| 【発明の名称】 |
ダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀川 洋一
【氏名】江森 健太郎
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| 【要約】 |
【課題】ダイヤモンドのブリリアンティアリングにおいてクラウンとパビリオンとの境目のガードルに形成される研磨形状がペインティングやディギングアウトのないものか又はあってもその度合がどのようなものであるかを数値的に求めてダイヤモンドのグレードを判定するダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法を提供する。
【構成】ガードルの度合を判定するためにアッパー・ガードル・ファセット(UGF)とベゼル(BZL)との間の角度やアッパー・ガードル・ファセット(UGF)同士の角度やローワー・ガードル・ファセット(LGF)とパビリオン・メイン・ファセット(PMF)同士の角度を非接触型寸法測定機とこの寸法データを基にしたコンピュータによる計算により求めることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ダイヤモンドの最終研磨工程(ブリリアンティアリングと言う)において形成されるペインティング及び/又はディギングアウトを数値的に判定するための判定方法であって、該方法は、隣接するアッパー・ガードル・ファセット(UGFと言う)とベゼル(BZLと言う)との間の16箇所の角度Aと、隣接するUGF同士間の8箇所の角度Bと、隣接するローワー・ガードル・ファセット(LGFと言う)とパビリオン・メイン・ファセット(PMFと言う)との間の16箇所の角度Cと、隣接するLGF同士間の8箇所の角度Dとを夫々求め、前記ペインティング及び/又はディギングアウトの度合を判定することを特徴とするダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法。 【請求項2】 前記角度の計算は、夫々の角度を形成する面の法線ベクトルから求めることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ダイヤモンドのブリリアンティアリングにおいて、クラウン及び/又はパビリオンを構成する各ファセット間の角度からペインティング及び/又はディギングアウトの有無やその度合を視覚に頼らず数値的に求めるダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法に関する。 【背景技術】 【0002】 図1(a)はブリリアンティアリングに入る前のダイヤモンド100のクラウン部を示し、各ファセットの交差角度を比較的鋭い鈍角(実線)で示しているものであり、図1(b)はUGFとBZLとの間の角度が鋭さの少ない大きな鈍角(破線)であってペインティングが生じているダイヤモンド100を示す。但し、図1(b)には破線が2本あるが勿論1本でもペインティングが生じていることを示す。 また、図1(c)はUGF同士間の角度が鋭さの少ない大きな鈍角(破線)であってディギングアウトが生じているダイヤモンド100を示す。 ペインティングやディギングアウトが生ずるとダイヤモンドの輝度が低下し、その品質の度合が低いものとなる。このペインティングやディギングアウトができるのはダイヤモンドを研磨する際になるべく原石の生地を残してダイヤモンドの重量減を極力低くしようとするカッタの研磨技術によるものであった。 【0003】 図2(a),(b),(c)はブリリアンティアリングが終了したダイヤモンド100の外観図及びガードル1の部分の形状を示すものである。図2(a)はガードル1にペインティングやディギングアウトの生じていないダイヤモンド100を示し、このものはガードル1における図示の(A)値と(B)値の値が等しいものである。一方、図2(b)は(A)値が(B)値よりも小さく、ペインティングが生じているダイヤモンド100を示し、図2(c)は(A)値が(B)値よりも大きく、ディギングアウトが生じているダイヤモンドを示す。 【0004】 図3(a),(b),(c),(d)はクラウン側とパビリオン側の両方にブリリアンティアリングされたダイヤモンドの主にガードル1の部分を示すものである。図3(a)は前記した(A)値と(B)値の等しいものを示し、図3(b)から図3(d)は(A)値と(B)値との差が次第に大きくなるものを示し、ペインティングの度合が大きくなっていることが示されている。 なお、従来技術では以上のペインティングやディギングアウトを判定する方法がなく、公知技術として同一出願人による「特許文献1」があるが、このものは本発明とは相異するものである。 【特許文献1】特開2003−42964号(図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 以上のように、ダイヤモンドのペインティングやディギングアウトの度合を判定する方法としては従来技術では確実なものはなく、主に熟練者による視覚により判定されていたに過ぎない。そのために、正しい判定が難しく、第三者に対して適格な品質度合を明示することができなかった。 【0006】 本発明に、以上の事情に鑑みて発明されたものであり、例えば、非接触型の寸法測定機を用いてダイヤモンドの各部の寸法データをとり、このデータによりコンピュータで計算を行い、ペインティングやディギングアウトの度合を数値的に求めて正しい判定をするようにしたダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、ダイヤモンドの最終研磨工程(ブリリアンティアリングと言う)において形成されるペインティング及び/又はディギングアウトを数値的に判定するための判定方法であって、該方法は、隣接するアッパー・ガードル・ファセット(UGFと言う)とベゼル(BZLと言う)との間の16箇所の角度Aと、隣接するUGF同士間の8箇所の角度Bと、隣接するローワー・ガードル・ファセット(LGFと言う)とパビリオン・メイン・ファセット(PMFと言う)との間の16箇所の角度Cと、隣接するLGF同士間の8箇所の角度Dとを夫々求め、前記ペインティング及び/又はディギングアウトの度合を判定することを特徴とする。 【0008】 また、請求項2の発明は、前記角度の計算は、夫々の角度を形成する面の法線ベクトルから求めることを特徴とする。 