トップ :: A 生活必需品 :: A41 衣類




【発明の名称】 取り付け自由自在家紋
【発明者】 【氏名】坂田 喜久子

【要約】 【課題】家紋入り和服の紋の変更を容易にしたり、無紋の和服を簡単に紋付の着物にする事が出来る取付自由自在家紋を提供する。

【構成】通常和服に用いられる程度の大きさで、様々な紋様に対応できる表示体を作成し、それにマグネットを取り付ける事で、和服に付いている既存の家紋を容易に変更したり、又、無紋の着物をいわゆる紋付の着物にする事を可能にする事を特長とした取付自由自在家紋。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に家紋、紋様などを施した表示体の裏面に表示体を安定させる為の土台を設け、更に固定具をその土台に装着して他の固定具を介する事によって、布地を挟むかたちで装着固定し、取り付けを自由自在にすることができる家紋。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、もともと和服に付けられている家紋を変更したり、無紋の着物に新たに紋を付けて紋付きの着物にする事が、簡便、容易、低費用で可能にするものであり、それを実施するにあたっては、必要とする紋を表示体として作成し、それを磁石によって、目的の場所に装着するものである。
【背景技術】
【0002】
家紋をつけた着物を一般的には紋付というが、自家の家紋と異なる紋の付いている着物は、正式な場(冠婚葬祭などの様な格式を重んじる場)では着用するべきではないとされている。
従来、和服に家紋をつける方法には、生地を染める時に紋を抜く<染め抜き紋>方法と、和服を仕立てる時点で、刺繍によってつける<縫紋>方法とがある。
染め抜き紋を取り除いたり、もしくは他の家紋に変更する場合は、その和服全体を染め直す必要がある。
縫紋の場合は、その刺繍を丹念に取り除き、そこにまた新たな家紋を刺繍するという作業が必要である。
どちらの場合も手間、時間、経費などを考慮すると、もともと付いている家紋を変更する事や、無紋の着物に新たに家紋を付けることは容易な事ではなかった。
この様なことから、通常和服に一旦つけられた家紋は、半永久的にその和服と共に有ると言える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その為に次の様な問題点があった。
和服には、格と言うものがあり、いわゆる紋付は格の高い着物であるが、自家以外の家紋が付いた紋付は正式の場(冠婚葬祭などの様な格式を重んじる場)では着用するべきではないとされている。
家紋は家によってそれぞれ異なっていることから、その紋付を使用できる人の範囲は、その家族や一族に限られた極狭いものであった。
一度付けられた紋を変更するには、和服全体を染め直す方法や、刺繍された紋を丹念に取り除き、そこに新たに刺繍をほどこすという方法があるが、どちらの方法も手間、時間、経費などを考慮すると、決して合理的な方法ではなかった。
これらの事を考慮すると、通常一旦付けられた家紋は、半永久的にその和服と共に有るしかないのである。
一度付けた家紋を付け変えて変更する事や、無紋の着物に新たに家紋を付ける事は、大変に難しい事なのである。
従来より、多くの家紋に対応する必要の有る貸衣装などでは、家紋が印刷されたワッペンを和服に直接に接着剤で糊付したり、その都度縫い直す等の方法がとられているが、この様な方法では和服地本体を大きく傷つけてしまうという欠点があった。
本発明は、以上の問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
表面に家紋、紋様などを施した表示体の裏面に、表示体を安定させる為の土台を設け、更に固定具をその土台に装着して他の固定具を介することによって、布地を挟むかたちで装着固定し、取り付けを自由自在にすることができる家紋。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、和服に付けられている家紋の上に装着可能とする事で、従来和服の家紋を変更する為に行われてきた方法、すなわち着物全体の染め直しや、刺繍で施された縫い紋を取り除き、新たに刺繍で家紋を付け直すという、手間、時間を掛ける必要がなくなり、又費用も格段に抑える事が出来る。
これまでの、一度付けた家紋は半永久的なものという考え方を一新し、何度でも異なる家紋を、染め直しや刺繍の刺し直しに因って和服本体に傷をつけることもなく、本発明は取り付け取り外しが可能である。
また、無紋の和服も本発明を装着することで、いわゆる紋付とする事が出来る。これらは現有の和服の有効利用にもつながるものである。
又、従来の方法(染め抜き紋、繍紋)においては不可能であったが、本発明品を使用することで、紋の大きさや形、またそのデザインを自由に作る事、変更することが可能になったという事は、これまでの紋に対する考え方を一新するものである。
尚、本発明は、防錆のため磁石をシリコン等で被覆されている物を使用、それをさらに吸湿性や弾力性の有る物材で被覆して作成する。
この様にする事で、磁石の錆びによる汚れで生地を傷めることや、肌に対する直接の接触をさける事ができて、肌が感ずる違和感や、肌に対する為害作用も無くする様に考慮している。
この磁石(固定具)の取り外しに付いては、輪状にした紐を取り付けて、それに指を入れ引っ張る事で、より容易に外せるように考慮している。
そもそも、家紋は洋の東西を問わず古い時代より、その家や一族の歴史や誇りを示すものとして存在してきた。
又、戦場において敵味方の識別にもつかわれたりして、非常に大切な物であった。
諸外国において、この様な意味で古い時代からの家紋(紋章)を保持しているのは、いわゆる王侯貴族やそれに類する家々であって、一般の家庭では有していないのである。
これに比して、国民が等しく家紋を有する国は世界中でも日本だけだと言われているが、和服を着用する機会が少なくなっている事や、且つ又それが高価格である事などから、いわゆる紋付などの着物を保有する家庭が少なくなっているのが現況である。
