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【発明の名称】 シンクキャビネットにおける収納部材の取付構造
【発明者】 【氏名】土井 隆義

【要約】 【課題】シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に収納部材を容易に取付可能な構造を提供する。

【構成】収納物を収納する左右に延びる収納ポケット40において、収納ポケット本体41の後面部41bの左右両端部に後方になるほど斜め上方に延びる上下のフック部42a,42bを有するフック部材42を備える。そして、キャビネット本体2のシンク前方の左側側板11及び中仕切板の対向面に、後方になるほど斜め上方に延びる溝部52aと傾斜面部52bとを有し、収納ポケット40の上側フック部42aが溝部52aに挿入された状態で収納ポケット40を支持する支持具50を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に、左右に延びて収納物を収納する収納部材を取り付ける取付構造であって、
前記収納部材は、少なくとも収納物を支持する受け面と背面とを有し、前記受け面上方が前方に開口すると共に、前記背面の左右両端部に後方に延びるフック部が設けられ、かつ、
前記本体のシンク前方の左右両内面に、後方に延びる溝部を有し、前記収納部材のフック部が該溝部に挿入された状態で該収納部材を支持する支持具が備えられていることを特徴とするシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造。
【請求項2】
前記請求項1に記載のシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造において、
前記収納部材のフック部は、後方になるほど斜め上方に延びると共に貫通孔を有し、
前記支持具は、後方になるほど斜め上方に延びる溝部と前記貫通孔に出没可能なロック部材とを有しており、
前記フック部が前記溝部に斜め下方から挿入された状態で該フック部の貫通孔に前記ロック部材が進出することにより前記収納部材は前記支持具に支持されることを特徴とするシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造。
【請求項3】
前記請求項1または請求項2に記載のシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造において、
前記収納部材の上面の左右両端部に凹部が設けられており、かつ、
前記本体の左右両内面に、前記収納部材の取付時に前記凹部に係合する係合部材が突設されていることを特徴とするシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造。
【請求項4】
前記請求項1に記載のシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造において、
前記収納部材のフック部は、後方になるほど斜め下方に延び、
前記支持具は、後方になるほど斜め下方に延びる溝部を有しており、
前記フック部が前記溝部に斜め上方から挿入されることにより前記収納部材は前記支持具に支持されることを特徴とするシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造。
【請求項5】
前記請求項1から請求項4のいずれかに記載のシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造において、
前記本体内には、引き出しが引出自在に備えられており、
該引き出しが前記本体内に押し込まれた状態で、前記収納部材の開口は、該引き出しの前板で覆われることを特徴とするシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンのシンクキャビネットにおける収納部材の取付構造に関し、キッチン家具の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、キッチンに設置されるシンクが備え付けられたキャビネットにおいて、本体内のシンク前方の狭い空間を収納空間として有効利用することが考えられている。例えば特許文献1及び特許文献2には、シンク前方に下端部を支点に前方に回転する蓋状部材を設けて、シンク前方に収納空間を形成する技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献3には、図8に示すように、シンクキャビネットAにおける本体A′内のシンクB前方かつ扉Cの後方に、収納空間Sを有し、本体A′に支持されて左右両側の支軸D′(一方のみ図示)を支点に矢印x方向に回転する収納部材Dを取り付ける構造が開示されている。
【0004】
そして、特許文献4には、図9に示すように、シンクキャビネットEにおける本体E′内のシンクF前方に、収納空間Sを有し、本体E′に支持されて下端部左右両側の支軸G′(一方のみ図示)を支点に上端部が矢印x方向に回転する箱状の収納部材Gを取り付ける構造が開示されている。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3070747号公報
【特許文献2】特開2004−229699号公報
【特許文献3】実開昭56−73337号公報
