| 【発明の名称】 |
主に調理に用いるブラシ |
| 【発明者】 |
【氏名】池垣 育雄
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、使用後にブリッスルに溜まった液の洗浄を短時間で行うことができるブラシの提供を課題とする。また、菓子などの柔らかい表面を有する食品の表面を傷めることがなく形状を確実に保持したままで液状の食材を塗ることができるブラシの提供を課題とする。
【構成】柄と、柄に設けられた基台と、基台に設けられたブリッスルを有し、ブリッスルは柔軟性を有する材料で形成され且つブリッスルの所定の第一地点から所定の第二地点に亘って前記第一地点及び第二地点の断面積よりも小さな断面積の縮径部が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柄と、柄に設けられた基台と、基台に設けられたブリッスルを有し、ブリッスルは柔軟性を有する材料で形成され且つブリッスルの所定の第一地点から所定の第二地点に亘って前記第一地点及び第二地点の断面積よりも小さな断面積の縮径部が形成されていることを特徴とする主に調理に用いるブラシ。 【請求項2】 第一地点は基台面と同じ高さであるブリッスル基端であり、第二地点は第一地点からブリッスルの先端方向に所定の距離だけ離れた地点である請求項1記載のブラシ。 【請求項3】 第二地点からブリッスル先端までの距離は第一地点から第二地点までの距離よりも長く形成されている請求項2記載のブラシ。 【請求項4】 第二地点からブリッスル先端までの距離は第一地点から第二地点までの距離の2倍以上である請求項3記載のブラシ。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、一般家庭で主に調理に用いるブラシに関する。 【背景技術】 【0002】 細糸状に細く形成した合成樹脂製の多数のブリッスルを束状にして柄に取り付け、ブリッスルの突出量を調節することによってブリッスルの腰の強さを任意に変えることができ、ブリッスルの突出量を大きくすることにより腰の強さを小さくするブラシが存在する(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開平9−182680号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 本発明は、使用後にブリッスルに溜まった液の洗浄を短時間で行うことができるブラシの提供を課題とする。また、菓子などの柔らかい表面を有する食品の表面を傷めることがなく形状を確実に保持したままで液状の食材を塗ることができるブラシの提供を課題とする。 【0004】 調理用ブラシは、例えばケーキなどの菓子の表面に液状の甘味を塗るときなどに用いられる。この場合ケーキの表面が柔らかい材料であると、ブリッスルの腰の強さによって繊細に作られたケーキの表面の形状に影響を与えることになる。したがって、このようなときは、特許文献1のようにブリッスルが細糸状に細くて長いブラシあるいは豚毛を使用したブラシを用いるのである。そして、このようなブラシを使用した後にブリッスルを洗浄するときには、ブリッスルが細く束状に取り付けられているので液状の食材を洗い流すときに手間がかかる。特に、ブリッスルの根元付近はブリッスルの固定位置に近いためにブリッスルの前半部に比べて腰が強く、またブリッスル同士が離れないので液状の食材はその場所に留まってしまうから、完全に洗い流すまでに非常に時間がかかる。そこで本発明は、使用後にブリッスルに付着している液状の食材を容易に洗浄することができるブラシを提供することを目的とする。 【0005】 ブリッスルに付着している液状の食材を容易に洗い流すためには、特許文献1に記載されたような細糸状のブリッスルあるいは豚毛のブリッスルよりも太いブリッスルを用いればよい。しかし、そのように太いブリッスルは腰が強いから、繊細に作られたケーキの表面を傷めてその形状に影響を与える虞がある。そこで、細糸状のブリッスルよりも太いブリッスルを用いても、ケーキなどの表面を傷めることのないブラシを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の請求項1は、柄と、柄に設けられた基台と、基台に設けられたブリッスルを有し、ブリッスルは柔軟性を有する材料で形成され且つブリッスルの所定の第一地点から所定の第二地点に亘って前記第一地点及び第二地点の断面積よりも小さな断面積の縮径部が形成されている構成である。 【0007】 請求項2は、第一地点が基台面と同じ高さであるブリッスル基端であり、第二地点が第一地点からブリッスルの先端方向に所定の距離だけ離れた地点である要素が請求項1に付加された構成である。 