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【発明の名称】 キャビネット
【発明者】 【氏名】高久 秀之

【要約】 【課題】換気に電気的手段等を用いることなく、高効率の換気が行えるキャビネットを提供することを目的とする。

【構成】キャビネット4の収納空間がキャビネット4の一般収納空間36と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫18として機能するように第1区画空間内を引出し部7bがその後部パネル14とともに出し入れ可能に設けられ、後部パネル14の背面側における第1区画空間は一般収納空間36内と通気可能になっており、引出し部7bを出し入れすることによりキャビネット4の収納空間は換気可能としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内を引出し部がその後部パネルとともに出し入れ可能に設けられ、後部パネルの背面側における前記第1区画空間は前記一般収納空間内と通気可能になっており、前記引出し部を出し入れすることにより前記キャビネットの収納空間を換気可能としたことを特徴とするキャビネット。
【請求項2】
前記一般収納空間には、前記キャビネットの外部と連通する換気孔が設けられ、前記引出し部を出し入れすることにより前記一般収納空間内に正又は負の圧力を発生させて、前記キャビネットの収納空間を換気可能となっていることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【請求項3】
前記第1区画空間内における引出し部の後部パネルの背面側に、空気を一時的に貯留できる第2区画空間が形成されており、この第2区画空間は、通気孔を介して一般収納空間と通気可能となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャビネット。
【請求項4】
キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内を引出し部がその後部パネルとともに出し入れ可能に設けられ、後部パネルの背面側における前記第1区画空間は前記一般収納空間内と通気可能になっているとともに、通気部を介して、引出し部の後部パネルの前面側と背面側とが通気可能となっていることを特徴とするキャビネット。
【請求項5】
キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内に引出し部が出し入れ可能に設けられ、この第1区画空間内における引出し部の後部パネルの背面側に第2区画空間が形成され、この第2区画空間は、通気孔を介して前記一般収納空間内と通気可能になっているとともに、前記通気部を介して前記キャビネット外部の空間に通気可能となっていることを特徴とする請求項4に記載のキャビネット。
【請求項6】
前記通気孔には、前記一般収納空間内から第2区画空間内への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のキャビネット。
【請求項7】
前記通気部には、前記第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のキャビネット。
【請求項8】
前記通気孔には、前記一般収納空間内から第2区画空間内への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられ、前記通気部には、前記第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のキャビネット。
【請求項9】
前記第2区画空間が、底板、上面板、両側板、後面板、そして引出し部の後部パネルで構成され、前記引出し部の後部パネルは、前記した底板、上面板、両側板に対して、シール部材を介して前後に移動可能となっていることを特徴とする請求項3、5ないし8のいずれかに記載のキャビネット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、保管庫、整理棚、食器棚等の内部に収納空間を備え、物品を収納する目的で用いられるキャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば収納空間を備えたキャビネット内には、水滴が残った皿、鍋などの調理器具もしくは野菜などの食物が収納され、そのためキャビネット内が多湿になる問題がある。
【0003】
また、シンクとキャビネットを有するキッチンカウンタでは、シンクの底面に設けられた排水口に通じる排水管がキャビネット内に配置されているため、シンクで温水を使用すると温水の温度とキャビネット内の温度が上昇する。その結果、収納された調理器具、野菜などの食物に対してかびの発生、食物の腐敗などが助長される。そのためキャビネット内の換気が必要になる。
【0004】
例えばこれらの換気手段として、特許文献1に示されるようにキッチンカウンタ側面の上部と下部に通気孔を設け、収納空間内部で発生した高温の空気を上部の通気孔から排出し、またキッチンカウンタの下部の通気孔から多湿な空気を排出するような技術がある。
【0005】
さらに、特許文献2に示されるようにキッチンカウンタの収納空間に発生する湿気を効率よく換気する手段として、収納空間内の空気を送風するファンを設置し、排気孔から強制的に外部に空気を排出する技術もある。
