| 【発明の名称】 |
収納装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】木下 敬介
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| 【要約】 |
【課題】収納部の壁部自体に、内面の堅牢性、壁部の内部への湿気の浸入防止機能、断熱性を付与して、収納部内の温度上昇の影響が最外層や外部に伝わらないようにできると共に、最外層は可燃材料で構成しても問題がなくて壁部を安価な構成で形成できる。従来のように隙間を介して別体の保温材を設ける必要がなくて、収納部内の有効利用スペースが広くなる。
【構成】少なくとも一面が開口部1となり且つその他の面が閉じられた収納部2の上記開口部1に開閉自在に扉6を設ける。収納部2の壁部9内にコンセント27を設ける。収納部2の壁部9を、内面側から、鋼板よりなる表面層10、断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11、可燃材料で形成した最外層12により構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも一面が開口部となり且つその他の面が閉じられた収納部の上記開口部に開閉自在に扉を設けると共に、収納部の壁部内にコンセントを設け、収納部の壁部を、内面側から、鋼板よりなる表面層、断熱性を有する不燃材料で形成した中間層、可燃材料で形成した最外層により構成してあることを特徴とする収納装置。 【請求項2】 収納部内の温度を検知するための温度検知手段を設け、扉が閉の状態で温度検知手段により所定温度以上の温度を検知した際にコンセントからの電力供給を遮断するように制御する制御部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の収納装置。 【請求項3】 収納部に扉の閉もしくは開を検知する開閉検知手段を設け、扉の開状態にあっては、温度検知手段がコンセントからの電源供給を遮断する異常温度を検知してもコンセントからの電力供給の遮断を行わないように制御する制御部を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の収納装置。 【請求項4】 収納部に、収納部内を換気するための給排気送風装置を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の収納装置。 【請求項5】 温度検知手段により、収納部内の温度がある特定温度を検知した場合、給排気送風装置を運転ずることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の収納装置。 【請求項6】 前面を開放した単一のキャビネットに形成した請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の収納装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、収納部内に収納する電気器具に電力を供給するためのコンセントを備えた収納装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来から開口部を開閉自在とする扉を有する収納部にコンセントを設け、収納部内に収納した電気器具に電力を供給するようにした収納装置がある。このような扉を有する収納装置として例えば特許文献1が知られている。 【0003】 この特許文献1に示された収納装置は、収納部内に炊飯器を収納した状態で炊飯、保温ができるようにしたもので、収納部に炊飯器への電力を供給するためのコンセントを設け、更に、給排気送風装置を設けてあり、炊飯器で炊飯する時に自動的に給排気送風装置を運転し、更に、炊飯が終了した後の保温時に一定時間給排気送風装置を運転して水蒸気を排気するようになっている。 【0004】 そして、収納部の壁部の内側に外気と連通する隙間を介して断熱効果の高い保温材を配置し、隙間の空気を保温材に設けた孔から収納部内に流入させて炊飯器の水蒸気が収納部内にこもることなく給排気送風装置のフード側に流出するようにしている。 【0005】 上記のような従来例にあっては、壁部の内側に隙間を介して断熱性を有する保温材を設けることで収納部内の温度が上昇しても収納部の壁部に熱が伝わらないようにするものであり、収納部の壁部の内側に隙間を介して別体の保温材を設ける必要があり、このため部材点数が増すだけでなく、収納部内の有効利用スペースが小さくなるという問題がある。 【0006】 また、従来にあっては、収納部の壁部の内側に隙間を介して別体の保温材を設けるものであって、断熱性は考慮してあるが、炊飯器のような水蒸気を発生する電気器具を収納部内に収納した場合における水蒸気対策については、給排気送風装置による水蒸気の排気という対策のみで、収納部の内部における保温材や壁部に対する湿気対策については考慮が払われていない。