| 【発明の名称】 |
アクティブヘッドレスト |
| 【発明者】 |
【氏名】赤池 文敏
【氏名】西村 聖也
【氏名】松林 清佳
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| 【要約】 |
【課題】ヘッドレストを構成する固定体と可動体との間の隙間を被う遮蔽装置が、可動体の大きな移動量に対して小さな作動スペースで、かつ、安定した動きによって隙間を適正に被うアクティブヘッドレストを提供する。
【構成】ヘッドレストが固定体10Aと可動体10Bとに分割され、固定体に対して可動体が前後方向へ移動するように構成されたアクティブヘッドレストであって、ヘッドレストの内部において、固定体と可動体との相互間に生じる隙間を被うための遮蔽装置20が設けられている。この遮蔽装置は、二枚のスライド部材23,24を前後方向へ相対的にスライドするように重ね合わせたスライド機構22と、一方のスライド部材の端部において折りたたみ状態あるいは展開状態に作動する折りたたみ機構26とを備えている。ヘッドレストを構成する固定体10Aおよび可動体10Bの一方に折りたたみ機構26の端部が結合され、他方にスライド部材23の端部が結合されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヘッドレストが背面側の固定体と前面側の可動体とに分割され、固定体に対して可動体が前後方向へ移動するように構成されたアクティブヘッドレストであって、 ヘッドレストの内部において、固定体と可動体との相互間に生じる隙間を被うための遮蔽装置が設けられ、この遮蔽装置は、二枚のスライド部材を前後方向へ相対的にスライドするように重ね合わせた構成のスライド機構と、一方のスライド部材の端部において折りたたみ状態あるいは展開状態に作動することが可能な折りたたみ機構とを備え、ヘッドレストを構成する固定体および可動体の一方に折りたたみ機構の端部が結合され、他方に折りたたみ機構の反対側に位置するスライド部材の端部が結合されているアクティブヘッドレスト。 【請求項2】 請求項1に記載されたアクティブヘッドレストであって、 スライド機構を構成している両スライド部材のうち、折りたたみ機構の反対側に位置するスライド部材の端部に対し、連結部がヒンジによって折れ曲がり可能に設けられ、この連結部がヘッドレストの固定体および可動体のいずれかに結合されているアクティブヘッドレスト。 【請求項3】 請求項1又は2に記載されたアクティブヘッドレストであって、 スライド機構を構成している二枚のスライド部材は、個々の両側部において下方へ張り出した遮蔽部をそれぞれ備え、これらの遮蔽部についても個々のスライド部材と共に相対的にスライドし、かつ、ヘッドレストの可動体が後方へ移動したときに相互に重なり合うように設定されているアクティブヘッドレスト。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ヘッドレストが背面側の固定体と前面側の可動体とに分割され、固定体に対して可動体が前後方向へ移動する形式のアクティブヘッドレストに関する。 【背景技術】 【0002】 この種のアクティブヘッドレストについては、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、ヘッドレストを構成する背面側の固定体と前面側の可動体とがリンクで連結され、このリンクを作動させることで可動体を固定体に対して前後方向へ移動させるようになっている。そして固定体と可動体との分割部には、可動体の移動によって相互間に生じる隙間を被うようにシート状の遮蔽部材が設けられている。この遮蔽部材は、可動体の移動に伴って折りたたみ状態あるいは展開状態に作動する。特に、この技術における遮蔽部材は、可動体が後方へ移動して隙間が詰められるときの折りたたみ状態が一定となるように規制され、可動体を移動ストロークの途中で止めたときの見栄えをよくしている。 【特許文献1】特開2005−161932号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 折りたたみ式の遮蔽部材においては、ヘッドレストを構成する可動体の移動量が大きく設定されることに伴って折りたたみ状態あるいは展開状態への作動量が大きく、その作動スペースをヘッドレスト内に確保しなければならない。この対策として、二枚以上の樹脂カバーをスライド可能に重ね合わせたスライド式の遮蔽部材も提案されているが、この技術でもヘッドレストにおける可動体の大きな移動量に対応するには、例えば三枚の樹脂カバーを組み合わせた三段スライド式となる。