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【発明の名称】 椅子の背凭れ装置
【発明者】 【氏名】中山 健

【氏名】藤田 寿人

【氏名】益永 浩

【要約】 【課題】背シート体を枠状部材によって形成される背枠に覆い被せるようにした椅子の背凭れ装置であって、背シート体を簡素な構成とすることにより製造コストを低減させ、かつ背シート体の取り付け作業が容易な椅子の背凭れ装置を提供すること。

【構成】背シート体12を下方が開口する袋状に形成し、背枠10が、その下部を残して背シート体12により上方から覆われるとともに、背シート体12の下端縁12bを保持部材34によって保持させ、その保持部材34を、背枠10の下部に設けられた上向きに開口する嵌合部31に嵌合保持させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背シート体を中央が開口する枠状部材によって形成される背枠に覆い被せることで、前記背枠の開口の少なくとも一部を閉塞するようにした椅子の背凭れ装置であって、
前記背シート体を下方が開口する袋状に形成し、前記背枠が、その下部を残して前記背シート体により上方から覆われるとともに、前記背シート体の下端縁を保持部材によって保持させ、該保持部材を、前記背枠の下部に設けられた上向きに開口する嵌合部に嵌合保持させることを特徴とする椅子の背凭れ装置。
【請求項2】
前記保持部材は、前記嵌合部に螺合部材により螺着されることを特徴とする請求項1に記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項3】
前記保持部材には、前記背シート体の下端縁を折り返して保持する保持溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項4】
前記背シート体の前後に対向する下端縁には、互いに重畳された状態で前記保持溝に保持される板状体が取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項5】
前記背シート体の上下幅を、前記背枠の上下幅よりも小としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、背シート体を中央が開口する枠状部材によって形成される背枠に覆い被せることで、背枠の開口の少なくとも一部を閉塞するようにした椅子の背凭れ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾性変形可能な張り材(背シート体)を張設する椅子の背凭れでは、左右の側杆と、側杆の上端同士を連結する横杆とにより形成される背フレーム(背枠)が設けられるとともに、側杆が摺動可能に嵌合する嵌合孔とスリットが形成された下部フレーム(背枠)が設けられており、張り材の上縁と左右の側縁には、背フレームが連通される筒状部を形成するとともに、張り材の下端部には、下部フレームのスリット内に挿設されて係合部材が連通される筒状止着部を形成することで、張り材を弛みがでないように張設している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−135200号公報(第2頁、第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の椅子の背凭れにあっては、背フレーム(背枠)と下部フレーム(背枠)という2つの部材を用いて背凭れのフレームが形成され、かつ張り材(背シート体)には、その上縁と左右の側縁に筒状部を形成するとともに、下端部に筒状止着部を形成しなければならず、張り材の構造が複雑になり製造コストが嵩むばかりか、張り材を背フレームと下部フレームとに取り付ける取付作業も煩雑になってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、背シート体を枠状部材によって形成される背枠に覆い被せるようにした椅子の背凭れ装置であって、背シート体を簡素な構成とすることにより製造コストを低減させ、かつ背シート体の取り付け作業が容易な椅子の背凭れ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の椅子の背凭れ装置は、
背シート体を中央が開口する枠状部材によって形成される背枠に覆い被せることで、前記背枠の開口の少なくとも一部を閉塞するようにした椅子の背凭れ装置であって、
前記背シート体を下方が開口する袋状に形成し、前記背枠が、その下部を残して前記背シート体により上方から覆われるとともに、前記背シート体の下端縁を保持部材によって保持させ、該保持部材を、前記背枠の下部に設けられた上向きに開口する嵌合部に嵌合保持させることを特徴としている。