【0006】
【特許文献1】特開2004−290506号公報
【特許文献2】特開2005−328857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1にあっては、温度差を利用して換気するため、空気の吸入、排出量が少なく、換気効率が悪い。
【0008】
また特許文献2にあっては、ファンなどの電気的手段等を用いて強制的に換気を行うものであり、装置が大がかりとなるとともに、電気的配線も煩雑となる。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、換気に電気的手段等を用いることなく、高効率の換気が行えるキャビネットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のキャビネットは、キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内を引出し部がその後部パネルとともに出し入れ可能に設けられ、後部パネルの背面側における前記第1区画空間は前記一般収納空間内と通気可能になっており、前記引出し部を出し入れすることにより前記キャビネットの収納空間を換気可能としたことを特徴としている。
この特徴によれば、引出し収納庫の使用時等、前記第1区画空間内における引出し部の出し入れ動作に伴い、引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が変化する。ここで引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が拡大すると、キャビネット外部の空間から一般収納空間に空気が吸引され、続いて引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が縮小すると、一般収納空間内の一部の空気がキャビネット外部の空間に排出されることになる。
【0011】
本発明の請求項2に記載のキャビネットは、請求項1に記載のキャビネットであって、前記一般収納空間には、前記キャビネットの外部と連通する換気孔が設けられ、前記引出し部を出し入れすることにより前記一般収納空間内に正又は負の圧力を発生させて、前記キャビネットの収納空間を換気可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、引出し部の出し入れ動作に伴い、一般収納空間内に正と負の圧力が発生することにより、キャビネットの外部と連通するように設けた換気孔を介して一般収納空間内の空気を換気できる。
【0012】
本発明の請求項3に記載のキャビネットは、請求項1または2に記載のキャビネットであって、前記第1区画空間内における引出し部の後部パネルの背面側に、空気を一時的に貯留できる第2区画空間が形成されており、この第2区画空間は、通気孔を介して一般収納空間と通気可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、第2区画空間内から通気孔を介した一般収納空間への空気の排出速度が高まり、一般収納空間内の空気が攪拌されるので、一般収納空間内の空気が澱みなくキャビネット外部の空間へ排出される。
【0013】
本発明の請求項4に記載のキャビネットは、キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内を引出し部がその後部パネルとともに出し入れ可能に設けられ、後部パネルの背面側における前記第1区画空間は前記一般収納空間内と通気可能になっているとともに、通気部を介して、引出し部の後部パネルの前面側と背面側とが通気可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、引出し収納庫の使用時等、第1区画空間内における引出し部の出し入れ動作に伴い、引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が変化する。ここで引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が拡大した後、引出し部の後部パネルの背面側の空間の容積が縮小すると、一般収納空間内の一部の空気が通気部を介してキャビネット外部の空間に排出されることになる。
【0014】
本発明の請求項5に記載のキャビネットは、請求項4に記載のキャビネットであって、
キャビネットの収納空間が前記キャビネットの一般収納空間と少なくとも一つの第1区画空間とに区画され、この第1区画空間が引出し収納庫として機能するように第1区画空間内に引出し部が出し入れ可能に設けられ、この第1区画空間内における引出し部の後部パネルの背面側に第2区画空間が形成され、この第2区画空間は、通気孔を介して前記一般収納空間内と通気可能になっているとともに、前記通気部を介して前記キャビネット外部の空間に通気可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、引出し収納庫の使用時等、第1区画空間内における引出し部の出し入れ動作に伴い、引出し部の後部パネルの背面側とで形成されている第2区画空間の内容積が変化する。ここで第2区画空間の内容積が拡大すると、一般収納空間内の一部の空気(滞留空気)が通気孔を介して第2区画空間に吸引され、続いて第2区画空間の内容積が縮小すると、第2区画空間内の一部の空気が通気部を介してキャビネット外部の空間に排出されることになる。
