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【発明の名称】 食品成形装置
【発明者】 【氏名】岸下 光男

【要約】 【課題】人の手によることなく、ミートボールなどの球形加工食品を、未加熱の生の状態での販売に適するように略球形に成形することができる食品成形装置を提供すること。

【構成】食品成形装置1を、断面略半円形の複数の溝2aを有するプーリ2と、このプーリの溝にそれぞれ対向配置されてプーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管Tを形成する、断面略半円形の内周凹面3aを有する円弧状ガイド部材3とを備えて構成し、プーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に摩擦面(切欠き2b、3b)を形成し、この摩擦面によって短円柱形の練り状食品材料(パテP)を引っ掛けて食品材料を移送方向に回転させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、
プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、
プーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に摩擦面が形成され、
円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形する食品成形装置。
【請求項2】
摩擦面が、プーリの軸方向と同方向に形成された切欠きからなることを特徴とする請求項1に記載の食品成形装置。
【請求項3】
断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、
プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、
プーリの溝内面に摩擦面が形成され、円弧状ガイド部材の内周凹面上に円弧状パンチングメタルを嵌合するように備え、
円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形する食品成形装置。
【請求項4】
円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるリフト機構を備えることを特徴とする請求項3に記載の食品成形装置。
【請求項5】
リフト機構が、円弧状ガイド部材の内周凹面底部に設けられたねじ孔と、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるための、円弧状ガイド部材の外周から内周に向けて貫通するねじとから構成されることを特徴とする請求項4に記載の食品成形装置。
【請求項6】
短円柱形の練り状食品材料が、ミートボール用のパテであることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の食品成形装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ミートボールなどの球形加工食品の製造に適した食品成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、球形加工食品の製造において、例えばミートボールを製造する場合は、短円柱形に打ち抜いた細かく挽いて調味した肉(以下、パテという)を、お湯に入れて熱処理することによって、略球形に成形している。これは、熱処理によってパテに加わる表面張力と、熱処理によってパテが膨張することを利用したものであって、短円柱形のパテを略球形に成形することができる。
【0003】
より球形に近い球形加工食品を製造するために、外周面に径内方向に断面円弧状に窪ませて形成した成形部を備える一対の成形ローラを、成形部が対向するよう配設し、その成形部間でパテを略球形に成形する食品成形装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実用新案登録第2572271号公報(請求項1、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ミートボールを熱処理することなく、例えばチルド製品や冷凍製品として未加熱の生の状態で販売する場合には、生の状態でパテを略球形に成形する必要がある。そして、前記食品成形装置では、パテを成形部の下方に引き込むように付勢しており、パテの下部を押圧しているために球形がゆがみやすい。そのために、この食品成形装置は、未加熱の生の状態で販売するような球形加工食品の成形には適さないという問題があった。また、人の手によって丸める場合には、成形に時間がかかり、量産できないという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、前記した問題を解決し、人の手によることなく、ミートボールなどの球形加工食品を、未加熱の生の状態での販売に適するように略球形に成形することができる食品成形装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究し、短円柱形のパテを球形に成形するには、移送する過程でパテを回転させながら角を取ればよいとの知見に基づき、短円柱形のパテを断面略円形の円弧状中空管に投入し、パテが円弧状中空管内を移送される間に、角が取れるかどうか試してみた。