また、電気器具の故障等により異常昇温した際の収納部の壁部の難燃化にも考慮が払われていない。 【0007】 また、上記従来例においては、炊飯器や給排気送風装置の故障等により収納部内が異常温度になっても、炊飯器に電力が供給され続けるため、この点でも安全上好ましいものではない。 【0008】 そこで、本発明者は本発明に至る過程で収納部内部の温度を検知する温度検知手段を設け、温度検知手段で異常温度を検知した場合にはコンセントからの電力供給を遮断するように制御することを考えた。これにより異常温度となっても安全を確保することができるが、例えば、炊飯が終了して保温状態となった時点で、扉を開いて炊飯器の蓋を開けるという通常の使用を行った場合、大量の高温の水蒸気が発生するため、温度検知手段によりこの場合の高温を異常温度であると検知してコンセントからの電力供給を遮断し、炊飯器の保温ができなくなるという問題が新たに発生することが判明した。 【0009】 これは、収納部内に収納する電気器具が炊飯器だけにかぎらず、湯沸し用電気ポットやコーヒーメーカ等の水蒸気や熱気の出る電気器具を収納する場合も同様の問題が発生する。 【特許文献1】実公平7−22105号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、内部に電気器具を収納して電気器具に通電して使用できる収納装置において、簡単な層構成で、収納部の壁部自体に、内面の堅牢性、壁部の内部への湿気の浸入防止機能、断熱性を付与して、収納部内の温度上昇の影響が最外層や外部に伝わらないようにできると共に、最外層を可燃材料で構成しても問題がなくて壁部を安価な構成で形成でき、しかも、従来のように隙間を介して別体の保温材を設ける必要がなくて、収納部内の有効利用スペースが広くなり、また、扉を閉じている状態で収納部内に収納した電気器具を使用している時に異常温度になると、自動的にコンセントからの電力供給を遮断して安全性を確保でき、また、蓋を開いている場合に誤検知してコンセントからの電力供給を誤って遮断することがない収納装置を提供することを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記課題を解決するために本発明に係る収納装置は、少なくとも一面が開口部1となり且つその他の面が閉じられた収納部2の上記開口部1に開閉自在に扉6を設けると共に、収納部2の壁部9内にコンセント27を設け、収納部2の壁部9を、内面側から、鋼板よりなる表面層10、断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11、可燃材料で形成した最外層12により構成してあることを特徴とするものである。 【0012】 このような構成とすることで、収納部2内に電気器具7を収納してコンセント27から電気器具7に電力供給を行うといった使用ができる収納装置において、収納部2の壁部9の表面層10が鋼板よりなるので、鋼板により堅牢性を有し、また、炊飯器、湯沸し用電気ポット、コーヒーメーカ等の水蒸気や熱気の出る電気器具7を収納部2内で使用した場合、表面層10が鋼板であるため、収納部2内の湿気が中間層11や最外層12側に浸入するのを防止でき、湿気の浸透による中間層11の断熱性能の低下や、可燃材料で形成した最外層12の湿気による腐食等が防止でき、特に、表面層10としてステンレス材を使用すると、湿気による錆等が防止でき、清潔性とデザイン性に優れたものとなる。また、電気器具7の発熱により収納部2内の温度が上昇しても断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11により断熱して最外層12や外部に高温の熱が伝わらないものであり、また、中間層11は不燃材で形成してあるので、電気器具7の故障等により収納部2内が異常高温になっても、鋼板よりなる表面層10、中間層11がいずれも不燃性を有しているので発煙発火することがなく、また、上記のように断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11で断熱するので、最外層12が可燃材料であるにもかかわらず最外層12が発煙発火する温度に達することがない。また、最外層12が可燃材料で形成してあることで、壁部9を安価に形成することができる。上記のように、収納部2の壁部9自体に内面の堅牢性、断熱性、耐発煙発火性、湿気による断熱性の低下や最外層の腐食防止機能を持たせ且つ安価な層構成とできるので、従来のように隙間を介して別体の保温材を設けるものに比べ、部材点数が少なく、収納部2内の有効利用スペースが広くなる。 