【0015】
本発明の請求項6に記載のキャビネットは、請求項5に記載のキャビネットであって、前記通気孔には、前記一般収納空間内から第2区画空間内への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、前記通気部の逆止弁が、一般収納空間内から第2区画空間内への空気の吸引を許容するものの、一旦第2区画空間に吸引された空気を一般収納空間に戻り辛くするため、一般収納空間内の空気(滞留空気)がキャビネット外部に効率的に排出されることになる。
【0016】
本発明の請求項7に記載のキャビネットは、請求項5に記載のキャビネットであって、前記通気部には、前記第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、前記通気部の逆止弁が、第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の排出を許容するものの、第2区画空間の内容積が拡大する際、キャビネット外部の空間から第2区画空間への空気の吸引を抑えるため、一般収納空間内の空気(滞留空気)がキャビネット外部に効率的に排出されることになる。
【0017】
本発明の請求項8に記載のキャビネットは、請求項5に記載のキャビネットであって、前記通気孔には、前記一般収納空間内から第2区画空間内への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられ、前記通気部には、前記第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、その逆の流れを抑制する逆止弁が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、第2区画空間の内容積が拡大する際、前記通気孔の逆止弁が一般収納空間内から第2区画空間内への空気の流れを許容し、前記通気部の逆止弁がキャビネット外部の空間から第2区画空間への空気の吸引を抑える。続いて第2区画空間の内容積が縮小する際、前記通気部の逆止弁が第2区画空間内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、前記通気孔の逆止弁が第2区画空間に吸引された空気を一般収納空間に戻り辛くするため、一般収納空間内の空気(滞留空気)がポンプ作用によりキャビネット外部に効率的に排出されることになる。
【0018】
本発明の請求項9に記載のキャビネットは、請求項3、5ないし8のいずれかに記載のキャビネットであって、前記第2区画空間が、底板、上面板、両側板、後面板、そして引出し部の後部パネルで構成され、前記引出し部の後部パネルは、前記した底板、上面板、両側板に対して、シール部材を介して前後に移動可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、引出し部の後部パネルと、底板、上面板、両側板との密封状態が確保されるため、第2区画空間内における吸引、排出効率が高まり、一般収納空間内の空気(滞留空気)がキャビネット外部に効率的に排出されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に係るキャビネットを実施するための最良の形態を以下に説明する。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例1におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの全体像を示す斜視図である。図2は、キャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。図3は、キャビネットを有するキッチンカウンタの一部破断を示す斜視図である。図4(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。図5は、実施例2におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。図6は、実施例3におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。図7は、キャビネットを有するキッチンカウンタの一部破断を示す斜視図である。図8(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。図9は、本発明の実施例4におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。図10(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。図11(a)、(b)は、本発明の実施例5における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。図12(a)、(b)は本発明の実施例7における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。図13(a)、(b)は本発明の実施例8における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【0021】