この場合、中間の樹脂カバーはヘッドレスト側に直接支持することができないので、そのスライド動作が不安定となる。 【0004】 本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、ヘッドレストを構成する固定体と可動体との間の隙間を被う遮蔽装置が、可動体の大きな移動量に対して小さな作動スペースで、かつ、安定した動きによって隙間を適正に被うアクティブヘッドレストを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。 第1の発明は、ヘッドレストが背面側の固定体と前面側の可動体とに分割され、固定体に対して可動体が前後方向へ移動するように構成されたアクティブヘッドレストであって、ヘッドレストの内部において、固定体と可動体との相互間に生じる隙間を被うための遮蔽装置が設けられている。この遮蔽装置は、二枚のスライド部材を前後方向へ相対的にスライドするように重ね合わせた構成のスライド機構と、一方のスライド部材の端部において折りたたみ状態あるいは展開状態に作動することが可能な折りたたみ機構とを備えている。そしてヘッドレストを構成する固定体および可動体の一方に折りたたみ機構の端部が結合され、他方に折りたたみ機構の反対側に位置するスライド部材の端部が結合されている。 【0006】 このように、ヘッドレストの固定体と可動体との相互間に生じる隙間を被うための遮蔽装置に、スライド機構と折りたたみ機構とを共に設けたことにより、可動体の前後方向への移動に連動してスライド機構は両スライド部材による二段式の安定したスライド動作が得られ、折りたたみ機構は小さいスペースで作動する。したがって、この遮蔽装置はヘッドレストにおける可動体の大きな移動量に対し、小さな作動スペースで、かつ、安定した動きによって固定体と可動体との間の隙間を適正に被うことができる。この結果、ヘッドレストの可動体を移動ストロークの途中で止めたときでも、見栄えがよく、固定体と可動体との間に物が挟み込まれることも防止できる。 【0007】 第2の発明は、第1の発明において、スライド機構を構成している両スライド部材のうち、折りたたみ機構の反対側に位置するスライド部材の端部に対し、連結部がヒンジによって折れ曲がり可能に設けられ、この連結部がヘッドレストの固定体および可動体のいずれかに結合されている。 【0008】 この構成にあっては、スライド機構の一端側にはヘッドレストの固定体および可動体の一方に結合される折りたたみ機構が位置し、他端側には固定体および可動体の他方に折れ曲がり可能に結合される連結部が位置している。このため、ヘッドレストにおける可動体の前後方向への移動軌跡が水平でなく上下に変位する動きであっても、この移動に対して遮蔽装置が円滑に追従し、固定体と可動体との間の隙間を適正に被うことができる。 【0009】 第3の発明は、第1又は2の発明において、スライド機構を構成している二枚のスライド部材は、個々の両側部において下方へ張り出した遮蔽部をそれぞれ備えている。これらの遮蔽部についても個々のスライド部材と共に相対的にスライドし、かつ、ヘッドレストの可動体が後方へ移動したときに相互に重なり合うように設定されている。 【0010】 これにより、ヘッドレストの可動体が前方へ移動したときのスライド機構は、両スライド部材と個々の遮蔽部とによって固定体と可動体との間の隙間を上面および両側面で被うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。 図1,2に示されている車両用シートのヘッドレスト10は、ステー12に支持された背面側の固定体10Aと、シート着座者の頭部に対向する前面側の可動体10Bとに分割されている。そして、これらの固定体10Aと可動体10Bの内部に位置する個々のベース14,16は、X状リンク18によって互いに連結されている。このX状リンク18をヘッドレスト10(固定体10A)の内部に組み込まれた駆動機構(図示省略)によって作動させることで、固定体10Aに対して可動体10Bを前後方向へ移動させることができる。すなわち可動体10Bは、固定体10Aに接合した通常位置(図1)と、固定体10Aから前方へ離れた作動位置(図2)との間を往復移動する。 【0012】 図2で示すように固定体10Aと可動体10Bとの分割部には、可動体10Bの移動によって隙間が生じる。そこでヘッドレスト10は、その内部のX状リンク18や駆動機構を被い隠すための樹脂製の遮蔽装置20を備えている。つまり、この遮蔽装置20はヘッドレスト10内の上部において、固定体10Aと可動体10Bとの間にわって配置されている。遮蔽装置20を外観斜視図で表した図3,4からも明らかなように、遮蔽装置20の構造はスライド機構22と折りたたみ機構26とに大別される。