【発明の効果】 【0009】 本発明の請求項1のダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法によれば、ブリリアンティアリングされたダイヤモンドのUGF,BZL,LGF,PMFの各ファセットのデータを非接触型の寸法測定機を用いて求め、このデータを用いて各角度を計算し、その角度の値によってペインティングやディギングアウトの度合を数値的に判定することができ、正確で、第三者が納得できる判定を行うことができる。 【0010】 また、本発明の請求項2のダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法によれば、各ファセットの面の角度を法線ベクトルから求めるため、正確な角度が求められる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、本発明のダイヤモンドのペインティング及び/又はディギングアウトの度合の数値的判定方法の実施の形態を図面を参照して詳述する。図4はブリリアンティアリングを終了したダイヤモンド100を示す。 図示のように、クラウン100a側にはUGF2とBZL3が形成され、パビリオン100b側にはLGF4とPMF5が夫々形成される。 クラウン100aには互いに隣接するUGF2a及びUGF2aからなるUGF2と、UGF2とUGF2との間に介設されるBZL3が形成され、角度AはUGF2aとBZL3との間に形成され、角度BはUGF2aとUGF2aとの間に形成される。よって角度Aは16箇所、角度Bは8箇所形成される。 一方、パビリオン100b側には互いに隣接するLGF4aとLGF4aとからなるLGF4と、LGF4とLGF4との間に介設されるPMF5とが形成され、角度CはLGF4とPMFとの間に形成され、角度DはLGF4aとLGF4aとの間に形成される。よって角度Cは16箇所、角度Dは8箇所形成される。 【0012】 以上の角度A,B,C,Dは、例えば、非接触型の寸法測定機による寸法データとこれを基にしてコンピュータによる計算によって数値的に求められる。 【実施例1】 【0013】 次に、角度A,B,C,Dの値とペインティング及びディギングアウトとの関係の1つの実施例を説明する。 図5はクラウン100a側におけるペインティングやディギングアウトの度合を説明するものであり、図6はパビリオン100b側におけるペインテイングやディギングアウトの度合を説明するためのものである。 【0014】 図5,図6に示すものは単なる一例であって、数値等は種々に変化する可能性がある。また、楕円や四角で囲んだ範囲も変化の可能性がある。 図5は横軸にUGF2aとBZL3との間の角度Aを示すものであり、縦軸はUGF2aとUGF2aとの間の角度Bを示すものである。図5において、中央の楕円で囲んでいる範囲(X)はペインティングやディギングアウトのない状態を示し、四角で囲んでいる範囲(Y)は度合の大きいディギングアウトの生じている範囲であり、四角で囲んでいる範囲(Z)は度合の大きいペインティングが生じている範囲を示す。なお、範囲(X)と範囲(Y)や範囲(Z)との間の部分はその中間の度合を夫々示すものである。 【0015】 図6はパビリオン100b側におけるペインティングやディギングアウトの度合を示すものであり、中央の(X1)の範囲がペインティングやディギングアウトのない範囲であり、範囲(Y1)や範囲(Z1)が度合の大きいディギングアウトやペインティングが生じている範囲を夫々示すものである。 【0016】 以上のように、ブリリアンティアリングの終わった夫々のダイヤモンドについて図5や図6を求めることにより、そのダイヤモンドにおけるペインティングやディギングアウトの度合を数値的に求めることができ、従来の視覚による判定に較べて正確で、かつ客観的な信頼性のある判定をすることができる。 【産業上の利用可能性】 【0017】 本発明は、以上に説明した形状のダイヤモンドについての判定方法を説明したが、ダイヤモンドの形状は前記のものに限定せず、すべてのダイヤモンドの判定に利用可能であり、その利用範囲は広い。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】ブリリアンティアリング工程を施される前後のダイヤモンドの形状を示す上面図((a)はブリリアンティアリングに入る前の状態を示すもの、(b)はペインティングの生じているもの、(c)はディギングアウトが生じているものを夫々示す)。 【図2】ガードルの形状を示すもので(a)は正常のもの、(b)はペインティングの生じているもの、(c)はディギングアウトが生じているものを示す。 【図3】クラウン及びパビリオンの双方に形成されているガードルを示すもので、図3(a)は最高、図3(b)はとてもよい、図3(c)は良い、図3(d)は不可のものを示す。 【図4】角度を求める箇所を説明するためのダイヤモンドの正面図。 【図5】クラウン側の理想的なラウンドブリリアントカットの範囲やディギングアウトやペインティングの範囲を数値的に示す線図。 【図6】パビリオン側の理想的なラウンドブリリアントカットの範囲やディギングアウトやペインティングの範囲を数値的に示す線図。 【符号の説明】 【0019】 1 ガードル 2 アッパー・ガードル・ファセット(UGF) 2a アッパー・ガードル・ファセット(UGF) 3 ベゼル(BZL) 4 ローワー・ガードル・ファセット(LGF) 4a ローワー・ガードル・ファセット(LGF) 5 パビリオン・メイン・ファセット(PMF) 100 ダイヤモンド 100a クラウン 100b パビリオン
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| 【出願人】 |
【識別番号】593054675 【氏名又は名称】株式会社中央宝石研究所
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| 【出願日】 |
平成18年7月24日(2006.7.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089772 【弁理士】 【氏名又は名称】利根川 誠
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| 【公開番号】 |
特開2008−23181(P2008−23181A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−200902(P2006−200902) |
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