Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
冷凍うなぎ加工品、並びに、冷凍うなぎ加工品の製造方法 - 特開2008−245574 | j-tokkyo
トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理

【発明の名称】 冷凍うなぎ加工品、並びに、冷凍うなぎ加工品の製造方法
【発明者】 【氏名】石崎 俊行

【氏名】遠藤 隆彦

【氏名】石田 丈博

【氏名】河辺 達也

【要約】 【課題】解凍後において不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼を提供することができる冷凍うなぎ加工品を提供する。

【解決手段】うなぎ蒲焼を清酒で処理した後、冷凍してなる冷凍うなぎ加工品。うなぎ蒲焼1g当たり20mm3以上の清酒でうなぎ蒲焼を処理した構成、うなぎ蒲焼1g当たり2.5mm3以上のアルコール分に相当する清酒でうなぎ蒲焼を処理した構成、並びに、うなぎ蒲焼に清酒を5分間以上接触させることによりうなぎ蒲焼を清酒で処理した構成が好ましく採用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
うなぎ蒲焼を清酒で処理した後、冷凍してなる冷凍うなぎ加工品。
【請求項2】
うなぎ蒲焼1g当たり20mm3以上の清酒でうなぎ蒲焼を処理したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍うなぎ加工品。
【請求項3】
うなぎ蒲焼1g当たり2.5mm3以上のアルコール分に相当する清酒でうなぎ蒲焼を処理したことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍うなぎ加工品。
【請求項4】
うなぎ蒲焼に清酒を5分間以上接触させることにより、うなぎ蒲焼を清酒で処理したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍うなぎ加工品。
【請求項5】
清酒は、10%(v/v)以上のアルコール度数を有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍うなぎ加工品。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の冷凍うなぎ加工品を製造する方法であって、うなぎ蒲焼を清酒で処理する工程と、処理後のうなぎ蒲焼を冷凍する工程とを含むことを特徴とする冷凍うなぎ加工品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は冷凍うなぎ加工品、並びに、冷凍うなぎ加工品の製造方法に関し、さらに詳細には、解凍後において不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼を提供することができる冷凍うなぎ加工品、並びに、当該冷凍うなぎ加工品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
うなぎ蒲焼は、背または腹を開いたうなぎにたれをつけて焼いたものであり、日本において古くから食されている伝統的な料理である。うなぎ蒲焼の具体的な調理方法については、種々の方法が知られている。例えば、主に関東地方においては「つけ焼き」と称される方法が好んで採用されている。これは、背開きにしたうなぎを白焼きにした後、蒸してからたれをつけて焼くものである。一方、主に関西地方においては「直火焼き」と称される方法が好んで用いられている。これは、腹裂きしたうなぎを蒸さずに白焼きにした後、たれをつけて焼くものである。
【0003】
うなぎ蒲焼の工業的な生産方法としては、まず、開裂したうなぎをガスバーナーで白焼きにした後、蒸し機で蒸煮する。その後、たれに浸漬し、ガスバーナーで焼く方法が主に採用されている。すなわち、工程前段の白焼きが「下焼き」と呼ばれる焼付け用の工程に相当し、工程後段が粘度の高い仕上げたれを付着させる目的で行われる「仕上げ焼き」の工程に相当する。
【0004】
うなぎ蒲焼を専門に扱う飲食店等を除き、うなぎ蒲焼は調理後に冷凍され、冷凍品(冷凍うなぎ加工品)として多く流通している。当該冷凍品は、スーパーマーケット、小売店、料飲店、一般家庭等において、自然解凍や電子レンジにより解凍され、うなぎ蒲焼として喫食に供されている。しかし、冷解凍を経たうなぎ蒲焼は弾力に乏しく、硬い場合がある。特に、近年、日本以外において養殖されたうなぎを用いたうなぎ蒲焼の冷凍品、さらに、当該のうなぎを用いて日本以外で調理ならびに冷凍されたうなぎ蒲焼の冷凍品において、原料となるうなぎの餌や養殖環境の違いにより、解凍後のうなぎ蒲焼の食感等が劣るとの指摘がある。例えば、泥臭さ、生臭さ、酸化臭といった不快臭が強く、解凍後の食感も弾力に乏しく硬い場合が見受けられる。
【0005】
このような、解凍後のうなぎ蒲焼における不快臭や食感における問題点を解決するための種々に技術が開発されている。例えば、特許文献1には、パパイン及び有機酸を含有する肉・魚貝類の呈味改良・鮮度維持剤が開示されている。そして、うなぎを対象とした試験例として、パパイン5g及びクエン酸15gを水10Lに溶解した水溶液中に、生きたうなぎを20分間泳がせた後、料理すると、皮が柔らかくなり且つ不快臭がなくなる旨が記載されている。
【0006】
特許文献2には、白焼きしたうなぎをみりんで処理し、蒸煮した後、蒲焼にするうなぎ加工品の製造方法が開示されている。この方法では、白焼きしたうなぎを、うなぎ蒲焼重量に対して10%(v/w)以上のみりんで5秒間以上処理することが好ましいとされている。