しかし、この場合には、パテが円弧状中空管内を不規則に滑走して、角を十分に取ることができず、目的とする球形にはならなかった。そこで、円弧状中空管を、断面略半円形の溝を有するプーリと、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する円弧状ガイド部材とから構成し、プーリの回転力によって円弧状中空管内のパテに駆動力を付加して移送速度を一定にすると共に、円弧状中空管内面を摩擦面とすることによりパテをスムーズに回転させることによって、短円柱形のパテを人の手で丸めたような手作り感のある球形に成形することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、(1)断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、プーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に摩擦面が形成され、円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形する食品成形装置や、(2)摩擦面が、プーリの軸方向と同方向に形成された切欠きからなる前記(1)に記載の食品成形装置に関する。
【0008】
また本発明は、(3)断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、プーリの溝内面に摩擦面が形成され、円弧状ガイド部材の内周凹面上に円弧状パンチングメタルを嵌合するように備え、円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形する食品成形装置や、(4)円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるリフト機構を備える前記(3)に記載の食品成形装置や、(5)リフト機構が、円弧状ガイド部材の内周凹面底部に設けられたねじ孔と、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるための、円弧状ガイド部材の外周から内周に向けて貫通するねじとから構成される前記(4)に記載の食品成形装置に関する。
【0009】
さらに本発明は、(6)短円柱形の練り状食品材料が、ミートボール用のパテである前記(1)から(5)のいずれか記載の食品成形装置に関する。
【発明の効果】
【0010】
前記(1)に係る発明によれば、練り状食品材料を略球形に成形する食品成形装置を、断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、このプーリの溝にそれぞれ対向配置されてプーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備えて構成し、練り状食品材料が円弧状中空管内をプーリの回転に伴い規則的に移送されるようにした。そして、プーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に摩擦面を形成するようにしたので、練り状食品材料を摩擦面に引っ掛からせて移送方向にスムーズに回転させることができる。そのために、ミートボール用のパテなどの短円柱形に打ち抜いた練り状食品材料を、移送方向に回転させながら断面略円形の円弧状中空管内を移送させることで、人の手によることなく、未加熱の生の状態での販売に適する略球形の成形体として量産することができる。
【0011】
前記(2)に係る発明によれば、摩擦面をプーリの軸方向と同方向に形成した切欠きによって構成したので、摩擦面をより簡単な構造とすることができる。
【0012】
前記(3)に係る発明によれば、練り状食品材料を略球形に成形する食品成形装置を、断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、このプーリの溝にそれぞれ対向配置されてプーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備えて構成し、練り状食品材料が円弧状中空管内をプーリの回転に伴い移送されるようにした。そして、プーリの溝内面に摩擦面を形成し、円弧状ガイド部材の内周凹面に円弧状パンチングメタルを嵌合するように備えるようにしたので、練り状食品材料を摩擦面と円弧状パンチングメタルの両方に引っ掛からせることができる。そのために、短円柱形に打ち抜いた練り状食品材料を、移送方向により確実にかつスムーズに回転させながら断面略円形の円弧状中空管内を移送させることで、人の手によることなく、未加熱の生の状態での販売に適する略球形の成形体として量産することができる。また、円弧状パンチングメタルは、円弧状ガイド部材とは別の部材なので、円弧状パンチングメタルを容易に交換できる。そのために、様々な内径の円弧状パンチングメタルに交換することによって、様々な大きさの球形加工食品を容易に成形することもできる。
【0013】