【0013】 また、収納部2内の温度を検知するための温度検知手段31を設け、扉6が閉の状態で温度検知手段31により所定温度以上の温度を検知した際にコンセント27からの電力供給を遮断するように制御する制御部33を設けることが好ましい。 【0014】 このような構成とすることで、収納部2内に収納した電気器具7にコンセント27から電力を供給して電気器具7の通電使用をしている際に、収納部2内の温度が上昇して所定温度になると、コンセント27からの電力供給が停止され、安全性を確保するようになっている。 【0015】 また、収納部2に扉6の閉もしくは開を検知する開閉検知手段32を設け、扉6の開状態にあっては、温度検知手段31がコンセント27からの電源供給を遮断する異常温度を検知してもコンセント27からの電力供給の遮断を行わないように制御する制御部33を設けることが好ましい。 【0016】 このような構成とすることで、扉6を開いている状態で、電気器具7(例えば炊飯器、湯沸し用電気ポット、コーヒーメーカ等)の蓋を開いた場合に水蒸気や熱気が大量に出て温度検知手段31が異常温度を検知した場合であっても、これを異常であると誤検知せず、コンセント27からの電力供給を継続して電気器具7の正常な使用を継続できる。 【0017】 また、収納部2に、収納部2内を換気するための給排気送風装置8を設けることが好ましい。 【0018】 このような構成とすることで、収納部2において電気器具7から水蒸気や熱気が発生した際に給排気送風装置8を運転することで収納部2内に水蒸気がこもったり、収納部2内が昇温したりするのを防止できる。 【0019】 また、温度検知手段31により、収納部2内の温度がある特定温度を検知した場合、給排気送風装置8を運転することが好ましい。 【0020】 このような構成とすることで、温度検知手段31により特定温度を検知した場合、給排気送風装置8が自動運転されるので、収納部2内部に水蒸気や熱気がこもらず、収納部2内が異常温度に昇温しないようにして通常の通電使用ができる。 【0021】 また、前面を開放した単一のキャビネットAに収納装置を形成することが好ましい。 【0022】 このように上記したような電気器具7を収納して通電使用を可能とすると共に安全性に優れた収納装置が単一のキャビネットAに形成してあることで、この電気器具7を収納使用できるキャビネットAを単独で設置したり、あるいは、上記単一のキャビネットAを他のキャビネットA’と組み合わせ施工したりするのみで、本収納装置の利便性、安全性が得られ、取扱い性に優れている。 【発明の効果】 【0023】 本発明の請求項1記載の発明にあっては、上記のように、扉を有する収納部の壁部にコンセントを設け、この収納部の壁部を内面側から、鋼板よりなる表面層、断熱性を有する不燃材料で形成した中間層、可燃材料で形成した最外層により構成してあるので、収納部の壁部自体が、内面の堅牢性、断熱性、不燃性、湿気による断熱性の低下防止機能や最外層の腐食防止機能を有しており、従来のように隙間を介して別体の保温材を設けなくても、簡単且つ安価な層構成の壁部により、収納部内に電気器具を収納して通電使用しても安全に使用できる収納装置を提供でき、また、従来のように隙間を介して別体の保温材を設けなくてもよいので、部材点数が少なく、収納部内の有効利用スペースが広くなるという利点がある。 【0024】 また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加え、扉が閉の状態で温度検知手段により所定温度以上の温度を検知した際にコンセントからの電力供給を遮断するので、収納部内の温度が上昇して所定温度になると、コンセントからの電力供給が自動的に停止され、収納部内に電気器具を収納して通電使用する際の安全性を確保することができる。 【0025】 また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の効果に加え、扉が開状態にあっては、温度検知手段がコンセントからの電源供給を遮断する異常温度を検知してもコンセントからの電力供給の遮断を行わないので、扉を開いている状態で、電気器具の蓋を開いた場合に水蒸気や熱気が大量に出て異常温度を検知したとしても、これを異常であると誤検知せず、コンセントからの電力供給を継続して電気器具の正常な使用を継続することができる。 【0026】 また、請求項4記載の発明あっては、上記請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、収納部内に水蒸気がこもったり、収納部内が昇温したりするのを防止し、電気器具を安全に通電使用できる。 【0027】 また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、温度検知手段により特定温度を検知した場合、給排気送風装置を自動運転して収納部内に水蒸気や熱気がこもらず、電気器具を安全に通電使用ができる。 