【特許文献1】特開平5−91855号公報
【特許文献2】特開2006−101822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示されている方法は、冷解凍を経ていない通常のうなぎ蒲焼に対するものであり、この方法では冷解凍を経たうなぎ蒲焼に対しては、食感や風味の点で十分な効果が得られない。また、特許文献2では冷解凍を経たうなぎ蒲焼に対する検討はされておらず、その効果は定かでない。このような状況の下、解凍後において不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼を提供することができる技術が求められている。
【0008】
本発明の目的は、解凍後において不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼を提供することができる冷凍うなぎ加工品、並びに、当該冷凍うなぎ加工品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、蒲焼とされたうなぎを予め清酒で処理した後に冷凍することにより、解凍後のうなぎ蒲焼が、不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものとなることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
【0010】
請求項1に記載の発明は、うなぎ蒲焼を清酒で処理した後、冷凍してなる冷凍うなぎ加工品である。
【0011】
本発明の冷凍うなぎ加工品は、うなぎ蒲焼を清酒で処理した後、冷凍してなるものである。本発明の冷凍うなぎ加工品を解凍して得られるうなぎ蒲焼は、不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものとなる。本発明によれば、流通の容易さと解凍後の美味しさとが両立した冷凍うなぎ加工品が提供される。
【0012】
ここで「うなぎ蒲焼」とは、上述したように、背または腹を開いたうなぎにたれをつけて焼いたものをいう。
【0013】
「清酒」とは酒税法上の清酒であり、例えば以下に掲げる酒類でアルコール分が22度(22v/v%)未満のものである。
(1)米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの。
(2)米、米こうじ、水及び清酒かす等を原料として発酵させて、こしたもの。
(3)清酒に清酒かすを加えて、こしたもの。
なお一般に、現在市販されている清酒には飲用のものと料理用のものとがあるが、本発明における清酒はこれら両方を含む。
【0014】
「清酒で処理する」とは、処理対象物を清酒に所定時間接触させる処理をいう。なお、処理対象物を液体状の清酒に接触させる処理のほかに、清酒の蒸気を接触させる処理も本発明における清酒による処理に含まれる。さらに、清酒そのものの他、清酒に所定の処理を加えたもの、例えば、煮切りした清酒や、水等を加えて薄めた清酒等に処理対象物を接触させる処理も、本発明における清酒による処理に含まれる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、うなぎ蒲焼1g当たり20mm3以上の清酒でうなぎ蒲焼を処理したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍うなぎ加工品である。
【0016】
本発明の冷凍うなぎ加工品は、うなぎ蒲焼を、うなぎ蒲焼1g当たり20mm3以上の清酒で処理した後、冷凍してなるものである。本発明の冷凍うなぎ加工品を解凍して得られるうなぎ蒲焼は、より不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものとなる。なお、「うなぎ蒲焼1g当たり20mm3以上」は「うなぎ蒲焼の重量に対して2%(v/w)以上」と換言することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、うなぎ蒲焼1g当たり2.5mm3以上のアルコール分に相当する清酒でうなぎ蒲焼を処理したことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍うなぎ加工品である。
【0018】
本発明の冷凍うなぎ加工品は、うなぎ蒲焼を、うなぎ蒲焼1g当たり2.5mm3以上のアルコール分に相当する清酒で処理した後、冷凍してなるものである。本発明の冷凍うなぎ加工品を解凍して得られるうなぎ蒲焼も、より不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものとなる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、うなぎ蒲焼に清酒を5分間以上接触させることにより、うなぎ蒲焼を清酒で処理したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍うなぎ加工品である。
【0020】
かかる構成により、清酒による処理をより確実かつ短時間に行うことができる。
【0021】
清酒が10%(v/v)以上のアルコール度数を有するものである構成が推奨される(請求項5)。
【0022】
本発明の冷凍うなぎ加工品は、うなぎ蒲焼を清酒で処理する工程と、処理後のうなぎ蒲焼を冷凍する工程とを含む方法により製造することができる(請求項6)。
【発明の効果】
【0023】