前記(4)に係る発明によれば、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるリフト機構を備えるようにしたので、このリフト機構によって円弧状パンチングメタルを押し上げる程度を調整することができる。そのために、リフト機構によって、様々な大きさの球形加工食品を容易に成形することができる。
【0014】
前記(5)に係る発明によれば、リフト機構を円弧状ガイド部材の内周凹面底部に設けたねじ孔と、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるための、円弧状ガイド部材の外周から内周に向けて貫通するねじとから構成するようにしたので、ねじの締め具合によって円弧状パンチングメタルを押し上げる程度を調整することができる。そのために、ねじの締め具合によって、様々な大きさの球形加工食品を容易に成形することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の食品成形装置としては、断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、プーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に摩擦面(回転力付与機構)が形成され、円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形することができる食品成形装置(以下、「タイプI食品成形装置」ということがある)や、断面略半円形の複数の溝を有するプーリと、プーリの溝にそれぞれ対向配置され、プーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成する、断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材とを備え、プーリの溝内面に摩擦面が形成され、円弧状ガイド部材の内周凹面上に円弧状パンチングメタルを嵌合するように備え、円弧状中空管に投入された短円柱形の練り状食品材料を、プーリの回転に伴い移送しながら略球形に成形することができる食品成形装置(以下、「タイプII食品成形装置」ということがある)であれば特に限定されるものではない。前記練り状食品材料としては、略球形に成形した後、その形状が保持されうる練り状の食品材料であれば挽肉、澱粉類、ガム類、刻み野菜類など原料の種類は特に制限されず、これら原料を併用することもできる。特に、ミートボール、肉団子、つくね、つみれなど練り状食品用の牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉など細かく挽いた肉を主原料とするものが好ましく、中でもミートボール用のパテを好適に例示することができる。なお、本発明において略球形に成形するとは、本発明が球形加工食品の見た目を良くすることを目的としていることから、見た目を害するような変形や欠損がなく、人の手で丸めたような手作り感のある略球形に成形することを意味する。
【0016】
前記断面略半円形の複数の溝を有するプーリとしては、モータなどの既知の駆動手段によって回転するものを例示することができる。このプーリに形成された溝は、その断面形状が略半円形であればよく、溝の半径は所望する成形形状に合わせて適宜変更することができる。例えばミートボール用のパテを略球形に成形するミートボール成形装置の場合には、溝の半径は2から3cmとすることが好ましい。また、プーリの回転速度も、練り状食品材料の種類などを考慮して適宜調整することができる。例えばミートボール用のパテを略球形に成形するミートボール成形装置の場合には、20から30rpmと設定することが好ましい。プーリに設けられる溝の数としては、生産効率を考慮して2から10本、特に3から5本が好ましい。プーリの材質としては特に制限されないが、プーリの溝内面に形成する摩擦面の加工のし易さなどの点から硬質プラスチックが好ましい。また、プーリの半径は、溝の半径に対して2から3倍程度の4から9cmが好ましい。
【0017】
前記断面略半円形の内周凹面を有する円弧状ガイド部材としては、プーリの溝にそれぞれ対向配置されてプーリの溝と協働して断面略円形の円弧状中空管を形成することができる、プーリの溝の半径とほぼ等しい半径の内周凹面を有し、プーリの半径よりもわずかに大きい半径の周縁部と、プーリの半径とプーリの溝の半径の和を半径とする内周凹面底部とを有する円弧状部材であればよい。この円弧状ガイド部材の上端は、短円柱形の練り状食品材料を円弧状中空管に投入しやすいように、通常プーリ最下端から90から135度に相当する位置に配置することが好ましい。また、円弧状ガイド部材の下端は、略球形に成形された練り状食品材料を円弧状中空管から排出しやすいように、通常プーリ最下端から0から30度に相当する位置に劣弧状に配置することが好ましい。さらに、円弧状ガイド部材の上端や下端に必要に応じて直線状の延設部を設けることもできる。また、円弧状ガイド部材の材質としては特に制限されないが、円弧状ガイド部材の内周凹面に形成する摩擦面の加工のし易さなどの点から、プーリと同質の硬質プラスチックとすることが好ましいが、不錆性の金属とすることもできる。不錆性の金属とする場合には、練り状食品材料の表面を加熱することができるように、金属製円弧状ガイド部材に加熱機構を備えることもできる。