【0028】 また、請求項6記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、単一のキャビネットを単独で設置したり、あるいは単一の本キャビネットを他のキャビネットに取付け施工するのみで、本収納装置の利便性、安全性が得られ、取扱い性に優れている。 【発明を実施するための最良の形態】 【0029】 以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。 【0030】 キャビネットAの主体を構成する収納体3は少なくとも一面が使用面として開放され且つ他の面が壁部9により閉じられた空間を有する箱体により構成してあり、この収納体3の内部が収納用空間が形成してあって収納部2となっている。添付図面に示す実施形態では図6乃至図7に示すように、左右の側板9a、上面板9b、下面板9c、背板9dを箱形状に組み合わせて固定することで内部が収納部2となった収納体3が組み立て形成してある。したがって、本実施形態では、左右の側板9a、上面板9b、下面板9c、背板9dがそれぞれ収納部2の左右、上、下、背部の各壁部9を構成している。 【0031】 収納部2内には底を構成する底板4が底板スライド機構30を介して前面の開口部1から前方に引き出し自在となっている。 【0032】 底板スライド機構30は図8に示すように、収納部2の下部両側、つまり、左右の壁部9を構成する左右側板9aの内面の下面板9cよりやや上方位置に固定された前後に長い固定用レール部13と、固定用レール部13に対して前後方向にスライド自在に取り付けられた中間レール部14と、中間レール部14に対して前後方向にスライド自在に取り付けられた底板側レール部15とで構成してあり、左右の底板側レール部15がそれぞれ底板4の左右両側端面に固定してある。底板4を手前に引くと、底板側レール部15が中間レール部14に対して前方にスライドすると共に中間レール部14が固定用レール部13に対して前方にスライドすることで、底板4を開口部1から前方に引き出すことができ、また、底板4を押し込むことで、底板側レール部15が中間レール部14に対して後方にスライドして重なると共に中間レール部14が固定用レール部13に対して後方にスライドして重なることで、底板4を収納部2内に位置させることができるようになっている。もちろん、底板スライド機構30は上記の例にのみ限定されず、他の種々のスライドレール機構を採用できる。 【0033】 収納部2には収納部2の開口部1を開閉自在とする扉6が設けてある。 【0034】 添付図面に示す実施形態では、図6、図7に示すように、収納部2には底板4を収納部2内に収納した状態で底板4と下面板9cとの間に小隙間が形成してあって、該小隙間を扉収納部5としてある。この底板4の下位置の扉収納部5には扉スライド機構16を介して扉6が前方に引き出し自在に収納してある。添付図面に示す実施形態においては、図8、図9に示すように、扉スライド機構16は、左右の側板9aの内面の下端部(つまり、上記固定用レール部13の直ぐ下位置)に固定した扉スライド用レール17と、左右両端部に左右の扉スライド用レール17に走行自在に嵌め込まれるころ18を有し且つ扉6の後端部が回動自在に取り付けられた左右方向に細長いスライド部材19とで構成してある。 【0035】 図9に示すように、左右方向に細長いスライド部材19には少なくとも左右両端部を含む複数箇所に少なくとも前方及び下方に開口した凹部20が形成してあり、該凹部20内に軸芯が左右方向となった軸部21が架設してあり、扉6の後端部に設けた軸受け部22を軸部21に回動自在に嵌め込んである。 【0036】 図10に示すように扉6の後端部には回動支持部23が設けてあり、回動支持部23には扉6の裏面側に突出する突部24が突設してあって該突部24に孔25を設けることで軸受け部22が構成してあり、また、回動支持部23の突部24より後方位置に扉6の裏面側に露出する(図10においては扉6の裏面より後方に突出した状態で露出する)当り部26が設けてある。 【0037】 軸受け部22をスライド部材19の軸部21に回動自在に軸支することで扉6がスライド部材19に対して回動自在に取り付けられるのであるが、扉6を水平状態となるように横向き姿勢にした状態で、図10(a)に示すように当り部26がスライド部材19の下面に当って扉6が水平な横向き姿勢で保持されるようになっている。したがって、このように扉6を水平な横向き姿勢に保持した状態で扉6を押すことでスライド部材19を扉スライド用レール17に対して後方に移動させて扉6を底板4の直下において底板4に重複するようにして扉収納部5に収納することができ、また、収納した状態の扉6を手前に引くことで、スライド部材19を扉スライド用レール17に対して前方に移動させて図10(a)のように扉6を収納部2の前方に飛び出すように引き出すことができる。