| 【発明の名称】 |
自動車用シートの複合シートバネ材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松村 浩志
【氏名】澤田 守
【氏名】田川 孝之
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| 【要約】 |
【課題】補強布の引っ張り弾性率のばらつきが抑制され、引っ張り弾性率が安定する自動車用シートの複合シートバネ材を提供する。
【構成】補強布12は、織物15と、この織物15の経糸と緯糸との交点を固定するよう張り付けられたコートゴム17とを備えて形成される。単一の前記補強布12を切断して分離することにより二区画の補強布12a,12bが形成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バネ性を有するセンターゴムと、このセンターゴムを介して長手方向両側にはみ出るように張り付けられる二区画の補強布とからなる自動車用シートの複合シートバネ材であって、 前記補強布は、織物と、この織物の経糸と緯糸との交点を固定するよう張り付けられたコートゴムとを備えて形成され、 前記二区画の補強布は、単一の前記補強布を切断して分離することにより形成されたものである自動車用シートの複合シートバネ材。 【請求項2】 前記織物の経糸が前記長手方向に向いている請求項1記載の自動車用シートの複合シートバネ材。 【請求項3】 前記織物には接着剤が含浸被覆され、その上に前記コートゴムが張り付けられている請求項1又は2に記載の自動車用シートの複合シートバネ材。 【請求項4】 前記切断された補強布は、前記センターゴムに対して幅方向に所定幅だけ張り付けられずに残っている請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用シートの複合シートバネ材。 【請求項5】 バネ性を有するセンターゴムと、このセンターゴムを介してその長手方向両側にはみ出るように張り付けられる二区画の補強布とからなる自動車用シートの複合シートバネ材の製造方法であって、 単一の織物の少なくとも片面全面に接着層を塗布し、前記接着層を塗布した面の全面にコートゴムを形成する未加硫ゴムシートを被覆する工程と、 前記織物の長手方向略中央部に、幅方向に沿って細長い離型シートを張り付け、前記センターゴムを構成するゴムシートを前記離型シートを覆うように張り付ける工程と、 前記未加硫ゴムシートの加硫により、前記織物及び前記センターゴムを一体化する工程と、 前記離型シートを張った面の反対側から、前記離型シートに沿って前記織物を幅方向に切断する工程とを含む自動車用シートの複合シートバネ材の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、分離されて設けられる2区画の補強布と、分離された部分を覆うように張り付けられたセンターゴムとからなる自動車用シートの複合シートバネ材及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 自動車用シートは、乗り心地性を高めるために、表皮材で覆われたウレタンパッドが、フレームに固定されたバネ材によって支持される構造になっている。 このバネ材は、通常、複数の金属製のSバネから形成される。しかし、このSバネを用いたバネ材は、ウレタンパッドの一部のみを支持するため、前後左右に重力加速度を受ける動的環境下においては、十分な乗り心地性が得られられない。 【0003】 そこで、Sバネよりも広い面でウレタンパッドを支持することができるバネ材として、ゴムシートを二区画の補強布の間に張り付け、二区画の間のゴムシートが伸びることにより広範囲のバネ性を持たせた複合バネシート材の使用が提案されている。(特表2002−514445号公報参照) 【0004】 【特許文献1】特表2002−514445号公報(段落0013〜段落0015) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、二区画の補強布は、ゴム糊で浸漬処理されたまま、ゴムシートに張り付けられているだけであるため、経糸と緯糸との交点の保持力が弱く、構成糸が動き易く、また端部がほつれ易い。そのため、複合バネシート材の局部的な引っ張り弾性がばらつく恐れがある。また、二区画の補強布の経糸と緯糸とに相互関連性がないため、二区画の引っ張り弾性率にばらつきが生じる恐れがある。 