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【発明の名称】 チェスト
【発明者】 【氏名】小林 晋

【氏名】土屋 雅嗣

【要約】 【課題】低コスト化を図ることができるチェストを提供する。

【構成】引出13底面111の左右側縁に凹部112を形成し、各凹部112を側面101側へ開口する。各凹部112によって各側面101に段差部を形成し、各段差部でチェスト本体12に設けられたローラー92で支持される引出側レール113を一体形成する。各凹部112が構成する凹部側面121の後端部に、例えばフレーム構成部材21に形成された溝状の取付部73と同構造の取付部122を設け、取付部122にローラー92を備えた支持部品80を挿入した状態で固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェスト本体に収容される引出に引出側レールが設けられたチェストにおいて、
前記引出の底面に凹部を延設して前記引出側レールを構成したことを特徴とするチェスト。
【請求項2】
前記チェスト本体に転動自在に支持される転動部材を前記凹部に設けたことを特徴とする請求項1記載のチェスト。
【請求項3】
前記転動部材を前記引出と別部材で構成するとともに、前記引出に前記転動部材を取り付けたことを特徴とする請求項2記載のチェスト。
【請求項4】
前記凹部を、前記引出の両側縁に形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のチェスト。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類や小物などを収容するチェストに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、衣類や小物などを収納する際には、チェストが用いられていた。
【0003】
このチェストは、チェスト本体と、該チェスト本体に引き出し自在に収容される引出とによって構成されている。
【0004】
前記引出には、引出側レールが取り付けられており、チェスト本体のフレームに設けられたローラに支持されるように構成されている。
【0005】
これにより、前記引出の移動をスムーズに行えるように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなチェストにおいては、前記引出と前記引出側レールとが別部材で構成されており、コスト高要因となっていた。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、低コスト化を図ることができるチェストを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明の請求項1のチェストにあっては、チェスト本体に収容される引出に引出側レールが設けられたチェストにおいて、前記引出の底面に凹部を延設して前記引出側レールを構成した。
【0009】
すなわち、前記引出の底面に凹部が延設されることによって前記引出側レールが前記引出に一体形成される。
【0010】
このため、前記引出と別部材からなる引出側レールが不要となる。
【0011】
そして、前記引出に、別部材からなる引出側レールを取り付けるといった手間が省ける。
【0012】
また、請求項2のチェストにおいては、前記チェスト本体に転動自在に支持される転動部材を前記凹部に設けた。
【0013】
これにより、前記引出は、前記凹部に設けられた前記転動部材によって前記チェスト本体に転動自在に支持される。
【0014】
さらに、請求項3のチェストでは、前記転動部材を前記引出と別部材で構成するとともに、前記引出に前記転動部材を取り付けた。
【0015】
これにより、前記転動部材を前記引出と別部材で構成することによって、前記転動部材を前記引出に一体形成する場合と比較して、引出が容易に形成される。
【0016】
加えて、請求項4のチェストにあっては、前記凹部を、前記引出の両側縁に形成した。
【0017】
これにより、前記引出は、その両縁部が前記チェスト本体に支持される。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明の請求項1のチェストにあっては、引出の底面に凹部を延設することによって、引出側レールを前記引出に一体形成することができる。
【0019】
これにより、前記引出と別部材で構成された引出側レールが不要となり、前記引出と別部材かなる引出側レールを用意しなければならなかった従来と比較して、部材コストを抑えることができる。
【0020】
そして、前記引出に引出側レールを取り付けていた従来と比較して、別部材からなる引出側レールを取り付けるといった取付工程を削減することができる。これにより、製造コストを抑えることができる。
【0021】
したがって、チェスト全体として低コスト化を図ることができる。
【0022】
また、請求項2のチェストにおいては、前記チェスト本体に転動自在に支持される転動部材を前記凹部に設けることによって、当該引出を、前記凹部に設けられた前記転動部材によって前記チェスト本体に転動自在に支持することができる。
【0023】
これにより、引出の移動を、よりスムーズに行うことができる。
【0024】
さらに、請求項3のチェストでは、前記転動部材を前記引出と別部材で構成して前記引出に前記転動部材を取り付けた。
【0025】
これにより、前記転動部材を前記引出に一体形成する場合と比較して、引出の成型工程を簡素化することができる。
