| 【発明の名称】 |
挽き肉の製造方法および肉そぼろの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】槙尾 智治
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| 【要約】 |
【課題】家庭でつくられるような粒の大きいそぼろを工業的に製造することができる肉そぼろの製造方法、およびこの肉そぼろの製造方法に好適に使用される挽き肉の製造方法を提供すること。
【構成】肉に油脂を添加した後、この油脂が添加された肉を挽くことを特徴とする挽き肉の製造方法。および、挽き肉を90℃以上の茹で水中に入れて茹でた後、この茹でられた挽き肉を攪拌することを特徴とする肉そぼろの製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 肉に油脂を添加した後、この油脂が添加された肉を挽くことを特徴とする挽き肉の製造方法。 【請求項2】 油脂が、植物性油脂である請求項1記載の挽き肉の製造方法。 【請求項3】 挽き肉を90℃以上の茹で水中に入れて茹でた後、この茹でられた挽き肉を攪拌することを特徴とする肉そぼろの製造方法。 【請求項4】 挽き肉が、請求項1または2記載の製造方法により得られた挽き肉である請求項3記載の肉そぼろの製造方法。 【請求項5】 茹で水が、重曹を添加した沸騰水である請求項3または4記載の肉そぼろの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、挽き肉の製造方法および肉そぼろの製造方法に関し、詳しくは、家庭でつくられるような粒の大きい肉そぼろを工業的に製造することができる肉そぼろの製造方法、およびこの肉そぼろの製造方法に好適に使用される挽き肉の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 一般的に、そぼろは、獣鳥肉、魚、えび、かに、卵をほぐして調味し、ぱらぱらに炒ることにより製造される。このような方法は、家庭でそぼろを作る場合には、作る量が少量であるので、簡単に実施されることができる。しかしながら、工業的には、そぼろを大量に作る必要があるため、炒る方法は採用しがたい。 【0003】 そのため、工業的にそぼろを大量に製造する方法として、「生の鶏挽肉を液中に分散させてから70〜100℃のボイル処理を施す事を特徴とする、そぼろ状鶏挽肉加熱加工品の製造方法」が提案されている(特許文献1)。この方法によれば、ブロック化しないそぼろ状の鶏挽肉加熱加工品を得ることができるとされているが、生の鶏挽肉を液中に分散させた後、分散液ごと湯に投入しているために、鶏肉本来の風味が損なわれたり、生臭くなったりする場合がある。 【0004】 一方、ブロック化しないそぼろが要望されているが、工業的には、そぼろがブロック化、いいかえれば団子状にならないようにするあまり、粉砕を強化していた。そのため、逆に工業的には、粒の細かすぎるそぼろが製造されていた。このため、いわゆる「そぼろ」とはいいがたいものが製造されることが問題点として残っている。 【0005】 【特許文献1】特開2005―73616号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、このような従来の問題点を解消し、家庭でつくられるような粒の大きいそぼろを工業的に製造することができる肉そぼろの製造方法、およびこの肉そぼろの製造方法に好適に使用される挽き肉の製造方法を提供することをその課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者は、以前から、そぼろを大量に製造する際に、大量の挽き肉を一度に炒める場合、多量の熱量および長時間の加熱時間を要すること、炒めた挽き肉をチョッパー(ミートグラインダー又はミートチョッパーともいう)に投入して攪拌する工程後に得られるそぼろが団子状になることなどの問題点があることに着目していた。 【0008】 本発明者は、これらの問題点を解決すべく研究する中で、炒める工程に多量の熱量および長時間の加熱時間を要しているからこそ、そぼろが団子状になるのであり、短時間で加熱ができれば、団子状になることはないのではないかと考えた。その後、本発明者は、さらに鋭意研究を重ねた結果、挽き肉、好ましくは油脂を添加した挽き肉を茹でた後、この茹でられた挽き肉を攪拌することにより、団子状にならず、ある程度粒の大きい「そぼろ」が得られること、すなわち前記課題を解決できることを知見した。 