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【発明の名称】 戸棚
【発明者】 【氏名】野村 武史

【氏名】鈴木 英二

【氏名】阪野 良和

【氏名】河合 俊明

【要約】 【課題】扉の案内部の加工性を向上して歩留まりを良好にすると共に、補強材の数を少なくし得るボトムパネルを備えた戸棚を提供する。

【構成】本体の下部を構成するボトムパネル18を、収納室に臨むパネル本体62と、該パネル本体62の前部に取付けられるフロントフレーム64とから構成する。フロントフレーム64の前側には、スライド扉の下縁部を支持すると共にスライド方向へ案内する案内溝60,60が幅方向に沿って折曲形成される。また、フロントフレーム64は、パネル本体62に取付けた際に、該パネル本体62の下面に当接して幅方向に延在する当接支持部86を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(22)に内部画成された収納室(26)に対し、該本体(22)の前方に開設した開口部(22a,22b)を介して被収納物を出し入れすると共に、該開口部(22a,22b)をスライド自在な扉(29,31)により開閉するようにした戸棚において、
前記本体(22)の下部を構成するボトムパネル(18)は、前記収納室(26)に臨むパネル本体(62)と、該パネル本体(62)とは別体で成形されてパネル本体(62)の前部に取付けられるフロントフレーム(64)とを備え、
前記フロントフレーム(64)には、前記扉(29,31)の下縁部を支持すると共にスライド方向へ案内する案内部(60)が幅方向に沿って折曲形成されている
ことを特徴とする戸棚。
【請求項2】
前記フロントフレーム(64)は、幅方向に所定長さで延在し、前記パネル本体(62)の下面に当接する当接支持部(86)を備えている請求項1記載の戸棚。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、本体に内部画成した収納室に食器類等の被収納物を収納するよう構成した戸棚に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、厨房に設置される食器類等を収納する戸棚は、箱状の本体の内部に、食器類等が収納される収納室が画成されると共に、該本体の前方に開設された矩形状の開口部がスライド扉により開閉されるよう構成される(例えば、特許文献1参照)。前記開口部の内周下部には、前記スライド扉の下端部がスライド自在に支持される案内溝が前後2列で設けられている。
【0003】
また、戸棚の本体は、ステンレス鋼等を材料とする鋼板を折曲げ加工した5枚の板材を、相互に溶接固定することで構成されている。すなわち、トップパネル、ボトムパネル、バックパネルおよび左右のサイドパネルからなる板材を相互に組付けて、前記本体が形成されるようになっている。なお、前記案内溝は、前記ボトムパネルの前面側を凹状に折曲成形して形成されている。
【特許文献1】特開2005−30165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の戸棚に採用されているボトムパネルは、収納室内に臨むパネルの本体部分と、前記案内溝が形成される前側部分とが一体的に形成されている。すなわち、前記案内溝は、ステンレス材からなるボトムパネルの前側を折曲加工して形成される訳であるが、スライド扉のガタつき防止やスムーズな開閉を実現するため、案内溝を曲げ加工する際には高度な正確性が要求される。しかるに、従来のボトムパネルは、全体が一体成形されているため、殊に、寸法の大きなボトムパネルにおいては取扱いが容易でなく、案内溝の形成作業は極めて煩雑なものとなり、加工に時間が掛かってコストが嵩む原因となっていた。また、形成された案内溝の寸法に許容不能な誤差が生じてしまった場合には、ボトムパネル全体を再度作り直さなければならず、それまでの工程や材料等が無駄となる難点も指摘される。
【0005】
また、図6に示すように、従来のボトムパネル54の裏側には、幅方向に延在する補強材56が前後方向中央に1つと、前後端に1つずつ設置され、合計で3つの補強材56によりボトムパネル54の強度向上が図られていた。しかしながら、このように複数の補強材56を設置することは製品コストが嵩む原因となり、補強材56の設置数低減が求められている。
