| 【発明の名称】 |
氷結路面用耐滑材及びそれを用いた履物底 |
| 【発明者】 |
【氏名】高山 英樹
【氏名】高山 尚広
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| 【要約】 |
【課題】特に、氷結路面で耐滑性能を発揮して滑りにくくすること。また、滑り止め効果の耐久性を高めること。また、氷結路面から積雪路面まで寒冷地における各種路面について耐滑性能を有する履物底とすること。
【構成】モース硬度6.0〜9.5で粒径1.0mm〜4.0mmの無機物を一種類又は複数種類混合した耐滑材を基材上に合成樹脂で接着して氷結路面用耐滑材とし、また中空セラミックを混合し所望形状の凹凸溝を施した積雪路面用履物底の所望箇所に上記氷結路面用耐滑材を配して履物底とし、さらに積雪路面用履物底が耐滑材を接着する基材となり、履物底の凹凸溝の深さをほぼ耐滑材の粒径相当とし、凸部と凹部の所望箇所に上記の氷結路面用耐滑材を配して履物底とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モース硬度6.0〜9.5で粒径1.0mm〜4.0mmの無機物を一種類又は複数種類混合した耐滑材を基材上に合成樹脂又はゴムで接着したことを特徴とする氷結路面用耐滑材。 【請求項2】 基材は、紙,天然繊維布,合成繊維布,合成樹脂板又はゴムである請求項1記載の氷結路面用耐滑材。 【請求項3】 中空セラミックを混合し所望形状の凹凸溝を施した積雪路面用履物底の所望箇所に請求項1記載の氷結路面用耐滑材を配したことを特徴とする履物底。 【請求項4】 積雪路面用履物底が請求項2記載の基材となり、履物底の凹凸溝の深さをほぼ耐滑材の粒径相当とし、凸部と凹部の所望箇所に請求項1記載の氷結路面用耐滑材を配した請求項3記載の履物底。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、主に氷結路面などにおいて耐滑性能を発揮する氷結路面用耐滑材と、これを新雪路面などにおいて耐滑性能を発揮する中空セラミックを混合した積雪路面用履物底とを組み合わせることにより、あらゆる状況の積雪路面や氷結路面において耐滑性能を発揮できるようにした履物底に関するものである。 【背景技術】 【0002】 氷結路面や積雪路面での滑りを防止しようとする機能(これを本願では「耐滑性能」と称している。)を持たせるようにした履物底には従来から各種のものがある。 【0003】 そして、特に氷結路面での耐滑性能向上を目的として、履物底原料となるゴムにアルミナや炭化けい素などの高硬度粒子を混合し、これでもって履物底を形成するようにしたものが提案されている。 【特許文献1】特開平7−79803号 【特許文献2】特開平10−25353号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 従来提案されているように原料ゴムに直接高硬度粒子を混合し、これでゴム底を製造する方法では、ゴム材料を混練するミキサーの特にロールを高硬度粒子により削ってしまうという重大な問題があり、実際問題として実用化ははなはだ困難であった。 【0005】 また、少しでもミキサーのロールの摩耗・損傷を防止するためには混合する高硬度粒子の混合割合を少なくするとともに、その粒径も極力小さくする必要があった。 【0006】 しかし、高硬度粒子の混合割合を少なくしたのでは、十分な耐滑性能を得ることはできず、また粒径を小さくしたのではすぐに摩耗してしまい、これまた十分な耐滑性能を得ることはできなかった。 【課題を解決するための手段】 【0007】 すなわち、高硬度粒子を耐滑材として利用しながら十分な耐滑性能を有する履物底とするためには、製造装置などに対して損傷を与えることなく実用的に製造できるようにする必要がある。また、氷結路面上での十分な耐滑性能を得るためには、耐滑材となる高硬度粒子の粒径を十分な大きさとし、且つこれを十分な密度でもって靴底に配する必要がある。 【0008】 そこで、この発明にかかる氷結路面用耐滑材は上記課題を解決するために、モース硬度6.0〜9.5で粒径1.0mm〜4.0mmの無機物を一種類又は複数種類混合した耐滑材を基材上に合成樹脂又はゴムで接着した(請求項1)ものである。 【0009】 また、この発明にかかる履物底は上記課題を解決するために、中空セラミックを混合し所望形状の凹凸溝を施した積雪路面用履物底の所望箇所に上記の氷結路面用耐滑材を配した(請求項3)ものである。 