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【発明の名称】 模様付き板海苔
【発明者】 【氏名】汲田 博之

【要約】 【課題】正確、迅速、低コストで生産可能で、衛生的な模様付き板海苔を提供すること。

【解決手段】この発明の模様付き板海苔は、少なくとも表裏いずれかの面に炭酸ガスレーザーの照射により形成された適宜の模様1を有するものとしており、正確、迅速、低コストで生産可能で、衛生的な模様付き板海苔とすることができる。また、炭酸ガスレーザーの照射により形成された模様1の輪郭の周囲に、間欠的に切れ目2を形成したものとすることにより、模様1をより強調したものとすることができる。さらに、一端に直線状部分3を有するものとすることにより、より正確、迅速に製造が可能な模様付き板海苔とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表裏いずれかの面に炭酸ガスレーザーの照射により形成された適宜の模様を有することを特徴とする模様付き板海苔。
【請求項2】
炭酸ガスレーザーの照射により形成された模様の輪郭の周囲に、間欠的に切れ目を形成した請求項1記載の模様付き板海苔。
【請求項3】
一端に直線状部分を有する請求項1又は2記載の模様付き板海苔。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、握り飯等に巻いて食べられる板海苔に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液状の添加物を塗布する等、様々な手法で板海苔(シート状の海苔)に模様を付すことが試みられているが、正確、迅速、低コストで生産可能で、かつ衛生面でも問題のない模様付き板海苔を提供することは困難で、模様付き板海苔は一般的には多く普及していないのが現状である。
【0003】
一方、金属やプラスチック製品にレーザーを照射することにより模様を付けることが行われているが、板海苔に関しては、これまで模様を付すためにレーザーが利用されたことはなく、切断のために利用されるだけにとどまっていた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭64−22484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、この発明は、正確、迅速、低コストで生産可能で、衛生的な模様付き板海苔を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の模様付き板海苔は、少なくとも表裏いずれかの面に炭酸ガスレーザーの照射により形成された適宜の模様1を有するものとしている。
【0006】
また、炭酸ガスレーザーの照射により形成された模様1の輪郭の周囲に、間欠的に切れ目2を形成したものとすることができる。
【0007】
さらに、一端に直線状部分3を有するものとすることができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明の模様付き板海苔は、上述のような構成を有しており、炭酸ガスレーザーの照射により、正確、迅速、低コストで生産可能で、衛生的な模様付き板海苔とすることができる。
【0009】
また、炭酸ガスレーザーの照射により形成された模様1の輪郭の周囲に、間欠的に切れ目2を形成したものとすることにより、模様1をより強調したものとすることができる。
【0010】
さらに、一端に直線状部分3を有するものとすることにより、板海苔5において、前記直線状部分3からの距離に関し、模様1ないし切れ目2を形成する位置を特定できるので、正確、迅速に製造が可能な模様付き板海苔とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
図1はこの発明の実施形態の模様付き板海苔の斜視図である。この模様付き板海苔は、表側の面に炭酸ガスレーザーの照射により形成された適宜の模様1を有するものとしている。なお、本発明における模様1には、動物、人物、漫画のキャラクターや、植物、建物、乗り物を図案化したもののほか、各種のマーク、二次元コード、文字なども含まれる。
【0013】
この模様付き板海苔は、握り飯、寿司飯その他適宜の食材に巻いて食べることができるものとしている。大きさや形状は適宜でよい。具体的には、板海苔は、コンビニエンスストア等で陳列され販売されるおにぎりや巻き寿司に使用される大きさ、形状のものとすることができる。
【0014】
炭酸ガスレーザーは、波長10.6マイクロメートルの赤外線レーザーの一種であり、そのレーザー光が水分を含むものに照射されると、その部分が発熱し、焦げた状態になる。板海苔においては、炭酸ガスレーザーが照射されて焦げた部分は白っぽくなるので、黒っぽい板海苔の面に対してコントラストのある模様1を美しく描いたものとすることができる。
【0015】
図2は、炭酸ガスレーザーを照射して形成された模様1の輪郭の周囲に、間欠的に切れ目2を形成した場合の斜視図である。この板海苔は、切れ目2により模様1の輪郭が強調され、模様1をよりくっきりとした印象を与えるものとすることができる。
【0016】
また、この板海苔は、一端(図2の上端)に、直線状部分3を有したものとしている。直線状部分3は、鋭利な刃による切断等により、ギザギザや凹凸を少なくした部分で、模様1ないし切れ目2を形成する位置を特定するための基準になる部分であるため、なるべく完全な直線に近いことが望ましいが、目視によりほぼ直線と認識できる程度のものでよい。なお、図示したものは、板海苔の一辺の一部を直線状部分3としているが、一辺の全部、あるいは全辺を直線状部分3としてもよい。