【0006】
そこで本発明は、前述した従来の技術に内在している前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、ボトムパネルにおける案内部の加工性を向上して歩留まりを改善し、併せて補強材の数を低減し得る戸棚を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る戸棚は、
本体に内部画成された収納室に対し、該本体の前方に開設した開口部を介して被収納物を出し入れすると共に、該開口部をスライド自在な扉により開閉するようにした戸棚において、
前記本体の下部を構成するボトムパネルは、前記収納室に臨むパネル本体と、該パネル本体とは別体で成形されてパネル本体の前部に取付けられるフロントフレームとを備え、
前記フロントフレームには、前記扉の下縁部を支持すると共にスライド方向へ案内する案内部が幅方向に沿って折曲形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、扉の案内部が形成されるフロントフレームをパネル本体とは別体としたから、案内部の加工性が格段に向上し、歩留まりを良好にすることが可能となる。また、フロントフレームを別体とすることで、戸棚の奥行きや高さ寸法が相違しても、パネル本体の幅寸法がフロントフレームと一致している場合には、同規格のフロントフレームを共通して利用することができ、汎用性が高く、製品コストを低廉にし得る。
【0008】
請求項2に係る戸棚は、フロントフレームが、幅方向に所定長さで延在し、前記パネル本体の下面に当接する当接支持部を備えている。
請求項2によれば、フロントフレームをパネル本体に取付けた際に、当接支持部がパネル本体の下面に幅方向に延在した状態で当接するので、該フロントフレームをボトムパネルの補強材として機能させることが可能となる。従って、従来のボトムパネルよりも補強材を少なくでき、材料コストの抑制を図り得る。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る戸棚によれば、ボトムパネルの加工性が向上して歩留まりを良好にし得る。また、ボトムパネルに必要な補強材の数を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明に係る戸棚につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、以下の説明において「右」、「左」、「前」および「後」とは、図1に示す如く、戸棚を正面側から見た場合に基づき指称することとする。また、実施例では、戸棚として食器類を収納する食器戸棚を例に説明を行なうが、戸棚としては、この食器戸棚に限られず、被収納物を収納し得るものであれば、如何なる戸棚であってもよい。
【0011】
図1は、実施例に係る食器戸棚10を示す正面図であって、該食器戸棚10は、一対のサイドパネル12,14、トップパネル16、ボトムパネル18およびバックパネル20(図2参照)を相互に連結固定することで、前方側が開放する箱状の本体22が構成されている。この本体22の内部には、図2に示す如く、上下方向の略中間位置に仕切板24が配設され、本体22内部には、該仕切板24を挟んで上下に収納室26が夫々画成されるようになっている。なお、両サイドパネル12,14における各収納室26内に臨んで対向する内面には、前後に離間して棚受柱(図示せず)が上下方向に延在するよう夫々配設され、該棚受柱に着脱自在に係止された棚受金を介して、食器類を載置する棚部材(何れも図示せず)が多段的に配設可能に構成されている。
【0012】
前記本体22の前部には、前方に開放する矩形状の開口部22a,22bが、前記仕切板24を挟んで上下に形成されている。上側の開口部22aの内周上部および下部には、その幅方向の全長に亘って、上案内部28および下案内部30(図2参照)が設けられている。すなわち、トップパネル16の下面に上案内部28が設けられると共に、仕切板24の上面に下案内部30が設けられている。そして、前スライド扉(扉)29および後スライド扉(扉)31が、夫々の上縁部を上案内部28で支持されたもとで、夫々の下縁部に設けられたローラ58を前記下案内部30の凹部30a,30aに臨ませた状態でスライド自在に支持されて、上側の開口部22aを開閉し得るよう構成してある。