【0006】 本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、補強布の引っ張り弾性率のばらつきが抑制され、引っ張り弾性率が安定する自動車用シートの複合シートバネ材及びその製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段及び効果】 【0007】 本発明に係る自動車用シートの複合シートバネ材は、バネ性を有するセンターゴムと、このセンターゴムを介してその長手方向両側にはみ出るように張り付けられる二区画の補強布とからなるものに関する。 そして、本発明に係る複合シートバネ材は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。即ち、本発明は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。 【0008】 上記目的を達成するための本発明に係る複合シートバネ材における第1の特徴は、前記補強布は、織物と、この織物の経糸と緯糸との交点を固定するよう張り付けられたコートゴムとを備えて形成され、前記二区画の補強布は、単一の前記補強布を切断して分離することにより形成されたものである。 【0009】 この構成によると、補強布を構成する織物の経糸と緯糸との交点がコートゴムによって固定され、織物を構成する経糸と緯糸に動きが生じないため、局所的な弾性率の変化によるばらつきが抑制される。また、補強布端部もコートゴムで固定されるため、端部の耐ほつれ性も改善される。更に、二区画の補強布が単一の補強布を切断して分離することにより形成されているため、二区画の補強布相互間の構成糸のずれが少なくなり、引っ張り弾性率が安定化する。 【0010】 また、本発明に係る複合シートバネ材の第2の特徴は、前記織物の経糸が前記長手方向に向いていることである。 この構成によると、二区画の補強布相互間における構成糸の並列状態が確保でき、構成糸のずれが無くなる。 【0011】 また、本発明に係る複合シートバネ材の第3の特徴は、前記織物には接着剤が含浸被覆され、その上に前記コートゴムが張り付けられていることである。 この構成によると、織物とコートゴムとが接着剤を介することにより、強固に固定される。 【0012】 また、本発明に係る複合シートバネ材における第4の特徴は、前記切断された補強布は、前記センターゴムに対して幅方向に所定幅だけ張り付けられずに残っているものである。センターゴムの前記所定幅には、例えば離型層が形成されることにより、前記切断された補強布が前記所定幅だけ張り付けられずに残る。 この構成によると、所定幅のセンターゴムによるバネ性が確保され、所定幅があっても、補強布の構成糸の連続性を保持することができ、所定幅の端に位置する構成糸のほぐれも生じない。 【0013】 また、本発明に係る自動車用シートの複合シートバネ材の製造方法は、単一の織物の片面全面に接着層を塗布し、前記接着層を塗布した面の全面にコートゴムを形成する未加硫ゴムシートを被覆する工程と、前記織物の長手方向略中央部に、幅方向に沿って細長い離型シートを張り付け、前記センターゴムを構成するゴムシートを前記離型シートを覆うように張り付ける工程と、前記未加硫ゴムシートの加硫により、前記織物及び前記センターゴムを一体化する工程と、前記離型シートを張った面の反対側から、前記離型シートに沿って前記織物を幅方向に切断する工程とを含むものである。 【0014】 この構成によると、接着層を介して織物片面全面に被覆された未加硫ゴムシートが加硫されることにより、織物とゴムシートの一体化、及びゴムシートとセンターゴムとの一体化が確実になされる。そして、前記織物の長手方向略中央部に張り付けられた離型シートにより、離型シートの幅だけ織物が張り付けられずに残るため、この部分の織物を切断すると、織物の連続性を保ったまま二区画に分離できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明の実施形態としての複合シートバネ材を図1乃至図3に例示した。図1は、複合シートバネ材の自動車用シートへの適用例を示す斜視図であり、図2(a)は、複合シートバネ材の上面図であり、図2(b)は複合シートバネ材の側面図であり、図3は、複合シートバネ材に形成された取付部の斜視図である。 【0016】 図2は、取付部が形成される前の複合シートバネ材の本体を示す。複合シートバネ材11は、所定幅wを隔てて分離して配設された二区画の補強布12a,12bと、所定幅wの部分が略中央となるように前記二区画の補強布12a,12bの中央部付近に張り付けられたセンターゴム11とを主要構成部分としてなる。