しかし、冠婚葬祭や、成人式、七五三など様々な人生の節目において、家紋は我々の生活の中にしっかり根付いていることから、本発明を活用する事によって、和服の普及、有効活用の巾が大きく広がる事になる。
又、現代の政財界やビジネス界においても、国の内外を問わず、その第一線で活躍する人々は、自身の所属や立場を明かにする為、背広着用時には徽章をつけている。
これは外部に対するアピールであるが、そこに本来日本人が大切にしてきた家族や、一族の誇りを加えるべく本発明を装着することで、自身の精神性をも付加しアピールするものである。
本発明は、日本の伝統服飾文化の一端を継承していく為の一助になると共に、その応用の範囲は和服に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)表面に家紋や紋様などを施した表示体(1)の裏面に、この表示体(1)を固定具(3)に密着安定させる為に、紙、プラスチック、粘土、芯、布等を利用した土台(2)を接着する。その後に固定具(3)を土台(2)に接着する。
この土台(2)は表示体(1)側をなだらかなR面とし他方を凹面とする。
(ロ)この固定具(3)は磁石(7)全体をシリコンのカバー(8)で覆われているものを用い、更に吸湿性かつ弾力性を有する物材、例えば布(9)で覆う。
(ハ)固定具(4)は、固定具(3)とほぼ同じ形態を示すものであるが、図4で示すように物材の周囲に、引っ張り紐(5)を設けている。
(ニ)尚、固定具(3)(4)は、磁石(7)(10)からなるものであるので、S極、N極をセットして着脱自在にするのは当然である。
本発明は、以上の構成よりなっている。
本発明を使用する時は、裏面に固定具(3)が取り付けられた土台(2)に固定された表示体(1)を布地の然るべき位置におき、対向して引っ張り紐(5)が取り付けられている固定具(4)を布地(6)を挟むかたちでセットする。
土台(2)が凹面なっている為に、そこに接着する表示体(1)も凹面になり、装着時に布地から浮き上がることがない。
このようにして装着するものであるが、表示体(1)の紋様を変える事によって容易に紋付にしたり、すでに付けられている家紋を変更することが可能である。
又、表示体(1)の素材や紋様を変更することによって、様々な場面に対応することが可能である。
本発明において吸湿性や弾力性のある物材を用いた固定具は、身体から発する汗を吸収し、肌に対する違和感や、為害性等を防止するために、吸湿性や、弾力性のある物材を用いたのである。
又、固定具(4)に引っ張り紐(5)を設けたことで、セットされた磁石を簡単に剥がす事が出来て、強力な磁石を無理矢理に剥がす事によって生じる問題を回避するものである。
本発明について使用例を図7に示しているが、これについて説明する。
紋付の着物の場合▲a▼に示すように、一ツ紋であれば背中に一つだけ付けるのが一般的である。
▲b▼に示すように、三ツ紋の場合は▲a▼背面に一つ+▲b▼胸部に二つ付けるのが一般的である。
▲c▼に示すように、五ツ紋の場合は▲a▼背面に一つ+▲b▼胸部に二つ+▲c▼袖部に二つ合計五つ付けるのが一般的である。
つまり、この様に紋付には、一ツ紋、三ツ紋、五ツ紋があり、本発明を用いる事によってその全てに対応する事が可能である。
使用例図8に付いて説明する。
本発明は、帯に使用することも可能である。
(a)背面のおたいこ(通称)部分や、(b)前面胴部分など効果的な部所に装着することによって、今までに無い帯の美しさを際立たせたり、又、格も上がるのである。
使用例図9に付いて説明する。
本発明は、和服に限定するものではなく、(a)背広の背部、(b)襟、(c)ポケット、(d)腕に装着することが可能である。
本発明を装着することによって格式を重んじる場や、改まった場にふさわしい装いになるのである。
使用例図10に付いて説明する。
本発明の使用は、和服や背広等の着衣に限定されるものでは無く、ネクタイ止めとしてつかつ等、様々に、応用して用いる事が出来る。
使用例図11に付いて説明する。
本発明は、表示体(1)の素材や紋様を変える事によって、洋装時のアクセサリーとして使用可能である。
本発明を用いる事によって、服地を痛める事が無いので絹製品などの傷つき易い素材に適している。
使用例図11に付いて説明する。
本発明を、バッグに装着する事によって、ひとつのバッグを幾通りにも変化させることができて、利用範囲がひろがる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の分離斜視図
【図2】本発明の主要部分の解斜図
【図3】本発明の固定具(3)の断面図
【図4】本発明の固定具(4)の斜視図
【図5】本発明の固定具(4)の断面図
【図6】本発明の全体の断面図
【図7】本発明の一ツ紋、三ツ紋、五ツ紋実施例図で▲a▼は一ツ紋の背面図▲b▼は三ツ紋の前面▲c▼は五ツ紋の背面図
【図8】本発明の帯の実施例図で(a)は帯の背面図(b)は帯の前面図
【図9】本発明の背広の各所実施例図で(a)は背広の背面図(b)は背広の前面図(c)は背広の前面(d)は背広の前面図
【図10】本発明のネクタイの実施例図
【図11】本発明の装身具の実施例図
【図12】本発明のバッグの実施例図
【符号の説明】
【0008】
(1)表示体
(2)土台
(3)固定具
(4)固定具
(5)引っ張り紐
(6)表示体を装着するべき布地、あるいは皮革地等
(7)磁石
(8)カバー
(9)布
(10)磁石
(11)カバー
(12)布
【出願人】 【識別番号】504334603
【氏名又は名称】坂田 喜久子
【出願日】 平成18年7月24日(2006.7.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−25075(P2008−25075A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−223621(P2006−223621)