【0013】
下側の開口部22bの内周上部に対応する仕切板24の下面には、その幅方向の全長に亘って上案内部28が設けられると共に、該開口部22bの内周下部には、後述するボトムパネル18の案内溝(案内部)60,60が延在している。そして、前記上側の開口部22aと同様に、夫々の上縁部を上案内部28で支持された各扉29,31の下縁部に設けられたローラ58,58を、対応の案内溝60,60にスライド自在に臨ませた前スライド扉29および後スライド扉31によって、下側の開口部22bを開閉するよう構成される。
【0014】
前記本体22の下部を構成するボトムパネル18は、図3〜図5に示すように、前記収納室26内に臨むパネル本体62と、該パネル本体62の前面側に取付けられるフロントフレーム64とから基本的に構成されている。パネル本体62は、図4に示すように、ステンレス鋼からなる板材を、下方および前方側が開放した箱体状に折曲成形して構成されて、収納室26に臨む上面側のパネル部66と、両側面部68,68および後面部70を備えている。また、図5に示すように、前記パネル部66の前方側はコ字状に折り曲げられて段部72が形成され、該段部72の下方側の水平部72aにリベット100の第1通孔74が幅方向に離間して複数開設されている。パネル本体62の下側に画成される空間Sには、前後方向略中央に、幅方向に延在する横方向補強材76が設けられると共に、該空間Sの幅方向両側に、前後方向に延在する一対の縦方向補強材78,78が設けられる。なお、前記縦方向補強材78の前部上側には、図5に示すように、該縦方向補強材78をパネル本体62に取付けた際に前記フロントフレーム64との干渉を防止する逃し部80が形成されている。
【0015】
前記ボトムパネル18の前部を構成するフロントフレーム64は、薄板状のステンレス鋼材を図示形状の如く折曲成形したものであって、幅方向に延在するフロントフレーム64の基部82に、前記前スライド扉29および後スライド扉31を支持する一対の案内溝60,60が前後に位置するよう曲げ加工により形成されている。各案内溝60は、下方へ膨出した半円弧形状をなしており、該案内溝60,60に前スライド扉29および後スライド扉31のローラ58,58が臨んだ状態で両扉29,31を支持している。また、両スライド扉29,31の開閉時には、前記ローラ58,58が案内溝60,60上を転動することで該扉29,31がスライドして、前記開口部22bを開閉するよう構成される。
【0016】
図5に示すように、前記基部82の後端には、上方に向けて鉛直部84が折曲形成され、該鉛直部84の上端から後方へ向けて当接支持部86が略水平に延出するよう折曲形成されている。また、前記基部82の前端には、下方へ向けて前面部88が折曲成形されており、該前面部88の下端から後方へ向けて下方延出片90が略水平に延出するよう折曲形成されている。更に、この下方延出片90の後端には、上方へ向けて位置決め片92が折曲成形されている。なお、前記基部82における案内溝60,60より後方側には、リベット100の第2通孔94が、前記第1通孔74に対応して複数開設されている(図4参照)。また、前記縦方向補強材78およびフロントフレーム64をパネル本体62に取付けた際に、縦方向補強材78における逃し部80を構成する水平方向に延在する水平面部96と前記案内溝60,60の下面とが当接するよう構成される。
【0017】
前記フロントフレーム64の幅寸法は、図3(b)に示すように、前記パネル本体62に画成される空間Sの幅寸法(左右両側面部68,68間の長さ)と略一致しており、該フロントフレーム64をパネル本体62に取付けた際に、幅方向に隙間なく整合するよう構成される。また、図5(c)に示すように、フロントフレーム64の前面部88の前面から前記位置決め片92の後面までの距離をl1、前記縦方向補強材78の逃し部80における前後幅をl2とし、前面部88の前面から前記鉛直部84の後面までの距離をLとすると、これらの値は、L=l1+l2の関係を満たすよう設定されている。更に、前記パネル本体62におけるパネル部66の下面から前記水平部72aの下面までの距離をl3とした場合、このl3の値は、フロントフレーム64の基部82の上面から当接支持部86の上面までの距離と一致している。更にまた、前記案内溝60,60の下面から前記下方延出片90の下面までの距離をl4とした場合に、該l4は前記縦方向補強材78の前面に臨む縁部(前方縁部98)の上下寸法と一致するよう設定される。
