| 【発明の名称】 |
化粧装置及び方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡部 康一
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| 【要約】 |
【課題】化粧の手間を軽減するとともに、化粧を正確に施す。
【構成】自動化粧装置2は、対象者カメラ3、化粧カメラ4、制御ユニット5、キーボード6、ロボットアーム7、固定椅子8を備える。制御ユニット5は、CPU10、RAM11、顔パーツ識別検出部12、化粧品識別検出部13、化粧道具識別検出部14を備える。対象者Tを固定椅子8に座らせ、凹部に後頭部を押し付けさせて、対象者Tの頭部を固定する。この状態で、操作者は、キーボード6を操作して、対象者Tにどのような化粧を施すかを決定する。化粧内容が決定されると、化粧内容に応じた制御信号が制御ユニット5のCPU10に入力される。CPU10は、入力された制御信号に応じた化粧内容で、対象者Tに化粧を施すように、顔パーツ検出データ、化粧品検出データ、化粧道具検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 化粧を施す対象者の顔、化粧剤を有する化粧品、前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すための化粧道具それぞれを撮影する撮影手段と、 前記撮影手段で撮影した撮影画像データに基づいて対象者の顔のパーツを識別し、その位置を検出する顔パーツ識別検出手段と、 前記撮影画像データに基づいて前記化粧品を識別し、その位置を検出する化粧品識別検出手段と、 前記撮影画像データに基づいて前記化粧道具を識別し、その位置を検出する化粧道具識別検出手段と、 移動自在に設けられ、前記化粧道具を把持した状態で移動し、前記化粧道具により前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施す移動手段と、 前記顔パーツ識別検出手段、前記化粧品識別検出手段及び前記化粧道具識別検出手段それぞれの検出結果に基づいて、前記移動手段の移動を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする化粧装置。 【請求項2】 対象者に施す化粧パターンを決定する決定手段を備え、 前記制御手段は、前記決定手段により決定された化粧パターンで対象者に化粧を施すように、前記移動手段を移動させることを特徴とする請求項1記載の化粧装置。 【請求項3】 予め設定された複数の設定化粧パターンを記憶する設定化粧パターン記憶手段を備え、 前記決定手段は、前記複数の設定化粧パターンの中から対象者に施す設定化粧パターンを決定することを特徴とする請求項2記載の化粧装置。 【請求項4】 前記撮影手段で撮影され、前記移動手段を用いずに対象者の顔に施した化粧の実施化粧パターンを記憶する実施化粧パターン記憶手段を備え、 前記制御手段は、前記実施化粧パターン記憶手段で記憶した実施化粧パターンで対象者に化粧を施すように、前記移動手段を移動させることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載の化粧装置。 【請求項5】 対象者の顔を固定する固定手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の化粧装置。 【請求項6】 前記顔パーツ識別検出手段は、複数の顔パーツを識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の化粧装置。 【請求項7】 前記撮影手段は、複数の前記化粧品を撮影し、 前記化粧品識別検出手段は、前記複数の化粧品を識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載の化粧装置。 【請求項8】 前記撮影手段は、複数の前記化粧道具を撮影し、 前記化粧道具識別検出手段は、前記複数の化粧道具を識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することを特徴とする請求項1ないし7いずれか1つ記載の化粧装置。 【請求項9】 化粧を施す対象者の顔と化粧剤を有する化粧品と前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すための化粧道具とを撮影し、その撮影画像データに基づいて、対象者の顔のパーツと前記化粧品と前記化粧道具とを識別してそれぞれの位置及びサイズを検出し、 検出結果に基づいて、前記化粧道具を把持した状態で移動する移動手段の移動を制御して、前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すことを特徴とする化粧方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、自動で化粧を施すことができる化粧装置及び方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 化粧を施す際、例えば、眉描きの場合には、所望する眉形状になるように、眉描き鉛筆により描く。