【0018】
タイプI食品成形装置やタイプII食品成形装置におけるプーリの溝内面に形成される摩擦面や、タイプI成形装置における円弧状ガイド部材の内周凹面に形成される摩擦面としては、プーリの溝と円弧状ガイド部材で形成される断面略円形の円弧状中空管内を移送される短円柱形の練り状食品材料に回転力を付与しうる回転力付与機構として構成されるものであれば各種形状の突起、孔、切欠きなど特に制限されない。しかし、加工のし易さの点で切欠きや孔が好ましく、効率的な回転力の付与性の点で、プーリの軸方向と同方向にプーリの溝内面及び円弧状ガイド部材の内周凹面の少なくとも一方に形成された切欠きを好適に例示することができる。また、タイプI食品成形装置における金属製の円弧状ガイド部材の場合には、円弧状ガイド部材をパンチングメタルとして構成することが加工のし易さから好ましい。そして、各種形状の突起、孔、切欠きなどの摩擦面は、円滑な回転力を付与するために、均一に分散して設けることが好ましい。
【0019】
タイプII食品成形装置においては、プーリの溝内面に摩擦面が形成されているが、円弧状ガイド部材の内周凹面には摩擦面を必ずしも形成する必要はなく、その代わり回転力付与機構として円弧状ガイド部材の内周凹面上に嵌合するように円弧状パンチングメタルが備えられている。この円弧状パンチングメタルの孔には、貫通した孔の外に、便宜上、網目状の孔や表面の一部が窪んだ穴も含まれる。そして、これら孔の直径は、短円柱形の練り状食品材料の種類や大きさに応じて適宜変更することができる。
【0020】
タイプII食品成形装置としては、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げ、断面略円形の円弧状中空管の直径を調節することができるリフト機構を備えるものが好ましい。このリフト機構としては、円弧状ガイド部材の内周凹面上に嵌合するように設けられた円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げる機構であれば特に限定されるものではない。例えば、円弧状ガイド部材の内周凹面底部に設けたねじ孔と、円弧状パンチングメタルの下端側をプーリ側に押し上げるための、円弧状ガイド部材の外周から内周に向けてねじ孔を貫通するねじとからなるリフト機構を好適に挙げることができる。その外にも、円弧状パンチングメタル下端側の両側に固設され、先端が雄ねじ部として形成されたガイド棒と、このガイド棒に対応する位置の円弧状ガイド部材に設けられたガイド溝と、このガイド溝を挿通したガイド棒の先端雄ねじ部に螺合するナットから構成されるリフト機構を挙げることができる。また、円弧状ガイド部材の内周凹面の下端側と円弧状パンチングメタルの下端側との隙間に差し入れられるくさび部材からなるリフト機構を挙げることもできる。
【0021】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る食品成形装置(タイプI食品成形装置)の斜視図であり、図2は、図1の要部分解斜視図である。図1に示すように、食品成形装置1は、プーリ2と円弧状ガイド部材3とを備えている。
【0022】
プーリ2は、軸周りに回転する円柱形の部材であって、その周面に断面略半円形の複数の溝2aを有している。そして、この溝2aの内面には、全周にわたり所定の間隔を置いて、複数の切欠き2bが形成されている。この切欠き2bは、プーリ2の軸方向と同方向に形成された略半月形の窪みであって、その円弧側2cが溝2aの内面に対してなだらかに窪み、弦側2dが溝2aの内面に対して段差を有して窪んでいる。そして、この切欠き2bは、後記するプーリ2の回転方向に、円弧側2cが向くように形成されている。
【0023】
円弧状ガイド部材3は、円弧形の部材であって、断面略半円形の内周凹面3aが形成されている(図2参照)。この内周凹面3aには、所定の間隔を置いて、複数の切欠き3bが形成されている。この切欠き3bは、円弧状ガイド部材3がプーリ2に対向配置された状態で、プーリ2の軸方向と同方向に形成された略半月形の窪みであって、その円弧側3cが内周凹面3aに対してなだらかに窪み、弦側3dが内周凹面3aに対して段差を有して窪んでいる。そして、この切欠き3bは、プーリ2に対向配置された場合に、後記するプーリ2の回転方向に、円弧側3cが向くように形成されている。
【0024】
以上のように構成されたプーリ2と円弧状ガイド部材3は、プーリ2が回転できるようにプーリ2と円弧状ガイド部材3との間に隙間を設けて、円弧状ガイド部材3がプーリの溝2aにそれぞれ対向するように配置されている(図1参照)。そして、プーリの溝2aと円弧状ガイド部材の内周凹面3aとが協働して、断面略円形の円弧状中空管Tを形成している。この円弧状中空管Tの開口のうちで、上端側垂直方向の開口(以下、投入口という)の上方には、短円柱形に切り分けたパテPを供給する図示しないパテ供給装置が配設され、下端側水平方向の開口(以下、排出口という)の側方には、成形されたパテPを次工程に搬送する図示しないコンベヤが配設されている。
【0025】