この特徴によれば、背シート体を袋状に加工するだけなので、背シート体の製造コストが低減されるとともに、この背シート体を、枠状部材によって形成される背枠に上方から覆うことで、背シート体を背枠の大部分の範囲に容易に張設することができ、かつ背シート体の下端縁を、保持部材を介して嵌合部に嵌合させて背枠に取り付けることができるので、背シート体の取付作業が容易になる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の椅子の背凭れ装置は、請求項1に記載の椅子の背凭れ装置であって、
前記保持部材は、前記嵌合部に螺合部材により螺着されることを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材を、嵌合部が形成された背枠の下部に螺着するための螺合部材の締付力を利用して、背シート体を下方に引っ張りながら保持部材を嵌合部に固定できるようになり、背シート体が張設されたときの弛みを防止できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の椅子の背凭れ装置は、請求項1または2に記載の椅子の背凭れ装置であって、
前記保持部材には、前記背シート体の下端縁を折り返して保持する保持溝が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、背シート体が保持部材に折り返された状態で保持されるようになり、背シート体に張力を与えることができ、かつ背シート体に着座者の荷重が加わったときに、背シート体の下端縁が保持溝から抜け難くなる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の椅子の背凭れ装置は、請求項3に記載の椅子の背凭れ装置であって、
前記背シート体の前後に対向する下端縁には、互いに重畳された状態で前記保持溝に保持される板状体が取り付けられることを特徴としている。
この特徴によれば、背シート体の下端縁が板状体を介して保持溝に保持されることで、背シート体を保持部材に取り付けるときの取付作業が行いやすく、かつ背シート体の下端縁が保持溝から外れ難くなる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の椅子の背凭れ装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の椅子の背凭れ装置であって、
前記背シート体の上下幅を、前記背枠の上下幅よりも小としたことを特徴としている。
この特徴によれば、保持部材を嵌合部に保持する際に背シート体が引っ張られるような状態になり、背シート体に張力を与えやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に係る椅子の背凭れ装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0012】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、実施例における椅子を示す斜視図であり、図2は、椅子を後下方から見たときの取付部と背杆を示す斜視図であり、図3は、背凭れを低位置に調整した状態の椅子を示す縦断側面図であり、図4は、背凭れを高位置に調整した状態の椅子を示す縦断側面図であり、図5は、背シート体を背枠に取り付けるときの組立斜視図であり、図6は、背シート体を保持部材に取り付けるときの組立斜視図であり、図7は、保持部材が嵌合部に嵌合保持された状態を示す縦断側面図である。以下、図3、図4及び図7の紙面左側を椅子1の前方側(正面側)として説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施例における椅子1の各部概要について説明すると、脚体2から立設された支柱4上に座体5が取り付けられ、この座体5の後方位置には、背凭れ6が配置されている。この背凭れ6は、背枠10と背杆11と背シート体12とからなり、背杆11が取付部7に取り付けられることで、背凭れ6が座体5に取り付けられる。尚、背凭れ6は、後述するように前下方と後上方とにかけて移動調整できるようになっている。
【0014】
図3及び図4に示すように、本実施例の椅子1は、成長期にある子ども用の椅子であり、背凭れ6は、座体5に対して着座者の荷重によって後方に撓むようになっている。また、背凭れ6が座体5に対して移動可能に取り付けられ、この背凭れ6が、前下方と後上方とにかけて摺動して、着座者の体型に合わせて調整できるようになっている。
【0015】