【発明の効果】 【0010】 ゴム材料に耐滑材となる高硬度粒子を混入してミキシングしないことにより、硬度が高く粒径が大きな耐滑材を使用することが可能となり、小さな面積であっても十分な耐滑性能を有する。また、この氷結路面用耐滑材を積雪路面用の履物底に小さな面積であっても配置することにより、氷結路面から新雪路面まで寒冷地や極寒地におけるあらゆる冬期の路面環境に対応することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 耐滑材として使用する無機物はモース硬度6.0〜9.5のものが使用可能であるが、少ない面積で大きな耐滑性能を発揮するためにはモース硬度は高いほど好ましく、例えばアルミナや炭化けい素などのセラミックスが適する。 【0012】 また、粒径としては1.0mm〜4.0mm程度のものが使用できるが、好ましくは2.0mm〜3.0mm程度のものが適する。なお、粒径は使用する耐滑材の全てがこのような範囲に入っていなくてもよく、おおよそ60%〜80%程度のものがこのような粒径となっていればよい。なお、耐滑材の粒径が大きいので、耐滑材は基材表面上に図1や図2に示すように基材の表面積に対し20%〜90%の表面積となるように平らに並んでいれば十分である。すなわち耐滑材の層は一層でよく、数層に重ね合わさっている必要はない。 【0013】 耐滑材を接着する基材としては、紙,天然繊維布,合成繊維布,合成樹脂板又はゴムなどが使用できる。基材をゴムとする場合は、基材自体が履物底となるものであってもよい。この場合は、本発明の氷結路面用耐滑材自体が本発明の履物底を構成することになる。また、耐滑材を接着する合成樹脂としては、フェノール樹脂やエポキシ樹脂など熱硬化性樹脂の接着剤が適する。なお、合成樹脂に代えてゴムやにかわを使用することも可能である。 【0014】 また本発明の履物底は、通常積雪路面用として使用されている中空セラミックを混合し所望形状の凹凸溝を施した履物底の所望箇所に直径2cm〜3cm程度の本発明の氷結路面用耐滑材を1〜3箇所程度配置する。なお氷結路面用耐滑材の配置箇所としては、例えばつま先側接地面の、荷重が大きく作用するような箇所に配するとより効果的である。 【0015】 あるいは、積雪路面用履物底を基材そのものを兼ねるようにし、履物底の凹凸溝の深さをほぼ耐滑材の粒径相当とし、凸部と凹部の所望箇所に耐滑材を接着して氷結路面用耐滑材を配した構成としてもよい。 【実施例1】 【0016】 次に、本発明の氷結路面用耐滑材及びその製造方法を図1(A)に基づき、また履物底及びその製造方法を図1(B)と図3に基づいて説明する。1は耐滑材であり、粒径を2.0〜4.0mmの範囲に揃えたアルミナの粒状物である。そしてこの耐滑材1を基材2となる綿布の上に平らに並べる。なお、耐滑材1は例えば基材2の単位面積あたりその50%の面積となるようにする。そして、合成樹脂3により耐滑材1と基材2を接着する。なお、合成樹脂3としてはフェノール樹脂を使用し、合成樹脂3は耐滑材1が半分程度隠れる程度の高さとする。これにより、本発明の氷結路面用耐滑材4が製造される。 【0017】 このようにして製造したシート状の氷結路面用耐滑材4の基材2の裏面をバフ掛けし毛羽立たせた後、履物底5に配設する形状に切る。例えば、氷結路面用耐滑材4を図3に示すように円形に直径3cmに切る。そして、履物底成形型に積雪路面用履物底6となる中空セラミックを混合した未加硫のゴム材料を入れ所望箇所に氷結路面用耐滑材4を並べ、加硫成型を行う。そうすると、氷結路面用耐滑材4は積雪路面用履物底6と図1(B)に示すように一体化されて成型される。また、積雪路面用履物底6にも所望形状の公知の凹凸溝(図示せず)がつま先側とかかと側に形成される。これにより、本発明の履物底5が製造される。 【実施例2】 【0018】 次に、本発明の氷結路面用耐滑材及びその製造方法の他の実施例を図2(A)に基づき、また履物底及びその製造方法を図2(B)と図3に基づいて説明する。1は耐滑材であり、粒径を1.0〜3.0mmの範囲に揃えた炭化けい素の粒状物である。そしてこの耐滑材1を基材2となる紙の上に平らに並べる。なお、耐滑材1は例えば基材2の単位面積あたりその80%の面積となるようにする。そして、合成樹脂3により耐滑材1と基材2を接着する。なお、合成樹脂3としてはエポキシ樹脂を使用し、合成樹脂3は耐滑材1が30%程度隠れる程度の高さとする。これにより、本発明の氷結路面用耐滑材4が製造される。 【0019】 このようにして製造したシート状の氷結路面用耐滑材4を、未加硫の柔らかいゴムシート7に重ね合わせ、加硫して耐滑材同時加硫ゴム8とする。