| 【発明の名称】 |
エアーセル及びこれを用いたクッション |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 元
【氏名】真田 弘美
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| 【要約】 |
【課題】各エアーセル上に着座した着座者の臀部とエアーセルとの間に生ずる力を低減することができるとともに、各エアーセル上に着座した着座者の姿勢を安定させることができ、また、エアーセルの生産性の向上を図ることができるとともに、被支持部の通気性の向上を図ることのできるエアーセル及びこれを用いたクッションを提供する。
【構成】空気袋11の上端面11bの中央部に上方に向かって突出する凸部11dが設けられていることから、各エアーセル10上に着座者が着座すると、着座者の臀部Hによって凸部11dが押し下げられ、空気袋11の上端面11bの中央部近傍が下方に向かって変形する変形量が大きくなる。即ち、空気袋11の筒上部11aの上端側11fに空気袋11の内側に向かって大きな曲げ応力が加わり、空気袋11の上端側11fが変形し易くなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上方に向かって延びる空気袋を備え、互いに略水平方向に並ぶように複数設けられて所定の支持対象物を支持するエアーセルにおいて、 前記空気袋の上端面の略中央部に上方に向かって突出する凸部を設けた ことを特徴とするエアーセル。 【請求項2】 前記凸部を、空気袋の上端面を形成する薄膜の一部を上方に向かって突出させることにより形成した ことを特徴とする請求項1記載のエアーセル。 【請求項3】 前記空気袋の上端面を半球面状に形成した ことを特徴とする請求項1または2記載のエアーセル。 【請求項4】 前記空気袋の上端面に凸部の周縁から略水平方向外側に向かって延びる水平部を設けた ことを特徴とする請求項1または2記載のエアーセル。 【請求項5】 前記凸部を上端面の直径に対して1/4以上1/2以下の直径を有する半球面状に形成した ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のエアーセル。 【請求項6】 前記空気袋の上端面と凸部との間を滑らかな曲面によって形成した ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のエアーセル。 【請求項7】 前記空気袋内に緩衝部材を設けた ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載のエアーセル。 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7記載のエアーセルを互いに略水平方向に並ぶように配置し、各エアーセルによって所定の支持対象物を支持するように構成した ことを特徴とするクッション。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば車椅子の着座面や病院のベッドに載置され、着座者や患者に発生する褥瘡を防止するために用いられるエアーセル及びこれを用いたクッションに関するものである。 【背景技術】 【0002】 一般に、この種のクッションとしては、互いに略水平方向に並ぶように配置され、それぞれ上方に向かって延びる空気袋から成る複数のエアーセルと、各エアーセル内を互いに連通させる空気通路とを備え、着座者が各エアーセル上に着座すると各エアーセル内の空気圧が互いに等しくなり、着座者の臀部に加わる圧力を分散させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特表平6−510436号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところで、前記クッションでは、各エアーセル100内に空気が充填されると、各エアーセル100の上端面101が半球面状に膨張するとともに、各エアーセル100の側面102が略円筒形状に膨張し、各エアーセル100の側面102の下端側103が他の部分よりも小径になる(図15参照)。このため、各エアーセル100の下端側103は曲がり易く、各エアーセル100が傾き易くなるので、各エアーセル100上に着座者が着座した際に、各エアーセル100が傾くことにより各エアーセル100の上端側が着座者の動きや臀部Hの形状に追随し(図16及び図17参照)、着座者の臀部Hと各エアーセル100との間に生ずる力を低減することができる。しかしながら、各エアーセル100の下端側103を曲がり易く形成すると、各エアーセル100が無用に傾き易くなり、各エアーセル100上の着座者の姿勢が安定しないという問題点があった。 