このように扉6を引き出した状態で図10(b)のように扉6を回動させて起立させることで、図6、図1に示すように収納部2の前面の開口部1を閉じて底板4を含めて収納部2を覆うことができる。扉6を起立させて収納部2を閉じた場合、扉6の起立状態を保持して閉状態を維持するための手段が設けてある。扉6の閉状態を維持する手段としては例えば磁石、あるいは、ローラーキャッチ等従来から扉6の閉状態を維持する周知の技術を適用することができる。 【0038】 扉6を開く場合は、扉6を上記とは逆に回動して水平な横向き姿勢にして扉6を後方に押し込むことにより扉収納部5内に収納することができる。 【0039】 収納部2内にはコンセント27が設けてある。添付図面に示す実施形態では背部の壁部9を構成する背板9dにコンセント27が設けてあるが、背板9d以外の部位に設けてもよい。上記コンセント27は図示を省略しているが建物に配線してある電力線に接続される。 【0040】 収納部2の上部には収納部2内を換気するための給排気送風装置8が設けてある。収納部2の前面の上端部には給排気送風装置8の操作を行うための操作部28及び換気出口29が設けてある。なお、換気出口29は前面以外の他の部分に設けてもよい。 【0041】 上記の構成の本発明のキャビネットAは、底板4に収納物として電気器具7を載置して収納部2内に収納する場合、該電気器具7から導出したコードの先端のプラグを収納部2に設けたコンセント27に接続して電気器具7に電力を供給することで、収納部2内に電気器具7を収納した状態での電気器具への電力供給使用が可能となるようになっている。 【0042】 収納部2の壁部9(実施形態では、左右、上、背部の各壁部9)は図3に示すように、内面側から、ステンレスのような鋼板よりなる表面層10、ケイ酸カルシウム板のように断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11、木質系材料のような可燃材料で形成した最外層12が積層された3層構造となっている。したがって、上記左右、上、下、背部の壁部9をそれぞれ構成する左右の側板9a、上面板9b、下面板9c、背板9dはいずれも上記表面層10、中間層11、最外層12が積層一体化された板材により形成してあるが、この3層構造の板材を組み立てて収納部2を構成する箱を形成するに当り、3層構造の板の端部同士の接続部分においては、図3に示すように、いずれか一方の板材の端部において表面層10の端面を中間層11、最外層12の端面よりも板材の厚み分だけ内側に引き込ませて端部において中間層11が露出するようにし、この中間層11の露出部11aに隣接する他の板材の端面を直角に突き当てると共に、内側に引き込ませた表面層10の端面を隣接する他の板材の表面層10の端部の表面に当接させた状態で板材同士を固着するようになっている。 【0043】 これにより、収納部2内においては板材同士の接続部分においても鋼板製の表面層10のみが露出すると共に、板材同士の接続部分において断熱性を有する不燃材料よりなる中間層11同士が突き合わされるため、接続部分において鋼板製の表面層10が収納部2の外部に露出したり、あるいは、鋼板製の表面層10に隣接する板材の可燃材料よりなる最外層12の端面が当接したりせず、これにより収納部2内の温度が昇温して高温になった場合に鋼板製の表面層10を伝って直接高温の熱が外部に伝達されたり、可燃材料よりなる最外層12に高温の熱が伝達されて、可燃材料よりなる最外層12が発煙発火するようなおそれがなくなる。 【0044】 上記のような構成の本発明のキャビネットAは、開口部1を開にすることで、底板4を引き出して底板4上に収納物を載せ、底板4を押し込むことで収納部2内に収納物を収納することができる。また、底板4を収納部2内に収納した状態で図1のように扉6で開口部1を閉じることで、収納部2及び収納物が外部に露出しないようにできる。 【0045】 ここで、開口部1を開にして扉6を扉収納部5に収納した状態では、開口部1から収納部2内が見えるが、底板4を引き出していない状態では底板4により扉6が隠されて外部に露出せず、外観がよい。また、扉6を収納した状態、あるいは扉6を水平姿勢のまま前方に引き出した状態で、図2に示すように、底板4を引き出して底板4上に収納物を載置したり、あるいは、底板4上に載置している収納物を取り出したり、あるいは、底板4上に載置している収納物が容器や電気器具7の場合には容器内への内容物の出し入れや電気器具の操作、保守、点検、あるいは電気器具7が炊飯器等の場合には蓋の開閉等を行うことができる。