図1に示されるように、本実施例におけるキャビネットを有するキッチンカウンタ1は、幅方向に延びる箱型形状のキャビネット4と、その上部の天板9に形成されたシンク2、コンロ3、蛇口8などから構成されており、キャビネット4の前面から開放可能な開閉扉5、小型引出し6、引出し部7などを有している。
【0022】
次に前記キャビネット4の構造を図2、図3を用いて説明すると、キャビネット4内は基本的に全てが収納空間になっており、この収納空間は、上面板32、底板31、後面板35、両側板33、34によって形成された第1区画空間としての引出し収納庫18と、その他の一般収納空間36とに分かれている。引出し部7は引出し部7aと引出し部7bから構成されており、引出し収納庫18に引出し部7bが出し入れ可能に設けられている。
【0023】
また引出し部7bは、フロントパネル12、底面をなすボトムパネル15、後部パネル14、サイドパネル13、13から構成された箱型形状である。また後部パネル14は、上面板32の下面側、底板31の上面側、両側板33、34の内側とほぼ当接して移動可能になっている。底板31、上面板32、側板33及び側板34に当接する後部パネル14の側面部に下部引出し部7bが摺動可能となるよう、シール部材16が取り付けられる。ちなみに後部パネルに構成されたシール部材16は、底板31、上面板32、側板33、34に対してある程度隙間があるよう取り付けられてもよい。
【0024】
ここで引出し収納庫18内の後部パネル14の背面側に形成された空間は、第2区画空間としての貯留室37を成し、引出し部7bの前後の移動によって後部パネル14が追従し、貯留室37の内容積が変化するようになっている。
【0025】
また上面板32には通気孔23が設けられ、背面板38にキャビネット4内部を換気するための換気孔17が設けられている。
【0026】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37の内容積が変化する。貯留室37の内容積が拡大する際、一般収納空間36及び貯留室37内に負の圧力が発生するため、図4(a)に示されるようにキャビネット4外部からキャビネット4の外部と連通するように設けた換気孔17を介して一般収納空間36に空気が吸引されるとともに、キャビネット4外部から吸引された空気も含む一般収納空間36内の一部の空気が通気孔23を介して貯留室37に吸引される。続いて貯留室37の内容積が縮小する際、一般収納空間36及び貯留室37の圧力が正方向に発生するため、図4(b)に示されるように、貯留室37の空気が通気孔23を介して一般収納空間36に排出されるとともに、一般収納空間36の空気の一部がキャビネット4の外部と連通するように設けた換気孔17を介してキャビネット4外部に排出されることになる。すなわちキャビネット4内の圧力の変動によりキャビネット4内が換気される。
【0027】
ちなみに通気孔23の開口断面積を適度に小さくすると、貯留室37の内容積が縮小する際に伴う貯留室37から通気孔23を介した一般収納空間36への空気の排出速度が高まるため、一般収納空間36内の空気が攪拌されるので、一般収納空間36内は澱みなく一般収納空間36内の一部の空気がキャビネット4外部の空間へ排出される。
【実施例2】
【0028】
次に実施例2に係るキャビネットにつき、図面に基づいて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0029】
実施例2に係るキャビネットは、実施例1で示したキャビネットの後面板35が後部パネル14で代用された構造である。
【0030】
すなわち、図5に示されるように本実施例のキャビネットは通気孔が設けられず、上面板32’と底板31’とその間に摺動可能に設けられた後部パネル14を境に第1区画空間としての引出し収納庫18と一般収納空間36で形成され、引出し収納庫18に引出し部7bが出し入れ可能に設けられた構造である。
【0031】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が変化する。ここで引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が拡大する際、一般収納空間36内に負の圧力が発生するため、キャビネット4外部から換気孔17を介して一般収納空間36に空気が吸引される。続いて引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が縮小する際、一般収納空間36の圧力が正方向に発生するため、一般収納空間36の一部の空気が換気孔17を介してキャビネット4外部の空間に排出されることになる。
【0032】
次に実施例3に係るキャビネットにつき、図面に基づいて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例3】
【0033】
実施例3のキャビネット4の形態は、前記実施例1で示したキャビネットの形態と基本的に同構造であるが、後部パネル14に通気部が形成されていること、また通気部及び通気孔には逆止弁が設けられている点が実施例1と異なっている。