【0004】 一方、各エアーセル100の側面102の下端側103を他の部分と同等の径寸法に形成すると、各エアーセル100の下端側103が前記の場合と比較して曲がり難くなり、各エアーセル100上の着座者の姿勢を安定させる上で有利であるが、各エアーセル100上の着座者の臀部Hと各エアーセル100との間に生ずる力が大きくなるという問題点があった。 【0005】 また、各エアーセル100の下端側102を他の部分よりも小径にする場合は、各エアーセル100の成型金型の前記下端側103に対応する部分を他の部分よりも細くする必要がある。このため、各エアーセル100を成型金型によって成型した後に、各エアーセル100を成型金型から取外し難くなり、各エアーセル100の生産性の向上を図る上で好ましくないという問題点があった。 【0006】 さらに、各エアーセル100の上端面101を半球面状に形成すると、各エアーセル100上に着座者が着座した時に各エアーセル100の上端面101が着座者の臀部Hに沿うように変形し、臀部Hの通気性が低下するという問題点があった(図16及び図17参照)。 【0007】 本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各エアーセル上に着座した着座者の臀部とエアーセルとの間に生ずる力を低減することができるとともに、各エアーセル上に着座した着座者の姿勢を安定させることができ、また、エアーセルの生産性の向上を図ることができるとともに、支持対象物との間の通気性の向上を図ることのできるエアーセル及びこれを用いたクッションを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明は前記目的を達成するために、上方に向かって延びる空気袋を備え、互いに略水平方向に並ぶように複数設けられて所定の支持対象物を支持するエアーセルにおいて、前記空気袋の上端面の略中央部に上方に向かって突出する凸部を設けている。 【0009】 これにより、空気袋の上端面の略中央部に上方に向かって突出する凸部が設けられていることから、例えば各エアーセルが互いに略水平方向に並ぶように配置されるとともに、各エアーセル上に着座者が着座する場合は、前記凸部が空気袋の上端面よりも先に着座者の臀部に当接し、着座者の臀部によって前記凸部が押し下げられた後に、着座者の臀部が空気袋の上端面に当接する。即ち、前記凸部が設けられていない場合と比較して空気袋の上端面の中央部近傍が下方に向かって大きく変形するので、空気袋の上端側に空気袋の内側に向かって大きな曲げ応力が加わり、空気袋の上端側が変形し易くなる。 【0010】 また、本発明のクッションは、請求項1、2、3、4、5、6または7記載のエアーセルを互いに略水平方向に並ぶように配置し、各エアーセルによって所定の支持対象物を支持するように構成している。 【0011】 これにより、各エアーセルの空気袋の上端面の略中央部に上方に向かって突出する凸部が設けられていることから、例えば各エアーセル上に着座者が着座する場合は、前記凸部が空気袋の上端面よりも先に着座者の臀部に当接し、着座者の臀部によって前記凸部が押し下げられた後に、着座者の臀部が空気袋の上端面に当接する。即ち、前記凸部が設けられていない場合と比較して空気袋の上端面の中央部近傍が下方に向かって大きく変形するので、空気袋の上端側に空気袋の内側に向かって大きな曲げ応力が加わり、空気袋の上端側が変形し易くなる。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、前記凸部が設けられていない場合と比較して空気袋の上端側が変形し易くなるので、空気袋の上端側が着座者の動きや臀部の形状に応じて容易に変形し、各エアーセル上に着座した着座者の臀部とエアーセルとの間に生ずる力を低減することができる。また、空気袋の上端側が変形することにより、着座者の臀部とエアーセルとの間に生ずる力を低減することができるので、空気袋の下端側を無用に変形させる必要がなく、各エアーセル上に着座した着座者の姿勢を安定させる上で極めて有利である。さらに、空気袋の側面を均一な外径を有する円筒形状にした場合でも、空気袋の上端側が容易に変形し、着座者の臀部とエアーセルとの間に生ずる力を低減することができるので、空気袋の側面を均一な外径を有する円筒形状等の成型金型から取外し容易な形状にすることができ、エアーセルの生産性の向上を図る上で有利である。