【0018】
従って、前記フロントフレーム64をパネル本体62に取り付けた際に、前記水平部72aの下面が前記基部82の上面に当接すると共に、前記当接支持部86の上面が前記パネル部66の下面に当接するよう構成される。この状態において、前記パネル本体62の第1通孔74とフロントフレーム64の第2通孔94とが対応的に整合し、フロントフレーム64はパネル本体62に、両第1,第2通孔74,94に挿通したリベット100により仮に位置決め固定される。また、前記フロントフレーム64がパネル本体62に位置決めされたもとで、前記縦方向補強材78をパネル本体62に取付けると、縦方向補強材78の上縁部102が当接支持部86の下面に当接すると共に、前記逃し部80を構成する鉛直方向の鉛直面部104が前記鉛直部84の後面に当接するようになっている。
【0019】
すなわち、縦方向補強材78は、前記フロントフレーム64の当接支持部86を押圧した状態でパネル本体62に取付けられ、フロントフレーム64は、パネル本体62および縦方向補強材78により挟持された状態となる。更に、前記縦方向補強材78の水平面部96が前記案内溝60,60の形成位置に対応する基部82の下面に当接すると共に、縦方向補強材78の前方縁部98が前記位置決め片92の後面に当接することとなる。これより、フロントフレーム64の下方延出片90の下面と縦方向補強材78の下面とが同レベルで一致し、フロントフレーム64および縦方向補強材78によりボトムパネル18の下面(底面)が構成される。なお、前記フロントフレーム64およびパネル本体62は、リベット100により位置決めされた後、スポット溶接により強固に固定される。また、前記リベット100を両第1,第2通孔74,94に挿通させた際に、該リベット100の端部は、図5(c)に示すように、前記パネル部66、段部72およびフロントフレーム64で画成される領域Vに臨み、外部から視認されないよう構成される。更に、前記フロントフレーム64の前面部88の前面は、表面処理等が施されてボトムパネル18の前面側の仕上げ面を構成している。
【0020】
前記食器戸棚10の上部を構成するトップパネル16は、図2に示す如く、本体パネル32と、該本体パネル32の前部に取付けられる前面フレーム34とから構成される。本体パネル32は、幅方向に長い中空直方体状に形成され、その裏面32aには表面処理等の仕上げ加工が施されて、トップパネル16裏側の仕上げ面40の一部をなすよう設定されている。また、本体パネル32の前部には、前記前面フレーム34を取付けるためのブラケット36が、幅方向全体に亘って設けられている。
【0021】
前記前面フレーム34は、ステンレス鋼等の薄板材を側面視で略L字状に折曲成形したものであって、裏面50aに表面処理等の仕上げ加工が施されて仕上げ面に設定された平坦部50と、該平坦部50の前端から鉛直上方に延出し、同じく仕上げ加工が施されてトップパネル16の前方側の仕上げ面63を構成する上方前面部52とを備えている。そして、前記前面フレーム34の平坦部50の裏面50aおよび前記本体パネル32の裏面32aは同レベルで一致して、両裏面50a,32aによりトップパネル16裏側の仕上げ面40を構成している。
【0022】
前記本体22を構成する他のパネル12,14,20は、従来公知の戸棚に使用される各パネルと同一であって、所定厚みのステンレス鋼を材料とする薄板鋼板で構成される。そして、各パネル12,14,20は、互いに組付けられた後、例えば、固定手段としてのネジやリベット(図示せず)を用いて相互に連結固定される。また、前記仕切板24は、両サイドパネル12,14間に適宜の手段により架設されると共に、該仕切板24の後面に、前記パックパネル20がネジを介して連結固定されるようになっている。更に、前後のスライド扉29,31は、何れもステンレス鋼を材料とする鋼板により形成された中空パネルの内部に、発泡ウレタン等の発泡材(図示せず)を充填して構成されたものであって、必要な強度を確保すると共に消音性を向上するようにしてある。また、スライド扉29,31の表面には、フッ素樹脂コートが施され、手アカや汚れが付き難くしてある。なお、図1の符号71は、スライド扉29,31に設けられた把手を示している。