脚体2は、その上端に支柱4の下部が連結されて、脚体2が支柱4を中心に平面視で放射状に延びている。更に、脚体2の下端には、床面と直交方向に枢着されたキャスタ3が水平方向に回転可能に設けられている。そのため椅子1が床面を自在に移動できるようになっている。また、背凭れ6が取り付けられた座体5は、支柱4の軸方向に対し回動自在に軸支されており、座体5を水平方向に回動させることができる。
【0016】
また、支柱4は、入れ子式の分割構造に設けられ、その軸方向に伸縮自在となっている。そのため支柱4上に取り付けた座体5は、後述する背凭れ6の摺動による調整とは独立して、支柱4の伸縮により脚体2に対して高さを調整できる。即ち、背凭れ6の摺動と支柱4の伸縮とを夫々行うことにより、子どもの成長に合わせて、座体5の高さや背凭れ6の配置位置を適宜調整できる。
【0017】
次に、背凭れ6について詳述する。図2に示すように、背凭れ6は、上枠杆10aと左右枠杆10b,10bと下枠杆10cにより構成されて中央に開口Kを有する背枠10と、背枠10の開口Kを塞ぐ背シート体12と(図1参照)、下枠杆10cの左右方向の略中央部から前下方に延設されているとともに、座体5の取付部7に取り付けされる左右一対の背杆11と、からなる。
【0018】
また、図3及び図4に示すように、背枠10は、左右枠杆10b,10bの上下方向の略中央部を、側面視前向き凸のく字状の屈曲部10dを有し、屈曲部10dより上方が後方に撓むようにしている。背杆11は、背枠10と一体的に可撓性材料としてのプラスチックにより成型されるとともに、下枠杆10cの略前面(前下方)から延設されている。
【0019】
背枠10は、左右枠杆10bにおける前後方向の厚みが、下枠杆10cから上枠杆10aに近づくに従って小さくなっている。すなわち下枠杆10c及び左右枠杆10bにおける下枠杆10cの近傍の前後方向の厚みが、上枠杆10a及び左右枠杆10bにおける上枠杆10aの近傍の前後方向の厚みと比べて大きくなっており、主に屈曲部10dを境に、左右枠杆10bにおける撓み剛性が、下枠杆10cに近づくにつれて強く、かつ上枠杆10aに近づくにつれて弱くなる構成となっている。そのため着座者が背凭れ6に荷重をかけた際に、上枠杆10a及び左右枠杆10bの上部が撓みやすくなっており、背凭れ6のクッション性を高められるばかりか、下枠杆10c及び左右枠杆10bの下部が撓み難くなっており、特に、背凭れ6に加わる荷重が集中する下枠杆10cにおける背杆11が延設された部位を強固に形成できる。
【0020】
背杆11について説明すると、背杆11は、背枠10の下枠杆10cから前下方に向けて傾斜した傾斜部11aと、この傾斜部11aに連続して延設されるとともに傾斜部11aより緩やかで、かつ床面に対し特定角度(45度未満)として略24度にて傾斜した延設部11bと、を備えている。この背凭れ6は、特定角度に沿って延設部11bが、その延設方向に摺動することで、前下方と後上方とにかけて調整可能となっている。
【0021】
次に、取付部7における背杆11の取付構造について、図3における部分拡大図を参照して説明する。左右一対をなす背杆10の延設部11bには、延設部11b同士が互いに対向する対向面に、延設部11bの長手方向に沿って突設された嵌合突条15が形成されている。
【0022】
また、嵌合突条15の上面には、嵌合突条15の長手方向に沿って並べられる複数の溝状の係合凹部16が形成されている。尚、溝状の係合凹部16は、互いに平行をなすように配置され、嵌合突条15を側方から見たときに、複数の係合凹部16が緩やかな曲線によって波打つように形成されている。
【0023】
一方、取付部7は、座体5の下面側に固着された取付基部20と、座体5の下面側と取付基部20との間に配置される係合部材21と、この係合部材21を上下動させる操作部材22と、からなる。取付基部20は略箱体状をなし、左右一対の延設部11bの左右幅に納まる寸法に形成されている。また、取付基部20の左右両側には、延設部11bの嵌合突条15が嵌合される被嵌合部23が形成されている(図2参照)。
【0024】
操作部材22は、係合部材21の雌ネジ孔に螺合される雄ネジ部28を有し、雄ネジ部28の下端に操作摘み29が設けられている。操作摘み29を回動操作することにより、係合部材21を取付基部20内で上下動させることができる。この操作摘み29は座体5の下方側に突出するように設けられている(図2参照)。
【0025】
調整者が背凭れ6を調整する際には、操作摘み29を回動操作して係合部材21を上方に移動させる。係合部材21が上方に移動されると、係合凸部26が係合凹部16から外れるので、嵌合突条15は被嵌合部23内を摺動することができる。この状態で調整者が背凭れ6を掴んで前下方と後上方との間を移動させ、椅子1の着座者の体型に合わせた位置に背凭れ6を配置することができる。
【0026】