なおヘッドレスト10における固定体10Aと可動体10Bとの分割部は相互に突き合わせる構成になっているとともに、遮蔽装置20の大部分は通常位置にある可動体10Bの内部に収まるように設定されている(図1)。 【0013】 スライド機構22の前端部に折りたたみ機構26が位置し、両者は可動体10Bの移動方向(前後方向)に関して直列に配置されている。そしてスライド機構22の後端部が固定体10Aの内部に結合され、折りたたみ機構26の前端部が可動体10Bの内部に結合されている。なお図3,4は、図1,2で示されている遮蔽装置20とそれぞれ対応させている。 【0014】 スライド機構22は、二枚のスライド部材23,24を前後方向へ相対的にスライドできるように重ね合わせた構成となっている。両スライド部材23,24は、個々の両側部において下方へ張り出した遮蔽部23a,24aをそれぞれ備えている。これらの各遮蔽部23a,24aについても相互に重なり合うように設定されている(図1,3)。下側に位置している一方のスライド部材23には、図5からも明らかなように、左右両側近くにおいて前後方向へ延びるガイド孔23bがそれぞれ形成されている。また上側に位置している他方のスライド部材24は、両ガイド孔23bを通じてスライド部材23に係合させた係合片24bをそれぞれ備えている(図5)。この両ガイド孔23bと両係合片24bとにより、二枚のスライド部材23,24が互いに外れないように保持された状態で前後方向へスライドすることができる。 【0015】 下側に位置しているスライド部材23の後端部には、薄肉のヒンジ23eを介して連結部23dが一体に成形されている。この連結部23dは、スライド部材23をヘッドレスト10における固定体10Aの内部に結合するためのもので、引っ掛け片23gと係止爪23fとを備えている。図6に連結部23dの結合構造が断面で表されている。この図で示すように、固定体10Aにおけるベース14の上縁部14aに連結部23dの引っ掛け片23gを係合させ、かつ、ベース14の係止縁14bに係止爪23fを係合させている。これにより、スライド機構22の一方のスライド部材23がヒンジ23eを介して固定体10Aの内部部材(ベース14)に結合されたこととなる。 【0016】 折りたたみ機構26は、図3,4で明らかなように前後方向に配置された第1プレート27および第2プレート28を備えている。第1プレート27は、スライド機構22においた上側に位置しているスライド部材24の前端部に薄肉のヒンジ27aを介して一体に連結されている。第2プレート28は、第1プレート27の前端部に薄肉のヒンジ28aを介して連結されている。第2プレート28の左右両側近くには表裏に貫通した取付け孔28bがそれぞれ開けられており、これらの取付け孔28bによって第2プレート28がヘッドレスト10における可動体10Bの内部に結合される。なお第1プレート27には、第2プレート28の両取付け孔28bと対応する位置において表裏に貫通した逃がし窓27bがそれぞれ開けられている。 【0017】 図7,8に折りたたみ機構26における第2プレート28の結合構造が断面で表されている。これらの図面から明らかなように、ヘッドレスト10における可動体10B内に位置する樹脂製のボード17には左右一対の係止爪17a,17bがそれぞれ一体に成形されている。これらの係止爪17a,17bに第2プレート28の両取付け孔28bを個々に係合させることにより、第2プレート28が可動体10Bの内部部材(ボード17)に結合されたこととなる。 【0018】 ボード17の両係止爪17a,17bに第2プレート28の両取付け孔28bを係合させる作業に際しては、まず図8の左側に位置する係止爪17aに対し、それに対応する一方の取付け孔28bを係合させ、その後に図8の右側に位置する係止爪17bに他方の取付け孔28bを係合させる。つまり、この係止爪17bの形状は、先に係止爪17aに一方の取付け孔28bを係合させた状態でも、他方の取付け孔28bとの係合が可能となっている。 【0019】 以上の構成において、ヘッドレスト10における可動体10Bが図1で示す通常位置から図2で示す作動位置まで移動すると、これに伴って遮蔽装置20のスライド機構22および折りたたみ機構26がそれぞれ作動する。すなわちスライド機構22については、ヘッドレスト10の固定体10A側に結合されている一方のスライド部材23に対し、可動体10B側に結合されているスライド部材24が可動体10Bに引っ張られて前方へスライドする。この結果、両スライド部材23,24は相互に重なり合った状態(図1,3)から前方へ伸びた状態(図2,4)となる。