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【発明の名称】 家電品収納棚
【発明者】 【氏名】池村 香菜

【要約】 【課題】家電品使用時の安全性を確保しつつもインテリアコーディネートされたLDK空間の美観を損なうことのない家電品収納棚を提供する。

【構成】家電品を収納する収納部と、前記収納部を開閉する扉5と、家電品に電気を供給する給電部と、前記扉5を閉じた状態での家電品の使用を防止する家電品使用防止装置とを備える。扉5は水平位置まで跳ね上げた状態で家電品収納棚Aの内部に収納され、これにより扉5が作業の邪魔になることがなく、家電品の使用中に誤まって扉5を閉じてしまう可能性が低減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電品を収納する収納部と、前記収納部を開閉する扉と、家電品に電力を供給する給電部と、前記扉を閉じた状態での家電品の使用を防止する家電品使用防止装置と、を備えたことを特徴とする家電品収納棚。
【請求項2】
前記家電品使用防止装置は、家電品の使用電流を検出する電流検出部と、該電流検出部で検出された電流値が所定の値以上の場合に信号を出力する比較部と、該比較部からの信号に基づき家電品が使用されていることを報知する報知部と、該報知部に電力を供給するとともに基準電圧を出力する電源部と、からなる通電報知装置であることを特徴とする請求項1に記載した家電品収納棚。
【請求項3】
前記家電品使用防止装置は、前記扉を閉じた状態で家電品への給電を停止する通電制御装置であることを特徴とする請求項1に記載した家電品収納棚。
【請求項4】
前記家電品使用防止装置は、家電品の使用電流を検出する電流検出部と、該電流検出部で検出された電流値が所定の値以上の場合に信号を出力する比較部と、該比較部からの信号に基づき家電品が使用されていることを報知する報知部と、該比較部からの信号に基づき家電品の使用時に前記扉が閉鎖された場合にのみ家電品への給電を停止する開閉部と、該報知部に電力を供給するとともに基準電圧を出力する電源部と、からなる通電報知制御装置であることを特徴とする請求項1に記載した家電品収納棚。
【請求項5】
前記扉が、前記側板もしくは前記上板と接する辺を支点として前記側板もしくは天板と略平行になるまで扉を回動させて開放する回動機構と、回動して開放した前記扉を前記側板もしくは前記天板に沿って前記収納庫内部に摺動させて収納する摺動機構と、を備えた開閉装置を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載した家電品収納棚。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主に台所まわりで使用する家電品を置く為の家電品収納棚に関するものである。
【背景技術】
【0002】
台所まわりで使用する炊飯ジャー、湯沸しポット、電子レンジ、オーブンレンジ、トースター等の家電品は使用中に熱や水蒸気を放出する為、閉ざされた空間で使用すると放出される熱や水蒸気によって家電品が故障したり発火して火災の原因となることがある。従ってこれらの家電品は開放された場所に置かれるのが一般的である。
【0003】
食器棚セットにこれらの家電品の設置スペースが組み込まれる場合であっても、少なくとも前面には扉は設けず開放状態を保つのが一般的である。(例えば特許文献1、2)
【0004】
一方、近年台所は、ダイニングルームやリビングルームと隔離せず一体的な空間(リビングダイニングキッチン)として設計することが好まれる傾向にある。このような傾向に伴いリビングダイニングキッチン(LDK)全体のインテリアコーディネーションに対応しうる意匠性に優れたデザインや材質を有するキッチンセットや食器棚も数多く流通している。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3105509号公報
【特許文献2】特開2004‐275246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、インテリアコーディネートされた食器棚セットであっても、前述した通り家電品収納棚は常に開放されているのが現状である。また、台所で使用する家電品も近年意匠性に優れた製品が増加しつつあるものの、多様なインテリアスタイルに対応、調和しきれてはいない。従って、家電品収納棚に置かれる多種多様な家電品によってLDK空間全体の意匠性が損なわれるという問題が生じていた。
【0007】