このように扉6を収納した状態、あるいは水平姿勢のまま引き出した状態で、底板4をスライドさせて出し入れする際、底板4及び底板4上に載せる収納物が扉6に当たったりせず、底板4のスライドがスムーズにでき、また、底板4、収納物、扉6が衝突により傷ついたりしない。 【0046】 ところで、本発明においては、コンセント27を設けてあるので、引き出し自在な底板4に収納物として電気器具7を載置して収納部2内に収納する場合、該電気器具7から導出したコードの先端のプラグを収納部2に設けたコンセント27に接続して電気器具7に電力を供給する。 【0047】 ここで、底板4に載置する収納物が炊飯器や湯沸し用電気ポット等の水蒸気や熱気が発生する電気器具7の場合、給排気送風装置8を運転することで収納部2内において炊飯器や湯沸し用電気ポット、コーヒーメーカ等から発生する水蒸気や熱気を外部に排気して収納部2内に水蒸気や熱気がこもらないようにすることができる。 【0048】 本発明のキャビネットAにおいては、前述のように収納部2内にコンセント27を設けているが、収納部2内に収納物として電気器具7を収納して上記コンセント27から電力供給を受けて収納部2内で電気器具7を通電使用した場合の安全対策として図4の制御ブロック図に示すような安全装置が設けてある。 【0049】 安全装置は、温度検知手段31と、扉6の開閉を検知する開閉検知手段32と、温度検知手段31及び開閉検知手段32からの検知情報が入力される制御部33と、上記検知情報に基づいて制御部33から出力される制御信号によるコンセント27からの電力供給を遮断するための電力供給遮断手段34を備えており、開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において温度検知手段31により収納部2内の温度があらかじめ設定してある所定温度以上の温度を検知すると、電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給を遮断して電気器具7に電力が供給されないように制御されるようになっている。安全装置は、開閉検知手段32により扉6の開を検知した状態においては、温度検知手段31により収納部2内の温度があらかじめ設定してある所定温度以上の温度を検知しても、電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給の遮断をしないようになっている。 【0050】 開閉検知手段32としては例えば扉6に磁石32aを設けると共に収納部2側もしくは給排気送風装置8に磁気検知スイッチ32bを設けることで構成してある。 【0051】 上記温度検知手段31として図4に示す実施形態においては、収納部2内に収納した収納物である電気器具7の外表面温度や収納部2内温度を検知する赤外線センサ31aと、給排気送風装置8の排気路に設けられた排気温度を検知する排気温度検知センサ31bとがある。 【0052】 上記実施形態においては、開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において、赤外線センサ31aにより電気器具7の外表面や収納部2内の異常温度(赤外線センサ31aで検知する予め設定したある設定温度を異常温度としてある)を検知すると、電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給を停止するようになっている。 【0053】 また、上記赤外線センサ31aによる温度検知だけでなく、排気温度検知センサ31bによっても排気温度を検知しており、開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において、排気温度検知センサ31bが排気の異常温度を検出した場合も、電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給を停止するようになっている。したがって、仮に、赤外線センサ31aが故障した場合でも開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において排気温度が異常温度となると電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給を停止する。 【0054】 上記のように開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において、赤外線センサ31aにより上記異常温度を検知することで電力供給遮断手段34によりコンセント27からの電力供給を停止するようになっているが、これに加え、開閉検知手段32により扉6の閉を検知した状態において、上記異常温度よりも低い予め決められたある温度(給排気送風装置8の運転温度)を赤外線センサ31aで検知すると、給排気送風装置8を運転する(給排気送風装置8のファンを運転する)ようになっており、これにより、収納部2内に水蒸気や熱気がこもって異常昇温するのを防止するようになっている。 