【特許文献4】実開平6−34071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記シンクキャビネットA,Eでは、いずれも収納部材D,Gを本体A′,E′に回転可能に固定した構成であるので、例えば工場出荷時にこれら収納部材D,Gを本体A′,E′に取り付けておくと、これら収納部材D,Gが運搬中に破損した場合、施工現場における取付作業は容易ではないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に収納部材を容易に取付可能な構造の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】
まず、請求項1に記載の発明は、シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に、左右に延びて収納物を収納する収納部材を取り付ける取付構造であって、前記収納部材は、少なくとも収納物を支持する受け面と背面とを有し、前記受け面上方が前方に開口すると共に、前記背面の左右両端部に後方に延びるフック部が設けられ、かつ、前記本体のシンク前方の左右両内面に、後方に延びる溝部を有し、前記収納部材のフック部が該溝部に挿入された状態で該収納部材を支持する支持具が備えられていることを特徴とする。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の取付構造において、前記収納部材のフック部は、後方になるほど斜め上方に延びると共に貫通孔を有し、前記支持具は、後方になるほど斜め上方に延びる溝部と前記貫通孔に出没可能なロック部材とを有しており、前記フック部が前記溝部に斜め下方から挿入された状態で該フック部の貫通孔に前記ロック部材が進出することにより前記収納部材は前記支持具に支持されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の取付構造において、前記収納部材の上面の左右両端部に凹部が設けられており、かつ、前記本体の左右両内面に、前記収納部材の取付時に前記凹部に係合する係合部材が突設されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の取付構造において、前記収納部材のフック部は、後方になるほど斜め下方に延び、前記支持具は、後方になるほど斜め下方に延びる溝部を有しており、前記フック部が前記溝部に斜め上方から挿入されることにより前記収納部材は前記支持具に支持されることを特徴とする。
【0013】
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の取付構造において、前記本体内には、引き出しが引出自在に備えられており、該引き出しが前記本体内に押し込まれた状態で、前記収納部材の開口は、該引き出しの前板で覆われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
まず、請求項1に記載の発明によれば、ポケット状に形成された収納部材のフック部を支持具の溝部に挿入することにより、シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に収納部材を容易に取付可能となる。したがって、例えば施工現場において収納部材を本体に取り付ける場合にも、手間が掛からない。
【0015】
次に、請求項2に記載の発明によれば、収納部材のフック部を支持具の溝部に斜め下方から挿入した状態において、フック部の貫通孔とこの貫通孔に進出するロック部材との係合を介し、収納部材は抜け落ちることなくしっかりと支持具に支持される。
【0016】
さらに、収納部材のフック部を支持具の溝部に斜め下方から挿入する方式であるので、本体上方に天板が固定されている場合であっても、この天板は取付作業の邪魔にならない。したがって、収納部材の取付時にわざわざ天板を取り外す必要はない。しかも、収納部材の上面と天板との間に余計なクリアランスを設けることなく取付可能となる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、収納部材のフック部を支持具の溝部に挿入するとき、収納部材上面の凹部と本体側の係合部材とを係合させて収納部材をガイドすることができる。したがって、収納部材を位置決めすることができ、取付作業が一層容易になる。特に扱い難い幅広の収納部材の場合に好適である。
【0018】
一方、請求項4に記載の発明によれば、収納部材のフック部を支持具の溝部に斜め上方から挿入する方式であるので、簡素な構成でありながら、挿入後は収納部材は抜け落ちることなく自重によりしっかりと支持具に支持される。
【0019】
そして、請求項5に記載の発明によれば、引き出しを引き出すとキャビネット本体前面は広く開放されるので、収納部材の取付作業は一層容易になる。一方、引き出しを本体内に押し込んだ状態で収納部材の開口は引き出しの前板で覆われるので、収納部材や収納物の露出を極力抑えることができ、見栄えがよく、外観的に一体感を備えたシンクキャビネットが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るシンクキャビネット1は、上面及び前面が開放された本体2を有し、この本体2の上面をワークトップ3で覆うようになっている。そして、ワークトップ3にはシンク3′が設けられており、このシンク3′には、図示しない排水管が接続されている。
【0022】