背凭れ6を固定する際には、操作摘み29を回動操作して係合部材21を下方に移動させる。係合部材21が下方に移動されると、係合凸部26が係合凹部16に係合されので、嵌合突条15は被嵌合部23内を摺動不能な状態に安定して固定される。
【0027】
次に、背枠10に対する背シート体12の取付構造について、図5、図6及び図7を参照して説明する。背シート体12はメッシュ状の生地が袋状に形成されるとともに、本実施例における枠状部材としての環状をなす背枠10の形状とほぼ補形をなしている。
【0028】
図5に示すように、背シート体12の下方は開口されるとともに、背シート体12の下部には、下方に行くに従って左右方向の幅が狭くなる張り片12aが形成されており、この前後の張り片12aの下端縁12bは、下枠杆10cよりも幅狭になっている。更に、板状体30が下端縁12bに沿って縫い付けられている。
【0029】
また、下枠杆10cには、その一部が前上方に開口する凹状に切り欠かれて本実施例における嵌合部としての嵌合保持部31が形成されている。この嵌合保持部31の奥底部31aには、本実施例における螺合部材としてのボルト32が、下枠杆10cの下方側から挿入できる貫通孔33が形成されている。尚、貫通孔33は下枠杆10cと背杆11とが連結された部位に近接して形成されている。
【0030】
また、背シート体12には、前上方から下枠杆10cの嵌合保持部31内に嵌合される保持部材34が取り付けられている。図6及び図7に示すように、この保持部材34は、その下端部34aが嵌合保持部31の奥底部31aと互いに補形をなす形状になっている。更に、保持部材34の下端部34aには孔部35が形成されている。尚、保持部材34には、その側面から凹むように形成され、雌ネジ部材としてのナット36が挿設されるナット挿設部37が形成されており、前記孔部35はナット挿設部37まで貫通されている。
【0031】
図7に示すように、保持部材34の後面側には、保持部材34の長手方向に延びる保持溝38が形成されている。この保持溝38は保持部材34内で後下方から前上方に向かって形成されており、前述した背シート体12における板状体30が取り付けられた前後の下端縁12bを重畳させた状態で挟持することができる。尚、保持部材34には、保持溝38が形成されることによって側面視で鍵状に屈曲された屈曲片39が形成されている。
【0032】
次に、背シート体12の張設の仕方について説明する。先ず図5に示すように、背枠10の上方から背シート体12を覆い被せる。尚、背シート体12が背枠10に被せられると、背枠10の開口Kの大部分が閉塞されるようになる。
【0033】
そして、背シート体12の張り片12aの下端縁12bを板状体30とともに、保持部材34の保持溝38に挟持させる(図6参照)。尚、保持部材34に張り片12aの下端縁12bを保持させると、張り片12aが保持部材34の屈曲片39に後方側から巻き込まれるように折り返されるようになる。
【0034】
更に、図7に示すように、背シート体12の下端縁12bを保持部材34に保持させた状態で、下枠杆10cの嵌合保持部31に保持部材34を嵌合させる。保持部材34のナット挿設部37内には、孔部35に対応する位置にナット36が配置されており、下枠杆10cの下方から貫通孔33に挿入されたボルト32の先端を、保持部材34内のナット36に螺合させる。
【0035】
尚、背シート体12の上下方向の幅寸法は、背枠10の上下方向の幅寸法よりも小さくなっており、ボルト32を締め付けると、その締付力によって保持部材34が下方に引っ張られるようになり、背シート体12はボルト32の締付力によって張力が与えられた状態で背枠10に張設される。
【0036】
以上、本実施例における椅子1の背凭れ6では、背シート体12を下方が開口する袋状に形成し、背枠10が、その下部を残してシート体12により上方から覆われるとともに、背シート体12の下端縁12bを保持部材34によって保持させ、この保持部材34を、背枠12の下部に設けられた上向きに開口する嵌合保持部31に嵌合保持させるようになっている。そのため、背シート体12を袋状に加工するだけなので、背シート体12の製造コストが低減されるとともに、この背シート体12を、背枠10に上方から覆うことで、背シート体12を背枠10の大部分の範囲に容易に張設することができ、かつ背シート体12の下端縁12bを、保持部材34を介して嵌合保持部31に嵌合させて背枠10に取り付けることができるので、背シート体12の取付作業が容易になる。
【0037】
また、保持部材34は、嵌合保持部31にボルト32により螺着されることで、保持部材34を、嵌合保持部31が形成された背枠10の下部に螺着するためのボルト32の締付力を利用して、背シート体12を下方に引っ張りながら保持部材34を嵌合保持部31に固定できるようになり、背シート体12が張設されたときの弛みを防止できる。
