トップ :: A 生活必需品 :: A44 小間物;貴金属宝石類




【発明の名称】 装身具
【発明者】 【氏名】新井 義信

【要約】 【課題】長尺体に対して、保持部材から長尺体を引き抜く方向に力を加えた場合に、長尺体の端が保持部材から離脱するのを防ぐとともに、保持部材の耐久性を向上させる。

【構成】本発明の装身具は、長尺体3と、長尺体3の端を内側に保持する中空状の保持部材2と、長尺体3に一体的に設けられ、保持部材2の内部で保持部材2と係合することにより長尺体3の端が保持部材2から離脱するのを防ぐ離脱防止手段4とを有し、長尺体3の一端を保持している保持部材21と、他端を保持している保持部材22とを接続部材5を介して接続自在に備えられている。さらに、保持部材2の内側において、長尺体3を保持部材2から引き抜く方向へ向けて広がるように傾斜した面と、該面に離脱防止手段4の面とを接触させることにより、保持部材2と離脱防止手段4とが係合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺体と、
前記長尺体の端を内部に保持するための中空状の凹所が設けられた保持部材と、
前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部において前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防止する離脱防止手段とを有し、
前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられてなる装身具。
【請求項2】
ゴム磁石が樹脂によって被覆された長尺体と、
前記長尺体の端を内部に保持するための中空状の凹所が設けられた保持部材と、
前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部において前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防止する離脱防止手段とを有し、
前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられてなる装身具。
【請求項3】
前記保持部材の内側において、前記長尺体を前記保持部材から引き抜く方向に広がるように傾斜した面と、該面に前記離脱防止手段の面とを接触させることにより、前記保持部材と前記離脱防止手段とが係合されてなる請求項1または2記載の装身具。
【請求項4】
前記離脱防止手段が、断面略C字状を呈した部材であり、内側の面に複数の突起が設けられており、該突起を前記長尺体に喰い込ませて巻着されてなる請求項1、2または3記載の装身具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、装身具に関する。さらに詳しくは、長尺体と、前記長尺体の端を内部に保持する中空状の保持部材と、前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部において前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防止する離脱防止手段とを有し、前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられた装身具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁力による健康増進などを目的として、磁気ネックレスや磁気ブレスレットなどが装身具として使用されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、運動中でも身につけられ、長さ調節可能で身体のさまざまな部位に装着できる磁気装身具の技術が開示されている。このなかでは、長尺体の一方の端に受け部が設けられ、長尺体の他方の端に挿入体を保持する保持部材が設けられている。使用者は、この受け部と、保持部材により保持された挿入体とを嵌め合わせることにより、長尺体を環状にして身体に装着する。
【0004】
【特許文献1】特開2005−342027号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、叙上の従来の技術では、保持部材および受け部が軟質の材料で製造されているため、長尺体に対して、保持部材(または受け部)から長尺体を引き抜く方向に力を加えた場合に、本来ならば長尺体の端部の表面に接触して長尺体を押圧しつつ保持している部分が、長尺体の表面から離れる方向に変形し、長尺体の端部が保持部材から離脱してしまうというおそれがある。また、保持部材は長尺体を保持するために、保持部材が径方向に伸ばされ、常時圧縮応力が生じた状態になっている。
【0006】
本発明は、叙上の従来の問題に鑑みてなされたもので、長尺体に対して、保持部材から長尺体を引き抜く方向に力を加えた場合に、長尺体の端が保持部材から離脱するのを防止することができるとともに保持部材の耐久性を向上させることができる装身具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の装身具は、長尺体と、前記長尺体の端を内部に保持するための中空状の凹所が設けられた保持部材と、前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部において前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防止する離脱防止手段とを有し、前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられてなることを特徴としている。
【0008】
また、ゴム磁石が樹脂によって被覆された長尺体と、前記長尺体の端を内部に保持するための中空状の凹所が設けられた保持部材と、前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部において前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防止する離脱防止手段とを有し、前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられてなることが好ましい。
