| 【発明の名称】 |
卵製品 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉江 明子
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| 【要約】 |
【課題】保存性向上や硫化黒変防止等の目的のために有機酸が添加されているにも拘らず、当該有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味を有する卵製品を提供する。
【構成】有機酸及びメチオニン、並びにグルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上を添加してなる卵製品。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機酸及びメチオニン、並びにグルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上を添加してなることを特徴とする卵製品。 【請求項2】 有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が0.01〜50部、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの合計添加量が0.001〜500部である請求項1記載の卵製品。 【請求項3】 有機酸の添加量が、生換算した卵100部に対して0.001〜3部である請求項1又は2に記載の卵製品。 【請求項4】 製品のpHが5以上7未満である請求項1乃至3のいずれかに記載の卵製品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、保存性向上や硫化黒変防止等の目的のために有機酸が添加されているにも拘らず、当該有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味を有する卵製品に関する。 【背景技術】 【0002】 茹で卵や卵焼き等の卵製品は、栄養に富み、微生物が繁殖しやすく、大変保存し難い食品である。このため、このような卵製品を食品工業的に大量生産して流通させる場合には、従来から、有機酸を添加して保存性を向上させることが行われている。また、卵製品は、加熱時に硫化水素と鉄分が反応して色調が暗化するいわゆる硫化黒変が生じ易いが、この硫化黒変はpHが高い程発生しやすいことから、有機酸を添加してpHを低下させることによりこの硫化黒変を防止すること等が行われている。 【0003】 しかしながら、卵製品は、卵風味を生かすために味付けが薄いことが多く、また、アルカリ性の食材である卵を主原料としているためか、有機酸の添加量が微量であっても酸味により卵製品の風味のバランスが崩れ易いという問題があった。このため、従来においては、卵製品の味付けを濃くして風味のバランスを整えること等が行われていたが、美味しさの点からは充分に満足できるものではなかった。 【0004】 有機酸による酸味をマスキングする方法としては、例えば、特開2005−269938号公報(特許文献1)に、特定量の高甘味度甘味料と食塩を含有する低pH食品等が提案されている。しかしながら、卵製品においては、このように高甘味度甘味料と食塩を酸味のマスキング効果が充分に得られる程度に添加した場合、甘みや塩味が濃くなってなってしまう問題がある。 【0005】 【特許文献1】特開2005−269938号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明の目的は、保存性向上や硫化黒変防止等の目的のために有機酸が添加されているにも拘らず、当該有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味を有する卵製品を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を行い、意外にも、有機酸に加えて、メチオニン、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上とを組み合わせて添加することにより、有機酸により風味のバランスが崩れ易い卵製品においても、当該有機酸による酸味がマスキングされた好ましい風味を得ることができることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。 【0008】 すなわち、本発明は、 (1)、 有機酸及びメチオニン、並びにグルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上を添加してなる卵製品、 (2)、 有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が0.01〜50部、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの合計添加量が0.001〜500部である(1)記載の卵製品、 (3)、 有機酸の添加量が、生換算した卵100部に対して0.001〜3部である(1)又は(2)に記載の卵製品、 (4) 製品のpHが5以上7未満である(1)乃至(3)のいずれかに記載の卵製品、 である。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、有機酸添加により、保存性が向上したり硫化黒変が防止されたりして品質改良されている上に、大変好ましい風味を有する卵製品を提供できる。