所望する眉形状になるように眉を描く作業は、難しく、近年では、所望する眉形状の孔が形成された眉テンプレートを用いて、その孔部分を眉描き鉛筆で塗ることにより、所望の眉を描くことが提案されている。 【0003】 しかしながら、眉テンプレートを用いて所望の形状の眉を描いたときにも、その位置が所望する位置からズレてしまう、さらには、眉の濃さが所望する濃さではない等の不満があった。また、化粧は手間のかかるものであり、そのことに苦痛を感じることもある。このため、化粧の手間を軽減する技術が提案されている。 【0004】 特許文献1では、理想とする理想顔における化粧の状態に基づいて、ファンデーション、眉墨、アイシャドー、口紅などの化粧要素に関する化粧画像を形成し、この化粧画像に基づいた化粧パターンを、化粧剤(ファンデーション、眉墨、アイシャドー、口紅など)を印剤として、薄くて柔軟な基材に印刷して化粧転写膜を作成し、被化粧者が化粧転写膜を自分の顔に押し当てて軽く擦ることにより、化粧を施す化粧方法及びその方法に用いる化粧装置並びに化粧転写膜が提案されている。また、化粧転写膜による転写に変えて、上記化粧画像に基づいた化粧パターンを、化粧剤(ファンデーション、眉墨、アイシャドー、口紅など)を印剤として、被化粧者の顔に直接印刷することも提案されている。 【0005】 また、特許文献2では、デジタルカメラで被験者の顔を撮像し、この顔画像データを表示装置に表示し、スイート、クール、キュート、フレッシュの4つのメーキャップイメージタイプのうち、被験者が選択したタイプに応じて、顔画像の頬部分に、頬紅を塗布して表示する頬紅メーキャップシュミレーションシステムが提案されている。 【特許文献1】特開平11−169231号公報 【特許文献2】特開2000−279228号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、特許文献1では、化粧転写膜を顔に押し当てて軽く擦ることにより、化粧を施すため、化粧品の種類によっては、被化粧者の顔に上手に転写することができないという問題があり、さらに、化粧パターンを被化粧者の顔に直接印刷する場合には、精度よく印刷することができないという問題があった。また、特許文献2では、表示装置上で化粧のシュミレーションを行うことができるが、実際に化粧を施すときには、化粧品及び化粧道具を用いて行うため、化粧の手間を軽減することができないという問題があった。 【0007】 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、確実に化粧の手間を軽減することができるとともに、化粧を正確に施すことができる化粧装置及び方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために、本発明の化粧装置は、化粧を施す対象者の顔、化粧剤を有する化粧品、前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すための化粧道具それぞれを撮影する撮影手段と、前記撮影手段で撮影した撮影画像データに基づいて対象者の顔のパーツを識別し、その位置を検出する顔パーツ識別検出手段と、前記撮影画像データに基づいて前記化粧品を識別し、その位置を検出する化粧品識別検出手段と、前記撮影画像データに基づいて前記化粧道具を識別し、その位置を検出する化粧道具識別検出手段と、移動自在に設けられ、前記化粧道具を把持した状態で移動し、前記化粧道具により前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施す移動手段と、前記顔パーツ識別検出手段、前記化粧品識別検出手段及び前記化粧道具識別検出手段それぞれの検出結果に基づいて、前記移動手段の移動を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。なお、前記化粧品としては、口紅、眉描き鉛筆、マスカラ、ファンデーション、頬紅、アイシャドー等が挙げられ、前記化粧道具としては、化粧刷毛、パフ等が挙げられる。また、前記移動手段は、三次元方向に移動自在に設けられていることが好ましい。 【0009】 また、対象者に施す化粧パターンを決定する決定手段を備え、前記制御手段は、前記決定手段により決定された化粧パターンで対象者に化粧を施すように、前記移動手段を移動させることが好ましい。 【0010】 さらに、予め設定された複数の設定化粧パターンを記憶する設定化粧パターン記憶手段を備え、前記決定手段は、前記複数の設定化粧パターンの中から対象者に施す設定化粧パターンを決定することが好ましい。 