また、家電品から発生する熱、煙、水蒸気等によって生じる家電品収納棚の内面や家電品本体の汚れや変色、あるいは家電品に電気を供給するコード類によって美観が損なわれるという問題も生じていた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決し、家電品使用時の安全性を確保しつつもインテリアコーディネートされたLDK空間の美観を損なうことのない家電品収納棚を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する為の本発明に係る家電品収納棚の第1の構成は、家電品を収納する収納部と、前記収納部を開閉する扉と、家電品に電気を供給する給電部と、前記扉を閉じた状態での家電品の使用を防止する家電品使用防止装置と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る家電品収納棚の第2の構成は、前記第1の構成において、前記家電品使用防止装置が、家電品の使用電流を検出する電流検出部と、該電流検出部で検出された電流値が所定の値以上の場合に信号を出力する比較部と、該比較部からの信号に基づき家電品が使用されていることを報知する報知部と、該報知部に電力を供給するとともに基準電圧を出力する電源部と、からなる通電報知装置であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る家電品収納棚の第3の構成は、前記第1の構成において、前記家電品使用防止装置が、前記扉を閉じた状態で家電品への給電を停止する通電制御装置であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る家電品収納棚の第4の構成は、前記第1の構成において、前記家電品使用防止装置が、家電品の使用電流を検出する電流検出部と、該電流検出部で検出された電流値が所定の値以上の場合に信号を出力する比較部と、該比較部からの信号に基づき家電品が使用されていることを報知する報知部と、該比較部からの信号に基づき家電品の使用時に前記扉が閉鎖された場合にのみ家電品への給電を停止する開閉部と、該報知部に電力を供給するとともに基準電圧を出力する電源部と、からなる通電報知制御装置であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る家電品収納棚の第5の構成は、前記第1乃至4のいずれかの構成において、前記扉が、前記側板もしくは前記上板と接する辺を支点として前記側板もしくは天板と略平行になるまで扉を回動させて開放する回動機構と、回動して開放した前記扉を前記側板もしくは前記天板に沿って前記収納庫内部に摺動させて収納する摺動機構と、を備えた開閉装置を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る家電品収納棚の第1の構成によれば、家電品を使用していない場合には扉で家電品及び家電品収納棚内部を覆い隠し収納棚周りの美観を向上させることができる。また、家電品の使用時には扉が閉じられることを防止する装置を備えているので、家電品収納棚内部の構成部材の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0015】
本発明に係る家電品収納棚の第2の構成によれば、前記第1の構成による効果に加えて、家電品が待機状態にある場合(微電流が供給されている場合)には作動せず、家電品の使用時のみ作動してアラーム音や表示灯などの報知部で家電品が使用中であることを報知できる。これにより、常に微電流を供給する必要のある家電品の機能を維持することができる。また、アラーム音や表示灯などの報知部からの情報により家電品の使用状態がわかるので家電品の使用中に誤って扉を閉じてしまうことを防止でき、家電品収納棚内部の構成部材の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0016】
本発明に係る家電品収納棚の第3の構成によれば、前記第1の構成による効果に加えて、家電品の使用中に扉を閉めた場合に自動的に電気の供給を完全に遮断するので、家電品不使用時のエネルギーの消費を抑制することができる。また、家電品の使用中に扉を閉じてしまうことを防止でき、家電品収納棚内部の構成部材の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0017】
本発明に係る家電品収納棚の第4の構成によれば、前記第1の構成による効果に加えて、アラーム音や表示灯などの報知部からの情報により家電品の使用状態がわかるので誤って扉を閉めてしまい調理が中断される可能性が低く、さらに、万が一家電品使用中に扉を閉めてしまった場合には自動的に電気が供給されなくなるので安全性が高い。また、常に微電流を供給する必要のある家電品に対しては、待機状態にある場合(微電流が供給されている場合)には扉を閉めても電気は供給され続けるので、家電品の機能を維持することができる。