【0055】 なお、上記給排気送風装置8の運転については、開閉検知手段32により扉6の開を検知した状態においても、給排気送風装置8の運転温度を赤外線センサ31aで検知すると、給排気送風装置8を運転するようになっていてもよい。 【0056】 上記の構成により扉6が閉じている状態で収納部2内に配置された炊飯器、湯沸し用電気ポット、コーヒーメーカ等の電気器具7にコンセント27から電力を供給して使用する場合であっても、収納部2内が異常昇温するのを防止し、仮に異常温度になったとしても、コンセント27からの電力供給を遮断することで安全を確保することができる。したがって、扉6を閉じた状態で通電使用時に水蒸気、熱気等が出る炊飯器、湯沸し用電気ポット、コーヒーメーカ等電気器具7の通電使用が可能となる。 【0057】 一方、開閉検知手段32により扉6の開を検知した状態においては、赤外線センサ31aが電気器具7の外表面又は収納部2内の異常温度を検知した場合、排気温度検知センサ31bが排気の異常温度を検出した場合のいずれの場合も電力遮断手段34によるコンセント27からの電力供給の停止をしないようになっている。 【0058】 これは、収納物である電気器具7が例えば炊飯器の場合、炊飯が終了した後、炊飯器は保温状態となるのであるが、この段階で扉6を開いて図2のように底板4を引き出して炊飯器の蓋を開けた場合、大量の水蒸気が放出され、収納部2内や電気器具7が異常でないにもかかわらず、赤外線センサ31aや排気温度検知センサ31bが異常温度であると誤って検知してコンセント27からの電力供給を停止すると、保温のための炊飯器への電力供給が停止されてしまうという問題がある。しかしながら本発明においては、上記のように扉6が開の状態では、赤外線センサ31a、排気温度検知センサ31bが異常温度を検出した場合のいずれの場合も電力供給遮断手段34によるコンセント27からの電力供給の停止を行わないので、扉6を開いて図2のように底板4を引き出して炊飯器の蓋を開けて大量の水蒸気が放出されても炊飯器への保温のための電力供給が停止されることはない。 【0059】 なお、添付図面に示す実施形態においては、扉収納部5を収納部2の底を構成する引き出し自在な底板4の下位置に設けてあるので、底板4の引き出しに必要な底板スライド機構30と、扉6の引き出しに必要な扉スライド機構16とを収納部2の下部にまとめて配置できて、収納部2の左右両側や上に扉スライド機構16を設けて底板4の収納位置とは離れた箇所に扉6を収納する場合に比べて、収納部2内の左右方向の有効使用寸法を大きく取れ、また、収納部2の上に扉6やレール部材に邪魔されることなく他の付属設備を配設することが可能となる。しかも扉6の開閉に当って横隣りに壁があっても扉6の開閉に支障がなく、また、横隣りに別のキャビネットが位置する場合、別のキャビネットに引き出しがあっても、扉6の開閉と横隣りの別のキャビネットの引き出しの出し入れ操作とが相互に干渉しあうことがなく、これにより扉6の開閉に当って配置位置に制約がなく、別のキャビネットとの組み合わせる場合においても扉6の開閉による制約がなくなる。また、収納部2の底板4の下位置に重ねるように扉6を収納するので、収納部2の底板4を引き出し自在にしたものにおいて、扉6の収納、開閉に影響を受けることなく収納部2の上部に給排気送風装置8を設けることが可能となる。 【0060】 ところで、上記のように収納部2内に電気器具7を収納してコンセント27からの電力供給により電気器具7に通電して使用できるようにした収納装置において、本発明では収納部2の壁部9を、内面側から、鋼板よりなる表面層10、断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11、可燃材料で形成した最外層12を積層して構成してあるので、鋼板よりなる表面層10により収納部2内で高温の水蒸気が発生したり、熱気が発生しても、水蒸気による水や熱で収納部2内面が侵されないと共に、収納部2内の湿気が中間層11や最外層12側に浸入するのを防止でき、この結果、湿気の浸透による中間層11の断熱性能の低下や、可燃材料よりなる最外層12の湿気による腐食等が防止でき、また安全性を向上できることになる。また、表面層10としてステンレス材を使用すると、湿気による錆等が防止でき、清潔性とデザイン性に優れたものとなる。 【0061】 また、電気器具7の発熱により収納部2内の温度が上昇しても断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11により断熱するので、最外層12や外部に高温の熱が伝わらず、また、中間層11は不燃材で形成してあるので、電気器具7の故障等により収納部2内が異常高温になっても、表面層10、中間層11がいずれも不燃性を有しているので発煙発火することがなく、また、上記のように断熱性を有する不燃材料で形成した中間層11で断熱するので、最外層12が可燃材料であるにもかかわらず最外層12が発煙発火する温度に達することがなく、安全性を高めることができる。 