【0008】 請求項3は、第二地点からブリッスル先端までの距離が第一地点から第二地点までの距離よりも長く形成されている要素が請求項2に付加された構成である。 【0009】 請求項4は、第二地点からブリッスル先端までの距離が第一地点から第二地点までの距離の2倍以上である要素が請求項3に付加された構成である。 【発明の効果】 【0010】 請求項1は、柄と、柄に設けられた基台と、基台に設けられたブリッスルを有し、ブリッスルは柔軟性を有する材料で形成され且つブリッスルの所定の第一地点から所定の第二地点に亘って前記第一地点及び第二地点の断面積よりも小さな断面積の縮径部が形成されている。したがって、ブラシの使用後にブリッスルを短時間で洗浄するために、豚毛などの細いブリッスルよりも太いブリッスルを使用したときに、縮径部の部分が曲がりやすい構成である。そのために、菓子などの柔らかい表面を有する食品の表面を傷めることがなく形状を確実に保持したままで液状の食材を塗ることができる。 【0011】 請求項2は、第一地点が基台面と同じ高さであるブリッスル基端であり、第二地点が第一地点からブリッスルの先端方向に所定の距離だけ離れた地点である。したがって、縮径部はブリッスルの根元に隣接して形成されており、ブリッスルの洗浄時にブリッスルは根元付近から容易に曲がるので、根元付近に溜まっている液状の食材を短時間で洗い流すことができる。 【0012】 請求項3は、第二地点からブリッスル先端までの距離が第一地点から第二地点までの距離よりも長く形成されている。したがって、第二地点からブリッスル先端までの部分も使用中に曲がることが可能であり、縮径部と相俟って食品に対する当たりを弱くすることができる。 【0013】 請求項4は、第二地点からブリッスル先端までの距離が第一地点から第二地点までの距離の2倍以上である。これにより、第二地点からブリッスル先端までの部分も使用中に曲がることが可能であり、縮径部と相俟って食品に対する当たりを非常に弱くすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に発明を実施するための最良の形態について説明する。ブラシ1は、柄2と、基台3と、ブリッスル4とから成る。ブリッスル4は射出成型や圧縮成型により基台3と一体に多数設けられている。ブリッスル4は射出成型又は圧縮成型でなくてもよく、例えば一本一本別々に形成して基台に植設してもよい。射出成型や圧縮成型によるときはブリッスルが基台から抜ける虞がないので好ましい。基台3及びブリッスル4の材料はシリコーン樹脂であるが、柔軟性を有する他の材料を用いてもよい。材料の硬度はショアA10以上50以下が好ましく、さらにショアA30以上40以下が最も好ましい。また、ブリッスル4は透過性のある材料で形成することが好ましい。ブリッスル4に付けた液状食材の色彩がブリッスル4の色彩により変わることがないからである。 【0015】 ブリッスル4はすべて同形であって断面は円形であり、図4に示すように先細りに形成されている。断面は円形に限定されるものでなく矩形、方形、楕円などでもよい。基台3とブリッスル4との境、すなわち基台面22と同じ高さの地点が第一地点5であり、そこから所定の距離だけ離れた地点が第二地点6である。第一地点5と第二地点6との間の部分が縮径部7であり、第一地点5の断面及び第二地点6の断面のいずれよりも断面積が小さく形成されている。縮径部7は、その中央の断面積が最も小さく形成され、中央から第一地点及び第二地点に行くに従って徐々に直径が大きくなるように形成されている。直径は縮径部の外形が滑らかになるように徐々に変化することが好ましいが、これに限定されるものではなく例えば段差によって直径を変化させてもよい。縮径部7の最も小さな断面積を有する断面の中心がブリッスル4の中心軸から偏倚してもよい。第一地点5は基台面22より高い位置でもよい。ブリッスル4は先細りであって通常のブリッスルのように全体的に曲がり、且つ縮径部7の部分でも独自に曲がるから非常に当たりがやわらかい。そのために、クッキーなどの軽量物に液状食材を塗布するときにクッキーがブラシと共に移動することがない。また、パンなどのように表面の柔らかな食品に塗布するときに表面を傷付けることがない。さらに、ブリッスル4に縮径部7が形成されているからその部分で容易に曲げることができる。そのために、使用後にブリッスル4の根元に溜まった液状食材を容易に洗い流すことができる。また、縮径部7によって各ブリッスル4の根元において隙間が生じる。そのために、その隙間が液状食材を洗い流す通路となるのでさらに容易に液状食材を洗い流すことができる。 【0016】 ブリッスル4の長さは約35mmである。第一地点5から第二地点6までの距離は約8mmである。第一地点5におけるブリッスル4の直径は約2mmであり、第二地点6におけるブリッスル4の直径は約1.8mmであり、縮径部7の最も細い部分の直径は約1.6mmであり、第一地点5における直径の0.3〜0.9倍の太さが好ましい。