本発明の冷凍うなぎ加工品を解凍して得られるうなぎ蒲焼は、不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものとなる。そのため、本発明の冷凍うなぎ加工品によれば、流通の容易さと解凍後の美味しさとを両立することができる。
【0024】
本発明の冷凍うなぎ加工品の製造方法についても同様であり、流通の容易さと解凍後の美味しさとが両立した冷凍うなぎ加工品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について具体的に説明する。
本発明の冷凍うなぎ加工品は、うなぎ蒲焼を清酒で処理した後、冷凍してなるものである。うなぎ蒲焼の原料となるうなぎとしては、食用とすることができるものであれば特に限定はなく、例えば、いわゆるニホンウナギ、ヨーロッパウナギ、アメリカウナギ等のうなぎ属に含まれるうなぎが挙げられる。さらに、ウナギ目に属するアナゴも、本発明の冷凍うなぎ加工品におけるうなぎに含まれる。
【0026】
うなぎ蒲焼の処理に用いる清酒としては、酒税法上の清酒に属するものであれば特に限定はなく、例えば、加工食品の香味への影響が少ないものの中から適宜選択すればよい。また、飲用、料理用のいずれの清酒でもよい。好ましい例として、クエン酸及び/又はコハク酸含量の高い料理清酒(料理専用清酒)の使用を挙げることができる。
【0027】
うなぎ蒲焼の処理に用いる清酒の量としては特に限定はないが、好ましくは、うなぎか蒲焼1g当たり2mm3以上、より好ましくは5mm3以上である。すなわち、一般的な清酒を用いる場合、2mm3以上の使用量であれば、解凍されたうなぎ蒲焼の不快臭が特によく抑えられ、かつ食感における改善効果も顕著に認められる。なお、2mm3未満の使用量であっても、不快臭の抑制効果と食感における改善効果が認められる。使用する清酒量の上限については特に限定はなく、適宜選択することができる。例えば、使用する清酒がうなぎ蒲焼の香味への影響が大きいものである場合には、例えば、うなぎ蒲焼1g当たり10mm3以下の使用量とすることができる。なお一般に、焼く前の生のうなぎの水分量は、60%(w/w)前後である。
【0028】
好ましい清酒の使用量は、清酒に含まれるアルコール分との関係で選択することもできる。例えば、うなぎ蒲焼1g当たり2.5mm3以上のアルコール分に相当する清酒をもって、うなぎ蒲焼を処理してもよい。これは、アルコール度数13%(v/v)の清酒を使用する場合、うなぎ蒲焼1g当たり19mm3以上の清酒量に相当する。
【0029】
うなぎ蒲焼を清酒で処理する際の処理時間としては特に限定はないが、好ましくは5分間以上である。すなわち、うなぎ蒲焼に清酒が5分間以上接触することが好ましい。処理時間の上限は特になく、作業効率等を勘案して適宜選択すればよい。例えば、前日から処理する場合には16〜24時間とすることができる。また、清酒による処理は連続して行ってもよいし、間欠的に行ってもよい。間欠的に行う場合には、総処理時間が5分間以上であることが好ましい。また、うなぎを清酒で処理するときの温度も特に限定はなく、例えば、処理時間が長い場合には低温で行う等、処理時間との関係で室温から冷蔵の範囲から適宜選択すればよい。
【0030】
うなぎ蒲焼の清酒による処理の例としては、清酒を表面に満遍なく載せる、清酒に浸漬する、といった方法が代表的であるが、その他に、清酒を表面に塗布する、清酒を表面にシャワーする、清酒を表面にスプレーする等の、前記した代表的な方法と同等の効果を奏する方法であれば特に限定はない。さらに、清酒の蒸気をうなぎ蒲焼に曝すことによって処理してもよい。うなぎ蒲焼のたれの粘度が低く、清酒に浸漬した場合に清酒中に溶出するおそれがあれば、うなぎ蒲焼を清酒にさっとくぐらせた後、取り出して例えば5分間以上放置するといった処理を行えばよい。
【0031】
うなぎ蒲焼を清酒で処理した後の冷凍条件については、うなぎ蒲焼が確実に冷凍される条件であれば特に限定はなく、冷凍温度、冷凍速度、冷凍時間等ついては適宜選択すればよい。冷凍の方法についても特に限定はなく、一般的な冷凍庫での冷凍、ショックフリーザー、ブライン冷凍、誘電冷凍等により適宜行えばよい。
【0032】
なお、清酒で処理するうなぎ蒲焼としては、「つけ焼き」や「直火焼き」といった一般的な手法で調製されたうなぎ蒲焼を用いればよいが、特開2006−101822号公報に記載された方法で製造されたうなぎ蒲焼を用いることもできる。すなわち、白焼きしたうなぎをみりんで処理し、蒸煮した後、蒲焼きとしたものを、清酒による処理に供してもよい。このようにすれば、さらに不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼が得られる。
【0033】
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0034】
うなぎ蒲焼150gに、第1表に示した各量の料理清酒〔商品名:タカラ本料理清酒「厨房専科」、宝酒造(株)製〕を表面に載せて室温で10分間放置した。その後、−20℃にて冷凍し、冷凍うなぎ加工品を調製した(実施例1−1から1−7)。なお、当該料理清酒は、米、米麹、醸造アルコールを原材料とするアルコール度数13%(v/v)の製品であり、酒税法でいうところの清酒の範疇に属するものである。
比較例として、うなぎ蒲焼を料理清酒で処理せずにそのまま−20℃にて冷凍した冷凍うなぎ加工品を調製した(比較例1)。
【0035】
各冷凍うなぎ加工品を自然解凍した後、電子レンジで加熱し、うなぎ蒲焼を得た。得られた各うなぎ蒲焼について官能評価試験を行った。試験結果を第1表に示す。第1表中、◎は「とてもよい」、○は「よい」、△は「ややよい」、×は「悪い」、を意味する。
【0036】
【表1】