【0038】
また、保持部材34には、背シート体12の下端縁12bを折り返して保持する保持溝38が形成されている。そのため、背シート体12が保持部材34に折り返された状態で保持されるようになり、背シート体12に張力を与えることができ、かつ背シート体12に着座者の荷重が加わったときに、背シート体12の下端縁12bが保持溝38から抜け難くなる。
【0039】
また、背シート体12の前後に対向する下端縁12bには、互いに重畳された状態で保持溝38に保持される板状体30が取り付けられている。そのため、背シート体12の下端縁12bが板状体30を介して保持溝38に保持されることで、背シート体12を保持部材34に取り付けるときの取付作業が行いやすく、かつ背シート体12の下端縁12bが保持溝38から外れ難くなる。
【0040】
また、背シート体12の上下幅を、前背枠10の上下幅よりも小としたことで、保持部材34を嵌合保持部31に保持する際に背シート体12が引っ張られるような状態になり、背シート体12に張力を与えやすい。
【0041】
尚、ボルト32が挿入される貫通孔33が、下枠杆10cと背杆11とが連結された部位に近接して形成されているため、保持部材34が左右の背杆11同士を連結させる補強部材として構成されるようになり、左右一対の背杆11同士が、下枠杆10c及び保持部材34を介して連結されて強度が向上するようになっている。
【0042】
尚、背シート体12は袋状であるため、背シート体12が背枠10に張設されたときに、背枠11の開口Kが、二重のメッシュ生地によって閉塞されるようになり、強度の弱いメッシュ生地や安価なメッシュ生地を使用しても、背シート体12の強度を維持できるようになっている。
【0043】
尚、嵌合保持部31が、前上方に開口するように下枠杆10cに形成され、かつ背シート体12の張り片12aが保持部材34の屈曲片39に後方から巻き込まれるように折り返されているため、椅子1を後面から見たときに、保持部材34と下枠杆10cとの境目などが、背シート体12によって隠蔽され、椅子1の見栄えが向上される。
【0044】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0045】
例えば、前記実施例では、本発明の椅子における背凭れの取付構造が、成長期にある子ども用の椅子1に適用されているが、背凭れ6を構成する背枠10に袋状の背シート体12が取り付けられるものであれば、事務用など一般の成人が使用する椅子に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例における椅子を示す斜視図である。
【図2】椅子を後下方から見たときの取付部と背杆を示す斜視図である。
【図3】背凭れを低位置に調整した状態の椅子を示す縦断側面図である。
【図4】背凭れを高位置に調整した状態の椅子を示す縦断側面図である。
【図5】背シート体を背枠に取り付けるときの組立斜視図である。
【図6】背シート体を保持部材に取り付けるときの組立斜視図である。
【図7】保持部材が嵌合部に嵌合保持された状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 椅子
5 座体
6 背凭れ
7 取付部
10 背枠(枠状部材)
10a 上枠杆(枠状部材)
10b 左右枠杆(枠状部材)
10c 下枠杆(枠状部材)
10d 屈曲部
11 背杆
11a 傾斜部
11b 延設部
12 背シート体
12a 張り片
12b 下端縁
30 板状体
31 嵌合保持部(嵌合部)
32 ボルト(螺合部材)
33 貫通孔
34 保持部材
36 ナット
37 ナット挿設部
38 保持溝
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【出願日】 平成18年7月24日(2006.7.24)
【代理人】 【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男

【識別番号】100116757
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 英雄

【識別番号】100123216
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 祐一

【識別番号】100089336
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 佳直


【公開番号】 特開2008−23195(P2008−23195A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−201103(P2006−201103)