【0034】
すなわち、図6、図7に示されるように後部パネル14には、通気部21、上面板32には通気孔23が設けられ、この通気部21にはゴムやビニール質など可撓性材質の弁機能を備えた逆止弁22であるフラッパー22aが取り付けられ、通気孔23にも同様に可撓性材質の逆止弁24であるフラッパー24aが取り付けられている。
【0035】
逆止弁22は、貯留室37から引出し部7bのフロントパネル12側への流れを許容し、その逆の流れを抑制するように機能し、逆止弁24は、一般収納空間36から貯留室37への流れを許容し、その逆の流れを抑制するように機能するようになっている。
【0036】
また背面板38にキャビネット4内部に大気が取り込まれるよう換気孔17が設けられている。なおキャビネット4を構成する部材において、部材同士の当接部に生じる隙間からも大気が取り込まれる。
【0037】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37間の内容積が変化する。貯留室37の内容積が拡大する際、図8(a)に示されるように通気孔23の逆止弁24が一般収納空間36内から貯留室37内への空気の流れを許容し、通気部21の逆止弁22がキャビネット外部の空間から貯留室37への空気の吸引を抑える。続いて貯留室37の内容積が縮小する際、図8(b)に示されるように通気部21の逆止弁22が貯留室37内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、通気孔23の逆止弁24が貯留室37に吸引された空気を一般収納空間36に戻り辛くするため、一般収納空間36内の空気(滞留空気)がポンプ作用によりキャビネット4外部に効率的に排出されることになる。
【実施例4】
【0038】
次に実施例4に係るキャビネットにつき、図面に基づいて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0039】
実施例4に係るキャビネットは実施例3で示したキャビネットと構造上同じであるが、逆止弁の構造が実施例3と異なっている。
【0040】
すなわち、本実施例の逆止弁25は、ユニット型であり、このユニットは、図10に示されるように通気部21を有する筐体25a内に上動可能な比較的軽量の球状の弁体25bが弁座25cを閉塞するように内装された構造である。同様に本実施例の逆止弁26は、ユニット型であり、このユニットは、図9に示されるように通気孔23を有する筐体26a内に上動可能な比較的軽量の球状の弁体26bが弁座26cを閉塞するように内装された構造である。
【0041】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37間の内容積が変化する。貯留室37の内容積が拡大する際、図10(a)に示されるように通気孔23の逆止弁26内の弁体26bが一般収納空間36内から貯留室37内への空気の流れを許容し、通気部21の逆止弁25内の弁体25bがキャビネット外部の空間から貯留室37への空気の吸引を抑える。続いて貯留室37の内容積が縮小する際、図10(b)に示されるように通気部21の逆止弁25内の弁体25bが貯留室37内からキャビネット外部の空間への空気の流れを許容し、通気孔23の逆止弁26内の弁体26bが貯留室37に吸引された空気を一般収納空間36に戻り辛くするため、一般収納空間36内の空気(滞留空気)がポンプ作用によりキャビネット4外部に効率的に排出されることになる
【実施例5】
【0042】
次に実施例5に係るキャビネットにつき、図面に基づいて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0043】
実施例5のキャビネットの形態は、前記実施例3で示したキャビネットの形態と構造上ほぼ同様の形態であるが、図11に示されるように通気部21にのみ逆止弁22が設けられている。
【0044】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37間の内容積が変化する。貯留室37の内容積が拡大する際、図11(a)に示されるように通気部21の逆止弁22がキャビネット外部の空間から貯留室37への空気の吸引を抑える。続いて貯留室37の内容積が縮小する際、図11(b)に示されるように通気部21の逆止弁22が貯留室37内からキャビネット4外部の空間への空気の流れを許容する。
【0045】
ここで、通気部21、通気孔23の開口断面積が同じであると仮定すると、貯留室37に吸引された空気がキャビネット4外部に排出されるとき、通気孔23を介して一般収納空間36に戻される空気存在するが、それと同量程度の空気が通気部21を介してキャビネット4外部に排出される。つまり貯留室37に吸引された空気の1/2程度がキャビネット4外部に排出されることになるのでキャビネット4内の換気が可能となる。
【実施例6】
【0046】
次に実施例6に係るキャビネットについて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0047】
実施例6のキャビネットは、特に図示しないが、前記実施例3で示したキャビネットの形態と構造上ほぼ同様の形態であるが、通気孔23にのみ逆止弁24が設けられている。
