| 【発明の名称】 |
背凭れ |
| 【発明者】 |
【氏名】藤川 具樹
【氏名】渡場 秀将
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| 【要約】 |
【課題】背筋を伸ばし、姿勢を正し、腰椎が窪んだ状態が維持し得るようにランバーサポートを設定し、椅子等に着座して猫背になるのを防ぎ、座面に加わる体重が仙骨から大腿骨に至る臀部全体に分散し、長時間の着座においても苦痛に感じられないようにする。
【構成】背椎に向き合う背椎部11が、左右の背凭れ支持フレーム間に弾性布帛を張設して構成されており、その背椎部の弾性布帛の左右の側縁が背凭れ支持フレーム12に密着した固定縁14となっており、その固定縁14が座面15に対して85度前後の傾斜角度θをもって傾斜した斜面T−Tを構成している椅子等の背凭れ18において、背椎部と座面の間において腰椎に向き合う腰椎部16を、左右の背凭れ支持フレーム間に張設したバックアップ材21・22によって構成し、そのバックアップ材の少なくとも一部を、背椎部の固定縁14を通る斜面を超えて座面の前方側に突き出た突出部21とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 背椎に向き合う背椎部(11)が、左右の背凭れ支持フレーム間(12・12)に弾性布帛を張設して構成されており、その背椎部の弾性布帛の左右の側縁が背凭れ支持フレーム(12)に密着した固定縁(14)となっており、その固定縁が座面(15)に対して傾斜した斜面(T−T)を構成しており、背椎部と座面の間において腰椎に向き合う腰椎部(16)が、左右の背凭れ支持フレーム間にバックアップ材(21・22)を張設して構成されており、 そのバックアップ材の少なくとも一部が、背椎部の下縁(40)から座面(15)に降ろした垂線(V−V)よりも座面(15)の前縁側(41)に突き出た突出部(21)となっており、 その突出部(21)が、背椎部の固定縁(14)を通る斜面(T−T)を超えて座面の前縁側(41)に突き出ていることを特徴とする背凭れ。 【請求項2】 背椎部の固定縁(14)を通る斜面(T−T)を超えて突き出ているバックアップ材の突出部(21)の表面(A−O)が座面(15)に対して傾斜しており、その傾斜角度(α)が背椎部の固定縁を通る斜面(T−T)の傾斜角度(θ)以上(α≧θ)であることを特徴とする前掲請求項1に記載の背凭れ。 【請求項3】 バックアップ材の突出部(21)の下側部分が座面の後方側に後退した後退部(22)となっていることを特徴とする前掲請求項1と2の何れかに記載の背凭れ。 【請求項4】 バックアップ材の後退部(22)の表面(B−O)が座面(15)に対して傾斜しており、その傾斜角度(β)が、バックアップ材の突出部(21)の表面(A−O)の座面に対する傾斜角度(α)以上(β≧α)であり、 背椎部の下縁(40)から座面(15)に降ろした垂線(V−V)からバックアップ材(21・22)の中心部(O)までの突出距離(R)が20〜70mmであり、座面(15)からバックアップ材(21・22)の中心部(O)までの高さ(H)が120〜200mm前後であることを特徴とする前掲請求項3に記載の背凭れ。 【請求項5】 バックアップ材の突出部(21)と後退部(22)が分離された別々のバックアップ材(21・22)によって構成されていることを特徴とする前掲請求項3と4の何れかに記載の背凭れ。 【請求項6】 座面(15)が左右の座面支持フレーム間(17・17)に弾性布帛を張設して構成されており、座面(15)の弾性布帛と背凭れ(18)の弾性布帛が連続しており、その弾性布帛(13)によって腰椎部のバックアップ材(21・22)の座面の前縁側(41)の表面が被覆されており、その座面から背椎部まで続く弾性布帛(13)の連続部分の側縁が背凭れ支持フレーム(12)と座面支持フレーム(17)の何れにも固定されない自由縁(19)になっていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5の何れかに記載の背凭れ。 【請求項7】 背凭れの幅方向(W)における弾性布帛の10%伸長時応力がバックアップ材の10%伸長時応力よりも少なく、弾性布帛がバックアップ材に比して背凭れの幅方向(W)に伸び易いことを特徴とする請求項1と2と3と4と5と6の何れかに記載の背凭れ。 【請求項8】 バックアップ材の一端が背凭れ支持フレーム(12)に固定され、その他端に先端側から雄型面ファスナー(23)と雌型面ファスナー(24)の順に面ファスナーが取り付けられており、それらの面ファスナーが取り付けられている他端が背凭れ支持フレーム(12)を囲撓して折り畳まれ、その折り畳まれて向き合う雄型面ファスナーと雌型面ファスナーが係合し、それらの面ファスナーの取り付けられている他端が係脱自在に背凭れ支持フレームに係止されていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5と6と7の何れかに記載の背凭れ。 