【0018】
本発明に係る家電品収納棚の第5の構成によれば、扉をほぼ全開にした状態で側板や上板に沿って収納することができ、調理作業中に扉が邪魔になることがなく(即ち、引き違い扉のように有効な間口が小さくなることや開き扉のように前面空間に突出することがなく)、家電品の使用中に誤って扉を閉じてしまう可能性もさらに低減させることができる。即ち、開いた状態の開き扉が身体に触れて閉じてしまう虞がなく、収容式の扉の場合は扉を閉じる際には扉を引き出す行為が必要になるので家電品が使用中であることを見逃して不用意に閉じてしまうことが回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に係る家電品収納棚の好ましい実施形態について具体的に説明する。
【0020】
(家電品収納棚)
本発明で言う家電品収納棚は、家電品を収納する収納部と、前記収納部を開閉する扉を有している。具体的には、家電品を載置するカウンター面があり、カウンターの上部空間を覆う一対の側板と、上板と、背板とで構成された前面を除く5面が固定的に閉ざされた収納部に対し、前面部分を開閉する開閉式の扉を取り付けて構成されたものであり、家電品収納棚のみ単独で構成されたものでも構わないし、上下や左右に食器棚や食品庫(パントリー)等と組み合わされて構成されたものでも構わない。また、内部が仕切り板や棚板等によって複数の空間に分割されたものでも構わない。
【0021】
(扉)
家電品収納棚に取り付けられる扉の開閉形式は特に限定されず、両開き(観音開き)、片開き、引き違い、折れ、上開き(跳ね上げ)、下開き(前倒し)等様々な形式の扉に適用が可能である。
【0022】
但し、調理作業の邪魔にならない(開放時に扉が突出したり、他の部分を覆い隠したりすることのない)ような構成とする為には、両開き(観音開き)、片開き、上開き(跳ね上げ)等で90度開いた状態でスライドさせて内部に格納しうるタイプが好ましく、蛇腹タイプやシャッタータイプは他の扉との統一が困難である為意匠の統一という点では好ましくない。
【0023】
また、他の扉や引出しの面材とツラや材質を揃える為には、両開き(観音開き)、片開き、上開き(跳ね上げ)、折れ、等が好ましい。この場合、他の扉や引出しの面材と見かけの巾(もしくは高さ)を揃える為(あるは側板や上板の前端面が正面から見えないようにする為)に側板や上板の前端面にダミーの面材を付加しておくのが好ましい。
【0024】
(扉の開閉装置)
扉を両開き(観音開き)、片開き、上開き(跳ね上げ)等で90度開いた状態でスライドさせて内部に格納しうるタイプとした場合の扉の開閉装置は、例えば、両開き(観音開き)あるいは片開きの扉に対しては、特開平6‐58040に記載の扉押し込み収納装置が適用可能である。
【0025】
また、上開き(跳ね上げ)式の扉に対しては、例えば特開平8‐284523に記載の開閉装置を適用することができ、家電品収納棚の上部空間が開放されている場合には、扉の形式をオーバーヘッド式として、特開平9‐303038に記載のようなオーバーヘッドドア開閉式ダンパーを適用することができる。
【0026】
(給電部)
給電部は、家電品収納棚の内部に配設され家電品のプラグを差込み家電品に電気を供給するコンセントと、該コンセントへ電気を供給するケーブルと、からなり、ケーブルの端部は、プラグや電源直結のための配線出しの形状として収納棚の背面等の目立たないところに出しておく必要がある。
【0027】
なお、使用中に熱や水蒸気が発生しない家電品を常時使用できるようにする為、後述する家電品使用防止装置に連動するもの以外に、家電品使用防止装置に連動しない通常のコンセントを併設してもよい。
【0028】
(通電報知装置)
通電報知装置は、待機状態の弱い電流の場合には作動せず、使用中の大きな電流の場合には作動して表示灯を点灯させたり、アラーム音を発生させたりする装置である。
【0029】
例えば、特開2002−5963に示されているように、鉄心と該鉄心に励磁された磁界により電流が流れる巻線とその電流を分流させる可変抵抗器とで電流値判定部を構成し、この可変抵抗器で分流させ一定電流以上になった時に点灯する発光素子で報知部を構成し、ケーブルを鉄心の内部に挿通することで、家電品の待機中には点灯せず、使用中にのみ点灯し通電を報知する通電報知装置を構成することができる。
【0030】
その他、電気回路中に変流器(トランス)を挿入しコンパレータで電圧を検出したり、電気回路中のケーブルの周囲に発生した磁束をホール素子により検出したり、電気回路中に直列に抵抗を挿入し抵抗の両端に発生する電圧降下により電流の有無を判別するなどして所定の大きさの電流を判別し、表示灯を点灯させることやアラーム音を発生させることができる。