キャビネット本体2は、左右一対の側板11,11と、その間で右側側板11寄りに配置された中仕切板12と、左右側板11,11の後端部間に架設された背板13と、同じく下端部間に架設された前後一対の底桟14,14と、同じく下部後方の切欠部11′,11′(一方のみ図示)近傍間に架設された後桟15とを有している。そして、本体2内の中仕切板12を境にして左右に、上段及び下段引き出し16,17,18,19がレール機構20…20を介して矢印a方向に引出自在に収納されている。
【0023】
左側の引き出し16,17について説明すると、まず、上段引き出し16は、引き出し側レール部材を兼ねる左右一対の側壁21,21(一方のみ図示)と、側壁21,21の下端部間に架設された底板22と、同じく前端部間に架設された前板23と、同じく後端部間に架設された背板24とを有し、前板23と背板24との間に左右一対の棒状部材25,25(一方のみ図示)が架設されている。そして、前板23の上部に取っ手26が取り付けられている。
【0024】
また、下段引き出し17は、引き出し側レール部材を兼ねる左右一対の側壁31,31(一方のみ図示)と、側壁31,31の下端部間に架設された底板32と、同じく前端部間に上下に分割して架設された前板33a,33bと、同じく後端部間に架設された背板34とを有し、上側前板33aと背板34との間に左右一対の棒状部材35,35(一方のみ図示)が架設されている。その場合、下側前板33bは蹴込み部に位置し、上側前板33aに対して若干後退して設けられている。
【0025】
なお、右側の上段及び下段引き出し18,19は、幅寸法を除いて前述した左側の上段及び下段引き出し16,17と略同様の構成であるので、説明を省略する。
【0026】
そして、キャビネット本体2における中仕切板12より左側部分に、収納物を収納する幅広の収納ポケット40が、本体2のシンク3′前方の左右両内面つまり左側側板11及び中仕切板12の対向面に固定された一対の支持具50,50に支持されて取り付けられている。
【0027】
図3に示すように、収納ポケット40の本体41は、長尺の押出樹脂成形品を所定長さに切断したものであり、下方の底部41aと、上方の頭部41bと、底部41aから起立する前方の前面部41cと、底部41aと頭部41bとを後方で連結する後面部41dとを有している。そして、底部41aと前面部41cと後面部41d下部とによる収納物の下端部を受ける受け面部41′と、この受け面部41′上方の前方開口41″と、収納物を収納する収納空間Sとが形成されている。この場合、収納空間Sに、例えばゴミ袋、レジ袋、三角コーナ、鍋つかみ、鍋敷き、ふきん等、比較的薄手の収納物を収納することができる。
【0028】
さらに、頭部41bには、凹部41b′が、また、底部41a及び頭部41bには、左右に貫通する符号を省略した空洞が設けられている。そして、取付状態において、頭部41b上端は、ワークトップ3で覆われるキャビネット本体2上面に略面一とされ、頭部41b前面及び前面部41cは、キャビネット本体2前面に略面一とされている。
【0029】
また、後面部41dの左右両端部の比較的下部には、それぞれ金属製のフック部材42,42(一方のみ図示)がネジ43…43で固定されている。このフック部材42は、後方になるほど斜め上方に延びる上下のフック部42a,42bを有しており、上側フック部42aには、貫通孔42a′が設けられている。
【0030】
また、収納ポケット本体41の前方開口41″は、上側引き出し16の上下に延びて収納ポケット本体41の頭部41b下部に達する前板23で覆われるように構成されている。さらに、収納ポケット本体41の頭部41b下部やキャビネット本体2の側板11の前方端面等の箇所に、樹脂製の防虫パッキン44,44が両面粘着テープ等の適宜の手段により貼付されている。
【0031】
一方、一対の支持具50,50は金属製であり、左側側板11内面の上部箇所に固定された支持具50は、側板11に固定するための取付部材51と、前記収納ポケット40に対面する本体52とを有している。また、取付部材51は、ネジ53,53で側板11に固定され、取付部材51と本体52とは、別なるネジ54で一体化されている。なお、中仕切板12に固定された支持具50についても事情は同様であるので、説明を省略する。
【0032】
支持具本体52は、上部に前記フック部材42の上側フック部42aを挿入可能に、後方になるほど斜め上方に延びる溝部52aと、下端部に同じく下側フック部42bに上方から係合可能に、後方になるほど斜め上方に傾斜する係合面部52bとを有している。
【0033】
また、支持具本体52は、下端部を支点に矢印b,b′方向に揺動する概ね上下に延びるレバー部52cを内装しており、このレバー部52cの略中間部には、前記上側フック部42aの貫通孔42a′に出没可能なロック部52c′が突設されている。その場合、レバー部52c上部は、支持具本体52内に備えられた図示しない板バネにより常時矢印b′方向に付勢されている。
【0034】
したがって、レバー部52cを板バネの付勢力に抗して矢印b方向に操作すれば、拡大断面図にて二点鎖線で示すようにロック部52c′を上側フック部42aの貫通孔42a′から退避させ、収納ポケット40と支持具50とのロック状態を解除することができ、一方、レバー部52cを板バネの付勢力にしたがって矢印b′方向に戻せば、同じく拡大断面図にて実線で示すようにロック部52c′を上側フック部42aの貫通孔42a′に進出させ、収納ポケット40と支持具50とをロック状態にすることができる。
【0035】