【請求項9】 バックアップ材の少なくとも一端に螺子材(36)が取り付けられ、そのバックアップ材の一端に向き合う背凭れ支持フレーム(12)にバックアップ材の螺子材(36)に雌雄対応する螺子材(37)が付設されており、その背凭れ支持フレームの螺子材(37)の付設箇所に貫通孔(38)が穿設されており、バックアップ材の螺子材(36)と背凭れ支持フレームの螺子材(37)の何れか一方から軸桿(42)が突出しており、その軸桿(42)が背凭れ支持フレームの貫通孔(38)を貫通しており、その貫通した軸桿(42)を介してバックアップ材の螺子材(36)と背凭れ支持フレームの螺子材(37)とが螺子合わされてバックアップ材(21,22)が背凭れ支持フレーム(12)に係止されていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5と6と7の何れかに記載の背凭れ。 【請求項10】 背凭れの幅方向(W)におけるバックアップ材(21,22)の少なくとも一部が弾性糸と非弾性糸によって織編された弾性ベルトによって構成されていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5と6と7と8と9の何れかに記載の背凭れ。 【請求項11】 弾性布帛が表布(25)と裏布(26)の接結された二重織編構造を成し、裏布(26)に弾性糸(27)が使用されており、裏布が裏向きになり、表布が表向きになっていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5と6と7と8と9と10の何れかに記載の背凭れ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、座椅子、椅子、座席等の背凭れに関するものである。 【背景技術】 【0002】 弾性布帛を、その側縁を背凭れ支持フレームに密着した固定縁とし、左右の背凭れ支持フレーム間に張設して構成された背椎部と、弾性布帛を、その側縁を座面支持フレームに密着した固定縁とし、左右の座面支持フレーム間に張設して構成された座面とから成る座椅子、椅子、座席等(以下、椅子等と言う。)は公知であり、その背椎部と座面の間の腰椎部にはランバーサポートが張設されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。 背凭れ支持フレームの弾性布帛の側縁が密着している部分は、座面に対して60〜85度の傾斜角度をもって傾斜しており、背椎部の表面は、その背凭れ支持フレームの傾斜に沿って座面に対して60〜85度の傾斜角度をもって傾斜している。 車椅子では、背凭れ支持フレームの標準の背椎部の部分は、座面に対して85度傾斜している。 【0003】 【特許文献1】特開平10−192085号公報 【特許文献2】特開2005−143748号公報 【特許文献3】特開2006−042848号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 椅子等に腰を下ろして長時間着座すると、次第に姿勢が猫背になり、仙骨の座面から受ける反力が強く感じられ、着座し続けるのに耐えなくなる。 しかし、背筋を伸ばし、姿勢を正して着座するときは、座面に加わる体重が仙骨から大腿骨に至る臀部全体に分散し、長時間着座しても格別苦痛には感じられないようになる。その背筋を伸ばした状態では、腹部が突出し、腰椎が窪んだ姿勢になる。 従って、この腰椎が窪んだ状態が維持し得るようにランバーサポートを設定すべきと思われるが、従来の椅子等では、ランバーサポートがそのようには設定されておらず、単なる弾性布帛の補強材として適用されているように思われた。 【0005】 そこで本発明は、背筋を伸ばし、姿勢を正し、腰椎が窪んだ状態が維持し得るようにランバーサポートを設定し、着座して猫背になるのを防ぎ、座面に加わる体重が仙骨から大腿骨に至る臀部全体に分散し、長時間の着座においても苦痛に感じられないようにすることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明に係る背凭れは、背椎に向き合う背椎部11が、左右の背凭れ支持フレーム間12・12に弾性布帛を張設して構成されており、その背椎部の弾性布帛の左右の側縁が背凭れ支持フレーム12に密着した固定縁14となっており、その固定縁が座面15に対して60〜80度の傾斜角度θをもって傾斜した斜面T−Tを構成しており、背椎部と座面の間において腰椎に向き合う腰椎部16が、左右の背凭れ支持フレーム間にバックアップ材21・22を張設して構成されており、 そのバックアップ材の少なくとも一部が、背椎部の下縁40から座面15に降ろした垂線(V−V)よりも座面15の前縁側(41)に突き出た突出部21となっており、 その突出部21が、背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tを超えて座面の前縁側(41)に突き出ていることを第1の特徴とする。 