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【発明の名称】 収納装置
【発明者】 【氏名】石川 富美子

【要約】 【課題】この発明は前後二段に収納棚を設け、前面側の収納棚を横方向移動可能にした収納装置に関し、後側の固定収納棚上の物品の視認性を高めることを目的とする。

【構成】収納装置は前面が開放した収納本体10と、収納本体10の奥側に設置された固定収納棚12と、該固定収納棚より前方における収納本体内に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚14とから構成され、横移動収納棚14は、横移動収納棚14は収納本体10に対して横方向に摺動可能な枠体と、枠体の少なくとも裏面側に固定された透明板30とから構成される。透明板30はダボ取り付け式の受駒36にて横移動収納棚14の背面に簡便に取り付けることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面が開放した収納本体と、収納本体の後部側に設置された固定収納棚と、該固定収納棚より前方における収納本体に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚とを備えた収納装置において、横移動収納棚は、固定収納棚上の収納物が収納装置の前面側より視認可能に構成されていることを特徴とする収納装置。
【請求項2】
前面が開放した収納本体と、収納本体の後部側に設置された固定収納棚と、該固定収納棚より前方における収納本体に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚とを備えた収納装置において、横移動収納棚は収納本体に対して横方向に移動可能に設置された枠体と、枠体の裏面側に位置する透明板と、枠体の裏面側に透明板を固定する部材とを備えた収納装置。
【請求項3】
前面が開放した収納本体と、収納本体の後部側に設置された固定収納棚と、該固定収納棚より前方における収納本体に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚とを備えた収納装置において、横移動収納棚は収納本体に対して横方向に移動可能に設置された枠体と、枠体の裏面側に位置する透明板と、透明板の受駒を備え、枠体の側壁は縦方向に所定ピッチにて嵌合孔を備え、前記受駒は隣接する複数の嵌合孔に嵌着される複数の突起部と、透明板の縁部を収容するべく縦方向に開口した溝部とを形成して成る収納装置。
【請求項4】
請求項3に記載の発明において、透明板の縁部を収容する溝部は上下両側に開口するように設けられている収納装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、横移動収納棚の前面に透明素材にて形成された開閉板が設けられたことを特徴とする収納装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は前後二段に収納棚を設け、前部側の収納棚を横方向移動可能にした収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
前面が開放した収納本体と、収納本体の後部側に設置された固定収納棚と、該固定収納棚より前方における収納本体に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚とを備えた所謂前後2段収納型の収納装置が公知である。この種の収納装置は2段収納であるため、同一スペースに対して収納量が増大され、収納効率を高められるメリットがある。
【特許文献1】実全平02−111334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前後2段収納型の収納装置においては、固定収納棚の前方に横移動収納棚が位置しているため、固定収納棚における収納物の取り出しは横移動収納棚を適宜横移動させ、取り出したい収納物が収容された固定収納棚の部分を前方に露出させて取り出すようにしている。従って、この種の前後2段収納型の収納装置は書物等の収納物を取扱い性を実質的に損なうことなくの省スペース多量収納の見地からは優れたものである。しかしながら、移動収納棚の裏面側の固定収納棚上の物品は移動収納棚により邪魔されて前方から視認しえなかったり視認し難かった。そのため、従来の前後2段収納型の収納装置はプラモデルや人形等の陳列棚としてはあまり適していなかった。
【0004】
この発明はこの問題点に鑑みてなされたものであり、前部側に横移動型の収納棚を備えた収納装置において、後側の固定収納棚上の物品の視認性を高め、この種の収納装置の有用性を一層高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明によれば、収納装置は前面が開放した収納本体と、収納本体の後部側に設置された固定収納棚と、該固定収納棚より前方における収納本体内に横方向移動可能に設けられた横移動収納棚とから構成され、横移動収納棚は、固定収納棚上の収納物が収納装置の前面側より視認可能に構成されている。収納装置の前面側よりの固定収納棚上の物品の視認を可能とするため、横移動収納棚は収納本体に対して横方向に移動可能な枠体と、枠体の少なくとも裏面側に固定された透明板とから構成される。
【0006】
