| 【発明の名称】 |
キャンディ及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】金井 克仁
【氏名】伊田 覚
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| 【要約】 |
【課題】
【構成】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャンディを水に溶解して固形分40%の水溶液を調製し、37℃にて該水溶液に0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が1〜100Pa・sであるキャンディ。 【請求項2】 キャンディを水に溶解して固形分40%の水溶液を調製し、37℃にて該水溶液に0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が、同様にして5Paのせん断応力を加えた時の粘度の20〜200倍である請求項1記載のキャンディ。 【請求項3】 キサンタンガムを0.5〜5重量%含有する請求項1又は2記載のキャンディ。 【請求項4】 請求項3記載のキャンディの製造方法であって、キャンディ原料を蒸気排出口を設けたエクストルーダーにて混合加熱し、溶融後冷却固化することを特徴とするキャンディの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は口中でうるおい感を有するキャンディ及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 キャンディは口中で唾液により溶解されるものであるが、溶解されたもの(以下キャンディ溶解液またはキャンディ液とも記すことがある)は粘度が低く、唾液によってすぐに口中から洗い流されてしまう。また同様にグミキャンディでは、ゼラチンゲルなので口中で溶解するが溶解速度は遅く、キャンディ溶解液の粘度も低く、うるおい感は感じられない。一方、キャンディ溶解液の粘度を、キャンディに含まれていなかった成分を後から添加することによって高めた場合、キャンディ溶解液が口中で滞留する時間が長くなるためか、うるおい感が感じられる。しかし、現実にはそのようなキャンディの食べ方は消費者に受け入れられない。 【0003】 通常キャンディは、例えば、糖質を少量の水とともに煮詰めて水を蒸発させ、アモルファス状態で冷却固化することで得られる。キャンディ生地を煮詰める場合、煮詰め釜にて150℃前後まで煮詰めたり、褐変等を避けたい場合にはバキュームクッカーを用いて減圧下で比較的低温で煮詰めたりする。キャンディの成形方法としては、例えば、煮詰めたキャンディ生地を直接成形型に流し込む所謂流し込み成形、同様に煮詰めたキャンディ生地を冷却しながらロープ状に成形し、スタンピングマシンと呼ばれる型押し装置に供給して成形する所謂スタンピング成形と呼ばれる方法が一般的である。煮詰めたキャンディ液は流動性を有しており、流し込み成形、スタンピング成形などの成形方法に関わらず、配管等を通って次工程に供されるのが普通である。しかしながら、キャンディの配合を調節することによってキャンディ溶解液に粘性を付与して口中でうるおい感を感じるキャンディを製造しようとすると、上記の釜で煮詰める方法では製造過程で著しく増粘して流動性を失うため、製造することができない。 【0004】 特許文献1には、加熱温度を自在とするエクストルーダへ原料を連続的に供給し、該エクストルーダの出口より高粘性の高分子物質からなる飴菓子を生成することを特徴とする高粘度の飴菓子の製造方法が開示されており、その目的とするところは、エクストルーダを用いることによって、効率的な熱伝導が得られ、水分除去が行え、短時間で高粘度の飴菓子の製造方法を提供することにある。また、特許文献2には、加熱ゾーンを備えた二軸スクリュー押出機を使用して糖増量剤から糖菓子を連続的に製造する方法が開示されている。しかしこれら製造方法は水分除去能力が充分ではないので水分を多く含まざるを得ない原料を用いた製造には適さない。また、これらは製法はいずれも“口中においてうるおい感を感じられるキャンディを得ること”を目的としたものでなければ、“口中においてキャンディ溶解液の粘度を比較的高く保つこと”を目的としたものでもない。 【特許文献1】特開平10−23862号公報 【特許文献2】特表平10−508748号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記の問題点に鑑み、本発明は口中でうるおい感を有するキャンディ及びその製造方法を提供することを課題とした。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討したところ、キャンディが口中で溶解した場合とほぼ同様の固形分40%の条件において特定の粘度を有するキャンディがうるおい感を与えるものであること、またそのようなキャンディは、原料に水分を多く含みしかも製造中に粘度が高くなるので、積極的に水分を除去する蒸気排出口を設けたエクストルーダーによって製造できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下に示すものである。 (1)キャンディを水に溶解して固形分40%の水溶液を調製し、37℃にて該水溶液に 0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が1〜100Pa・sであるキャン ディ。 (2)キャンディを水に溶解して固形分40%の水溶液を調製し、37℃にて該水溶液に 0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が、同様にして5Paのせん断応力を加 えた時の粘度の20〜200倍である(1)に記載のキャンディ。 (3)キサンタンガムを0.5〜5重量%含有する(1)又は(2)に記載のキャン ディ。 (4)(3)に記載のキャンディの製造方法であって、キャンディ原料を蒸気排出口を設 けたエクストルーダーにて混合加熱し、溶融後冷却固化することを特徴とするキャ ンディの製造方法。 【発明の効果】 【0007】 本発明により、口中でうるおい感を感じる新規なキャンディを得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 一般にキャンディとは、糖質に水を加え、糖質を水と混合し、釜で100℃以上に煮詰めて水を蒸発させ、主にアモルファス状態で冷却固化したものであるが、本発明においてキャンディとは、前述の一般的なものも含んだうえで製法的には限定されず、アモルファス状態の糖質が主な構成要素となっている固形の菓子をいう。 