【0009】 本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、肉に油脂を添加した後、この油脂が添加された肉を挽くことを特徴とする挽き肉の製造方法を提供するものである。 また、本発明は、挽き肉を90℃以上の茹で水中に入れて茹でた後、この茹でられた挽き肉を攪拌することを特徴とする肉そぼろの製造方法を提供するものである。 【発明の効果】 【0010】 本発明の肉そぼろの製造方法によれば、家庭でつくられるような粒が大きく、かつ肉の臭みがなく風味のよいそぼろを工業的に大量に製造することができる。 【0011】 本発明の挽き肉の製造方法によれば、本発明の肉そぼろの製造方法に使用されるに好適な挽き肉を得ることができる。また、この方法により得られる挽き肉は、肉そぼろに限定されず、ある一定の粒の粗い挽き肉を使用する食品、例えば、ミートソースなどの各種のソースに使用されるような挽き肉としても好適に使用することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 本発明の好ましい実施形態について、以下に述べる。 まず、本発明の挽き肉の製造方法について説明する。 本方法で用いられる肉の種類としては、特に制限はなく、鶏肉、牛肉、豚肉、馬肉などの獣肉であればよく、得られる挽き肉の用途に応じて適宜選択することができる。例えば肉そぼろの製造に使用する場合には、鶏肉を使用するとよい。 肉の形状は、スライス、小間切れ、ステーキ状、サイコロ状など、特に制限されないが、スライス肉などのように、油脂が肉になじみやすい形状のものが好ましい。 【0013】 本方法で用いられる油脂としては、食用油脂であればよいが、植物性油脂が好ましい。該植物性油脂としては、例えば、あまに油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボルネオ脂などを挙げることができ、これらの中でも大豆油が特に好ましい。 【0014】 油脂の添加量は、挽き肉100質量部に対して、好ましくは2〜15質量部、より好ましくは5〜10質量部である。油脂の添加量が2質量部未満であると、所望の効果が得られない場合があり、また油脂の添加量が15質量部超であると、挽き肉が脂っこくなる場合がある。 【0015】 油脂が添加された肉を挽く際に使用するチョッパーは、特に制限はなく、公知のチョッパーを適宜選択して使用することができる。 挽きの程度は、通常挽き肉と呼ばれる程度であれば特に制限はなく、得られる挽き肉の用途に応じて適宜決定される。 このようにして得られる本発明に係る挽き肉は、その表面に油脂の膜が形成された状態となるため、挽き肉同士が固まりにくくなり、粒の粗い肉そぼろなどを得ることができる。 【0016】 なお、本方法により得られる挽き肉は、肉そぼろの製造に使用されるのが特に好適であるが、ある一定の粒の粗い挽き肉を使用する食品、例えば、ミートソース等の各種のソースに使用されるような挽き肉としても好適に使用することができる。 【0017】 次に、本発明の肉そぼろの製造方法について説明する。 本発明の肉そぼろの製造方法は、挽き肉を茹で、その後、この茹でられた挽き肉を攪拌することを基本とする。 【0018】 本方法で用いられる挽き肉の肉の種類としては、特に制限はなく、鶏肉、牛肉、豚肉、馬肉などの獣肉であればよいが、鶏肉を使用すると、特に効果が著しい。 【0019】 また、茹でる前の挽き肉の状態としては、品温−2〜10℃で保管された状態のものが好ましく、品温−2〜2℃で保管された状態のものがより好ましい。このような状態で保管した挽き肉を使用すると、食品保全上の観点のみならず、そぼろの粒の大きさをそろえる点においても良好なそぼろを得ることができる。 【0020】 本方法で用いられる挽き肉としては、通常の挽き肉でもよいが、前述した本発明の挽き肉の製造方法により得られた挽き肉、すなわち、油脂が添加された挽き肉を使用することが好ましい。この油脂が添加された挽き肉を使用することにより、挽き肉同士が固まりにくくなり、より一層優れた肉そぼろを得ることができる。 上記の油脂が添加された挽き肉としては、前述した本発明の挽き肉の製造方法により得られた挽き肉(すなわち、肉に油脂を添加した後、この油脂が添加された肉を挽くことにより得られた挽き肉)が好ましいが、挽き肉に油脂を添加したものでもよい。 