トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理

【発明の名称】 冷凍可能なカスタードプリンおよびその製造方法
【発明者】 【氏名】郡司 正勝

【要約】 【課題】長期間の冷凍保存が可能であり、解凍後も離水や組織の分離・変化が生じなく良好な品質を維持し、冷凍して出荷することによって、販売店で解凍して販売可能となり、販売期間を長く確保でき、歩留まりも向上するカスタードプリンおよびその製造方法を提供する。

【解決手段】プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンが添加されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンが添加されて製造されていることを特徴とする冷凍可能なカスタードプリン。
【請求項2】
プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンと共にグリシンおよびル・カンテンが添加されて製造されていることを特徴とする冷凍可能なカスタードプリン。
【請求項3】
前記海洋性コラーゲンは、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンであることを特徴とする請求項1または2記載の冷凍可能なカスタードプリン。
【請求項4】
前記海洋性コラーゲンの添加量は、0.2〜2重量%である請求項1乃至3のいずれかに記載の冷凍可能なカスタードプリン。
【請求項5】
前記海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンの添加量は、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%である請求項2記載の冷凍可能なカスタードプリン。
【請求項6】
プリンの製造工程において、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンを添加混合することを特徴とする冷凍可能なカスタードプリンの製造方法。
【請求項7】
プリンの製造工程において、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンと共にグリシンおよびル・カンテンを添加混合することを特徴とする冷凍可能なカスタードプリンの製造方法。
【請求項8】
前記海洋性コラーゲンは、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンであることを特徴とする請求項6または7記載の冷凍可能なプリンの製造方法。
【請求項9】
前記海洋性コラーゲンの添加量は、0.2〜2重量%である請求項6乃至8のいずれかに記載の冷凍可能なカスタードプリンの製造方法。
【請求項10】
前記海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンの添加量は、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%である請求項7記載の冷凍可能なカスタードプリンの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍可能なカスタードプリンおよびその製造方法に関し、特に、海洋性コラーゲン、中でも鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを添加して製造された冷凍可能なカスタードプリンおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カスタードプリンは、全卵、黄卵、牛乳および砂糖、等を原料としており、従来、例えば、次のようにして製造されている。
(1)牛乳にバニラシュガーを入れて約60℃程度に温める。これには生クリームを配合することもある。また、バニラシュガーは、バニラビーンズであってもよい。
(2)全卵または/および卵黄を掻き交ぜ、これに砂糖(グラニュー糖の使用が多いようである)を入れて全体をまんべんなく混ぜ合わせる。
(3)この(2)に(1)で温めた牛乳を加えて掻き交ぜ、プリン原料液を得る。このプリン原料液にはラム酒やはちみつを入れることもある。このプリン原料液を濾し器で濾す。濾さない場合もあるようであるが、通常は濾すようである。
(4)この濾し器で濾したプリン原料液を、カラメルタブレットを底に入れたプリンカップに注ぎ入れる。
(5)オーブンの天板の上に載せるバットにお湯(約30℃程度)を注いでおき、これに(4)のプリンカップを載置して、オーブンの150〜160℃の温度で30〜40分蒸し焼きする。この蒸し焼き停止後に、余熱で10〜20分程度火を通すこともある。
(6)焼き上がったらオーブンから出して荒熱を取り、冷蔵庫に入れて冷やし、完成する。
【0003】
このようにして製造される従来のカスタードプリンは、冷凍した後に解凍すると、離水や組織の分離が生じたり、「ス」が入ったりして、品質が著しく低下するし、外観上も悪くなるし、食感的にもなめらか感が低下しボソボソになるので、冷凍保存ができない。そこで、冷蔵保存するが、それだと日持期間が7日程度となり、スーパー、コンビニ等の販売店では、衛生面、安全面等の確保のためもあり、冷蔵保存し、製造日より7日以内に販売し、残ったときは廃棄処分するようにしている。従って、カスタードプリンを冷蔵保存で出荷し、日持ちが7日間しかないとすると、販売店での販売は、かなり難しいのが現実である。
【0004】
そこで、従来、このような課題を解決した冷凍保存可能なカスタードプリンおよびその製造方法が提供された(例えば、特許文献1参照)。この発明は、カスタードプリンの製造に際して、カスタードプリン種の中に1〜20重量部のペプチンおよび1〜35重量部のゼラチンを混入するものである。