したがって、食品工業的に大量生産して流通させる卵製品の需要を拡大できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の卵製品を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。 【0011】 本発明において、卵製品とは、卵を主原料とし、卵の加熱凝固性を利用して加熱調理して製された食品であり、具体的には、例えば、茹で卵、卵焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、カスタードクリーム、茶碗蒸し、卵豆腐等が挙げられる。なお、茹で卵は、少量の食塩等を含む調味液に浸漬した状態で容器に充填密封して流通することが行われている。このような密封容器入り茹で卵は、液卵に醤油やだし汁等の調味料を加えて製する卵焼き、茶碗蒸し、卵豆腐等や、液卵に牛乳等の乳製品を加えて製するオムレツ、スクランブルエッグ、カスタードクリーム等の卵以外の副原料の配合量が比較的多いその他の卵製品に比べて、有機酸により風味のバランスが崩れ易い傾向がある。しかしながら、本発明によれば、有機酸の酸味がマスキングして好ましい風味とすることができることから、このような有機酸により風味のバランスが崩れ易い密封容器入り茹で卵において本発明は特に好適に実施できる。 【0012】 前記本発明の卵製品に用いる卵としては、特に制限はなく、鶏卵、鶉卵、アヒル卵等の殻付き生卵をボイルした後、殻剥き装置等で殻を取り除いた茹で卵、あるいは、前記殻付き生卵を割卵機等で割卵して殻を取り除いたホール生卵、これを溶きほぐして製した液全卵、ホール生卵から卵黄部と卵白部を分離してこれらをそれぞれ溶きほぐして製した液卵黄、液卵白及びこれらの混合物、並びに乾燥卵を乾燥前の生の液卵の水分含量となるように水戻ししたもの等が挙げられる。これら卵としては、アルコール抽出法や超臨界二酸化炭素抽出法等により脂質やコレステロールを低減処理されたもの、バッチ式殺菌タンク、プレート式熱交換機、ジュール加熱装置等で殺菌処理されたもの、脱糖処理、脱塩処理等の各種処理が施されたもの等であってもよい。 【0013】 本発明の卵製品は、有機酸及びメチオニン、並びにグルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上を添加してなることを特徴とする。本発明においては、このように有機酸に加えて特定のアミノ酸を組み合わせて用いることから、有機酸添加により保存性が向上したり硫化黒変が防止されたりして品質改良されている上に、当該有機酸による酸味がマスキングされた大変好ましい風味を有する卵製品を得ることができる。このように特定のアミノ酸を組み合わせて用いることにより有機酸による酸味がマスキングされた大変好ましい風味が得られる理由は定かではないが、わずかな苦味を有するメチオニンと、旨みや甘みを有するグルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンから選ばれる一種又は二種以上とを組み合わせることにより、これらが相乗的に作用して顕著な酸味のマスキング効果が得られると推察される。また、本発明においては、これらアミノ酸の中でも、メチオニン、並びにグルタミン酸ナトリウム及び/又はプロリンを添加して用いると特に優れた酸味のマスキング効果が得られて好ましい。 【0014】 本発明で用いる有機酸としては、食用に供されるものであれば特に制限はなく、例えば、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、グルコン酸、乳酸、アスコルビン酸等、あるいは、これらの混合物等が挙げられる。これらの有機酸の中でも、クエン酸、酢酸、リンゴ酸は、製品の風味に与える影響が少ない点から特に好ましい。なお、これらの有機酸は、これら有機酸を含有する食酢等を添加することにより製品に添加してもよい。 【0015】 前記有機酸の添加量は、常法に準じて、保存性向上効果や硫化黒変防止効果等が得られる添加量とすればよい。具体的には、卵製品の種類等にもよるが、これらの効果が充分に得られ易いことから、有機酸の添加量は、生換算した卵100部に対して好ましくは0.001部以上、より好ましくは0.01部以上である。一方、添加量が多すぎても、有機酸によるこれら保存性向上効果や硫化黒変防止効果等がそれに比例して増大するわけではなく、卵製品の風味のバランスが崩れ易くなることから、有機酸の添加量は、生換算した卵100部に対して好ましくは3部以下、より好ましくは1部以下である。 【0016】 また、卵製品のpHに関し、前記有機酸の添加により製品のpHが下がりすぎると、卵製品の風味のバランスが崩れ易くなることに加えて、卵製品の加熱調理時の卵の熱凝固性に影響を与えて好ましい物性が得られない場合があることから、本発明の卵製品のpHは、好ましくは5以上、より好ましくは5.5以上、特に好ましくは6以上である。一方、卵製品のpHはあまり高すぎても、有機酸によるこれら保存性向上効果や硫化黒変防止効果等が得られ難いことから、本発明の卵製品のpHは、好ましくは7未満、より好ましくは6.8以下、特に好ましくは6.6以下である。 【0017】 本発明で用いるメチオニン、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンは、発酵法等により得られたもの等が食品添加用に市販されているのでこれらを用いればよい。 