【0017】
この模様付き板海苔は、図3に示したような工程により製造することができる。この工程では、適宜の大きさの矩形にカットした板海苔5を多数枚積層した海苔供給マガジン4から、1枚ずつ板海苔5を搬送し、順次、模様1の形成、切れ目2の形成、包装を行うようにしている。
【0018】
図1に示したように、海苔供給マガジン4から1枚ずつ供給される板海苔5は、搬送ベルト6で図中右方向に搬送され、模様形成手段7(レーザーマーカー)から照射される炭酸ガスレーザーにより、表側の面に模様1が形成される。模様1は、板海苔5の一端に形成された直線状部分3から所定の距離の位置に形成されるようにしている。模様形成手段7は、コンピュータ制御により、指定された模様データに基づいて、板海苔5上のレーザー光照射位置を移動させながら模様を形成するようにしたものとすることができる。
【0019】
模様形成手段7におけるレーザーの出力は、板海苔5の質や希望する模様の線の太さやコントラスト等に応じて適宜設定することができる。板海苔1枚あたりのレーザーの照射時間は0.2秒程度とすることが可能で、これにより連続的に供給される板海苔5に次々に模様1を形成することができるので、迅速に大量の模様付き板海苔を生産することができる。しかも、レーザーによる模様1の形成は正確で、液状の添加物を塗布するような工程もないため、極めて衛生的で安全に食べることができるものとなる。
【0020】
板海苔5は、次に、切れ目形成手段8に供給される。切れ目形成手段8は上部ローラ8aと下部ローラ8bを備え、板海苔はこの上部ローラ8aと下部ローラ8bに挟まれて、前記模様1の周囲に間欠的に切れ目2が形成される。上部ローラ8aと下部ローラ8bは、板海苔5が図中右方向に進むように互いに逆回転するようになっており、一方を従動ローラとすることができる。
【0021】
切れ目形成手段8によって形成される板海苔5の切れ目2は、板海苔5を貫通するものとしている。切れ目2は、板海苔5の一端に形成された直線状部分3から所定の距離の位置に形成されるようにしている。
【0022】
なお、前記模様1ないし切れ目2を形成する位置を設定するには、板海苔5の進行方向の後方から前記直線状部分3が形成された一端(図3中の左端)に当接して前記模様形成手段7及び切れ目形成手段8の位置まで移動させる機構や、各種のセンサー等により、板海苔の前記直線状部分3を検出し、当該部分から所定の位置において前記模様形成手段7及び切れ目形成手段8が作動するような機構を備えたものとすればよい。この模様付き板海苔は、このように、前記直線状部分3により、板海苔5において模様1ないし切れ目2を形成する位置を特定できるので、より正確、迅速に製造することが可能である。
【0023】
図4に模式的に示したように、上部ローラ8aの周面には、板海苔5に所望の形状の切れ目2を形成するための刃9が設けられている。刃9は、模様1に対応して定められる形状、大きさとすることができる。
【0024】
切れ目2が形成された板海苔は、上下のフィルム供給手段10から供給されるフィルムにはさまれ、両フィルムの接着・切断により、袋に収納された状態となる。この袋入り板海苔は、コンビニエンスストア等において握り飯と板海苔とがフィルムにより分離した状態で販売される、おにぎりや巻き寿司の包装のために使用することができる。
【0025】
なお、模様形成手段7(レーザーマーカー)は、そのレンズと板海苔5との距離(焦点距離)を、標準より少し長くなるように変更し、レンズの焦点をぼかすことにより、前記模様1の線を太くすることができる。具体的には、レンズと板海苔5との距離が262mmのときにレンズの焦点が板海苔5上に位置するようになっている場合、レンズと板海苔5との距離を276〜277mm程度にすると、線が太めで視認性の良好な模様1を形成することができる。
【0026】
また、より複雑なロゴマークや文字等の模様1を明瞭に形成するには、センサー等で移動する板海苔5の位置を検知し、模様形成手段7の直下で停止させた状態で、0.5秒程度レーザー光を照射するとよい。
【0027】
以上がこの発明の実施形態であるが、この発明は上述の構成に限定されるものではなく、形状、寸法等を適宜変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施形態の模様付き板海苔の斜視図である。
【図2】この発明の他の実施形態の模様付き板海苔の斜視図である。
【図3】模様付き板海苔の製造工程の説明図である。
【図4】前記製造工程において使用される上部ローラの説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 模様
2 切れ目
3 直線状部分
【出願人】 【識別番号】596114738
【氏名又は名称】株式会社山徳
【出願日】 平成19年4月5日(2007.4.5)
【代理人】 【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義

【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士

【識別番号】100129975
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 康成


【公開番号】 特開2008−245630(P2008−245630A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−99202(P2007−99202)