また、前記凸部が着座者の臀部によって押し下げられた後に、着座者の臀部が空気袋の上端面に当接するので、空気袋の上端面と支持対象物である着座者の臀部との間に前記凸部の分だけ隙間が生じ、空気袋と支持対象物との間の通気性の向上を図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 図1乃至図11は本発明の一実施形態を示すもので、図1はエアーセルの側面断面図、図2はエアーセルの斜視図、図3はベース部材の斜視図、図4はベース部材の平面図、図5はエアーセルを取付ける際のクッションの要部斜視図、図6は各エアーセル同士を連結パイプで接続する際のクッションの要部斜視図、図7はクッションの要部側面断面図、図8乃至図11はエアーセルの動作説明図である。 【0014】 このクッションは、複数のエアーセル10と、各エアーセル10を着脱自在に取付可能な取付板20とを備えている。 【0015】 各エアーセル10は、下端が開口している空気袋11と、空気袋11を着脱自在に取付可能なベース部材12と、空気袋11をベース部材12に保持するリング状の保持部材13とを有する。 【0016】 空気袋11は軟質のゴムやプラスチック等の可撓性の材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋11は、上下方向に延びる断面円形状の側面としての筒状部11aと、筒状部11aの上端を閉鎖するように形成された上端面11bとを有する。筒状部11a及び上端面11bは1mm以下の均一な厚み寸法を有する薄膜状に形成されている。筒状部11aの下端は開口しており、筒状部11aの下端の開口縁部11cは筒状部11aの他の部分よりも大きな厚み寸法を有するとともに、筒状部11aの他の部分の内周面よりも径方向内側に突出している。 【0017】 上端面11bは半球面状に形成され、上端面11bの上端の中央部には凸部11dが形成されている。凸部11dは上端面11bを形成している薄膜を上端面11bの他の部分よりも上方に突出させることにより形成され、上端面11bの外周面の直径に対して1/3の直径の外周面を有する半球面状に形成されている。上端面11bと凸部11dとの間は滑らかな曲面11eによって形成されている。 【0018】 ベース部材12は空気袋11の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、円板状に形成されている。ベース部材12の上端面には上方に突出する断面円形状の上端側突出部12aが設けられ、上端側突出部12aには上下方向に延びる4つの通気穴12bが設けられている。また、上端側突出部12aの先端側の外周面には基端側の外周面よりも径方向外側に突出している径方向突出部12cが設けられている。空気袋11の開口縁部11cは上端側突出部12aの外周面に嵌合により取付けられ、開口縁部11cの内周面が上端側突出部12aの径方向突出部12cに下方から係合する。また、空気袋11の開口縁部11cを上端側突出部12aに嵌合した後に、保持部材13を開口縁部11cの外周面に取付けると、開口縁部11cが上端側突出部12a側に押付けられる。これにより、開口縁部11cと上端側突出部12aとの間が密閉される。 【0019】 ベース部材12の下端面には下方に突出する断面円形状の下端側突出部12dが設けられ、下端側突出部12dにはその外周面から各通気穴12bまでそれぞれ貫通する4つの空気通路12eが設けられている。また、各空気通路12eは互いに下端側突出部12dの周方向に等角度間隔をおいて配置されている。 【0020】 取付板20は空気袋11の材料よりも硬いゴムやプラスチックから成り、各ベース部材12の数倍から数百倍の面積を有する矩形の板状である。取付板20にはその厚さ方向に貫通する複数の貫通孔21が設けられ、各貫通孔21はベース部材12の下端側突出部12dの外径よりもわずかに小さい内径を有する。各ベース部材12の下端側突出部12dが各貫通孔21に取付板20の上端面側から下端面側に向かってそれぞれ挿入されると、各ベース部材12の下端側突出部12dが各貫通孔21に嵌合し、各ベース部材12が取付板20に着脱自在に取付けられる。また、各ベース部材12の下端面が取付板20の上端面に当接する。これにより、各エアーセル10が取付板20に沿って水平方向に互いに並ぶように配置される。 【0021】 各ベース部材12が取付板20に取付けられると、各ベース部材12の下端側突出部12dが取付板20の下端面側に突出する。また、下端側突出部12dに設けられた各空気通路12eも取付板20の下端面側に配置される。ここで、各ベース部材12の間にそれぞれ連結パイプ30を設け、各連結パイプ30を各ベース部材12の空気通路12eにそれぞれ挿入する。これにより、各ベース部材12の空気通路12eが各連結パイプ30を介して連通し、取付板20に取付けられた各エアーセル10内が互いに連通する。