そして、この耐滑材同時加硫ゴム8を履物底5に配設する形状に切る。例えば、耐滑材同時加硫ゴム8を図3に示すように円形に直径2cmに切る。そして、履物底成形型に積雪路面用履物底6となる中空セラミックを混合した未加硫のゴム材料を入れ所望箇所に耐滑材同時加硫ゴム8を並べ、加硫成型を行う。そうすると、耐滑材同時加硫ゴム8は積雪路面用履物底6と図2(B)に示すように一体化されて成型される。また、積雪路面用履物底6にも所望形状の公知の凹凸溝(図示せず)がつま先側とかかと側に形成される。これにより、本発明の履物底5が製造される。 【実施例3】 【0020】 次に、本発明の氷結路面用耐滑材が本発明の履物底となる例を図4及び図5に基づいて述べる。図4は、履物底の接地面を基本的には平らにした場合であり、履物底成形型に積雪路面用履物底6となる中空セラミックを混合した未加硫のゴム材料を入れその上に単位面積あたり30%程度、耐滑材1となる粒径2.0mm前後のアルミナ粒状物を並べ、加硫成型を行う。そうすると、耐滑材1は積雪路面用履物底6と図4に示すように一体化されて成型される。本実施例においては、積雪路面用履物底6が基材2の役割もする。これにより、本発明の履物底5が製造される。また、使用初期における路面とのなじみをよくするために、アルミナよりモース硬度の低いもの、例えば粒径3.0mm前後のガラスビーズを単位面積あたり20%程度使用してもよい。 【0021】 また、図5は基本的には図4のものと同じであるが、積雪路面用履物底6の接地面に深さ4.0〜6.0mm程度の凹凸溝を形成し、この表面に単位面積あたり20%程度、耐滑材1となる粒径3.0〜4.0mm前後のアルミナ粒状物と炭化けい素粒状物50%づつ混合した耐滑材1を並べて加硫成型したものである。このようにしておくと、凸部側の耐滑材1が磨り減った頃には凹部側の耐滑材1が路面に接触するようになり、長期にわたり耐滑性能を発揮することが可能となる。 【産業上の利用可能性】 【0022】 本発明の氷結路面用耐滑材は、滑りに対する防止効果が高い上に、その耐滑性能が長期にわたり持続するので、各種用途の履物について適用可能である。また、履物底の一部を本発明の氷結路面用耐滑材を使用するだけでも、氷結路面については高い耐滑性能が期待できる。 【0023】 また、本発明の履物底は、氷結路面から積雪路面まで各種路面状況に対応でき、冬期の寒冷地や積雪地帯においては、この履物底を利用することにより歩行中の滑りに耐えることが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】本発明の氷結路面耐滑材の断面図である。 【図2】図1の氷結路面耐滑材を配した本発明の履物底の断面図であって図5のA−A線断面図に相当するものである。 【図3】本発明の氷結路面耐滑材の他例を示す断面図である。 【図4】図3の氷結路面耐滑材を配した本発明の履物底の断面図であって図5のA−A線断面図に相当するものである。 【図5】本発明の履物底の平面図である。 【図6】本発明の履物底の他例を示す断面図である。 【図7】本発明の履物底の他例を示す断面図である。 【符号の説明】 【0025】 1 耐滑材 2 基材 3 合成樹脂 4 氷結路面用耐滑材 5 履物底 6 積雪路面用履物底 7 ゴムシート 8 耐滑材同時加硫ゴム
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| 【出願人】 |
【識別番号】593072886 【氏名又は名称】日新化工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月26日(2006.6.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065824 【弁理士】 【氏名又は名称】篠原 泰司
【識別番号】100104983 【弁理士】 【氏名又は名称】藤中 雅之
【識別番号】100083817 【弁理士】 【氏名又は名称】今野 耕哉
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| 【公開番号】 |
特開2008−520(P2008−520A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−175092(P2006−175092) |
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