【0026】
よって、製造コストを抑えることができる。
【0027】
加えて、請求項4のチェストにあっては、前記凹部を前記引出の両側縁に形成したので、前記引出を、その両縁部にて支持することができる。
【0028】
これにより、引出移動時での安定化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるチェスト1を示す図であり、該チェスト1は、衣類や小物などを収納するものである。
【0030】
このチェスト1は、図2にも示すように、フレーム11を形成するチェスト本体12と、該チェスト本体12に設けられた矩形容器状の引出13,13とによって構成されている。
【0031】
前記チェスト本体12を形成する前記フレーム11は、上下に連結された二つ合成樹脂製のフレーム構成部材21,21によって構成されており、下段のフレーム構成部材21の底面22裏側には、キャスター23,・・・が四隅に設けられている。上段のフレーム構成部材21には、合成樹脂製の天板24が設けられており、両フレーム構成部材21,21間及び上段のフレーム構成部材21と前記天板24間には、合成樹脂製の前記引出13,13が引き出し自在に保持されている。
【0032】
前記フレーム構成部材21は、図3に示すように、中央部に矩形開口部31が形成された長方形状の底板部32と、該底板部32の四隅に一体形成された支柱33,・・・とによって構成されており、当該フレーム構成部材21は、前記支柱33,・・・の長さ方向に型開きされる金型によって形成されている。
【0033】
該支柱33は、四角柱状に形成されており、前記底板部32に起立した支柱本体41と、該支柱本体41の上端部に設けられた挿入部42とによって一体形成されている。該挿入部42は、前記支柱本体41より小径に形成されており、前記挿入部42が起立した前記支柱本体41の上端には、段差部43が形成されている。下段のフレーム構成部材21の支柱33の挿入部42は、上段のフレーム構成部材21の支柱33下部に挿入された状態で固定されており、上段のフレーム構成部材21の支柱33の挿入部42は、前記天板24に挿入された状態で固定されている。
【0034】
そして、前記フレーム構成部材21における前後の支柱33,33間には、フレーム側レール51が設けられている。
【0035】
すなわち、両支柱33,33間には、下部側壁面61が両支柱33,33の下部に一体形成されており、該下部側壁面61には、内側へ向けて突出した上方ガイド部62が当該フレーム構成部材21の前記底板部32の底面22に沿って形成されている。上方ガイド部62は、その奥側に欠損した切欠部65が設定されており、当該上方ガイド部62は、奥側の支柱33より手前側で終了するように構成されている。これにより、当該フレーム構成部材21には、前記上方ガイド部62と、該上方ガイド部62に対向した前記底板部32の対向部位が構成する下方ガイド部63とによって、前記フレーム側レール51が構成されている。
【0036】
このフレー構成部材21の支柱33,33の内側面には、内側に突出した突出部71,71が上端部から下端に渡って形成されており、前方F側に配置された支柱33における前記突出部71は、下端部において前方に延出している。この前方に突出した前方突出部72には、上下に延在する溝状の取付部73が形成されており、該取付部73は、当該フレーム構成部材21を形成する金型の金型移動方向74に延在するとともに、当該金型が型抜き時に移動される方向と同方向である上方へ向けて開口するように構成されている。
【0037】
この取付部73の上方開口部81からは、図4に示すように、転動部材を構成する支持部品80が挿入された状態で固定されるように構成されている。
【0038】
この支持部品80を構成するベース部材82は、合成樹脂によって形成されており、矩形状のベース本体83と、該ベース本体83より下方に延出した下方延出部84とによって構成されている。該下方延出部84の先端には、係合爪85が設けられており、当該支持部品80を、前記取付部73に挿入した状態で、前記係止爪85が前記底板部32の底面22に係合するように構成されている。このとき、前記取付部73への前記ベース部材83の抜き差し方向は、図3に示したように、前記金型移動方向74と一致するように設定されている。
【0039】
また、前記ベース本体83には、図4に示したように、円形穴91が設けられており、該円形穴91には、転動部材としての金属製のローラー92を挿通した軸部93が固定されるように構成されている。これにより、当該ベース部材82には、前記ローラー92が回動自在に支持されており、当該ベース部材82を、図3に示したように、前記取付部73に固定した状態で、前記ローラー92を前記フレーム側レール51の延長上に配置できるように構成されている。
【0040】
このフレーム構成部材21の左右の支柱33,・・・間に保持される前記引出13は、合成樹脂によって形成されており、図5にも示すように、上方が開口した矩形容器状に形成されている。この引出13は、上下方向に型開きされる金型によって成形されており、左右の側面101,101の横幅寸法及び前面102並びに後面103の奥行き寸法は、抜き勾配によって下方へ向かうに従って小さくなるように形成されている。これにより、対向した左右の側面101,101と、対向した前面102及び後面103は傾斜するとともに、内径寸法が上方へ向かうに従って広がるように設定されており、引出13,13同士を重ねて保管できるように構成されている。