【0021】 挽き肉を茹でる際の温度は、90℃以上であればよい。この茹でる際に、茹で水として重曹を添加した沸騰水を使用すると、挽き肉の臭みが除去されるだけでなく、挽き肉が砕けやすくなるので、粒の粗いそぼろを良好に得ることができる。また、茹で水には、重曹の他に、食塩、糖類、エキス類、香辛料のいずれか1種以上を添加してもよい。 【0022】 重曹の添加量は、茹で水100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.4〜1質量部とするとよい。重曹の添加量が0.1質量部未満であると、肉の臭みを除去することができない場合があり、また重曹の添加量が5質量部超であると、肉の臭みの除去効果に対して必要以上の添加量となる場合がある。 また、茹で水の使用量は、特に制限はないが、挽き肉100質量部に対して、好ましくは10〜50質量部、より好ましくは30〜40質量部とするとよい。 茹で時間は、肉の種類によって適宜調整するのが好ましいが、通常、1〜5分間程度、好ましくは1〜3分間である。 【0023】 また、挽き肉を茹でた際にアクが生成されるが、このアクを除去しておくと、その後、挽き肉を攪拌する際に、挽き肉同士が固まりにくくなるので、より一層、粒の粗いそぼろを得ることができる。アクを除去する方法としては、茹でられた挽き肉を水で洗浄する方法などを挙げることができる。 【0024】 茹でられた挽き肉の攪拌は、攪拌機または粉砕機などを用いて行われる。斯かる攪拌機または粉砕機としては、特に制限はなく、製造する肉そぼろの量や使用する肉の種類などに応じて適宜選択される。 この攪拌は、好ましくは100〜140℃程度、より好ましくは100〜130℃程度に加熱しながら行うことが好ましい。攪拌時間は、通常、1〜10分間程度、好ましくは2〜5分間である。 【0025】 このようにして得られる本発明に係る肉そぼろは、家庭でつくられるような粒が大きく、かつ肉の臭みがなく風味のよいものである。 本発明に係る肉そぼろは、例えば、液体調味料と混合し、加熱しながら攪拌することにより味付けすることができる。 【実施例】 【0026】 次に、本発明をさらに具体的に説明するために、実施例を挙げて説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。 【0027】 (実施例1)挽き肉の製造 鶏胸肉5.0kgに大豆白絞油0.5kgを添加し、よくなじませた。この大豆白絞油をなじませた鶏胸肉を目皿径4mmのチョッパーで挽き、油脂が添加された鶏挽き肉を得た。得られた鶏挽き肉は、冷蔵庫で10℃以下で保管した。 【0028】 (実施例2)鶏そぼろの製造 沸騰水194kgに対して重曹1.11kgを添加した茹で水に、実施例1で得られた10℃以下で保管された状態の鶏挽き肉66.0kgをほぐしながら投入した。茹で水が90℃に達温後、1.5分間攪拌しながら、鶏挽き肉を茹でた。茹でられた鶏挽き肉を水で洗浄してアクを取り除き、水切りを行った後、100℃に加熱しながら3分間攪拌し、鶏そぼろを得た。得られた鶏そぼろを、目開き4mmのふるいに通したところ、ふるいには90%のそぼろが残った。 この鶏そぼろを液体調味料と混合し、再度加熱しながら攪拌し、味付け鶏そぼろを得た。
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| 【出願人】 |
【識別番号】398012306 【氏名又は名称】日清フーズ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月22日(2006.8.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076532 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 修
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| 【公開番号】 |
特開2008−48614(P2008−48614A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−225025(P2006−225025) |
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