【0037】
第1表に示すように、清酒による処理を行った場合(実施例1−1から1−7)と行わなかった場合(比較例1)とで評価結果に差がみられた。特に、2%(v/w)以上の清酒量で処理した場合には、解凍した後の不快臭の抑制効果と食感の改善効果とが明らかに認められ(実施例1−2から1−7)、5%(v/w)以上の清酒量でこれらの効果が顕著に認められた(実施例1−4から1−7)。
以上より、うなぎ蒲焼を予め清酒で処理することにより、解凍した後の不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたうなぎ蒲焼が得られる冷凍うなぎ加工品を調製できることが分かった。
【実施例2】
【0038】
うなぎ蒲焼き150gに、10mLの料理清酒〔商品名:タカラ本料理清酒「厨房専科」、宝酒造(株)製〕(うなぎ蒲焼き1g当たり67mm3、うなぎ蒲焼重量に対して6.7(v/w)%、うなぎ蒲焼き1g当たり8.7mm3のアルコール分に相当)を表面に載せて室温で10分間放置した。その後、−20℃にて冷凍し、冷凍うなぎ加工品を調製した(実施例2−1)。一方、清酒を別の料理清酒〔商品名:「京寶」本料理清酒<濃醇>、宝酒造(株)製〕に変えて、同様にして冷凍うなぎ加工品を調製した(実施例2−2)。なお、当該料理清酒は、米、米麹、醸造アルコールを原材料とするアルコール度数20%(v/v)の製品であり、酒税法でいうところの清酒の範疇に属するものである。実施例2−2の清酒使用量は、うなぎ蒲焼き1g当たり13.4mm3のアルコール分に相当する量である。
比較例として、うなぎ蒲焼き150gに10mLの水を表面に載せ、室温で10分間放置後、−20℃にて冷凍した冷凍うなぎ加工品(比較例2−1)と、うなぎ蒲焼きをそのまま−20℃にて冷凍した冷凍うなぎ加工品(比較例2−2)を調製した。
調製した各冷凍うなぎ加工品を自然解凍した後、電子レンジで加熱し、うなぎ蒲焼を得た。得られた各うなぎ蒲焼について官能評価試験を行った。試験結果を第2表に示す。第2表中、◎は「とてもよい」、○は「よい」、△は「ややよい」、×は「悪い」、を意味する。
【0039】
【表2】