【0041】
この引出13の底面111には、前後方向に延在する凹部112,112が左右側縁に形成されており、各凹部112,112は、前記各側面101,101側に開口している。これにより、前記各側面101,101には、前記各凹部112,112によって段差部が形成されており、各段差部によって前記チェスト本体12の前記フレーム11に設けられた前記支持部品80のローラー92で支持される引出側レール113,113が一体形成されている。
【0042】
前記各凹部112,112が構成する凹部側面121,121の後端部には、例えば前記フレーム構成部材21に形成された溝状の取付部73と同構造(図3参照)の取付部122,122が設けられており(一方のみ図示)、当該取付部122,122には、前記支持部品80が挿入された状態で固定されている。これにより、当該引出13には、前記支持部品80に設けられた前記ローラー92が回転自在に設けられており、該ローラー92は、前記引出側レール113の奥側に配置されるように構成されている。
【0043】
なお、前記支持部品80の取付方法は、これに限定されるものではなく、他の方法で取り付けても良い。
【0044】
これにより、図6に示すように、前記引出13より側方に突出した前記ローラー92は、前記フレーム構成部材21に設けられた前記フレーム側レール51に案内される一方、前記フレーム構成部材21に設けられた前記ローラー92は、前記引出13に設けられた前記引出側レール113に案内されるように構成されている。
【0045】
そして、前記フレーム11から前記引出13を引き出す際には、前記フレーム構成部材21に設けられた前記ローラー92が前記引出13に設けられた前記引出側レール113を支持する一方、前記引出13が当該引出13の荷重によって前のめりになった際には、該引出13に設けられた前記ローラー92が前記フレーム構成部材21に形成された前記フレーム側レール51の前記上方ガイド部62に支持されるように構成されている(図示省略)。さらに、前記引出13を引き出した際には、図7に示すように、前記引出13側のローラー92が前記フレーム側レール51から離脱することによって、当該引出13をチェスト本体12から取り出せるように構成されている。
【0046】
以上の構成にかかる本実施の形態において、前記引出13の底面111には、凹部112,112が延設されており、これによって当該引出13には、前記引出側レール113,113が一体形成されている。
【0047】
このため、前記引出13と別部材からなる引出側レールが不要となり、前記引出13と別部材かなる引出側レールを用意しなければならなかった従来と比較して、部材コストを抑えることができる。
【0048】
そして、前記引出13に引出側レールを取り付けていた従来と比較して、別部材からなる引出側レールを取り付けるといった取付工程を削減することができる。これにより、製造コストを抑えることができる。
【0049】
したがって、チェスト1全体として低コスト化を図ることができる。
【0050】
また、前記凹部112,112内には、前記チェスト本体12に転動自在に支持されるローラー92を有した支持部品80,80が設けられており、当該引出13を、前記凹部112,112に設けられた前記支持部品80,80のローラー92を介して前記チェスト本体12に転動自在に支持することができる。
【0051】
これにより、前記引出13の移動を、よりスムーズに行うことができる。
【0052】
さらに、前記支持部品80,80は、前記引出13と別部材で構成されており、この支持部品80,80は、前記引出13の取付部122,122に取り付けられている。
【0053】
このため、前記支持部品80,80に設けられた金属製のローラー92を前記引出13に一体形成する場合と比較して、引出13の成型工程を簡素化することができる。
【0054】
よって、製造コストを抑えることができる。
【0055】
加えて、前記凹部112,112を前記引出13の両側縁に形成することによって、前記引出側レール113,113を前記引出13の両側縁に設けたので、当該引出13を、その両縁部にて支持することができる。
【0056】
これにより、引出13移動時での安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施の形態の正面を示す一部断面図である。
【図2】同実施の形態の側面図である。
【図3】同実施の形態のフレームを示す断面図である。
【図4】同実施の形態の支持部品を分解断面図である。
【図5】同実施の形態の引出を示す模式図である。
【図6】同実施の形態の動作を示す説明図である。
【図7】図6に続く動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 チェスト
11 フレーム
12 チェスト本体
13 引出
80 支持部品
92 ローラー
111 底面
112 凹部
113 引出側レール
122 取付部
【出願人】 【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100088100
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 千明


【公開番号】 特開2008−234(P2008−234A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170798(P2006−170798)