【0009】 本発明のキャンディに用いる原料には特に制限はなく、一般に使用される原料を適宜使用することができ、例えば、ショ糖、ブドウ糖、麦芽糖、乳糖、果糖、トレハロース、ガラクトース、パラチノース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、還元パラチノース、マンニトール、オリゴ糖等の糖および糖アルコール、水飴、還元水飴、デキストリン、プルラン、アラビアガム、キサンタンガム、アルギン酸塩、ペクチン、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ガラクトマンナン、ジェランガム、澱粉等の多糖類、果汁、野菜汁及びそれらの濃縮物、乳製品、油脂、食塩、ビタミン、ミネラル、乳化剤、着色料、酸味料、香料等を使用することができる。本発明の目的であるうるおい感を与えるには、キャンディが口中で溶解した液の粘度が通常よりも高い特定域にあることが必要であり、キャンディには増粘多糖類を含むことが好ましい。特に増粘多糖類の中でもキサンタンガムを含有すると口中での粘度が効果的に高まり、うるおい感を感じやすくなるためいっそう好ましい。 【0010】 本発明のキャンディは、加熱しながら強いせん断力により攪拌することができるエクストルーダーを用いて製造することができ、中でも2軸エクストルーダーを用いることが好ましい。製法としては、例えば、原料をエクストルーダーの原料投入口(原料投入口1)より投入し、バレルを130〜250℃程度に加熱しながらバレル内のスクリューを回転させることにより糖質を溶融させる。その場合、キサンタンガム等の増粘多糖類は原料投入口1から投入しても良いが、原料投入口1から投入した原料の溶融後に下流側の原料投入口(原料投入口2)から投入してもよい。エクストルーダー内の原料と接触するスクリュー等としては、フォワードスクリュー、リバーススクリュー、ミキシングパドルを原料配合に合わせて適宜組み合わせて使用することができる。本発明に用いるエクストルーダーには、キャンディ生地を排出する排出口の上流に蒸気排出口を設ける必要がある。蒸気排出口に減圧装置を設置して蒸発効率を高めてもよい。 【0011】 本発明において固形分とは通常用いられる意味であり、ある水溶液中の水以外のすべての成分(溶質)の合計重量が、当該水溶液重量全体において占める割合を意味する。 【0012】 本発明のキャンディは、水に溶解して固形分40%の水溶液を調製し、該水溶液に37℃にて0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が1〜100Pa・sのものが好ましく、さらに該水溶液に37℃にて0.1Paのせん断応力を加えた時の粘度が、同様にして5Paのせん断応力を加えた時の粘度の20〜200倍であるものは、キャンディ水溶液を飲み込む時に必要以上に粘つかず喉越しが良いためさらに好ましい。キャンディ水溶液の粘度を測定するには粘度計を用いるが、例えばRheo Stress RS100(ハーケ社製)等を使用すると、せん断応力と粘度との関係を容易に計測できる。 以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【実施例1】 【0013】 2軸エクストルーダーTEX47FCT−34BW−3V(日本製鋼所社製)を用いてキャンディを製造した。すなわち、図1においてaの原料投入口1より還元パラチノースおよび必要に応じて還元水飴の一部を投入し、bの原料投入口2よりキサンタンガム水溶液(キサンタンガム3重量%,還元水飴18重量%,水79重量%)を投入して、バレル温度200℃,スクリュー回転数200r.p.m.,吐出量60kg/hrにて排出口よりキャンディ生地を排出し、得られたキャンディ生地を90℃程度に冷却し、スタンピング機にて直径20mm、厚さ6mmの円柱形に成形し、常温まで冷却してキャンディを得た。各キャンディの配合(数値の単位は重量%)とうるおい感の評価を表1に示す。 【0014】 【表1】
【実施例2】 【0015】 従来法に従って、煮詰め釜にて150℃に煮詰める方法で、表1の各配合のキャンディ生地調製を試みた。煮詰め後、キャンディ生地を90℃程度に冷却し、スタンピング機にて直径20mm、厚さ6mmの円柱形に成形し、常温まで冷却してキャンディを得た。なお煮詰め釜を用いたこの方法では、配合3〜5のキャンディ生地は粘度が高くなりすぎて流動性がほとんどないため調製できなかった。また、得られた各キャンディのうるおい感の評価は、配合1と2に関しては表1と同じであった。 【0016】 【表2】
【0017】 試験例1 表1および表2に記載の配合1〜10のキャンディを実施例1と同様にして調製し、水に溶解して固形分40%とした水溶液を調製した。各水溶液を、粘弾性測定器Rheo Stress RS100(ハーケ社製)を用いて、37℃にてダブルコーンプレートを使用して、せん断応力を与えた場合の当該水溶液の粘度を測定した。図2、3には、横軸にせん断応力を、縦軸に粘度をとったグラフを示す。また、表3には、上記粘度測定において各配合のキャンディにそれぞれ0.1Pa及び5Paのせん断応力を与えた時に測定された粘度(Pa・s)を示す。 【0018】 【表3】
【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】2軸エクストルーダーTEX47FCT−34BW−3Vを水平横方向から見た場合の断面図 【図2】配合1〜5のキャンディの固形分40%の水溶液にせん断応力を与えた時に測定された粘度のグラフ 【図3】配合6〜10のキャンディの固形分40%の水溶液にせん断応力を与えた時に測定された粘度のグラフ 【符号の説明】 【0020】 a:原料投入口1 b:原料投入口2 c:蒸気排出口 d:キャンディ排出口
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006091 【氏名又は名称】明治製菓株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月8日(2006.9.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−61588(P2008−61588A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−243686(P2006−243686) |
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