第二地点6におけるブリッスルの断面積は第一地点5における断面積以下であることが好ましい。ブリッスル4の先端の直径は約0.6mmである。隣り合う2本のブリッスル4の中心間の距離は約2.3mmである。なお、本発明はここに挙げた数値に限定されないことは勿論である。各ブリッスルはすべて同じ長さでなくてもよく、同じ太さでなくてもよい。すなわち、長いブリッスルと短いブリッスルが混在したり、太いブリッスルと細いブリッスルが混在してもよい。各ブリッスルに形成した縮径部の基台面22からの高さを違えてもよい。また、単一のブリッスル4に複数の縮径部を形成してもよい。 【0017】 基台3は前述したようにブリッスル4と一体に形成されている。図1の破線で示すように基台3には係合穴9が形成されており、柄2の先端に設けた係合部8を係合穴9に係合することにより柄2と基台3が結合する。図2に示すように、柄2にフック10が設けられているので鍋の縁などに掛けることができる。基台面22は基台3よりも外側に張り出しているので、柄2を下に向けたときの液垂れ防止の作用をなす。 【0018】 図5から図8は他の構造のブラシを示したものである。このブラシ23は、図7及び図8に示すブラシユニット11を柄12に着脱自在に取り付けることができる。ブラシユニット11は、板状の2つの基台13,14がヒンジ15で一体に連結されている。各基台13,14にはそれぞれ一列のブリッスル16が一体に設けられている。ブリッスル16の構造は前述したブリッスル4と同じである。基台13の表面には長円形の凹部17が設けられ、裏面には長円形の突部(図示せず。)が設けられている。基台14の表面には長円形の突部18が設けられ、裏面には長円形の凹部(図示せず。)が設けられている。ブラシユニット11を図8に示すように折り畳んだときに、凹部17と突部18が嵌合する。図6に示すように柄12の先端に挟持部19が取り付けられている。図6は2つのブラシユニット11,11が挟持片20,20に挟持されている状態を示している。挟持片20,20がブラシユニットを挟持しないときは、挟持片20,20の先端は接近している。したがって、1つのブラシユニット11を挟持することが可能である。さらに、つまみ片21,21を手で押圧することによって挟持片20,20を拡げて3つのブラシユニット11を挟持することも可能である。 【0019】 本発明は主に調理に用いるためのものであるが、ブリッスルが先細りで且つ縮径部が形成されていて非常に当たりがやわらかいことから、花粉症の季節に衣服や鞄などに付着した花粉を取り除くためのものとして使用することもできる。すなわち、ブリッスルの先端で衣服や鞄を傷めることなく花粉を払うことができる。さらに、花粉の不活性化剤をブリッスルに添着させておくことによって花粉を不活性化させて花粉症の発生を抑えることができる。花粉の不活性剤としては、イチョウ葉、ボダイジュ、ユッカ、月桃などの抽出物を成分としたものが挙げられる。さらに、表面が傷付きやすい物品、例えばパソコンのキーボードの埃を払うときにも傷を付けることがなく、埃取りのブラシとしても使用できる。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】本発明のブラシの正面図 【図2】本発明のブラシの側面図 【図3】ブリッスルを一体に有する基台の正面図 【図4】一本のブリッスルの正面図 【図5】他の構造のブラシの一部正面図 【図6】図5におけるブラシの側面図 【図7】ブラシユニットの正面図 【図8】ブラシユニットを折り畳んだ状態の平面図 【符号の説明】 【0021】 1 ブラシ 2 柄 3 基台 4 ブリッスル 5 第一地点 6 第二地点 7 縮径部 8 係合部 9 係合穴 10 フック 11 ブラシユニット 12 柄 13 基台 14 基台 15 ヒンジ 16 ブリッスル 17 凹部 18 突部 19 挟持部 20 挟持片 21 つまみ片 22 基台面 23 ブラシ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001454 【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
|
| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098109 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 浩平
|
| 【公開番号】 |
特開2008−43417(P2008−43417A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−219864(P2006−219864) |
|