【0011】 また、前記撮影手段で撮影され、前記移動手段を用いずに対象者の顔に施した化粧の実施化粧パターンを記憶する実施化粧パターン記憶手段を備え、前記制御手段は、前記実施化粧パターン記憶手段で記憶した実施化粧パターンで対象者に化粧を施すように、前記移動手段を移動させることが好ましい。さらに、対象者の顔を固定する固定手段を備えることが好ましい。 【0012】 また、前記顔パーツ識別検出手段は、複数の顔パーツを識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することが好ましい。さらに、前記撮影手段は、複数の前記化粧品を撮影し、前記化粧品識別検出手段は、前記複数の化粧品を識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することが好ましい。また、前記撮影手段は、複数の前記化粧道具を撮影し、前記化粧道具識別検出手段は、前記複数の化粧道具を識別し、それぞれの位置及びサイズを検出することが好ましい。 【0013】 また、本発明の化粧方法は、化粧を施す対象者の顔と化粧剤を有する化粧品と前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すための化粧道具とを撮影し、その撮影画像データに基づいて、対象者の顔のパーツと前記化粧品と前記化粧道具とを識別してそれぞれの位置及びサイズを検出し、検出結果に基づいて、前記化粧道具を把持した状態で移動する移動手段の移動を制御して、前記化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すことを特徴とする。 【発明の効果】 【0014】 本発明の化粧装置によれば、化粧を施す対象者の顔のパーツ、化粧品及び化粧道具を識別してそれぞれの位置を検出し、各検出結果に基づいて、化粧道具を把持した状態で移動する移動手段の移動を制御して、化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すから、正確に、対象者に化粧を施すことができる。 【0015】 また、決定された化粧パターンで対象者に化粧を施すように移動手段を移動させるから、対象者に、所望する化粧を容易に施すことができる。 【0016】 さらに、本発明の化粧方法によれば、化粧を施す対象者の顔のパーツ、化粧品及び化粧道具を識別してそれぞれの位置を検出し、各検出結果に基づいて、化粧道具を把持した状態で移動する移動手段の移動を制御して、化粧剤を対象者の顔に塗布して化粧を施すから、正確に、対象者に化粧を施すことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 図1及び図2に示すように、本発明を実施した自動化粧装置2は、対象者Tに化粧を施すものであり、対象者Tを撮影するデジタルビデオカメラ(以下、対象者カメラと称する)3、化粧品及び化粧道具を撮影するデジタルビデオカメラ(以下、化粧カメラと称する)4、PC(パーソナルコンピュータ)からなる制御ユニット5、キーボード6、ロボットアーム7、対象者Tの頭部を固定する固定椅子8を備える。 【0018】 対象者カメラ(撮影手段)3は、対象者Tを撮影する位置に設けられており、化粧カメラ(撮影手段)4は、化粧品としての口紅21及び化粧道具としての化粧刷毛22を撮影する位置に設けられている。各カメラ3,4、は、制御ユニット5に接続されており、撮影した動画像データを制御ユニット5に入力する。 【0019】 キーボード(決定手段)6は、制御ユニット5に制御信号を入力するものであり、自動化粧装置2を操作する操作者に操作可能に設けられている。操作者は、キーボード6を操作して、対象者Tにどのような化粧を施すかを決定する。 【0020】 ロボットアーム(移動手段)7は、三次元方向に移動自在に設けられたものであり、制御ユニット5に接続され、制御ユニット5により駆動(移動)が制御される。ロボットアーム7の先端部には、化粧刷毛22を把持する把持アーム7aが2本取り付けられている。把持アーム7aは、化粧刷毛22を把持する把持位置(図2(C)参照)と把持を解除する把持解除位置(図2(B)参照)との間で移動自在に設けられており、制御ユニット5によりその移動が制御される。把持アーム7aの、化粧刷毛22に接する面には、把持後に化粧刷毛22の脱落を防止するためのゴムが貼り付けられている。 【0021】 制御ユニット5は、CPU10、RAM11、顔パーツ識別検出部12、化粧品識別検出部13、化粧道具識別検出部14を備える。CPU10には、対象者カメラ3、化粧カメラ4、キーボード6、ロボットアーム7、RAM11及び各検出部12〜14が接続されている。RAM11には、複数の化粧品や化粧道具の様々な識別データ(サイズデータ、使用目的データ等)が記憶されている。 【0022】 RAM11には、以前に施した化粧を撮影することにより得られた実施化粧パターンデータ(使用する化粧品及び化粧道具、化粧範囲)が複数記憶されている。