また、左側側板11内面の上部箇所に、いずれも円柱状の上方の第1係合部材61と下方の第2係合部材62とが突設されている。第1係合部材61は、取付状態の収納ポケット40における凹部41b′に嵌り込む位置関係で、一方、第2係合部材62は、同じく収納ポケット40における後面部41dの上部に背後から当接する位置関係で設けられている。なお、中仕切板12にも第1係合部材61と第2係合部材62とが突設されているが、事情は同様であるので、説明を省略する。
【0036】
そして、図1及び図3に示すように、収納ポケット40の頭部41b直下の左右両端部及び中間部に、それぞれ箱状に組み付けられた固定具70…70が固定されており、隣接する一対の固定具70,70間に、それぞれ後面部41dとの間に収納物の上部を挟み付けて保持する押えバー80が取り付けられている。
【0037】
ここで、シンクキャビネット1における収納ポケット40の取付手順の一例について説明する。
【0038】
まず、図4に示すように、上側引き出し16を引き出してキャビネット本体2前面を広く開放した上で、収納ポケット40を若干後傾させた状態で、ワークトップ3が設けられている場合にはこれを避けつつ白矢印方向に移動させて、収納ポケット本体41の頭部41bに設けられた凹部41b′に、側板11内面に突設された第1係合部材61を位置させると共に、フック部材42を側板11内面に固定された支持具50に接近させる。なお、説明を省略するが、中仕切板12側においても事情は同じである。
【0039】
次いで、図5に示すように、ワークトップ3との干渉を避けつつ凹部41b′に第1係合部材61を位置させた状態で収納ポケット40を白矢印方向に移動させて支持具50にさらに接近させて、フック部材42の上側フック部42aを支持具本体52の溝部52aに挿入する。すると、突入する上側フック部42aによりロック部52c′は板バネの付勢力に抗して溝部52aから退避させられる(図3における拡大断面図参照)。同時に、レバー部52cは矢印b方向に揺動する。その場合、上側フック部42aの突入によりロック部52c′が貫通孔42a′から退避し難い場合には、レバー部52cを矢印b方向に操作すればよい。なお、説明を省略するが、中仕切板12側においても事情は同じである。
【0040】
さらに収納ポケット40を白矢印方向に移動させると、下側フック部42bが支持具本体52の係合面部52bに沿って係合すると共に、板バネの付勢力にしたがって支持具本体52のロック部52c′がフック部材42の上側フック部42aの貫通孔42a′に進出するようになる。そして、収納ポケット本体41の後面部41dと第2係合部材62とが当接するようになり、図3に示した状態が実現されて取り付けが完了する。
【0041】
すなわち、図3に示したように、支持具50に取付状態の収納ポケット40は、フック部材42と支持具本体52との係合、凹部41b′と第1係合部材61との係合、及び後面部41dと第2係合部材62との係合を介し、安定した取付構造が実現される。そして、第1及び第2係合部材61,62は、上側引き出し16がキャビネット本体2内に押し込まれたとき、防虫パッキン44を介して押圧される収納ポケット本体41上部をしっかりと支持することになる。
【0042】
なお、取付後、収納ポケット40を取り外す必要がある場合には、左右両端部の支持具50,50のレバー部52c,52cを図3に示すように矢印b方向に操作すれば、上側フック部42aの貫通孔42a′からロック部52c′が二点鎖線で示すように退避することになる。この状態で斜め下方に移動させることにより、収納ポケット40を支持具50ひいてはキャビネット本体2から取り外すことは可能である。
【0043】
以上のように構成したことにより、図3に示したように、収納ポケット40の上側フック部42aを支持具50の溝部52aに挿入すれば、シンクキャビネット1における本体2内のシンク3′前方に収納ポケット40を容易に取付可能となる。したがって、例えば施工現場において収納ポケット40をキャビネット本体2に取り付ける場合にも、手間が掛からない。
【0044】
また、収納ポケット40の上側フック部42aを支持具50の溝部52aに斜め下方から挿入した状態において、上側フック部42aの貫通孔42a′とこの貫通孔42a′に進出するロック部52c′との係合を介し、収納ポケット40は抜け落ちることなくしっかりと支持具50に支持される。
【0045】
さらに、収納ポケット40の上側フック部42aを支持具50の溝部52aに斜め下方から挿入する方式であるので、キャビネット本体2上方にワークトップ3が固定されている場合であっても、図4及び図5に示したように、収納ポケット40の頭部41bはキャビネット本体2上面から突出しなく、ワークトップ3は取付作業の邪魔にならない。したがって、収納ポケット40の取付時にわざわざワークトップ3を取り外す必要はない。しかも、収納ポケット40の上面つまり頭部41bとワークトップ3との間に余計なクリアランスを設けることなく取付可能となる。
【0046】
また、図4及び図5に示したように、収納ポケット40の上側フック部42aを支持具50の溝部52bに挿入するとき、収納ポケット40上面つまり頭部41bの凹部41b′とキャビネット本体2側の第1係合部材61とを係合させて収納ポケット40をガイドさせることができる。したがって、収納ポケット40を位置決めすることができ、取付作業が一層容易になる。特に扱い難い幅広の収納ポケット40の場合に好適である。
【0047】