透明板の固定手段としては枠体の側壁内面に縦方向に等ピッチにて形成されたダボ孔(嵌合孔)を形成し、このダボ孔に合成樹脂一体品などとしての受駒を装着して構成することができる。受駒は隣接するダボ孔に嵌着されるダボ(突起部)と、透明板の縁部を収容するため上下に開口した溝部を形成する。枠体の両側の側壁の適当な高さ部位において、隣接するダボ孔にダボを嵌合することで受駒の取り付けが行われ、上下に隣接する受駒の対向した溝部に透明板の上下の縁部を挿入することで、枠体への透明板の装着が行われる。
【発明の効果】
【0007】
枠体の裏面側に透明板等の手段を固定することにより、奥側の固定棚上の収納物も透明板を介して前面側から視認可能となり、従来はあまり良好とは言えなかった奥側の固定棚上の収納物の取扱い性の著しい向上を実現することができる。
【0008】
また、枠体に形成されるダボ孔に受具を装着し、この受具の溝部に透明板の縁部を挿入することで透明板の装着を簡便・確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1及び図2はこの発明の実施形態における収納装置としての陳列棚様収納装置を示しており、図1の斜視図において、収納装置は前面が開放した矩形箱状の収納本体10と、収納本体の奥側に設置された固定(横方向に不動の)収納棚12と、この固定収納棚より前方における収納本体10内に横方向移動可能に設けられた2個の横方向に移動可能な移動収納棚14とを備える。固定収納棚12はこの実施形態では上下多段の棚として構成され、固定収納棚12は収納本体10の奥側において奥行きのおおよそ半分を閉めており、収納本体10の奥側壁面の全幅を(即ち両側側壁まで)延びており、複数が適当な上下間隔で設けられ(恒久固定され若しくは高さ位置調整可能な支持ピン上に固定され)、後部の収納棚を構成している。横移動収納棚14は図1の実施形態では2個設けられ、固定収納棚12の前方における収納本体10の上下内壁面にレール16, 18が設けられる。即ち、下側のレール16は本体10から前方に一体に延出する床板部10-1の上面に設けられ、上側のレール18は本体10から前方に一体に延出する天板部10-2の下面に設けられる。この実施形態では収納本体10は建物とは別体の据付型の家具として構成した場合を想定しているが、床板部10-1及び床板部10-1を建物と一体にした所謂作り付け型の家具型として構成してもよい。
【0010】
図1に示すように、横移動収納棚14の床板部10-1の下面及び天板部10-2の上面には周知の戸車20, 22が設けられ、戸車20, 22は対向する床板部10-1の上面のレール16及び天板部10-2の下面のレール18と夫々協働することにより、横移動収納棚14の円滑な横移動(矢印f)を得ることができる。また、床板部10-1の上面のレール16の両端にはストッパ24-1, 24-2が設けられ、ストッパ24-1, 24-2に戸車20, 22 が当たることにより、横移動収納棚14の横移動の限界が決められる。
【0011】
図1に示すように、移動収納棚14は枠体を構成する側壁14-1, 14-2と、底壁14-3と、上壁14-4とを備え、これらは例えば木材にて上下に延びた矩形に構成される。側壁14-1, 14-2の内面には所定高さ位置毎に水平に離間した棚板係止ピン装着用のねじ孔が多数設けられ、適当な高さ位置となるように選択された水平方向に一対の係止ピン装着用ねじ孔に棚板係止ピン26が周知のようにねじ込まれ、左右の側壁14-1, 14-2における同一の高さ位置のねじ孔に棚板係止ピン26が螺合され、左右の側壁14-1, 14-2における同一の高さ位置に螺合された係止ピン26上に棚板28が載置される。周知のように、棚板係止ピン26を螺合するため、適宜な高さ位置の棚板係止ピン装着用ねじ孔を選定することにより個々の棚板28について適宜の高さ位置を選択し移動収納棚14を構成することができる。このような、係止ピン26による棚板の高さ選定骨方法自体は公知であり、公知の適当な手段を採用することができる。
【0012】
移動収納棚14は後面においてはアクリル板等の透明板30を供えており、この実施形態にあっては、透明板30は移動収納棚14の全幅及び全長に延びており、枠体を構成する側壁14-1, 14-2、上下壁14-3, 14-4の後端面にビス(図示しない)などの締結具により固定されている。この実施形体では透明板30はアクリル板などのプラスチック透明素材により構成しているが、ガラスなどの透明板により構成してもよく、これにより固定収納棚12の前方に移動収納棚14が位置していても、移動収納棚14の背面が透明板30(後壁)であるため、移動収納棚14上に載置された展示物の視認に際して、固定収納棚12の前方に位置する移動収納棚14の後壁(透明板30)が透明であるため、固定収納棚12に載置された物品は透明板30を介して視認することに障害が実質的にない。また、固定棚12の前面に引き戸型の透明式の開閉戸を設けることも任意である。
【0013】
この実施形態では移動収納棚14の全壁側にはガラス板などの透明板としてのが設けられ、開閉扉32は周知の貫通型蝶番34(図2参照)によって、開閉可能に取付けられる。ガラス板用の貫通型蝶番34としては所謂インセットタイプとして市販されているもの(例えばhttp://www.atomlt.com/08onlineshop/04_folder/04_3hinge.htm に開示されたもの)を採用することができる。
【0014】