【特許文献1】特開2002−34485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来の冷凍保存可能なカスタードプリンおよびその製造方法では、ペプチンやゼラチン等のゲル化剤を使用して固めたもので、それによりカスタードプリンの保存性を向上させると共に、冷凍可能としたものである。即ち、冷凍後に解凍しても離水や組織に変化が生じないものとした。
しかしながら、このようなゲル化剤を添加して保存性を向上させたカスタードプリンは、プリンのなめらかさが低下し、食感が低下する課題がある。即ち、ゲル化剤の配合量がプリンの食感に影響しない程度に少ないと、冷凍後に解凍すると離水等が生じ効果がなく、離水等が生じないような冷凍保存可能とするにはゲル化剤の配合量が多くなり、食感が低下するからである。
【0006】
本発明は、このような点に鑑み前記課題を解決せんと提案されたものであり、その目的は、長期間の冷凍保存が可能であり、解凍後も離水や組織の分離、変化が生じなく、カスタードプリンとしてのなめらかな食感の製造時の品質を保持しており、解凍後は、冷蔵保存(3〜7℃)で10日程度は、良好な外観、食感および品質を維持し、冷凍して出荷(配送)することによって、販売店では解凍時または着日より10日程度の陳列期間が確保できる冷凍可能なカスタードプリンおよびその製造方法にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明にかかる冷凍可能なカスタードプリンは、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンが添加されて製造されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる冷凍可能なカスタードプリンは、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンと共にグリシンおよびル・カンテンが添加されていてもよい。
【0008】
これにより長期間の冷凍保存が可能であり、比較的長期間に亘る冷凍保存であっても、解凍後に離水が生ずることなく保水性を保っており、良好な外観、食感および品質を維持する。従って、このカスタードプリンによれば、冷凍して出荷(配送)することによって、販売店では到着後の解凍時から10日程度の販売が可能となり、歩留まりも向上する。
【0009】
また、本発明で添加する海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンの添加量は、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%である。
このように添加量が少ないので、カスタードプリンの食感、品質および外観等が低下しない冷凍保存可能なカスタードプリンとなる。
なお、海洋性コラーゲンとしては、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを、好ましいものとして挙げることができる。
【0010】
また、本発明にかかる冷凍可能なカスタードプリンの製造方法は、プリンの製造工程において、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンを添加混合することを特徴とする。
また、本発明にかかる冷凍可能なカスタードプリンの製造方法は、プリンの製造工程において、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲンと共にグリシンおよびル・カンテンを添加混合してもよい。
【0011】
これにより従来のカスタードプリンの製造技術および工程をほとんど変えることなく、冷凍保存可能であって、解凍後に離水や組織の分離、変化が生じなく、解凍後の冷蔵保存で10日程度までは良好な食感(例えば、滑らかな食感)や品質および外観を維持するカスタードプリンを製造することができる。
【0012】
また、本発明の冷凍可能なカスタードプリンの製造方法で添加する海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンの添加量は、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%である。
【0013】
これによりカスタードプリンの食感、品質および外観等を低下させないで冷凍保存可能なカスタードプリンを、簡単に製造することができる。
【0014】
なお、この発明のカスタードプリンの製造方法において添加する海洋性コラーゲンとしては、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンが好ましい。
コラーゲンは、比較的大量かつ安価に得られることから動物性のコラーゲン、中でも牛、豚などの動物の骨、皮などから抽出した動物性コラーゲンが多く使用されている。しかし、動物性のコラーゲンのうち、主に牛由来のコラーゲンは、口蹄疫やプリオンという通常の細胞蛋白が異常化することによるBSE(牛海綿状脳症)感染症の発生がある。これらの感染症は、通常の加熱処理では不活性化されないため、消費者に受け入れられなくなってきた。また、コラーゲンの繊維構造が複雑で分解しにくく、従って人体に消化吸収されにくい。また、脂肪分を除去することができない、等の理由においてカスタードプリンの原料には不適である。このような点で添加するコラーゲンとしては、海洋性コラーゲン、特に、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンが、安全性が保たれるとともに、品質、食感への悪影響がなく製造できるので好適となる。
【0015】
また、この発明で海洋性コラーゲンを添加するのは、比較的長期間に亘る冷凍保存であっても、解凍時には保水性が維持されるとともに、離水してボソボソした食感や品質の低下を回避するためである。
また、グリシンを添加するのは、日持ちを向上させるためであり、これにより解凍後も10日程度の日持ちが可能となる。
さらに、ル・カンテンを添加するのは、ゲル化剤として固化を補助し、解凍時の離水防止を補助するとともに製造時の加熱温度を上げることがでるためである。加熱温度を上げられると殺菌効果を向上させることができる。本発明では、ル・カンテンの添加量は、少ないのでプリンの品質に悪影響を与えない。