【0040】
第2表に示すように、実施例2−1,2−2の冷凍うなぎ加工品から得られたうなぎ蒲焼は、いずれも比較例2−1,2−2の冷凍うなぎ加工品から得られたうなぎ蒲焼に比べて不快臭が抑えられ、柔らかい食感を有し、かつ風味に優れたものであった。特に、アルコール度数の高い清酒を用いた実施例2−2の冷凍うなぎ加工品において、より顕著な効果が認められた。
【実施例3】
【0041】
うなぎ蒲焼き150gの表面に、5mLの料理清酒〔商品名:タカラ本料理清酒「厨房専科」、宝酒造(株)製〕(うなぎ蒲焼き1g当たり33mm3、うなぎ蒲焼重量に対して3.3(v/w)%、うなぎ蒲焼き1g当たり4.3mm3のアルコール分に相当)をスプレーし、室温でそのまま10分間放置した。その後、−20℃にて冷凍し、冷凍うなぎ加工品を調製した(実施例3−1)。一方、清酒を別の料理清酒〔商品名:「京寶」本料理清酒<濃醇>、宝酒造(株)製〕に変えて、同様にして冷凍うなぎ加工品を調製した(実施例2−2、うなぎ蒲焼き1g当たり6.7mm3のアルコール分に相当)。
比較例として、うなぎ蒲焼き150gに5mLの水をスプレーし、室温で10分間放置後、−20℃にて冷凍した冷凍うなぎ加工品(比較例3−1)と、うなぎ蒲焼きをそのまま−20℃にて冷凍した冷凍うなぎ加工品(比較例3−2)を調製した。
調製した各冷凍うなぎ加工品を自然解凍後、電子レンジで加熱し、うなぎ蒲焼を得た。
【0042】
得られた各うなぎ蒲焼について、以下の方法で破断応力の測定を行った。すなわち、テクスチャー・アナライザー〔ステイブル マイクロ システムズ(Stable Micro Systems)社製〕を用いて、室温(25℃)において、概略2cm×2cmに切断したうなぎを、ワーナー−ブラッツラー ブレイド ナイフ(Warner−Bratzler Blade Knife)により測定した。測定条件は、プレ−スピード(Pre−Speed):2.0mm/秒、テスト−スピード(Test−Speed):1.0mm/秒、ディスタンス(Distance):30.0mm、オート(Auto):5gで行った。測定結果を第3表に示す。
【0043】
【表3】


【0044】
第3表に示すように、水をスプレーした比較例3−1のうなぎ蒲焼では破断応力が166.1g、未処理の比較例3−2のうなぎ蒲焼では破断応力が192.5であったのに対し、実施例3−1のうなぎ蒲焼では135.2g、実施例3−2のうなぎ蒲焼では89.8gと小さい値を示し、実施例のうなぎ蒲焼はいずれも柔らかく仕上っていた。特に、アルコール度数の高い清酒を用いた実施例3−2の冷凍うなぎ加工品において、より顕著な効果が認められた。
【出願人】 【識別番号】302026508
【氏名又は名称】宝酒造株式会社
【出願日】 平成19年3月30日(2007.3.30)
【代理人】 【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆

【識別番号】100135839
【弁理士】
【氏名又は名称】大南 匡史


【公開番号】 特開2008−245574(P2008−245574A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−90762(P2007−90762)