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【発明の名称】 粉状化粧料充填皿
【発明者】 【氏名】水柿 透

【氏名】大喜多 健二

【要約】 【課題】本発明は、ファンデーション、白粉などの粉状化粧料を大きなひび割れや、剥離のないよう充填する粉状化粧料充填皿に関する。

【構成】粉状化粧料充填皿の内面に細かな凹凸面を形成することにより、粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の結合力を増大させる。また、粉状化粧料充填皿の底面に複数の通気孔を設け、粉状化粧料充填皿の底面と粉状化粧料の結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくする。更に粉状化粧料充填皿の底面に該粉状化粧料充填皿の内面と前記粉状化粧料とを接着するバインダー層を形成し、粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の接着力(密着力)、結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉状化粧料をスラリー充填する粉状化粧料充填皿において、
粉状化粧料充填皿の内面にエンボス加工等で細かな凹凸面を形成することにより
粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の結合力を増大させたことを特徴とする粉状化粧料充填皿。
【請求項2】
粉状化粧料充填皿の底面に複数の通気孔を設け、
粉状化粧料充填皿の底面と粉状化粧料の結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくしたことを特徴とする請求項1記載の粉状化粧料充填皿。
【請求項3】
粉状化粧料充填皿の底面に該粉状化粧料充填皿の内面と前記粉状化粧料とを接着するバインダー層を形成し、
粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の接着力(密着力)、結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の粉状化粧料充填皿。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンデーション、白粉などの粉状化粧料を充填する粉状化粧料充填皿に関する。
【背景技術】
【0002】
粉状化粧料充填皿に圧縮して充填する粉状化粧料の充填方法は、粉状化粧料充填皿を容器から着脱する時などに生ずる若干の変形や携帯中の衝撃等により粉状化粧料が割れてしまったり粉状化粧料充填皿より脱落してしまったりする不具合がしばしばあった。
【0003】
そこで粉状化粧料充填皿を収納する容器の下蓋と粉状化粧料充填皿との間にパッキングを設けるものが提案されている。たとえば特許文献1は容器から伝わる衝撃を低減すると共に粉状化粧料充填皿を着脱する際にパッキングを主に変形させることで粉状化粧料充填皿の変形を低減し、粉状化粧料の割れや脱落がないようにしている。
【特許文献1】特開平06−189821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1では粉状化粧料と粉状化粧料充填皿との接着力(密着力)には変化はなく、粉状化粧料を充填した粉状化粧料充填皿単体では従来と同様である。従って僅かであっても粉状化粧料充填皿に直接衝撃が加わるとひび割れ、剥離を生じる原因となる。
【0005】
他方、粉状化粧料に揮発性成分を混ぜスラリー状にして粉状化粧料充填皿に充填し、液体成分を吸収、蒸発させて粉状化粧を乾燥するスラリー充填方法の場合、粉状化粧料を流動性のあるスラリー状態で充填でき、充填時に粉状化粧料充填皿にはほとんど圧力がかからない。
【0006】
しかし、混ぜた液体成分を吸収、蒸発させるときに粉状化粧料は収縮しながら乾燥するため、蒸発工程の途中に押圧工程を挟み粉状化粧料の大きさを修正していた。従って、乾燥した化粧料の内部には、押圧によって生じた細かいひび割れや内部応力が残っていた。更に、粉状化粧料充填皿の上部開口側のみしか揮発成分を吸収、蒸発させることができないため、粉状化粧料に乾燥ムラが生じ、粉状化粧料の硬さのムラや内部応力を発生する原因となっていた。そのため粉状化粧料の破損を伴うようなひび割れや剥離の問題は解決できていなかった。
【0007】
本発明は上記問題点を解決しようとするもので粉状化粧料充填皿にスラリー充填された粉状化粧料の大きなひび割れや、剥離をなくすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は粉状化粧料充填皿の内面にエンボス加工等で細かな凹凸面を形成することにより粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の結合力を増大させるものである。
【0009】
更に粉状化粧料充填皿の底面に複数の通気孔を設け、粉状化粧料充填皿の底面と粉状化粧料の結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくするものである。
【0010】