また、連結パイプ30が挿入されない空気通路はゴム栓31によって閉鎖する。尚、本実施形態では、連結パイプ30が挿入されない空気通路12eをゴム栓31によって閉鎖するようにしたものを示したが、各ベース部材12に連結パイプ30を挿入する分だけ空気通路12eを形成し、ゴム栓31によって空気通路12eを閉鎖する手間を省くことも可能である。 【0022】 以上のように構成されたクッションは、例えば車椅子の着座面に載置されて使用され、車椅子の着座面に応じた面積を有する。また、図示しない電動ポンプによって各エアーセル内に所定量の空気が充填される。これにより、車椅子に着座した際に、各エアーセル10内の空気圧が同等となり、着座者の臀部に加わる圧力が分散される。 【0023】 ここで、空気袋11の上端面11bの中央部に上方に向かって突出する凸部11dが設けられていることから、各エアーセル10上に着座者が着座すると、凸部11dが空気袋11の上端面11bよりも先に着座者の臀部Hに当接し、着座者の臀部Hによって凸部11dが押し下げられた後に、着座者の臀部Hが空気袋11の上端面11bに当接する(図8及び図9参照)。即ち、上端面11bに凸部11dが設けられていない場合と比較して空気袋11の上端面11bの中央部近傍が下方に向かって変形する変形量Lが大きくなるので、空気袋11の筒上部11aの上端側11fに空気袋11の内側に向かって大きな曲げ応力が加わり、空気袋11の上端側11fが変形し易くなる。即ち、図9のように凸部11dが押し下げられた状態において、臀部Hが傾くと、空気袋11の上端側11fが座屈することにより、上端面11bが臀部Hの動きに追随する(図10参照)。また、図9のように凸部11dが押し下げられた状態において、臀部Hが傾くとともに水平方向に移動すると、空気袋11の上端側11fが座屈するとともに、空気袋11の上端側11fが水平方向に変形することにより、上端面11bが臀部Hの動きに追随する(図11参照)。 【0024】 このように、本実施形態によれば、空気袋11の上端側11fが着座者の動きや臀部Hの形状に応じて容易に変形するので、各エアーセル10上に着座した着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力を低減することができる。 【0025】 また、空気袋11の上端側11fが変形することにより、着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力を低減することができるので、空気袋11の下端側を無用に変形させる必要がなく、各エアーセル10上に着座した着座者の姿勢を安定させる上で極めて有利である。 【0026】 また、空気袋11の筒状部11aを均一な外径を有する円筒形状にした場合でも、空気袋11の上端面11bの中央部に凸部11dを設けると、空気袋11の上端側11fが容易に変形し、着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力を低減することができる。即ち、空気袋11の筒状部11aを均一な外径を有する円筒形状等の成型金型から取外し容易な形状にすることができ、エアーセル10の生産性の向上を図る上で有利である。 【0027】 また、凸部11dが着座者の臀部Hによって押し下げられた後に、着座者の臀部Hが空気袋11の上端面11bに当接するので、空気袋11の上端面11bと着座者の臀部Hとの間に凸部11bの分だけ隙間Gが生じ、空気袋11と臀部Hとの間の通気性の向上を図ることができる。 【0028】 また、凸部11dを空気袋11の上端面11bを形成する薄膜の一部を上方に向かって突出させることにより形成したので、凸部11dを形成するために他の部材を設ける必要がなく、しかも空気袋11の上端面11bが無用に厚く形成されることもないので、製造コストの低減を図る上で極めて有利である。 【0029】 また、空気袋11の上端面11bを半球面状に形成したので、凸部11bを上端面11bに対して少し上方に突出させるだけで、臀部Hが上端面11bよりも先に凸部11bに確実に当接するようになり、空気袋11の上端側11fを変形容易にする上で有利である。 【0030】 また、凸部11dを上端面11bの外周面の直径に対して1/3の直径の外周面を有する半球面状に形成したので、凸部11dが上端面11bの上方に適度に突出し、空気袋11の上端側11fを変形容易にする上で有利である。尚、凸部11dの外周面の直径を上端面11bの外周面の直径に対して1/4以上1/2以下にすることにより、凸部11dを上端面11bの上方に適度に突出させることができる。 【0031】 また、空気袋11の上端面11bと凸部11dとの間を滑らかな曲面11eによって形成したので、上端面11bと凸部11dとの間が鋭角状に変形することが防止され、耐久性の向上を図る上で有利である。 