【0023】
(実施例の作用)
次に、前述した実施例に係る食器戸棚10の作用について説明する。前記本体22を構成するサイドパネル12,14、トップパネル16およびボトムパネル18は、夫々別に製作された後、バックパネル20と共に組立てられる。また、前記ボトムパネル18については、パネル本体62およびフロントフレーム64が別体で成形されており、予め両部材を取付ける必要がある。すなわち、図5(a)に示すように、前記第2通孔94が第1通孔74に一致するようフロントフレーム64の当接支持部86をトップパネル16の裏側に臨ませる。すると、前記当接支持部86の上面がパネル部66の下面に当接した状態となる。この状態のまま、図5(b)に示す如く、前記リベット100を両第1,第2通孔74,94に挿通させて、フロントフレーム64およびパネル本体62を仮固定し、スポット溶接にて強固に固定する。前記リベット100の端部は、パネル部66、段部72およびフロントフレーム64で画成される領域Vに臨むので、外部から視認されない。なお、前記横方向補強材76は、パネル本体62における空間Sの前後方向略中央位置にスポット溶接にて予め取付けられている。
【0024】
次に、一対の縦方向補強材78,78をパネル本体62の空間Sにおける両側に取付ける。すなわち、縦方向補強材78の前方縁部98をフロントフレーム64の位置決め片92の後面に当接させると共に、水平面部96を前記案内溝60,60に対応する基部82の下面に当接させる。すると、図5(c)に示すように、縦方向補強材78の鉛直面部104がフロントフレーム64の鉛直部84の後面に当接したもとで上縁部102が前記当接支持部86の下面に当接し、該当接支持部86は、縦方向補強材78およびパネル部66に挟持された状態となる。更に、前記下方延出片90と縦方向補強材78の下面とが同レベルで一致し、ボトムパネル18の下面が構成される。
【0025】
すなわち、フロントフレーム64は、パネル本体62に取付けられた後、縦方向補強材78により下方から当接状態で固定され、これらの部材は確実に整合して組み付けられる。しかも、前記フロントフレーム64の当接支持部86は、パネル本体62の下面を支持した状態で幅方向に延在するので、フロントフレーム64自体がボトムパネル18の補強材としての機能を発揮する。従って、前述した従来例の図6に示す如く、幅方向に延在する補強材56をボトムパネル18の裏側に複数設置する必要はなく、図3(b)に示す如く、前後方向の中央に横方向補強材76を1つ設けるだけでボトムパネル18の剛性を十分確保し得る。なお、フロントフレーム64の前面部88における前面側は仕上げ加工が施されて、ボトムパネル18前面の仕上げ面を構成している。
【0026】
なお、前記トップパネル16についても、ボトムパネル18と同様に、本体パネル32および前面フレーム34が別体で成形されているので、予め両者を固定する。図2に示すように、前記平坦部50の裏面50aと前記本体パネル32の裏面32aとが同レベルで一致して、トップパネル16裏側が仕上げ面40として設定される。
【0027】
次いで、各パネル12,14,16,18,20を相互に組付け、ネジやリベットにより連結固定することで食器戸棚10が完成する。ここで、前記スライド扉29,31の一方を開放させた場合、食器戸棚10の高さ寸法が人間よりも大きいと、前記開口部22aを介してトップパネル16の裏側が視認される。しかるに実施例に係る食器戸棚10にあっては、トップパネル16の裏面が仕上げ面40に設定されているので、開口部22aを介してトップパネル16の裏面が見えたとしても見栄えは良く、食器戸棚10の商品価値が損なわれることはない。また、前記トップパネル16は、本体パネル32の前部に前面フレーム34を固定して構成されるため、該前面フレーム34によりトップパネル16の剛性は確保される。更に、前面フレーム34の上方前面部52がトップパネル16の前面側の仕上げ面63を構成するようにしたので、食器戸棚10の前面に化粧板等を別途設ける必要がなく、部品点数の増加を回避し得る。
