチ17によって検知される。ここで、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第2所定距離L2よりも近い位置にあると、空気袋11は臀部Hを軟らかく支持することができなくなる。 【0078】 即ち、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第1所定距離L1と第2所定距離L2の間にあれば、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第2所定距離L2よりもわずかに離れた位置に配置される。即ち、空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第2所定距離L2よりも近づくことを防止することができ、しかも空気袋11の上端側とベース部材12の上端面とが第2所定距離L2よりもわずかに離れるように、各エアーセル10内の空気量を容易に調整することができる。 【0079】 尚、本実施形態では、薄膜部12fの上面から上方に向かって延びる弾性部材14を設けたものを示したが、弾性部材14の代わりに薄膜部12fの上面から上方に向かって延びるゴム製の延設部材を設けることも可能である。 【0080】 また、本実施形態では、薄膜部12fの下側にスイッチ15を設けたものを示したが、薄膜部12fの下方に周知の近接センサを設け、近接センサと薄膜部との距離が所定の大きさ以下であることを検知することにより、薄膜部12fの変形を検知することも可能である。また、薄膜部12fの変形を周知の光電センサによって検知することも可能である。 【0081】 さらに、薄膜部12f、弾性部材14及びスイッチ15の代わりに第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であることを検知可能な他の検知手段を用いることも可能である。 【0082】 尚、本実施形態では、支持部材60上に各エアーセル10,20,30,50及び各前端側支持部材40を設けたものを示したが、支持部材60上の各第1エアーセル10のみを設けることも可能である。この場合も、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されるまで、各第1エアーセル10内の空気を徐々に排気するとともに、前記排気の後に各第1エアーセル10内に徐々に空気を供給していき、第1エアーセル10の潰れ量が所定量以上であると検知されなくなってから所定時間が経過した時に、前記空気の供給を停止することにより、各第1エアーセル10のうち最も潰れている第1エアーセル10の潰れ量が所定量よりもわずかに小さくなるように各第1エアーセル10内の空気量を正確に調整することができる。 【図面の簡単な説明】 【0083】 【図1】本発明における一実施形態を示す第1エアーセルの側面断面図 【図2】第1エアーセルの斜視図 【図3】クッションの要部側面断面図 【図4】第1エアーセルの動作説明図 【図5】第1エアーセルの動作説明図 【図6】第1エアーセルの動作説明図 【図7】スイッチの側面断面図 【図8】スイッチの動作説明図 【図9】クッションの平面図 【図10】クッションの底面図 【図11】図9におけるP−P線断面図 【図12】図9におけるQ−Q線断面図 【図13】図9におけるR−R線断面図 【図14】図9におけるS−S線断面図 【図15】空気通路の構成を示すクッションの底面図 【図16】クッションのブロック図 【図17】制御装置の動作を示すフローチャート 【図18】制御装置の動作を示すフローチャート 【図19】制御装置の動作を示すフローチャート 【図20】制御装置の動作を示すフローチャート 【図21】制御装置の動作を示すフローチャート 【図22】制御装置の動作を示すフローチャート 【図23】制御装置の動作を示すフローチャート 【図24】本実施形態の変形例を示すスイッチの側面断面図 【図25】本実施形態の変形例を示すエアーセルの動作説明図 【図26】本実施形態の変形例を示すエアーセルの動作説明図 【図27】本実施形態の変形例を示すスイッチの動作説明図 【図28】本実施形態の変形例を示すスイッチの動作説明図 【符号の説明】 【0084】 10…第1エアーセル、11…空気袋、12…ベース部材、12f…薄膜部、13…保持部材、14…弾性部材、15…スイッチ、16…圧力センサ、17…スイッチ、20…前端側第2エアーセル、21…空気袋、22…ベース部材、30…後端側第2エアーセル、31…空気袋、32…ベース部材、40…前端側支持部材、50…中央エアーセル、51…空気袋、52…ベース部材、60…支持部材、61…貫通孔、62…中空部、63…ゴムブロック、70…ポンプ、V1…第1電磁弁、V2…第2電磁弁、V3…第3電磁弁、V4…第4電磁弁、V5…第5電磁弁、V6…第6電磁弁、V7…第7電磁弁、90…制御装置、91…供給側圧力センサ、92…排出側圧力センサ、93…初期制御スイッチ、94…着座制御スイッチ、95…圧力切換制御スイッチ、96…メモリ、97…操作部、P1…第1連結パイプ、P2…第2連結パイプ、P3…第3連結パイプ、P4…第4連結パイプ、P5…第5連結パイプ、P6…第6連結パイプ、H…臀部、AR…空気室。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006714 【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社 【識別番号】504137912 【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
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| 【出願日】 |
平成18年8月30日(2006.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069981 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 精孝
【識別番号】100087860 【弁理士】 【氏名又は名称】長内 行雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−54874(P2008−54874A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−234614(P2006−234614) |
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