センターゴム11の両側には、二区画の補強布12a,12bがはみ出しており、このはみ出し部分に後述する車種に応じた取付部が設けられる。 【0017】 図2(b)に示すように、補強布12a,12bは、織物(基布)15の両面の全面に接着剤16が浸漬などにより含浸被覆された状態で塗布され、接着剤16が塗布された片面全面にコートゴム17が被覆され、加硫により一体化されたものである。補強布12a,12bは、もともと単一の織物15(図示例では長方形にカットされたもの)の片面に接着剤16を介してコートゴム17が一体化されたものを、中央ラインLで切断することにより、二区画に分離されたものである。そのため、織物の経糸と緯糸(図示例では特に経糸)は補強布12a,12bの間で相互関連性を有するものとなっている。特に経糸は二区画の補強布12a,12bの長手方向に向いているため、二区画の補強布12a,12bの経糸が長手方向の並列状態を保つことができる。 【0018】 織物(基布)15は、経糸と緯糸とを織成してなる。経糸と緯糸の材質は、ナイロン、アラミド、ポリエステル、ポリベンゾオキサゾール、綿等のいずれか又はこれらの組合せからなる。経糸と緯糸の形態は、フィラメント糸、紡績糸のいずれでもよく、単独組成の撚糸または混紡糸のいずれでもよい。織成構成は、綾織り、朱子織り、平織り等のいずれでもよい。 【0019】 接着剤16は、織物を構成する糸とコートゴムとの接着性を発揮できるものであればよく特に制限されない。しかし、RFL処理液を用いることが好ましい。このRFL処理液は、レゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物をゴムラテックスと混合したものであり、この場合レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は1:2乃至2:1にすることが接着力を高める上で好適である。モル比が1/2未満では、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂の三次元化反応が進みすぎてゲル化し、一方モル比が2/1を超えると、逆にレゾルシンとホルムアルデヒドの反応があまり進まないため、接着力が低下してしまう。ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等を用いることができる。基布をこのRFL処理液に浸漬し、乾燥後、所定の熱処理によって、織物を構成する糸の回り及び織物表面にゴム組成の接着層が塗布状態で形成される。 【0020】 コートゴム17を形成するゴム配合物は、加硫により硬化するものであればよく、特に制限されない。天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、エチレンプロピレン共重合体(EPR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコンゴム等が用いられる。 【0021】 このコートゴム17は、0.05mm〜0.5mmの薄膜であり、カレンダーロール等の張り合わせ装置を用いて、接着剤が塗布された織物の片面全面に未加硫状態のままで張り付けられる。このコートゴム17を加硫することによって、織物15の経糸と緯糸との交点はコートゴム17を介して固定される。後述するセンターゴム13と補強布12a,12bとも一体化される。 【0022】 図2(b)のセンターゴム13は、例えば四角形状にカットされたものであり、自動車用シートに座る乗員の重量に応じたバネ性を発揮できる程度の厚み(1〜2mm)を有する。このセンターゴム13を形成するゴム配合物は、所定バネ性を発揮できるものであればよく、特に制限されない。天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、エチレンプロピレン共重合体(EPR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコンゴム等が用いられる。 【0023】 図3には、補強布12a,12bの長手方向の両端に形成される取付部20が示される。この取付部20は、補強布12a,12bの長手方向の両端に折り返し部21を設け、折り返し部21の中に金属製のシャフト21を通し、この折り返し部21を接着又は/及び縫製により一体化し、シャフト21に沿って複数のフック用の穴22を開けることにより形成される。特に、折り返し部21の一体化は、コートゴム17の面同士を張り合わせて加圧下で加硫することにより、簡単にできる。 