【0007】 本発明に係る背凭れの第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tを超えて突き出ているバックアップ材の突出部21の表面A−Oが座面15に対して傾斜角度αをもって傾斜しており、その傾斜角度αが背椎部の固定縁を通る斜面T−Tの傾斜角度θ以上(α≧θ)である点にある。 【0008】 本発明に係る背凭れの第3の特徴は、上記第1および第2の何れかの特徴に加えて、バックアップ材の突出部21の下側部分が座面の後方側に後退した後退部22となっている点にある。 【0009】 本発明に係る背凭れの第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、バックアップ材の後退部22の表面B−Oが座面15に対して傾斜角度βをもって傾斜しており、その傾斜角度βが、バックアップ材の突出部21の表面A−Oの座面に対する傾斜角度α以上(β≧α)であり、背椎部の下縁40から座面15に降ろした垂線(V−V)からバックアップ材21・22の中心部Oまでの突出距離Rが20〜70mmであり、座面15からバックアップ材21・22の中心部Oまでの高さHが120〜200mm前後である点にある。 【0010】 本発明に係る背凭れの第5の特徴は、上記第3および第4の何れかの特徴に加えて、バックアップ材の突出部21と後退部22が分離された別々のバックアップ材(21・22)によって構成されている点にある。 【0011】 本発明に係る背凭れの第6の特徴は、上記第1、第2、第3、第4および第5の何れかの特徴に加えて、座面15が左右の座面支持フレーム間17・17に弾性布帛を張設して構成されており、座面15の弾性布帛と背凭れ18の弾性布帛が連続しており、その弾性布帛13によって腰椎部のバックアップ材21・22の座面の前方側の表面が被覆されており、その座面15から背椎部11まで続く弾性布帛13の連続部分の側縁が背凭れ支持フレーム12と座面支持フレーム17の何れにも固定されない自由縁19になっている点にある。 【0012】 本発明に係る背凭れの第7の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、背凭れの幅方向Wにおける弾性布帛13の10%伸長時応力がバックアップ材21・22の10%伸長時応力よりも少なく、弾性布帛13がバックアップ材21・22に比して背凭れの幅方向Wに伸び易い点にある。 【0013】 本発明に係る背凭れの第8の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の何れかの特徴に加えて、バックアップ材21・22の一端が背凭れ支持フレーム12に固定され、その他端に先端側から雄型面ファスナー23と雌型面ファスナー24の順に面ファスナーが取り付けられており、それらの面ファスナーが取り付けられている他端が背凭れ支持フレーム12を囲撓して折り畳まれ、その折り畳まれて向き合う雄型面ファスナー23と雌型面ファスナー24が係合し、それらの面ファスナーの取り付けられている他端が係脱自在に背凭れ支持フレーム12に係止されている点にある。 【0014】 本発明に係る背凭れの第9の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の何れかの特徴に加えて、バックアップ材の少なくとも一端に螺子材36が取り付けられ、そのバックアップ材の一端に向き合う背凭れ支持フレーム12にバックアップ材の螺子材36に雌雄対応する螺子材37が付設されており、その背凭れ支持フレームの螺子材37の付設箇所に貫通孔38が穿設されており、バックアップ材の螺子材36と背凭れ支持フレームの螺子材37の何れか一方から軸桿42が突出しており、その軸桿42が背凭れ支持フレームの貫通孔38を貫通しており、その貫通した軸桿42を介してバックアップ材の螺子材36と背凭れ支持フレームの螺子材37とが螺子合わされてバックアップ材(21,22)が背凭れ支持フレーム12に係止されている点にある。 