【0031】
(通電制御装置)
通電制御装置は、給電部内部の電気回路のなかにスイッチを組み込み、扉を閉じた状態でスイッチが作動し回路が遮断されるように構成したものである。
【0032】
例えば、通常はコイルバネ等によって付勢されることによって回路がつながった状態を維持し、押した状態において回路を遮断する押しボタン式スイッチを、扉を閉じた状態でボタンが扉で押されて回路が遮断される位置に設置することで通電制御装置を構成することができる。
【0033】
(通電報知制御装置)
通電報知制御装置は、家電品を使用中の場合はアラーム音や表示灯で使用状態であることを報知し、使用中に扉を閉じると回路を遮断し家電品の使用を中断させる。また、家電品が待機中の場合は扉を閉じても回路が遮断されず、待機状態を継続させることができる装置である。
【0034】
例えば、前記した変流器(トランス)を挿入しコンパレータで所定の大きさの電流を判別し表示灯を点灯させたりやアラーム音を発生させたりする通電報知装置を内蔵するとともに、前記コンパレータで所定の大きさの電流を検出し回路を遮断するリレーと前記した回路を遮断する押しボタンスイッチとを並列にして回路の中に挿入することにより通電報知制御装置を構成することができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明に係る実施例について図を用いて説明する。
【0036】
本実施例は、食器棚セットの一部に上開き(跳ね上げ)式の扉を有する家電品収納棚を組み込むとともに、前記扉を閉じた状態での家電品の使用を防止する家電品使用防止装置の1つ実施形態である通電報知制御装置を備えたものであり、図1は食器棚セットの構成を示す正面図、図2は家電品収納棚の側面図、図3は通電報知制御装置の回路図、図4は本発明に係る通電報知装置の回路図、図5は本発明に係る通電報知装置の回路図である。
【0037】
図1、2において、家電品収納棚Aは食器棚B、引き出しCを含む食器棚セットDに組み込まれており、食器棚セットDはその背面を台所の壁面に沿わせて固定されている。
【0038】
家電品収納棚Aは、カウンター1、上板2、一対の側板3、背板4によって前面を除く5面が固定的に閉ざされた家電品を収納する収納部を有し、前面には収納部を開閉する上開き式の扉5が開閉装置6を介して取り付けられている。
【0039】
側板3の小口面3aには扉5と同じ材質で同じ高さと厚みを有するフィラー面材7が固定されており、扉5とフィラー面材7を組み合わせた幅が、その上下の食器棚Bの扉や引出しCの面材を組み合わせた幅と一致するように構成されている。
【0040】
閉鎖状態の家電品収納棚Aの扉5は、食器棚セットDの他の扉と同様にその裏面5aが側板3の前面側の小口面3aと略一致するように位置決めされ、他の扉の表面と段差が生じないように構成されている。
【0041】
開閉装置6は、ガイドレール6a、ブラケット6b、スライド蝶番6c、ダンパ6d、転動体6eからなる。開閉装置6については、特開平8‐284523に開示された開閉装置と同様の構成である為、詳細な説明を省略する。
【0042】
扉5を跳ね上げると、扉5はスライド蝶番6cとダンパ6dにより手前にスライドしながら回動し、図2において2点鎖線で示したように上板2より僅かに下方の位置で上板2と平行となった状態で静止する。扉5を後方に押すと扉はスライド蝶番6cやダンパ6dとともにガイドレール6aに沿って後方に水平移動し1点鎖線で示したように家電品収納棚Aの内部に収納される。
【0043】
これにより、扉5をほぼ全開にした状態で側板3や上板2に沿って収納することができ、調理作業中に扉5が邪魔になることがなく(即ち、引き違い扉のように有効な間口が小さくなることや開き扉のように前面空間に突出することがなく)、家電品の使用中に誤って扉5を閉じてしまう可能性もさらに低減させることができる。即ち、開いた状態の開き扉が身体に触れて閉じてしまう虞がなく、収容式の扉の場合は扉を閉じる際には扉を引き出す行為が必要になるので家電品が使用中であることを見逃して不用意に閉じてしまうことが回避できる。
【0044】
家電品収納棚Aの内部には家電品のプラグ(不図示)を差し込む為のコンセント10aを備え、該コンセント10aからはケーブル10bが家電品収納棚Aの外部まで延伸し、その先端部は外部のコンセントに接続し得るようにプラグが取り付けられて給電部10が構成されている。
【0045】
ケーブル10bの中途には図3に示した回路で構成された通電報知制御装置20が介在している。
【0046】