【0024】 図1に示されるように、取付部20が形成された複合シートバネ材11は、シート基礎のフレーム1の中央空間に、図示されないフックに取付部20の穴の部分を引っかけ、取付部20に掛かる力をシャフト21で分散させることにより、フレーム1に対して所定の緊張状態にして取り付けられる。このフレーム1の上に、内部がウレタンパッド2で充填され、外装に表皮材3が設けられたシート本体が載るように取り付けられる。シート本体に乗る乗員の荷重は、ウレタンパット2を介して、複合シートバネ材11に作用し、シートバネ材11により所定のバネ性が付与される。 【0025】 つぎに、上述した複合シートバネ材11の製造方法を図4及び図5により説明する。 〔補強布形成工程〕 図4(a)の織物(基布)15には、図4(b)のように、レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス処理液(RFL処理液)の固形物あるいはこの固形物とゴム糊との固形物を積層した接着層16が少なくとも片面全面に含浸付着される。 【0026】 図4(c)のように、接着層16が形成された片面全面に、未加硫ゴムからなる厚さ0.05〜0.5mmのコートゴム17が、カレンダーロール等により張り付けられ、被覆状態とされる。図示のように、積層体で構成される補強布12は、単一の織物15をベースにして作成される。 【0027】 〔センターゴム形成工程〕 図5(a)のように、補強布12の長手方向中央部の幅方向に渡って、離型シート18となるセロハンテープを貼り付ける。図5(b)のように、この離型シート18を覆うようにセンターゴム13を形成するゴムシート13を張り付ける。 【0028】 〔加硫による一体化工程〕 図5(b)の状態のもの(特にコートゴム17)を加硫することにより、補強布12、コートゴム17、センターゴム13が一体化される。 【0029】 〔補強布分離工程〕 図5(c)のように、離型テープ18及び補強布12が、中央ラインLに沿って、鋏、カッター等の切断手段により、切断される。離型テープ18の部分(所定幅wの部分)の補強布12は、センターゴム13に張り付けられていないため、この部分の補強布12は、張り付けられない状態のままで残る。 【0030】 〔取付部形成工程〕 図3のように、補強布12の長手方向両端に、車種に応じた適宜の取付部20が形成される。 【0031】 以上説明したように、本実施形態例に係る複合シートバネ材は、補強布12の経糸と緯糸との交点が、コートゴムを介して固定されているため、補強布12の構成糸の動きが固定され、動きに起因する局部的な引っ張り弾性率のばらつきが抑制される。 【0032】 また、二区画の補強布12a,12bの構成糸がその長手方向及び幅方向において連続しているため、二区間の構成糸の間に長手方向及び幅方向においてズレがない。そのため、ズレに起因する引っ張り弾性のムラがなく、引っ張り弾性率が長手方向及び幅方向において安定する。 【0033】 補強布12a,12bの中央寄りの端部は、所定幅wに該当する部分が両側に垂れ下がり可能にセンターゴムから分離しているため、所定幅wに該当する部分は途中になるため、この部分の構成糸のほつれが生じない。垂れ下がり可能な部分の端も、コートゴム17を介しているため、ほつれについ。そのため、補強布布12a,12bの耐ほつれ性が大幅に改善される。 【0034】 以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。 例えば、補強布12の構成糸の配列は、図2のように縦横配置に限らず、斜め配置であってもよい。 また、センターゴムは、未加硫ゴムを用い、コートゴムの加硫時に同時に加硫するものであってよい。 また、離型テープ18はそのまま残すものであってもよいし、不必要な部分として離型テープ18を引き剥がしておくものであってもよい。 【実施例】 【0035】 まず、センターゴムとして、表1に示す配合物の未加硫ゴムシートを用意した。 【0036】 【表1】
【0037】 また別途、補強布の基布として経糸、緯糸共に1400dtexの66ナイロン繊維のフィラメント糸を使用した平織り帆布を用意した。 【0038】 この基布に、表2に示すRFL処理液を浸漬し、120℃にて乾燥後、200℃にて2分間熱処理し、少なくとも帆布の片面全面に接着層を形成した。 【0039】 【表2】
【0040】 次に、前記基布をカレンダーロールに通して片面に、表3に示す配合物からなる厚さ0.15mmのコートゴム(未加硫状態)を張り付けることにより補強布を形成した。 【0041】 【表3】