【0062】 このように最外層12が高温とならないので、通常のキャビネット等の構成部材である木質系材料のような可燃材料を用いることができ、壁部9を安価に形成することができる。 【0063】 なお、底板4全体又は少なくとも底板4の上面部を鋼板のような金属製とすることで、水蒸気による水や熱で底板4が侵されず、また、安全性を高めることができる。 【0064】 上記した実施形態では、収納部2の下端部に扉収納部5を設け、この扉収納部5に収納した扉6を手前に引き出して回動することで開口部1を閉じるようにした例を示しているが、本発明においては、扉6の取付け位置、扉6の開閉形態、扉収納部5の有無、その位置等については特に限定はなく、従来から公知の種々の扉6による開口部1の開閉の技術を適用できるのは勿論である。 【0065】 本発明の収納装置を上記のように単一のキャビネットAに形成する場合、この電気器具7を収納使用できるキャビネットAを単独の状態で設置して使用することができるのは勿論であるが、電気器具7を収納使用できる本発明の収納装置を形成した単一のキャビネットAを他のキャビネットA’と組み合わせてもよい。 【0066】 図11にはその一例を示している。本発明の収納装置を形成した単一のキャビネットAの壁部9が前述のように3層構造となっていて、電気器具7を収納する収納部2内が高温になっても、外部に高温の熱が伝達しないと共に発煙発火しないので、収納部2内における高温の熱が組み合わせる他のキャビネットA’に伝わらず、このため、他のキャビネットA’として通常の可燃性材料よりなる板材で形成したものであっても、何ら問題なく組み合わせることができて、本収納装置の利便性、安全性が得られ、取扱い性に優れている。 【0067】 また、収納装置を形成した単一のキャビネットAの主体を構成する収納部2の壁部9(つまりキャビネットAの壁部9)の最外層12が木質系材料のような可燃性材料で形成してあるので、組み合わせる他のキャビネットA’を形成するための板材と同じ木質系材料のような可燃性材料を使用することで、組み合わせるキャビネットA、A’の外観を統一することができる。 【図面の簡単な説明】 【0068】 【図1】本発明の収納装置を形成したキャビネットにおいて底板上に収納物である電気器具を載置した状態で底板を収納して扉で開口部を閉じた状態の断面図である。 【図2】同上の扉を収納した状態で収納物である電気器具を載置した底板を手前に引き出した状態の断面図である。 【図3】(a)は同上の壁部の拡大断面図であり、(b)は壁部のコーナ接続部分における拡大断面図である。 【図4】本発明の安全装置の概略制御ブロック図である。 【図5】本発明の収納装置を形成したキャビネットの底板を収納して扉により開口部を閉じた状態の正面図である。 【図6】同上の収納装置を形成したキャビネットの底板、扉をそれぞれ収納した状態の正面図である。 【図7】同上の底板を収納して扉を引き出した状態の断面図である。 【図8】同上の収納装置を形成したキャビネットの要部拡大正面図である。 【図9】同上に用いる扉スライド機構の一部省略斜視図である。 【図10】(a)は同上の扉を引き出した状態の要部断面図であり、(b)は扉を引き出して上方に回動している途中の状態の要部断面図である。 【図11】本発明の収納装置を形成したキャビネットと他のキャビネットとを組み合わせた例を示し、(a)は分解斜視図であり、(b)は組み合わせた状態の斜視図である。 【符号の説明】 【0069】 1 開口部 2 収納部 6 扉 8 給排気送風装置 9 壁部 10表面層 11 中間層 12 最外層 27 コンセント 31 温度検知手段 32 開閉検知手段 33 制御部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月8日(2006.8.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087767 【弁理士】 【氏名又は名称】西川 惠清
【識別番号】100085604 【弁理士】 【氏名又は名称】森 厚夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−36223(P2008−36223A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−215957(P2006−215957) |
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