なお、実施化粧パターンデータは、ロボットアーム7を用いたときのものに限らず、ロボットアーム7を用いずに化粧を施したときのものも含まれる。本実施形態では、RAM11は、ロボットアーム7を用いずに対象者Tの顔に施した化粧の実施化粧パターンを記憶する実施化粧パターン記憶手段としても機能する。 【0023】 RAM11には、対象者Tに施す予め設定された設定化粧パターンデータ(使用する化粧品及び化粧道具、化粧範囲)が複数記憶されている。本実施形態では、RAM11は、予め設定された複数の設定化粧パターンを記憶する設定化粧パターン記憶手段としても機能する。なお、RAM11内のデータは、更新可能にされており、インターネットを介して設定化粧パターンデータをダウンロードしてRAM11に記憶させることもでき、RAM11内のデータは、適宜変更されるものである。 【0024】 口紅21と化粧刷毛22とは、化粧テーブル23上に置かれている。口紅21には、塗料が固められた化粧剤21aが設けられており、化粧剤21aは、通常時(化粧を施さないとき)には、着脱自在なキャップにより覆われている。自動化粧装置2で対象者Tに化粧を施すときには、予めキャップを外しておく。化粧刷毛22には、複数の毛を束ねた塗布毛22aが設けられている。 【0025】 口紅21は、化粧テーブル23上に設けられた凹部に、化粧剤21aとは逆側の端部が挿入されることにより、化粧テーブル23上に位置決めされて置かれている。これにより、化粧刷毛22の塗布毛22aを化粧剤21aに接触させ、化粧剤21aを塗布毛22aに付着させるときに、口紅21がぐらつくことがない。 【0026】 化粧刷毛22は、化粧テーブル23上に設けられた凹部に、塗布毛22aとは逆側の端部が挿入されることにより、塗布毛22aが上側を向く立った状態で化粧テーブル23上に置かれている。化粧カメラ4は、口紅21及び化粧刷毛22を撮影する位置に設けられている。 【0027】 CPU10は、対象者カメラ3から入力された動画像データを顔パーツ識別検出部12に入力し、化粧カメラ4から入力された動画像データを化粧品識別検出部13及び化粧道具識別検出部14に入力する。 【0028】 顔パーツ識別検出部12は、入力された動画像データに基づいて、対象者Tの複数の顔パーツ(目、唇、鼻等)を識別してそれぞれの位置及びサイズを検出する。そして、顔パーツ識別検出部12は、検出した顔パーツ検出データをCPU10に入力する。 【0029】 化粧品識別検出部13は、CPU10を介して、RAM11内の識別データを読み込み、この識別データと入力された動画像データとに基づいて、化粧品(口紅21)を識別してその位置及びサイズを検出する。そして、化粧品識別検出部13は、検出した化粧品検出データをCPU10に入力する。 【0030】 化粧道具識別検出部14は、CPU10を介して、RAM11内の識別データを読み込み、この識別データと入力された動画像データとに基づいて、化粧道具(化粧刷毛22)を識別してその位置及びサイズを検出する。そして、化粧道具識別検出部14は、検出した化粧道具検出データをCPU10に入力する。 【0031】 対象者Tの顔を固定する固定手段としての固定椅子8は、対象者Tが座ったときに頭部を固定する固定部8aが設けられている。この固定部8aは、人間の後頭部形状に沿って円弧状の凹部が形成されている。対象者Tは、固定椅子8に座り、後頭部を凹部に押し付けることにより、頭部の位置が固定される。 【0032】 操作者がキーボード6を操作して、対象者Tに施す化粧内容(例えば、化粧剤21aの塗布範囲及び塗布量)を決定すると、化粧内容に応じた制御信号が制御ユニット5のCPU10に入力される。キーボード6の操作による化粧剤21a塗布範囲及び塗布量の決定方法としては、先ず、塗布範囲を、唇の上下及び左右の側端から内側の範囲とするか外側の範囲とするかを決定し、次に、唇の上下及び左右の側端から塗布範囲までの距離を決定した後、化粧剤21aの塗布量を決定する。例えば、唇の上下及び左右の側端からそれぞれ1mm内側の範囲を塗布範囲とする場合には、先ず、塗布範囲を、唇の上下及び左右の側端から内側の範囲とすることを決定し、次に、唇の上下及び左右の側端から塗布範囲までの距離はそれぞれ1mmであることを決定する。そして、化粧剤21aの塗布量を決定する。CPU10には、LCD等の表示装置25に接続されており、キーボード6での操作内容は、表示装置25に表示される。操作者は、表示装置25を確認しながら、対象者Tにどのような化粧を施すかを決定することができる。 【0033】 表示装置25は、CPU10を介してRAM11に接続されており、RAM11内の複数の実施化粧パターンデータ及び設定化粧パターンデータが表示装置25に表示される。操作者が、表示装置25に表示されたデータに係る化粧を、対象者Tに施す場合には、キーボード6を操作して、表示された化粧パターンデータの中から、施したい化粧の化粧パターンデータを選択する。