【0009】
また、前記保持部材の内側において、前記長尺体を前記保持部材から引き抜く方向に広がるように傾斜した面と、該面に前記離脱防止手段の面とを接触させることにより、前記保持部材と前記離脱防止手段とが係合されてなることが好ましい。
【0010】
また、前記離脱防止手段が、断面略C字状を呈した部材であり、内側の面に複数の突起が設けられており、該突起を前記長尺体に喰い込ませて巻着されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、長尺体に一体的に取り付けられた離脱防止手段と保持部材の内側に形成された締め付け手段とが係合する部分を、長尺体を保持部材から引き抜く方向に広がるように傾斜した面で接触させて係合することにより、長尺体を保持部材から引き抜く方向(長手方向)に引っ張り力を加えた際に、保持部材には長尺体を締め付ける方向に力が加わるので、保持部材が長尺体から離れる方向に変形し難く、長尺体の端が保持部材から離脱するのを防ぐことができるとともに、長尺体を保持させるために保持部材へストレスを生じさせておく必要が無いので、保持部材の耐久性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の装身具は、ゴム磁石を樹脂で被覆した長尺体と、前記長尺体の端を内側に保持する中空状の保持部材と、前記長尺体に一体的に設けられ、前記保持部材の内部で前記保持部材と係合することにより前記長尺体の端が前記保持部材から離脱するのを防ぐ離脱防止手段とを有し、前記長尺体の一端を保持している保持部材と、他端を保持している保持部材とを接続部材を介して接続可能に備えられている。さらに、前記保持部材と前記離脱防止手段とが、前記保持部材の内側に形成され、前記長尺体を前記保持部材から引き抜く方向へ向けて広がるように傾斜した面と、該面に平行な前記離脱防止手段の面とを接触させることにより、係合されている。
【0013】
以下で添付図面を参照して、本発明の装身具を詳細に説明する。
【0014】
図1は、実施の形態1の装身具の全体を示す図、図2は、実施の形態1の装身具の接続部分の構造を説明するための断面図、図3は、図2に示されているA−Aにおける断面図、図4は、実施の形態1の装身具の保持部材を説明するための断面図、図5は、実施の形態1の装身具の離脱防止部材(離脱防止手段)を説明するための斜視図、図6(a)〜(f)は、離脱防止部材の形状の他の例を示す側面図、図7は、本発明の装身具の接続部分における他の一例を示す断面図、図8(a)および図8(b)は、本発明の装身具の接続部分における他の一例を示す図であり、図8(a)は、長尺体の長手方向に切断した場合の断面図、図8(b)は、図8(a)に示されているB−Bにおける断面図である。
【0015】
実施の形態1
実施の形態1の装身具1は、図1に示されるように、長尺体3の両端を、長尺体3の両端に設けられた一対の保持部材2を用いて接続することにより、環状にして使用されるものである。
【0016】
装身具1は、図2に示されるように、一対の保持部材2(第1保持部材21、第2保持部材22)と、ゴム磁石31を樹脂32で被覆されており、第1保持部材21に一方の端が収容され、第2保持部材22に他方の端が収容された長尺体3と、長尺体3の両端に巻着された状態で、第1保持部材21と第2保持部材22のそれぞれの内部に収容されており、長尺体3の端部が保持部材2から離脱することを防止するための離脱防止部材4と、長尺体3の一方の端に設けられた第1保持部材21と他方の端に設けられた第2保持部材22とを接続するための接続部材5とから構成されている。また、図3に示されるように、離脱防止部材4は、長尺体3の端部にその一部(突起41)を突き刺して巻着されている。
【0017】
保持部材2は、図4に示されるように、中空状の部材であり、内部の空間は、長尺体3の端部が収容される空間のほかに、離脱防止部材4が巻着された長尺体3の端部を収容するための空間2aと、後述する接続部材5の一方の端(第1接続部51あるいは第2接続部52)を収容するための空間2bと、空間2bよりも狭小な接続部材5の軸50を収めるための空間2cと、接続部材5の位置決め部52が位置する空間2dとが連通して形成されている。さらに、保持部材2には、図2に示されるように、締め付け手段Xが形成されている。締め付け手段Xは、図2に示されるように、断面が鋭角をなして長尺体3の端へ向けて突出した形状を呈している。この締め付け手段Xは、離脱防止部材4と係合する。
【0018】
保持部材2の材質としては、離脱防止部4が巻着された長尺体3を収容できる程度の弾性を有するものであればよく、本実施の形態では、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
【0019】
長尺体3は、フェライトがゴム中で分散してなるゴム磁石31を樹脂32により被覆されて構成されている。ゴム磁石31の断面は、直径約3〜8mmの円形を呈し、樹脂32は、ゴム磁石31の表面に厚さ約0.1〜0.5mmのポリウレタン層が設けられている。フェライトとゴムの混合比率は、フェライトが80〜95重量%、ゴムが5〜20重量%であることが適切である。長尺体3の横断面において、フェライト粒子を同一方向、たとえば断面上方向に磁化すると仮定すると、フェライト粒子同士の隣接するN極とS極が打ち消され、長尺体3の任意の横断面において、仮想的に磁化される。磁化の方向は、N極から出る磁力線の向きが長尺体3の長さ方向で、たとえば、互い違いであったり、螺旋状であったり、ランダムに変化するなど異なる向きであってよく、磁気効果が高くなるように変化を与えることができる。
【0020】
磁化の強さとして、長尺体表面の磁束密度は40〜70ミリテスラである。前記フェライトとゴムの混合比率から、適当な可撓性を得ることができるので身体に装着しやすく、また、磁束密度を適切な範囲内で強くすることができるので、健康増進効果が高い。