一方、折りたたみ機構26については、可動体10Bの移動により、第1プレート27がスライド部材24に対してヒンジ27aを支点として開く方向へ作動し、かつ、個の第1プレート27に対して第2プレート28がヒンジ28aを支点として開く方向へ作動する。これにより、折りたたみ機構26は折りたたまれた状態(図1,3)から展開状態(図2,4)となる。 【0020】 このようにスライド機構22および折りたたみ機構26が作動することにより、固定体10Aと可動体10Bとの間の隙間が遮蔽装置20によって常に被われた状態となる。すなわち該遮蔽装置20は、主としてスライド機構22における両スライド部材23,24と、これらの各遮蔽部23a,24aとにより、隙間の上面および両側面を被うとともに、スライド機構22の前側に位置する隙間の上面を被う。またスライド機構22は二枚のスライド部材23,24による二段式の安定したスライド動作となり、折りたたみ機構26は第1プレート27および第2プレート28が小さいスペース内で展開状態に作動することとなる。したがって遮蔽装置20は、ヘッドレスト10における固定体10Aの大きな移動量に対し、小さな作動スペースで、かつ、安定した動きによって固定体10Aと可動体10Bとの間の隙間を被うことができる。 【0021】 ヘッドレスト10における可動体10Bが図2で示す作動位置から図1で示す通常位置に移動したときのスライド機構22は、両スライド部材23,24が相互に重なり合った状態(図1,3)に戻る。また、このときの折りたたみ機構26は、第1プレート27および第2プレート28が折りたたまれた状態(図1,3)に戻る。なお、折りたたみ機構26が折りたたまれた状態においては、図7,8で示すようにボード17の両係止爪17a,17bが第1プレート27の両逃がし窓27bに位置しており、両係止爪17a,17bと第1プレート27との干渉を回避している。 【0022】 すでに説明したようにスライド機構22における一方のスライド部材23は、ヒンジ23eを介して折れ曲がり可能に成形された連結部23dによって固定体10Aのベース14に結合されている。また他方のスライド部材24は折りたたみ機構26を通じて可動体10Bのボード17に結合されている。これにより、可動体10Bの前後方向への移動軌跡が水平でなく上下に変位する動きであっても、遮蔽装置20の特にスライド機構22が可動体10Bの動きに対して円滑に追従する。 【0023】 図面で示す実施の形態においては、スライド機構22の前側に折りたたみ機構26を配置し、スライド機構22の端部を固定体10A側に結合し、折りたたみ機構26の端部を可動体10B側に結合している。しかし、これとは逆にスライド機構22の後側に折りたたみ機構26を配置し、スライド機構22の端部を可動体10B側に結合し、折りたたみ機構26の端部を固定体10A側に結合してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】アクティブヘッドレストを表した側面図 【図2】アクティブヘッドレストの作動状態を表した側面図 【図3】遮蔽装置を図1の状態と対応させて表した外観斜視図 【図4】遮蔽装置を図2の状態と対応させて表した外観斜視図 【図5】遮蔽装置におけるスライド機構の横断面図 【図6】スライド機構における連結部の結合状態を表した断面図 【図7】折りたたみ機構の結合構造を表した縦断面図 【図8】折りたたみ機構の結合構造を表した横断面図 【符号の説明】 【0025】 10 ヘッドレスト 10A 固定体 10B 可動体 20 遮蔽装置 22 スライド機構 23,24 スライド部材 26 折りたたみ機構
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| 【出願人】 |
【識別番号】000241500 【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社 【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月3日(2006.8.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000394 【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−35999(P2008−35999A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−211971(P2006−211971) |
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