更にまた粉状化粧料充填皿の底面に該粉状化粧料充填皿の内面と前記粉状化粧料とを接着するバインダー層を形成し、粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の接着力(密着力)、結合力を増大させると共に化粧料充填時に揮発成分を底面からも揮発可能にし、乾燥ムラをなくするものである。また、粉状化粧料充填皿の内面にエンボス加工等で細かな凹凸面を形成し、粉状化粧料充填皿の底面に該粉状化粧料充填皿の内面と前記粉状化粧料とを接着するバインダー層を形成し、粉状化粧料充填皿の内面と粉状化粧料の接着力(密着力)、結合力を増大させることも良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明粉状化粧料充填皿にあっては次に記載する効果を奏する。即ち粉状化粧料充填皿の内面に形成された凹凸面は粉状化粧料充填皿と粉状化粧料間の接着力(密着力)、更にはスラリー充填された粉状化粧料を凹凸面に絡めせん断力を増大し、粉状化粧料のひび割れや剥離を防ぐ効果がある。
【0012】
また粉状化粧料充填皿の内面に凹凸面を形成するエンボス加工等は粉状化粧料充填皿の加工硬化を伴うことから粉状化粧料充填皿の強度を向上する。そのため粉状化粧料充填皿が衝撃を受けた時の変形が少なくなり、スラリー充填された粉状化粧料に加わる応力を少なくでき、粉状化粧料のひび割れ、剥離を防ぐ効果がある。
【0013】
粉状化粧料充填皿の底面に設けた通気孔は揮発成分を含む粉状化粧料の蒸発面積を増大しスラリー充填した粉状化粧料の揮発成分をロール紙等で吸収あるいは蒸発する時間を短縮できる。さらに粉状化粧料充填皿の上部開口側と通気孔の間を上下より乾燥するため乾燥ムラをなくすことができる。そのため粉状化粧料充填皿内の粉状化粧料の乾燥収縮に差をなくし粉状化粧料のひび割れ、剥離をなくす効果がある。
【0014】
粉状化粧料充填皿の底面に形成されたバインダー層は粉状化粧料と粉状化粧料充填皿との接着強度を増大すると共に乾燥した粉状化粧料の間にわずかに生ずるゆがみを吸収することができ、ひび割れ、剥離を防ぐ効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明粉状化粧料の実施例を図に基づき説明する。図1は本発明にかかる粉状化粧料充填皿の第1の実施例説明図である。図1において記号1はアルミニウム等の金属を絞り成形した粉状化粧料充填皿である。
【0016】
粉状化粧料充填皿1の内面11には細かい凹凸部31を生ずるようエンボス加工が施されている。粉状化粧料充填皿1の内面11に形成される凹凸部31にはスラリー充填され乾燥した状態の粉状化粧料3が隙間なく入り込み、凹凸部31の表面積分多く接触し咬合する。粉状化粧料充填皿1と粉状化粧料3との接触面積の増加は粉状化粧料充填皿1と粉状化粧料3との接着力(密着力)を増大する。
【0017】
図2は本発明にかかる粉状化粧料充填皿の第2の実施例説明図である。図2(A)は図1に示した粉状化粧料充填皿1の底面13に通気孔35を設けた説明図、図2(B)は図2(A)の底面拡大図である。通気孔35は揮発成分を含む粉状化粧料3の蒸発面積を増加すると共に蒸発部を上部開口側15と分散する。蒸発面積の分散を伴う増加は粉状化粧料充填皿1内の粉状化粧料3の乾燥時間を短縮すると共に乾燥ムラをなくする。スラリー充填する粉状化粧料3の乾燥ムラをなくすることは、粉状化粧料3内に発生する硬さのムラや内部応力をなくしひび割れ、剥離を減少する。更に底面13から上部開口側15に向け矢印A方向に乾燥空気を送り込み、半乾燥の粉状化粧料3の乾燥時間を短縮することもできる。
【0018】
図3は本発明にかかる粉状化粧料充填皿の底面にバインダーを被着した説明図で、図2(B)で示した通気孔35のある底面13にバインダー層5を被着した例を示す。粉状化粧料充填皿1の底面13に形成されたバインダー層5は、粉状化粧料充填皿1の底面13と、底面13に近接する粉状化粧料3との間を接着するもので粉状化粧料3と粉状化粧料充填皿1との剥離強度を増大する。またバインダー層5に乾燥した粉状化粧料3に比べ大きな弾性を有する材料を用いた場合、乾燥した粉状化粧料3の間にわずかに生ずる振動やひずみを吸収する。
【0019】
以上説明のとおり、本発明粉状化粧料充填皿にあっては発明の効果の欄に記載する効果を奏する。尚本発明の説明では金属の絞り成形された粉状化粧料充填皿で説明を加えてきたがABS等合成樹脂で射出成形するものであっても良い。また、本発明の説明ではスラリー充填方式での特徴を記述したが一般的な打粉型粉体化粧料に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明にかかる粉状化粧料充填皿の第1の実施例説明図である。
【図2】本発明にかかる粉状化粧料充填皿の第2の実施例説明図である。
【図3】粉状化粧料充填皿の底面にバインダーを被着した説明図である。
【符号の説明】
【0021】
1・・・粉状化粧料充填皿
3・・・粉状化粧料
5・・・バインダー層
11・・内面
13・・底面
15・・上部開口側
31・・凹凸部
33・・通気孔
【出願人】 【識別番号】000140915
【氏名又は名称】株式会社カツシカ
【識別番号】592042750
【氏名又は名称】株式会社アルビオン
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−67949(P2008−67949A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−250152(P2006−250152)