【0015】 本発明に係る背凭れの第10の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9の何れかの特徴に加えて、背凭れの幅方向Wにおけるバックアップ材(21,22)の少なくとも一部が弾性糸と非弾性糸によって織編された弾性ベルトによって構成されている点にある。 【0016】 本発明に係る背凭れの第11の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10の何れかの特徴に加えて、弾性布帛13が表布25と裏布26の接結された二重織編構造を成し、裏布26に弾性糸27が使用されており、裏布が裏向きになり、表布が表向きになっている点にある。 【発明の効果】 【0017】 本発明では、バックアップ材の少なくとも一部を、背椎部の下縁40から座面15に降ろした垂線(V−V)よりも座面15の前縁側(41)に突き出た突出部21としたので、バックアップ材が、腰椎を押して窪ませ、腹部を突き出し、背筋が伸びた姿勢に正すように作用する。 その背椎部の下縁40から座面15に降ろした垂線(V−V)よりも座面15の前縁側(41)に突き出たバックアップ材の突出部21を、背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tを超えて座面の前縁側(41)に突き出すときは、着座して背椎部11に凭れ掛かってもバックアップ材が腰椎を押して窪ませて腹部を突き出し、背筋が伸びた姿勢に正すように作用する。 【0018】 特に、座面15に対する突出部21の表面A−Oの傾斜角度αを背椎部の傾斜角度θよりも大きくし(α>θ)、加えて、突出部21の下側部分を背椎部の斜面T−Tよりも座面の後方側に後退した後退部22とし、更には、その後退部22の表面B−Oの傾斜角度βを突出部21の表面A−Oの傾斜角度αよりも大きくすると(β>α)、バックアップ材に押されて窪んだ腰椎にバックアップ材が絶えずフィットし、その腰椎が窪んで背筋が伸びた姿勢を維持し易くなる。 【0019】 そのバックアップ材の突出部21と後退部22を別々のバックアップ材(21・22)によって構成すると、その窪んだ腰椎からバックアップ材に体圧が分散し易く、従って、バックアップ材21・22から受ける反力も腰椎に分散して作用するので、バックアップ材21・22からの反力が苦痛感を与えない。 【0020】 特に、背凭れ18から座面15まで連続しており、背椎部11での側縁が背凭れ支持フレーム12と座面支持フレーム17の何れにも固定されない自由縁19になっている弾性布帛13によってバックアップ材21・22の表面が被覆されていると、弾性布帛13が腰椎にフィットし、バックアップ材21・22から受ける反力が腰椎に均等に分散して作用するので、長時間の着座が苦痛に感じられなくなる。 【0021】 バックアップ材を雌雄面ファスナーによって背凭れ支持フレーム12に固定するときは、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーの係合位置を変えてバックアップ材の張力を変え、体型に応じてバックアップ材から腰椎に作用する反力を加減することが出来る。 又、バックアップ材の螺子材36と背凭れ支持フレームの螺子材37を螺子合わせてバックアップ材(21,22)を背凭れ支持フレーム12に係止するときは、背凭れ支持フレームの螺子材37を回すことによってバックアップ材の張力を変え、体型に応じてバックアップ材から腰椎に作用する反力を加減することが出来る。 このため、体型に応じて上下に移動してバックアップ材21・22の設定位置を変える必要性が少なくなる。 例えば、上側のバックアップ材21を緩めればバックアップ材全体の位置は下側のバックアップ材22に移動したと同じことになり、下側のバックアップ材22を緩めればバックアップ材全体の位置は上側のバックアップ材21に移動したと同じことになる。 従って、背凭れ18の高さ方向におけるバックアップ材21・22の位置を厳密設定する必要はなく、背凭れ18が製作し易くなる。 【0022】 着座して背凭れ18に凭れると背椎部11やバックアップ材21・22が背凭れの幅方向Wに彎曲し、緩めたバックアップ材21・22は幅方向Wに大きく彎曲し、固定縁14の座面15に対してなす傾斜角度θと背椎部11の幅方向Wにおける中央部の座面15に対してなす傾斜角度(θ’)の間に差異(θ−θ’)が生じ、同様に、バックアップ材21・22の両端の座面15に対してなす傾斜角度α・βとバックアップ材21・22の幅方向Wにおける中央部の座面15に対してなす傾斜角度(α’・β’)の間にも差異(α−α’・β−β’)が生じる。 