図3は、図1及び2に示される本発明の実施形態に係る食品成形装置の作動状態を説明した断面図である。図3に示すように、プーリ2は、パテPを投入口から排出口に移送できるように、パテPを巻き込む方向、例えば図3において左回りに回転している。そして、このプーリ2は、溝2a内に形成された切欠き2bによって、パテPを引っ掛けてパテPに回転力を付与し、パテPを図3において右回りに回転させる。このとき、プーリの溝2aと円弧状ガイド部材の内周凹面3aとが協働して断面略円形の円弧状中空管T(図1参照)を形成するように構成されている。そのために、図示しないパテ供給装置によって切り分けられた短円柱形のパテPが、断面略円形の円弧状中空管Tの中で回転しながら略球形に成形される。さらに、プーリの溝内面と円弧状ガイド部材の内周凹面に形成された切欠き2b、3bが、プーリ2の軸方向と同方向に形成されているために、短円柱形のパテPが移送方向に回転する。そのために、短円柱形のパテPを、より効率よく略球形に成形できるとともに、安定して略球形に成形することもできる。
【0026】
続いて、本発明の他の実施形態に係る食品成形装置(タイプII食品成形装置)について、相違点を中心に説明する。図4は、本発明に係る食品成形装置の他の実施形態の円弧状ガイド部材の斜視図であり、図5は、本発明に係る食品成形装置の他の実施形態の斜視図である。
【0027】
図4に示すように、他の実施形態の円弧状ガイド部材31は、内周凹面31a上に円弧状パンチングメタル32を嵌合するように備えている。この円弧状パンチングメタル32は、複数の孔32aを有する金属の板であって、内周凹面31aに嵌合するように円弧形に形成されている。さらに、この円弧状パンチングメタル32は、内周凹面31aに沿うように断面略半円形に形成されている。なお、円弧状ガイド部材31は、円弧状パンチングメタル32と併用される場合には、必ずしも内周凹面31aに摩擦面を形成する必要がなく、ここでは内周凹面31aが滑らかに形成されている。
【0028】
この他の実施形態の円弧状ガイド部材31は、内周凹面31aに円弧状パンチングメタル32の下端側をプーリ2側に押し上げるリフト機構を備えている。このリフト機構は、ねじ孔31bとねじ33とから構成されている。ねじ孔31bは、円弧状ガイド部材の内周凹面31a内に設けられた孔であって、内周凹面31aの底面から外周面に向けて円弧状ガイド部材31を貫通している。そして、このねじ孔31bは、円弧状ガイド部材31がプーリの溝2aに対向配置されたときに出口となる側、例えば図4において右下側の端部近傍に設けられている。ねじ33は、円弧状ガイド部材31の外周から内周に向けて入れられ、ねじを締めたときにねじ33の先端部が円弧状パンチングメタル32に当接するように構成されている。
【0029】
以上のように構成された他の実施形態に係る食品成形装置1(タイプII食品成形装置)では、図5に示すように、ねじ33の締め具合を調節することによって、ねじ33の先端部が円弧状パンチングメタル32に当接する程度を調整することができるように構成されている。例えば、図5において、左から2番目のねじ33を締めることによって、ねじ33の先端部が円弧状パンチングメタル32に当接し、円弧状パンチングメタル32の下端側をプーリ2側に押し上げる。そのために、ねじの締め具合を調整することによって、円弧状中空管Tの内径の大きさを調整し、様々な大きさの球形加工食品を容易に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態に係る食品成形装置の斜視図である。
【図2】図1の要部分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る食品成形装置の作動状態を説明した断面図である。
【図4】本発明に係る食品成形装置の他の実施形態の円弧状ガイド部材の斜視図である。
【図5】本発明に係る食品成形装置の他の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
1 食品成形装置
2 プーリ
2a 溝
2b 切欠き
3 円弧状ガイド部材
3a 内周凹面
3b 切欠き
31 円弧状ガイド部材
31a 内周凹面
31b ねじ孔
32 円弧状パンチングメタル
33 ねじ
P パテ
T 円弧状中空管

【出願人】 【識別番号】000113067
【氏名又は名称】プリマハム株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀

【識別番号】100102255
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 誠次

【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作

【識別番号】100123168
【弁理士】
【氏名又は名称】大▲高▼ とし子

【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也

【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真


【公開番号】 特開2008−41(P2008−41A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170938(P2006−170938)