【0032】 また、空気袋11はベース部材12に着脱自在に取付けられることから、空気袋11に破損や汚れが生じた際は、空気袋11をベース部材12から取外して新たな空気袋11を取付けることができる。即ち、空気袋11に破損や汚れが生じた際の空気袋11の交換作業を容易に行うことができ、クッションを常に清潔な状態に維持することができるとともに、クッションの機能を長期に亘って維持する上で有利である。さらに、空気袋11を他の高さ寸法を有する空気袋11に交換可能であることから、各空気袋11の上端面11bが成すクッション上面の形状を着座者の体形に応じて変更することも可能である。 【0033】 尚、本実施形態では、筒状部11aを円筒形状に形成したものを示したが、筒状部11aを四角柱形状や六角柱形状などの多角柱形状に形成することも可能であり、この場合も前述と同様の効果を奏する。 【0034】 また、本実施形態では、筒状部11aを均一な外径を有する円筒形状に形成したものを示したが、必要に応じて筒状部11aの下端側を他の部分よりも小径に形成することも可能である。この場合、筒状部11aの下端側が曲がり易くなり、各エアーセル10上に着座した着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力をより低減することができる。 【0035】 尚、本実施形態では、空気袋11の上端面11bを形成する薄膜の一部を上方に向かって突出させることにより形成した凸部11dを示したが、空気袋11の上端面11bに前記薄膜とは別体の突起を接着剤等によって取付けることも可能である。 【0036】 また、本実施形態では、上端面11bが半球面状に形成された空気袋11を設けたものを示したが、図12及び図13に示すように、空気袋11の代わりに空気袋14を設けることも可能である。 【0037】 この場合、空気袋14は空気袋11と同様に軟質のゴムやプラスチック等の可撓性材料から成り、内部に空気を封入可能である。空気袋14は、上下方向に延びる断面円形状の側面としての筒状部14aと、筒状部14aの上端を閉鎖するように形成された上端面14bとを有する。筒状部14a及び上端面14bは1mm以下の均一な厚み寸法を有する薄膜状に形成されている。筒状部14aの下端は開口しており、開口縁部14cは空気袋11の開口縁部11cと同様に形成されている。 【0038】 上端面14bには、筒状部14aの上端から空気袋14の内側に向かって延びるように形成された第1端面14dと、第1端面14dの上端から空気袋14の内側に向かって延びるように形成された第2端面14eとが設けられている。第1端面14dは筒状部14aの上端を閉鎖可能な半球面の下端側であり、第2端面14eは筒状部14aと略90度の角度で交差する方向に延びる略平面状に形成されている。即ち、第2端面が筒状部14aとなす角度α(90度)は第1端面14dが筒状部14aとなす最大角度βよりも大きい。また、第1端面14dと第2端面14eとの間は滑らかな曲面14fによって形成されている。第2端面14eの中央部には凸部14gが設けられ、凸部14gは第2端面14eを形成している薄膜を第2端面14eの他の部分よりも上方に突出させることにより形成されるとともに、半球面状に形成されている。第2端面14eと凸部14gとの間は滑らかな曲面14hによって形成されている。即ち、空気袋14の上端面14bには凸部14gの周縁から略水平方向外側に向かって延びる第2端面14eが設けられている。また、第2端面14eは特許請求の範囲に記載した水平部に相当する。 【0039】 この場合、各エアーセル10上に着座者が着座すると、凸部14gが空気袋14の上端面14bよりも先に着座者の臀部Hに当接し、着座者の臀部Hによって凸部14gが押し下げられた後に、着座者の臀部Hが空気袋14の上端面14bに当接する(図13参照)。即ち、上端面14bに凸部14gが設けられていない場合と比較して空気袋14の上端面14bの中央部近傍が下方に向かって大きく変形するので、空気袋14の筒状部14aの上端側14kに空気袋14の内側に向かって大きな曲げ応力が加わり、空気袋14の上端側14kが変形し易くなる。従って、空気袋14の上端側14kが着座者の動きや臀部Hの形状に応じて容易に変形するので、各エアーセル10上に着座した着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力を低減することができる。 【0040】 また、空気袋14の上端面14bに凸部14gの周縁から略水平方向外側に向かって延びる第2端面14eが設けられているので、着座者の臀部Hによって凸部14gが押し下げられる際に、第2端面14eに主に剪断方向の力が加わる。