【0048】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37間の内容積が変化する。貯留室37の内容積が拡大する際、通気孔23の逆止弁24が一般収納空間36内から貯留室37内への空気の流れを許容する。続いて貯留室37の内容積が縮小する際、通気孔23の逆止弁24が貯留室37に吸引された空気を一般収納空間36に戻り辛くするため、一般収納空間36内の空気(滞留空気)がキャビネット4外部に排出されることになる。
【0049】
ここで、通気部21、通気孔23の開口断面積が同じであり、引出し7の開口で貯留室37に貯留される内容積を1とする仮定すると、通気孔23から空気量がほぼ、1/2と、通気部21からは大気量がほぼ、1/2の総量1の混合気体が貯留室37に貯留される。しかし、通気孔23には逆止弁22が設けられているので、引出し部7bが閉鎖されると貯留室37に貯留された総量1の混合気体が通気部21から排出される。結果的に貯留室37の1/2の体積に相当する一般収納空間36の空気量がキャビネット4外部に排出され、換気が可能となる。
【実施例7】
【0050】
次に実施例7に係るキャビネットにつき、図面に基づいて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0051】
実施例7のキャビネットの形態は、前記実施例3で示したキャビネットの形態と構造上ほぼ同様の形態であるが、図12で示されるように通気部21と通気孔23ともに逆止弁22、逆止弁24が設けられていない。
【0052】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側とで形成されている貯留室37の内容積が変化する。ここで貯留室37の内容積が拡大すると、図12(a)に示されるように一般収納空間36内の一部の空気(滞留空気)が通気孔23を介して貯留室37に吸引され、続いて貯留室37の内容積が縮小すると、図12(b)に示されるように貯留室37の一部の空気が通気部21を介してキャビネット4外部の空間に排出されることになる。
【0053】
ここで、通気部21、通気孔23の開口断面積が同じであり、引出し7の開口で貯留室37に貯留される内容積を1とする仮定すると、引出し部7bの一回の開口で、通気孔23を介して一般収納空間36から空気量が1/2、また通気部21を介してキャビネット4外部の大気量が1/2の混合気体が貯留室37に吸引される。引出し部7bの閉鎖の際、通気部21からはキャビネット4外部に混合気体量1/2が排出され、通気孔23からは、混合気体量1/2が一般収納空間36に戻される。結果的に貯留室37の1/4の体積に相当する一般収納空間36の空気量がキャビネット4外部に排出され、換気が可能となる。
【実施例8】
【0054】
次に実施例8に係るキャビネットについて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0055】
実施例8のキャビネットは、図13で示されるように、上面板32’と底板31’とその間に摺動可能に設けられた後部パネル14を境に第1区画空間としての引出し収納庫18と一般収納空間36で形成され、引出し収納庫18に引出し部7bが出し入れ可能に設けられた構造であり、後部パネル14に通気部21が設けられている。
【0056】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が変化する。ここで図13(a)に示されるように引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が拡大した後、引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が縮小すると、図13(b)に示されるように一般収納空間36内の一部の空気が通気部21を介してキャビネット4外部の空間に排出されることになる。
【実施例9】
【0057】
次に実施例9に係るキャビネットについて説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0058】
実施例9のキャビネットは、特に図示しないが、前記実施例8で示したキャビネットの形態と構造上ほぼ同様の形態であるが、通気部21に逆止弁22が設けられている。
【0059】
上記構成を有するキャビネット4の機能を説明すると、引出し部7bの使用時等、引出し収納庫18内における引出し部7bの出し入れ動作に伴い、引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が変化する。ここで引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が拡大する後、通気部21の逆止弁22がキャビネット4外部の空間から引出し部7bの後部パネル14の背面側への空気の吸引を抑える。続いて引出し部7bの後部パネル14の背面側の空間の容積が縮小する際、一般収納空間36内の一部の空気が通気部21を介してキャビネット4外部の空間に効率的に排出され、一般収納空間36内は換気されることになる。
【0060】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0061】