図4〜図6は、移動収納棚14の後面側への透明板30の別の装着方式の実施形態を示しており、透明板30の装着をより簡便かつ確実に行うことを目指している。この実施形態においては、透明板30の取り付けのため受駒36が使用される。即ち、受駒 36はポリエチレンなどの合成樹脂一体成形品であり、側面より見てコの字状のベース38と、ベース38の上下の脚状端部38-1の各々より片側に延出するダボ(突出部)40(従って、一つの受駒 36は上下に2個のダボを備えている)と、ベース38の上下方向に開口する溝部(スロット)42を形成するべくベース38の端面よりTの字状に張出す張出し部44を備えている。移動収納棚の枠体を構成する側壁14-1, 14-2は後端側(図1〜図3の第1実施形態における固定棚12に近い側)において、その内側面に縦方向に所定ピッチL(図5)にてダボ孔(盲孔)46を備えている。図4において受駒 36の上下のダボ40の間隔はダボ孔46のピッチLに一致しており、ダボ孔46に対するダボ40の装着状態において、実質的に遊びなくかつ装着時に無理な力を要することがないように、ダボ孔46の内径はダボ40の外径より適当に幾分大きくなるように設定されている。溝部42は透明板30の収容のためのもので、従って、ガタのないかつスムースな装着ができるように、溝部42の幅Wは、透明板30の肉厚tより適当に大きくされている。
【0015】
この実施形態における、透明板30の装着に対しては、透明板30はその上下端縁30Aにて左右一対の受駒 36の溝部42が挿入されている。図4では、透明板30の上側端縁に対する受コマ6の挿入状態を示すが透明板30の下側の端縁についても同様に受駒 36の装着が行われる。透明板30の端縁30への受駒 36の装着状態において、左右の受駒 36についてダボ40は外側に位置するようにされる(図4参照)。溝部42は上下に対称に設けられるから、同一形態の受駒 36を左右で共用することができる。溝部42にて透明板30の端縁部30Aに挿入された受駒 36は、最初は、移動収納棚の側壁14-1, 14-2に対する正規の装着状態より横方向に幾分ずらせて位置させ、外側に位置するダボ40が側壁14-1, 14-2と干渉しないようにさせておく。この状態でダボ40を所期の高さ位置にある左右の一対のダボ孔46と正対させ、左右の受駒 36を側壁14-1, 14-2に向け横方向にずらせて行く。受駒 36の上下のダボ40の間隔はダボ孔46のピッチLと一致するため、左右の受駒 36の上下の外側のダボ40は側壁14-1, 14-2の一対のダボ孔46にスムースに挿入収容され、左右の受駒36が側壁14-1, 14-2に当接した図5で示す正規の装着状態が得られる。受駒36の正規の装着状態では一つの透明板30は左右の側壁14-1, 14-2における上下の4個の受駒36の溝部42に挿入されており、透明板30の簡便確実な保持を行うことができる。そして、受駒 36は上下のダボ40で側壁14-1, 14-2の上下に隣接した一対のダボ孔46に嵌着されており、受駒36は回り止めされてその位置に確実に保持することができ、延いては受駒36による移動棚壁面に対する透明板30の装着保持を確実に行うことができる。
【0016】
左右の側壁14-1, 14-2に対する受駒36による透明板30の装着状態においては、移動収納棚の側壁14-1, 14-2の後面14-1'(固定収納棚との対向面)に対して図6に示すように受駒36の後面36´は面一位置から幾分内側に後退して位置しており、これにより、移動収納棚のスライド移動の際に奥側の固定収納棚(図6には図示しないが第1実施形態の図3と同様な位置関係にて設置されている)と干渉しないようになっている。
【0017】
この実施形態では受駒36のダボ40は片側に設けられているが、両側に設けるようにしてもよく、この場合は汲み立て時における左右の受駒36の装着をより簡便とすることができる。
【0018】
この発明によれば、固定収納棚10の前方に位置する移動収納棚14の裏面30が透明であるため、固定収納棚10上に収納した物品も移動収納棚14に妨げられることなく前方より視認することができ、プラモデルとかフィギィアとかの陳列を主眼とする収納物の効率的収納に適したものである。また、陳列効果を高めるため本体内部の上面などに照明を設けることも任意である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1はこの発明の実施形態における収納装置の正面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿って表されるこの発明の収納装置の横断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿って表されるこの発明の収納装置の縦断面図である。
【図4】図4は別実施形態における移動収納棚の後面の概略的斜視図である。
【図5】図5は図4の実施形態における移動収納棚の背面図である。
【図6】図6は図5のVI−VI線に沿って表される縦断面図である。
【符号の説明】
【0020】
10…収納本体
12…固定収納棚
14…移動収納棚
16, 18…レール
20, 22…戸車
26…棚板係止ピン
28…棚板
30…透明板(移動収納棚裏面)
34…貫通型蝶番
36…受駒
42…溝部
【出願人】 【識別番号】391013081
【氏名又は名称】株式会社丸伸
【出願日】 平成18年10月10日(2006.10.10)
【代理人】 【識別番号】100088731
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 孝夫


【公開番号】 特開2008−68040(P2008−68040A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−276742(P2006−276742)