即ち、凸部14gを下方に押し下げるために要する力が小さくなるので、エアーセル10の上端面14dが軟らかく変形し、各エアーセル10上に着座した着座者の臀部Hとエアーセル10との間に生ずる力をより低減することができる。 【0041】 尚、空気袋14の上端面14bが第1端面14d及び第2端面14eから形成したものを示したが、空気袋14の上端面14bを第2端面14eのみから形成することも可能であり、この場合も前述と同様の効果を奏する。 【0042】 また、第2端面14eが筒状部14aとなす角度αが略90度であるものを示したが、第2端面14eが筒状部14aとなす角度αの範囲が70度以上110度以下である場合には、凸部14gが押し下げられる際に第2端面14eに主に剪断方向の力が加わり、前述と同様の効果を奏する。即ち、第2端面14eが凸部14gの周縁から略水平方向外側に向かって延びていると言えるのは、第2端面14eが筒状部14aとなす角度αが上記角度範囲内の場合である。 【0043】 尚、本実施形態では、空気袋11が空気圧によって臀部Hを支持するようにしたものを示したが、例えば空気袋11内のベース部材12の上面に発泡ウレタン等の海綿状部材から成る緩衝部材15を設け、潰れ量が小さい場合は空気圧によって臀部Hを支持し、潰れ量が大きい場合は空気圧及び緩衝部材15の弾性によって臀部Hを支持することも可能である(図14参照)。この場合、空気袋11の上端面11bがベース部材12に直接接触しなくなり、臀部Hを軟らかく支持する上で極めて有利である。また、緩衝部材15を複数のプラスチック製のビーズ、複数のそば殻、砂などの複数の粒状部材から形成することも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】本発明における一実施形態を示すエアーセルの側面断面図 【図2】エアーセルの斜視図 【図3】ベース部材の斜視図 【図4】ベース部材の平面図 【図5】エアーセルを取付ける際のクッションの要部斜視図 【図6】各エアーセル同士を連結パイプで接続する際のクッションの要部斜視図 【図7】クッションの要部側面断面図 【図8】エアーセルの動作説明図 【図9】エアーセルの動作説明図 【図10】エアーセルの動作説明図 【図11】エアーセルの動作説明図 【図12】本実施形態の変形例を示すエアーセルの側面断面図 【図13】本実施形態の変形例を示すエアーセルの動作説明図 【図14】本実施形態の他の変形例を示すエアーセルの側面断面図 【図15】従来のエアーセルの側面断面図 【図16】従来のエアーセルの動作説明図 【図17】従来のエアーセルの動作説明図 【符号の説明】 【0045】 10…エアーセル、11…空気袋、11a…筒状部、11b…上端面、11c…開口縁部、11d…凸部、11e…曲面、11f…上端側、12…ベース部材、12a…上端側突出部、12b…通気穴、12c…径方向突出部、12d…下端側突出部、12e…空気通路、13…保持部材、14…空気袋、14a…筒状部、14b…上端面、14c…開口縁部、14d…第1端面、14e…第2端面、14f…曲面、14g…凸部、14h…曲面、14…上端側、15…緩衝部材、20…取付板、21…貫通孔、30…連結パイプ、31…ゴム栓、H…臀部、G…隙間。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006714 【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社 【識別番号】504137912 【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
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| 【出願日】 |
平成18年8月30日(2006.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069981 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 精孝
【識別番号】100087860 【弁理士】 【氏名又は名称】長内 行雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−54871(P2008−54871A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−234604(P2006−234604) |
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