【0021】
離脱防止部材4は、図5に示されるように、略C字状の断面を呈した部材であり、その内側の面から円柱と円錐が結合された形状の3本の突起41が形成されている。この3本の突起41は、離脱防止部材4を長尺体3に対して強固に巻着させるためのもので、図3に示されるように、長尺体3に離脱防止部材4を巻着する際には、突起41を長尺体3に食い込ませて取り付ける。また、本実施の形態では、円柱と円錐が結合された形状の突起41を3本形成しているが、突起41の形状および数は、図6(a)〜図6(f)に示されるようなものであっても構わない。さらに、離脱防止部材4の側縁42は、図5に示されるように、離脱防止部材4の縁に向かって広がるように傾斜した形状を呈している。側縁42は、保持部材2に形成された締め付け手段Xの傾斜面と平行な面であり、締め付け手段Xの傾斜面と当接して係合する。
【0022】
このように、締め付け手段Xと離脱防止部材4とが係合する部分を、長尺体3を保持部材2から引き抜く方向に広がるように傾斜した面で接触させて係合することにより、長尺体3の長手方向に引っ張り力を加えた際に、長尺体3に加わった力が離脱防止部材4を介して保持部材2に伝達される。すなわち、離脱防止部材4の傾斜面と締め付け手段Xの傾斜面を経て力が伝達される。つまり、長尺体3の長手方向に加わった引っ張り力が、保持部材2に伝達されると、力の一部は、長尺体3の軸心に向かう方向に変換される。したがって、保持部材2には、長尺体3の端部を締め付ける方向に力が加えられているので、長尺体3は保持部材2から離脱し難い。
【0023】
接続部材5は、図2に示されるように、軸50と、軸50の一方の先端に形成されて、接続時に第2保持部材22に嵌合される略半球状を呈した第1接続部51と、軸50の他方の端に形成されて、第1保持部材21に嵌装される略半球状を呈した第2接続部53と、軸50の軸線方向に対して垂直な方向に突出して形成された、接続部材5の軸方向の位置を決定する位置決め部52とから構成されている。第1保持部材21と第2保持部材22とが接続される場合には、第1接続部51が、第2保持部材22の空間2dと狭小な空間2cとを経て空間2bに収まり、第1接続部51が第2保持部材22に嵌合されて、第1保持部材21と第2保持部材22とが接続された状態になる。
【0024】
以上のように実施の形態1の装身具1によれば、長尺体3に一体的に取り付けられた離脱防止部材4と保持部材2に形成された締め付け手段Xとが係合する部分を、長尺体3を保持部材2から引き抜く方向に広がるように傾斜した面で接触させて係合することにより、長尺体3を保持部材2から引き抜く方向(長手方向)に引っ張り力を加えた際に、保持部材2には長尺体3を締め付ける方向に力が加わり、長尺体3の端が保持部材2から離脱するのを防止することができる。また、長尺体を保持させるために保持部材2へストレスを生じさせておく必要が無いので、保持部材2の耐久性を向上させることができる。
【0025】
なお、上記実施の形態1では、長尺体3の断面形状を円形としたが、本発明はこれに限らず、長尺体3の断面形状は、楕円、四角、六角など他の形状であってもよい。この際に、離脱防止手段4として別部材を用いる場合には、離脱防止手段4の形状も断面C字状に限らず、長尺体3の横断面の形状に応じた形態にしてもよい。
【0026】
さらに、好みに応じて長尺体3の表面に着色・模様を付することもでき、特定のデザインに限定されない。
【0027】
また、上記実施の形態1では、長尺体3とは別部材の離脱防止手段4を長尺体3に巻着した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図7に示されるように、長尺体3を成形する際に長尺体3の両端の形状を所定の形状に成形して離脱防止手段4としてもよい。離脱防止手段4が、長尺体に一体的に設けられていればよい。
【0028】
また、図8(a)および図8(b)に示されるように、長尺体3の一部に切り欠きを形成して離脱防止手段4とし、保持部材の内側に突出した形状であって、長尺体3の端へ向けて鋭角をなして突出した形状の締め付け手段Xと係合させる形態であってもよい。
【0029】
本発明の装身具は、ネックレスやブレスレットとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施の形態1の装身具の全体を示す図である。
【図2】実施の形態1の装身具の接続部分の構造を説明するための断面図である。
【図3】図2に示されているA−Aにおける断面図である。
【図4】実施の形態1の装身具の保持部材を説明するための断面図である。
【図5】実施の形態1の装身具の離脱防止部材を説明するための斜視図である。
【図6】(a)〜(f)は、それぞれ離脱防止部材の形状の例を示す側面図である。
【図7】本発明の装身具の接続部分における他の一例を示す断面図である。
【図8】(a)および(b)は、それぞれ本発明の装身具の接続部分における他の一例を示す図であり、(a)は長尺体の長手方向に切断した場合の断面図、(b)は(a)に示されているB−Bにおける断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 装身具
2 保持部材
3 長尺体
4 離脱防止部材(離脱防止手段)
5 接続部材
21 第1保持部材
22 第2保持部材
41 突起
X 締め付け手段
【出願人】 【識別番号】000112299
【氏名又は名称】ピップフジモト株式会社
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100065226
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太

【識別番号】100117112
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 文男


【公開番号】 特開2008−209(P2008−209A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170448(P2006−170448)