【0042】 次に、補強布をその経糸が長手方向になるように、寸法365mmの金型に直径3.2mmのシャフトを使用してセットし、シャフトを巻き込むように且つコートゴム同士が接着するように補強布の長手方向両端を折り返して、長さ25mmの取付部を形成した。補強布の中央に幅32mmのセロハンテープを離型シートとして張り付けた。その上に厚さ1.4mm、長さ75mmにカットされた前記センターゴムを長手方向中央位置に張り付けた。 【0043】 続いて、センターゴムを張り付けた補強布を、165℃、5分、0.3MPaの条件で加硫し、センターゴムをコートゴムを介して補強布に一体化させた。また、加硫により前記取付部を同時に一体化させた。加硫後に、幅230mmに裁断後に、セロハンテープからなる離型シートを幅方向に鋏で切断し、補強布を分離して複合シートバネ材を得た。なお、離型シートは不要なものとして取り外した。 【0044】 得られた複合シートバネ材において、補強布の経糸と緯糸の交点は、加硫状態のコートゴムにより固定された。また、センターゴムの長手方向の両方に位置する二区画の補強布における各構成糸の並びは、2区画相互の間で連続したものになった。 【0045】 つぎに、上述した実施例に係る複合シートバネ材のバネ定数のバラツキを引っ張り試験機により測定した結果を説明する。なお、比較例として、補強布を予め分離し、センターゴムの両側に張り付けるという製法の違い以外は実施例と同じ材料で作製した複合シートバネ材を用いた。 図6に示す引っ張り試験機51に、複合シートバネ材の両端を把持する治具52、53を取り付ける。治具52、53に複合シートバネ材をセットする。そして、複合シートバネ材を伸張方向に5mm/minの速度で引っ張り、伸び率2.6%時の伸び量(L0)と4.2%時の伸び量(L1)の張力(2.6%時の張力をT0、4.2%時の張力をT1とする)を測定し、その値からバネ定数K=(T1−T0)/(L1−L0)を算出した。 【0046】 本実施例に係る複合シートバネ材のバネ定数Kは、n数(試験数)が36の場合、平均値が31.7N/mmであり、その標準偏差は0.76N/mmであった。一方、補強布を予め分離して形成した比較例の複合シートバネ材のバネ定数は、n数(試験数)15の場合、平均値が31.5N/mmであり、その標準偏差は2.04N/mmであった。 従って、補強布を一体化して加硫成形した後に、分離する本実施例の複合シートバネ材の方が、補強布を予め分離する比較例の複合シートバネ材より、明らかにバネ定数のばらつきが少なく、引っ張り弾性率が安定化していることが明白である。 【産業上の利用可能性】 【0047】 本発明に係る複合シートバネ材は、自動車シート用に用いることができる。この自動車用シートには、自動車の車種に応じて、種々の形態のものがある。 【図面の簡単な説明】 【0048】 【図1】本発明の複合シートバネ材の自動車用シートへの適用例を示す斜視図である。 【図2】本発明の複合シートバネ材の本体部分の構成を示す図である。 【図3】本発明の複合シートバネ材に形成された取付部の斜視図である。 【図4】本発明の複合シートバネ材の製造工程を示す図である。 【図5】本発明の複合シートバネ材の製造工程を示す図である。 【図6】引っ張り試験の状態を示す正面図である。 【符号の説明】 【0049】 11 複合シートバネ材 12,12a,12b 補強布 13 センターゴム 15 織布(基布) 16 接着層 17 コートゴム 18 離型テープ 20 取付部 w 所定幅
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006068 【氏名又は名称】三ツ星ベルト株式会社
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| 【出願日】 |
平成19年1月25日(2007.1.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089196 【弁理士】 【氏名又は名称】梶 良之
【識別番号】100104226 【弁理士】 【氏名又は名称】須原 誠
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| 【公開番号】 |
特開2008−6263(P2008−6263A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2007−14582(P2007−14582) |
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