1つの化粧パターンデータを選択すると、選択した化粧パターンデータに応じた制御信号がCPU10に入力される。なお、表示装置25に表示される化粧パターンデータとしては、化粧終了後の対象者Tの顔を撮影した顔画像が挙げられ、これにより、表示装置25に表示された複数の化粧データを比較するだけで、容易に、対象者Tに施す化粧を選択することができる。 【0034】 CPU(制御手段)10は、入力された制御信号、顔パーツ検出データ、化粧品検出データ及び化粧道具検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動する。 【0035】 上記のように構成された自動化粧装置2の作用について説明する。本発明を実施した自動化粧装置2では、化粧を施す対象者Tを固定椅子8に座らせ、凹部に後頭部を押し付けさせて、対象者Tの頭部を固定する。この状態で、操作者は、キーボード6を操作して、対象者Tにどのような化粧を施すかを決定する。本実施形態では、図3に示すように、対象者Tの唇Lに塗布する化粧剤21aの塗布範囲が、対象者Tの唇L(図3における実線で囲まれた範囲)よりも小さい塗布範囲R(図3における点線で囲まれた範囲)である形態について説明を行う。 【0036】 操作者は、キーボード6を操作して、対象者Tの唇Lに塗布範囲Rで化粧剤21aを塗布するように決定し、さらに、化粧剤21aの塗布量を決定する。化粧内容(口紅21の塗布範囲及び塗布量)が決定されると、化粧内容に応じた制御信号が制御ユニット5のCPU10に入力される。 【0037】 CPU10には、対象者カメラ3で撮影した対象者Tの動画像データに基づいて検出された顔パーツ検出データ(顔パーツの位置及びサイズ)と、化粧カメラ4で撮影した口紅21の動画像データに基づいて検出された化粧品検出データ(口紅21の位置及びサイズ)と、化粧カメラ4で撮影した化粧刷毛22の動画像データに基づいて検出された化粧道具検出データ(化粧刷毛22の位置及びサイズ)と、が入力されている。 【0038】 CPU10は、入力された制御信号に応じた化粧内容で、対象者Tに化粧を施すように、各検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動する。先ず、CPU10は、2本の把持アーム7aの間に化粧刷毛22が位置するようにロボットアーム7を移動させた後、把持アーム7aを移動させて把持アーム7aにより化粧刷毛22を把持させる。次に、CPU10は、ロボットアーム7を移動させて、把持した化粧刷毛22の塗布毛22aを、口紅21の化粧剤21aに接触させ、化粧剤21aを塗布毛22aに付着させる。そして、CPU10は、ロボットアーム7を移動させて、塗布毛22aに付着した化粧剤21aを対象者Tの唇Lに塗布する。このとき、CPU10は、対象者Tの唇Lに、塗布範囲Rで、且つ設定した塗布量で化粧剤21aが塗布されるように、ロボットアーム7を移動させる。これにより、対象者Tに、所望する化粧を容易に施すことができる。 【0039】 なお、ロボットアーム7が移動しているときにも、対象者カメラ3は、対象者Tを撮影しその動画像データをCPU10に入力し、化粧カメラ4は、口紅21及び化粧刷毛22を撮影しその動画像データをCPU10に入力しており、その動画像データは、顔パーツ識別検出部12、化粧品識別検出部13及び化粧道具識別検出部14に入力される。顔パーツ識別検出部12は、顔パーツ検出データをCPU10に入力し、各検出部13,14は、化粧品検出データ及び化粧道具検出データをCPU10に入力している。そして、CPU10は、入力された各検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動する。すなわち、CPU10は、随時更新される各検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動する。これにより、対象者Tの頭部が初期位置から移動した場合にも、正確に、対象者Tに所望する化粧を施すことができる。 【0040】 また、操作者が、表示装置25に表示された複数の化粧パターンデータ(以前に施した化粧のデータ及び予め設定された化粧データ)のうち、いずれかを選択した場合には、選択した化粧パターンデータに応じた制御信号がCPU10に入力される。CPU10は、入力された制御信号に応じた化粧内容で、対象者Tに化粧を施すように、ロボットアーム7を駆動する。これにより、対象者Tに、以前に施した化粧や予め設定された化粧を容易に施すことができる。 【0041】 このように、対象者カメラ3で撮影した対象者Tの動画像データに基づいて顔パーツの位置及びサイズを検出し、化粧カメラ4で撮影した口紅21及び化粧刷毛22の動画像データに基づいて口紅21の位置及びサイズと化粧刷毛22の位置及びサイズとを検出し、CPU10は、キーボード6の操作により決定される化粧内容で、対象者Tに化粧を施すように、顔パーツ、口紅21及び化粧刷毛22の各検出データに基づいて、ロボットアーム7を駆動するから、対象者Tに、所望する化粧を容易に施すことができる。 