【0018】 前記メチオニン、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの添加量は、卵製品の種類や用いる有機酸の種類等にもよるが、酸味をマスキングして、好ましい風味の卵製品が得られ易いことから、好ましくは、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が0.01部以上、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの合計添加量が0.001部以上であり、より好ましくは、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が0.05部以上、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの合計添加量が0.005部以上である。一方、添加量が多すぎても、有機酸の酸味をマスキングする効果がそれに比例して増大するわけではなく、これらアミノ酸の風味により卵製品の風味のバランスが崩れてしまう場合があることから、好ましくは、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が50部以下、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン及びバリンの合計添加量が500部以下であり、より好ましくは、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が30部以下、並びに、グルタミン酸ナトリウム、プロリン、アラニン、セリン、トレオニ及びバリンの合計添加量が300部以下である。 【0019】 上述した有機酸及び特定のアミノ酸を添加した本発明の卵製品を製する方法に特に制限は無く、これらを添加する他は、常法に準じて製すればよい。例えば調味液に浸漬した状態で容器に充填密封した密封容器入り茹で卵を製する場合は、常法に準じて、殻付き生卵を加熱調理して殻剥きした茹で卵と、上述した有機酸及びアミノ酸等を添加した調味液とを、茹で卵と調味液の配合割合が茹で卵1部に対して調味液が0.5〜2部となるようにパウチ等の容器に充填密封して製することができる。また、卵焼きやオムレツ等の場合は、常法に準じて、液卵に調味料や乳製品等とともに上述した有機酸及びアミノ酸を添加し、加熱調理して製することができる。 【0020】 また、本発明の卵製品には、上述した有機酸及びアミノ酸の他に、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、保存性を向上させるための卵白リゾチーム、プロタミン等の保存料や、硫化黒変を防止するためのリン酸塩等のキレート剤等を添加することができる。また、野菜や肉等の截断物、醤油、食塩、動植物等のエキス類等の各種調味料、からし粉、胡椒等の香辛料、牛乳、生クリーム等の乳製品、デキストリン、糖アルコール等の糖類、サラダ油等の油脂類、酢酸ナトリウム等のpH調整材等を適宜添加することができる。 【0021】 本発明の卵製品の代表的な製造方法を以下に説明するが、本発明はこれらの方法に限定するものではない。なお、後述の卵製品のpHは、卵製品(30g)をストマッカー袋に採り、清水で2質量倍に希釈し、オルガノ社製のストマッカー(400−T)を用いてノーマルスピードで60秒間、ストマッカー処理し、その処理物をpHメーター(MP225、メトラー・トレド社製)で測定した値である。 【実施例】 【0022】 [実施例1] 殻付生卵(鶏卵、Mサイズ)を90℃の湯に投入し、20分間加熱した後、4℃程度の冷水にて冷却し、殻を剥いて、茹で卵を得た。これとは別に、クエン酸0.3部、酢酸ナトリウム4部、DL−メチオニン0.03部、L−グルタミン酸ナトリウム0.03部、清水95.64部を用意し、これらを攪拌機で攪拌混合して調味液を得た。続いて、得られた茹で卵10個(合計500g)と調味液500gをポリエチレン製のパウチに充填密封し、本発明の密封容器入り茹で卵を得た。なお、有機酸の添加量は生換算した卵100部に対して0.3部であり、有機酸、メチオニン及びグルタミン酸ナトリウムの添加量は、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が10部及びグルタミン酸ナトリウムの添加量が10部であった。 【0023】 [実施例2] 実施例1において、調味液にクエン酸に代えて穀物酢(酢酸4.2%)5部を用い、その増加分は清水の配合量を減らして補正して調味液を得た他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0024】 [実施例3] 実施例1において、調味液にクエン酸に代えてリンゴ酸を用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0025】 [実施例4] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−プロリンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0026】 [実施例5] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−アラニンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0027】 [実施例6] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−セリンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0028】 [実施例7] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−トレオニンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0029】 [実施例8] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−バリンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0030】 [比較例1] 実施例1において、調味液にDL−メチオニン及びL−グルタミン酸ナトリウムを用いず、その減少分は清水の配合量を増やして補正して調味液を得た他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0031】 [比較例2] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムを用いず、DL−メチオニン0.06部を用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0032】 [比較例3] 実施例1において、調味液にDL−メチオニンを用いず、L−グルタミン酸ナトリウム0.06部を用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0033】 [比較例4] 実施例1において、調味液にL−グルタミン酸ナトリウムに代えてL−リジンを用いた他は、実施例1と同様にして密封容器入り茹で卵を得た。 【0034】 [試験例1] 実施例1〜8及び比較例1〜4で得られた密封容器入り茹で卵を5℃で1週間保存し、それぞれ茹で卵を取り出して試食し、風味を評価した。また、茹で卵のpHを測定した。結果を表1に示す。 【0035】 【表1】
【0036】 風味の評価の記号の説明 ◎:有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味である。 ○:やや有機酸の酸味を感じるが、問題とならない程度である。 △:有機酸の酸味を感じて全体の風味のバランスが悪い。 ×:有機酸の酸味が強く全体の風味のバランスが大変悪い。 【0037】 表1より、メチオニン又はグルタミン酸ナトリウムのみを添加した比較例2又は3においては酸味のマスキング効果が充分に得られていないのに対し、両成分を組合わせた実施例1においては、アミノ酸としての合計添加量は同じであるにも拘わらず比較例2又は3に比べ明らかに優れた酸味のマスキング効果が得られていることが理解できる。また、メチオニンとプロリン、メチオニンとアラニン、メチオニンとセリン、メチオニンとトレオニン、並びに、メチオニンとバリンを組み合わせた実施例4乃至8においても、優れた酸味のマスキング効果が得られた。これらの組み合わせの中でも、メチオニンとグルタミン酸ナトリウムを組み合わせた実施例1、並びに、メチオニンとプロリンを組み合わせた実施例4においては、特に酸味のマスキング効果が優れていて好ましかった。なお、メチオニンとリジンを組み合わせた比較例4においては、酸味のマスキング効果が充分に得られなかった。また、ここでは示していないが、グルタミン酸ナトリウムのみを添加した比較例3と同様に、プロリン、アラニン、セリン、トレオニン又はバリンのみをそれぞれ添加しても、グルタミン酸ナトリウムのみを添加した場合と同様に充分な酸味のマスキング効果が得られなかった。 【0038】 [試験例2] 実施例1で得られた密封容器入り茹で卵を10℃で4日間保存した後、茹で卵を取り出して風味の評価、硫化黒変の発生の確認及び一般性菌数の測定を行った。その結果、保存後の茹で卵は、有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味であり、硫化黒変は発生しておらず、好ましい外観であった。また、一般性菌数は102/g未満であり良好な保存性を有していた。 【0039】 [実施例9] 液全卵94.29部、牛乳5部、食塩0.5部、クエン酸0.15部、DL−メチオニン0.03部、L−グルタミン酸ナトリウム0.03部を用意した。次に、これらを攪拌混合して製した混合液を常法に準じて二重釜で加熱調理した後、冷却して本発明のスクランブルエッグを製した。なお、得られたスクランブルエッグの有機酸の添加量は、生換算した卵100部に対して0.16部であり、有機酸、メチオニン及びグルタミン酸ナトリウムの添加量は、有機酸の添加量を100部として、メチオニンの添加量が20部及びグルタミン酸ナトリウムの添加量が20部であった。また、スクランブルエッグのpHは6.4であった。 【0040】 次に、比較のため、DL−メチオニン及びL−グルタミン酸ナトリウムを配合しない他は同様の配合と製法にてスクランブルエッグの比較品を製し、この比較品と本発明のスクランブルエッグの風味をそれぞれ評価した。その結果、有機酸に加えてメチオニン及びグルタミン酸ナトリウムを配合した本発明品は、メチオニン及びグルタミン酸ナトリウムを配合しない比較品に比べて、有機酸の酸味がマスキングされて好ましい風味を有していた。なお、いずれのスクランブルエッグも硫化黒変は発生しておらず、好ましい外観であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001421 【氏名又は名称】キユーピー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−43208(P2008−43208A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−219062(P2006−219062) |
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