しかし、バックアップ材の両端における少なくとも一部が、背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tを超えて座面の前方側に突き出た突出部21となっていれば、幅方向Wにおける背椎部11の中央部の傾斜角度(θ’)やバックアップ材21・22の中央部の傾斜角度(α’・β’)が変化しても、バックアップ材21・22が腰椎を押して窪ませ、腹部を突き出し、背筋が伸びた姿勢に正すように作用して生じる効果は差程左右されない。 そして仮に、上下のバックアップ材21・22が大きく緩められることがあるとしても、適宜上下何れか一方、或いは双方のバックアップ材21・22を緊張し、腰椎を押して窪ませ、腹部を突き出し、背筋が伸びた姿勢に正すように作用させることが出来る。 【0023】 バックアップ材が弾性糸と非弾性糸によって織編された弾性ベルトであれば、それが通気性を有するので、長時間の着座においても蒸れ感を与えることはない。 そして、弾性布帛13を、表布25と裏布26の接結された二重織編構造とし、その裏布26に弾性糸27を使用し、その裏布26を裏向きにし表布25を表向きにして背凭れ18に適用すると、弾性糸27が直接肌に触れることがなく、蒸れ感を与えず、感触のよい背凭れが得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 背凭れの幅方向Wにおける弾性布帛13の10%伸長時応力は、150〜600(N/5cm)にするとよい。 弾性布帛13の織編密度は、弾性布帛13の通気度が150cc/cm2 ・sec以上になるように設定する。 弾性布帛13を二重織編構造とするときは、それをダブルラッシェル経編機によって編成し、表布25をメッシュ(ネット)構造にし、裏布26を地経糸の形成する鎖編目列間を弾性挿入糸27によって連結した無地構造にし、表布25と裏布26を連結糸28によって接結一体化すると、弾性挿入糸27が直接肌に触れることがなく、表布25と裏布26の間に通気性隙間が出来て蒸れ感を与えず、感触のよい背凭れが得られる。その場合、表布25には、単繊維繊度10dtex以下の天然繊維や吸水性アクリル繊維等の吸水性繊維を使用するとよい。 【0025】 バックアップ材21・22には、非弾性マルチフィラメント糸を緯糸29に用い、弾性モノフィラメント糸30と非弾性マルチフィラメント糸31を経糸に用い、非弾性マルチフィラメント経糸31の糸足が弾性モノフィラメント経糸30の糸足の1.7倍以上になるように織成された弾性ベルトを使用するとよい。 尚、ここに言う「糸足」とは、所定の寸法の弾性ベルトを分解して引き出された糸条(30,31)の実質長さを意味する。 【0026】 雌型面ファスナー24は、ベース(地織編組織)に弾性糸を用いて伸縮自在に織編する。その場合、背凭れの幅方向Wにおける雌型面ファスナー24の10%伸長時応力がバックアップ材21・22と弾性布帛13の何れの10%伸長時応力よりも少なく、雌型面ファスナー24がバックアップ材21・22と弾性布帛13の何れに比しても背凭れの幅方向Wに伸び易くする。 雄型面ファスナー23は、背凭れ支持フレームで折り返されて伸縮しないバックアップ材21・22の先端に取り付けられので、それには弾性糸を使用する必要はない。 【0027】 バックアップ材の螺子材36と背凭れ支持フレームの螺子材37の何れか一方には雌螺子孔を設け、他方の螺子材(36,37)には軸桿42を突設し、その軸桿42に雄螺子山を設ける。その軸桿42を背凭れ支持フレームの貫通孔38に通して突き出た雄螺子山を一方の螺子材(36,37)の雌螺子孔に螺子合わすと、バックアップ材(21,22)が背凭れ支持フレーム12に係止され、背凭れ支持フレームの螺子材37を回すことによってバックアップ材の張力を変えることが出来る。 【0028】 背凭れ支持フレーム12が、座面に対して傾斜した脊椎部11の固定縁14を構成する傾斜フレーム12aから座面に直交する垂直フレーム12bへと続く曲折した形状を成し、背凭れを側面視して垂直フレーム12bが背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tに交叉するときは、その交叉する垂直フレーム12bにバックアップ材21・22を直接係止固定してもよいし、治具を介して係止固定することも出来る(図3)。 腰椎部16に該当する部分が、背凭れを側面視して背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tよりも後退した位置に位置する背凭れ支持フレーム12では、その腰椎部16に該当する部分に把手等の治具20を背椎部の固定縁14を通る斜面T−Tに向けて突設し、その把手等の治具20にバックアップ材21・22を直接係止固定、又は、治具を介して係止固定することになる(図1,図2,図4)。 