例えば、変形例1として、通気部21、23、それに伴う逆止弁22、24は複数存在としてもよく、通気部21はキャビネット4外部に通じるならば、貯留室37を形成する面(後部パネル14、側板33、33など)どこに設けられてもよい。また通気孔23は一般収納空間36と通じるならば、貯留室37を形成する面(上面板32、後面板35など)どこに設けられてもよい。
【0062】
変形例2としては、底板31及び上面板32が背面板38と当接された構造であれば後面板35が設けられなくてもよい。つまり後面板35が背面板38で代用されてもよい。
【0063】
変形例3としては、一般収納空間36と引出し収納庫18は上下でなくとも左右に配置されてもよい。
【0064】
変形例4としては、大気を取り込む換気孔17は、一般収納空間36を形成する面ならどこに設けられてもよい。例えば、背面板38の下方やキャビネット4外部の空間に通じる位置である引出し部7aと天板9との間、また側板34に設けられてもよい。その他、引出し部7aの前面側のパネルにパンチング穴を設けたプレートを採用してもよい。上記のような位置に換気孔が配設されることにより、キャビネット4内の一部の空気を所定の位置に排出することができる。
【0065】
変形例5としては、換気孔17を介してキャビネット4内部への粉塵などの埃の進入を防ぐため、換気孔17にメッシュ構造のシートなどを設けてもよい。
【0066】
また変形例6としては、通気部21を変形例4の引出し部7aに示されたように後部パネル14にパンチング穴を設けたプレートを採用してもよく、また後部パネル14の一部あるいは全体にメッシュ構造を設けたものを用いてもよい。
【0067】
また変形例7としては、引出し収納庫18と引出し部7bの形状は、後部パネル14がある程度密閉されるよう引出し収納庫18を摺動可能となるような空間ならどういう形状で構成されてもよい。例えば、底板31、上面板32、側板33、34、後面板35で構成されるように多面体的な空間でなくてもよく、例えば部材が一体化した円筒形状のもので引出し収納庫18と引出し部7bが構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施例1におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの全体像を示す斜視図である。
【図2】キャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。
【図3】キャビネットを有するキッチンカウンタの一部破断を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【図5】本発明の実施例2におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。
【図6】実施例3におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。
【図7】キャビネットを有するキッチンカウンタの一部破断を示す斜視図である。
【図8】(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【図9】実施例4におけるキャビネットを有するキッチンカウンタの一部側断面図である。
【図10】(a)、(b)は、引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【図11】(a)、(b)は、本発明の実施例5における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【図12】(a)、(b)は本発明の実施例7における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【図13】(a)、(b)は本発明の実施例8における引出し部開閉時の空気の流れを示す一部側断面図である。
【符号の説明】
【0069】
1 キッチンカウンタ
2 シンク
3 コンロ
4 キャビネット
5 開閉扉
6 小型引出し
7 引出し部
7a 引出し部
7b 引出し部
8 蛇口
9 天板
12 フロントパネル
13 サイドパネル
14 後部パネル
15 ボトムパネル
16 シール部材
17 換気孔
18 引出し収納庫(第1区画空間)
21 通気部
22 逆止弁
22a フラッパー
23 通気孔
24 逆止弁
24a フラッパー
25 逆止弁
25a 筐体
25b 弁体
25c 弁座
26 逆止弁
26a 筐体
26b 弁体
26c 弁座
31 底板
31’ 底板
32 上面板
32’ 上面板
33 側板
34 側板
35 後面板
36 一般収納空間
37 貯留室(第2区画空間)
38 背面板
【出願人】 【識別番号】000002222
【氏名又は名称】サンウエーブ工業株式会社
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100099357
【弁理士】
【氏名又は名称】日高 一樹

【識別番号】100110320
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 知子


【公開番号】 特開2008−67819(P2008−67819A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−247634(P2006−247634)