通電報知制御装置20は、家電品の使用電流を検出する電流検出部21と、該電流検出部21で検出された電流値が所定の値以上か否かを比較し所定の値以上の場合に反転信号を出力する比較部22と、該比較部22からの家電品の使用状態を知らせる反転信号に基づきアラーム音や表示灯などで家電品が使用されていることを報知する報知部23と、該比較部22からの家電品の使用状態を知らせる反転信号に基づき家電品の使用時に扉5が閉鎖された場合にのみ家電品への給電を停止する開閉部24と、報知部23に電力を供給するとともに基準電圧を出力する電源部25とからなる。
【0047】
電流検出部21は、ケーブル10bの一方を数ターン卷回したものに対して細線を数百ターン卷回して構成したトロイダルコイル21aと、ブリッジ整流器21bと抵抗21c及びコンデンサ21dからなる平滑回路と、リミッタ用のツェナーダイオード21eとで構成されている。トロイダルコイル21aには使用電流に応じた交流電圧が誘発される。そして、電流検出部21から出力される直流電圧は、次に比較部22に加えられる。
【0048】
比較部22は、コンパレータ22cと、該コンパレータ22cの基準電圧を設定する為の抵抗22aと可変抵抗22bとからなる抵抗分圧部とで構成されている。
【0049】
電流検出部21からの検出電圧はコンパレータ22cの比較入力端子に入力される。比較部22の出力端子は後述する報知部23の発光ダイオード23aと開閉部24のリレー24aに接続される。発光ダイオード23aに接続される抵抗23bは電流制限用の抵抗である。
【0050】
電源部25は、電圧降下の為の抵抗25a、コンデンサ25b、ブリッジ整流器25c、平滑用のコンデンサ25d、及び定電圧出力用のツェナーダイオード25eからなる。電源部25が出力する直流定電圧は、前述した比較部22と発光ダイオード23aに基準電圧用及び電力供給用として送られる。
【0051】
報知部23は、比較部22のコンパレータ22cに接続し、電流検出部21に応答して定格値以上の電流が流れた場合(家電品が使用状態の場合)に点灯する発光ダイオード23aを備えており、発光ダイオード23aは側板3の内面に取り付けられている。
【0052】
比較部22内の可変抵抗22aにより、使用電流が定格値以上となった時にコンパレータ22cの出力が反転するような基準電圧を設定することにより、家電品の使用時には発光ダイオード23aを点灯させて家電品が使用中であることを報知することができる。
【0053】
開閉部24は、比較部22のコンパレータ22cに接続し使用電流が定格値以上となった時に回路を遮断するリレー24aと、扉5を閉めた状態で扉5により押圧されて回路を遮断する押しボタンスイッチ24bとを並列にし、これをケーブル10bの一方の中途に介在させることにより構成されている。
【0054】
使用電流が定格値に満たない場合(家電品が待機状態の場合)、リレー24a内で回路は遮断されないのでリレー24a側のルートと押しボタンスイッチ24b側のルートの双方を経由して家電品に電力が供給される。従って、扉が閉ざされて押しボタンスイッチ24bが押圧されてもリレー24a側のルートを経由して家電品に電力が供給され続ける。
【0055】
使用電流が定格値以上となった場合(家電品が使用状態の場合)、リレー24a内で回路は遮断されて押しボタンスイッチ24b側のルートのみで家電品に電力が供給される。そして、扉5が閉ざされた場合、押しボタンスイッチ24bが押圧されて家電品に対する電力の供給は完全になくなり、家電品は停止する。
【0056】
(効果)
本実施例によれば、家電品を使用していない場合には扉5で家電品及び家電品収納棚内部を覆い隠し収納棚周りの美観を向上させることができる。また、通電報知制御装置20を設けたことにより、家電品の使用時には扉5が閉じられることを防止することができ、家電品収納棚内部の構成部材(カウンター1、上板2、一対の側板3、背板4)の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0057】
また、通電報知制御装置20を設けたことにより、アラーム音や表示灯などの報知部からの情報により家電品の使用状態がわかるので誤って扉を閉めてしまい調理が中断される可能性が低く、さらに、万が一家電品使用中に扉を閉めてしまった場合には自動的に電気が供給されなくなるので安全性が高い。また、常に微電流を供給する必要のある家電品に対しては、待機状態にある場合(微電流が供給されている場合)には扉を閉めても電気は供給され続けるので、家電品の機能を維持することができる。
【0058】
(他の実施例)
上記実施例における通電報知制御装置20を、図4に示した回路を有する通電報知装置30に置き換えることにより、待機状態の弱い電流の場合には作動せず、使用中の大きな電流の場合には作動して表示灯を点灯させたり、アラーム音を発生させたりする機能のみを有する家電品収納棚Aを構成することができる。