【0029】 背椎部の下縁40から座面15に降ろした垂線(V−V)からバックアップ材21・22の中心部Oまでの突出距離Rは20〜70mmで好ましくは30〜40mm前後に、座面15からバックアップ材21・22の中心部Oまでの高さHは、60〜200mmで好ましくは120〜200mm前後に、更に好ましくは150〜170mm前後にするとよい。 【0030】 図1〜4は、本発明に係る車椅子を図示するが、本発明は車椅子に限定されない。 車椅子では背凭れの高さDを400〜470mm前後、背椎部の丈Eを110〜170mm前後、座面15からバックアップ材21・22の中心部Oまでの高さHを110〜150mm前後、バックアップ材21・22の中心部Oから背椎部11までの距離Gを130mm前後にするとよく、座面15からバックアップ材21・22の中心部Oまでの高さHは概して背凭れの上縁までの高さDの3分の1前後になるようにするとよい。 車椅子の座面15の奥行Lは380mm前後、座面15と背椎部11の斜面T−Tとの交点Pから座面15の先端縁までの距離Mは330mm前後とし、肘掛け33を付設するときはその高さKを230mm前後にするとよい。 背凭れ支持フレーム12に密着した弾性布帛13の固定縁14の座面15に対する傾斜角度θは75〜85度前後(標準85度)にするとよい。 【0031】 図4に図示するように、弾性布帛の固定縁14が背凭れ支持フレーム12に沿って彎曲し、背椎部11が曲面となる場合、その彎曲した背椎部の丈Eの半分となる固定縁14の上縁39と下縁40の間の中心部Qにおいて、その彎曲した固定縁14の曲線に接する接線(T−T)をもって背椎部11の斜面とし、その斜面(T−T)が座面15となす傾斜角度θを75〜85度前後(標準85度)にする。 【0032】 座面の前半部32は、弾性布帛13を折り返して二重にするとよい。 そうすると、座面の後半部34が前半部32に比して柔らかく、着座したとき後半部34が前半部32に比して窪み、座面から受ける体重の反力が仙骨から大腿骨に至る臀部全体に分散して苦痛感を与えず、前半部32と後半部34の間にステップ(段差)35が生じて姿勢が前屈みにならず、そのステップ35に臀部が引っ掛かる格好になるので、臀部が前半部32へと移動して所謂ズッコケ座りとか仙骨座りと言った不自然な座り方にならず、背筋が伸びた正しい姿勢で長時間着座し易くなる。 【0033】 座面15の前半部32と同様に、背椎部11でも弾性布帛13を折り返して二重にすることが出来る。背椎部11には、補強芯材として腰椎部16のバックアップ材21・22と同様の弾性ベルトを付設することが出来る。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】本発明に係る車椅子の背凭れの斜視図である。 【図2】本発明に係る車椅子の背凭れの透視側面図である。 【図3】本発明に係る車椅子の背凭れの斜視図である。 【図4】本発明に係る車椅子の背凭れの側面図である。 【符号の説明】 【0035】 11:背椎部 12:背凭れ支持フレーム 13:弾性布帛 14:固定縁 15:座面 16:腰椎部 17:座面支持フレーム 18:背凭れ 19:自由縁 20:治具 21:バックアップ材(突出部) 22:バックアップ材(後退部) 23:雄型面ファスナー 24:雌型面ファスナー 25:表布 26:裏布 27:弾性糸(弾性挿入糸) 28:連結糸 29:緯糸 30:弾性モノフィラメント糸 31:非弾性マルチフィラメント糸 32:前半部 33:肘掛け 34:後半部 35:ステップ 36,37:螺子材 38:貫通孔 39:上縁 40:下縁 41:前縁 42:軸桿
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| 【出願人】 |
【識別番号】000148151 【氏名又は名称】株式会社川島織物セルコン
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| 【出願日】 |
平成18年6月22日(2006.6.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081891 【弁理士】 【氏名又は名称】千葉 茂雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−326(P2008−326A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−172488(P2006−172488) |
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