【0016】
また、この発明で添加量を、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%としたのは、添加量が少ない程、製造するプリンの品質、食感、外観等への悪影響がなくなるので好ましいが、下限値未満の添加量では、添加する効果、即ち、冷凍保存可能で、解凍後に離水等が生ずることなく品質を維持することへの寄与の効果が少なく、また、上限値を超える添加量では、効果は高くなるが、プリンの品質、食感への悪影響が大きく、品質、食感および外観等が大きく低下するからである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の冷凍可能なカスタードプリンおよびその製造方法によれば、次のような効果を奏する。
(1)冷凍後、解凍しても離水や組織の分離、変化が生じなく、カスタードプリンとして良好な食感、品質および外観を維持する。従って、長期間の冷凍保存が可能となる。
(2)解凍後は冷蔵保存(3℃〜7℃)で10日程度は、良好な外観、食感および品質を維持する。従って、冷凍して出荷(配送)することが可能となりこれにより販売店では解凍時より10日程度の陳列期間、販売が可能となる。従って、商品の歩留まりも向上する。
(3)海洋性コラーゲン(鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲン)を使用するので、人の健康を害することなく安全である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態にかかるプリンは、基本的にカスタードプリンの原料を混合したプリン原料液に海洋性コラーゲン、例えば、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンが配合されてなるものである。
従って、このカスタードプリンでは、これを食用とした場合に健康上の安全が保たれ、長期間に亘る冷凍保存であっても、解凍時には保水性が維持され、従来のように離水してボソボソした外観や食感になることはない。
【0019】
そして、本発明の実施の形態にかかる冷凍可能なカスタードプリンの製造方法は、プリンの製造工程にいて、プリンの原料を配合したプリン原料液中に、海洋性コラーゲン、例えば、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを添加混合することを特徴とする。これは海洋性コラーゲンとともにグリシンおよびル・カンテンを添加混合してもよい。
これにより従来のカスタードプリンの製造技術および工程をほとんど変えることなく、冷凍保存可能であって、解凍後に離水や組織の分離、変化が生じなく、解凍後の冷蔵保存で10日程度までは良好な食感や品質および外観を維持するカスタードプリンを製造することができる。
【0020】
図1は、本実施の形態によるカスタードプリンの製造手順を示すフローチャートである。本実施の形態によるカスタードプリンの製造方法では、先ず、牛乳にホイップした生クリーム(以下、単にホイップと称す)を混合し、60℃ほどに加熱する第1工程S1と、また、別途用意した牛乳と生クリームの混合液を90℃程度に加熱する第2工程S2と、さらに、別途用意しておいた海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンを混合しておき、これを前記第2工程S2の90℃程度に加熱した混合液内に投入して加熱溶解させる第3工程S3と、この第3工程S3で得た混合液を前記第1工程S1で得た混合液に混合する第4工程S4と、これに洋酒(例えば、ラム酒)を混合する第5工程S5と、また、卵黄および/または全卵にグラニュー糖を加え混合する第6工程S6と、この第6工程S6で得た混合物に第4工程S4で得た混合液を加えて掻き交ぜる第7工程S7と、この第7工程S7で得た混合液を濾してプリンカップに注入する第8工程S8と、このプリンカップをオーブンに入れて160℃近傍で30〜40分蒸し焼きする第9工程S9と、荒熱を取って冷却する第10工程S10とより成る。
【0021】
前記第1工程および第2工程で使用する牛乳の添加量は、25〜40重量%であり、その内の20%〜30%を第2工程で使用し、ホイップは30〜45重量%、生クリームは2〜7重量%である。前記第3工程で添加する海洋性コラーゲン、グリシンおよびル・カンテンの添加量は、海洋性コラーゲン0.2〜2重量%、グリシン0.1〜1.5重量%、ル・カンテン0.1〜1重量%である。第5工程で添加する洋酒の添加量は、0.2〜0.9重量%であり、第6工程での卵黄および/または全卵は、10〜16重量%、グラニュー糖6〜13重量%である。
【0022】
本実施の形態では、海洋性コラーゲンとして、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンパウダー(商品名:イハラ・マリンコラーゲン 井原水産株式会社製)を使用し、また第6工程では卵黄を使用した。
なお、本例では洋酒(例えば、ラム酒)を添加する第5工程S5であるが、この洋酒は必ずしも添加しなくてもよい。この場合は、第5工程はないことになる。
【実施例1】
【0023】
次に、実施例を挙げて説明する。
プリンの製造に当たっては、予め下記の原料を用意する。すなわち、牛乳33.68%、ホイップ37.13%、生クリーム4.32%、卵黄13.80%、ル・カンテン0.13%、グリシン0.40%、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンのパウダー0.52%、洋酒(グランオランシュ)0.52%、グラニュー糖9.50%を、それぞれ用意する
【0024】
この実施例では、コラーゲンとして、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンパウダー(商品名:イハラ・マリンコラーゲン。 原水産株式会社製)を使用した。この鮭の皮から抽出したコラーゲンは、動物性コラーゲンが高濃度になると独特の臭いをもち、人の体内で分解吸収されるためには略35℃〜43℃にする必要があるのに対し、殆ど無臭で、略15℃〜17℃で消化されるという利点がある。