【0042】 また、操作者が、表示装置25に表示された複数の化粧パターンデータ(以前に施した化粧のデータ及び予め設定された化粧データ)のうち、いずれかを選択すると、CPU10は、選択された化粧パターンデータに応じた化粧パターンで、対象者Tに化粧を施すように、ロボットアーム7を駆動するから、対象者Tに、以前に施した化粧や予め設定された化粧を容易に施すことができる。特に、多数回同一の化粧を施す必要があり、さらには、化粧パターンが複雑である特殊メイク(例えば、映画に出演する役者に施す化粧)を、本発明の自動化粧装置2により実施することは、効果的である。 【0043】 さらに、対象者Tの頭部を固定する固定椅子8を設けたから、ロボットアーム7により対象者Tに化粧を施すときに、対象者Tの頭部がずれることを防止することができる。 【0044】 なお、上記実施形態では、化粧刷毛22により化粧剤21aを対象者Tの唇に塗布する形態について説明をしたが、化粧品及び化粧道具は、口紅21及び化粧刷毛22に限定されることなく、例えば、眉描き用の眉描き鉛筆により眉描きを行う、化粧刷毛によりマスカラを塗布する、化粧刷毛によりファンデーションを塗布する、化粧刷毛により頬紅を塗布する、化粧刷毛によりアイシャドーを塗布する等、適宜変更可能である。さらに、化粧品及び化粧道具を複数設けてもよく、この場合には、化粧カメラ4を、全ての化粧品及び化粧道具を撮影する位置に設ける。 【0045】 また、顔パーツ識別検出部12で検出された顔パーツ検出データ(顔パーツの位置及びサイズ)に基づいて、対象者Tの顔形状に沿った立体的な顔型シートを作成し、この顔型シートに化粧パターンに応じた化粧品を塗布し、顔型シートを対象者Tの顔に載せることにより、顔型シートに塗布された化粧品を対象者Tの顔に転写するようにしてもよい。これにより、正確に、且つ容易に対象者Tに化粧を施すことができる。なお、顔型シートは、石膏により作成するようにしてもよい。 【0046】 さらに、化粧カメラ4で撮影した動画像データに基づいて、化粧しているときの化粧道具(化粧刷毛22)の動きを記憶しておき、これに基づいてロボットアーム7の移動を制御することに代えて、または加えて、ロボットアーム7に化粧刷毛22を把持させた状態でロボットアーム7をフリー状態にし、このロボットアーム7に把持された化粧刷毛22を操作者または対象者Tが手で持って移動させて化粧を施し、このときのロボットアーム7の動きを記憶しておき、これを実施化粧パターンとするようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明を実施した自動化粧装置の電気的構成及びロボットアーム、固定椅子、口紅、筆、化粧テーブルを示す説明図である。 【図2】ロボットアームと把持アームと口紅と筆とを示す斜視図である。 【図3】対象者Tの唇Lと口紅の塗布範囲Rとを示す説明図である。 【符号の説明】 【0048】 2 自動化粧装置 3 対象者カメラ(撮影手段) 4 化粧カメラ(撮影手段) 5 制御ユニット 6 キーボード(決定手段) 7 ロボットアーム(移動手段) 8 固定椅子(固定手段) 8a 固定部 10 CPU(制御手段) 11 RAM 12 顔パーツ識別検出部(顔パーツ識別検出手段) 13 化粧品識別検出部(化粧品識別検出手段) 14 化粧道具識別検出部(化粧道具識別検出手段) 21 口紅(化粧品) 21a 化粧剤 22 化粧刷毛(化粧道具) 22a 塗布毛
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| 【出願人】 |
【識別番号】306037311 【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月11日(2006.7.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075281 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 和憲
【識別番号】100095234 【弁理士】 【氏名又は名称】飯嶋 茂
【識別番号】100117536 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 英了
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| 【公開番号】 |
特開2008−17936(P2008−17936A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−190745(P2006−190745) |
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