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【発明の名称】 マスカラ化粧用具
【発明者】 【氏名】千葉 哲也

【氏名】岡田 一廣

【氏名】駒場 真吾

【要約】 【課題】マスカラ化粧用具のマスカラ剤容器中のマスカラ剤全体を、塗布ブラシ部材をマスカラ剤容器に挿入したままでも、良好な効率で撹拌できるようにする。

【構成】マスカラ化粧用具は、マスカラ剤1とそれを撹拌するための棒状形状を有する撹拌子2とが収容されているマスカラ剤容器3と、マスカラ剤容器3を密閉するためのキャップ部材4と、マスカラ剤容器3に挿入可能となるようにキャップ部材4に取り付けられた塗布ブラシ部材5とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスカラ剤と該マスカラ剤を撹拌するための棒状形状を有する撹拌子とが収容されているマスカラ剤容器と、該マスカラ剤容器を密閉するためのキャップ部材と、該マスカラ剤容器に挿入可能となるように該キャップ部材に取り付けられた塗布ブラシ部材とを有するマスカラ化粧用具。
【請求項2】
該塗布ブラシ部材が、軸部とその軸部の一端に設けられた植毛部とを有し、該軸部の他端で該キャップ部材に取り付けられており、撹拌子の長手方向長が該植毛部の軸方向長よりも長い請求項1記載のマスカラ化粧用具。
【請求項3】
棒状の該撹拌子が、中空シリンダー形状を有する請求項1又は2記載のマスカラ化粧用具。
【請求項4】
棒状の該撹拌子が、外表面に凸条部を有する請求項1〜3のいずれかに記載のマスカラ化粧用具。
【請求項5】
該塗布ブラシ部材の該軸部と該ブラシ部とが、略一直線状に重ならないように配置されている請求項1〜4のいずれかに記載のマスカラ化粧用具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、マスカラ化粧用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマスカラ化粧用具は、図4(断面図)に示すように、高粘度の黒色樹脂組成物からなるマスカラ剤40が充填されたマスカラ剤容器41と、マスカラ剤容器41を密閉するキャップ部材42と、キャップ部材42に設けられた塗布ブラシ部材43とから構成されている(特許文献1)。ここで、塗布ブラシ部材43は、軸部44とその一端に設けられた植毛部45とから構成され、軸部44の他端でキャップ部材42に取り付けられている。また、マスカラ剤容器41とキャップ部材42との密封性を高めるために、通常、マスカラ剤容器41には雄ネジ(図示せず)が形成されており、キャップ部材42にはその雄ネジに対応した雌ネジ(図示せず)が形成されている。また、マスカラ剤容器41の開口部近傍の内壁には、塗布ブラシ部材43の植毛部45に余分に付着したマスカラ剤を拭うためのしごき部材46が設けられている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−180447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マスカラ剤容器41中のマスカラ剤40全体を充分に撹拌するために、図5に示すように、噴射型養毛料製品等において内容物の撹拌のために採用されているような球体47を撹拌子としてマスカラ剤容器41中に入れることも考えられるが、その可動域(図5中の矢印)を広くしようとする場合、必然的に球体47の径を小さくせざるを得ず、撹拌効率が充分ではなくなる。一方、撹拌効率を上げるために球体47の径を大きくすると、可動域(図6中の矢印)が小さくならざるを得ず、可動域内での撹拌効率は向上するが、マスカラ剤容器41中のマスカラ剤40を全体的に撹拌することができなくなる。
【0005】
また、マスカラ化粧用具の使用の際に、キャップ部材42をつまんでいる指の位置と睫毛との位置関係を、マスカラ剤を睫毛に適用し易い位置関係とするために、塗布ブラシ部材43の軸部44に対して植毛部45を曲げることが行われている。この場合、球体47が植毛部45の植毛の中に埋もれたり、植毛部45とマスカラ剤容器41の内壁との間にはまり込んだりする可能性もある。
【0006】
本発明は、以上の技術課題を解決しようとするものであり、マスカラ化粧用具のマスカラ剤容器中のマスカラ剤全体を、塗布ブラシ部材をマスカラ剤容器に挿入したままでも、良好な効率で撹拌できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、従来の金属性の球体の撹拌子ではなく、棒状の撹拌子を使用することにより上述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
即ち、本発明は、マスカラ剤と該マスカラ剤を撹拌するための棒状形状を有する撹拌子とが収容されているマスカラ剤容器と、該マスカラ剤容器を密閉するためのキャップ部材と、該マスカラ剤容器に挿入可能となるように該キャップ部材に取り付けられた塗布ブラシ部材とを有するマスカラ化粧用具を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マスカラ剤容器に投入する撹拌子として棒状形状のものを使用する。このため、可動領域は大きいが撹拌効率が充分でない球体の径と同レべルの幅を有する棒状撹拌子は、対応する球体に比べて相対的に表面積と質量とが大きいものとなるので、可動領域を狭めずに撹拌効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0011】