【0028】
以上に説明したように、実施例に係る食器戸棚10は、ボトムパネル18をフロントフレーム64およびパネル本体62の分割構造としたので、フロントフレーム64の取扱いが容易となって案内溝60,60の加工性を向上することができる。すなわち、案内溝60,60を精度良く加工することが可能となり、また、仮に案内溝60,60の寸法に許容不能な誤差が生じたとしても、ボトムパネル18全体を廃棄する必要はなく、フロントフレーム64のみを作り直せば足りるので、歩留まりを良好にすることができる。また、食器戸棚10の奥行きや高さ寸法が相違しても、パネル本体62の幅寸法がフロントフレーム64と一致していれば、同規格のフロントフレーム64を共通して利用することができ、製品コストを低廉にし得る。更に、フロントフレーム64をパネル本体62に取付けた際に、前記当接支持部86がフロントフレーム64の下面に幅方向に延在するよう当接するので、フロントフレーム64をボトムパネル18の補強材として機能させることができる。従って、従来のボトムパネル18に比べて補強材の設置数を少なくでき、製品コストを低廉にし得る。
【0029】
なお、実施例では、両スライド扉29,31を案内・支持する案内部として、凹状の案内溝60,60を採用し、ローラ58が案内溝60を転動することで両扉29,31がスイラドする構成とされていた。しかしながら、例えば、スライド扉にローラ58を設けずに、該スライド扉の下縁部が案内溝60を摺動する構成としてもよい。また、各案内溝60にレールを設けて、該レール上をスライド扉がスライドする構成としてもよい。更に、本発明に係る案内部としては、スライド扉を案内・支持し得る構成であれば、必ずしも、実施例の如き凹状の案内溝60に限定される訳ではなく、例えば、案内部を凸状にすると共に、扉の下縁部を凹状にして、両部材が係合状態で摺動する構成としてもよい。
【0030】
また、実施例では、前スライド扉29および後スライド扉31の2枚の扉で上下の各開口部22a,22bを開閉する構成としたが、各開口部22a,22bを1枚のスライド扉で開閉する構成としてもよい。この場合、フロントフレーム64には、前記案内溝60が1つだけ形成される。更に、実施例では、収納室26を上下に2つ設けた構成としたが、収納室26は1つであってもよい。更にまた、実施例では、フロントフレーム64およびパネル本体62を、リベット100およびスポット溶接を組み合わせて固定したが、ネジやボルト等、他の固定手段を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例に係る食器戸棚を示す正面図である。
【図2】実施例に係る食器戸棚を示す縦断側面図である。
【図3】実施例に係る食器戸棚に採用されたボトムパネルを示す図であって、(a)はボトムパネルの平面図を示し、(b)はボトムパネルの底面図を示す。
【図4】実施例に係る食器戸棚に採用されたボトムパネルを裏側から見た斜視図である。
【図5】ボトムパネルを組み付ける様子を示した概略説明図であって、(a)はパネル本体にフロントフレームを取付ける状態を示し、(b)はパネル本体にフロントフレームをリベットにより位置決めする様子を示し、(c)はパネル本体、フロントフレームおよび縦方向補強材が組み付けられた状態を示す。
【図6】従来のボトムパネルを示す底面図である。
【符号の説明】
【0032】
18 ボトムパネル,22 本体,22a,22b 開口部,26 収納室
29 前スライド扉(扉),31 後スライド扉(扉),60 案内溝(案内部)
62 パネル本体,64 フロントフレーム,86 当接支持部
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成18年9月12日(2006.9.12)
【代理人】 【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾


【公開番号】 特開2008−67774(P2008−67774A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−247070(P2006−247070)