【0025】
海洋性コラーゲンは、前述のように脂肪分を殆ど含まず、コラーゲン繊維が分解し易いため、BSE等の前記問題を回避することができる。
また、プリンの原料液に添加されるグリシンは、プリンの日持ちを向上させるように機能し、ル・カンテンは離水や組織の変化をなくし、弾力性を付与する。
【0026】
以下、本実施例を図1に示すフローチャートに沿って説明する。以下、%は重量%である。まず、牛乳33.68%、とホイップ37.13%を固まらないように混合し、さらに60℃で加熱する(第1工程S1)。これにより牛乳の風味を損なわない混合液が得られる。
また、別途用意した牛乳および生クリームの混合液4.32%を90℃で加熱する(第2工程S2)。なお、90℃以上にして沸騰させると逆に風味と品質劣化を招く。
【0027】
さらに、別途用意しておいたグリシン0.40%およびル・カンテン0.13%とともに、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンパウダー0.52%を混合しておき、これを90℃で加熱した前記混合液内に投入して加熱溶解させる(第3工程S3)。そして、この加熱溶解液を60℃で加熱した第1工程S1で得た前記混合液にさらにこの第3工程S3で得たこの混合液を混合する(第4工程S4)。
【0028】
次に、前記牛乳、ホイップ、グリシン、ル・カンテンおよび海洋性コラーゲンを含む前記第4工程S4で得た混合液に、洋酒(例えば、ラム酒)0.52%を添加・混合する(第5工程S5)。また、卵黄13.80%およびグラニュー糖9.50%を攪拌したものに(第6工程S6)、前記第5工程S5で得た混合液を撹拌しながら混合する(第7工程S7)。
【0029】
次に、このようにして第7工程S7で得られた卵黄およびグラニュー糖を含む混合液を裏ごししてアクを取り除く。アクを取った混合物を容器(プリンカップ)に充填(注入)し(第8工程S8)、さらに容器内の混合物を160℃で35分間蒸し焼きし(第9工程S9)、荒熱を取って、冷却を行いカスタードプリンを得た(第10工程S10)。これにより、最終のプリン製品を得る。このプリン最終製品は、冷凍庫に保存される。これにより、長期間の冷凍保存および解凍後における陳列商品として7日〜10日を越える期間内で、良好な外観および食感の維持を図ることができる。
なお、必要に応じ、前記混合物を容器に充填する直前に、容器の底に常温で溶解する固形のカラメルを入れておくこともできる。
【0030】
このようにして、冷凍保存された容器入りのプリンを解凍した場合には、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを使わない場合に比べて、保水力が高く、離水が生じなく、品質の低下がない。従って、外観上および食感上、プリン本来の滑らかでプリプリ感が得られる。
【0031】
そして、冷凍保存されたプリンは出荷されて、スーパマーケットやコンビニエンスストアに到着して解凍されてから、7日以上の例えば10日間、展示、販売に供されても外見、食感とも滑らかで、プリプリ感を安定的に維持することとなる。この結果、スーパマーケット等では、期限切れによる商品の廃棄ロスがなくなり、大量注文が可能になる。さらに、製造工場では作り置きが可能になる。さらに、全国各地での販売も賞味期限に余裕ができる分、販売が容易になる。
【0032】
このように、本実施形態のプリンでは、プリンの原料を混合したプリン混合液に鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを配合することで、プリンを食用とした場合に健康上の安全が保たれるとともに、比較的長期間に亘る冷凍保存であっても、解凍時にはある程度の保水性が維持されるとともに、従来のように離水してボソボソした外観や食感になるのを防止できることとなる。
【0033】
さらに、カスタードプリンの原料を混合してプリン混合液を調整し、グリシンおよびル・カンテンとともに前記プリン混合液に海洋性コラーゲン、例えば、鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンパウダーを添加することで、従来のプリンの製造技術を大幅に変えることなく、健康上の安全を確保し、かつ外観および食感が良好なプリンを製造することができることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のカスタードプリンおよびその製造方法は、食用として消化吸収が良好であり、人の健康を害することなく、長期間の冷凍保存および解凍後における陳列商品として7日〜10日を越える期間内で、良好な外観および味覚の維持を図ることができ、特に鮭の皮から抽出した海洋性コラーゲンを添加して製造されたカスタードプリンおよびその製造方法等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態によるカスタードプリンの製造手順を概念的に示す工程図である。
【符号の説明】
【0036】
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
S4 第4工程
S5 第5工程
S6 第6工程
S7 第7工程
S8 第8工程
S9 第9工程
S10 第10工程
【出願人】 【識別番号】507103422
【氏名又は名称】株式会社マスカル
【出願日】 平成19年3月30日(2007.3.30)
【代理人】 【識別番号】100112416
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 定信


【公開番号】 特開2008−245565(P2008−245565A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−90169(P2007−90169)