図1は、本発明の一形態のマスカラ化粧用具の断面図である。このマスカラ化粧用具は、マスカラ剤1と棒状の撹拌子2が収容されているマスカラ剤容器3と、マスカラ剤容器3を密閉するためのキャップ部材4とを有する。キャップ部材4には、マスカラ剤容器3に挿入可能となるように塗布ブラシ部材5が取り付けられている。ここで、塗布ブラシ部材5は、軸部6とその一端に設けられた植毛部7とから構成され、軸部6の他端でキャップ部材4に取り付けられている。この“取り付け”には、別々の部材を嵌合させあるいは接着剤等を用いて接合一体化させる態様や、金型を用いて一体成形させる態様等が含まれる。また、マスカラ剤容器3とキャップ部材4との密封性を高めるために、従来のマスカラ化粧用具の場合と同様に、通常、マスカラ剤容器3には雄ネジ(図示せず)が形成されており、キャップ部材4にはその雄ネジに対応した雌ネジ(図示せず)が形成されている。また、マスカラ剤容器3の開口部近傍の内壁には、塗布ブラシ部材5の植毛部7に余分に付着したマスカラ剤1を拭うためのしごき部材8が設けられている。
【0012】
棒状の撹拌子2は、その径を小さくしても長さを長く維持する事ができるので、マスカラ剤容器3中での可動域(図1の点線矢印)を幅広く確保することができると共に、撹拌効率を高めることができる。棒状の撹拌子2の長手方向長Laの具体的な長さとしては、短すぎると斜めになったりして攪拌効率が低下し、長すぎると上下方向の稼動域が狭くなるので、好ましくは5〜50mm、より好ましくは15〜40mmである。この場合、棒状の撹拌子2は、その長手方向長Laが植毛部7の軸方向長Lbよりも長いことが好ましい。また、棒状の撹拌子2の長手方向長Laに直交する幅は、短すぎると上下方向の移動による攪拌量が小さく、長すぎるとブラシと容器の間に挟まるので、好ましくは2〜5mm、より好ましくは3〜4mmである。このような棒状の撹拌子2の材質は、ステンレス等の金属、酸化アルミニウムなどのセラミックス、金属粒子分散プラスチックなどから適宜選択することができる。
【0013】
棒状の撹拌子2の形状としては、マスカラ剤容器3中で比較的容易に移動できる形状であればよく、例えば、筒形状(図2A)、流線形状(図2B)、中空シリンダー形状(図2C)でもよい。また、撹拌効率を向上させるために、棒状の撹拌子の外表面に凸条部2aを設けてもよく(図2D)、複数の凸条部2aを設けてもよい(図2E)。また、凸条部2aを滑らかな凸形状としてもよく(図2F)、また、螺旋形状としてもよい(図2G)。
【0014】
また、通常、塗布ブラシ部材5の軸部6とその一端に設けられた植毛部7とを、略一直線状に重なるように配置するが、略一直線状に重ならないように配置してもよい。例えば、図3Aに示すように、ブラシを持つ手やブラシの軸部6が顔に当たりにくくなるように、軸部6と植毛部7とが、好ましくは10〜30°の角度を持つように配置してもよい。また、図3Bに示すように、軸部6と植毛部7とが平行にずれるように配置してもよい。更に、図3Cに示す用に、植毛部7自体を湾曲させてもよい。
【0015】
以上説明した以外の本発明のマスカラ化粧用具の構成については、従来のマスカラ化粧用具の構成の中から適宜採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明のマスカラ化粧用具によれば、マスカラ剤容器中のマスカラ剤全体を、塗布ブラシ部材をマスカラ剤容器に挿入したままでも、良好な効率で撹拌できる。従って、均一なマスカラ剤を睫毛に対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のマスカラ化粧用具の一例の断面図である。
【図2A】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2B】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2C】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2D】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2E】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2F】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図2G】本発明で使用する棒状の攪拌子の側面図である。
【図3A】本発明で使用する棒状の攪拌子の断面図である。
【図3B】本発明で使用する棒状の攪拌子の断面図である。
【図3C】本発明で使用する棒状の攪拌子の断面図である。
【図4】従来のマスカラ化粧用具の断面図である。
【図5】従来のマスカラ化粧用具に撹拌子として比較的小さい球体を採用した場合の断面予想図である。
【図6】従来のマスカラ化粧用具に撹拌子として比較的大きな球体を採用した場合の断面予想図である。
【符号の説明】
【0018】
1 マスカラ剤
2 棒状の撹拌子
3 マスカラ剤容器
4 キャップ部材
5 塗布ブラシ部材
6 軸部
7 植毛部
8 しごき部材
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成18年8月28日(2006.8.28)
【代理人】 【識別番号】110000224
【氏名又は名称】特許業務法人田治米国際特許事務所


【公開番号】 特開2008−49008(P2008−49008A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−230081(P2006−230081)