【0059】
通電報知装置30は、通電報知制御装置20から開閉部24を省略したものであり、他の構成は通電報知制御装置20と同一である為説明を省略する。
【0060】
通電報知装置30を設けたことにより、家電品が待機状態にある場合(微電流が供給されている場合)には作動せず、家電品の使用時のみ作動してアラーム音や表示灯などの報知部23で家電品が使用中であることを報知できる。これにより、常に微電流を供給する必要のある家電品の機能を維持することができる。また、アラーム音や表示灯などの報知部からの情報により家電品の使用状態がわかるので、家電品の使用中に誤って扉5を閉じてしまうことを防止でき、家電品収納棚内部の構成部材(カウンター1、上板2、一対の側板3、背板4)の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0061】
上記実施例における通電報知制御装置20を、図5に示した回路を有する通電制御装置40に置き換えることにより、家電品の使用中に扉5を閉めた場合に自動的に電気の供給を遮断する機能のみを有する家電品収納棚Aを構成することができる。
【0062】
通電制御装置40は、押圧により回路が遮断される押しボタンスイッチ41のみをケーブル10bの中途に介在させたものである。
【0063】
通電制御装置40を設けたことにより、家電品の使用中に扉を閉めた場合に自動的に電気の供給を完全に遮断するので、家電品不使用時のエネルギーの消費を抑制することができる。また、家電品の使用中に扉5を閉じてしまうことを防止でき、家電品収納棚内部の構成部材(カウンター1、上板2、一対の側板3、背板4)の変質や劣化、家電品の故障等の発生を低減させることができるとともに安全性を保つことができる。
【0064】
上記実施例では、上開き式の扉5を有する家電品収納棚Aについて説明をしたが、両開き(観音開き)式の扉の場合であっても公知の開閉装置を用いて同様の構成とすることができ、同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、台所で使用する家電品に限らず、使用中に熱や蒸気等を発生する家電品を、非使用時には扉にて覆い隠すとともに使用時には閉扉を防止したい場合に広く適用、展開が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明に係る家電品収納棚を組み込んだ食器棚を示す正面図である。
【図2】本発明に係る家電品収納棚を示す断面図である。
【図3】本発明に係る通電報知制御装置を示す回路図である。
【図4】本発明に係る通電報知装置を示す回路図である。
【図5】本発明に係る通電制御装置を示す回路図である。
【符号の説明】
【0067】
A…家電品収納棚
B…食器棚
C…引き出し
D…食器棚セット
1…カウンター
2…上板
3…側板
3a…側板の小口面
4…背板
5…扉
5a…扉の裏面
6…開閉装置
6a…ガイドレール
6b…ブラケット
6c…スライド蝶番
6d…ダンパ
6e…転動体
7…フィラー面材
8…上下の扉
9…引き出しの面材
10…給電部
10a…コンセント
10b…ケーブル
10c…プラグ
20…通電報知制御装置
21…電流検出部
21a…トロイダルコイル
21b…ブリッジ整流器
21c…抵抗
21d…コンデンサ
21e…ツェナーダイオード
22…比較部
22a…コンパレータ
23…報知部
23a…発光ダイオード
23b…抵抗
24…開閉部
24a…リレー
24b…押しボタンスイッチ
25…電源部
25a…抵抗
25b…コンデンサ
25c…ブリッジ整流器
25d…コンデンサ
25e…ツェナーダイオード
30…通電報知装置
40…通電制御装置
41…押しボタンスイッチ
【出願人】 【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100095315
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕幸

【識別番号】100134717
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 裕司

【識別番号】100142158
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 啓


【公開番号】 特開2008−352(P2008−352A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172911(P2006−172911)