そして、図4及び図5に示したように、上側引き出し16を引き出すとキャビネット本体2前面は広く開放されるので、収納ポケット40を支持具50に取り付けるのが一層容易になる。一方、図3に示したように、上側引き出し16をキャビネット本体2内に押し込んだ状態で収納ポケット40の開口41″は上側引き出し16の前板23で覆われるので、収納ポケット40や収納物の露出を極力抑えることができ、見栄えがよく、外観的に一体感を備えたシンクキャビネット1が実現される。
【0048】
次に、他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態におけると同様あるいは類似の構成要素については、混乱を招かない限り同じ符号を用いることにする。
【0049】
図6に示すように、この場合の収納ポケット140の本体141は、下方の底部141aと、上方の頭部141bと、底部141aから起立する前方の前面部141cと、底部141aと頭部141bとを後方で連結する後面部141dとを有し、受け面部141′と前方開口141″と収納空間Sとが形成されている。
【0050】
また、後面部141dの左右両端部には、それぞれ金属製のフック部材142,142(一方のみ図示)が固定されている。このフック部材142は、後方になるほど斜め下方に延びる上下のフック部142a,142bを有している。
【0051】
また、前記左右一対のフック部材142,142に対応する左右一対の支持具150,150(一方のみ図示)は、キャビネット本体2内面つまり左側側板11及び中仕切板12の対向面の上部箇所に固定されており、一例として左側側板11側について説明すると、左側側板11に固定するための取付部材151と、前記収納ポケット140に対面する本体152とを有している。
【0052】
そして、支持具本体152は、フック部材142の上側及び下側フック部142a,142bを挿入可能に、後方になるほど斜め下方に延びる上下の溝部152a,152bを有している。
【0053】
ここで、前記収納ポケット140の取付手順の一例について説明する。この場合、キャビネット本体2上方には、ワークトップ3は設けられていないものとする。
【0054】
すなわち、図7に示すように、上側引き出し16を引き出してキャビネット本体2前面を広く開放した上で、収納ポケット140を上方から白矢印方向に移動させて、収納ポケット本体141の後面部141dに固定されたフック部材142の上下のフック部142a,142bを、キャビネット本体2の左側側板11内面に固定された支持具150の本体152の溝部152a,152bに斜め上方から挿入する。なお、説明を省略するが、中仕切板12側においても同様である。その結果、図6に示した状態が実現されて取り付けが完了する。
【0055】
以上のように構成したことにより、収納ポケット140の上下のフック部142a,142bを支持具150の上下の溝部152a,152bに挿入すれば、前記実施の形態におけると同様に、シンクキャビネット1における本体2内のシンク3′前方に収納ポケット140を容易に取付可能となる。したがって、例えば施工現場において収納ポケット140をキャビネット本体2に取り付ける場合にも、手間が掛からない。
【0056】
そして、収納ポケット140の上下のフック部142a,142bを支持具150の上下の溝部152a,152bに斜め上方から挿入する方式であるので、簡素な構成でありながら、挿入後は収納ポケット140は抜け落ちることなく自重によりしっかりと支持具150に支持される。
【0057】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、シンクキャビネットにおける本体内のシンク前方に収納部材を容易に取付可能な構造が提供される。すなわち、本発明は、キッチン家具の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態に係るシンクキャビネットの一部を破断した正面図である。
【図2】図1のII−II線による拡大断面図である。
【図3】収納ポケットの取付構造を示す断面図である。
【図4】収納ポケットの取付手順の一例を説明するための図3に相当する断面図である。
【図5】同じく図3に相当する断面図である。
【図6】他の実施の形態に係る収納ポケットの取付構造を示す断面図である。
【図7】同じく収納ポケットの取付手順の一例を説明するための図6に相当する断面図である。
【図8】従来の収納部材の取付構造を示す断面図である。
【図9】従来の別なる収納部材の取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 シンクキャビネット
2 キャビネット本体(本体)
3′ シンク
16 上側引き出し(引き出し)
23 前板
40,140 収納ポケット(収納部材)
41′,141′ 受け面部(受け面)
41″,141″ 前方開口
41b′ 凹部
41d 後面部(背面)
42a,142a 上側フック部(フック部)
42a′ 貫通孔
50,150 支持具
52a,152a 溝部
52c′ ロック部(ロック部材)
61 第1係合部材(係合部材)
【出願人】 【識別番号】000000413
【氏名又は名称】永大産業株式会社
【出願日】 平成18年8月28日(2006.8.28)
【代理人】 【識別番号】100083013
【弁理士】
【氏名又は名称】福岡 正明


【公開番号】 特開2008−49004(P2008−49004A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−230029(P2006−230029)